JP5534208B2 - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents
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Description
その一例として、平板に波板を溶接した平波ペアを巻き回して触媒担体を製作し、あらかじめ当該触媒担体の平板に中心方向に突出するようにプレス加工してルーバを形成しておくことで、通過する排気に乱流を起こし触媒の活性を早くすることができる排ガス浄化用金属製触媒担体が開発されている(特許文献1)。
しかしながら、排気管内の排気の流れは、排気管の内壁との摩擦抵抗により壁面に近づくほど排気の流速が遅くなり、排気管の中心部では排気の流量が増える。よって、中心部の排気の流量に対してルーバを通過できる排気の流量が少ないと、外周部に十分に排気を流入させることができず中心部と外周部とで排気の流れが均一化されないこととなる。
本発明は、この様な問題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、排気の流れを排気通路内で均一にすることができ、排気浄化性能を向上することができる内燃機関の排気浄化装置を提供することにある。
また、請求項4の内燃機関の排気浄化装置では、請求項3において前記切起し部が前記平板に設けられ、前記開口部は、前記切起し部の形成にともなって形成されることを特徴とする。
また、請求項6の内燃機関の排気浄化装置では、請求項1乃至5のいずれか1項において、前記排気誘導手段は、前記排気通路の中心部から外周部に向かうにつれ熱伝導率を低く、更に熱容量を大きくすることを特徴とする。
従って、排気の流れを排気通路内で均一にすることができるので、排気浄化性能を向上することができる。
また、誘導部を排気誘導手段の上流端から所定距離以降の下流では、下流方向に向かうにつれて排気通路の中心部から順に減少するように形成しており、下流部の排気は、下流部に誘導部を形成しても排気を外周部に向け誘導することができなく、不要な誘導部を形成することは排気の流れを妨げるので、誘導部を徐々に減少させることにより圧力損失を低減することができる。
また、請求項5の発明によれば、開口部の開口面積は、切起し部の排気流通方向の上流側に設けられた導入部の開口面積より大きくしており、切起し部の導入部から導入した排気を誘導部より確実に排出することができるので圧力損失を低減することができる。
まずは、エンジン1の全体構成について説明する。図1は、本発明に係る内燃機関の排気浄化装置が適用されたエンジン(内燃機関)1の全体構成図を示している。
エンジン1は、例えばコモンレール式直列多気筒のディーゼルエンジンである。エンジン1のシリンダヘッド2には、燃焼室3に臨んで電磁式の燃料噴射ノズル4が気筒毎に設けられている。各燃料噴射ノズル4は高圧パイプ5によりコモンレール6に接続されるとともに、コモンレール6は高圧パイプ7を介して高圧ポンプ8に接続されている。高圧ポンプ8は燃料タンク9に貯留された燃料(軽油)をコモンレール6に供給する機能を有しており、コモンレール6に供給された燃料は高圧の状態で蓄えられ、各燃料噴射ノズル4から燃焼室3内に噴射される。
排気管13と吸気管12との間には、電磁開閉弁であるEGR弁19を備えたEGR管18が設けられている。EGR管18は、一端が排気ポート11近傍で排気管13に接続される一方、他端が吸気ポート10近傍で吸気管12に接続され、排気管13と吸気管12とを連通する。
DPF21は、例えば、ハニカム担体の通路の上流側及び下流側を交互にプラグで閉鎖して、排気中のPMを捕集し、酸化剤によりPMを燃焼除去する機能を有しており、さらに、通路を形成する多孔質の壁にプラチナ(Pt)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)等の触媒貴金属を担持して形成されている。
当該強制再生は、エンジン1の運転時における燃料の主噴射の後の例えば膨張行程以降に燃料のポスト噴射(副噴射)を行い、未燃燃料(HC、CO等)を含んだ排気を排気管13に排出させることによって行われる。排気中に混入された未燃燃料は、DOC19に流入して酸化され、酸化の反応熱によって排気温度を上昇させる。これにより、高温の排気が排気下流側のDPF21に流入して当該DPF21に堆積したPM中の煤を加熱し燃焼させ、DPF21を強制的に再生させることが可能である。
図2は、本発明に係るエンジン1の排気浄化装置における排気誘導器20の展開図を示す。図3は、図1のA−A線における断面であり、排気誘導器20をエンジン1の排気管13中に配置した状態での断面図を示す。また、図4は図3のB−B線における断面図であり、排気誘導器20をエンジン1の排気管13中に配置した状態での断面図を示す。なお、図中矢印は排気の流れを示す。図5は図4のC部の拡大であり、切起し部20hの拡大図を示す。
図4に示すように、排気誘導器20の上流より流入する排気が切起し部20hの上流開口部20kより流入し、径方向外側開口部20mより排出され、排気は外周部に誘導される。更に、外周部に誘導された排気が下流側の切起し部20hの上流側開口部20kより流入し、径方向外側開口部20mより排出され、排気は更に外周部に誘導される。
これにより、DPF21に導入される排気の流量を均一にしているので、連続再生及び強制再生時には、DPF21の外周部も昇温させることができ、DPF21に堆積したPMを完全に燃焼除去することができる。よって、排気中のPMを確実に捕集することができ排気浄化性能を向上することができる。また、強制再生時には、DPF21へのPMの堆積を均一にできDPF21へのPMの堆積を均一にできるので、過昇温を防止しPMの堆積が偏ることでの強制再生時間の長期化による潤滑油の燃料希釈を防止することもできる。
これにより、切起し部20hにて下流部の排気の排気管13の外周部に誘導を抑制することができるので、切起し部20hによる圧力損失を低減することができる。
これにより、切起し部20hでの排気の剥離を防止でき、排気の乱流を抑制することができるので圧力損失を低減することができる。
以上で発明の実施形態の説明を終えるが、本発明の形態は上記実施形態に限定されるものではない。
また、径方向外側開口部20mを排気管13の中心部から外周部に向かうにつれ開口面積を大きくするように形成しているが、これに限定されるものではなく、開口面積は同一で径方向外側開口部20mの個数を増やすようにしても良く、また、開口面積と個数を同時に増やしても良い。
4 燃料噴射ノズル(強制再生手段)
19 DOC(強制再生手段)
20 排気誘導器(排気誘導手段)
20a 平板
20b 波板
20h 切起し部
20k 上流側開口部(導入部)
20m 径方向開口部(開口部)
21 DPF(フィルタ)
Claims (7)
- 内燃機関の排気通路に設けられ、排気を浄化する排気浄化手段と、
前記排気浄化手段の上流の前記排気通路内に設けられ、前記排気通路の排気流通方向に延びる複数の排気整流路が形成されるとともに、該排気通路の中心部から外周部へ前記排気を誘導する排気誘導手段とを備え、
前記排気誘導手段は、前記排気整流路を区画する側壁に設けられた開口部を介して中心側の前記排気整流路から外側の前記排気整流路に排気を誘導する誘導部が複数備えられ、当該誘導部は前記排気通路の中心部から外周部に向かうにつれ単位面積当たりの前記開口部の開口面積が大きくなるように配置され、
前記排気誘導手段は、排気流通方向の上流端から所定距離以降の下流では、下流方向に向かうにつれて前記排気通路の中心部から順に前記誘導部が減少するように形成されることを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。 - 前記誘導部は、前記排気整流路を区画する側壁の一部が前記排気通路の中心部に向け突出するような切起し部と該切起し部の前記排気流通方向の上流側を開口し形成する導入部とを有することを特徴とする、請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。
- 前記排気誘導手段は、平板と波板とを重ね合わせ、更に該重ね合わせた平板と波板とを巻いて層状にして該平板と該波板との間に前記排気整流路が形成され、
前記開口部は、少なくとも前記平板に設けられることを特徴とする、請求項2に記載の内燃機関の排気浄化装置。 - 前記切起し部が前記平板に設けられ、
前記開口部は、前記切起し部の形成にともなって形成されることを特徴とする、請求項3に記載の内燃機関の排気浄化装置。 - 前記誘導部は、前記導入部の開口面積より前記開口部の開口面積の方が大きいことを特徴とする、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の内燃機関の排気浄化装置。
- 前記排気誘導手段は、前記排気通路の中心部から外周部に向かうにつれ熱伝導率を低く、更に熱容量を大きくすることを特徴とする、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の内燃機関の排気浄化装置。
- 前記排気誘導手段は、最外周部にセラミック系コート剤が被覆されることを特徴とする、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の内燃機関の排気浄化装置。
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