JP5501435B2 - レーザ多点着火装置 - Google Patents
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Description
また、レーザ光は、収束させることにより着火エネルギに達する程度のエネルギ密度を有する適度の断面積を持ったビームであって、複数のビームが同等の形状や強度を持っていて同様の光学機構を用いて燃焼室内に導入し燃焼ガスに着火させることができるものであることが好ましい。
文献開示の装置では、複数のレーザビームはおのおの独立した半導体レーザ素子から射出され光共振器の異なる位置で増幅されて放出される。したがって、複数のビーム間の同質性は保証されない。
不安定共振器では、レーザ媒質により増幅され、取り出しミラーとリアミラーにより拡径され、取り出しミラーの周囲から品質の高い単一モードのリング状レーザビームが放出される。
分配手段は、不安定共振器の取り出しミラーの周囲から放出されるリング状のレーザ光が照射する位置にレーザ光が透過する複数の開口を設けたものであってもよい。
リング状レーザビームは、周方向に均等なエネルギ分布を持つので、同心円上に分布する複数の開口から得られる複数のレーザビームは、互いに同等のエネルギを有する同質のビームとなる。
共振器から出力するレーザビームを拡幅することにより、分配手段への分配を容易にかつ正確に行うことができる。
さらに、分配手段の下流に複数ビームを中心軸方向に屈折させる集束手段を配置して、生成した複数のレーザビームが互いに平行に走行するようにして、下流の増幅装置に平行なビームとして供給できるようにしてもよい。
また、分配手段の下流にイメージリレーを配置して、分配手段の開口におけるビームの強度プロファイルを維持して下流に伝達するようにしてもよい。
本発明のレーザ多点着火装置は、本発明の多点出力レーザ発生装置と、多点出力レーザ発生装置から取り出された複数のレーザビームを内側に屈折させる集束手段と複数のレーザビームが集束する位置に配置され各レーザビームを増幅する光増幅器を備えたレーザ増幅装置と、増幅されたレーザビームを多点着火式ガス燃焼エンジンの燃焼室に偏向させる反射鏡とレーザビームを集光する集光レンズとを備えて、燃焼室において希薄混合気を効率よく着火させることを特徴とする。
多点着火式ガス燃焼エンジンのレーザ供給装置は、レーザビームを複数出射する多点出力レーザ発生装置から射出された種となる複数のレーザビームを集束手段で集束してビーム軸が固体レーザ媒体内の1点を重畳して通過するように導き、各レーザビームをレーザ媒体中で光増幅し独立したレーザビームとして射出する。
固体レーザ媒体は媒体の外に置いた半導体レーザ装置を用いて励起することができる。
図1は本発明の第1実施例に係る多点出力レーザ発生装置の説明図、図2は第1実施例のレーザ発生装置を使ったレーザ多点着火装置の概念図、図3は本発明の第2実施例に係る多点出力レーザ発生装置を示す図面、図4は本発明の第3実施例に係る多点出力レーザ発生装置を示す図面、図5は本発明の第4実施例に係る多点出力レーザ発生装置を示す図面、図6は本発明の第5実施例に係る多点出力レーザ発生装置を示す図面である。
また、リング状レーザビーム14のエネルギは、周方向に均質で、径方向には外側に向かってガウシアン分布の輪郭に沿って減少する分布を有する。
リング状レーザビーム14は分配手段2を通過することにより分割され、柱状の複数のレーザビーム22として射出される。複数のレーザビーム22はそれぞれ出力が等しく、エネルギ分布が同質な単一モードのレーザである。
図2は、本実施例の多点出力レーザ発生装置を使ったレーザ多点着火装置の概念を説明する図面である。なお、図中の参照番号は、図1と同じ機能を表す要素については図1と同じ番号を用いた。
多点出力レーザ発生装置110は、上記の通り、凹面反射面を有するリアミラー11と凸面反射面を有する取り出しミラー12の間に固体レーザ媒質13を配置した不安定共振器1と分配手段2で形成され、リング状レーザビーム14から同等のエネルギ分布を有する複数のレーザビーム22に分割して射出する。
光増幅器32は固体レーザ媒質で、複数のレーザビーム34が集束する位置に配置され、各レーザビームを同等に増幅して同等の光強度を持つ大強度レーザビーム35として、ガス燃焼エンジンの領域150に供給する。
大強度レーザビーム35は、燃焼室51内で径を収縮させてエネルギ密度を上昇させ、焦点位置で燃料ガスの着火エネルギに到達してガスを点火させる。
本実施例のレーザ発生装置は、取り出しミラー12の周囲から出力ビームを取り出す代わりに、リアミラー11と取り出しミラー12の間にドーナツ型のスクレイパーミラー15を光軸に対して45°傾けて設け、不安定共振器の軸に垂直な方向にリング状レーザビーム16を取り出すようにしたものである。
取り出されたリング状レーザビーム16は、図1に示したものと同じ性質を持ち、分配手段2の開口21を通過することにより、平坦なエネルギ分布をもつ複数のレーザビーム22となって、下流の工程に供給される。
リング状ビーム14は円周上に存在するので、ビームエキスパンダ17は、ビームの存在する円周部分に、たとえば断面が三角形の円環プリズムの組合せなどを配置することで構成することができる。
後工程がレーザ増幅装置である場合など、平行ビームとして供給することが求められるときには、図5に示すような集束手段24を付属させることで対応するとこができる。
イメージリレー26は、開口21に生成されるレーザビームのエネルギ像を後工程のレーザビーム入力位置にそのまま伝達するものである。本実施例のレーザ発生装置は、たとえば、レーザ多点着火式ガス燃焼エンジンに使うレーザ増幅装置の集束手段31に平行レーザビーム22を供給する場合に適用することができる。
したがって、本実施例の多点出力レーザ発生装置を用いると、極めて効率の高いエンジン点火が可能になる。
2 分配手段
5 ガス燃焼エンジン
11 リアミラー
12 取り出しミラー
13 固体レーザ媒質
14 レーザビーム
15 スクレイパーミラー
16 リング状レーザビーム
17 ビームエキスパンダ
18 レーザビーム
19 凹レンズ
20 レーザビーム
21 開口
22 レーザビーム
23 レーザビーム
24 集束手段
25 レーザビーム
26 イメージリレー
31 集束手段
32 光増幅器
34 レーザビーム
35 大強度レーザビーム
41 反射鏡
42 集光レンズ
51 燃焼室
110 多点出力レーザ発生装置
130 レーザ増幅装置
150 ガス燃焼エンジン
Claims (4)
- リアミラーと取り出しミラーの間にレーザ媒質を介装して形成された不安定共振器と、周縁部に反射面を備え中心部に開口を設けたリング状のスクレーパーミラーであって、前記リアミラーと前記取り出しミラーの間に設置されて共振器周縁部に生成されるレーザビームを外部に取り出すスクレーパーミラーと、前記スクレーパーミラーから放出されるリング状のレーザ光が照射する位置にレーザ光が透過する複数の開口を設けた分配手段とを備えた多点出力レーザ発生装置と、該多点出力レーザ発生装置から取り出された複数のレーザビームを内側に屈折させる集束手段と該複数のレーザビームが集束する位置に配置され各レーザビームを増幅する光増幅器を備えたレーザ増幅装置と、増幅された前記レーザビームを多点着火式ガス燃焼エンジンの燃焼室に偏向させる反射鏡と該レーザビームを集光する集光レンズとを備えて、前記燃焼室において希薄混合気を効率よく着火させることを特徴とするレーザ多点着火装置。
- 前記スクレーパーミラーと前記分配手段の間にビームエキスパンダを備えたことを特徴とする請求項1記載のレーザ多点着火装置。
- 前記取り出しミラーの下流に拡散手段と第2の集束手段を配置し、後工程に供給される前記複数のレーザビームが互いに平行に走行するようにすることを特徴とする請求項1または2記載のレーザ多点着火装置。
- 前記分配手段の複数の開口を透過したレーザビームの光軸を軸とするイメージリレーを配置して、該開口におけるレーザビームの強度プロファイルを下流に伝達することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のレーザ多点着火装置。
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