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JP5420125B1 - 導電性ペーストおよびダイボンディング方法 - Google Patents

導電性ペーストおよびダイボンディング方法 Download PDF

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JP5420125B1 JP2013543429A JP2013543429A JP5420125B1 JP 5420125 B1 JP5420125 B1 JP 5420125B1 JP 2013543429 A JP2013543429 A JP 2013543429A JP 2013543429 A JP2013543429 A JP 2013543429A JP 5420125 B1 JP5420125 B1 JP 5420125B1
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Abstract

XRD分析で規定される所定の結晶変化特性を有する銀粒子を用いることにより、導電性ペースト中での銀粒子の焼結性を容易に制御することができ、ひいては焼結処理後において、優れた電気伝導性および熱伝導性を、安定的に得ることができる導電性ペーストおよびそれを用いたダイボンディング方法を提供する。
焼結性導電材としての体積平均粒子径が0.1〜30μmの銀粒子と、ペースト状とするための分散媒と、を含む導電性ペースト等であって、銀粒子の焼結前のXRD分析によって得られるX線回折チャートにおける2θ=38°±0.2°のピーク積分強度をS1とし、銀粒子の焼結処理後(250℃、60分)のXRD分析によって得られるX線回折チャートにおける2θ=38°±0.2°のピークの積分強度をS2としたときに、S2/S1の値を0.2〜0.8の範囲内の値とする。

Description

本発明は、導電性ペーストおよびダイボンディング方法に関する。
特に、XRD分析で規定される所定の結晶変化特性を有する銀粒子を用いることにより、銀粒子の焼結性を容易に制御することができ、ひいては焼結処理後において、優れた電気伝導性および熱伝導性を、安定的に得ることができる導電性ペーストおよびそれを用いたダイボンディング方法に関する。
従来、銀粒子を含んでなるダイボンディング用導電ペーストや、それを用いた半導体素子のダイボンディング法が各種提案されている。
例えば、加熱により焼結して優れた強度と電気伝導性と熱伝導性を有する固形状銀となる金属系被着体接着用ペースト状銀組成物が提案されている(特許文献1参照)。
より具体的には、(A)平均粒径が0.1〜6μmであり、炭素含有量が0.50重量%以下である還元法で作られた球状銀粒子と、(B)沸点が70〜250℃であり、水、揮発性一価アルコール、揮発性脂肪族炭化水素、揮発性ケトン、揮発性低級脂肪族カルボン酸エステルおよび揮発性シリコーンオイルから選択される揮発性分散媒とからなるペースト状物であり、100℃以上250℃以下での加熱により、該揮発性分散媒が揮散し該球状銀粒子同士が焼結して体積抵抗率が1×10-4Ω・cm以下であり、かつ、熱伝導度が5W/m・K以上である固形状銀になることを特徴とする、金属系の被着体同士の接合用ペースト状銀組成物である。
また、銀粒子の焼結性を制御して、クラックが少ない加熱焼結物を形成し、それにより、金属系の被着体同士を強固に接合する方法が提案されている(特許文献2参照)。
より具体的には、(A)平均粒径が0.1μmより大きく50μm以下である加熱焼結性金属粒子と、(B)揮発性分散媒とからなるペースト状金属粒子組成物を、複数の金属製部材間に介在させ、不活性ガス中で40℃以上200℃以下での加熱により、該ペースト状金属粒子組成物中の揮発性分散媒(B)の10重量%以上100重量%未満の量を揮散させた後、酸化性ガス中または還元性ガス中で70℃以上400℃以下での加熱により、該ペースト状金属粒子組成物中に残存する揮発性分散媒(B)を揮散させ、加熱焼結性金属粒子(A)同士を焼結して、複数の該金属製部材同士を接合させることを特徴とする、金属製部材の接合方法である。
また、加熱焼結性金属粒子の表面を被覆する高級脂肪酸等の影響を排除して、加熱すると銀粒子が容易に焼結して強度と電気伝導性と熱伝導性が優れた固形状銀となるペースト状銀粒子組成物が提案されている(特許文献3参照)。
より具体的には、(A)表面が高・中級脂肪酸(b1)または高・中級脂肪酸(b1)の誘導体(b2)で被覆された銀粒子と、(B)揮発性分散媒とからなり、加熱により該揮発性分散媒が揮散し該銀粒子同士が焼結するペースト状銀粒子組成物において、銀粒子表面を被覆している高・中級脂肪酸(b1)または高・中級脂肪酸(b1)の誘導体(b2)は、銀粒子表面をあらかじめ被覆していた高級脂肪酸(a1)または高級脂肪酸(a1)の誘導体(a2)を、該高級脂肪酸(a1)より低級の高・中級脂肪酸(b1)または高・中級脂肪酸(b1)の誘導体(b2)で置換したものであることを特徴とするペースト状銀粒子組成物である。
さらに、導体膜を形成した場合に、粒子の配向性が高くなり、低抵抗の導体膜を得ることができる扁平銀粒子が提案されている(特許文献4参照)。
より具体的には、XRD測定によって得られる(111)面のピークP111に対する、(200)面のピークP200の比P200/P111が0.3以下であることを特徴とする扁平銀粒子である。
特許第4347381号(特許請求の範囲等) 特開2010−53377号(特許請求の範囲) 特開2009−289745号(特許請求の範囲) 特開2012−36481号(特許請求の範囲)
しかしながら、特許文献1〜4に開示されたペースト状銀組成物等は、焼結性導電材としての金属粒子の焼結処理前後における結晶変化特性について何ら考慮していないことから、ペースト状銀組成物等の内部での金属粒子の焼結性を安定的に制御することができないという問題が見られた。
すなわち、金属粒子は、その製造方法等の諸要因に起因して、焼結処理を施した場合における結晶変化特性が多様であることから、たとえ特許文献1〜4のように、焼結処理前の金属粒子の状態や焼結処理条件を調節したとしても、結局、金属粒子の種類によっては、その焼結性を制御することができず、所望の電気伝導性や熱伝導性を安定的に得ることができないという問題が見られた。
そればかりか、特許文献1に開示された金属系被着体接着用ペースト状銀組成物においては、球状銀粒子を被覆する被覆材に由来した炭素含有量を0.50重量%以下の値に厳密に制御しなければならないという製造上の問題が見られた。
しかも、かかる炭素含有量は、球状銀粒子を洗浄処理することによって制御する旨が開示されているものの、均一に被覆材を洗浄することが困難であることから定量的に管理することができず、結果として、銀粒子の焼結性を安定的に制御できないという問題が見られた。
また、特許文献2に開示されたペースト状銀組成物等においては、使用する金属粒子(銀粒子または銅粒子等)を不活性ガス中において、所定温度(40℃〜200℃)で加熱処理し、揮発性分散媒を揮散させた後、酸化性ガス中または還元性ガス中において、所定温度(70℃〜400℃)で加熱処理を実施しなければならないという製造上の問題が見られた。
しかも、不活性ガス中において、揮発性分散媒を均一に揮散させることが困難であることから定量的に管理することもできず、結果として、金属粒子の焼結性を未だ安定的に制御できないという問題が見られた。
また、特許文献3に開示されたペースト状銀組成物等においては、使用する銀粒子表面を被覆している高・中級脂肪酸等を、それより低級の高・中級脂肪酸によって、置換しなければならないという製造上の問題が見られた。
しかも、置換方法として、高・中級脂肪酸等で被覆された銀粒子を、それより低級の高・中級脂肪酸に浸漬することが開示されているが、均一に置換することが困難であることから定量的に管理することもできず、結果として、銀粒子の焼結性を未だ安定的に制御できないという問題が見られた。
さらに、特許文献4に開示された扁平銀粒子を含むペースト状銀組成物等においては、所定の扁平銀粒子を製造するに際し、水溶性銀化合物を含む水溶液中にカルボン酸類、アミン類またはチオール類が共存する状態下、60℃以上に加熱された水溶液に還元剤を遂次添加しなければならないという製造上の問題が見られた。
そこで、本発明者らは鋭意検討した結果、焼結性導電材として、XRD分析で規定される所定の結晶変化特性を有する所定粒径の銀粒子を用いるとともに、ペースト状とするための分散媒を含むことによって、銀粒子の焼結性の制御が容易になることを見出し、本発明を完成させたものである。
すなわち、本発明は、焼結処理前の銀粒子の結晶性によらず、銀粒子の焼結性を容易に制御することができ、ひいては焼結処理後において、優れた電気伝導性および熱伝導性を、安定的に得ることができる導電性ペーストおよびそれを用いたダイボンディング方法を提供することを目的とする。
なお、上述した「焼結処理前の銀粒子の結晶性」とは、焼結処理前の銀粒子のX線回折チャートにおける各ピークの積分強度、ピーク高さ、半値幅等を意味する。
本発明によれば、焼結性導電材としての体積平均粒径が0.1〜30μmの銀粒子と、ペースト状とするための分散媒と、を含む導電性ペーストであって、銀粒子の焼結処理前のXRD分析によって得られるX線回折チャートにおける2θ=38°±0.2°のピークの積分強度をS1とし、銀粒子の焼結処理後(250℃、60分)のXRD分析によって得られるX線回折チャートにおける2θ=38°±0.2°のピークの積分強度をS2としたときに、S2/S1の値を0.2〜0.8の範囲内の値とすることを特徴とする導電性ペーストが提供され、上述した問題を解決することができる。
すなわち、本発明の導電性ペーストによれば、焼結性導電材として、XRD分析で規定される所定の結晶変化特性を有する所定粒径の銀粒子を用いることによって、焼結処理前の銀粒子の結晶性によらず、導電性ペースト中での銀粒子の焼結性を容易に制御することができ、ひいては焼結処理後において、優れた電気伝導性および熱伝導性を、安定的に得ることができる。
また、本発明の導電性ペーストを構成するにあたり、銀粒子の焼結処理前のXRD分析によって得られるX線回折チャートにおける2θ=38°±0.2°のピークのピーク高さをL1とし、銀粒子の焼結後(250℃、60分)のXRD分析によって得られるX線回折チャートにおける2θ=38°±0.2°のピークのピーク高さをL2としたときに、L2/L1の値を0.5〜1.5の範囲内の値とすることが好ましい。
このように構成することにより、銀粒子の結晶変化特性がより好適となって、導電性ペースト中での銀粒子の焼結性を、より容易に制御することができる。
また、本発明の導電性ペーストを構成するにあたり、銀粒子の焼結処理前のXRD分析によって得られるX線回折チャートにおける2θ=38°±0.2°のピークの半値幅をW1とし、銀粒子の焼結処理後(250℃、60分)のXRD分析によって得られるX線回折チャートにおける2θ=38°±0.2°のピークの半値幅をW2としたときに、W2/W1の値を0.3〜0.9の範囲内の値とすることが好ましい。
このように構成することにより、銀粒子の結晶変化特性がさらに好適となって、導電性ペースト中での銀粒子の焼結性を、さらに容易に制御することができる。
また、本発明の導電性ペーストを構成するにあたり、銀粒子が、中空銀粒子であることが好ましい。
このように構成することにより、導電性ペースト中での銀粒子の焼結性を、より容易に制御することができるとともに、導電性ペーストの軽量化および低コスト化に資することができる。
また、本発明の導電性ペーストを構成するにあたり、銀粒子の表面が、有機酸、有機酸塩、界面活性剤およびカップリング剤から選択される少なくとも一つからなる有機表面処理剤によって被覆されていることが好ましい。
このように構成することにより、銀粒子の結晶変化特性を調節し、ひいては、導電性ペースト中での銀粒子の焼結性を、さらに容易に制御することができる。
また、本発明の導電性ペーストを構成するにあたり、銀粒子100重量部に対し、分散媒の配合量を5〜30重量部の範囲内の値とすることが好ましい。
このように構成することにより、導電性ペースト中での銀粒子の焼結性を安定的に維持しつつも、導電性ペーストに適当な粘度を付与することができる。
また、本発明の導電性ペーストを構成するにあたり、分散媒が、グリコールエーテル系化合物、グリコールエステル系化合物、炭化水素系化合物および極性溶剤からなる群から選択される少なくとも一つの化合物であることが好ましい。
このように構成することにより、導電性ペースト中での銀粒子の焼結性をより安定的に維持しつつも、導電性ペーストに適当な粘度を付与することができる。
また、本発明の導電性ペーストを構成するにあたり、さらに有機化合物を含むとともに、銀粒子100重量部に対し、有機化合物の配合量を0.5〜10重量部の範囲内の値とすることが好ましい。
このように構成することにより、導電性ペースト中での銀粒子の焼結性を安定的に維持しつつも、焼結した銀粒子の経時安定性を向上させることができる。
また、本発明の導電性ペーストを構成するにあたり、有機化合物が、エポキシ系樹脂およびフェノール系樹脂の少なくとも一つを含む熱硬化性樹脂であることが好ましい。
このように構成することにより、導電性ペースト中での銀粒子の焼結性をより安定的に維持しつつも、焼結した銀粒子の経時安定性を向上させることができる。
また、本発明の別の態様は、焼結性導電材としての体積平均粒径が0.1〜30μmの銀粒子と、ペースト状とするための分散媒と、を含み、かつ、銀粒子の焼結処理前のXRD分析によって得られるX線回折チャートにおける2θ=38°±0.2°のピークの積分強度をS1とし、銀粒子の焼結処理後(250℃、60分)のXRD分析によって得られるX線回折チャートにおける2θ=38°±0.2°のピークの積分強度をS2としたときに、S2/S1の値を0.2〜0.8の範囲内の値としてなる導電性ペーストを、半導体素子を実装するための基板上の所定箇所に塗布する工程と、200〜450℃の温度条件で加熱して、銀粒子を焼結させて、半導体素子を基板上に実装する工程と、を含むことを特徴とするダイボンディング方法である。
すなわち、本発明のダイボンディング方法によれば、所定の導電性ペーストを用いることから、優れた電気伝導性および熱伝導性を発揮させた状態で、安定的に半導体素子を基板上に実装することができる。
図1(a)〜(b)は、実施例1における銀粒子のXRDスペクトルチャートである。 図2は、焼結処理前後での2θ=38°±0.2°のピークの積分強度比と、比抵抗と、の関係について説明するために供する図である。 図3は、焼結処理前後での2θ=38°±0.2°のピークのピーク高さ比と、比抵抗との関係について説明するために供する図である。 図4は、焼結処理前後での2θ=38°±0.2°のピークの半値幅比と、比抵抗との関係について説明するために供する図である。 図5は、有機化合物の配合と、耐久熱伝導性と、の関係を説明するために供する図である。 図6は、有機化合物の配合と、比抵抗と、の関係を説明するために供する図である。 図7(a)〜(b)は、実施例2における銀粒子のXRDスペクトルチャートである。 図8(a)〜(b)は、実施例3における銀粒子のXRDスペクトルチャートである。 図9(a)〜(b)は、実施例4における銀粒子のXRDスペクトルチャートである。 図10(a)〜(b)は、実施例5における銀粒子のXRDスペクトルチャートである。 図11(a)〜(b)は、実施例6における銀粒子のXRDスペクトルチャートである。 図12(a)〜(b)は、実施例7における銀粒子のXRDスペクトルチャートである。 図13(a)〜(b)は、実施例8における銀粒子のXRDスペクトルチャートである。 図14(a)〜(b)は、実施例9における銀粒子のXRDスペクトルチャートである。 図15(a)〜(b)は、実施例10における銀粒子のXRDスペクトルチャートである。 図16(a)〜(b)は、実施例11における銀粒子のXRDスペクトルチャートである。 図17(a)〜(b)は、比較例1における銀粒子のXRDスペクトルチャートである。 図18(a)〜(b)は、比較例2における銀粒子のXRDスペクトルチャートである。 図19(a)〜(b)は、比較例3における銀粒子のXRDスペクトルチャートである。 図20(a)〜(b)は、比較例4における銀粒子のXRDスペクトルチャートである。
[第1の実施形態]
第1の実施形態は、焼結性導電材としての体積平均粒径が0.1〜30μmの銀粒子と、ペースト状とするための分散媒と、を含む導電性ペーストであって、銀粒子の焼結処理前のXRD分析によって得られるX線回折チャートにおける2θ=38°±0.2°のピークの積分強度をS1とし、銀粒子の焼結処理後(250℃、60分)のXRD分析によって得られるX線回折チャートにおける2θ=38°±0.2°のピークの積分強度をS2としたときに、S2/S1の値を0.2〜0.8の範囲内の値とすることを特徴とする導電性ペーストである。
以下、構成要件ごとに分けて、第1の実施形態の導電性ペーストを具体的に説明する。
1.銀粒子
(1)体積平均粒径
焼結性導電材としての銀粒子の体積平均粒径を0.1〜30μmの範囲内の値とすることを特徴とする。
この理由は、かかる銀粒子の体積平均粒径が0.1μm未満の値となると、凝集し易くなって取り扱い性が過度に低下する場合があるためである。一方、かかる銀粒子の体積平均粒径が30μmを超えた値となると、焼結性が著しく低下したり、ペースト化が困難になったりする場合があるためである。
したがって、銀粒子の体積平均粒径を0.5〜15μmの範囲内の値とすることがより好ましく、1.5〜5μmの範囲内の値とすることがさらに好ましい。
なお、銀粒子の体積平均粒径は、レーザー回折・散乱法粒度分布測定装置により測定することができ、あるいは電子顕微鏡写真から実測することもでき、さらには当該電子顕微鏡写真から、画像処理装置を用いて算出することもできる。
(2)形態
また、銀粒子の形態については、特に限定されるものではなく、球状、楕円球状、立方体状、棒状、毬栗状、薄片状、異形状、あるいはこれらの組み合わせであってもよい。
また、銀粒子の形態に関して、内部に所定空隙を有する中空銀粒子であることがより好ましい。
この理由は、このような中空銀粒子を用いることにより、導電性ペースト中での銀粒子の焼結性を、より容易に制御することができるとともに、導電性ペーストの軽量化および低コスト化に資することができるためである。
(3)嵩密度
また、銀粒子の嵩密度を0.5〜8g/cm3の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかる銀粒子の嵩密度が0.5g/cm3未満の値となると、導電性ペースト中で焼結した後における引張強度が低下し、クラックが生じ易くなる場合があるためである。一方、かかる銀粒子の嵩密度が8g/cm3を超えた値となると、導電性ペースト中での焼結性を安定的に制御することが困難になる場合があるためである。
したがって、銀粒子の嵩密度を2〜7g/cm3の範囲内の値とすることがより好ましく、4〜6g/cm3の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
なお、かかる銀粒子の嵩密度は、JIS K5101 タップ法に準拠して測定することができる。
(4)表面被覆
また、銀粒子の表面が、有機酸、有機酸塩、界面活性剤およびカップリング剤から選択される少なくとも一つからなる有機表面処理剤によって被覆されていることが好ましい。
この理由は、このような有機表面処理剤によって銀粒子の表面を被覆することにより、銀粒子の結晶変化特性を調節し、ひいては、導電性ペースト中での銀粒子の焼結性を、さらに容易に制御することができるためである。
(4)−1 種類
また、このような有機表面処理剤の種類としては、特に制限されるものではないが、通常、ヘキサン酸、2−エチルヘキサン酸、オクタン酸、デカン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、モンタン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、安息香酸、グルコン酸、桂皮酸、サリチル酸、没食子酸、ペンタデカン酸、ヘプタデカン酸、アラキン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、2−ペンチルノナン酸、2−ヘキシルデカン酸、2−ヘプチルドデカン酸、イソステアリン酸、パルミトレイン酸、イソオレイン酸、エライジン酸、リシノール酸、ガドレン酸、エルカ酸、セラコレイン酸等の一塩基酸;マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、リンゴ酸、フタル酸、フマル酸等の二塩基酸等の一種単独または二種以上の組み合わせを挙げることができる。
(4)−2 配合量
また、有機表面処理剤の配合量を、銀粒子100重量部に対して、0.1〜3重量部の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、このように有機表面処理剤の配合量を調整することにより、銀粒子の結晶変化特性を調節し、ひいては、導電性ペースト中での銀粒子の焼結性を、さらに容易に制御することができるためである。
すなわち、有機表面処理剤の配合量が0.1重量部未満の値となると、銀粒子同士が凝集し易くなる場合があるためである。一方、有機表面処理剤の配合量が3重量部を超えた値となると、良好な焼結性を得なれなくなる場合があるためである。
したがって、有機表処理剤の配合量を、銀粒子100重量部に対して、0.5〜2.5重量部の範囲内の値とすることがより好ましく、1〜2重量部の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
(4)−3 炭素量
また、銀粒子全体(100重量%)に対する炭素含有量を0.05〜3重量%の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかる炭素含有量が0.05重量%未満の値となると、銀粒子同士が凝集し易くなる場合があるためである。一方、かかる炭素含有量が3重量%を超えた値となると、良好な焼結性を得られなくなる場合があるためである。
したがって、銀粒子(100重量%)に対する炭素含有量を0.1〜2重量%の範囲内の値とすることがより好ましく、0.55〜1重量%の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
(5)XRD分析
(5)−1 積分強度比
また、銀粒子の焼結処理前のXRD分析によって得られるX線回折チャートにおける2θ=38°±0.2°のピークの積分強度をS1とし、銀粒子の焼結処理後(250℃、60分)のXRD分析によって得られるX線回折チャートにおける2θ=38°±0.2°のピークの積分強度をS2としたときに、S2/S1の値を0.2〜0.8の範囲内の値とすることを特徴とする。
この理由は、このような所定の結晶変化特性を有する銀粒子を用いることによって、焼結処理前の銀粒子の結晶性によらず、導電性ペースト中での銀粒子の焼結性を容易に制御することができ、ひいては焼結処理後において、優れた電気伝導性および熱伝導性を、安定的に得ることができるためである。
すなわち、かかる積分強度比が0.2未満の値となると、焼結処理後の耐久熱伝導性が過度に低下する場合があるためである。一方、かかる積分強度比が0.8を超えた値となると、焼結処理後の電気伝導性が低下して、比抵抗が過度に増加する場合があるためである。
したがって、銀粒子の焼結処理前のXRD分析によって得られるX線回折チャートにおける2θ=38°±0.2°のピークの積分強度をS1とし、銀粒子の焼結処理後(250℃、60分)のXRD分析によって得られるX線回折チャートにおける2θ=38°±0.2°のピークの積分強度をS2としたときに、S2/S1の値を0.25〜0.75の範囲内の値とすることがより好ましく、0.3〜0.7の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
なお、本発明において焼結処理後の銀粒子のXRD分析を行うための焼結処理とは、分散媒等の添加物を含まない状態の銀粒子を、ガラス板面に対し、銀粒子同士が重なり合わないように100メッシュで篩い落し、250℃条件下の循風乾燥機中で60分間加熱して焼結させることを意味するものとする。
したがって、焼結処理後の銀粒子のXRD分析を行うための焼結処理では、焼結処理後においてもそれぞれの銀粒子が粒子状のままであるため、セルに収容してXRD分析を行うことができる。
一方、導電性ペーストを焼結処理すると言った場合には、導電性ペースト内における銀粒子同士が互いに溶けて部分的につながった状態にすることを意味する。
ここで、銀粒子の焼結処理前のXRD分析によって得られるX線回折チャートと、その結晶特性との関係についての概略を説明する。
すなわち、図1(a)には、本発明の実施例1における銀粒子の焼結処理前のXRDスペクトルチャートが示してしてあり、図1(b)には、本発明の実施例1における銀粒子の焼結処理後のXRDスペクトルチャートが示してある。
かかる図1(a)〜(b)のXRDスペクトルチャートから理解されるように、金属銀は、通常、2θ=38°±0.2°に(111)面の回折ピークを、2θ=44°±0.2°に(200)面の回折ピークを、2θ=64°±0.2°に(220)面の回折ピークを、2θ=77°±0.2°に(311)面の回折ピークを、2θ=81°±0.2°に(222)面の回折ピークをそれぞれ有することが知られている。
そして、これらのピークは、焼結処理により銀粒子の結晶特性が変化することに伴い、多様に変化することが、本発明者等により確認された。
そればかりでなく、焼結処理による結晶変化の特性、すなわち結晶変化特性は、焼結処理前の銀粒子のXRDスペクトルおよび焼結処理条件により一義的に決定されるものではなく、種々の銀粒子が潜在的に有している特性であることが確認された。
より具体的には、たとえ焼結処理前の銀粒子のXRDスペクトルおよび焼結処理条件が同じであったとしても、その銀粒子が潜在的に有している結晶変化特性如何によっては、焼結処理後の銀粒子の結晶特性が大きく異なることが確認された。
そして、種々ある結晶変化特性の中でも、2θ=38°±0.2°のピークの積分強度比S2/S1が、焼結処理後の導電性ペーストにおける電気伝導率や熱伝導率との間に明確な相関関係を有しており、かかる積分強度比を規定することで、焼結処理後の導電性ペーストの電気伝導性や熱伝導性を安定的に制御できることが確認され、本発明を完成させたものである。
すなわち、金属銀において特徴的に表れる2θ=38°±0.2°、2θ=44°±0.2°、2θ=64°±0.2°、2θ=77°±0.2°および2θ=81°±0.2°のピークの積分強度比(−)は、いずれも焼結処理後の導電性ペーストにおける比抵抗(Ω・cm)との間に強い相関を示すが、中でも、2θ=38°±0.2°のピークの積分強度比は、最も強い相関を示すことが確認されている。
より具体的には、2θ=38°±0.2°の場合における積分強度比(−)と、焼結処理後の導電性ペーストにおける比抵抗(Ω・cm)との間の決定係数R2は、0.84と非常に高い値であることが確認されている。
一方、2θ=44°±0.2°の場合のR2は0.79、2θ=64°±0.2°の場合のR2は0.80、2θ=77°±0.2°の場合のR2は0.68、2θ=81°±0.2°の場合のR2は0.46であり、2θ=38°±0.2°の場合と比較すると、決定係数の値が小さいことが確認されている。
なお、決定係数R2は、相関係数Rの2乗であり、回帰式(近似式)の当てはまりの精度をみる尺度として用いられる係数である。
また、2θ=38°±0.2°等のピークの積分強度比が、焼結処理後の導電性ペーストにおける電気伝導率や熱伝導率との間に明確な相関関係を有する理由は、現時点においては不明であるが、銀粒子を構成する結晶子サイズや結晶相の分布等の、焼結処理による変化の経過そのものが、焼結処理後の銀粒子の導電性に大きな影響を与えているためであると推測される。
次いで、図2を用いて、焼結処理前後での2θ=38°±0.2°のピークの積分強度比と、比抵抗との関係について説明する。
すなわち、図2には、横軸に銀粒子における焼結処理前後での2θ=38°±0.2°のピークの積分強度比S2/S1(−)を採り、縦軸に焼結処理後の導電性ペーストにおける比抵抗(Ω・cm)を採った特性曲線が示してある。
かかる特性曲線からは、積分強度比が増加するのに伴って比抵抗が増加するという、両値の間の相関関係が読み取れる。
より具体的には、積分強度比が0.2の時点では、比抵抗は約2×10-6Ω・cmと低い値であり、積分強度比が0.8の時点でも、比抵抗は約2×10-5Ω・cmであり、実用上問題無いレベルの電気伝導性を維持している。
一方、積分強度比が0.8を超えた値となると、比抵抗はそのまま増加し、例えば、積分強度比が0.9の時点では約1×10-4Ω・cmという非常に大きな値となってしまい、実用上要求されるレベルの電気伝導性を得られなくなることが分かる。
したがって、図2に示す特性曲線からは、所定の積分強度比を0.2〜0.8の範囲内の値とすることで、所定の電気伝導性を安定的に得られることが理解される。
(5)−2 ピーク高さ比
また、銀粒子の焼結処理前のXRD分析によって得られるX線回折チャートにおける2θ=38°±0.2°のピークのピーク高さをL1とし、銀粒子の焼結後(250℃、60分)のXRD分析によって得られるX線回折チャートにおける2θ=38°±0.2°のピークのピーク高さをL2としたときに、L2/L1の値を0.5〜1.5の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、積分強度比にて規定される結晶変化特性を、さらにピーク高さ比によって限定することにより、銀粒子の結晶変化特性がより好適となって、導電性ペースト中での銀粒子の焼結性を、より容易に制御することができるためである。
すなわち、かかるピーク高さ比が0.5未満の値となると、焼結処理後の耐久熱伝導性が過度に低下する場合があるためである。
一方、かかるピーク高さ比が1.5を超えた値となると、焼結処理後の電気伝導性が低下して、比抵抗が過度に増加する場合があるためである。
したがって、銀粒子の焼結処理前のXRD分析によって得られるX線回折チャートにおける2θ=38°±0.2°のピークのピーク高さをL1とし、銀粒子の焼結後(250℃、60分)のXRD分析によって得られるX線回折チャートにおける2θ=38°±0.2°のピーク高さをL2としたときに、L2/L1の値を0.6〜1.4の範囲内の値とすることがより好ましく、L2/L1の値を0.7〜1.2の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
次いで、図3を用いて、焼結処理前後での2θ=38°±0.2°のピークのピーク高さ比と、比抵抗との関係について説明する。
すなわち、図3には、横軸に焼結処理前後での2θ=38°±0.2°のピークのピーク高さ比L2/L1(−)を採り、縦軸に焼結処理後の導電性ペーストの比抵抗(Ω・cm)を採った特性曲線が示してある。
かかる特性曲線からは、ピーク高さ比が増加するのに伴って比抵抗が増加するという、両値の間の相関関係が読み取れる。
より具体的には、ピーク高さ比が0.5の時点では、比抵抗は約4×10-6Ω・cmと低い値であり、ピーク高さ比が1.5の時点でも、比抵抗は約1×10-5Ω・cmと実用上問題無いレベルの電気伝導性を維持している。
一方、ピーク高さ比が1.5を超えた値となると、比抵抗はそのまま増加し、、実用上要求されるレベルの電気伝導性を安定的に得ることが困難になる場合がある。
したがって、図3に示す特性曲線からは、所定のピーク高さ比を0.5〜1.5の範囲内の値とすることで、所定の電気伝導性を安定的に得られることが理解される。
(5)−3 半値幅比
また、銀粒子の焼結処理前のXRD分析によって得られるX線回折チャートにおける2θ=38°±0.2°のピークの半値幅をW1とし、銀粒子の焼結処理後(250℃、60分)のXRD分析によって得られるX線回折チャートにおける2θ=38°±0.2°のピークの半値幅をW2としたときに、W2/W1の値を0.3〜0.9の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、積分強度比にて規定される結晶変化特性を、さらに半値幅比によって限定することにより、銀粒子の結晶変化特性がさらに好適となって、導電性ペースト中での銀粒子の焼結性を、さらに容易に制御することができるためである。
すなわち、かかる半値幅比が0.3未満の値となると、焼結処理後の電気導電性が低下して、比抵抗が過度に増加する場合があるためである。一方、かかる半値幅比が0.9を超えた値となった場合にも、焼結処理後の電気導電性が低下して、比抵抗が過度に増加する場合があるためである。
したがって、銀粒子の焼結前のXRD分析によって得られるX線回折チャートにおける2θ=38°±0.2°のピークの半値幅をW1とし、銀粒子の焼結処理後(250℃、60分)のXRD分析によって得られるX線回折チャートにおける2θ=38°±0.2°のピークの半値幅をW2としたときに、W2/W1の値を0.2〜0.8の範囲内の値とすることがより好ましく、0.4〜0.7の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
次いで、図4を用いて、焼結処理前後での2θ=38°±0.2°のピークの半値幅比と、比抵抗との関係について説明する。
すなわち、図4には、横軸に焼結処理前後での2θ=38°±0.2°のピークの半値幅比W2/W1(−)を採り、縦軸に焼結処理後の導電性ペーストにおける比抵抗(Ω・cm)を採った特性曲線が示してある。
かかる特性曲線からは、半値幅比が増加するのに伴って比抵抗が一度減少して極小値を採った後、増加すると言う、両値の間の相関関係が読み取れる。
より具体的には、例えば、半値幅比が0.2の時点では、比抵抗が約1×10-4Ω・cmという非常に大きな値となってしまい、実用上要求されるレベルの電気伝導性を得られないことが分かる。
一方、半値幅比が0.3以上の値となると、比抵抗は約1×10-5Ω・cmと実用上問題無いレベルの電気伝導性を示すようになり、半値幅が0.5〜0.6の間で比抵抗が極小値(約4×10-6Ω・cm)をとり、半値幅比が0.9を超えると、比抵抗は約1×10-5Ω・cmを超えた値へと再び増加し、悪化していくことが分かる。
したがって、図4に示す特性曲線からは、所定の半値幅比を0.3〜0.9の範囲内の値とすることで、所定の電気伝導性を安定的に得られることが理解される。
(5)−4 初期結晶特性
また、本発明は、焼結処理前後の銀粒子における結晶変化特性を規定することを特徴としているが、焼結処理前の銀粒子における結晶特性、すなわち初期結晶特性として、好ましいものを以下に挙げる。
すなわち、焼結処理前の銀粒子における2θ=38°±0.2°のピークの積分強度を4500〜7500cps・°の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかる積分強度が4500cps・°未満の値となると、焼結処理後の電気伝導性が低下して、比抵抗が過度に増加する場合があるためである。一方、かかる積分強度が7500cps・°を超えた値となると、焼結処理後の耐久熱伝導性が過度に低下する場合があるためである。
したがって、焼結処理前の銀粒子における2θ=38°±0.2°のピークの積分強度を5000〜7000cps・°の範囲内の値とすることがより好ましく、5500〜6500cps・°の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
また、焼結処理前の銀粒子における2θ=38°±0.2°のピークのピーク高さを6000〜38000cpsの範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかるピーク高さが6000cps未満の値となると、焼結処理後の電気導電性が低下して、比抵抗が過度に増加する場合があるためである。一方、かかるピーク高さが38000cpsを超えた値となると、焼結処理後の耐久熱伝導性が過度に低下する場合があるためである。
したがって、焼結処理前の銀粒子における2θ=38°±0.2°のピークのピーク高さを8000〜35000cpsの範囲内の値とすることがより好ましく、10000〜32000cpsの範囲内の値とすることがさらに好ましい。
また、焼結処理前の銀粒子における2θ=38°±0.2°のピークのピーク高さをL138、2θ=44°±0.2°のピークのピーク高さをL144としたときに、L144/L138の値を、0.2を超えて0.5以下の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかるピーク高さ比が0.2以下の値となると、焼結処理後の電気伝導性が低下して、比抵抗が過度に増加する場合があるためである。一方、かかるピーク高さ比が0.5を超えた値となった場合であっても、焼結処理後の電気伝導性が低下して、比抵抗が過度に増加する場合があるためである。
したがって、焼結処理前の銀粒子における2θ=38°±0.2°のピークのピーク高さをL138、2θ=44°±0.2°のピークのピーク高さをL144としたときに、L144/L138の値を、0.3を超えて0.4以下の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
2.分散媒
(1)種類
また、ペースト化するための分散媒の種類についても特に制限されるものではないが、グリコールエーテル系化合物、グリコールエステル系化合物、炭化水素系化合物および極性溶剤からなる群から選択される少なくとも一つの化合物であることが好ましい。
この理由は、これらの分散媒であれば、導電性ペースト中での銀粒子の焼結性をより安定的に維持しつつも、導電性ペーストに適当な粘度を付与することができるためである。
まず、グリコールエーテル系化合物としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ブタンジオール、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノイソブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソブチルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノプロピルエーテル、トリエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノイソブチルエーテル、トリエチレングリコールモノへキシエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノイソプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノイソブチルエーテル、プロピレングリコールモノヘキシルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノイソブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノヘキシルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリプロピレングリコールモノプロピルエーテル、トリプロピレングリコールモノイソプロピルエーテル、トリプロピレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノイソブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノヘキシルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリプロピレングリコールモノプロピルエーテル、トリプロピレングリコールモノイソプロピルエーテル、トリプロピレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノイソブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノヘキシルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、3−メトキシブタノール、3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノール等の一種または二種以上の組み合わせが挙げられる。
また、グリコールエステル系化合物としては、メトキシブチルアセテート、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート、3−メトキシ−3−メチル−1−ブチルアセテート、3−メトキシブチルアセテート等の一種または二種以上の組み合わせが挙げられる。
また、炭化水素系化合物としては、脂肪族系炭化水素、芳香族系炭化水素、ナフテン系炭化水素等の一種または二種以上の組み合わせが挙げられる。
また、極性溶剤としては、N−メチルピロリドン、γ−ブチロラクトン、ジメチルスルホキシド、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等の一種または二種以上の組み合わせが挙げられる。
(2)配合量
また、分散媒の配合量を、銀粒子100重量部に対して、5〜30重量部の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、このように分散媒の配合量を調整することにより、導電性ペースト中での銀粒子の焼結性を安定的に維持しつつも、導電性ペーストに適当な粘度を付与することができるためである。
すなわち、分散媒の配合量が5重量部未満の値となると、液体成分が少ないため、ペースト化することが困難になる場合があるためである。一方、分散媒の配合量が30重量部を超えた値となると、焼結処理時に分散媒を除去することが困難になり、比抵抗が過度に増加する場合があるためである。
したがって、分散媒の配合量を、銀粒子100重量部に対して、6〜20重量部の範囲内の値とすることがより好ましく、7〜10重量部の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
3.有機化合物
本発明の導電性ペーストを構成するにあたり、有機化合物を配合することも好ましい。
この理由は、有機化合物を配合することにより、導電性ペースト中での銀粒子の焼結性を安定的に維持しつつも、焼結した銀粒子の経時安定性を向上させることができるためである。
(1)種類
銀粒子の焼結性を調節するための有機化合物の種類については特に制限されるものではないが、例えば、エポキシ系樹脂、フェノール系樹脂、ポリイミド系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、シリコーン系樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂、ビニルエステル系樹脂、メラミン系樹脂、ユリア系樹脂等の熱硬化性樹脂、ポリビニルピロリドン、トリエタノールアミン、コリン等の含窒素化合物、アスコルビン酸、ミリスチン酸、グルタル酸等の有機酸からなる群から選択される一種単独または二種以上の組み合わせが挙げられる。
そして、これらのうち、熱硬化性のエポキシ系樹脂またはフェノール系樹脂がより好ましい有機化合物である。
この理由は、このような熱硬化性の有機化合物を用いることにより、導電性ペースト中での銀粒子の焼結性をより安定的に維持しつつも、焼結した銀粒子の経時安定性をより向上させることができるためである。
(2)配合量
また、有機化合物の配合量を、銀粒子100重量部に対して、0.5〜10重量部の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、このように有機化合物の配合量を調整することにより、導電性ペースト中での銀粒子の焼結性を安定的に維持しつつも、焼結した銀粒子の経時安定性をさらに向上させることができるためである。
すなわち、有機化合物の配合量が0.5重量部未満の値となると、焼結処理後の耐久熱伝導性が過度に低下する場合があるためである。一方、有機化合物の配合量が10重量部を超えた値となると、焼結処理後の電気伝導性が低下して、比抵抗が過度に増加する場合があるためである。
したがって、有機化合物の配合量を、銀粒子100重量部に対して、1〜8重量部の範囲内の値とすることがより好ましく、2〜5重量部の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
ここで、図5を用いて、有機化合物の配合と、耐久熱伝導性と、の関係について説明する。
すなわち、図5には、横軸に焼結処理された導電性ペーストの耐久熱伝導性を評価した際の冷熱サイクル数(回)を採り、縦軸に焼結処理された導電性ペーストを含む測定試料を挟んだ熱電対の温度が平衡に達した時の温度差(℃)を採った特性曲線が示してある。
より具体的には、銀粒子100重量部に対して、有機化合物を配合しなかった場合(特性曲線A)、エポキシ樹脂を1重量部配合した場合(特性曲線B)、エポキシ樹脂を2重量部配合した場合(特性曲線C)、フェノール樹脂を2重量部配合した場合(特性曲線D)、ポリイミド樹脂を2重量部配合した場合(特性曲線E)の特性曲線がそれぞれ示してある。
なお、かかる縦軸の温度差は、低い値である程、焼結処理された導電性ペーストの耐久熱伝導性が優れていることを意味する。
また、かかる耐久熱導電性の具体的な評価方法は、実施例において記載する。
まず、有機化合物を配合しなかった場合(特性曲線A)、冷熱サイクル数が200回の時点までは所定の熱伝導性を維持することができるが、冷熱サイクル数が500回の時点では、焼結銀粒子におけるクラックの発生等により、熱伝導性が完全に失われてしまっていることが理解される。
一方、エポキシ樹脂を1重量部配合した場合(特性曲線B)には、冷熱サイクル数が500回の時点まで所定の熱伝導性を維持することができ、耐久熱伝導性が飛躍的に向上することが分かる。
但し、この場合、熱サイクル数が1000回の時点で、熱導電性が完全に失われてしまうことが分かる。
この点、エポキシ樹脂を2重量部配合した場合(特性曲線C)、およびフェノール樹脂を2重量部配合した場合(特性曲線D)には、冷熱サイクル数が1000回の時点まで所定の熱伝導性を維持することができ、耐久熱伝導性が飛躍的に向上することが分かる。
また、ポリイミド樹脂を2重量部配合した場合(特性曲線E)には、冷熱サイクル数が1000回の時点まで熱伝導性を維持することができるものの、焼結銀粒子が徐々に劣化することに起因して、熱伝導性が少しずつ低下してしまうことが分かる。
したがって、図5に示す特性曲線からは、優れた耐久熱伝導性を得るにあたり、有機化合物としてエポキシ樹脂およびフェノール樹脂を用いることが好ましく、その配合量としては、銀粒子100重量部に対して、0.5〜10重量部の範囲内の値とすることが好ましいことが理解される。
また、図6を用いて、有機化合物の配合と、比抵抗と、の関係について説明する。
すなわち、図6には、横軸に銀粒子100重量部に対する有機化合物の配合量(重量部)を採り、縦軸に焼結処理後の導電性ペーストにおける比抵抗(Ω・cm)を採った特性曲線が示してある。
より具体的には、有機化合物として、エポキシ樹脂(特性曲線A)、エポキシノボラック樹脂(エポキシ樹脂の一種)(特性曲線B)およびフェノール樹脂(特性曲線C)を用いた場合の特性曲線が示してある。
これらの特性曲線から理解されるように、エポキシ樹脂およびフェノール樹脂であれば、銀粒子100重量部に対して10重量部配合した場合であっても、比抵抗の増加を2×10-5Ω・cm程度以下に抑制することができ、2重量部配合した場合であれば、配合しない場合と比較して、ほとんど比抵抗の増加に寄与しないことが理解される。
4.添加剤
導電性ペースト中に、各種添加剤、例えば、酸化防止剤、紫外線吸収剤、金属イオン捕獲剤、粘度調整剤、無機フィラー、有機フィラー、カーボン繊維、着色剤およびカップリング剤等を添加することも好ましい。
特に、通常、導電性ペーストは、銀粒子を添加することに起因して酸化劣化が加速されるため、酸化防止剤として、アミン系酸化防止剤、フェノール系酸化防止剤、またはリン酸エステル系酸化防止剤等を、全体量に対して、0.1〜10重量%の範囲内で添加することが好ましい。
また、導電性ペースト中に、シリカ粒子を添加することが好ましく、疎水性シリカであっても、親水性シリカであっても好適に配合することができる。
そして、かかるシリカ粒子の添加量を、全体量に対して、0.1〜5重量%の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかるシリカ粒子の添加量が、0.1重量%未満の値となると、添加効果が発現しない場合があるためである。一方、かかるシリカ粒子の添加量が5重量%を超えた値となると、電気伝導性および熱伝導性が過度に低下する場合があるためである。
したがって、かかるシリカ粒子の添加量を、全体量に対して、0.2〜3重量%の範囲内の値とすることがより好ましく、0.5〜2重量%の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
5.粘度
また、導電性ペーストの粘度(測定温度:25℃)を1,000〜300,000mPa・secの範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかる導電性ペーストの粘度が、1,000mPa・sec未満の値になると、銀粒子が沈降しやすくなったり、電気伝導性および熱伝導性が著しく低下したりする場合があるためである。一方、かかる導電性ペーストの粘度が、300,000mPa・secを超えると、取り扱いが困難となったり、均一に塗布したりすることが困難となる場合があるためである。
したがって、導電性ペーストの粘度(測定温度:25℃)を3,000〜100,000mPa・secの範囲内の値とすることがより好ましく、10,000〜80,000mPa・secの範囲内の値とすることがさらに好ましい。
6.密度
また、導電性ペーストの密度を1.4〜7g/cm3の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかる導電性ペーストの密度が、1.4g/cm3未満の値になると、電気伝導性および熱伝導性が著しく低下する場合があるためである。
一方、かかる導電性ペーストの密度が、7g/cm3を超えると、取り扱い性が低下したり、被着体から剥離しやすくなったりする場合があるためである。
したがって、導電性ペーストの密度を、3〜6.5g/cm3の範囲内の値とすることがより好ましく、4〜6g/cm3の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
7.製造方法
導電性ペーストの製造方法は特に制限されるものではないが、例えば、プロペラミキサ、プラネタリーミキサ、三本ロール、ニーダー、スパチュラ等を利用して、有機化合物および分散媒中に、所定量の銀粒子を混合分散して、製造することが好ましい。
そして、これらを均一に混合した後、フィルター等を用いて、銀粒子の凝集物やゴミ等を濾過処理し、除去することが好ましい。
この理由は、銀粒子の凝集物等を濾過処理することによって、ディスペンサー等を用いて導電性ペーストを塗布する場合に、目つまりすることを有効に防止できるためである。
なお、銀粒子であれば、内部に空洞を有するとともに、所定の表面処理が施されていることにより、凝集物の発生が少なく、例えば、目開き20〜200μmのメッシュフィルター等を用いて、容易に濾過処理することができるという利点がある。
[第2の実施形態]
第2の実施形態は、焼結性導電材としての体積平均粒径が0.1〜30μmの銀粒子と、ペースト状とするための分散媒とを含み、かつ、銀粒子の焼結処理前のXRD分析によって得られるX線回折チャートにおける2θ=38°±0.2°のピークの積分強度をS1とし、銀粒子の焼結処理後(250℃、60分)のXRD分析によって得られるX線回折チャートにおける2θ=38°±0.2°のピークの積分強度をS2としたときに、S2/S1の値を0.2〜0.8の範囲内の値としてなる導電性ペーストを、半導体素子を実装するための基板上の所定箇所に塗布する工程と、200〜450℃の温度条件で加熱して、銀粒子を焼結させて、半導体素子を基板上に実装する工程と、を含むことを特徴とするダイボンディング方法である。
以下、構成要件ごとに分けて、第2の実施形態の導電性ペーストを用いたダイボンディング方法について具体的に説明する。
1.第1の工程
(1)導電性ペースト
導電性ペーストは、第1の実施形態で説明したのと同様の内容とすることができるため、ここでの説明は省略する。
(2)半導体素子/基板
導電性ペーストを塗布する被着体は、半導体素子を実装するための回路が形成された基板である。
したがって、より具体的に、回路が形成されたセラミック基板、ガラス基板、エポキシ樹脂基板、紙/フェノール基板等が被着体となる。
但し、用途によっては、半導体素子側に、導電性ペーストを塗布する場合もある。
(3)塗布条件
また、塗布条件についても特に制限されるものではないが、スクリーン印刷、インクジェット印刷、ディスペンサー印刷、スピンコート印刷等を用いて、通常、厚さ1〜500μmの範囲内で塗布するのが好ましく、厚さ10〜300μmの範囲内で塗布するのがより好ましく、厚さ30〜200μmの範囲内で塗布するのがさらに好ましい。
2.第2の工程
(1)加熱温度
第2の工程における加熱温度を200〜450℃の範囲内の値とすることを特徴とする。
この理由は、かかる加熱温度が200℃未満の値になると、銀粒子の焼結性が著しく低下するためである。
一方、かかる加熱温度が450℃を超えると、銀粒子が過度に焼結し、クラックが生じやすくなるためである。
したがって、第2の工程における加熱温度を230〜430℃の範囲内の値とすることがより好ましく、250〜400℃の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
なお、かかる加熱温度を維持するための加熱装置についても特に制限されるものではないが、熱風循環式オーブン、赤外線加熱装置、不活性ガス加熱装置、リフロー装置等を使用することが好ましい。
(2)加熱時間
また、第2の工程における加熱時間は、加熱温度にもよるが、通常、10〜180分の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかる加熱時間が10分未満の値になると、銀粒子の焼結性が著しく低下する場合ためである。
一方、かかる加熱時間が180分を超えると、製造効率が過度に低下したり、銀粒子が過度に焼結し、クラックが生じやすくなったりする場合があるためである。
したがって、第2の工程における加熱時間を20〜120分の範囲内の値とすることが好ましく、30〜60分の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
(3)加圧条件
さらに、第2の工程の実施に際して、導電性ペーストを介して、無加圧状態、すなわち、半導体素子の自重によって、基板との間を接続しても良いが、通常、加圧条件を5〜80kgf/cm2の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかる加圧条件が5kgf/cm2未満の値になると、銀粒子の焼結性が著しく低下する場合ためである。一方、かかる加圧条件が80kgf/cm2を超えると、半導体素子が損傷したり、銀粒子が過度に焼結し、クラックが生じやすくなったりする場合があるためである。
したがって、第2の工程における加圧条件を10〜50kgf/cm2の範囲内の値とすることが好ましく、20〜40kgf/cm2の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
以下、実施例を参照して、本発明の導電性ペースト等をさらに詳細に説明する。
[実施例1]
1.銀粒子の製造
液相還元法により銀粒子を製造した。
すなわち、硝酸銀12gをイオン交換水1kgに溶解させ、25%アンモニア水40gを添加して銀のアンミン塩水溶液を得た。
次いで、得られた銀のアンミン塩水溶液に、水酸化ナトリウム1.7gを添加し溶解させた後、撹拌しながら37%ホルマリン60gを添加し、銀粒子を析出させた。
次いで、得られた銀粒子を水洗、濾過後にIPA置換した。
次いで、ステアリン酸0.3gをIPA10gに溶解させた表面処理剤を添加して銀粒子の表面処理を行った後、100℃にて真空乾燥を行い、体積平均粒径1.9μmの球状の中空銀粒子を得た。
なお、得られた中空銀粒子における炭素含有量は、得られた中空銀粒子全体(100重量%)に対して、0.79重量%であった。
2.銀粒子の評価
(1)XRD分析
(1)−1 焼結処理前
焼結処理前の銀粒子のXRD分析を行った。
すなわち、得られた銀粒子をX線回折装置(理学電機(株)製、RINT2500VHF)のサンプルホルダーに充填し、下記条件により2θ=38°±0.2°におけるピーク高さ、半値幅、積分強度および結晶子サイズの測定を行った。得られた結果を表1に示すとともに、得られたXRDスペクトルチャートを図1(a)に示す。
X線 :Cu/40kV/50mA
スキャンスピード :4deg/min
サンプリング幅 :0.02deg
走査範囲 :20〜90deg
(1)−2 焼結処理後
焼結処理後の銀粒子のXRD分析を行った。
また、得られた銀粒子を、ガラス板面に対し、銀粒子同士が重なり合わないように100メッシュで篩い落し、250℃の条件下の循風乾燥機中で60分間加熱して焼結させた後、得られた焼結処理後の銀粒子について、焼結処理前の場合と同様の条件にてXRD分析を行った。得られた結果を表1に示すとともに、得られたXRDスペクトルチャートを図1(b)に示す。
また、焼結処理前、および焼結処理後のXRD分析結果を基に、ピーク高さ比(L2/L1)、半値幅比(W2/W1)および積分強度比(S2/S1)を算出した。得られた結果を表1に示す。
3.導電性ペーストの製造
撹拌装置付き容器内に、得られた銀粒子100重量部、分散媒としてのジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(DPMA)10重量部を収容した後、撹拌装置を用いて均一に混合した。
次いで、目開き63μmのメッシュフィルターを備えた濾過装置を用いて、濾過処理を行い、実施例1の導電性ペーストとした。
4.導電性ペーストの評価
(1)焼結性
得られた導電性ペーストの焼結性を評価した。
すなわち、得られた導電性ペーストを、8mm×12mm×2mmの銀メッキ銅基板上に、厚さ25μmとなるように塗布した後、その上に3mm×4mm×0.4mmの銀メッキシリコン半導体素子を載置した。
次いで、微風オーブン中で、無加圧、温度250℃、1時間の条件で加熱して導電性ペーストを焼結した後、室温まで冷却し、測定サンプルとした。
次いで、得られた焼結物のカット断面を顕微鏡観察して、その焼結性を下記基準に沿って評価した。得られた結果を表1に示す。
◎:銀粒子同士が均一に焼結しており、不焼結部分は全く見られない。
○:銀粒子同士がほぼ均一に焼結しており、不焼結部分はほとんど見られない。
△:銀粒子同士が一部焼結しているが、不焼結部分が目立つ。
×:銀粒子同士が焼結せず、不焼結部分がほとんどである。
(2)比抵抗(電気伝導性)
得られた導電性ペーストの電気伝導性を評価した。
すなわち、得られた導電性ペーストを、プレパラートガラス板上に、50mm×1mm×0.1mmのライン状に印刷し、微風オーブン中で、無加圧、温度250℃、1時間の条件で加熱して導電性ペーストを焼結し、測定サンプルとした。
次いで、4端子用テスターを用いて、4端子法(測定電流:0.1mA)で、2点間(20mm)の抵抗値(測定数:3)を測定し、その平均値を算出するとともに、下記基準に沿って評価した。得られた結果を表1に示す。
◎:比抵抗の平均値が5×10-6Ω・cm未満の値である。
○:比抵抗の平均値が5×10-6Ω・cm以上、5×10-5Ω・cm未満の値である。
△:比抵抗の平均値が5×10-5Ω・cm以上、5×10-3Ω・cm未満の値である。
×:比抵抗の平均値が5×10-3Ω・cm以上の値である。
[実施例2]
実施例2では、液相還元法にて銀粒子を製造する際の条件を調節し、体積平均粒径が2.3μmの球状の中空銀粒子を得たほかは、実施例1と同様に銀粒子および導電性ペーストを製造し、評価した。得られた結果を表1に示すとともに、焼結処理前および焼結処理後の銀粒子のXRDスペクトルチャートをそれぞれ図7(a)〜(b)に示す。
[実施例3]
実施例3では、液相還元法にて銀粒子を製造する際の条件を調節し、体積平均粒径が1.6μmの球状の中空銀粒子を得たほかは、実施例1と同様に銀粒子および導電性ペーストを製造し、評価した。得られた結果を表1に示すとともに、焼結処理前および焼結処理後の銀粒子のXRDスペクトルチャートをそれぞれ図8(a)〜(b)に示す。
なお、得られた中空銀粒子における炭素含有量は、得られた中空銀粒子全体(100重量%)に対して、0.82重量%であった。
[実施例4]
実施例4では、液相還元法にて銀粒子を製造する際の条件を調節し、体積平均粒径が2.4μmの球状の中空銀粒子を得たほかは、実施例1と同様に銀粒子および導電性ペーストを製造し、評価した。得られた結果を表1に示すとともに、焼結処理前および焼結処理後の銀粒子のXRDスペクトルチャートをそれぞれ図9(a)〜(b)に示す。
[実施例5]
実施例5では、液相還元法にて銀粒子を製造する際の条件を調節し、体積平均粒径が3.8μmの球状の中空銀粒子を得たほかは、実施例1と同様に銀粒子および導電性ペーストを製造し、評価した。得られた結果を表1に示すとともに、焼結処理前および焼結処理後の銀粒子のXRDスペクトルチャートをそれぞれ図10(a)〜(b)に示す。
[実施例6]
実施例6では、液相還元法にて銀粒子を製造する際の条件を調節し、体積平均粒径が5.4μmの球状の中空銀粒子を得たほかは、実施例1と同様に銀粒子および導電性ペーストを製造し、評価した。得られた結果を表1に示すとともに、焼結処理前および焼結処理後の銀粒子のXRDスペクトルチャートをそれぞれ図11(a)〜(b)に示す。
[実施例7]
実施例7では、液相還元法にて銀粒子を製造する際の条件を調節し、体積平均粒径が3.0μmの球状の中空銀粒子を得たほかは、実施例1と同様に銀粒子および導電性ペーストを製造し、評価した。得られた結果を表1に示すとともに、焼結処理前および焼結処理後の銀粒子のXRDスペクトルチャートをそれぞれ図12(a)〜(b)に示す。
[実施例8]
実施例8では、液相還元法にて銀粒子を製造する際の条件を調節し、体積平均粒径が4.0μmの球状の中空銀粒子を得たほかは、実施例1と同様に銀粒子および導電性ペーストを製造し、評価した。得られた結果を表1に示すとともに、焼結処理前および焼結処理後の銀粒子のXRDスペクトルチャートをそれぞれ図13(a)〜(b)に示す。
[実施例9]
実施例9では、液相還元法にて銀粒子を製造する際の条件を調節し、体積平均粒径が4.5μmの球状の中空銀粒子を得たほかは、実施例1と同様に銀粒子および導電性ペーストを製造し、評価した。得られた結果を表1に示すとともに、焼結処理前および焼結処理後の銀粒子のXRDスペクトルチャートをそれぞれ図14(a)〜(b)に示す。
[実施例10]
実施例10では、液相還元法にて銀粒子を製造する際の条件を調節し、体積平均粒径が2.9μmの球状の中空銀粒子を得たほかは、実施例1と同様に銀粒子および導電性ペーストを製造し、評価した。得られた結果を表1に示すとともに、焼結処理前および焼結処理後の銀粒子のXRDスペクトルチャートをそれぞれ図15(a)〜(b)に示す。
[実施例11]
実施例11では、液相還元法にて銀粒子を製造する際の条件を調節し、体積平均粒径が3.8μmの薄片状の中実銀粒子を得たほかは、実施例1と同様に銀粒子および導電性ペーストを製造し、評価した。得られた結果を表1に示すとともに、焼結処理前および焼結処理後の銀粒子のXRDスペクトルチャートをそれぞれ図16(a)〜(b)に示す。
[比較例1]
比較例1では、アトマイズ法にて銀粒子を製造し、体積平均粒径が5.0μmの球状の中実銀粒子を得たほかは、実施例1と同様に銀粒子および導電性ペーストを製造し、評価した。得られた結果を表1に示すとともに、焼結処理前および焼結処理後の銀粒子のXRDスペクトルチャートをそれぞれ図17(a)〜(b)に示す。
なお、アトマイズ法としては、高圧水を用いて溶融金属の粉砕と急冷凝固を瞬時に行い銀粒子を製造する水アトマイズ法(特開平11−106804号参照)を用いた。
[比較例2]
比較例2では、液相還元法にて銀粒子を製造する際の条件を調節し、体積平均粒径が3.0μmの毬栗状の中空銀粒子を得たほかは、実施例1と同様に銀粒子および導電性ペーストを製造し、評価した。得られた結果を表1に示すとともに、焼結処理前および焼結処理後の銀粒子のXRDスペクトルチャートをそれぞれ図18(a)〜(b)に示す。
[比較例3]
比較例3では、液相還元法にて銀粒子を製造する際の条件を調節し、体積平均粒径が1.8μmの球状の中実銀粒子を得たほかは、実施例1と同様に銀粒子および導電性ペーストを製造し、評価した。得られた結果を表1に示すとともに、焼結処理前および焼結処理後の銀粒子のXRDスペクトルチャートをそれぞれ図19(a)〜(b)に示す。
[比較例4]
比較例4では、アトマイズ法にて銀粒子を製造し、体積平均粒径が7.7μmの球状の中実粒子を得たほかは、実施例1と同様に銀粒子および導電性ペーストを製造し、評価した。得られた結果を表1に示すとともに、焼結処理前および焼結処理後の銀粒子のXRDスペクトルチャートをそれぞれ図20(a)〜(b)に示す。
Figure 0005420125
[実施例12]
1.導電性ペーストの製造
実施例12では、導電性ペーストを製造する際に、得られた銀粒子100重量部に対し、分散媒としてDPMAの代わりにN−メチルピロリドン(NMP)10重量部を配合したほかは、実施例1と同様に銀粒子および導電性ペーストを製造した。
2.導電性ペーストの評価
(1)初期熱伝導性
得られた導電性ペーストの初期熱伝導性を評価した。
すなわち、得られた導電性ペーストを、8mm×12mm×2mmの銀メッキ銅基板上に、厚さ25μmとなるように塗布した後、その上に3mm×4mm×0.4mmの銀メッキシリコン半導体素子を載置した。
次いで、微風オーブン中で、無加圧、温度250℃、1時間の条件で加熱して導電性ペーストを焼結した後、室温まで冷却し、測定サンプルとした。
次いで、得られた測定サンプルの両面を熱電対固定用の銅チップにて挟んだ後、銀メッキ銅基板側の銅チップが下側になるように放熱用ブロック上に設置し、さらに、銀メッキシリコン半導体素子側の銅チップ上にヒーターを設置した。
次いで、ヒーターを起動させて測定サンプルを加熱し、上下の熱電対の温度差が平衡に達したときの温度差(測定数:3)を測定し、その平均値を算出するとともに、下記基準に沿って評価した。得られた結果を表2に示す。
◎:熱電対における平衡時の温度差が50℃未満の値である。
○:熱電対における平衡時の温度差が50℃以上、55℃未満の値である。
△:熱電対における平衡時の温度差が55℃以上、60℃未満の値である。
×:熱電対における平衡時の温度差が60℃以上の値である。
(2)耐久熱伝導性
得られた導電性ペーストの耐久熱伝導性を評価した。
すなわち、初期熱伝導性評価のときと同様にして得た測定サンプルを、微風オーブン中で、無加圧、温度−55℃、15分の条件で冷却した後、無加圧、温度150℃、15分の条件で加熱する冷熱サイクルに曝し、200サイクル、500サイクルおよび1000サイクル毎に測定サンプルを取り出して、熱電対における平衡時の温度差を測定し、評価した。得られた結果を表2に示す。
[実施例13]
実施例13では、導電性ペーストを製造する際に、得られた銀粒子100重量部に対し、分散媒としてDPMA9重量部、有機化合物としてエポキシ樹脂(ADEKA(株)製、Ep 49−25)1.0重量部および硬化剤(四国化成工業(株)製、C17Z)0.1重量部を配合したほかは、実施例12と同様に銀粒子および導電性ペーストを製造し、評価した。得られた結果を表2に示す。
[実施例14]
実施例14では、導電性ペーストを製造する際に、得られた銀粒子100重量部に対し、分散媒としてDPMA8重量部、有機化合物としてエポキシ樹脂(ADEKA(株)製、Ep 49−25)2.0重量部および硬化剤(四国化成工業(株)製、C17Z)0.2重量部を配合したほかは、実施例12と同様に銀粒子および導電性ペーストを製造し、評価した。得られた結果を表2に示す。
[実施例15]
実施例15では、導電性ペーストを製造する際に、得られた銀粒子100重量部に対し、分散媒としてDPMA5.6重量部、有機化合物としてフェノール樹脂(群栄化学(株)製、レヂトップPL−5208)2.0重量部を配合したほかは、実施例12と同様に銀粒子および導電性ペーストを製造し、評価した。得られた結果を表2に示す。
[実施例16]
実施例16では、導電性ペーストを製造する際に、得られた銀粒子100重量部に対し、分散媒としてNMP8.1重量部、有機化合物としてポリイミド樹脂(丸善石油化学(株)製、BANI−X)2.0重量部および添加剤としてエポキシ樹脂(DIC(株)製、エピクロン7050)0.1重量部を配合したほかは、実施例12と同様に銀粒子および導電性ペーストを製造し、評価した。得られた結果を表2に示す。
Figure 0005420125
以上説明したように、本発明の導電性ペーストによれば、焼結性導電材として、XRD分析で規定される所定の結晶変化特性を有する所定粒径の銀粒子を用いるとともに、ペースト状とするための分散媒を含むことによって、焼結処理前の銀粒子の結晶性によらず、銀粒子の焼結性を容易に制御することができ、ひいては焼結処理後において、優れた電気伝導性および熱伝導性を、安定的に得ることができるようになった。
したがって、本発明の導電性ペーストであれば、特に、半導体素子と、基板との間の放熱接合に用いるダイボンディング用材料として好適に使用することができることから、高温半田の代替品として幅広く使用されることが期待される。

Claims (10)

  1. 焼結性導電材としての体積平均粒径が0.1〜30μmの銀粒子と、ペースト状とするための分散媒と、を含む導電性ペーストであって、
    前記銀粒子の焼結処理前のXRD分析によって得られるX線回折チャートにおける2θ=38°±0.2°のピークの積分強度をS1とし、
    前記銀粒子の焼結処理後(250℃、60分)のXRD分析によって得られるX線回折チャートにおける2θ=38°±0.2°のピークの積分強度をS2としたときに、
    S2/S1の値を0.2〜0.8の範囲内の値とすることを特徴とする導電性ペースト。
  2. 前記銀粒子の焼結処理前のXRD分析によって得られるX線回折チャートにおける2θ=38°±0.2°のピークのピーク高さをL1とし、
    前記銀粒子の焼結処理後(250℃、60分)のXRD分析によって得られるX線回折チャートにおける2θ=38°±0.2°のピークのピーク高さをL2としたときに、
    L2/L1の値を0.5〜1.5の範囲内の値とすることを特徴とする請求項1に記載の導電性ペースト。
  3. 前記銀粒子の焼結処理前のXRD分析によって得られるX線回折チャートにおける2θ=38°±0.2°のピークの半値幅をW1とし、
    前記銀粒子の焼結処理後(250℃、60分)のXRD分析によって得られるX線回折チャートにおける2θ=38°±0.2°のピークの半値幅をW2としたときに、
    W2/W1の値を0.3〜0.9の範囲内の値とすることを特徴とする請求項1または2に記載の導電性ペースト。
  4. 前記銀粒子が、中空銀粒子であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の導電性ペースト。
  5. 前記銀粒子の表面が、有機酸、有機酸塩、界面活性剤およびカップリング剤から選択される少なくとも一つからなる有機表面処理剤によって被覆されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の導電性ペースト。
  6. 前記銀粒子100重量部に対し、前記分散媒の配合量を5〜30重量部の範囲内の値とすることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の導電性ペースト。
  7. 前記分散媒が、グリコールエーテル系化合物、グリコールエステル系化合物、炭化水素系化合物および極性溶剤からなる群から選択される少なくとも一つの化合物であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の導電性ペースト。
  8. さらに有機化合物を含むとともに、前記銀粒子100重量部に対し、有機化合物の配合量を0.5〜10重量部の範囲内の値とすることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の導電性ペースト。
  9. 前記有機化合物が、エポキシ系樹脂およびフェノール系樹脂の少なくとも一つを含む熱硬化性樹脂であることを特徴とする請求項8に記載の導電性ペースト。
  10. 焼結性導電材としての体積平均粒径が0.1〜30μmの銀粒子と、ペースト状とするための分散媒と、を含み、かつ、前記銀粒子の焼結処理前のXRD分析によって得られるX線回折チャートにおける2θ=38°±0.2°のピークの積分強度をS1とし、前記銀粒子の焼結処理後(250℃、60分)のXRD分析によって得られるX線回折チャートにおける2θ=38°±0.2°のピークの積分強度をS2としたときに、S2/S1の値を0.2〜0.8の範囲内の値としてなる導電性ペーストを、半導体素子を実装するための基板上の所定箇所に塗布する工程と、
    200〜450℃の温度条件で加熱して、前記銀粒子を焼結させて、前記半導体素子を前記基板上に実装する工程と、
    を含むことを特徴とするダイボンディング方法。
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