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JP5563487B2 - ショ糖ポリエステルを含むヘアケア組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、ショ糖ポリエステルを含む、コンディショニング効果を送達するためのヘアケア組成物に関する。
ヒトの毛髪は、周囲環境、整髪、乾燥、及び/又は染色ないしは別の方法で化学的に毛髪を処理することによって、乾燥及び/又は損傷する。
毛髪の状態を整えるために様々な取り組みが開発されてきた。コンディショニング効果を提供する一般的な方法は、カチオン性界面活性剤及びポリマー、高融点脂肪族化合物、低融点の油類、シリコーン化合物、並びにこれらの混合物などのコンディショニング剤を含有するヘアケア組成物の使用による。多くの場合、シリコーンは、多数のヘアケア組成物のためのコンディショニング活性物質として使用される。しかしながら、コストの高騰、傷んだ毛髪のコンディショニングが非効率的であること、及びシリコーンの性質が石油系のものであることにより、コンディショニング活性物質としてのその望ましさは最小限のものであった。
前述を前提にすると、ヘアケア組成物のコンディショニング活性を最大化するために、毛髪にコンディショニング効果を提供することができ、シリコーン又はその他のコンディショニング活性物質を置き換えることができ、あるいはそれらと共に使用可能なコンディショニング活性物質に対する必要性がある。更に、従来のコンディショニング活性物質を使用してコンディショニングすることが従前は困難であった、傷んだ毛髪にコンディショニング効果を送達することができるコンディショニング活性物質を見出す必要がある。最終的には、自然源から誘導することができ、それによって再生可能な資源から誘導されるコンディショニング活性物質を提供するコンディショニング活性物質を見出す必要がある。
既存の技術には、本発明の利点及び効果の全てを提供するものはない。
本発明は、ショ糖ポリエステルブレンドを含むコンディショニング活性物質であって、ここで、該ブレンドが2個又はそれ以上のショ糖ポリエステルを含み、ここで、i)少なくとも1種のショ糖ポリエステルが、30℃超の融点、5超のIBAR、3〜40のIVを有し、かつ、ii)少なくとも1種のショ糖ポリエステルが、1〜8のIBAR及85〜135のIVを有し、かつここで、該ショ糖ポリエステルブレンドが、少なくとも5のIBAR及び3〜135のIVを有するものであり、i)のショ糖ポリエステルとii)のショ糖ポリエステルの重量比が1:1〜1:5である;並びに水性キャリアを含むヘアケア組成物である。
本開示を読むことで、本発明のこれら及び他の特徴、態様及び利点が、当業者に明らかになるであろう。
本明細書は、本発明を特定して指摘し明確に請求する請求項で完結しているが、本発明は、実施形態の以下の説明を、類似の参照番号が類似の要素を特定する添付図面と併せ読むことにより、より良好に理解されると考えられる。
ショ糖ポリエステルのIBAR及びIV値を示すグラフ。
明細書の各請求項から、その請求範囲は特定され明確にされているが、本発明は、下記記載により、より明確に理解されるであろう。
特に指定しない限り、百分率、割合、及び比率は全て、本発明の組成物の総重量に基づく。このような全ての重量は、記載した成分に関する限り現実の濃度に基づくものであり、そのため特に指定されない限り市販材料に包含される可能性のある溶媒若しくは副生成物を包含していない。用語「重量百分率」は、本明細書では「重量%」として表示されてもよい。
特に指定されない限り、本明細書で使用される分子量は全て、グラム/モルで表される重量平均分子量である。
本明細書で使用するとき、用語「電荷密度」は、ポリマー上の正電荷の数と前記ポリマーの分子量との比を指す。
ここで、「含む」とは、最終結果に影響しない他の工程及び他の成分も加え得ることを意味する。この用語は、「からなる」及び「から本質的になる」という用語を包含する。本発明の組成物及び方法/プロセスは、本明細書に記載する本発明の要素及び制限、並びに本明細書に記載する追加の若しくは任意の成分、構成要素、工程、又は制限のいずれかを含み、これらからなり、及びこれらから本質的になることができる。
本発明で使用する場合、用語「ヘアケア組成物」としては、すすぎ洗いコンディショナー、リーブインコンディショナー、スタイリング製品、及び/又は染毛剤が挙げられる。
本明細書で使用するとき、用語「ポリマー」は、1種類のモノマーの重合によって製造される物質、又は2種類以上の種類のモノマーよって製造される物質(即ち、コポリマー)を含むものとする。
本明細書で使用するとき、用語「シャンプー」とは、毛髪又は頭皮、顔、及び体を包含する皮膚を洗浄及びコンディショニングするための組成物を意味する。
本明細書で使用するとき、用語「ヒトの毛髪への適用に好適」とは、そのように記載された組成物又はその構成成分が、過度の毒性、不適応性、不安定性、アレルギー反応などを伴わずに、ヒトの毛髪及び頭皮及び皮膚と接触して使用するのに好適であることを意味する。
本発明のヘアケア組成物は、少なくとも1種のコンディショニング活性物質を含み、ここで、該コンディショニング活性物質はショ糖ポリエステルを含む。コンディショニング活性物質は、不溶性シリコーンを更に含んでよい。
本発明のヘアケア組成物は、消費者が注目するコンディショニング効果を送達することができる。特に、本発明のヘアケア組成物は、乾/湿くし通り性試験データによって示されるように、乾湿両方のコンディショニング効果を送達する。更に、本発明のヘアケア組成物は、元来実現困難であった、傷んだ毛髪へのコンディショニングを送達してよい。更に、本発明のヘアケア組成物は、従来のシリコーン類よりも、異なった、よりきれいな及び/又はより軽い柔軟性を送達する。これらの構成成分のそれぞれ、並びに他の関連の構成成分については、本明細書の以下で詳述する。
I.ショ糖ポリエステル
本発明のヘアケア組成物は、1種以上のショ糖ポリエステル(本明細書においては、「セフォス(Sefose)」としてもまた参照される)を含む。ショ糖ポリエステルは、自然資源から誘導され、したがって、コンディショニング活性物質としてのショ糖ポリエステルの使用により、環境に対するプラスの影響をもたらすことができる。
ショ糖ポリエステルは、脂肪鎖の鎖長、飽和状態、及び派生変数と一体となったショ糖主鎖の周囲に複数の置換位置を有するポリエステル材料である。ショ糖ポリエステルは、図1に示すように、一連のエステル化及び飽和の両方を示す。
本発明のショ糖ポリエステルは、約5超のエステル化(「IBAR」)を有する。一実施形態では、ショ糖ポリエステルは、約5〜約8のIBARを有してもよい。別の実施形態では、ショ糖ポリエステルは、約5〜7のIBARを有し、別の実施形態では、ショ糖ポリエステルは、約6のIBARを有する。更に他の実施形態では、ショ糖ポリエステルは、約8のIBARを有する。ショ糖ポリエステルが自然資源から誘導されるために、IBAR及び鎖長内の分布が存在し得る。例えば、6のIBARを有するショ糖ポリエステルは、大部分は約6のIBARであり、幾らかの約5のIBAR及び幾らかの約7のIBARとの混合物を含有してもよい。更に、本発明のショ糖ポリエステルは、約7〜約30の飽和又はヨウ素価(「IV」)を有してもよい。別の実施形態では、本発明のショ糖ポリエステルは、約3のIVを有してもよい。更に他の実施形態では、本発明のショ糖ポリエステルは、約40のIVを有してもよい。本発明のショ糖ポリエステルは、約30℃超の融点を有してもよい。更に、本発明のショ糖ポリエステルは、約C12〜C14の鎖長を有し、かつ約5〜約7のIBARを有するショ糖ポリエステルについては、一部C16を含んでよい。約8のIBARを有するショ糖ポリエステルの場合、鎖長は約C16〜C18である。
更に他の実施形態では、コンディショニング活性物質は、2種以上のショ糖ポリエステルのブレンドを含むことができる。このショ糖ポリエステルブレンドは、2種又はそれ以上のショ糖ポリエステルを含むことができ、ここで、少なくとも1種のショ糖ポリエステルが、約30℃超の融点、約5超のIBAR、約3〜約70のIVを有し、かつ、少なくとも1種のショ糖ポリエステルが、約1〜約8のIBAR及び約1〜約135のIVを有し、かつここで、該ショ糖ポリエステルブレンドが、少なくとも5のIBAR及び約1〜約135のIVを有する。約30℃超の融点、約5超のIBAR、約3〜約70のIVを有するショ糖ポリエステル対約1〜約8のIBAR、及び約1〜約135のIVを有するショ糖ポリエステルが、一実施形態では、ショ糖ポリエステルブレンドは、約1:1の比であることができ、別の実施形態では、ショ糖ポリエステルブレンドは、約1:2の比であることができ、更に他の実施形態では、ショ糖ポリエステルは、約1:3の比であることができ、更に他の実施形態では、ショ糖ポリエステルは、約1:5の比であることができ、更に他の実施形態では、ショ糖ポリエステルは、約3:4の比であることができ、更に他の実施形態では、ショ糖ポリエステルは、約3:10の比であることができる。一実施形態では、ショ糖ポリエステルブレンドは、0.01Hzにて約0.22Pa〜約10,030PaのG’値を有することができる。更に、一実施形態では、ショ糖ポリエステルブレンドは、約0.01Hzにて約0.83Pa〜約23,960のG”値を有することができる。
表1は、0.01Hz〜100Hz以下におけるG’及びG”の平均値について報告するが、約1〜約8のIBAR、及び約1〜約135のIV(セフォス(Sefose)1618U、P&Gケミカルズ社(P&G Chemicals))を有するショ糖ポリエステルとの、約30℃超の融点、約5超のIBAR、約3〜約70のIVを有するショ糖ポリエステル(セフォス(Sefose)1618H、P&Gケミカルズ社(P&G Chemicals))の各種ブレンドについてである。ブレンドは、種々の量及び種類のショ糖ポリエステルを、特定の比で、ステンレス鋼ビーカー内に置き、水浴にて約75℃で加熱することによって調製される。この温度で、ブレンド中に存在する任意の固体ショ糖ポリエステルは溶融し、全ての他のショ糖ポリエステルと共に均質に混合されて、均質混合物を生成する。この後、ビーカーを浴から取り外し、室温で冷却する。これらのブレンドからのサンプルを、レオメーターへと移し、G’及びG”を測定する。
Figure 0005563487
本発明にて使用するのに好適なショ糖ポリエステルの例としては、セフォス(Sefose)1618H、セフォス(Sefose)2275C、1618S(全て、プロクター・アンド・ギャンブル社(Procter and Gamble)(オハイオ州シンシナティ)から入手可能)が挙げられるが、これらに限定されない。
以下のデータ(表2に示す)は、上記特性を有するショ糖ポリエステルが乾燥くし通り効果(これはコンディショニングと相関性がある)を送達し、これが上記特性を有しないショ糖ポリエステルの乾燥くし通り効果を上回っていることを示す。セフォス(Sefose)C1618 IB6 IV85の実施例については、セフォス(Sefose)C1618 IB6 IV40及びIV56、並びにセフォス(Sefose)C1618 IB6 IV3より小さな乾燥くし通り効果を有する。更に、セフォス(Sefose)C1618 IB8 IV135、及びセフォス(Sefose)C1618 IB8 IV85は、セフォス(Sefose)C1618 IB8 IV38、セフォス(Sefose)C2275 IB8 IV5及びセフォス(Sefose)C1618 IB8 IV3よりも小さい乾燥くし通り効果を有する。
Figure 0005563487
ヘアケア組成物での使用に加えて、本発明のショ糖ポリエステルは、パーソナルケア組成物中のコンディショニング剤として、特にボディソープなどのパーソナルクレンジング組成物として有益であり得る。
コンディショニング効果
シリコーンは元来、シリコーンがダメージを受けていない毛髪をコンディショニングする程には、ダメージを受けた又は小さいリフトヘアを効率的にコンディショニングしない。小さいリフトヘアは、漂白又はその他の染色剤にさらされた毛髪を含む。ヘアケア処方、特に本発明のショ糖ポリエステルを含むシャンプー処方は、単独で又はシリコーンコンディショニング活性物質と組み合わされて有効に機能し、ダメージを受けた又は小さいリフトヘアへと改良された乾燥くし通り効果を送達する。シリコーンを、特に小粒子シリコーンを加えて、櫛通り効果を得る。シリコーン及びセフォスは、お互いに影響を弱め合うことはない。以下の表3〜4は、浄化シャンプーベース内のセフォスが、浄化シャンプー単独の場合よりも、より良好な乾燥櫛通り効果(これは、コンディショニング効果に対応している)をローリフト及び未処理の茶髪の両方に対して有することを示す。更に、下表3〜4は、浄化シャンプーベース内で小粒子シリコーンと混ぜ合わされたセフォスは、小さいリフトヘアのためのコンディショナーである浄化/Siコンディショナーと、乾燥櫛通り効果がほぼ同じであり、かつ、未処理の茶髪のための浄化/Siコンディショナーと、同等の乾燥櫛通り効果であることを示す。表3〜4に記載されている処方については、表5〜7を参照のこと。
Figure 0005563487
Figure 0005563487
Figure 0005563487
Figure 0005563487
Figure 0005563487
II.シャンプー処方
本発明のシャンプー処方は、ホットメルト処方からの異なる冷却速度でのその場での予備乳化又は結晶化のいずれかによってショ糖ポリエステルを取り込む。本発明のショ糖ポリエステルの組み込みは、くし通り性試験結果に示されているように、シリコーンなどの従来のコンディショニング活性物質へと両コンディショニング効果の偶奇性(parity)を送達する。シャンプー処方は、約0.05〜約35マイクロメートルの寸法のショ糖ポリエステル粒子を含む。一実施形態では、ショ糖ポリエステル粒子は約0.1〜約10マイクロメートルである。別の実施形態では、ショ糖ポリエステル粒子は約0.3〜約10マイクロメートルである。別の実施形態では、ショ糖ポリエステル粒子は約0.5〜約2マイクロメートルである。更に他の実施形態では、ショ糖ポリエステル粒子は約10〜約35マイクロメートルであり、更に他の実施形態では、ショ糖ポリエステル粒子は約1マイクロメートルである。シャンプー処方は、1種以上の任意成分を更に含んでよい。
シャンプー処方任意成分
A.洗浄性界面活性剤
本発明の組成物は、洗浄性界面活性剤を包含する。洗浄界面活性剤成分は、組成物に洗浄性能を提供するために包含される。そして、洗浄性界面活性剤成分は、アニオン性洗浄性界面活性剤、双極性若しくは両性洗浄性界面活性剤、又はこれらの組み合わせを含む。このような界面活性剤は、本明細書に記載される必須成分と物理的及び化学的に適合すべきであるか、又はさもなければ過度に製品の安定性、審美性、若しくは性能を損なうべきではない。
本明細書の組成物に用いられる好適なアニオン性洗浄性界面活性剤成分には、ヘアケア又は他のパーソナルケアクレンジング組成物に用いるために既知のものが挙げられる。組成物中のアニオン性界面活性剤成分の濃度は、所望の洗浄及び気泡性能を提供するのに十分であるべきであり、一般に、約5%〜約50%、好ましくは約12%〜約40%、好ましくは約8%〜約30%、より好ましくは約10%〜約25%、更により好ましくは約12%〜約22%の範囲である。
本組成物に用いるのに適した好ましいアニオン性界面活性剤は、アルキルサルフェート及びアルキルエーテルサルフェートである。これらの物質は、それぞれ式ROSO3M及びRO(C24O)xSO3Mを有し、式中、Rは炭素原子数が約8〜約18個のアルキル又はアルケニルであり、xは1〜10の値を有する整数であり、Mはアンモニウムのようなカチオン、トリエタノールアミンのようなアルカノールアミン、ナトリウム及びカリウムのような一価金属、並びにマグネシウム及びカルシウムのような多価金属カチオンである。
アルキルサルフェート及びアルキルエーテルサルフェートの双方において、Rは、好ましくは約8〜約18個の炭素原子、より好ましくは約10〜約16個の炭素原子、更により好ましくは約12〜約14個の炭素原子を有する。アルキルエーテルサルフェートは、典型的にはエチレンオキシドと約8〜約24個の炭素原子を有する一価アルコール類との縮合生成物として製造される。アルコールは合成品又は脂肪、例えばココヤシ油、パーム核油、タローから誘導することができる。ココヤシ油又はパーム核油から誘導されるラウリルアルコール及び直鎖アルコールが好ましい。そのようなアルコールを、約0〜約10モル、好ましくは約2〜約5モル、より好ましくは約3のモル比のエチレンオキシドと反応させ、例えばアルコール1モルにつき平均3モルのエチレンオキシドを有する得られた分子種の混合物を硫酸化し中和する。
他の好適なアニオン性洗浄性界面活性剤は、化学式[R1−SO3−M](式中、R1は約8〜約24個、好ましくは約10〜18個の炭素原子を有する、直鎖又は分枝状の飽和脂肪族炭化水素ラジカルであり、Mは先に記載されたカチオンである)に従う有機の硫酸反応生成物の水溶性塩である。
更に他の好適なアニオン性洗浄性界面活性剤は、イセチオン酸でエステル化し、水酸化ナトリウムで中和された脂肪酸の反応生成物(例えば、脂肪酸はココヤシ油又はパーム核油から誘導されたもの)であり、脂肪酸が例えばココヤシ油又はパーム核油から誘導されたメチルタウリドの脂肪酸アミドのナトリウム又はカリウム塩である。他の同様なアニオン性界面活性剤は、米国特許第2,486,921号、同第2,486,922号、及び同第2,396,278号に記載されている。
本組成物に用いるのに好適な他のアニオン性洗浄性界面活性剤はコハク酸塩であり、その例としては、N−オクタデシルスルホコハク酸二ナトリウム、ラウリルスルホコハク酸二ナトリウム、ラウリルスルホコハク酸ジアンモニウム、N−(1,2−ジカルボキシエチル)−N−オクタデシルスルホコハク酸四ナトリウム、スルホコハク酸ナトリウムのジアミルエステル、スルホコハク酸ナトリウムのジヘキシルエステル、及びスルホコハク酸ナトリウムのジオクチルエステルが挙げられる。
他の適切なアニオン性洗浄性界面活性剤としては、約10〜約24個の炭素原子を有するオレフィンスルホネートが挙げられる。真性アルケンスルホネート、及びある割合のヒドロキシ−アルカンスルホネートに加えて、オレフィンスルホネートには、少量の他の物質、例えばアルケンジスルホネートなどを、反応条件、反応物質の比率、オレフィンストックにおける出発物質のオレフィン及び不純物の性質、並びにスルホン化プロセス中の副反応に応じて含有することができる。このようなα−オレフィンスルホネート混合物の非限定例は、米国特許第3,332,880号に記載されている。
本組成物に用いるのに好適なアニオン性洗浄性界面活性剤のもう1つの種類は、β−アルキルオキシアルカンスルホネートである。これらの界面活性剤は、以下の式に従うものである。
Figure 0005563487
式中、R1は約6〜約20個の炭素原子を有する直鎖アルキル基であり、R2は約1〜約3個の炭素原子、好ましくは1個の炭素原子を有する低級アルキル基であり、Mは前記に記載したような水溶性のカチオンである。
本組成物に用いられる好ましいアニオン性洗浄性界面活性剤には、ラウリル硫酸アンモニウム、ラウレス硫酸アンモニウム、ラウリル硫酸トリエチルアミン、ラウレス硫酸トリエチルアミン、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウレス硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸モノエタノールアミン、ラウレス硫酸モノエタノールアミン、ラウリル硫酸ジエタノールアミン、ラウレス硫酸ジエタノールアミン、ラウリルモノグリセリド硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウレス硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸カリウム、ラウレス硫酸カリウム、ラウリルサルコシン酸ナトリウム、ラウロイルサルコシン酸ナトリウム、ラウリルサルコシン、ココイルサルコシン、ココイル硫酸アンモニウム、ラウロイル硫酸アンモニウム、ココイル硫酸ナトリウム、ラウロイル硫酸ナトリウム、ココイル硫酸カリウム、ラウリル硫酸カリウム、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ココイル硫酸モノエタノールアミン、ラウリル硫酸モノエタノールアミン、トリデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ココイルイセチオン酸ナトリウム及びこれらの組み合わせが挙げられる。
本明細書の組成物に用いるのに好適な両性又は双極性の洗浄性界面活性剤類には、ヘアケア又は他のパーソナルケアの洗浄に用いられるのに既知のものが含まれる。こうした両性の洗浄性界面活性剤の濃度は、好ましくは、約0.5%〜約20%、好ましくは約1%〜約10%の範囲である。好適な双極性又は両性界面活性剤の非限定例は、米国特許第5,104,646号(ボリッチJr.(Bolich Jr.)ら)、同第5,106,609号(ボリッチJr.(Bolich Jr.)ら)に記載されている。
本組成物に用いるのに好適な両性洗浄性界面活性剤は、該技術分野において周知であり、脂肪族ラジカルが直鎖又は分枝鎖であることができる脂肪族二級及び三級アミンの誘導体として広く記述される界面活性剤が挙げられるが、その際、脂肪族置換基の1つは約8〜約18個の炭素原子を含有し、1つはカルボキシ、スルホネート、サルフェート、ホスフェート、又はホスホネートなどのアニオン性基を含有する。本発明に用いるのに好ましい両性洗浄性界面活性剤には、ココアンホアセテート、ココアンホジアセテート、ラウロアンホアセテート、ラウロアンホジアセテート及びこれらの混合物が挙げられる。
本組成物に用いるのに好適な双極性洗浄性界面活性剤は該技術分野において周知であり、脂肪族第四級アンモニウム、ホスホニウム、及びスルホニウム化合物の誘導体として広く記述される界面活性剤が挙げられ、脂肪族ラジカルは直鎖又は分枝鎖であることができ、脂肪族置換基の1つは約8〜約18個の炭素原子を含有し、1つはカルボキシ、スルホネート、サルフェート、ホスフェート又はホスホネートのようなアニオン性基を含有する。ベタインなどの双極イオン性物質が好ましい。
本発明の組成物は更に、上記に記載されたアニオン性洗浄性界面活性剤成分と組み合わせて用いる追加の界面活性剤を含んでもよい。好適な任意の界面活性剤には、非イオン性及びカチオン性の界面活性剤が挙げられる。毛髪ケア又はパーソナルケア製品において用いられる該技術分野において既知のあらゆるこのような界面活性剤を、任意の追加の界面活性剤も組成物の必須成分に化学的及び物理的に適合性があるか、又はさもなければ、製品性能、審美性、若しくは安定性を過度に損なわないならば、用いてよい。本組成物における任意の追加の界面活性剤の濃度は、所望の洗浄又は起泡性能、選択された任意の界面活性剤、所望の製品濃度、組成物中の他の成分の存在、及び該技術分野において周知の他の因子によって異なってもよい。
本組成物に用いるのに好適なその他のアニオン性、双性イオン性、両性、又は任意の追加の界面活性剤の非限定的な例は、マカッチャン(McCutcheon)著「乳化剤及び洗剤(Emulsifiers and Detergents)」(1989年、年報、M.C.出版社(M. C. Publishing Co.)刊)、並びに米国特許第3,929,678号、同第2,658,072号、同第2,438,091号、同第2,528,378号に記載されている。
B.分散粒子
組成物は、粒子を任意に含んでもよい。粒子は、分散した水不溶性粒子であってよい。粒子は、無機、合成、又は半合成であってよい。組成物の約20重量%以下、より好ましくは約10重量%以下、更により好ましくは2重量%以下の粒子を組み込むことが好ましい。一実施形態では、前記粒子は約300μm未満の平均粒径を有する。
無機粒子の例としては、コロイド状シリカ、ヒュームドシリカ、沈殿シリカ、シリカゲル、ケイ酸マグネシウム、ガラス粒子、タルク、雲母、絹雲母、及び種々の天然及び合成粘土(ベントナイト、ヘクトライト、モンモリロナイトなど)が挙げられるが、これらに限定されない。
合成粒子の例は、シリコーン樹脂、ポリ(メタ)アクリレート、ポリエチレン、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリウレタン、ポリアミド(ナイロン(登録商標)など)、エポキシ樹脂、尿素樹脂、及びアクリル粉末などを含む。
混成粒子の例としては、絹雲母及び架橋ポリスチレンの混成粉末、雲母及びシリカの混成粉末が挙げられるが、これらに限定されない。
C.水性キャリア
本発明の組成物は、典型的には注入可能な液体の形態(周囲条件のもと)である。そのため組成物には典型的には水性キャリアが含まれており、水性キャリアは約20%〜約95%、好ましくは約60%〜約85%の濃度で存在している。水性キャリアは、水、又は水と有機溶媒との混和性混合物を含んでもよいが、好ましくは、他の必須成分又は任意成分の微量成分として組成物中に付随的に組み込まれる場合を除いて、最小限の有機溶媒を含むか又は有意の濃度の有機溶媒を含まない水を含む。
D.追加成分
本発明の組成物は、任意構成成分が本明細書に記載の必須構成成分と物理的及び化学的に適合性がある、又は製品の安定性、審美性、若しくは性能を過度に損なわないという条件で、ヘアケア製品又はパーソナルケア製品で使用する既知の1つ以上の任意構成成分を更に含んでもよい。このような任意成分の個々の濃度は約0.001%〜約10%の範囲であってよい。
組成物に用いられる任意構成要素の非限定例としては、カチオンポリマー(グアー、カチオン性カッシア)、コンディショニング剤(炭化水素油、脂肪酸エステル、シリコーン)、抗ふけ剤、懸濁剤、粘度変性剤、染料、不揮発性溶媒又は希釈剤(水溶性及び非水溶性)、真珠光沢助剤、起泡増進剤、追加の界面活性剤又は非イオン性補助界面活性剤、殺シラミ剤、pH調整剤、香料、防腐剤、キレート剤、タンパク質、皮膚活性剤、日焼け止め剤、UV吸収剤、ビタミン、ナイアシンアミド、カフェイン及びミノキシジルが挙げられる。
E.カチオン性ポリマー
本発明の組成物は、カチオン性ポリマーを含有してもよい。組成物中のカチオン性ポリマーの濃度は、典型的には、約0.05%〜約3%、好ましくは約0.075%〜約2.0%、より好ましくは約0.1%〜約1.0%の範囲である。好ましいカチオン性ポリマーは、少なくとも約0.5meq/gm、別の実施形態では少なくとも約0.9meq/gm、別の実施形態では少なくとも約1.2meq/gm、更に別の実施形態では少なくとも約1.5meq/gm、しかし、一実施形態ではまた約7meq/gm未満、及び別の実施形態では、約5meq/gm未満のカチオン電荷密度を有し、組成物の使用目的でのpHにおいては、pHは一般に、約3〜約9の範囲であり、一実施形態では、約pH4〜約pH8である。本明細書においてポリマーの「カチオン電荷密度」とは、ポリマーの分子量に対する、ポリマー上の正電荷数の比を指す。このような好適なカチオン性ポリマーの平均分子量は一般に、約10,000〜10,000,000であり、一実施形態では、約50,000〜約5,000,000であり、別の実施形態では、約100,000〜約3,000,000である。
本発明の組成物に用いるのに好適なカチオン性ポリマーは、第四級アンモニウムのようなカチオン性窒素含有部分又はカチオン性プロトン化アミノ部分を含有する。カチオン性プロトン化アミンは、組成物の特定の化学種及び選択されたpHに依存して、第一級、第二級又は第三級アミン(好ましくは第二級又は第三級)であることができる。カチオン性ポリマーに関連して、いかなるアニオン性対イオンも使用することができるが、該ポリマーが、水、組成物、又は組成物のコアセルベート相に可溶性であり、また、該対イオンが、組成物の必須成分と物理的及び化学的に適合性があり、さもなければ製品の性能、安定性、又は審美性を過度に損なわないことを条件とする。このような対イオンの非限定例としては、ハロゲン化物(例えば、塩化物、フッ化物、臭化物、ヨウ化物)、サルフェート及びメチルサルフェートが挙げられる。
このようなポリマーの非限定例は、エストリン(Estrin)、クロスリー(Crosley)及びヘインズ(Haynes)編のCTFA化粧品成分辞典(CTFA Cosmetic Ingredient Dictionary)、第3版(米国化粧品工業会(The Cosmetic, Toiletry, and Fragrance Association, Inc.)、ワシントンD.C.(1982年))に記載されている。
好適なカチオン性ポリマーの非限定的例としては、アクリルアミド、メタクリルアミド、アルキル及びジアルキルアクリルアミド、アルキル及びジアルキルメタクリルアミド、アクリル酸アルキル、メタクリル酸アルキル、ビニルカプロラクトン又はビニルピロリドンのような、水溶性スペーサーモノマーと、カチオン性プロトン化アミン又は第四級アンモニウム官能基を有するビニルモノマーとのコポリマーが挙げられる。
本明細書の組成物のカチオン性ポリマーに含めるための好適なカチオン性プロトン化アミノ及び第四級アンモニウムモノマーとしては、ジアルキルアミノアルキルアクリレート、ジアルキルアミノアルキルメタクリレート、モノアルキルアミノアルキルアクリレート、モノアルキルアミノアルキルメタクリレート、トリアルキルメタクリルオキシアルキルアンモニウム塩、トリアルキルアクリルオキシアルキルアンモニウム塩、ジアリル第四級アンモニウム塩で置換されたビニル化合物、並びに、例えばアルキルビニルイミダゾリウム、アルキルビニルピリジニウム、アルキルビニルピロリドン塩などの、ピリジニウム、イミダゾリウム、及び第四級ピロリドンのような環状カチオン性窒素含有環を有するビニル第四級アンモニウムモノマーが挙げられる。
組成物中に用いられるのに好適な他のカチオン性ポリマーとしては、1−ビニル−2−ピロリドンと1−ビニル−3−メチルイミダゾリウム塩とのコポリマー(例えば、塩化物)(化粧品香料工業協会(Cosmetic,Toiletry,and Fragrance Association)「CTFA」により当業界ではポリクオタニウム−16と呼ばれる)、1−ビニル−2−ピロリドンとジメチルアミノエチルメタクリレートとのコポリマー(CTFAにより当業界ではポリクオタニウム−11と呼ばれる)、例えば、ジメチルジアリルアンモニウムクロリドホモポリマー、アクリルアミドとジメチルジアリルアンモニウムクロリドとのコポリマーを含むカチオン性ジアリル四級アンモニウム含有ポリマー(CTFAにより当業界では、それぞれポリクオタニウム6及びポリクオタニウム7と呼ばれる)、アクリル酸とジメチルジアリルアンモニウムクロリドとのコポリマーを含するアクリル酸の両性コポリマー(当業界で、CTFAにより、ポリクオタニウム22と呼ばれる)、アクリル酸とジメチルジアリルアンモニウムクロリド及びアクリルアミドとのターポリマー(CTFAにより当業界ではポリクオタニウム39と呼ばれる)、並びにアクリル酸とメタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロリド及びメチルアクリレートとのターポリマー(CTFAにより当業界ではポリクオタニウム47と呼ばれる)が挙げられる。好ましいカチオン性置換モノマーは、カチオン性置換ジアルキルアミノアルキルアクリルアミド、ジアルキルアミノアルキルメタクリルアミド、及びこれらの組み合わせである。これらの好ましいモノマーは、以下の式に従う。
Figure 0005563487
式中、R1は水素、メチル又はエチルであり、R2、R3及びR4はそれぞれ独立して、水素又は約1〜約8個の炭素原子、好ましくは約1〜約5個の炭素原子、より好ましくは約1〜約2個の炭素原子を有する短鎖アルキルであり、nは約1〜約8、好ましくは約1〜約4の値を有する整数であり、Xは対イオンである。R2、R3及びR4に付着した窒素は、プロトン化アミン(一級、二級、又は三級)であってもよいが、好ましくはR2、R3及びR4のそれぞれがアルキル基である四級アンモニウムであり、その非限定例は、ポリメチルアクリルアミドプロピル(polymethyacrylamidopropyl)トリモニウムクロリドであり、ローヌ・プーラン(Rhone-Poulenc)(米国ニュージャージー州クランベリー)から商品名ポリケア(Polycare)133で入手可能である。
本組成物に用いるのに好適な他のカチオン性ポリマーとしては、カチオン性セルロース誘導体及びカチオン性デンプン誘導体のような多糖類ポリマーが挙げられる。好適なカチオン性多糖類ポリマーには、以下の式に合致するものが挙げられる。
Figure 0005563487
式中、Aは、デンプン又はセルロース無水グルコース残基のような無水グルコース残基であり、Rは、アルキレンオキシアルキレン、ポリオキシアルキレン、又はヒドロキシアルキレン基、あるいはその組み合わせであり、R1、R2、及びR3は、独立して、アルキル、アリール、アルキルアリール、アリールアルキル、アルコキシアルキル、又はアルコキシアリール基であり、各基が約18個までの炭素原子を含有しており、各カチオン性部分の炭素原子の総数(即ち、R1、R2、及びR3の炭素原子の合計)は、好ましくは約20以下であり、Xは本明細書において上記したようなアニオン性対イオンである。
好ましいカチオン性セルロースポリマーは、トリメチルアンモニウム置換エポキシドと反応したヒドロキシエチルセルロースの塩であり、当業界(CTFA)ではポリクオタニウム(Polyquaternium)10と呼ばれ、アマコール社(Amerchol Corp.)(米国ニュージャージー州エジソン(Edison))よりポリマーの、ポリマー(Polymer)LR、JR及びKGシリーズとして入手可能である。カチオン性セルロースのその他の好適な種類には、当業界(CTFA)ではポリクオタニウム(Polyquaternium)24と呼ばれる、ラウリルジメチルアンモニウム置換エポキシドと反応したヒドロキシエチルセルロースのポリマーの第四級アンモニウム塩が挙げられる。これらの物質は、アマコール社(Amerchol Corp.)より、ポリマー(Polymer)LM−200の商品名で入手可能である。
その他の好適なカチオン性ポリマーには、グアーヒドロキシプロピル塩化トリモニウムのようなカチオン性グアーガム誘導体が挙げられ、その具体例としては、ローヌ・プーラン社(Rhone-Poulenc Incorporated)より市販されているジャガー(Jaguar)シリーズ、及びハーキュレス社(Hercules,Inc.)のアクアロン部門(Aqualon Division)より市販されているN−ハンス(N-Hance)シリーズが挙げられる。その他の好適なカチオン性ポリマーには、第四級窒素含有セルロースエーテルが挙げられ、そのいくつかの例は米国特許第3,962,418号に記載されている。その他の好適なポリマーとしては、米国特許出願公開第2007/0207109A1号に開示されているような合成ポリマーが挙げられる。他の好適なカチオン性ポリマーとしては、エーテル化セルロース、グアー、及びデンプンのコポリマーが挙げられ、そのいくつかの例が、米国特許第3,958,581号に記載されている。本明細書のカチオン性ポリマーは、用いられる場合、本組成物に可溶性であるか、又はカチオン性ポリマーと上述のアニオン性、両性及び/若しくは双極イオン性の洗浄性界面活性剤成分とによって形成された組成物中の複合コアセルベート相に可溶性であるか、のいずれかである。カチオン性ポリマーの複合コアセルベートはまた、組成物中の他の荷電物質で形成させることもできる。
複合コアセルベートの形成の分析技術は、該技術分野において既知である。例えば、希釈のいずれかの選択された段階における組成物の顕微鏡分析を、コアセルベート相が形成されたか否かを確認するために使用できる。このようなコアセルベート相は、組成物における追加の乳化相として確認できる。染料を使用することで、コアセルベート相をシャンプー組成物中に分散するその他の不溶性の相と区別するのを補助することができる。
F.非イオン性ポリマー
約1000を超える分子量を有するポリアルキレングリコールが本明細書において有用である。以下の一般式を有するものが有用である。
Figure 0005563487
式中、R95は、H、メチル、及びそれらの混合物からなる群より選択される。本明細書で有用なポリエチレングリコールポリマーは、PEG−2M(ポリオックス(Polyox)WSR(登録商標)N−10としても知られ、ユニオン・カーバイド(Union Carbide)から入手可能であり、PEG−2,000としても知られる);PEG−5M(ポリオックスWSR(登録商標)N−35及びポリオックスWSR(登録商標)N−80としても知られ、ユニオン・カーバイドから入手可能であり、PEG−5,000及びポリエチレングリコール300,000としても知られる);PEG−7M(ポリオックスWSR(登録商標)N−750としても知られ、ユニオン・カーバイドから入手可能である);PEG−9M(ポリオックスWSR(登録商標)N−3333としても知られ、ユニオン・カーバイドから入手可能である);及び、PEG−14M(ポリオックスWSR(登録商標)N−3000としても知られ、ユニオン・カーバイドから入手可能である)である。
G.コンディショニング剤
上記ショ糖ポリエステルコンディショニング剤に加えて、その他のコンディショニング剤、特にシリコーンが、ヘアケア組成物中に含まれてよい。コンディショニング剤は、特定のコンディショニング効果を毛髪及び/又は皮膚に与えるために用いられる、いかなる物質も含む。毛髪トリートメント組成物において、好適なコンディショニング剤は、光沢、柔軟性、櫛通りの良さ、静電気防止特性、濡れたときの扱い、損傷、扱い易さ、ボリューム、及び脂っぽさに関連する利益を1つ以上もたらすものである。本発明の組成物に有用なコンディショニング剤は、典型的には、乳化液体粒子を形成する非水溶性の水分散性不揮発性液体を含む。本組成物に用いるのに好適なコンディショニング剤は、一般にシリコーン(例えば、シリコーンオイル、カチオン性シリコーン、シリコーンゴム、屈折率の高いシリコーン、及びシリコーン樹脂)、有機コンディショニングオイル(例えば、炭化水素油、ポリオレフィン、及び脂肪酸エステル)若しくはこれらの組み合わせとして特徴付けられるコンディショニング剤、又はそうでなければ本明細書の水性界面活性剤マトリックス中に液状の分散粒子を形成するコンディショニング剤である。これらのコンディショニング剤は、物理的及び化学的に組成物の必須成分と適合すべきであり、さもなければ過度に製品の安定性、審美性、又は性能を損なうべきではない。
組成物のコンディショニング剤の濃度は、所望のコンディショニングの利点を提供するのに十分でなくてはならず、当業者には明白であろう。このような濃度は、コンディショニング剤、所望のコンディショニング性能、コンディショニング剤粒子の平均粒径、その他の構成成分の種類及び濃度、並びにその他の同様の要因により様々であり得る。
1.シリコーン
本発明の組成物のコンディショニング剤は、好ましくは、不溶性シリコーンコンディショニング剤である。シリコーンコンディショニング剤粒子は、揮発性シリコーン、不揮発性シリコーン、又はこれらの組み合わせを含んでもよい。不揮発性シリコーンコンディショニング剤が好ましい。揮発性シリコーンが存在する場合、典型的にはシリコーンゴムや樹脂のような、市販の形態の不揮発性シリコーン物質成分のための溶媒又はキャリアとしてのそれらの使用に付随する。シリコーンコンディショニング剤粒子は、シリコーン流体コンディショニング剤を含んでもよく、またシリコーン流体の付着効率を改善するか又は毛髪の光沢を増強するため、シリコーン樹脂のような他の成分を含んでもよい。
シリコーンコンディショニング剤の濃度は、典型的には、約0.01%〜約10%、好ましくは約0.1%〜約8%、より好ましくは約0.1%〜約5%、より好ましくは約0.2%〜約3%の範囲である。好適なシリコーンコンディショニング剤及びシリコーンのための任意の懸濁剤の非限定例は、米国再発行特許第34,584号、米国特許第5,104,646号、及び同第5,106,609号に記載されている。本発明の組成物に有用なシリコーンコンディショニング剤は、好ましくは粘性を有し、25℃で測定したとき、約20〜約2,000,000センチストーク(「csk」)、より好ましくは約1,000〜約1,800,000センチストーク、更により好ましくは約50,000〜約1,500,000センチストーク、より好ましくは約100,000〜約1,500,000センチストークである。
分散したシリコーンコンディショニング剤粒子は、典型的には約0.01μm〜約50μmの範囲の数平均粒子径を有する。小粒子を毛髪に塗布するには、数平均粒子径は典型的には約0.01μm〜約4μm、好ましくは約0.01μm〜約2μm、より好ましくは約0.01μm〜約0.5μmの範囲である。毛髪へのより大きな粒子の塗布については、数平均粒子径は、典型的には約4μm〜約50μm、好ましくは約6μm〜約30μm、より好ましくは約9μm〜約20μm、より好ましくは約12μm〜約18μmの範囲である。
シリコーン流体、ゴム、及び樹脂、並びにシリコーンの製造を論じる項を含むシリコーンの背景資料は、高分子工業科学百科辞典(Encyclopedia of Polymer Science and Engineering)、第15巻、第2版(ジョン・ワイリー・アンド・サンズ社(John Wiley & Sons, Inc.)、1989年)、204〜308ページに見出せる。
a.シリコーンオイル
シリコーン流体としては、シリコーンオイルが挙げられるが、これは流動性シリコーン物質であって、25℃で測定して、1,000,000csk未満、好ましくは約5csk〜約1,000,000csk、より好ましくは約100csk〜約600,000cskの粘度を有する。本発明の組成物に用いるのに好適なシリコーンオイルには、ポリアルキルシロキサン、ポリアリールシロキサン、ポリアルキルアリールシロキサン、ポリエーテルシロキサンコポリマー、及びこれらの混合物が挙げられる。また毛髪コンディショニング特性を有する他の不溶性不揮発性シリコーン流体を使用してもよい。
シリコーンオイルとしては、以下の式(III)に従うポリアルキル又はポリアリールシロキサンが挙げられる。
Figure 0005563487
式中、Rは脂肪族、好ましくはアルキル若しくはアルケニル、又はアリールであり、Rは置換であっても非置換であってもよく、xは1〜約8,000の整数である。本発明の組成物に用いるのに好適なR基には、アルコキシ、アリールオキシ、アルカリル、アリールアルキル、アリールアルケニル、アルカミノ、及びエーテル−置換、ヒドロキシル−置換、及びハロゲン−置換の脂肪族及びアリール基が挙げられるが、これらに限定されない。好適なR基としては、カチオン性アミン及び第四級アンモニウム基も挙げられる。
好ましいアルキル及びアルケニル置換基は、C1〜C5、より好ましくはC1〜C4、より好ましくはC1〜C2のアルキル及びアルケニルである。その他のアルキル−、アルケニル−又はアルキニル−含有基(例えば、アルコキシ、アルカリル及びアルカミノ)の脂肪族部分は、直鎖又は分枝鎖であることができ、好ましくはC1〜C5、より好ましくはC1〜C4、更により好ましくはC1〜C3、より好ましくはC1〜C2である。上述のように、R置換基はまたアミノ官能基(例えば、アルカミノ基)を含有することができ、これは第一級、第二級、若しくは第三級アミン又は第四級アンモニウムであり得る。これらには、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ及びトリアルキルアミノ並びにアルコキシアミノ基が挙げられ、脂肪族部分鎖長は好ましくは本明細書に記載されているものである。
b.アミノ及びカチオン性シリコーン
本発明の組成物は、アミノシリコーンを含む。アミノシリコーンは、本明細書で提供されるように、少なくとも1つの第一級アミン、第二級アミン、第三級アミン、又は第四級アンモニウム基を含むシリコーンである。好ましいアミノシリコーンは、該アミノシリコーンの約0.5重量%未満、より好ましくは約0.2重量%未満、更に好ましくは約0.1重量%未満の窒素を有していてよい。アミノシリコーン中の窒素(アミン官能基)の濃度が高くなるほど、摩擦低下が生じにくくなり、またその結果、アミノシリコーンからのコンディショニング効果が減少する傾向がある。いくつかの製品形態においては、本発明に従ってより高い濃度の窒素も許容範囲であることを理解すべきである。
好ましくは、本発明において使用されるアミノシリコーンは、最終組成物に組み込まれた時点で、50μ未満の粒径を有する。粒径測定は、最終組成物中の分散液滴を対象とする。粒径は、ホリバ(Horiba)モデルLA−910レーザー散乱粒径分布分析器(ホリバ・インスツルメンツ社(Horiba Instruments, Inc.))を使用して、レーザー光線散乱技術により測定してもよい。
好ましい実施形態の1つでは、アミノシリコーンは、約1,000cs(センチストークス)〜約1,000,000cs、より好ましくは約10,000cs〜約700,000cs、より好ましくは約50,000cs〜約500,000cs、及び更により好ましくは約100,000cs〜約400,000csの粘度を有する。本実施形態はまた、例えば以下のセクションF(1)において記載するような低粘度の流体を含んでもよい。本明細書に記載のアミノシリコーンの粘度は25℃で測定される。
別の選好実施形態では、アミノシリコーンは、約1,000cs〜約100,000cs、より好ましくは約2,000cs〜約50,000cs、より好ましくは約4,000cs〜約40,000cs、及び更により好ましくは約6,000cs〜約30,000csの粘度を有する。
アミノシリコーンは本発明の組成物に、約0.05重量%〜20重量%の濃度で含まれ、好ましくは約0.1重量%〜約10重量%、及びより好ましくは約0.3重量%〜5重量%の濃度で含まれる。
前記主題発明の実施形態で使用するための好ましいアミノシリコーン類の例としては、一般式(I)に適合するものが挙げられるが、これらに限定されない:
(R1a3-a−Si−(−OSiG2n−(−OSiGb(R12-bm−O−SiG3-a(R1a
(I)
式中、Gは、水素、フェニル、ヒドロキシ、又はC1〜C8アルキル、好ましくは、メチル;aは、0又は1〜3の値を有する整数、好ましくは、1;bは、0、1又は2、好ましくは、1(ここで、aが0の場合、bは2ではない);nは、0〜1,999の数;mは、0〜1,999の整数;n及びmの合計は、1〜2,000の数;aとmとが、両方共に0ではない;R1は、一般式CqH2qLに従う一価のラジカルであり、式中、qは、2〜8の値を有する整数であり、Lは以下の基から選択される:−N(R2)CH2−CH2−N(R22;−N(R22;−N(R2+ 3-;−N(R2)CH2−CH2−N R22-;式中、R2は、水素、フェニル、ベンジル、又は飽和炭化水素ラジカル、好ましくは約C1〜約C20のアルキルラジカル;A-は、ハロゲン化物イオンを表す。
極めて好ましいアミノシリコーンは、式(I)に対応するものであり、式中、m=0、a=1、q=3、G=メチルで、nは、好ましくは約1500〜約1700、より好ましくは約1600;及びLは、−N(CH32又は−NH2、より好ましくは−NH2である。別の極めて好ましいアミノシリコーンは、式(I)に対応するものであり、式中、m=0、a=1、q=3、G=メチルであり、nは、好ましくは約400〜約600、より好ましくは約500であり;Lは、−N(CH32又は−NH2、より好ましくは−NH2である。これらのアミノシリコーンは末端アミノシリコーンと呼ぶことができるが、これはシリコーン鎖の一端又は両端が窒素含有基によって末端処理されているためである。
式(I)に対応する代表的なアミノシリコーンは、「トリメチルシリルアモジメチコン」として知られるポリマーであり、下記の式(II):
Figure 0005563487
式中、nは1〜1,999の数であり、mは1〜1,999の数である。
c.シリコーンゴム
本発明の組成物に用いるのに好適なその他のシリコーン流体は、不溶性シリコーンゴムである。これらのゴムは、25℃で測定して、1,000,000csk以上の粘度を有するポリオルガノシロキサン物質である。シリコーンゴムは、米国特許第4,152,416号、ノル(Noll)及びウォルター(Walter)、シリコーンの化学及び技術(Chemistry and Technology of Silicones)、ニューヨーク(New York)、アカデミックプレス(Academic Press)(1968)、及びジェネラル・エレクトリック・シリコーンラバー・プロダクト・データシート(General Electric Silicone Rubber Product Data Sheets)SE30、SE33、SE54及びSE76に記載されている。本発明の組成物に用いられるシリコーンゴムの具体的な非限定例としては、ポリジメチルシロキサン、(ポリジメチルシロキサン)(メチルビニルシロキサン)コポリマー、ポリ(ジメチルシロキサン)(ジフェニルシロキサン)(メチルビニルシロキサン)コポリマー、及びこれらの混合物が挙げられる。
d.高屈折率シリコーン
本発明の組成物に用いるのに好適なその他の不揮発性の不溶性シリコーン流体コンディショニング剤は、少なくとも約1.46、好ましくは少なくとも約1.48、より好ましくは少なくとも約1.52、より好ましくは少なくとも約1.55の屈折率を有する「高屈折率シリコーン」として既知のものである。ポリシロキサン流体の屈折率は、一般に約1.70未満、典型的には約1.60未満であろう。この文脈において、ポリシロキサン「流体」には、油並びにガムが挙げられる。
高屈折率ポリシロキサン流体としては、上記の一般式(III)により表されるもの、並びに下記の式(VIII)で表されるもののような環状ポリシロキサンが挙げられる。
Figure 0005563487
式中、Rは上記に定義されたとおりであり、nは約3〜約7、好ましくは約3〜約5の数である。
高屈折率ポリシロキサン流体は、屈折率を本明細書に記載される所望のレベルまで増大させるのに十分な量のアリール含有R置換基を含有する。更に、R及びnは、物質が不揮発性であるように選択されなければならない。
アリール含有置換基としては、脂環式及び複素環式の5員及び6員アリール環を含有するもの、及び5員又は6員縮合環を含有するるものが挙げられる。アリール環そのものは置換されても非置換でもよい。
一般に、高屈折率ポリシロキサン流体は、少なくとも約15%、好ましくは少なくとも20%、より好ましくは少なくとも25%、更により好ましくは少なくとも約35%、より好ましくは少なくとも約50%の程度のアリール含有置換基を有するであろう。典型的には、アリール置換の程度は、約90%未満、より一般的には約85%未満、好ましくは約55%〜約80%である。
好ましい高屈折率ポリシロキサン流体は、フェニル又はフェニル誘導体置換基(より好ましくはフェニル)と、アルキル置換基、好ましくはC1〜C4のアルキル(より好ましくはメチル)、ヒドロキシ、又はC1〜C4のアルキルアミノ(特に−R1NHR2NH2であり、ここで、各R1及びR2は独立して、C1〜C3のアルキル、アルケニル、及び/又はアルコキシである)との組合せを有する。
高屈折率シリコーンが本発明の組成物に用いられる場合は、それらは好ましくは表面張力を減少させるためにシリコーン樹脂又は界面活性剤などの展着剤と共に溶液中で用いられ、展着を高め、それにより本組成物で処理された毛髪の(乾燥後の)光沢を高めるのに十分な量で用いられる。
本発明の組成物に用いるのに好適なシリコーン流体は、米国特許第2,826,551号、米国特許第3,964,500号、米国特許第4,364,837号、英国特許849,433号、及び「シリコン化合物(Silicon Compounds)」(ペトラルク・システムズ社(Petrarch Systems,Inc.)、1984年)に開示されている。
e.シリコーン樹脂
シリコーン樹脂が、本発明の組成物のシリコーンコンディショニング剤に含まれてもよい。これらの樹脂は、高度に架橋したポリマーシロキサン系である。架橋は、シリコーン樹脂の製造中に三官能性及び四官能性シランを一官能性又は二官能性又はその両方のシランとともに組み込むことによって導入される。
特にシリコーン物質及びシリコーン樹脂は、「MDTQ」命名法として当業者に既知の省略命名法のシステムによって便利に同定することができる。このシステム下では、シリコーンは、シリコーンを構成する種々のシロキサンモノマー単位の存在によって記載される。つまり、記号Mは一官能性単位(CH33SiO0.5を示し、Dは二官能性単位(CH32SiOを示し、Tは三官能性単位(CH3)SiO1.5を示し、Qは四官能性単位SiO2を示す。単位記号(例えば、M’、D’、T’、及びQ’)のダッシュ記号は、メチル以外の置換基を示し、出てくる度に具体的に定義されなければならない。
本発明の組成物に用いるのに好ましいシリコーン樹脂としては、MQ、MT、MTQ、MDT及びMDTQ樹脂が挙げられるが、これらに限定されない。メチル基が、好ましいシリコーン置換基である。特に好ましいシリコーン樹脂は、MQ樹脂であり、M:Q比は約0.5:1.0〜約1.5:1.0であり、シリコーン樹脂の平均分子量は約1,000〜約10,000である。
屈折率が1.46未満の不揮発性シリコーン流体とシリコーン樹脂成分を使用する際のその重量比は、特に、シリコーン流体成分が本明細書で記載するようなポリジメチルシロキサン流体又はポリジメチルシロキサン流体とポリジメチルシロキサンゴムとの混合物である場合には、好ましくは約4:1〜約400:1、より好ましくは約9:1〜約200:1、より好ましくは約19:1〜約100:1である。シリコーン樹脂がシリコーン流体、即ちコンディショニング活性物質として本発明の組成物中の同一相の一部を構成する限り、流体及び樹脂の総計は、組成物のシリコーンコンディショニング剤の濃度を決定する際に含まれなければならない。
f.変性シリコーン又はシリコーンコポリマー
また、他の変性シリコーン又はシリコーンコポリマーも本明細書で有用である。これらの例としては、米国特許第6,607,717号及び同第6,482,969号に開示されているシリコーン系第四級アンモニウム化合物(ケナン第四級化合物(Kennan quats));ドイツ特許第10036533号に開示されている末端四級シロキサン(end-terminal quaternary siloxanes);米国特許第5,807,956号及び同第5,981,681号に開示されているシリコーンアミノポリアルキレンオキシドブロックコポリマー;米国特許第6,207,782号に開示されている親水性シリコーンエマルション;国際公開特許第2004/062634号に開示されている、1個以上の架橋した熊手又は櫛型シリコーンコポリマーセグメントから構成されるポリマーが挙げられる。本明細書で有用な追加の変性シリコーン又はシリコーンコポリマーは、国際公開特許2007/136708号及び同第2006/022712号に開示されている。
本発明の代替的実施形態では、上記シリコーン系四級アンモニウム化合物は、国際公開特許第2002010259号及び同第2002010257号及び同第06138201A2号に記載されているシリコーンポリマーと混ぜ合わせてよい。
2.有機コンディショニングオイル
本発明の組成物のコンディショニング成分はまた、コンディショニング剤として、約0.05%〜約3%、好ましくは約0.08%〜約1.5%、より好ましくは約0.1%〜約1%の少なくとも1つの有機コンディショニングオイルを、単独で又はシリコーン(本明細書に記載)のような他のコンディショニング剤と組み合わせて含んでもよい。
a.炭化水素油
本発明の組成物においてコンディショニング剤として使用するのに適した有機コンディショニングオイルとしては、ポリマー及び混合物を包含する環状炭化水素、直鎖脂肪族炭化水素(飽和又は不飽和)、及び分枝鎖脂肪族炭化水素(飽和又は不飽和)のような少なくとも約10の炭素原子を有する炭化水素油が挙げられるが、これらに限定されない。直鎖炭化水素油は、好ましくは約C12〜約C19である。炭化水素ポリマーを包含する分枝鎖炭化水素油は、典型的に19個超の炭素原子を含有するであろう。
これらの炭化水素油の具体例には、パラフィン油、鉱物油、飽和及び不飽和ドデカン、飽和及び不飽和トリデカン、飽和及び不飽和テトラデカン、飽和及び不飽和ペンタデカン、飽和及び不飽和ヘキサデカン、ポリブテン、ポリデセン、並びにこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。これらの化合物の分枝鎖異性体並びに長鎖炭化水素も用いられることができ、例としては、ペルメチル置換異性体のような高度に分岐され、飽和又は不飽和化されたアルカン、例えば2,2,4,4,6,6,8,8−ジメチル−10−メチルウンデカン及び2,2,4,4,6,6−ジメチル−8−メチルノナン(ペルメチル社(Permethyl Corporation)から入手可能)のようなヘキサデカン及びエイコサンのペルメチル置換異性体が挙げられる。ポリブテン及びポリデセンのような炭化水素ポリマー。好ましい炭化水素ポリマーは、イソブチレン及びブテンのコポリマーのようなポリブテンである。この種類の市販されている物質は、アモコケミカル社(Amoco Chemical Corporation)のL−14ポリブテンである。組成物中のこのような炭化水素油の濃度は、好ましくは約0.05%〜約20%、より好ましくは約0.08%〜約1.5%、更により好ましくは約0.1%〜約1%の範囲である。
b.ポリオレフィン
本発明の組成物に用いるための有機コンディショニングオイルは、液体ポリオレフィン、より好ましくは液体ポリ−α−オレフィン、より好ましくは水素添加液体ポリ−α−オレフィンも含むことができる。本明細書に用いるポリオレフィンは、C4〜約C14、好ましくは約C6〜約C12のオレフィンモノマーの重合によって調製される。
本明細書のポリオレフィン液の調製に使用するオレフィンモノマーの非限定例には、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、4−メチル−1−ペンテンのような分枝鎖異性体、及びこれらの混合物が挙げられる。オレフィン含有精製原料又は廃液も、ポリオレフィン液を調製するのに適している。好ましい水素添加α−オレフィンモノマーには、1−ヘキセンから1−ヘキサデセン、1−オクテンから1−テトラデセン、及びこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。
c.脂肪酸エステル
本発明の組成物においてコンディショニング剤として用いる、他の好適な有機コンディショニングオイルとしては、少なくとも10の炭素原子を有する脂肪酸エステルが挙げられるが、これらに限定されない。これらの脂肪酸エステルには、脂肪酸又はアルコールに由来するヒドロカルビル鎖を有するエステル(例えばモノエステル、多価アルコールエステル、及びジ−及びトリ−カルボン酸エステル)が挙げられる。この脂肪酸エステルのヒドロカルビルラジカルは、アミド及びアルコキシ部分(例えば、エトキシ又はエーテル結合等)のような他の相溶性のある官能基を包含するか、又はこのヒドロカルビルラジカルをこうした官能基へ共有結合させてよい。
好ましい脂肪酸エステルの具体例としては、イソステアリン酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、ラウリン酸イソヘキシル、パルミチン酸イソヘキシル、パルミチン酸イソプロピル、オレイン酸デシル、オレイン酸イソデシル、ステアリン酸ヘキサデシル、ステアリン酸デシル、イソステアリン酸イソプロピル、アジピン酸ジヘキシルデシル、乳酸ラウリル、乳酸ミリスチル、乳酸セチル、ステアリン酸オレイル、オレイン酸オレイル、ミリスチン酸オレイル、酢酸ラウリル、プロピオン酸セチル及びアジピン酸オレイルが挙げられるが、これらに限定されない。
本発明の組成物に用いるのに好適なその他の脂肪酸エステルは、一般式R’COORのモノカルボン酸エステルであり、ここで、R’及びRはアルキル又はアルケニルラジカルであり、R’及びRの炭素原子の合計は、少なくとも10個、好ましくは少なくとも22個である。
本発明の組成物に用いるのに好適な更にその他の脂肪酸エステルは、カルボン酸のジ−及びトリ−アルキル並びにアルケニルエステル、例えばC4〜C8ジカルボン酸エステル(例えば、コハク酸、グルタル酸、及びアジピン酸のC1〜C22のエステル、好ましくはC1〜C6のエステル)である。カルボン酸のジ−及びトリ−アルキル並びにアルケニルエステルの具体的な非限定例には、ステアリン酸イソセチルステアリオール(stearyol)、アジピン酸ジイソプロピル、及びクエン酸トリステアリルが挙げられる。
本発明の組成物に用いるのに好適なその他の脂肪酸エステルは、多価アルコールエステルとして既知のものである。このような多価アルコールエステルとしては、エチレングリコールモノ及びジ脂肪酸エステル(ethylene glycol mono and di-fatty acids)、ジエチレングリコールモノ及びジ脂肪酸エステル、ポリエチレングリコールモノ及びジ脂肪酸エステル、プロピレングリコールモノ及びジ脂肪酸エステル、ポリプロピレングリコールモノオレエート、ポリプロピレングリコール2000モノステアレート、エトキシル化プロピレングリコールモノステアレート、グリセリルモノ及びジ脂肪酸エステル、ポリグリセロールポリ脂肪酸エステル、エトキシル化モノステアリン酸グリセリル、1,3−ブチレングリコールモノステアレート、1,3−ブチレングリコールジステアレート、ポリオキシエチレンポリオール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、並びにポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルのようなアルキレングリコールエステルが挙げられる。
本発明の組成物に用いるのに好適な更なる他の脂肪酸エステルはグリセリドであり、これには、モノ−、ジ−、及びトリ−グリセリド、好ましくはジ−及びトリ−グリセリド、より好ましくはトリグリセリドが挙げられるが、これらに限定されない。グリセリドは、本明細書に記載の組成物に使用する場合、好ましくは、C10〜C22のカルボン酸のような長鎖カルボン酸とグリセロールのモノ−、ジ−及びトリ−エステルである。これらのタイプの種類の物質は、ヒマシ油、ベニバナ油、綿実油、トウモロコシ油、オリーブ油、タラ肝油、アーモンド油、アボカド油、パーム油、胡麻油、ラノリン及び大豆油のような植物及び動物の油脂から得ることができる。合成油としては、トリオレイン及びトリステアリングリセリルジラウレートが挙げられるが、これらに限定されない。
本発明の組成物に用いるのに好適なその他の脂肪酸エステルは、非水溶性の合成脂肪酸エステルである。いくつかの好ましい合成エステルは、以下の一般式(IX)に従う。
Figure 0005563487
式中、R1はC7〜C9アルキル、アルケニル、ヒドロキシアルキル又はヒドロキシアルケニル基、好ましくは飽和アルキル基、より好ましくは飽和直鎖アルキル基であり、nは2〜4、好ましくは3の値を有する正の整数であり、Yは約2〜約20の炭素原子、好ましくは約3〜約14の炭素原子を有するアルキル、アルケニル、ヒドロキシ又はカルボキシ置換アルキル又はアルケニルである。他の好ましい合成エステルは、以下の一般式(X)に従う。
Figure 0005563487
式中、R2はC8〜C10アルキル、アルケニル、ヒドロキシアルキル又はヒドロキシアルケニル基であり、好ましくは飽和アルキル基、より好ましくは飽和直鎖アルキル基であり、n及びYは、上記の式(X)で定義したとおりである。
本発明の組成物に用いるのに好適な合成脂肪酸エステルの具体的な非限定例としては、P−43(トリメチロールプロパンのC8〜C10のトリエステル)、MCP−684(3,3ジエタノール−1,5ペンタジオールのテトラエステル)、MCP121(アジピン酸のC8〜C10のジエステル)が挙げられるが、これら全てはモービル・ケミカル社(Mobil Chemical Company)より入手可能である。
3.他のコンディショニング剤
同様に、本明細書の組成物に用いるのに好適であるのは、プロクター・アンド・ギャンブル社(Procter & Gamble Company)の米国特許第5,674,478号及び同第5,750,122号に記載されているコンディショニング剤である。また、本明細書に用いるのに好適であるのは、米国特許第4,529,586号(クレイロール(Clairol))、同第4,507,280号(クレイロール)、同第4,663,158号(クレイロール)、同第4,197,865号(ロレアル(L'Oreal))、同第4,217,914号(ロレアル)、同第4,381,919号(ロレアル)、及び同第4,422,853号(ロレアル)に記載されているコンディショニング剤である。
H.抗ふけ活性物質
本発明の組成物はまた、抗ふけ剤を含有してもよい。抗ふけ粒子の好適な非限定例には、ピリジンチオン塩、アゾール、硫化セレン、粒子状イオウ、及びこれらの混合物が挙げられる。ピリジンチオン塩が好ましい。このような抗ふけ微粒子は、物理的及び化学的に組成物の必須成分と適合性があるべきであり、さもなければ過度に製品の安定性、審美性、又は性能を損なうべきではない。
1.ピリジンチオン塩
ピリジンチオン抗ふけ粒子、特に1−ヒドロキシ−2−ピリジンチオン塩は、本発明の組成物に用いるのに極めて好ましい粒子状抗ふけ剤である。ピリジンチオン抗ふけ粒子状物質の濃度は、典型的には、組成物の約0.1重量%〜約4重量%、好ましくは約0.1重量%〜約3重量%、より好ましくは約0.3重量%〜約2重量%の範囲である。好ましいピリジンチオン塩には、亜鉛、スズ、カドミウム、マグネシウム、アルミニウム及びジルコニウムのような重金属から形成されたものが挙げられ、好ましくは亜鉛、より好ましくは1−ヒドロキシ−2−ピリジンチオンの亜鉛塩(「ジンクピリジンチオン」若しくは「ZPT」として既知である)、より好ましくは小板状粒子の形態の1−ヒドロキシ−2−ピリジンチオン塩であり、その際、粒子の平均サイズは約20μまで、好ましくは約5μまで、より好ましくは約2.5μまでである。ピリジンチオン抗ふけ剤は、例えば、米国特許第2,809,971号;同第3,236,733号;同第3,753,196号;同第3,761,418号;同第4,345,080号;同第4,323,683号;同第4,379,753号;及び同第4,470,982号に記載されている。ZPTが抗ふけ粒子として本明細書の組成物に用いられる時は、毛髪の成長又は再生が刺激又は調節されるか、又はその両方か、脱毛が軽減又は阻害されるか、あるいは毛髪がより太く豊かになることが意図される。
2.その他の抗菌活性物質
ピリチオンの多価金属塩から選択される抗ふけ活性物質に加えて、本発明は、金属ピリチオン塩活性物質に加えて、1つ以上の抗真菌若しくは抗菌活性物質を更に含んでもよい。好適な抗菌活性物質には、コールタール、イオウ、ウィットフィールド(whitfield)軟膏、カステラーニ(castellani)塗布剤、塩化アルミニウム、ゲンチアナバイオレット、オクトピロックス(ピロクトンオラミン)、シクロピロックスオラミン、ウンデシレン酸及びその金属塩、過マンガン酸カリウム、硫化セレン、チオ硫酸ナトリウム、プロピレングリコール、ビターオレンジ油、尿素調製物、グリセオフルビン、8−ヒドロキシキノリンシロキノール、チオベンダゾール、チオカルバメート、ハロプロジン、ポリエン、ヒドロキシピリドン、モルホリン、ベンジルアミン、アリルアミン(例えば、テルビナフィン)、茶木油、クローブリーフ油、コリアンダー、パルマロッサ、ベルベリン、タイムレッド、桂皮油、シンナミックアルデヒド、シトロネル酸、ヒノキトール(hinokitol)、イヒチオールペール、センシバ(Sensiva)SC−50、エレスタブ(Elestab)HP−100、アゼライン酸、リチカーゼ(lyticase)、ヨードプロピニルブチルカルバメート(IPBC)、オクチルイソチアザリノンのようなイソチアザリノン及びアゾール、並びにこれらの組み合わせが挙げられる。好ましい抗菌剤としては、イトラコナゾール、ケトコナゾール、硫化セレン及びコールタールが挙げられる。
a.アゾール
アゾール抗菌剤には、ベンズイミダゾールのようなイミダゾール、ベンゾチアゾール、ビフォナゾール、硝酸ブタコナゾール、クリムバゾール(climbazole)、クロトリマゾール、クロコナゾール、エベルコナゾール、エコナゾール、エルビオール、フェンチコナゾール、フルコナゾール、フルチマゾール、イソコナゾール、ケトコナゾール、ラノコナゾール、メトロニダゾール、ミコナゾール、ネチコナゾール、オモコナゾール、硝酸オキシコナゾール、セルタコナゾール、硝酸サルコナゾール、チオコナゾール、チアゾール及びテルコナゾール及びイトラコナゾールのようなトリアゾール及びこれらの組み合わせが挙げられる。アゾール抗菌活性物質は、組成物中に存在するとき、組成物の約0.01重量%〜約5重量%、好ましくは約0.1重量%〜約3重量%、より好ましくは約0.3重量%〜約2重量%の量で包含される。本明細書においては、ケトコナゾールが特に好ましい。
b.硫化セレン
硫化セレンは本発明の抗菌組成物に用いるのに好適な粒子状抗ふけ剤であり、その有効濃度は組成物の約0.1重量%〜約4重量%、好ましくは約0.3重量%〜約2.5重量%、より好ましくは約0.5重量%〜約1.5重量%の範囲である。硫化セレンは一般にセレン1モル及びイオウ2モルを有する化合物とみなされるが、一般式Sexy(式中x+y=8)に従う環式構造であってよい。硫化セレンの平均粒径は、典型的には前方レーザー光散乱装置(forward laser light scattering device)(例えばマルバーン(Malvern)3600装置)で測定したときに15μm未満、好ましくは10μm未満である。硫化セレン化合物は、例えば、米国特許第2,694,668号、同第3,152,046号、同第4,089,945号、及び同第4,885,107号に記載されている。
c.イオウ
イオウもまた、本発明の抗菌性組成物において粒子状抗菌剤/抗ふけ剤として使用されてもよい。粒子状イオウの有効濃度は、典型的には組成物の約1重量%〜約4重量%、好ましくは約2重量%〜約4重量%である。
d.角質溶解剤
本発明は、サリチル酸のような1つ以上の角質溶解剤を更に含んでもよい。
e.追加の抗菌活性物質
本発明の追加の抗菌活性物質は、メラレウカ(茶木)及び炭の抽出物を包含してもよい。本発明はまた、抗菌活性物質の組み合わせを含んでもよい。このような組み合わせには、オクトピロックスとジンクピリチオンとの組み合わせ、パインタールとイオウとの組み合わせ、サリチル酸とジンクピリチオンとの組み合わせ、オクトピロックスとクリムバゾールとの組み合わせ、及びサリチル酸とオクトピロックスとの組み合わせ、並びにこれらの混合物を挙げることができる。これらの活性物質は、本発明で使用される場合、約1%〜約4%、好ましくは約2%〜約4%の濃度で使用される。
I.保湿剤
本発明の組成物は保湿剤を含有してよい。本明細書における保湿剤は、多価アルコール、水溶性アルコキシル化非イオンポリマー、及びこれらの混合物からなる群より選択される。保湿剤は、本明細書において用いる場合、好ましくは約0.1%〜約20%、より好ましくは約0.5%〜約5%の濃度で用いられる。
本明細書において有用な多価アルコールとしては、グリセリン、ソルビトール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキシレングリコール、エトキシル化グルコース、1,2−ヘキサンジオール、ヘキサントリオール、ジプロピレングリコール、エリスリトール、トレハロース、ジグリセリン、キシリトール、マルチトール、マルトース、グルコース、フルクトース、コンドロイチン硫酸ナトリウム、ヒアルロン酸ナトリウム、アデノシンリン酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、ピロリドンカーボネート、グルコサミン、シクロデキストリン、及びこれらの混合物が挙げられる。
本明細書において有用な水溶性アルコキシル化非イオンポリマーとしては、約1,000までの分子量を有するポリエチレングリコール及びポリプロピレングリコール、例えば、CTFA名称PEG−200、PEG−400、PEG−600、PEG−1000などを有するもの、及びこれらの混合物が挙げられる。
J.懸濁化剤
本発明の組成物は、非水溶性物質を組成物中に分散させた形態で懸濁するために、又は組成物の粘度を変性するために有効な濃度で、懸濁化剤を更に含んでもよい。前記濃度は、約0.1%〜約10%、好ましくは約0.3%〜約5.0%の範囲にある。
本明細書で有用な懸濁剤には、アニオン性ポリマー及び非イオン性ポリマーが挙げられる。本明細書においては、ビニルポリマー、例えばCTFA名カルボマー(Carbomer)を有する架橋アクリル酸ポリマー、セルロース誘導体及び変性セルロースポリマー、例えばメチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ニトロセルロース、硫酸セルロースナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、結晶性セルロース、セルロース粉末、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、グアーガム、ヒドロキシプロピルグアーガム、キサンタンガム、アラビアゴム、トラガカント、ガラクタン、カロブゴム、グアーガム、カラヤゴム、カラギーナン(carragheenin)、ペクチン、寒天、マルメロ種子(シドニアオブロンガミル(Cydonia oblonga Mill))、デンプン(コメ、トウモロコシ、ジャガイモ、小麦)、藻類コロイド(藻類抽出物)、微生物学的ポリマー、例えばデキストラン、サクシノグルカン、プレラン(pulleran)、デンプン系ポリマー、例えばカルボキシメチルデンプン、メチルヒドロキシプロピルデンプン、アルギン酸系ポリマー、例えばアルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル、アクリレートポリマー、例えばポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチルアクリレート、ポリアクリルアミド、ポリエチレンイミン、並びに無機水溶性物質、例えばベントナイト、アルミニウムマグネシウムシリケート、ラポナイト、ヘクトナイト、及び無水ケイ酸が有用である。
本明細書において非常に有用な市販の粘度変性剤には、全てB.F.グッドリッチ社(B.F.Goodrich Company)から入手可能な、商品名カーボポール(Carbopol)934、カーボポール(Carbopol)940、カーボポール(Carbopol)950、カーボポール(Carbopol)980、及びカーボポール(Carbopol)981を有するカルボマー(Carbomer)、ローム・アンド・ハース(Rohm and Hass)から入手可能な商品名アクリソル(ACRYSOLL)22を有するアクリレート/ステアレス−20メタクリレートコポリマー、アマコール(Amerchol)から入手可能な商品名アマーセル(AMERCELL)ポリマーHM−1500を有するノノキシニルヒドロキシエチルセルロース、全てハーキュレス(Herculus)から供給される商品名ベネセル(BENECEL)を有するメチルセルロース、商品名ナトロゾル(NATROSOL)を有するヒドロキシエチルセルロース、商品名クルセル(KLUCEL)を有するヒドロキシプロピルセルロース、商品名ポリサーフ67(POLYSURF 67)を有するセチルヒドロキシエチルセルロース、並びに全てアマコール(Amerchol)から供給される、商品名カーボワックス(CARBOWAX)PEG、ポリオックスWASR、及びウコン液(UCON FLUIDS)を有するエチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシド系ポリマーが挙げられる。
その他の任意の懸濁剤には、アシル誘導体、長鎖アミンオキシド、及びこれらの混合物として分類できる、結晶性懸濁剤が挙げられる。これらの懸濁剤は、米国特許第4,741,855号に記載されている。これらの好ましい懸濁剤には、好ましくは約16〜約22個の炭素原子を有する脂肪酸のエチレングリコールエステルが挙げられる。より好ましいのは、モノステアレート及びジステアレート両方のエチレングリコールステアレートであるが、特に約7%未満のモノステアレートが含有するジステアレートが好ましい。他の好適な懸濁剤としては、好ましくは約16〜約22個の炭素原子、より好ましくは約16〜18個の炭素原子を有する脂肪酸のアルカノールアミドが挙げられ、その好ましい例としては、ステアリン酸モノエタノールアミド、ステアリン酸ジエタノールアミド、ステアリン酸モノイソプロパノールアミド、及びステアリン酸モノエタノールアミドステアレートが挙げられる。その他の長鎖アシル誘導体には、長鎖脂肪酸の長鎖エステル(例えば、ステアリルステアレート、セチルパルミテートなど);長鎖アルカノールアミドの長鎖エステル(例えば、ステアラミドジエタノールアミドジステアレート、ステアラミドモノエタノールアミドステアレート);及びグリセリルエステル(例えば、グリセリルジステアレート、トリヒドロキシステアリン、トリベヘニン)が挙げられ、その市販例はレオックス社(Rheox,Inc.)より入手可能なチキシン(Thixin)Rである。前述した好ましい物質に加えて、長鎖アシル誘導体、長鎖カルボン酸のエチレングリコールエステル、長鎖アミンオキシド及び長鎖カルボン酸のアルカノールアミドを懸濁剤として使用してもよい。
懸濁剤として用いるのに好適な他の長鎖アシル誘導体としては、N,N−ジヒドロカルビルアミド安息香酸及びそれらの可溶性塩(例えば、Na、K)が挙げられ、特にこの系統のN,N−ジ(水素添加)C16、C18及びタローアミド安息香酸の種類が挙げられ、ステパン社(Stepan Company)(米国、イリノイ州ノースフィールド(Northfield))より市販されている。
懸濁剤として用いるのに好適な長鎖アミンオキシドの例としては、アルキルジメチルアミンオキシド、例えばステアリルジメチルアミンオキシドが挙げられる。
他の好適な懸濁剤としては、少なくとも約16個の炭素原子を有する脂肪酸アルキル部分を有する第一級アミンが挙げられ、その例としてはパルミタミン又はステアラミンが挙げられ、並びにそれぞれ少なくとも約12個の炭素原子を有する2つの脂肪酸アルキル部分を有する第二級アミンが挙げられ、その例としてはジパルミトイルアミン又はジ(水素添加タロー)アミンが挙げられる。更に他の好適な懸濁剤としては、ジ(水素添加タロー)フタル酸アミド、及び架橋無水マレイン酸−メチルビニルエーテルコポリマーが挙げられる。
K.その他の任意構成成分
本発明の組成物は、ビタミンB1、B2、B6、B12、C、パントテン酸、パントテニルエチルエーテル、パンテノール、ビオチン、及びこれらの誘導体などの水溶性ビタミン、アスパラギン、アラニン、インドール、グルタミン酸及びこれらの塩などの水溶性アミノ酸、ビタミンA、D、E、及びこれらの誘導体などの非水溶性ビタミン、チロシン、トリプタミン、及びこれらの塩などの非水溶性アミノ酸のような、ビタミン及びアミノ酸も含有してよい。
本発明の組成物はまた、C.I.名を有するもののような水溶性の成分を包含する、無機、ニトロソ、モノアゾ、ジスアゾ(disazo)、カロチノイド、トリフェニルメタン、トリアリールメタン、キサンテン、キノリン、オキサジン、アジン、アントラキノン、インジゴイド、チオンインジゴイド、キナクリドン、フタロシアニン(phthalocianine)、植物の色、天然の色などの、色素物質を含有してもよい。本発明の組成物はまた、ピロクトンオラミンのような水溶性成分、3,4,4’−トリクロロカルバニリド(トリクロサン)のような非水溶性成分、トリクロカルバン、及びジンクピリチオンを包含する、化粧品の殺生物剤及び抗ふけ剤として有用である抗菌剤を含有してもよい。
本発明の組成物はまた、キレート剤を含有してもよい。
シャンプー処方の製造方法
本発明のシャンプー製造の任意の好適な方法も使用され得る。一実施形態では、該技術分野において既知の標準的な方法に従い、ウンデシル系界面活性剤を、シャンプー組成物の他の成分とブレンドする。浄化シャンプーに使用される典型的な手順は、硫酸ウンデシルペースト若しくは硫酸ウンデセスペースト、又はこれらの混合物を、水と合わせ、所望の水溶性共界面活性剤を添加し、保存料、pH調整剤、香料、及び塩を添加することによって(by the addition)組成物を仕上げて、目的の物理特性を得る。非水溶性共界面活性剤が所望される場合、界面活性剤及び水の混合物を、好適な温度まで加熱して、その組み込みを容易にする。レオロジー変性剤が所望される場合、仕上げ工程の前に、それを、界面活性剤混合物に添加することができる。
コンディショニングシャンプーの場合、典型的に、界面活性剤ペーストを上記の共界面活性剤と組み合わせて、最終活性を達成するのに相応した目標レベルまで、水で希釈する。レオロジー調整剤、その後、コンディショニング剤、例えば、ショ糖ポリエステル、シリコーン若しくはシリコーンエマルション又は他の油、ポリマープレミックスからのカチオン性ポリマー、香料、真珠光沢剤若しくは不透明化剤、香料、及び保存料を添加することができる。均質性を確実にするための適切な混合工程が、必要に応じて使用される。所望の物理特性となるまで、pH調整剤、向水性物質、及び塩を添加することによって、製品を仕上る。
III.コンパクト処方
本発明のショ糖ポリエステルは、コンパクトなヘアケア処方内でも更に使用することができる。コンパクトな処方は、より少ない使用量にて消費者へ同一効果を送達する処方である。コンパクトな処方及びコンパクトな処方の製造方法は、米国特許仮出願第61/011631(1/18/08出願)に記載されている。
コンパクトな処方の製造方法
典型的なシャンプー重量又は容積レベルの1/3を使用する製品のための界面活性剤活性物質濃度を得るためには、より高活性のラメラ相ペーストから誘導される1種以上の構成成分を使用する必要性がある。これら物質としては、流動性流体としての、SLE(1)S、C11E(1)S、C13〜C15スルホン酸パラフィンが挙げられるが、これらに限定されない。より高活性のC11S(35%)等方性ペースト及び濃縮レベルのC10(38%)を含有するSLSを製造して、同様にこれらの処方を促進することができる。一般的な手順においては、等方性ペーストを補助界面活性剤、防腐剤、及び所望量のラメラ相ペーストと混ぜ合わせることができる。これは、フラック・テック(Flak Tek)スピードミキサーにて、均一になるまで混合することができる。パールライザー(Pearlizer)分散体(EGDS)、カチオン性ポリマー、及び香料を添加し、均質混合物が得られるまで再度混合する。最後には、ショ糖ポリエステル(surcrose polyesters)、シリコーンエマルション、追加の防腐剤及びpH制御剤を、よりゆっくりと攪拌しながら混合して、所望の最終製品混合物を得る。
IV.コンディショナー処方
本発明のコンディショナー処方は、ホットメルト処方からの異なる冷却速度でのその場での予備乳化又は結晶化のいずれかによって前述した本発明のショ糖ポリエステルを取り込む。コンディショナー処方は、約0.5〜約100マイクロメートルの寸法のショ糖ポリエステル粒子を含む。コンディショナー処方は、1種以上の以下の任意成分を更に含んでよい。
コンディショナー処方任意成分
A.カチオン性界面活性剤系
本発明の組成物は、カチオン性界面活性剤系を含む。カチオン性界面活性剤系は、1つのカチオン性界面活性剤、又は2つ以上のカチオン性界面活性剤の混合物であってよい。カチオン性界面活性剤系は、簡単に濯げる感じ、レオロジー及び湿潤コンディショニング効果のバランスという観点から、約0.1重量%〜約10重量%、好ましくは約0.5重量%〜約8重量%、より好ましくは約1重量%〜約5重量%、更により好ましくは約1.4重量%〜約4重量%の濃度で組成物中に包含される。
モノ−及びジ−アルキル鎖カチオン性界面活性剤を包含する様々なカチオン性界面活性剤を、本発明の組成物中で使用することができる。中でも、所望のゲルマトリックス及びウェットコンディショニング効果を提供する観点から、モノ−アルキル鎖カチオン性界面活性剤が好ましい。モノアルキルカチオン性界面活性剤は、バランスの取れた湿潤コンディショニング効果をもたらすという観点から、12〜22個の炭素原子、好ましくは16〜22個の炭素原子、より好ましくはC18〜22アルキル基を有する1本の長アルキル鎖を有するものである。窒素に結合している残りの基は、独立して、炭素原子数1〜約4までのアルキル基、又は炭素原子数が約4までの、アルコキシ基、ポリオキシアルキレン基、アルキルアミド基、ヒドロキシアルキル基、アリール基、若しくはアルキルアリール基から選択される。かかるモノアルキルカチオン性界面活性剤類としては、例えば、モノアルキル第四級アンモニウム塩類及びモノアルキルアミン類が挙げられる。モノアルキル四級アンモニウム塩としては、例えば、非官能化長アルキル鎖を有するものである。モノアルキルアミン類としては、例えば、モノアルキルアミドアミン類及びそれらの塩類が挙げられる。
本明細書で有用なモノ−長アルキル四級化アンモニウム塩類は、次の式(II):
Figure 0005563487
(式中、R75、R76、R77、及びR78のうち一つは、炭素原子数12〜30のアルキル基、又は炭素原子数約30までの、芳香族基、アルコキシ基、ポリオキシアルキレン基、アルキルアミド基、ヒドロキシアルキル基、アリール基、若しくはアルキルアリール基から選択され、残りのR75、R76、R77、及びR78は、独立して、炭素原子数1〜約4のアルキル基、又は炭素原子数約4までの、アルコキシ基、ポリオキシアルキレン基、アルキルアミド基、ヒドロキシアルキル基、アリール基、若しくはアルキルアリール基から選択され、X-は塩形成アニオンであって、例えば、ハロゲンラジカル、(例えば、塩素、臭素)、酢酸塩ラジカル、クエン酸塩ラジカル、乳酸塩ラジカル、グリコール酸塩ラジカル、リン酸塩ラジカル、硝酸塩ラジカル、スルホン酸塩ラジカル、硫酸塩ラジカル、アルキル硫酸塩ラジカル、及びアルキルスルホン酸塩ラジカルから選択されるものである)を有する。アルキル基類は、炭素原子及び水素原子に加えて、エーテル結合及び/又はエステル結合、並びにアミノ基類のような他の基を含有することができる。より長鎖のアルキル基、例えば、炭素原子数約12以上のものは、飽和又は不飽和であることができる。好ましくは、R75、R76、R77、及びR78のうちの1つは、12〜30個の炭素原子、より好ましくは16〜22個の炭素原子、更により好ましくは18〜22個の炭素原子、更により好ましくは、22個の炭素原子のアルキル基から選択され、残りのR75、R76、R77、及びR78は独立して、CH3、C25、C24OH、及びこれらの混合物から選択され、Xは、Cl、Br、CH3OSO3、C25OSO3、及びこれらの混合物からなる群から選択される。
好ましいモノ−長アルキル四級化アンモニウム塩カチオン性界面活性剤の例としては、ベヘニルトリメチルアンモニウム塩;ステアリルトリメチルアンモニウム塩;セチルトリメチルアンモニウム塩;及び水素添加タローアルキルトリメチルアンモニウム塩が挙げられる。これらのうちで、非常に好ましいのは、ベヘニルトリメチルアンモニウム塩である。
モノ−アルキルアミンはまた、カチオン性界面活性剤としても好適である。第一級、第二級及び第三級脂肪族アミンが有用である。特に有用なものは、約12〜約22個の炭素のアルキル基を有する第三級アミドアミンである。代表的な第三級アミドアミンには、ステアルアミドプロピルジメチルアミン、ステアルアミドプロピルジエチルアミン、ステアルアミドエチルジエチルアミン、ステアルアミドエチルジメチルアミン、パルミトアミドプロピルジメチルアミン、パルミトアミドプロピルジエチルアミン、パルミトアミドエチルジエチルアミン、パルミトアミドエチルジメチルアミン、ベヘンアミドプロピルジメチルアミン、ベヘンアミドプロピルジエチルアミン、ベヘンアミドエチルジエチルアミン、ベヘンアミドエチルジメチルアミン、アラキドアミドプロピルジメチルアミン、アラキドアミドプロピルジエチルアミン、アラキドアミドエチルジエチルアミン、アラキドアミドエチルジメチルアミン、ジエチルアミノエチルステアルアミドが挙げられる。本発明において有用なアミンは、米国特許第4,275,055号(ナハティガル(Nachtigal)ら)で開示されている。これらのアミンは、又、l−グルタミン酸、乳酸、塩酸、リンゴ酸、コハク酸、酢酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、l−グルタミン酸塩酸塩、マレイン酸及びこれらの混合物、より好ましくはl−グルタミン酸、乳酸、クエン酸のような酸と組み合わせて使用できる。本明細書のアミン類は、好ましくは、いかなる酸によっても、アミンと酸のモル比が約1:0.3〜約1:2、より好ましくは約1:0.4〜約1:1で部分的に中和される。
モノアルキル鎖カチオン性界面活性剤が好ましいが、ジアルキル鎖カチオン性界面活性剤のような他のカチオン性界面活性剤が、単独で又はモノアルキル鎖カチオン性界面活性剤と組み合わせて用いられてもよい。このようなジアルキル鎖カチオン性界面活性剤としては、例えば、ジアルキル(14〜18)ジメチルアンモニウムクロリド、ジタローアルキルジメチルアンモニウムクロリド、ジヒドロ添加タローアルキルジメチルアンモニウムクロリド、ジステアリルジメチルアンモニウムクロリド、及びジセチルジメチルアンモニウムクロリドが挙げられる。
B.高融点脂肪族化合物
本明細書で有用な高融点脂肪族化合物は、25℃以上の融点を有し、脂肪族アルコール、脂肪酸、脂肪族アルコール誘導体、脂肪酸誘導体、及びこれらの混合物からなる群から選択される。当業者には、本明細書の本項に開示される化合物類が、場合によっては2つ以上の分類に属することができる(例えば、一部の脂肪族アルコール誘導体類が脂肪酸誘導体類として分類される場合もある)ことが分かっている。しかしながら、既知の分類は、その特定の化合物に対する制限であることを意図しておらず、便宜上、分類及び命名法ではそのようにしている。更に、当業者は、2重結合の数と位置、及び分枝の長さと位置によっては、特定の所要炭素原子を有する特定の化合物の融点が25℃未満である場合があることを理解している。そのような低融点の化合物類は、本項に包含しないものとする。高融点化合物類の非限定的な例は、国際化粧品成分辞典(International Cosmetic Ingredient Dictionary)、第5版、1993年、及びCTFA化粧品成分ハンドブック(Cosmetic Ingredient Handbook)、第2版、1992年に記載されている。
様々な高融点脂肪族化合物類のうち、脂肪族アルコール類を、本発明の組成物では好ましく使用する。本明細書で有用な脂肪族アルコール類は、炭素原子数約14〜約30、好ましくは炭素原子数約16〜約22のものである。これらの脂肪族アルコール類は、飽和しており、直鎖若しくは分枝鎖アルコール類でもあり得る。好ましい脂肪族アルコール類としては、例えば、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、及びこれらの混合物が挙げられる。
高純度の単一化合物からの高融点脂肪族化合物類が好ましい。純粋なセチルアルコール、ステアリルアルコール、及びベヘニルアルコールの群から選択される純粋な脂肪族アルコール類からの単一化合物類が極めて好ましい。本明細書で「純粋」とは、化合物が少なくとも約90%、好ましくは少なくとも約95%の純度を有することを意味する。高純度のこれら単一化合物類は、消費者が前記組成物を濯ぐときに、毛髪からの優れた濯ぎ易さを提供する。
高融点脂肪族化合物は、改善されたコンディショニング効果、例えば、濡れた毛髪に適用している間のツルツル感や、乾いた毛髪での柔らかさ及びしっとり感をもたらすことを考慮して、組成物中に、該組成物の約0.1重量%〜約40重量%、好ましくは約1重量%〜約30重量%、より好ましくは約1.5重量%〜約16重量%、約1.5重量%〜約8重量%の濃度で包含されている。
C.水性キャリア
本発明のコンディショニング組成物は水性キャリアを含む。このキャリアの濃度と種類は、他の構成成分との適合性、及び該製品の他の所望の特性に応じて選択される。一般的に、本発明の組成物は、水を約20%〜約99%、好ましくは約30%〜約95%、より好ましくは約80%〜約95%含む。
本発明で有用なキャリアとしては、水、並びに低級アルキルアルコール類及び多価アルコール類の水溶液が挙げられる。本明細書で有用な低級アルキルアルコール類は、炭素数1〜6の1価アルコール類、より好ましくはエタノール及びイソプロパノールである。本明細書で有用な多価アルコール類としては、プロピレングリコール、ヘキシレングリコール、グリセリン、及びプロパンジオールが挙げられる。
好ましくは、水性キャリアは実質上、水である。好ましくは、脱イオン水を使用する。ミネラルカチオン類を包含する天然供給源からの水もまた、製品の所望の特性に応じて使用することができる。
D.ゲルマトリックス
好ましくは、カチオン性界面活性剤類は、高融点脂肪族化合物類及び水性キャリアと共に、本発明の組成物中でゲルマトリックスを形成する。
前記ゲルマトリックスは、様々なコンディショニング効果、例えば、濡れた毛髪へ塗布しているときのツルツル感、並びに乾いた毛髪での柔らかさ及びしっとり感をもたらすのに適している。ゲルマトリックスをもたらすという観点から、カチオン性界面活性剤と高融点脂肪族化合物は、カチオン性界面活性剤と高融点脂肪族化合物との重量比が、好ましくは約1:1〜約1:10、より好ましくは約1:1〜約1:6の範囲内であるような濃度で含有される。
E.シリコーン化合物
好ましくは、本発明の組成物はシリコーン化合物を含有する。シリコーン化合物は、乾いた毛髪での滑らかさ及び柔らかさをもたらすことができると考えられている。シリコーン化合物は、本明細書では好ましくは組成物の約0.1重量%〜約20重量%、より好ましくは約0.15重量%〜約10重量%、更により好ましくは約0.2重量%〜約8重量%までの濃度で使用することができる。
単一化合物として、少なくとも2つのシリコーン化合物のブレンド若しくは混合物として、又は、少なくとも1つのシリコーン化合物及び少なくとも1つの溶媒のブレンド若しくは混合物として、本発明で有用なシリコーン化合物は、25℃にて、好ましくは約1,000〜約2,000,000mPa・sの粘度を有する。
粘度は、ダウ・コーニング社(Dow Corning Corporate)の試験方法CTM0004、1970年7月20日に記載されているようなガラスキャピラリー粘度計を用いて測定することができる。好適なシリコーン流体には、ポリアルキルシロキサン、ポリアリールシロキサン、ポリアルキルアリールシロキサン、ポリエーテルシロキサンコポリマー、アミノ置換シリコーン、四級化シリコーン、及びこれらの混合物が挙げられる。コンディショニング特性を有する他の不揮発性シリコーン化合物も使用することができる。
好ましくは、シリコーン化合物は、組成物中では約1マイクロメートル〜約50マイクロメートルの平均粒径を有する。好ましくは、本明細書で有用なシリコーン化合物は、アミノ置換物質を含む。
本発明の組成物は、アミノシリコーンを含む。アミノシリコーンは、本明細書で提供されるように、少なくとも1つの第一級アミン、第二級アミン、第三級アミン、又は第四級アンモニウム基を含むシリコーンである。好ましいアミノシリコーンは、該アミノシリコーンの約0.5重量%未満、より好ましくは約0.2重量%未満、更に好ましくは約0.1重量%未満の窒素を有していてよい。アミノシリコーン中の窒素(アミン官能基)の濃度が高くなるほど、摩擦低下が生じにくくなり、またその結果、アミノシリコーンからのコンディショニング効果が減少する傾向がある。いくつかの製品形態においては、本発明に従ってより高い濃度の窒素も許容範囲であることを理解すべきである。
好ましくは、本発明において使用されるアミノシリコーンは、最終組成物に組み込まれた時点で、50μ未満の粒径を有する。粒径測定は、最終組成物中の分散液滴を対象とする。粒径は、ホリバ(Horiba)モデルLA−910レーザー散乱粒径分布分析器(ホリバ・インスツルメンツ社(Horiba Instruments, Inc.))を使用して、レーザー光線散乱技術により測定してもよい。
好ましい実施形態の1つでは、アミノシリコーンは、約1,000cs(センチストークス)〜約1,000,000cs、より好ましくは約10,000cs〜約700,000cs、より好ましくは約50,000cs〜約500,000cs、及び更により好ましくは約100,000cs〜約400,000csの粘度を有する。本実施形態はまた、例えば以下のセクションF(1)において記載するような低粘度の流体を含んでもよい。本明細書に記載のアミノシリコーンの粘度は25℃で測定される。
別の選好実施形態では、アミノシリコーンは、約1,000cs〜約100,000cs、より好ましくは約2,000cs〜約50,000cs、より好ましくは約4,000cs〜約40,000cs、及び更により好ましくは約6,000cs〜約30,000csの粘度を有する。
アミノシリコーンは本発明の組成物に、約0.05重量%〜20重量%の濃度で含まれ、好ましくは約0.1重量%〜約10重量%、及びより好ましくは約0.3重量%〜5重量%の濃度で含まれる。
前記主題発明の実施形態で使用するための好ましいアミノシリコーン類の例としては、一般式(I)に適合するものが挙げられるが、これらに限定されない:
(R1a3-a−Si−(−OSiG2n−(−OSiGb(R12-bm−O−SiG3-a(R1a
(I)
式中、Gは、水素、フェニル、ヒドロキシ、又はC1〜C8アルキル、好ましくは、メチル;aは、0又は1〜3の値を有する整数、好ましくは、1;bは、0、1又は2、好ましくは、1(ここで、aが0の場合、bは2ではない);nは、0〜1,999の数;mは、0〜1,999の整数;n及びmの合計は、1〜2,000の数;aとmとが、両方共に0ではない;R1は、一般式CqH2qLに従う一価のラジカルであり、式中、qは、2〜8の値を有する整数であり、Lは以下の基から選択される:−N(R2)CH2−CH2−N(R22;−N(R22;−N(R2+ 3-;−N(R2)CH2−CH2−N R22-;式中、R2は、水素、フェニル、ベンジル、又は飽和炭化水素ラジカル、好ましくは約C1〜約C20のアルキルラジカル;A-は、ハロゲン化物イオンを表す。
極めて好ましいアミノシリコーンは、式(I)に対応するものであり、式中、m=0、a=1、q=3、G=メチルで、nは、好ましくは約1500〜約1700、より好ましくは約1600;及びLは、−N(CH32又は−NH2、より好ましくは−NH2である。別の極めて好ましいアミノシリコーンは、式(I)に対応するものであり、式中、m=0、a=1、q=3、G=メチルであり、nは、好ましくは約400〜約600、より好ましくは約500であり;Lは、−N(CH32又は−NH2、より好ましくは−NH2である。これらのアミノシリコーンは末端アミノシリコーンと呼ぶことができるが、これはシリコーン鎖の一端又は両端が窒素含有基によって末端処理されているためである。
式(I)に対応する代表的なアミノシリコーンは、「トリメチルシリルアモジメチコン」として知られるポリマーであり、下記の式(II):
Figure 0005563487
式中、nは1〜1,999の数であり、mは1〜1,999の数である。
上述のアミノシリコーンは、組成物中に組み込まれる場合、より低粘度の溶媒と混合することができる。このような溶媒としては、例えば、極性又は非極性の、揮発性又は不揮発性油が挙げられる。このような油としては、例えば、シリコーンオイル、炭化水素、及びエステルが挙げられる。このような各種溶媒のうち、好ましいものは、非極性、揮発性炭化水素類、揮発性環状シリコーン類、不揮発性線状シリコーン類及びこれらの混合物からなる群から選択されるものである。本明細書で有用な不揮発性線状シリコーンは、25℃において、約1〜約20,000センチストークス、好ましくは約20〜約10,000センチストークスの粘度を有するものである。好ましい溶媒のうち、極めて好ましいのは、アミノシリコーン類の粘度を低下させ、及び乾いた毛髪の低減された摩擦のような改善されたヘアコンディショニング効果を提供する点で、非極性で揮発性の炭化水素類、特に非極性で揮発性のイソパラフィン類である。そのような混合物は、好ましくは約1,000mPa・s〜約100,000mPa・s、より好ましくは約5,000mPa・s〜約50,000mPa・sの粘度を有する。
本明細書で有用な他のシリコーン化合物には、次の構造を有するポリアルキル又はポリアリールシロキサンが挙げられる。
Figure 0005563487
式中、R93はアルキル又はアリールであり、そしてpは約7〜約8,000の整数である。Z8は、シリコーン鎖の末端を封鎖する基を表す。シロキサン鎖上で置換されるアルキル若しくはアリール基(R93)又はシロキサン鎖の末端に置換されるアルキル若しくはアリール基Z8は、得られるシリコーンが室温で流体のままであり、分散性があり、毛髪に適用されたときに刺激性がなく、毒性やその他の害もなく、組成物の他の構成成分と相溶性があり、通常の使用及び保管条件下で化学的に安定であり、毛髪に付着することができ、毛髪の状態を整える限り、いかなる構造をも有することができる。好適なZ8基としては、ヒドロキシ、メチル、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、及びアリールオキシが挙げられる。ケイ素原子上の2つのR93基は、同一の基又は異なる基を表してもよい。好ましくは、2つのR93基は同一の基を表す。好適なR93基としては、メチル、エチル、プロピル、フェニル、メチルフェニル及びフェニルメチルが挙げられる。好ましいシリコーン化合物はポリジメチルシロキサン、ポリジエチルシロキサン、及びポリメチルフェニルシロキサンである。ジメチコンとしても知られるポリジメチルシロキサンが特に好ましい。使用され得るポリアルキルシロキサンとしては、例えば、ポリジメチルシロキサンが挙げられる。これらのシリコーン化合物は、例えば、ビスカシル(Viscasil)及びTSF451シリーズでゼネラル・エレクトリックから、並びにダウ・コーニングSH200シリーズでダウ・コーニングから、入手可能である。
上記ポリアルキルシロキサン類は、例えば、より低い粘度を有するシリコーン化合物との混合物として入手可能である。そのような混合物は、好ましくは約1,000mPa・s〜約100,000mPa・s、より好ましくは約5,000mPa・s〜約50,000mPa・sの粘度を有する。好ましくは、このような混合物は、(i)25℃にて、約100,000mPa・s〜約30,000,000mPa・s、好ましくは約100,000mPa・s〜約20,000,000mPa・sの粘度を有する第1シリコーン;及び(ii)25℃にて、約5mPa・s〜約10,000mPa・s、好ましくは約5mPa・s〜約5,000mPa・sの粘度を有する第2シリコーンを含む。本明細書において有用なかかる混合物としては、例えば、粘度が18,000,000mPa・sのジメチコンと粘度が200mPa・sのジメチコンとのブレンドであって、GE東芝(GE Toshiba)から入手可能なもの、並びに粘度が18,000,000mPa・sのジメチコンとGE東芝から入手可能なシクロペンタシロキサンとのブレンドである。
本明細書で有用な他のシリコーン化合物には、更にシリコーンガムも挙げられる。本明細書で使用するとき、「シリコーンガム」という用語は、25℃で1,000,000センチストークスより大きいか又はこれに等しい粘度を有するポリオルガノシロキサン物質を意味する。本明細書に記載のシリコーンガムはまた、上に開示したシリコーン化合物と一部重複する部分も有り得るとみなされる。この重複は、これらの物質のいずれにおいても限定を意図しない。「シリコーンゴム」は、典型的に約200,000を越え、一般的に約200,000〜約1,000,000の質量分子量を有する。特定の例としては、ポリジメチルシロキサン、ポリ(ジメチルシロキサンメチルビニルシロキサン)コポリマー、ポリ(ジメチルシロキサンジフェニルシロキサンメチルビニルシロキサン)コポリマー、及びこれらの混合物が挙げられる。シリコーンゴムは、例えば、より低い粘度を有するシリコーン化合物との混合物として入手可能である。本明細書で有用なかかる混合物には、例えば、信越化学工業株式会社(Shin-Etsu)から入手可能なゴム/シクロメチコーン・ブレンドが挙げられる。
シリコーン化合物は更にエマルションの形態で本発明の組成物に組み入れてもよく、この場合、エマルションは、機械的混合によって又はエマルション重合による合成段階で、アニオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、及びこれらの混合物から選択された界面活性剤の助力を借りて又は助力無しで製造される。
また、他の変性シリコーン又はシリコーンコポリマーも本明細書で有用である。これらの例としては、米国特許第6,607,717号及び同第6,482,969号に開示されているシリコーン系第四級アンモニウム化合物(ケナン第四級化合物(Kennan quats));ドイツ特許第10036533号に開示されている末端四級シロキサン(end-terminal quaternary siloxanes);米国特許第5,807,956号及び同第5,981,681号に開示されているシリコーンアミノポリアルキレンオキシドブロックコポリマー;米国特許第6,207,782号に開示されている親水性シリコーンエマルション;国際公開特許第2004/062634号に開示されている、1個以上の架橋した熊手又は櫛型シリコーンコポリマーセグメントから構成されるポリマーが挙げられる。本明細書で有用な追加の変性シリコーン又はシリコーンコポリマーは、国際公開特許2007/136708号及び同第2006/022712号に開示されている。
本発明の代替的実施形態では、上記シリコーン系四級アンモニウム化合物は、国際公開特許第2002010259号及び同第2002010257号及び同第06138201A2号に記載されているシリコーンポリマーと混ぜ合わせてよい。
F.追加的な構成成分
本発明の組成物は他の追加的な構成成分を含んでもよく、それは最終的な製品の所望の特性によって当業者により選択されてもよく、それは組成物をより美容的又は審美的に許容可能なものにしたり、付加的な使用による利益を組成物に提供したりするのに好適なものである。このような他の追加的な成分は、一般に、前記組成物の約0.001重量%〜約10重量%、好ましくは約5重量%までの濃度で個々に使用される。
他の多種多様な追加構成成分(複数)を本発明の組成物に配合可能である。これらには、例えば、ポリクアテルニウム−10のようなカチオン性セルロース及びカチオン性グアーガムなどのカチオン性コンディショニングポリマー;例えば、ベヘニルトリメチルアンモニウムクロライドのようなモノアルキル四級化アンモニウム塩及びジセチルジメチルアンモニウムアンモニウムクロライドのようなジアルキル四級化アンモニウム塩などの追加的なカチオン性界面活性剤;例えば、オレイルアルコールのような不飽和脂肪族アルコール及びペンタエリスリトールエステル油のようなエステル油などの25℃未満の融点を有する低融点オイル;ポリエチレングリコール;ホーメル(Hormel)から入手可能な商標名ペプテイン(Peptein)2000を有する加水分解コラーゲン、エーザイ(Eisai)から入手可能な商標名Emix−dを有するビタミンE、ロシュ(Roche)から入手可能なパンテノール、ロシュ(Roche)から入手可能なパンテニルエチルエーテル、加水分解ケラチン、タンパク質、植物抽出物、及び栄養素のような他のコンディショニング剤;ベンジルアルコール、メチルパラベン、プロピルパラベン及びフェノキシエタノールのような防腐剤;クエン酸、クエン酸ナトリウム、コハク酸、リン酸、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウムのようなpH調整剤;一般的には酢酸カリウム及び塩化ナトリウムのような塩;香料;エチレンジアミン四酢酸及びその塩のような金属イオン封鎖剤;並びに、サリチル酸オクチル、メトキシ桂皮酸オクチル、ベンゾフェノン−3及びベンゾフェノン−4のような、紫外線と赤外線のスクリーニング及び吸収剤が挙げられる。
製品形態類
本発明のコンディショニング組成物類は、洗い流し型製品類又はリーブオン製品類の形態であることができ、またクリーム類、ジェル類、エマルション類、ムース類、及びスプレー類を包含するが、これらに制限されない、多種多様な製品形態類で配合されることができる。
本発明のコンディショニング組成物は、リンスオフヘアーコンディショナーに特に適している。このような組成物は、好ましくは下記の工程で使用する。
(i)毛髪をシャンプーした後、毛髪をコンディショニングするための有効量のコンディショニング組成物類を毛髪に適用する工程;及び
(ii)その後、前記毛髪をすすぐ工程。
試験方法
G’及びG”試験方法
本方法は、所与のショ糖ポリエステルブレンド組成物のG’及びG”値を提供する。各ブレンドは、慎重に、各ブレンド組成物へ激しい剪断力を適用するのを避けつつ、レオメータープレートへと移す。
本発明の方法で使用するのに好適なレオメーターは、データ記録及び分析を提供する好適なソフトウェアを備えたコンピュータと接続されたハーケ(Haake)RS−150レオストレス・レオメーター(RheoStress Rheometer)である。試験は35℃の温度で実施され、平衡時間は3分である。レオメーターは、直径35mm、プレートへのギャップ設定140μm(円錐中心から測定)にて、4度のスチールコーンで構成される。0.01Hzを開始点とする角周波数を適用するが、ここでG’及びG”は3回測定され、G’及びG”の平均が、ソフトウェアによって記録される。同様に、これらの測定は10個1組として(at each decade)、0.01Hz〜100Hzにて繰り返す。全ての測定は、1Paの一定応力にて実施した。
ウエット&ドライ・コンディショニング試験方法
本試験方法は、濡れた状態での櫛通り性及び乾燥した状態での櫛通り性の両方について、コンディショニングシャンプーの基本性能についての主観的評価を許容するものである。対照処理は、界面活性剤のみを用い、コンディショニング物質が存在しない浄化シャンプーであり、洗浄プロセスにおいて使用されるこの同一シャンプーに続いて、ミッドレンジ・ヘアーコンディショナーが適用される。これらの処理により、所定のプロトタイプ・コンディショニングシャンプーの性能を容易に区別することができる。典型的な試験3〜5では、個々の処方は、それらの性能によって評価することができる。基材は、均一性及び有意性のある表面ダメージが無いことを確保するためにスクリーニングされた各種供給源から入手可能な自然の茶色の毛髪である。
処理手順
4グラム、20.3cm(8インチ)長の房を5つ、ヘアピースホルダー内にまとめ、10秒間水を操作して40℃、典型的硬度(9〜10gpg)にて濡らして、確実に完全にかつ均一に濡らす。房を軽く脱液し、一体化させた房の長さだけ、ホルダーの2.5cm(1インチ)下から末端に向かって、乾燥した毛髪の1g当たり0.1gの製品のレベル(0.1g/毛髪1g又は2g/毛髪20g)にて、製品を均一に適用する。より高濃度のプロトタイプの場合、用法濃度は毛髪1g当たり0.05gにまで減少させられる。房を束ねたものは、摩擦動作により泡立てるが、これは典型的には、消費者によって30秒間使用されるものであるとともに、5.7L/分(1.5ガロン/分)で流れる40℃の水ですすぎ(毛髪は操作されている)、完全にすすがれたことを確実にするため30秒間行われる。この工程を繰り返す。コンディショナーが適用される場合、房を束ねたもの全体を操作しながら、上記シャンプーと同様に房を束ねたものの上に同様に適用され、操作しながら完全にすすぎ洗いをする。房を軽く脱液し、互いに分離し、それらが接触しないようにラックに吊して、目の粗い櫛でほぐす。
格付け手順
経験を積んだ採点者を使用した湿潤くし通り性評価のため、房をラック上で5つに分離し、そのうち格付けセットに包含される各処理からの1つの房がある。各房について、2つのみの櫛通り性評価が実施される。格付け者は、櫛通りによって処理の比較をするように依頼されるが、消費者によって使用される典型的なものである目の細かいナイロン製の櫛を使い、0〜10までの目盛り上で、容易性/困難性を評価する。10個の別個の評価を収集し、結果を統計分析パッケージにより分析し、統計的有意性を得る。対照記録は、一定間隔で使用されて、低対照及び高対照が正規領域へと確実に分離される。処理間の違いの統計的有意性は、スタットグラフィックス・プラス(Statgraphics Plus)5.1を使用して決定する。全てのコンディショニングプロトタイプは、許容可能と見られる浄化対照よりも3つ以上LSDが上でなければならない。
乾燥くし通り性評価のために、上記の房を温度及び湿度がコントロールされた部屋(22.2℃(72°F)/50%RH)に移動し、一晩乾燥させる。それらは上記の通り、分けられたままであり、3種のアセスメントである、房中央での乾燥くし通り性の容易性、先端での乾燥くし通り性の容易性、及び先端感触の触覚評価を行うことによって、パネリストは乾燥コンディショニング性能を評価するようにリクエストされる。これらの比較のために、同じ10目盛りスケールが使用される。再言すると、各房セットの評価は2人のパネリストのみが行う。分離の差異に対する統計分析は、上記と同一の方法を用いて行う。
非限定的な実施例
以下の実施例に示されるヘアケア組成物は、本発明の組成物の具体的な実施形態を説明したものであるが、これらに限定されない。本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、当業者は、他の修正を実行することができる。本発明のシャンプー組成物のこれらの例示された実施形態は、毛髪に増強されたクレンジング効果をもたらす。
以下の実施例で示されるヘアケア組成物は、従来の配合及び混合方法により調製される。特に規定のない限り、例示した全ての量は、重量パーセントで列記され、希釈剤、防腐剤、着色剤溶液、イメージ成分、植物等の微量物質は除外する。特に規定のない限り、全ての%は重量基準である。
A.シャンプー実施例
シャンプー実施例は、以下の方法を使用して調製可能である。
2%のセフォスを含有するシャンプー1000gを調製するために、1L容器に大型可変速度パドルスターラーを取り付ける。調製の間中、生成物が大量の空気を取り込むことなく、良好に混合される程度に攪拌される。
(1)618.5gの水を加える。
(2)120gの、30%活性物質 重量/重量 SLE(3)Sを加える。
(3)240gの、30%活性物質 重量/重量 SLSを加える。
(5)1.5gのエンハンス3270ポリマーを加える。
(6)撹拌を続けながら、74℃まで温度を上げる。
(7)20gの、活性セフォス原材料を加える。
温度を、65℃にて30分間維持する。次に、周囲条件下にて室温まで冷却する。
Figure 0005563487
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B.コンパクト実施例(シャンプー)
Figure 0005563487
Figure 0005563487
C.コンディショナー実施例
リーブオンコンディショナー実施例
Figure 0005563487
好適な容器内へ、成分一覧の最上部にある水を、室温で、攪拌しながら、ヒドロキシエチルセルロースと共に加える。十分に分散させ、ポリオックス(Polyox)PEG−2Mをゆっくりと添加する。次の部分の水を加える。好適な熱源の上に容器を置き、混合しながら80〜85℃に加熱する。セチル及びステアリルアルコール、セフォス1618H及び1618U、ポラワックス(Polawax)NF、DTDMAC、SAPDMA、グリセリルモノステアレート、オレイル及びベンジルアルコール、及びEDTAを加える。5分間混合し、47℃まで冷却する。連続混合しながら、シリコーン、グライダント、クエン酸、全アミノ酸類、パンテノール及び香料を加える。適切な容器内に生成物を充填する。
リンスオフコンディショナー処方:
Figure 0005563487
装置及び手順:
工程Aにて、好適な容器内に水を量り分ける。水を約80〜85℃まで加熱し、連続的に攪拌させながら、ミキサーから一度に1種ずつ提示した順番で各構成成分を生成し、次の1種を添加する前に、添加した最後の1種を完全に溶解又は水和させるようにする。工程Aにて材料を添加した後、上記の特定範囲にて5分間(during and 5 minutes)温度を維持する。生成物が良好に回転するように混合する。連続的に攪拌させながらかつ十分に回転させながら、60〜65℃まで冷却する。工程Bでは、提示した順番で構成成分を加える。最後の構成成分を加えた後、激しく混合しながら更に3分間かき混ぜる。室温まで冷却し、適切な容器内に貯蔵する。
本明細書に開示される寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳しく制限されるものとして理解されるべきでない。むしろ特に断らない場合には、こうした寸法はそれぞれ示された値及びその値の周辺の機能的に等価な範囲の両方を意味するものとする。例えば、「40mm」として開示した寸法は、「約40mm」を意味することを意図したものである。
あらゆる相互参照又は関連特許若しくは特許出願を含む、本明細書に引用される文献は全て、明白に除外さもなくば限定されている場合を除いて、本明細書中にその全容を援用するものである。いずれの文献の引用もこうした文献が本明細書中で開示又は権利請求される任意の発明に対する先行技術であることを容認するものではなく、また、こうした文献が、単独で、あるいは他のあらゆる参照文献との組合せにおいて、こうした発明のいずれかを参照、教示、示唆又は開示していることを容認するものでもない。更には、本文書における用語のいずれかの意味又は定義が、援用文献における同一の用語のいずれかの意味又は定義と相反する限りにおいて、本文書においてその用語に与えられた意味又は定義を優先するものとする。
本発明の特定の諸実施形態を図示し、記載したが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正を実施できることが当業者には自明である。したがって、本発明の範囲内にあるそのような全ての変更及び修正を添付の特許請求の範囲で扱うものとする。

Claims (8)

  1. a)ショ糖ポリエステルブレンドを含むコンディショニング活性物質であって、ここで、該ブレンドが2種又はそれ以上のショ糖ポリエステルを含み、
    i)少なくとも1種のショ糖ポリエステルが、30℃超の融点、5超のIBAR、3〜40のIVを有し、かつ
    ii)少なくとも1種のショ糖ポリエステルが、1〜8のIBAR及び85〜135のIVを有し
    該ショ糖ポリエステルブレンドが、少なくとも5のIBAR及び3〜135のIVを有するものであり、i)のショ糖ポリエステルとii)のショ糖ポリエステルの重量比が1:1〜1:5である;及び
    b)水性キャリアを含むヘアケア組成物。
  2. 前記組成物が14〜30個の炭素原子を有する脂肪アルコールを更に含む、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記ヘアケア組成物が、シャンプー、コンディショナー、及びヘアスタイリング製品からなる群から選択される、請求項1に記載の組成物。
  4. 界面活性剤を更に含む、請求項1に記載のヘアケア組成物。
  5. ポリマーを更に含む、請求項1に記載のヘアケア組成物。
  6. 前記ポリマーがカチオン性カッシアポリマーである、請求項に記載のヘアケア組成物。
  7. 前記ショ糖ポリエステルが粒子として加えられ、かつ該粒子が少なくとも0.05マイクロメートルである、請求項に記載のヘアケア組成物。
  8. 前記ショ糖ポリエステルが粒子として加えられ、かつ該粒子のサイズが0.5〜100マイクロメートルである、請求項7に記載のヘアケア組成物。
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