JP5515984B2 - シャシーフレーム - Google Patents
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Description
従来、FRP製のパイプとFRP製の継手とを接続するには、継手の嵌合部をFRP製パイプの内周側に挿入し、嵌合部とパイプとの間に接着剤を介在させて固着するようにしている。ここで、パイプは、強化繊維にマトリックス樹脂を含浸したプリプレグシートをマンドレルに巻回し、加熱硬化後脱型して形成される。このため、パイプは高い真直度と内周の真円度を有している。しかし、FRP製の継手は、所定形状の芯材にプリプレグシートを積層して積層体となし、その積層体を適宜のバッグに封入して真空引きするなどして所望の形状に成形される。このため、パイプの端部内周と嵌合する継手嵌合部の真円度や真直度はパイプに比べて低く、結果的にFRP製パイプとFRP製の継手とを高い同軸度および真直度で嵌合することができなかった。
また、パイプ内周面と継手嵌合部外周面との隙間は、必要とする接着強度を得るのに十分な量の接着剤が充填されるように、比較的大きく設定されており、パイプと継手との嵌め合いは緩いものとされている。しかし、このような緩い嵌め合いでは、接着剤の硬化を行うために加熱すると、接着剤の粘度が低下して流動しやすくなり、この結果パイプと継手との軸が互いにずれた状態で接着されることになる。また接着剤が流出すると、パイプと継手との軸ズレとともに、接合部の強度も低下することになる。
以上のように、接続に際してパイプと継手との軸線が一致しない(同軸度が低い)場合には、多数のパイプと継手とからなるシャシーフレームを所望の形状に正確に組み立てることができなかった。
ここで、3個のリブが、継手嵌合部の外周を等分した位置にそれぞれ形成されている
ことが好ましく、さらに、リブは、高さがパイプの内径と継手嵌合部の外径との差の
1/2であり、かつ、リブの付け根(底面)の総面積が該継手嵌合部の接着面面積の
1/3以下であることが望ましい。また、リブは、加圧成形しながらキャビティを真空ポンプで吸引して形成してもよい。
図1は、本発明の一実施形態に係る車両用のシャシーフレームを示している。このシャシーフレーム1は、FRP製のパイプ10の内周側にFRP製の継手20の嵌合部を挿入して接着剤で固着して組み立てられている。
継手嵌合部24の外周面24aには複数のリブ28が形成されている。リブ28は、断面が三角形状の突条であり、段差部26から嵌合部24の端部24bの間に軸線に沿って延設されている。
図2において、嵌合部24には、その外周を3等分する位置にそれぞれ3個のリブ28が設けられているが、リブ28の数は特に制限されない。好ましくは、3個以上設けるとよい。リブ28の数が3個未満の場合には、パイプ10と継手20とを安定して固定できないので、パイプ10と継手20との同軸度を高い精度で得ることができない。また、設けられるリブ28の付け根(底面)の総面積は接着面面積の1/3以下とすることが好ましい。これを超えると接着面積が低下して接合強度が不足する虞があるからであり、また、同時に重量増加を招き、軽量化の観点からは望ましくない。
図2下に断面を拡大して示すようにリブ28の高さtは、嵌合状態でパイプ10の内周面に当接してきつい嵌合を得るためにパイプ10の内径と継手嵌合部24の外径との差の1/2(例えば、0.3±0.01mm)であることが望ましい。これによりパイプ10と継手嵌合部24との高い同軸度を実現でき、真直度の高い(例えば、0.3±0.02mm)接合部材を得ることができる。
リブ28は継手嵌合部24の外周面上において、その軸線方向の全長にわたって設けられることが望ましいが、パイプ10と継手20との固定を損なわない範囲で長さを短くしたり、断続的に形成することもできる。
ところで、キャビティの継手嵌合部24に対応する部位には、リブ28を形成する凹部が刻設されている。これゆえ、未硬化の継手積層体を金型で加圧成形する際に、強化繊維に含浸されているマトリックス樹脂がこの刻設された凹部に充満して、嵌合部24表面にマトリックス樹脂よりなるリブ28が形成される。なお、マトリックス樹脂からなるリブ28を精度よく形成するために、金型に吸引口を設け、真空ポンプに接続して吸引するようにしてもよい。
以上のように構成されるFRP製のパイプ10とFRP製の継手20とを嵌合し、接着剤とともに順次接続してシャシーフレーム1を組み立てる。ここで、パイプ10の端部内周面に継手嵌合部24を嵌入させるには、パイプ10端部の内周面と継手嵌合部24の外周面に適量の接着剤を塗布した後、円周方向に両者を互いに回転させずに、パイプ10に対して軸線を合わせた状態で継手20をゆっくりとパイプ10の内周側へ挿入するようにする。継手20の嵌合部24には、軸線方向に延びるリブ28が形成されているために、挿入時に継手20を回転させると、リブ28によって接着剤の流入を妨げ、塗布された接着剤を掻き取ってしまうために、良好な接着ができなくなる。
従って、かかるパイプ10と継手20とを組み合わせてなるシャシーフレーム1を、歪みや捻れのない構造体とすることができる。また、リブ28は、断面三角形の突条とされているので、パイプ10へ継手嵌合部24を挿入する場合には、リブ28の稜線がパイプ10の内周面と摺接する。このため挿入時の抵抗が小さく嵌合作業が容易であり、シャシーフレーム1の組立作業性の向上も期待できる。また、リブ28はパイプ10の内周面にその稜線のみで当接している。従って、内周面の接着面積が低減されないので、接続部における所望の接合強度を確保することができる。
Claims (4)
- FRP製のパイプの内周側にFRP製の継手の継手嵌合部を挿入し接着剤で固着してなるシャシーフレームであって、
前記継手は、未硬化のマトリックス樹脂を含浸した複数の強化繊維シートを所定形状の芯材に積層した積層体を、所定形状の凹部が前記継手嵌合部に対応する部位に刻設された金型のキャビティ内で加圧成形した後、未硬化の前記マトリックス樹脂を硬化してなり、
前記継手は、FRPよりなる前記継手嵌合部と、前記継手嵌合部の外周面に一体に形成され、前記金型の前記キャビティ内で前記積層体を加圧成形する際に前記凹部に充満した未硬化の前記マトリックス樹脂が硬化してなる複数のリブとを有し、
前記リブは、前記継手嵌合部の軸方向に延びる三角形断面の突条であり、かつ、前記パイプと前記継手嵌合部との嵌合状態で前記パイプの内周面に当接し、
前記リブの幅は、該リブの高さの1/3〜1倍であることを特徴するシャシーフレーム。 - 3個の前記リブが、前記継手嵌合部の外周を等分した位置にそれぞれ形成されている請求項1に記載のシャシーフレーム。
- 前記リブは、高さが前記パイプの内径と前記継手嵌合部の外径との差の1/2であり、かつ、該リブの付け根(底面)の総面積が該継手嵌合部の接着面面積の1/3以下である請求項1又は2に記載のシャシーフレーム。
- 前記リブは、前記加圧成形しながら前記キャビティを真空ポンプで吸引して形成されている請求項1〜3のいずれか1項に記載のシャシーフレーム。
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