以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
本実施の形態に従う管理システムは、少なくとも1つの電気機器における電力消費に関する電力情報を管理する。なお、太陽光発電装置や燃料電池などを管理対象としてもよく、この場合には、本実施の形態に従う管理システムは、電力消費に関するに加えて、あるいは、電力消費に関するに代えて、電力発生に関する電力情報を管理してもよい。
本明細書において、電力情報は、対応の電気機器(電気器具)における電力消費/電力発生に係るさまざまな情報を含む概念である。
以下、家屋内で使用される1つまたは複数の電気機器を含む電力システムを一例として説明するが、本発明はこのような電力システムのみに適用されるものではない。すなわち、本発明は、測定器を用いて電力消費に関する情報を測定するものであれば、どのような構成にも適用可能である。
本明細書において、電気機器は、外部から供給される電力によって動作する機器、および、何らかのエネルギーによって発電する機器のいずれをも含む概念である。家屋は、住宅やオフィスなどを含む。
図1は、本発明の実施の形態に従う電力システム1の全体構成を示す模式図である。
図1を参照して、本実施の形態に従う電力システム1は、住宅やオフィスなどの家屋内に設置される。より具体的には、電力システム1は、電力を消費する電気機器として、複数の家電機器を含む。
図1には、これらに限られるものではないが、家電機器として、家屋内に設置されるエアコン(空気調和機)200A、テレビジョン200B、電子レンジ200C、冷蔵庫200D、および照明器具200E(これらを「電気機器200」とも総称する。)などが図示されている。また、電力システム1は、電力を発生する電気機器としての太陽光発電装置200X、および電力の蓄電/放電を行なう蓄電池200Yを含む。蓄電池200Yは、住宅などに設置されるものであってもよいし、自動車用の蓄電池を住宅用の蓄電池として兼用するものであってもよい。
さらに、電力システム1は、複数の家電機器、太陽光発電装置200X、蓄電池200Y、および電力系統(電力会社が提供する商用電力など)と接続され、それぞれの電力を制御するためのパワーコンディショナ200Zを含む。パワーコンディショナ200Zは、太陽光発電装置200Xからの発電電力、蓄電池200Yとの間の充放電電力、電力系統からの購入電力を、効率の観点からバランスさせた上で、電力線402を介して電気機器200へ電力を供給する。
さらに、電力システム1は、電気機器200に関連付けられた測定器400A〜400E、太陽光発電装置200X、蓄電池200Y、およびパワーコンディショナ200Zなどを監視・制御するためのホームコントローラ100を含む。ホームコントローラ100は、有線または無線のネットワーク401を介して、電気機器200に関連付けられた測定器400A〜400E、太陽光発電装置200X、蓄電池200Y、およびパワーコンディショナ200Zなどとの間でデータ通信が可能である。
ネットワーク401としては、任意のものを利用することができるが、有線のネットワークであれば、例えば、イーサネット(登録商標)、PLC(Power Line Communications)などを用いることができる。また、無線のネットワークであれば、例えば、IEEE802.11規格に準拠する無線LAN(Local Area Network)、ZigBee(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、赤外線通信方式などを用いることができる。さらに、複数の通信方式を組み合わせてもよい。
測定器400は、いずれかの電気機器200に関連付けられ、当該関連付けられた電気機器200における電力消費に関する情報を測定するとともに、その測定情報をホームコントローラ100へ送信する。典型的には、測定器400としては、電力線402と電気機器200のプラグとの間に配置されて電力消費の状態を測定する消費電力測定装置が用いられる。
図1に示す例では、電力線402に5つの測定器400A〜400Eが電気的に接続されている。測定器400Aには、エアコン200Aのプラグ250Aが接続されており、測定器400Bには、テレビジョン200Bのプラグ250Bが接続されており、測定器400Cには、電子レンジ200Cのプラグ250Cが接続されており、測定器400Dには、冷蔵庫200Dのプラグ250Dが接続されており、測定器400Eには、照明器具200Eのプラグ250Eが接続されている。そのため、測定器400A〜400Eは、それぞれ、エアコン200A、テレビジョン200B、電子レンジ200C、冷蔵庫200D、照明器具200Eにおける電力消費に関する電力情報を測定する。
ホームコントローラ100は、各電気機器200に関連付けられた測定器400からそれぞれ送信される電力消費に関する測定情報をハードディスク109に格納する。
ホームコントローラ100は、電力システム1における電力消費/発生の状態などをユーザに提示したり、ユーザから電力システム1における電力管理に関する指示を受け付けたりするような、ユーザインターフェイスを提供する。
また、ホームコントローラ100は、ハードディスク109に格納される電力消費に関する測定情報などに基づいて、電力消費に関するグラフ等を表示することも可能である。ホームコントローラ100は、ポータブル型であってもよいし、テーブル上に配置されたベースに対して着脱自在であってもよいし、部屋の壁などに固定されるものであってもよい。
本例においては、ホームコントローラ100が、各測定器とデータ通信してデータを取得する構成について主に説明したが、図示しないデータを収集するサーバを設けて、当該サーバが各測定器とデータ通信してデータを蓄積し、ホームコントローラ100が当該サーバに蓄積されたデータを取得する形態の構成とすることも可能である。
次に、図1に示す電力システム1を構成する主要な装置のハードウェア構成について説明する。
<ホームコントローラ100>
図2は、本発明の実施の形態に従うホームコントローラ100のハードウェア構成を示す模式図である。
図2を参照して、ホームコントローラ100は、CPU(Central Processing Unit)101と、ディスプレイ103およびタブレット104を含むタッチパネル102と、操作ボタン105と、通信インターフェイス106と、出力インターフェイス107と、入力インターフェイス108と、ハードディスク109と、メモリ110と、スピーカ111とを含む。
CPU101は、ホームコントローラ100における全体処理を司る処理主体であり、メモリ110などに予め格納されたプログラムを実行することで、後述するような各種機能を提供する。CPU101は、タブレット104または操作ボタン105を入力されたユーザ操作に応答して、当該ユーザ操作によって指示された処理を実行する。このような指示としては、電気機器200に対する運転/停止に関する指示、パワーコンディショナ200Zに対する制御モードの変更に関する指示、現在または過去の電力管理状態を表示する指示などを含む。
タッチパネル102は、ユーザインターフェイスを提供する装置であり、CPU101からの命令に従って各種情報をユーザに提示するとともに、ユーザから入力された指示をCPU101へ出力する。より具体的には、ディスプレイ103は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)や有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイなどからなり、その表示面に画像を表示する。タブレット104は、ユーザの指などによるタッチ操作を検出して、そのタッチ操作がなされた位置を示す座標値などをCPU101へ出力する。本実施の形態においては、ディスプレイ103の表示面に対応付けてタブレット104が設けられている。但し、ホームコントローラ100は、必ずしもタッチパネルを含む必要はなく、ユーザに対して、各種情報を提示できればよい。
操作ボタン105は、ユーザ操作を受け付けるための入力手段であり、典型的には、ホームコントローラ100の表面に1つまたは複数が配置される。典型的に、操作ボタン105は、決定ボタン、戻りボタン、方向ボタン、テンキーなどの複数のボタンやキーを含む。操作ボタン105は、ユーザ操作を受け付けると、そのユーザ操作を示す情報をCPU101へ出力する。
通信インターフェイス106は、CPU101からの命令に従って、データ格納装置300、測定器400、太陽光発電装置200X、蓄電池200Y、およびパワーコンディショナ200Zなどとの間でデータ通信を行なう。より具体的には、通信インターフェイス106は、上述したような、イーサネット(登録商標)、PLC(Power Line Communications)、IEEE802.11規格に準拠する無線LAN(Local Area Network)、ZigBee(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、赤外線通信方式などを利用する。
出力インターフェイス107は、CPU101とディスプレイ103との間の内部コマンドの遣り取りを仲介する。入力インターフェイス108は、タブレット104および/または操作ボタン105とCPU101との間の内部コマンドの遣り取りを仲介する。
ハードディスク109は、ホームコントローラ100での情報処理に必要な各種データを格納する。この各種データの詳細については、後述する。
メモリ110は、揮発性記憶装置であるRAM(Random Access Memory)や、不揮発性記憶装置であるROM(Read-Only Memory)などによって実現され、CPU101によって実行されるプログラムや、CPU101によるプログラムの実行に必要なワークデータを格納する。
スピーカ111は、音声デバイスであり、CPU101からの命令に従って音声を出力する。時計112は、計時手段であり、CPU101からの命令に従って、現在の日付や時刻をCPU101へ応答する。
なお、ハードディスク109および/またはメモリ110は、通信インターフェイスを介して接続される記憶媒体を用いて実現してもよい。このような記憶媒体としては、フラッシュメモリ、マスクROM、EPROM(Electronically Programmable Read-Only Memory)、EEPROM(Electronically Erasable Programmable Read-Only Memory)、IC(Integrated Circuit)カードなどの半導体記憶媒体、CD−ROM(Compact Disc-Read Only Memory)やDVD−ROM(Digital Versatile Disk-Read Only Memory)などの光学ディスク記憶媒体、MO(Magnetic Optical Disc)やMD(Mini Disc)などの光磁気ディスク記憶媒体、FD(Flexible Disk)、磁気テープ、カセットテープなどの磁気記憶媒体を用いることができる。
ホームコントローラ100における情報処理は、CPU101が周辺のハードウェアコンポーネントと連係してプログラムを実行することで実現される。一般的には、このようなプログラムは、メモリ110などに予めインストールされる。
このようなプログラムは、任意の記憶媒体に格納されて流通することで提供されうる。あるいは、このようなプログラムは、インターネットなどに接続されているサーバ装置(または、他の装置)からのダウンロードによって提供されうる。すなわち、記憶媒体から格納されているプログラムが読み出されて、または、サーバ装置からダウンロードによりプログラムが取得されて、メモリ110などに一旦格納される。そして、CPU101は、メモリ110に格納されたプログラムを実行可能な形式に展開した上で、当該プログラムを実行する。このようなプログラムを格納する記憶媒体としては、フラッシュメモリ、マスクROM、EPROM、EEPROM、ICカードなどの半導体記憶媒体、CD−ROMやDVD−ROMなどの光学ディスク記憶媒体、MOやMDなどの光磁気ディスク記憶媒体、FD、磁気テープ、カセットテープなどの磁気記憶媒体を用いることができる。
さらに、メモリ110などに予めプログラムをインストールするのではなく、別のシステムまたは装置に格納されているプログラムをCPU101が読み出して実行するようにしてもよい。
さらに、記憶媒体などから読み出されたプログラムが、コンピュータに装着された機能拡張ボードや機能拡張ユニットに搭載されるメモリなどに書き込まれた後、当該プログラムに従って、当該機能拡張ボードや機能拡張ユニットに搭載される演算部(CPUなど)が必要な処理の全部または一部を行なうことで、本実施の形態に従う機能を実現するようにしてもよい。
さらに、CPU101がプログラムを実行することにより本実施の形態に従うすべての機能を実現するだけでなく、プログラムに従って、コンピュータ上で実行されているOS(オペレーティングシステム)などが必要な処理の全部または一部を行なうことで、本実施の形態に従う機能を実現するようにしてもよい。
上述のようなソフトウェアによって本実施の形態に従う機能を実現する場合には、記憶媒体などから読み出されたプログラム自体、または、当該プログラムを格納した記憶媒体が本発明の一形態を構成することになる。
なお、本明細書において、プログラムは、CPU101により直接的に実行可能なプログラムだけではなく、ソースプログラム形式のプログラム、圧縮処理されたプログラム、および暗号化されたプログラムを含む。
<測定器400>
図3は、本発明の実施の形態に従う測定器400の外観図である。ここで、図3(a)には、測定器400のソケット4001を含む斜視図を示し、図3(b)には、測定器400の側面図を示し、図3(c)には、測定器400のプラグ4002を含む斜視図を示す。
図3(a)〜図3(c)を参照して、測定器400は、電力線402を流れる電力を供給するためのソケットと電気機器200のプラグとの間に介挿されるように配置される。より具体的には、図3(a)を参照して、測定器400の表面4051には、プラグ差込用のソケット4001が設けられている。一方、図3(b)および図3(c)を参照して、測定器400の表面4051とは反対側の面である表面4053には、プラグ4002が設けられている。ソケット4001には、電気機器200のプラグが差し込まれるとともに、プラグ4002は、家屋内に設けられる電力線402を介して電力を供給するためのソケット(コンセント/アウトレット)に差し込まれる。
なお、測定器400は、なるべく薄い方が好ましいので、側面4052の厚さは可能な限り小さく設計される。
測定器400の表面4051には、さらに、LED4041および設定ボタン4042が設けられている。LED4041は、測定器400におけるデータ処理状態を表示する。より具体的には、LED4041は、データ処理状態に応じて、点灯の有無、点滅の有無/周期、発光色などを異ならせる。設定ボタン4042は、ユーザ操作を受け付けるための入力手段であり、ユーザによって操作されると、測定器400における初期設定などが開始される。
図4は、本発明の実施の形態に従う測定器400のハードウェア構成を示す模式図である。
図4を参照して、測定器400は、ソケット4001、プラグ4002、LED4041、および設定ボタン4042に加えて、ソケット4001とプラグ4002とを電気的に接続する一対の主配線4004および4005と、主配線4005に挿入されたシャント抵抗4003と、電源部4007と、電力検出部4010と、通信モジュール4020と、アンテナ4030とを含む。
電力検出部4010は、プラグ4002からソケット4001へ流れる電力を検出する。より具体的には、電力検出部4010は、電圧入力ADC(Analog to Digital Converter:アナログ・デジタル変換器)4011と、電流入力ADC4012と、乗算器4013と、デジタル/周波数変換部4014とを含む。
電圧入力ADC4011は、配線V1PおよびV1Nを介して、主配線4004および4005にそれぞれ接続される。電圧入力ADC4011は、主配線間に生じる電圧(電位差)を示すデジタル信号を乗算器4013へ出力する。
電流入力ADC4012は、配線V2PおよびV2Nを介して、主配線4005に挿入されたシャント抵抗4003の両端と電気的に接続される。シャント抵抗4003は、流れる電流値を測定するために使われる微小な(数百マイクロΩ)抵抗である。電流入力ADC4012は、シャント抵抗4003に流れる電流の電流値を示すデジタル信号を乗算器4013へ出力する。
乗算器4013は、電圧入力ADC4011からのデジタル信号(電圧値)と、電流入力ADC4012からのデジタル信号(電流値)とを乗算し、その結果得られた値(消費電力/単位:WまたはkW)を示すデジタル信号をデジタル/周波数変換部4014へ出力する。
デジタル/周波数変換部4014は、乗算器4013からのデジタル信号を周波数信号に変換し、その結果得られた周波数信号を通信モジュール4020へ出力する。
電源部4007は、測定器400の各コンポーネントに電力を供給する。電源部4007は、主配線4004および4005に接続され、プラグ4002からソケット4001へ流れる電力の一部を測定器400の動作用の電力として利用する。電源部4007は、交流電力を直流電力に変換した後、その直流電力を電力検出部4010および通信モジュール4020へ供給する。
通信モジュール4020は、電力検出部4010により算出されたソケット4001に接続されている電気機器における消費電力を示す無線信号を、アンテナ4030を介して送出する。より具体的には、通信モジュール4020は、CPU4021と、ROM4022と、RAM4023と、GPIO(General Purpose Input/Output)4024と、無線RF(Radio Frequency)部4025とを含む。
GPIO4024は、デジタル/周波数変換部4014から入力された周波数信号を受信し、その周波数信号の情報をCPU4021へ出力する。
CPU4021は、GPIO4024からの周波数信号の情報を所定のロジックに従ってデータ変換し、その結果を無線RF部4025へ出力する。無線RF部4025は、CPU4021からのデータ変換結果に基づいて搬送波を変調することで、無線信号を生成する。無線RF部4025で生成された無線信号は、アンテナ4030を介して、送信される。
CPU4021は、ROM4022に予め格納されているプログラムを実行することで、上述のような処理を実現する。RAM4023は、CPU4021によるプログラムの実行に必要なワークデータを格納する。
<測定情報>
測定器400は、基本的には接続されている電気機器で消費される消費電力(単位:WまたはkW))を測定する。この消費電力を所定時間に亘って積算することで、当該電気機器の消費電力量(単位:WhまたはkWh)が算出される。
ホームコントローラ100は、それぞれの電気機器における消費電力および消費電力量のいずれをも表示することが可能である。さらに、複数の電気機器をグルーピング化して、そのグループ全体についての消費電力および消費電力量を表示する。
そのため、測定器400から送信される対応する電気機器200についての測定情報の実装例としては、例えば、以下のようになる(但し、以下の例に限られるものではない)。
(1) 測定器400が電気機器200における消費電力を所定周期ごと(例えば、1秒ごと)に測定し、当該測定周期と同じ送信周期で、その測定された消費電力を測定情報として送信する。
(2) 測定器400が電気機器200における消費電力を所定周期ごと(例えば、1秒ごと)に測定し、当該測定周期よりは長い送信周期で、前回の送信から今回の送信までの間に測定された複数の消費電力を測定情報として送信する。
(3) 測定器400が電気機器200における消費電力を所定周期ごと(例えば、1秒ごと)に測定し、当該測定周期よりは長い送信周期で、前回の送信から今回の送信までの間に測定された複数の消費電力を平均して得られた平均消費電力を測定情報として送信する。
(4) (2)または(3)において、前回の送信から今回の送信までの間に測定された複数の消費電力を積算した消費電力量を測定情報に付加した上で送信する。さらに、複数の消費電力の平均値・最小値・最大値などを付加してもよい。
測定情報には、測定器400が何らかの手段で取得した時刻情報を付加してもよいが、一般的には、ホームコントローラ100が測定情報を受信すると、そのときの時刻を時計112より取得し、受信した測定情報と関連付けてハードディスク109に格納する。
ホームコントローラ100と測定器400との間での測定情報の遣り取りについては、任意のプロトコルを採用することができる。典型的には、測定器400が自身の測定した測定結果を含むパケットをブロードキャストし、ホームコントローラ100がこのパケットを受信する構成が採用される。但し、ホームコントローラ100がそれぞれの測定器400に対して定期的にポーリングするようにしてもよい。
<家電モニター画面>
図5は、本発明の実施の形態に従うホームコントローラ100のディスプレイ103で表示される家電モニター画面について説明する図である。
図5を参照して、ここでは、家電モニター画面500において、複数の電気機器(本例においては一例として9個の電気機器)について複数階層のグルーピングを実行して、グルーピングにより分類した各グループ毎に、グループに属する電気機器の電力消費に関する情報をオブジェクト表示した画面が示されている。当該電気機器の電力消費に関する情報は、対応する測定器400で測定した測定情報に基づくものである。なお、測定器400は、上述したように消費電力測定装置である。
具体的には、本例において、複数の電力管理オブジェクトが表示されており、一例として、選択可能に設けられた5個の電力管理オブジェクト502〜510が設けられている場合が示されている。また、後述する電気機器の属性情報等の設定登録をするためのユーザインターフェイス画面を提供するための設定ボタン520が設けられている。
それぞれの電力管理オブジェクトには、一例として、分類された各グループに属する電気機器の電力消費に関する情報が示されており、電気機器群の合計の消費電力の値が示されている。なお、当該表示は、消費電力の値に限られるものではなく、例えば、電気機器群の合計の消費電力量(WhまたはkWh)の値であっても良いし、ともに表示してもよく、電力消費に関する情報であればどのようなものであっても良い。
また、本例においては、消費電力量の値順に電力管理オブジェクトが並べられている場合が示されているが、特に当該方式に限られず、後述する属性情報に優先順位を割り当てておいて、割り当てられている優先順位順に並べるようにしても良い。
グルーピングに関して、家電モニター画面500においては、家屋の階に従ってグルーピングされている場合(第1グルーピング)が示されている。
そして、階に従ってグルーピングされたそれぞれのグループについて、さらに、部屋毎にグルーピングされている場合(第2グルーピング)が示されている。
そして、部屋毎に分類されたそれぞれのグループに属する電気機器の消費電力が表示されている。当該処理は、後述するが、各電気機器について複数の属性情報が登録されており、当該属性情報のそれぞれに基づいて複数階層のグルーピングを実行するものである。ここでは、電気機器のそれぞれについて、設置されている「階」と「部屋」の複数の属性情報が登録されているものとする。
家電モニター画面500において、上の領域に設けられている電力管理オブジェクト502〜506は、1Fグループに対応しており、さらに部屋毎に3つのグループに分類した場合が示されている。
電力管理オブジェクト502内には、属性情報「階」、「部屋」が表示されている。家屋の階は1Fであり、部屋はキッチンに対応する。そして、当該グループに属する電気機器の個数を示すものとして、対応する測定器の個数が示されており、本例においては、一例として3個である場合が示されている。そして、当該測定器の測定情報に基づいて、電力消費に関する情報として、3個の測定器合計の消費電力580wが表示されている。また、数値ととともに棒グラフが表示されており、消費電力の値を直感的に把握することが可能であるとともに、他の電力管理オブジェクトとも容易に比較することが可能である。
また、電力管理オブジェクト502の表示形態として、複数のカード(4枚のカード)が重ねられるとともに、クリップ形状のオブジェクトでそれらを纏めるように見える状態のカードオブジェクトが表示されている。具体的には、複数のカード(4枚のカード)のうち、最前面のカードは機器総括カード、その裏に配置されて重なり合った形式で表示されるカードは測定器に対応する機器カードである。機器カードの枚数は、測定器の個数すなわち3個の電気機器に対応しており、3個の測定器数に合わせて3枚のカードが最前面のカードの裏に配置されて重なり合った形式で表示されている。そして、各カードが見えるように位置が少しずらされた形式で表示されている。当該状態で表示することにより直感的にカードの枚数からいくつの機器の電力消費に関する情報であるかを直感的に把握することが容易となる。なお、測定機の個数が多数の場合には、機器カードの枚数に関して制限を設けてたとえば、最大3枚とするようにしても良い。
また、当該機器カードの上に重なり合わせられた状態で見える機器カードを総括する機器総括カードが設けられ、当該カード内に電力消費に関する情報を表示して、クリップ形状のオブジェクトで機器カードを纏めるように見える状態とすることによりグルーピングして纏めた電力消費に関する情報であることも直感的に把握させることが可能である。他の電力管理オブジェクトの表示形態についても同様である。
電力管理オブジェクト504内には、属性情報「階」、「部屋」が表示されている。家屋の階は1Fであり、部屋は寝室に対応する。そして、当該グループに属する電気機器の個数は、測定器の個数2個に対応する。そして、当該測定器の測定情報に基づいて、電力消費に関する情報として、2個の測定器合計の消費電力680wが表示されている。
電力管理オブジェクト506内には、属性情報「階」、「部屋」が表示されている。家屋の階は1Fであり、部屋はキッチンに対応する。そして、当該グループに属する電気機器の個数は、測定器の個数2個に対応する。そして、当該測定器の測定情報に基づいて、電力消費に関する情報として、2個の測定器合計の消費電力780wが表示されている。
家電モニター画面500において、下の領域に設けられている電力管理オブジェクト508,510は、2Fグループに対応しており、さらに部屋毎に2つのグループに分類した場合が示されている。
電力管理オブジェクト508内には、属性情報「階」、「部屋」が表示されている。家屋の階は2Fであり、部屋は子供部屋に対応する。そして、当該グループに属する電気機器の個数は、測定器の個数1個に対応する。そして、当該測定器の測定情報に基づいて、電力消費に関する情報として、1個の測定器合計の消費電力330wが表示されている。
電力管理オブジェクト510内には、属性情報「階」、「部屋」が表示されている。家屋の階は2Fであり、部屋は寝室に対応する。そして、当該グループに属する電気機器の個数は、測定器の個数1個に対応する。そして、当該測定器の測定情報に基づいて、電力消費に関する情報として、1個の測定器合計の消費電力130wが表示されている。
当該家電モニター画面500における、当該電力管理オブジェクトは、それぞれ選択可能に設けられたボタンに対応しており、当該電力管理オブジェクトを選択することにより、さらに当該電力管理オブジェクトのグループにおける詳細なグループ詳細画面(図6)が表示される。
本実施の形態の家電モニター画面500に示される如く、複数の属性情報にそれぞれ基づいて複数階層のグルーピングを実行して表示することにより、電気機器の個数が多い場合であってもグループ毎に分類された電気機器群の電力消費の状態を容易に把握することが可能である。また、電気機器と属性情報とを関連付けて設定しておくことにより、設置状況に拠らずに、当該属性情報に従って分類することが可能であるため、本例の如く、例えば、「階」、「部屋」等のグループとして意識して把握し易い属性情報を利用してグルーピングすることにより、ユーザにとって有用な電力消費の状態に関する情報を提示することが可能である。
なお、本例において、上の領域と、下の領域とを区別するための境界線を設けて、分類された状態がより明示的に把握できる状態とする場合が示されているが、本例の如く、例えば、電力管理オブジェクト内に階が表示されているような場合、特に、境界線を設けなくても当該階の表示によって上と下とで分類されてグルーピングされていることは明示的であるため境界線を設けない構成とすることも可能である。
また、表示形式について、属性情報「階」の優先順位として、1F、2F、3F、4F、・・・の順番に低い階が優先される優先順位が予め設定されており、当該優先順位に従って表示されている。なお、当該優先順位を逆にして、上の階層の優先順位を高くして、例えば、下の領域を1F、上の領域を2Fとして表示することにより、実際の家屋の階層構造とリンクさせて電力消費に関する情報を直感的に理解し易いようにすることも可能である。
<グループ詳細画面>
図6は、本発明の実施の形態に従うホームコントローラ100のディスプレイ103で表示されるグループ詳細画面について説明する図である。
図6を参照して、ここでは、本発明の実施の形態に従うグループ詳細画面600の一例が示されており、上記の家電モニター画面500において、電力管理オブジェクト502を選択した場合が示されている。
グループ詳細画面600において、ここでは、電気機器オブジェクト602〜606が設けられている場合が示されている。
具体的には、電力管理オブジェクト502に対応するグループ(属性情報「1F」「リビング」)に属する電気機器群のそれぞれの電力消費に関する情報が展開されて、電気機器毎の電力消費に関する情報、すなわち、消費電力が示されている。なお、当該表示は、消費電力の値に限られるものではなく、例えば、電気機器の消費電力量(WhまたはkWh)の値であっても良いし、消費電力とともに表示してもよく、電力消費に関する情報であればどのようなものであっても良い。
当該画面において、本例においては、電気機器オブジェクト602は、電気機器「エアコン」に対応しており、測定器の測定情報に基づいて、電力消費に関する情報として、消費電力230wが表示されている。
また、電気機器オブジェクト604は、電気機器「テレビ」に対応しており、電力消費に関する情報として、消費電力180wが表示されている。
また、電気機器オブジェクト606は、電気機器「テレビ2」に対応しており、電力消費に関する情報として、消費電力170wが表示されている。
当該情報に従って、グループ詳細画面において、当該グループに属する各電気機器の電力消費に関する情報、すなわち、消費電力に関する情報を容易に確認することができ、節電を促すことが可能となる。
また、当該グループ詳細画面においては、消費電力順に並べられて表示されている場合が示されているが、当該順番は、当該方式に限られず、例えば、電気機器の優先順位を予め設けておいて、当該優先順位に従う順番にしても良い。
また、当該グループ詳細画面600において、上方向を選択する方向オブジェクト612と、下方向を選択する方向オブジェクト614とが設けられており、当該方向オブジェクト612,614を選択操作することにより、他のグループに属する各電気機器の電力消費に関する情報を表示することが可能となる。
具体的には、第1グルーピングにより同じグループとして分類された他のグループについても展開されて、グループ詳細画面が表示される。本例においては、他のグループとして、階「1F」のグループとして分類された属性情報(「1F」、「キッチン」)に対応するグループのグループ詳細画面、属性情報(「1F」、「寝室」)に対応するグループのグループ詳細画面が表示される。この点については後述する。
また、「戻る」ボタン610が設けられており、当該ボタンを選択することにより、1つ前の図5の家電モニター画面500が表示される。
また、本例においては、方向オブジェクト612,614を設けて、他のグループ詳細画面を表示するためにスクロール可能とする構成について説明するが、特に当該方式限らず、スクロールバーを設けて、当該スクロールバーを選択操作することにより他のグループ詳細画面をスクロール表示するようにしても良い。
<測定器登録操作>
次に、測定器400に電気機器200を接続する際に、当該測定器に対応する電気機器を登録する場合の設定登録の操作例について説明する。当該設定登録により電気機器と複数の属性情報とがそれぞれ関連付けられて設定される。
本実施の形態に従うホームコントローラ100は、各測定器400について、関連付けられる電気機器200の指定を受け付けるためのユーザインターフェイス画面を提供する。
図7〜図11は、本発明の実施の形態に従うホームコントローラ100において提供される設定登録の操作に係るユーザインターフェイス画面の一例を示す図である。
ユーザがホームコントローラ100に対して、設定登録の開始を要求すると(例えば、図5の設定ボタン520の選択)、図7に示すようなユーザインターフェイス画面650がタッチパネル102上に提示される。
ユーザインターフェイス画面650には、ホームコントローラ100とデータ通信可能な測定器400(図7においては「測定器」として表示されている)が一覧表示されるとともに、各測定器400についての識別番号(図7に示す例では、MACアドレス)と、関連付けられている電気機器200およびその設置場所が表示される。当該ユーザインターフェイス画面の表示および測定器登録操作に関する処理は、一例としてCPU101がメモリ110に予め格納されているプログラムを実行することにより実現されるものである。また、ユーザインターフェイス画面650は、測定器について以下の設定登録の操作が完了してハードディスク109に格納されている測定器対応テーブル150に基づくものである。
ユーザインターフェイス画面650は、入れ替えボタン661と、設定ボタン662と、削除ボタン663と、完了ボタン664とを含む。
ユーザが入れ替えボタン661を選択すると、一覧表示されている測定器400のうち、選択された2つの測定器400の間で、関連付けられる電気機器200の情報が入れ替えられる(選択するためのユーザインターフェイスについては図示していない)。そのため、2つの測定器400の間で、互いに接続される電気機器200を交換する場合には、より便利である。
ユーザが設定ボタン662を選択すると、図8〜図11に示す一連の設定操作を行なうことができる。
後述の図8〜図11を参照した例では、何らの電気機器200とも関連付けられていない3番目の測定器400に対する設定操作を行なう場合について説明する。
ユーザが削除ボタン663を選択すると、予め選択された測定器400に関連付けられている電気機器200の設定情報が削除される。ユーザが完了ボタン664を選択すると、設定登録のモードから抜けて、家電モニター画面(図5)に戻る。
図7に示すユーザインターフェイス画面650において、ユーザが一覧表示される3番目の測定器400を選択した上で、設定ボタン662を選択すると、図8に示すユーザインターフェイス画面651へ遷移する。
ユーザインターフェイス画面651では、選択済の測定器400に接続される電気機器200が設置される階の入力が要求される。図8に示す例では、1階(1F)〜5階(5F)および屋上が選択肢として一覧表示されている。なお、一例として、当該階に関する情報に優先順位が予め設定されており、下の階が表示形式として上位となるように優先順位が設定されているものとする。なお、本例においては、属性情報として「階」に優先順位が設定されている場合について説明するが、他の属性情報に優先順位を設定しておくようにすることも可能である。
例えば、ユーザが1階(1F)を選択すると、図9に示すユーザインターフェイス画面652へ遷移する。
ユーザインターフェイス画面652では、選択済の測定器400に接続される電気機器200が設置される部屋(エリア)の入力が要求される。図9に示す例では、玄関、リビング、キッチン、ダイニング、書斎、子供部屋が選択肢として一覧表示されている。例えば、ユーザが子供部屋を選択すると、図10に示すユーザインターフェイス画面653へ遷移する。
ユーザインターフェイス画面653では、選択済の測定器400に接続される電気機器200の種別の入力が要求される。図10に示す例では、テレビ、エアコン、照明、レコーダ、電子レンジが選択肢として一覧表示されている。例えば、ユーザが照明を選択すると、一連の設定登録操作は完了する。そして、図11に示すように、ユーザインターフェイス画面654においては、一連の操作によって入力された電気機器200についての情報が3番目の測定器400に関連付けられたことが提示される。
以上のような設定登録操作によっていずれかの測定器400と電気機器200との関連付けが登録されると、ホームコントローラ100のハードディスク109の測定器対応テーブル150へ当該登録の内容(属性情報等)が格納される。すなわち、当該設定登録の操作により、電気機器200の複数の属性情報が関連付けられて登録されることになる。本例においては、電気機器200(照明)について、第1の属性情報(設置される階)として1階が登録され、第2の属性情報(設置される部屋(エリア))として子供部屋が登録されることになる。そして、当該属性情報に基づいて本実施の形態に従う複数の電気機器に対するグルーピングが実行される。
他の電気機器200についても同様の方式に従って、設定登録される。測定器400と電気機器200との対応付けを変更する場合には、入れ替えの処理あるいは、上記の処理を再度やり直すことにより変更することが可能である。
<ホームコントローラ100の表示処理>
図12は、本発明の実施の形態に従うホームコントローラ100の表示処理を説明するメインフロー図である。当該処理は、主にCPU101がメモリ110およびハードディスク109に格納されているデータに基づいてディスプレイ103等と協働して実行する処理である。以下のフローについても同様である。
図12を参照して、まず、電源がONしたかどうかを判断する(ステップS2)。具体的には、ホームコントローラ100に設けられた図示しない電源ボタンが選択されて電源が投入されたかどうかを判断する。
ステップS2において、電源がONしたと判断した場合(ステップS2においてYES)には、次に、電力消費に関する情報を取得する(ステップS4)。
次に、管理画面の表示処理を実行する(ステップS6)。管理画面の表示処理の詳細については後述する。
次に、操作を終了したかどうかを判断する(ステップS8)。ステップS8において、操作を終了したと判断した場合(ステップS8においてYES)には、処理を終了する(エンド)。
一方、ステップS8において、操作を終了していないと判断した場合には、ステップS4に戻り、上記の処理を繰り返す。例えば、操作を終了した場合として、図示しない電源ボタンを再選択した場合には、処理を終了するものとする。
なお、本例においては、電源ボタンを押下した場合に自動的にメモリ110等に格納されたプログラムを起動実行して各種処理を実行する場合について説明するが、これに限られず、ユーザの指示によりプログラムを起動し、各種処理を実行するようにすることも可能である。以下の処理においても同様である。
図13は、本発明の実施の形態に従う管理画面の表示処理について説明するフロー図である。
図13を参照して、まず、家電モニター画面を表示する(ステップS10)。具体的には、測定器からの測定情報に基づいて図5で説明した家電モニター画面を表示する。当該表示処理の詳細については、後述する。
次に、電力管理オブジェクトの選択が有るかどうかを判断する(ステップS12)。具体的には、図5で説明した家電モニター画面において、電力管理オブジェクトを選択したかどうかが判断される。
ステップS12において、電力管理オブジェクトの選択が有ると判断した場合(ステップS12においてYES)には、電力管理オブジェクトに対応するグループ詳細画面の表示処理を実行する(ステップS14)。具体的には、図6で説明したグループ詳細画面を表示する。当該グループ詳細画面の表示処理の詳細については後述する。
そして、処理を終了する(リターン)。
一方、電力管理オブジェクトの選択がないと判断した場合(ステップS12においてNO)には、その他機能ボタンを選択したかどうかを判断する(ステップS16)。
ステップS16において、その他機能ボタンの選択があったと判断した場合(ステップS16においてYES)には、その他機能ボタンに対応する画面を表示する(ステップS18)。
そして、処理を終了する(リターン)。
一方、その他機能ボタンの選択がないと判断した場合(ステップS16においてNO)には、再び、ステップS12にもどる。
図14は、本発明の実施の形態に従う家電モニター画面の表示処理を説明するフロー図である。
図14を参照して、まず、第1属性情報に基づいて第1グルーピングを実行する(ステップS20)。上記の例においては、属性情報「階」に基づいて第1グルーピングを実行する。
次に、第2属性情報に基づいて第2グルーピングを実行する(ステップS22)。上記の例においては、属性情報「部屋」に基づいて第2グルーピングを実行する。
そして、次に、複数階層のグルーピングにより分類された各グループ毎に電力消費に関する情報を表示する(ステップS24)。
そして、処理を終了する(リターン)。
図15は、本発明の実施の形態に従うグループ詳細画面の表示処理について説明するフロー図である。
図15を参照して、第1グルーピングにより分類された各グループ毎に展開処理を実行する(ステップS30)。
次に、選択されたグループに属する電気機器毎に電力消費に関する情報を表示する(ステップS32)。
次に、他グループの選択指示が有るかどうかを判断する(ステップS34)。具体的には、図6のグループ詳細画面600において、方向オブジェクト612,614を選択操作の指示が有ったかどうかを判断する。
ステップS34において、他グループの選択指示が有ると判断した場合(ステップS34においてYES)には、ステップS34に戻り、選択されたグループに属する電気機器毎に電力消費に関する情報を表示する。
一方、ステップS34において、他グループの選択指示がない場合(ステップS34においてNO)には、「戻る」ボタンの操作が有るかどうかを判断する(ステップS36)。具体的には、図6のグループ詳細画面600において、「戻る」ボタン610が選択されたかどうかを判断する。
ステップS36において、「戻る」ボタンの操作が有ると判断した場合(ステップS36においてYES)には、処理を終了する(リターン)。すなわち、前の家電モニター画面500に遷移する。
一方、ステップS36において、「戻る」ボタンの操作がないと判断した場合(ステップS36においてNO)には、再び、ステップS34に戻る。
図16は、本発明の実施の形態に従うグループ詳細画面の表示処理の際の展開処理の概念について説明する図である。
図16を参照して、一例として、ここでは、図5で説明した家電モニター画面における電力管理オブジェクトを模式化した場合が示されている。そして、その1つの「1F リビング」の電力管理オブジェクトを選択した場合について説明する。
当該「1F リビング」の電力管理オブジェクトを選択した場合には、第1グルーピングとして階でグルーピングしているため当該グルーピングにより分類された「1F」の属性情報を有するグループ毎に展開処理される。属性情報「1F リビング」のグループ、属性情報「1F キッチン」のグループ、属性情報「1F 寝室」のグループに展開される。
そして、そのうちの選択された「1F リビング」に属する電気機器であるエアコン、テレビ1、テレビ2に関してそれぞれ電力消費に関する情報がディスプレイ103に表示される。
そして、例えば、他グループの選択指示として、上方向を選択する方向オブジェクト612の選択操作指示が有った場合に、当該指示に対応して、「1F 寝室」のグループに属する電気機器であるエアコン、テレビに関してそれぞれの電力消費に関する情報がディスプレイ103に表示される。また、さらに上方向を選択する方向オブジェクト612の選択操作指示が有った場合に、「1F キッチン」のグループに属する電気機器である電子レンジ、冷蔵庫に関してそれぞれの電力消費に関する情報がディスプレイ103に表示される。
当該表示により、選択操作指示に対応してグループ毎に詳細画面を表示することにより、各グループに属する電気機器の電力消費に関する情報を容易に把握することが可能である。
なお、本例においては、選択操作指示に対応して、上記ディスプレイ103において、選択操作指示があったグループに属する電気機器の電力消費に関する情報がディスプレイ103に表示される場合について説明したが、特にこれに限られず、ディスプレイ103の表示領域に余裕がある場合には、他のグループに属する電気機器の電力消費に関する情報を併せて表示させるようにしても良い。
なお、本例においては、第1グルーピングにより分類された各グループについて、当該各グループのグループ詳細画面を表示する場合について説明したが、特にこれに限られず、全てのグループのグループ詳細画面を展開して表示するようにしても良い。例えば、属性情報「2F」のグループについても選択操作指示に従って表示するようにしても良い。
<その他変形例>
例えば、図5の家電モニター画面において、家屋がマンションや、寮等の集合住宅等の場合に、「階」の属性情報の代わりに部屋番号等の「号室」を登録するようにして、家(号室)毎に第1グルーピングを実行して、そして、属性情報「部屋」毎に第2グルーピングを実行して表示するようにすることも可能である。居住者毎に電力消費に関する情報を表示することが可能となり、節電を促すことが可能である。
また、電気機器の種別に関して、電力消費に関する情報に関して、確認する必要性の高い電気機器を予め分類しておき、複数の電気機器について、確認頻度別に第1グルーピングを実行して、属性情報「部屋」毎に第2グルーピングを実行して表示するようにすることも可能である。例えば、電気機器の種別について、確認する必要性の頻度を例えば、3段階(高い、普通、低い)に分けてそれぞれ対応付けて設定しておくことにより第1グルーピングを実現することが可能である。確認する必要性の頻度毎に分類されるためユーザが節電を意識する必要性のあるグループを容易に把握することができ利便性が高い。
また、上記においては、属性情報「部屋」に基づいて第2グルーピングを実行する場合について説明したが、特に当該属性情報に限られず他の属性情報を用いて分類するようにしても良い。
図17は、本発明の実施の形態に従う家電モニター画面の変形例について説明する図である。
図17を参照して、ここでは、家電モニター画面530において、受信した測定情報に基づいて、複数の電気機器をグルーピング化して、グルーピングした電気機器群の電力消費に関する情報をオブジェクト表示した画面が示されている。
具体的には、複数の電力管理オブジェクトが表示されており、本例においては、一例として、5個の電力管理オブジェクト532〜540が設けられている場合が示されている。
ここで、家電モニター画面530において、属性情報「階」に基づいて、第1グルーピングを実行するとともに、属性情報として電気機器の「種別」に基づいて第2グルーピングを実行した場合が示されている。
すなわち、電気機器の種別として「テレビ」、「エアコン」、「照明」等に基づいて第2グルーピングを実行する。機器の種別毎に分類することにより、種別全体の電力消費に関する情報(消費電力)を容易に把握して、節電を促すことが可能である。
本例においては、家電モニター画面530において、「機器別表示」のタブボタン542が設けられて、当該表示がなされている場合が示されているが、例えば、図5に示されるように「部屋別表示」のタブボタン512を設けることにより、当該タブボタンを選択することにより図5の家電モニター画面500を表示するようにすることも可能である。
また、本例においては、第1グルーピングとして、属性情報として、家屋の「階」に基づいてグルーピングをする場合について説明したが、例えば、電気機器の用途により分類するようにしても良い。例えば、電気機器の種別として、「AV機器」、「調理」、「空調」、「家事」、「美容」等に予め分類しておき、複数の電気機器について、当該用途に従って、第1グルーピングを実行して、属性情報「種別」毎に第2グルーピングを実行して表示するようにしても良い。あるいは、属性情報として用いる電気機器の用途をユーザインターフェイス画面で登録できるようにしておくことも可能である。
あるいは、電気機器の種別として、省エネが可能な電気機器か、そうでないかを予め分類しておき、複数の電気機器について、省エネの可あるいは不可に基づいて、第1グルーピングを実行して、属性情報「種別」毎に第2グルーピングを実行して表示するようにしても良い。省エネが可能であるグループを容易に識別して、節電を促すことが可能である。
また、別の方式として、測定器(消費電力測定装置)の使用頻度を属性情報として、グルーピングを実行するようにしても良い。具体的には、測定器(消費電力測定装置)の設定登録回数、あるいは対応する機器の変更回数等を記憶しておいて、所定回数以上であるか否かにより第1グルーピングを実行して、属性情報「種別」毎に第2グルーピングを実行して表示するようにしても良い。当該グルーピングにより固定的に接続されている機器とそれ以外の機器とを分類することが可能であり、節電の必要性のある機器を容易に識別して、節電を促すことが可能である。
図18は、本発明の実施の形態に従う家電モニター画面の別の変形例について説明する図である。
図18を参照して、ここでは、家電モニター画面550において、受信した測定情報に基づいて、複数の電気機器をグルーピング化して、グルーピングした電気機器群の電力消費に関する情報をオブジェクト表示した画面が示されている。
具体的には、複数の電力管理オブジェクトが表示されており、本例においては、一例として、5個の電力管理オブジェクト552〜560が設けられている場合が示されている。
また、ここで、家電モニター画面550において、属性情報「階」に基づいて第1グルーピングを実行するとともに、属性情報として、当該電気機器が使用される「部署」に基づいて第2グルーピングを実行した場合が示されている。
すなわち、電気機器が使用される「部署」として、例えば、「総務部」、「経理部」、「企画部」・・・等、部署毎に分類することにより、電気機器に関する電力消費について、部署毎に容易に把握することが可能であり、節電を促すことが可能である。例えば、属性情報として用いる部署に関する情報をユーザインターフェイス画面で登録できるようにしておくことにより実現が可能である。なお、「部署」に限らずグループ名等により分類するようにしても良い。また、属性情報「階」に基づいて第1グルーピングを実行する場合について説明したが、「部屋」あるいは「事業所」等のエリア情報に基づいてグルーピングを実行するようにしても良い。
上記までの実施の形態においては属性情報が2つ設定される場合を記載しているが、本発明はそれに限定されず、属性情報が3つ以上設定されても良い。例えば、家屋がマンションや、寮等の集合住宅等の場合に、各部屋の中に1Fと2Fがあることも考えられる。その場合において属性情報は部屋番号等の「号室」、1Fか2Fか等の「階」、どの部屋であるか等の「部屋」の3つの属性を設定することも可能である。ここで、家電モニター画面550において、属性情報「号室」に基づいて第1グルーピング、属性情報「階」に基づいて第2グルーピング、属性情報「部屋」に基づいて第3グルーピングを実行するとともにその結果を示すことができる。
また、本発明は属性情報を1つのみ設定しても良い。例えば、家屋が住宅である場合、どの部屋であるか等の「部屋」のみを属性情報として設定することも可能である。ここで、家電モニター画面550において、属性情報「部屋」に基づいて第1グルーピングを実行するとともにその結果を示すことができる。
<電力管理オブジェクトの具体例>
上記の例においては、電力管理オブジェクトのオブジェクト形態としてカードの形態を用いて説明したが、特に当該形態に限られず、種々の形態を利用することが可能である。
図19は、本発明の実施の形態に従う電力管理オブジェクトの形態の変形例を説明する図である。
図19(A)では、ふき出しの形態が示されており、雲状のようなふき出しとすることも可能である。
また、図19(B)に示されるような別のふき出しのような形態として電力管理オブジェクトを表示するようにしても良い。
あるいは、平面のオブジェクトに限らず、図19(C)に示されるように、立体的な電力管理オブジェクトを表示するようにすることも可能である。
当該形態は、一例であり、花びら、星型、手、顔といったイメージの形態を有する電力管理オブジェクトを用いるようにすることも可能である。
また、上記においては、電力消費に関する情報の表示として、オブジェクトの形式で表示する場合について説明したが、特にオブジェクトを用いず、リスト形式で表示させるようにすることも可能である。
<その他の構成の変形例>
上記までに記載した実施の形態において測定装置400A〜400Eからの情報を記録するメモリ110がホームコントローラ100内部に備えている構成について説明したが、本発明はその構成のみに限定されず、メモリ110がホームコントローラ100の外部に設けられた構成とすることも可能である。外部に設けることにより、メモリ110をホームコントローラ100内部に設ける場合に比べて、格納する容量を大容量とすることが容易に行うことができ、好ましい。
さらに、ホームコントローラ100の外部に設けられるメモリ110はCPU101と同様の機能を有する別のCPUと協働して動作する構成とすることも可能である。当該構成においては、測定装置400からの情報を当該別のCPUにより処理を実施しメモリ110に記録すること、あるいはメモリ110に記録されている測定情報を処理することが可能となる。
ここでの処理は、例えば、測定装置400が測定した測定情報である各電気機器の消費電力を所定時間に亘って積算することで、当該電気機器の消費電力量を算出し、それをメモリ110に記録すること、あるいはメモリ110に記録されている測定装置400が測定した測定情報である各電気機器の消費電力を当該別のCPUにおいてホームコントローラ100のディスプレイ103で表示する表示情報へ変換することである。
当該構成においては、ホームコントローラ100において実施する処理を減らすことができ、ホームコントローラ100の処理負担を軽減させることが可能となる。
なお、上記記載のメモリ110と別のCPUを備える機器として中継器700を設けた構成としても良い。
図20は、本発明の実施の形態の変形例に従う電力システム1#の全体構成を示す模式図である。
図20を参照して、図1で説明した本実施の形態に従う電力システム1の構成と比較して、中継器700をさらに設けた構成が異なる。その他の構成については図1で説明したのと同様であるのでその詳細な説明は繰り返さない。
具体的には、中継器700は有線または無線のネットワーク402を介して、電気機器200に関連付けられた測定器400A〜400E、太陽光発電装置200X、蓄電池200Y、およびパワーコンディショナ200Zなどとの間でデータ通信が可能である。その際のネットワーク402はネットワーク401と同様に任意のものを利用することができるが、有線のネットワークであれば、例えば、イーサネット(登録商標)、PLC(Power Line Communications)などを用いることができる。また、無線のネットワークであれば、例えば、IEEE802.11規格に準拠する無線LAN(Local Area Network)、ZigBee(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、赤外線通信方式などを用いることができる。さらに、複数の通信方式を組み合わせてもよい。
上記の構成によれば、各測定装置400A〜400Eから送信された測定情報を中継器700に収集し、中継器700に記録し、その後他の機器、例えばホームコントローラ100に送信することが可能となる。つまり、各測定装置400A〜400Eで測定された測定情報は、中継器700を介してホームコントローラ100へ送信することが可能である。なお、中継器700からホームコントローラ100へ測定情報を送信する際に、中継器700側で測定情報の処理を実行し、表示情報等に変換した情報をホームコントローラ100へ送信することも可能である。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。