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JP5675226B2 - 下地補強板材用取付金具 - Google Patents

下地補強板材用取付金具 Download PDF

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Description

本発明は、建築物の内壁面、間仕切面及び天井面を構成する石膏ボード等の内装材の裏面に補強用としての下地合板を柱部材や野縁等の天井部材に取り付け固定するために使用する取付金具に関するものである。
従来より、建築物の内壁面等を構成する内装材として、例えば石膏ボードを取り付け施工する際には、直接柱部材等に螺子を用いて螺着し、固定している。
また、下記特許文献には、これら内装材等を取り付けるための各種の取付金具が提案されている。
特許文献1には、石材、セラミック、ガラス、不織布類等の不燃性材料、或いはその他の木質系の内装材等からなる内装パネルを、下地ボード等を使用することなく、直接建築物の躯体の内壁面等に対して取り付けるために使用する取付金具が開示されている。
その構成は、建築物の躯体の内壁面に固定される胴縁部材と、係合部材と、内装パネル部材の背面に配置固定されたハンガー部材とから成り、前記内装パネル部材に固定されたハンガー部材の係合端縁部を、前記胴縁部材に設けた係合部材の係合折曲片に対し、それぞれスライド可能に係合係止したものである。
特許文献2に記載の内装材用取付金具は、螺子等の固定具によって壁下地に固定され、前記壁下地と内装材とで挟持される金具本体と、前記金具本体の下端縁部から同一平面上に延在して形成され、かつ、前記壁下地と内装材とで挟持される少なくとも1つの延在片と、前記金具本体と前記延在片との間の境界線上に沿って切り起こされ、上下に突き合わせる前記内装材の上端面と下端面にそれぞれ食い込んで係止する少なくとも上下一対の係止爪とからなるものである。
特許文献3に記載の発明においては、その添付図面の図3(b)、図4(b)、図5(b)及び図6のそれぞれに各種形態の取付金具が記載されている。
特許文献4に記載の建築金具に係る考案においては、角スタッドの側面部に適合する凹所を有する横断面略ハット形状のものが開示されている。
特開2009−79474号公報 特開2006−274672号公報 特開2006−207331号公報 実用新案登録第3141280号公報
上記した通り、従来の取付金具としては各種のものがあるが、本願発明においては、以下の点を解決することがその課題となる。
本願発明においては、その取付金具により、壁下地材及び石膏ボート等の内装材を共に固定して、下地補強合板を必要箇所に取り付けできるものを提供することをその目的とするのであるが、その取り付け固定に際して、仮止め機能を有するものを提供することをその第一の課題としている。
上記各種の従来例におていは、この金具の仮止め機能を有しているものはない。
上記課題と同様のことではあるが、上記仮止め機能を有すると共に、貼り直しが容易にできることも本願発明の課題となる。
更に、下地補強板材及び内装材共に、これにクラック等が入らないようにすることも本願発明の課題となる。取付金具に爪部等を設け、下地材等にその爪部を打ち込む等することにより下地材等にクラックが入ることもあるからであり、本願発明ではこれを生じないようにすることもその課題となる。
また、施工される下地材のサイズ合せ等についても、これを厳密に行わなくとも固定可能とすることもその課題となる。
尚、施工に際して公害等が生じないことも当然のことである。
上記課題を解決するために、本発明の第1のものは、建築物の内壁面、間仕切面及び天井面を構成する石膏ボード等の内装材の裏面で、これを補強する下地補強板材を柱部材や野縁等の天井部材に取り付ける際に使用する取付金具において、本体部の中央上下方向に柱部材や天井部材を受容する凹所を有し、前記凹所の両側には木材合板等の下地補強板材を受容できる受容部がそれぞれ形成され、それぞれの受容部は、前記凹所の両側側縁部から横方向に延長する側縁延長部と、前記凹所の側面部と、前記凹所の底面部から横方向に延長する底面延長部の3つの面から構成され、更に、前記凹所の底面部内側には接着と剥離が繰り返し可能な接着力の弱い接着剤が塗布された接着部を有していることを特徴とする下地補強板材用取付金具である。
尚、この取付部材の構成は、縦方向に配設された柱部材に取り付けたものとして特定しているために、凹所は上下方向(縦方向)に設けたものとして特定しているが、本発明に係る取付金具は、その他天井下地の野縁等にも固定でき、また内壁面や間仕切面の柱部材に横架される横桟等にも固定できるため、その取付方向は、その凹所を上下方向に、左右方向に、或いは上向き方向等々に、各種の方向に配置して使用できるものである。
本発明の第2のものは、上記第1の発明において、それぞれの側縁延長部の側縁部が底面延長部の側に近づくように、受容部の開口側の横幅がその凹所側の横幅よりも幅狭に形成されていることを特徴とする下地補強板材用取付金具である。
本発明の第3のものは、上記第1又は第2の発明において、前記凹所の略中央部の縦方向に長孔を列設し、この長孔に沿って折り曲げて使用し、又は分割分離して使用することができることを特徴とする下地補強板材用取付金具である。
本発明の第4のものは、上記第1乃至第3のそれぞれの発明において、前記接着部が両面接着テープからなり、その両面接着テープの底面部側の面には繰り返し接着と剥離をすることができない強い接着力の接着剤が塗布され、その反対側の面には接着と剥離が繰り返し可能な接着力の弱い接着剤が塗布されたものであることを特徴とする下地補強板材用取付金具である。
本発明の第1のものにおいては、本体部の中央上下方向に設けられた凹所を柱部材や、野縁等の天井部材の一側面に適合させ、この凹所の両側の受容部には木材合板等の下地補強板材を係合させることができ、更に本体部の凹所の底面部外面及び受容部の底面延長部外面に石膏ボート等の内装材を接合してビス留めを行って、下地補強板材及び内装材を共に取り付け固定することができる。
そしてこの際に、本体部の凹所の底面部内側には接着部が設けられ、この接着部は接着と剥離が繰り返し可能な接着力の弱い接着剤が塗布されたものからなるために、本願発明に係る取付金具を柱部材や野縁等の天井部材に仮止めすることができ、また必要に応じてこれを剥離して貼り付け直すことも容易に可能となるのである。
また、下地補強板材の受容部の固定や、内装材の固定にはビス留めが採用されており、取付金具の何れの部位にも爪部等が形成されておらす。下地補強板材や内装材にこれが打ち込まれることもなく、これらにクラック等が生じる恐れも無いのである。
更に、受容部に適合する木材合板等の下地補強板材は、そのサイズが多少適合していなくとも、この受容部に緩やかな状態で適合させることも可能で、下地補強板材のサイズ合わせを厳密に行わなくとも何ら問題も生じないのである。
接着部に塗布される接着剤も、弱い接着力を有する何ら公害要素を含まない水性接着剤を使用しているために、シックハウス等の問題も生じない。
尚、この水性接着剤の接着力は、貼り直し可能であるが、これを野縁に貼り付けた際は、その自重で落下することのない程度のものである。
本発明の第2のものにおいては、受容部の側縁延長部の側縁部が底面延長部の側に近付くように、受容部の開口側の横幅がその凹所側の横幅よりも幅狭に形成されているために、下地補強板材をこの受容部に適合させる際に、これら側縁延長部と底面延長部とが下地補強板材を挟持して、この挟持を維持することができることとなる。
これにより、この受容部も一定の仮止め効果を発揮するため、その後のビス留め作業を容易なものとすることができる。
本発明の第3のものにおいては、本体部の凹所の略中央部の縦方向に長孔を列設している関係上、この長孔に沿って、凹所を折り曲げて使用したり、分割分離して使用することができ、例えば内壁枠部に使用する場合や、下地補強板材を一方向に設ける場合等に便宜となる。
本発明の第4のものにおいては、本体部の凹所の底面部内側に設けた接着部が、両面接着テープから構成され、この両面接着テープの底面部側の面には繰り返し接着と剥離をすることができない強い接着力の接着剤が塗布され、その反対側の面には接着と剥離が繰り返し可能な接着力の弱い接着剤が塗布されたものであることを限定したものである。
この両面接着テープにより、この強力な接着剤が塗布された面を、本体部の凹所の底面部内側に貼着させるだけで、簡単に凹所底面部内側に接着力の弱い、接着と剥離が容易に可能となる接着部を設けることができ、製造容易化に貢献する。
本発明の取付金具に係る一実施形態の斜視図である。 上記実施形態を図示しており、その(A)が正面図、その(B)が平面図、その(C)が右側面図である。 上記実施形態に係る取付金具の接着部エリアを図示する正面図である。 上記実施形態に係る取付金具の施工状態を示す横断面図である。
以下、添付の図面と共に本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の取付金具に係る一実施形態の斜視図である。
本発明に係る下地補強板材用取付金具は、1枚の略矩形形状の金属製板材を用いて打ち抜き、その後プレス成形することによって形成せられるものである。
その本体部10の裏面側略中央部の上下方向の全体に渡り凹所12が形成されている。
この凹所12に、図示はしていないが、柱部材や野縁等の天井部材が適合する。
凹所12の両側の側縁13、13は、それぞれ外側方向略直角に折曲されて側縁延長部14、14が形成される。
凹所12の底面部15の両側側縁の中央部には、それぞれ横方向外側に延長する底面延長部16、16が形成されている。
凹所12の側面部17は、凹所12の底面部15の中央の底面延長部16の両側に位置し、底面部15から略直角に折曲して側縁延長部14に接続する。
従って、凹所12の両側には、側縁延長部14と、凹所の側面部17と、底面延長部16の3方向の面によって受容部19がそれぞれ形成される。
この受容部19に、図示はしていなが、木材合板等の下地補強板材の側縁部が嵌合するのである。
更に、この取付金具の本体部10には、その底面部15にビス留め用穴部20が複数設けられ、底面延長部16、16にも、その上下端部に同様に壁下地材を固定するためのビス留め用穴部21が穿設されている。
更に、底面部15の略中央部の縦方向には、複数の長孔22が穿設されており、この実施形態では、上下に2個、中央に1個設けているが、この長孔22、22に沿って、この底面部15を折り曲げたり、分割分離することができる。
底面部15を折曲して使用する場合は、内壁枠部の部位に使用する際に便利であり、下地補強板材を片方にのみ設ける場合には、分割分離して施工することができるのである。
図2は、上記実施形態に係る取付金具を図示しており、その(A)が正面図、その(B)が平面図、その(C)が右側面図である。
これらの図からも解る通り、本発明に係る取付金具は、1枚の略矩形形状の金属製板材を使用して、これにビス留め用の穴部20、21や、略中央部縦方向の複数の長孔22、22、及び底面延長部16を切り起こすための長孔等を打ち抜き、その後プレス成形することにより一体的に成形することができる。
図2(B)から解る通り、側縁延長部14の側縁部14sは、底面延長部16の側に近付くように形成されている。
即ち、側縁延長部14の側縁部14sが底面延長部16の側に徐々に近づくように形成されているために、図中横幅h2が、凹所12の側面部17の横幅h1よりも短く形成されている。
これにより、受容部19に嵌合する下地補強板材の側縁部を挟持した状態のままに維持することができるのである。
図中14kは、側縁延長部14の上下の端縁から略直角に折曲された折曲片を示している。
図3は、上記実施形態に係る取付金具の接着部を図示する正面図である。
本発明においては、本体部10の凹所の底面部15の内側に接着部25を設けていることがその特徴である。
図3では、その接着部25が設けられている部分を破線で表している。この接着部25を破線で表示しているのは、この接着部25ば紙面の向こう側、即ち、凹所の内側に設けられていることを示している。
接着部25に塗布される接着剤は、水性接着剤を使用し、その接着力も、接着と剥離を繰り返し行う事ができる程度の弱い接着力を有するものを使用している。
本実施形態においては、高耐熱・速乾型水性接着剤を使用しており、例えば、水性アクリルエマルジョン型接着剤を使用している。
この接着剤は、水を溶媒としているため、有毒ガス等の発生がなく、その接着力も、貼り合わせ1分後、この取付金具を下向きとしても自重で落下することの無い程度の初期保持性を有するものである。
この接着剤は、本体部10の凹所の底面部15の内側に直接塗布して設けることができる。
或いは、両面接着テープを用いることもできる。
その際は、一方の面にのみ弱い接着力を有する上記水性接着剤を設けておけばよく、他方の面には、通常の強力な接着剤を設け、こちらの面を本体部の凹所15の底面部側に接着すればよい。
図4は、上記実施形態に係る取付金具の施工状態を示す横断面図である。
この図によって、本発明に係る内装材等用取付金具の施工状態を見て取ることができる。
本発明に係る取付金具の凹所12を柱部材Pに適合する。
その際、凹所12の底面部15の内側に接着部25が設けられているために、仮接着させることができる。
柱部材Pへの取付位置を変更しようとする(貼り付け直す)場合には、本体部10はその接着部25の接着力が弱いために、簡単に剥離させて異なる位置に変更して接着することができる。
このように、本発明においては、取付金具の取付位置の間違いによる貼り直しや取付金具の配置の微調整などを行うことができるのである。
本体部10を柱部材Pの適宜位置に仮止めし、接着させた後、補強用の木材合板Gを側縁延長部14と凹所12の側面部17と底面延長部16の3方の面によって囲まれる受容部19内に嵌合させることができる。
或いは、木材合板Gの側縁部を本体部10の受容部19に嵌合させた後に、本発明の取付金具10の凹所12を柱部材Pに仮止めさせることもできる。
尚、本発明に係る取付金具は、柱部材の適宜位置の複数個所に取り付けることができるが、その数や位置等は、施工される下地補強板材のサイズや枚数に応じて適宜決定することができる。
その後、内装材としての石膏ボードSを本発明の取付金具の底面部15及び底面延長部16に接合してビス留めを行い、内壁面の施工が完了する。
図4中、一点鎖線がビス留め部を指示している。
また、側縁延長部14の上下の側縁に形成された折曲片14kは、側縁延長部14が底面延長部16の側に近付くように形成されている関係上、木材合板Gが嵌合された後、その強度を向上させるために設けている。
このように一例として、本発明に係る取付金具を内壁面の柱部材に固定する施工状態について説明したが、本発明に係る下地補強板材用取付金具は、柱部材ばかりでなく、間仕切面の柱部材や柱部材間の横架材、更には天井下地を構成する野縁等に、その凹所を適合して施工することもできるものである。
以上、本発明の実施形態について説明したが、以下の通り各種その形態を変更することができる。
本発明に係る取付金具の本体部の形状やサイズは適宜自由に設計することができる。
要するに、本体部の略中央部上下方向に凹所が形成され、凹所の両側に受容部がそれぞれ設けられ、凹所の底面部内側に接着力の弱い接着部が設けられていればよく、その他の構成は適宜自由に設計変更することができる。
例えは、本体部の側縁延長部の正面視全体外形形状を上下がカットされた略円形形状又は楕円形形状とすることもできるし、底面延長部の正面視外形形状も左右対称の略円形形状又は楕円形形状の略半分の形状とすることもできる。
ビス留め用の穴部の数及び位置も自由に設計変更することができる。
凹所中央部の長孔の数も自由であり、上記のように長孔2つとその中央の短い長孔1つを列設するのではなく、適宜長さの長孔を多数列設してより折り曲げ易くすることもできる。
側縁延長部の上下の縁部に設けた折曲片は、これを設けずに実施することもできる。
凹所の深さも自由に適宜必要に応じて決定することができる。
受容部の横幅(凹所の側面部の横幅)も壁下地材の厚みを考慮して適宜設計変更することができる。
以上、本発明は、簡易な構成にして種々の効果を発揮する下地補強板材用取付金具を提供することができた。
10 本体部
12 凹所
14 側縁延長部
15 底面部
16 底面延長部
17 側面部(凹所の)
19 受容部
20、21 穴部(ビス留め用)
22 長孔
25 接着部
P 柱部材
G 木材合板
S 石膏ボード

Claims (3)

  1. 建築物の内壁面、間仕切面及び天井面を構成する石膏ボード等の内装材の裏面で、これを補強する下地補強板材を柱部材や野縁等の天井部材に取り付ける際に使用する取付金具において、
    本体部(10)の中央上下方向に柱部材や天井部材を受容する凹所(12)を有し、
    前記凹所(12)の両側には木材合板等の下地補強板材を受容できる受容部(19)がそれぞれ形成され、
    それぞれの受容部(19)は、前記凹所(12)の両側側縁部から横方向に延長する側縁延長部(14)と、前記凹所(12)の側面部(17)と、前記凹所(12)の底面部(15)から横方向に延長する底面延長部(16)の3つの面から構成され、
    更に、前記凹所(12)の底面部(15)内側には接着と剥離が繰り返し可能な接着力の弱い接着剤が塗布された接着部(25)を有し、
    前記それぞれの側縁延長部(14)の側縁部が底面延長部(16)の側に近づくように、受容部(19)の開口側の横幅(h2)がその凹所(12)側の横幅(h1)よりも幅狭に形成され、
    更に、それぞれの側縁延長部(14)の上下の縁部がそれぞれ略直角に底面延長部(16)の側と反対側に折曲された折曲片(14k)を有していることを特徴とする下地補強板材用取付金具。
  2. 前記凹所(12)の略中央部の縦方向に長孔(22)を列設し、この長孔(22)に沿って折り曲げて使用し、又は分割分離して使用することができることを特徴とする請求項1に記載の下地補強板材用取付金具。
  3. 前記接着部(25)が両面接着テープからなり、その両面接着テープの底面部(15)側の面には繰り返し接着と剥離をすることができない強い接着力の接着剤が塗布され、その反対側の面には接着と剥離が繰り返し可能な接着力の弱い接着剤が塗布されたものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の下地補強板材用取付金具。
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