JP5561598B2 - 二重壁構造を有する合成樹脂製ボトル - Google Patents
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Description
その二重壁構造の成形手法として、内層を構成するボトル本体の一部もしくは全体をインサート材とし、透明な外殻体を射出成形により成形するインサート成形手法が知られている。
しかし、ボトル本体は合成樹脂製で内部は中空であるので、ボトル本体内に冷却水や冷却エアを充填、さらに循環することにより、ボトル本体が外殻体の射出成形の際に作用する充填圧力により変形しないようにすると共に、ボトル本体を冷却して溶融樹脂により熱変形しないようにする必要がある。
たとえば、特許文献1には、ボトル本体をインサート材として割金型に組付け、ボトル本体内に冷却水を循環供給して冷却する方法が記載されている。
特に、ホットスタンプ法を使用し、金色等のメタリック調の文字に形成された金属箔膜層で商品名やブランド名を表すことにより、さらに高いレベルで高級感のあるパッケージングとすることが可能となる。
そして、このようなホットスタンプ法に係る加飾層のインサート成形による加飾性の劣化の問題は前述した冷却水や冷却エアによる冷却の強化、溶融樹脂圧力を小さくするために外殻体の周壁を厚肉化する等の手段では容易には解消されないものである。
ボトル本体は、胴部の外周面にホットスタンプ法により金属箔膜層を有する加飾層片が転写、積層されると共に、外周面の加飾層片とその周囲を含む所定領域が透明な保護層で被覆され、
外殻体)がボトル本体をインサート材として射出成形されることにより、外周面に形成された加飾層片が、保護層を介して外殻体の内周面に接する構成としたことを特徴とする、と云うものである。
そして、ホットスタンプ法による加飾層片は一般的に、クリアコート層/金属箔膜層/接着層と云う層構成を有し、ボトル本体をインサート材とした外殻体の射出成形では、前述したように高温の溶融樹脂の流動圧力が加飾層片に直接作用し、熱により軟化しやすい接着層の変形により加飾層片自体が剥れたり、金属箔膜層に皺や、ひび割れが発生することになるが、
上記構成によりよれば、加飾層片とその周囲を含む所定領域を保護層で被覆することにより、加飾層片の接着層部分が露出しないので、この接着層の変形に起因する加飾層片自体の剥がれを確実に防止することができる。
また、ボトル本体は目的に応じて不透明なものとすることができるし、透明なものとすることもできる。
また、透明な外殻体は、半透明なもの、あるいは着色透明なものも含む。
すなわち、ホットスタンプ法による加飾層片とその周囲を含む所定領域を保護層で被覆することにより、加飾層片自体の剥がれを確実に防止し、金属箔膜層での皺や、ひび割れの発生を効果的に抑制することができ、金属箔膜層による本来の加飾性を高品位に発揮させることができ、透明な外殻体による光学的な視覚効果が相俟って、高級感のあるパッケージングを実現するための合成成樹脂製ボトルを提供することができる。
図1〜4は本発明の二重壁構造を有する合成樹脂製ボトル(以下、単にボトルと記す。)の一実施例を示すものであり、図1は全体斜視図、図2(a)は半縦断面図、図2(b)は底面図、図3(a)は図1のボトル1に使用されるボトル本体11の正面図、図3(b)は底面図、図4(a)はボトル本体11での加飾層片17の積層状態、図4(b)はボトル1での加飾層片17の積層状態を概略的に示す断面図である。
また、これら5つの加飾層片17を含む、矩形状の領域にこれら加飾層片17を被覆するように保護層18が積層されている。
ここで、加飾層片17の層構成は、クリアコート層17a/金属箔膜層17b/接着層17cである。
また、本実施例では保護層18はシルク印刷による透明な熱乾燥タイプのインクを使用した印刷層で、
保護層18は、上記のような熱乾燥タイプのインクを使用した印刷層に限定されず、保護膜としての性能の他にも中空のボトル本体11への2次加工性等も考慮して、UV硬化性のインクを使用した印刷層とすることもでき、さらに塗装により塗膜層で被覆する方法や、耐熱性を有するフィルムを基材とした透明なラベルを貼着する方法等も適宜に選択することもできる。
そして、着色したボトル本体11と共に、金属箔膜層17bによる図案化した文字が厚肉で透明な外殻体21の中に浮かぶような視覚効果が発揮され、高品位で高級な加飾性が発揮されている。
そして、ボトル本体11には、エアピン36を介して冷却エアaが循環供給されるが、この冷却エアaは、冷却機により冷たくした空気を使用しても良いし、射出される溶融樹脂よりも温度の低い常温空気を使用しても良い。
この際、溶融樹脂は図5中に示めされる白抜き矢印のようにボトル本体11の底部15に衝突するように流動し、胴部14の周壁に回り込み、その後周壁に沿って胴部14の上端部まで流動し、キャビティ34を充填し、図6に示されるように外殻体21が成形される。
この点は、底部15近傍の変形を、ボトル本体11の冷却エアaによる冷却の強化の他にも、計量充填法の採用、外殻体21の底部25も含めた周壁の厚肉化、と云う手段を合せることにより抑制することができる。
また、外殻体21の周壁の厚肉化と云う点については、実験的に検討した結果では、筒状部24の周壁が少なくとも2.5mm、また底部25が少なくとも3mmの肉厚を有するようにすることが目安となり、上記実施例の壜体では外殻体21の筒状部24の肉厚を2.5mm、また底部25の肉厚は薄い部分で3.5mmとしている。
勿論、外殻体21の周壁の厚さに係る上記数値はあくまでも目安であり、ボトル本体11に使用する樹脂の耐熱性や、ボトル本体11の周壁の肉厚等を考慮して適宜設定するものである。
たとえばボトル本体と外殻体の形状の組み合わせについて上記実施例では円筒状の胴部に円筒状の筒状部を組み合せたものとしたが、外殻体を多角形筒状としてクリスタルガラス状にする等、さまざまな組み合わせを採用することができる。
また、たとえばPP樹脂製の2軸延伸ブロー成形品で、PP樹脂に微粉末フィラーを分散し、ボトル本体11が白色を基調としてパール調の外観を呈するようにする等により、さらに加飾態様のバリエーションを多様にすることができる。
また、保護層を被覆は、本実施例のように個々の文字全部を囲う狭い領域に被覆する方法の他にも、文字が形成される範囲で、胴部の全高さ範囲に亘って被覆する方法、あるいは全周に亘って被覆する方法、さらには個々の文字それぞれを個別に被覆する方法等の様々な被覆態様の中から、保護層による保護機能共に被覆工程の生産性等も考慮して適宜選択することができる。
2 ;口筒部
3 ;肩部
4 ;胴部
5 ;底部
11;ボトル本体
12;口筒部
13;肩部
14;胴部
15;底部
17;加飾層片
17a;クリアコート層
17b;金属箔膜層
17c;接着層
18;保護層
21;外殻体
24;筒状部
25;底部
31;射出金型
32;ボトル本体保持部
33;キャビティ金型
34;キャビティ
36;エアピン
37;ゲート口
51;転写フィルム
52a;基材フィルム
52b;剥離層
53 ;加飾層
53a;クリアコート層
53b;金属箔膜層
53c;接着層
a ;冷却エア
Claims (3)
- 口筒部(12)を連設した合成樹脂製ブロー壜体であるボトル本体(11)と、該ボトル本体(11)の胴部(14)と底部(15)を外装する有底筒状の透明な合成樹脂製の外殻体(21)とを有し、
前記ボトル本体(11)は、胴部(14)の外周面にホットスタンプ法により金属箔膜層(17b)を有する加飾層片(17)が転写、積層されると共に、前記外周面の前記加飾層片(17)とその周囲を含む所定領域が透明な保護層(18)で被覆され、
前記外殻体(21)が前記ボトル本体(11)をインサート材として射出成形されることにより、前記外周面に形成された前記加飾層片(17)が、前記保護層(18)を介して前記外殻体(21)の内周面に接する構成としたことを特徴とする二重壁構造を有する合成樹脂製ボトル。 - 保護層(18)を印刷による透明な印刷層、若しくは塗装による透明な塗膜層とした請求項1記載の二重壁構造を有する合成樹脂製ボトル。
- 透明なフィルム製の基材を有するラベルを貼着して保護層(18)とした請求項1記載の二重壁構造を有する合成樹脂製ボトル。
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