JP5418621B2 - ダイヤモンド単結晶基板 - Google Patents
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Description
一方、ダイヤモンドは高熱伝導率、高い電子・正孔移動度、高い絶縁破壊電界強度、低誘電損失、そして広いバンドギャップといった、半導体材料として他に類を見ない、優れた特性を数多く備えている。また、紫外から赤外領域にわたり透明であることから、光学部品材料としても有望である。
前記複数個のダイヤモンド単結晶基板から構成される種基板の主面の面方位は、{100}面に対する傾きが5度以下であり、
前記種基板から成長したダイヤモンド単結晶層が、第一の段階である少なくとも種基板間の間隙を埋めるまでの期間においては、少なくとも水素及び炭素を含む反応ガスを用いて、<111>方向の成長速度に対する<100>方向の成長速度の比に√3をかけた値αが2.0以上3.0未満である条件で成長され、
第二の段階である種基板から成長したダイヤモンド単結晶層がその間隙を埋めた以降のいずれかの時点からは、少なくとも水素及び炭素と、さらに窒素、リン、フッ素、又は塩素の一つ以上を含む反応ガスを用いて、前記αが3.0以上である条件で成長された
ことを特徴とするダイヤモンド単結晶基板。
(3)前記第二の段階において加えられる、窒素、リン、フッ素又は塩素の、炭素に対する原子数の比較による濃度はそれぞれ0.1%以上2%以下であることを特徴とする、(1)又は(2)に記載のダイヤモンド単結晶基板。
(4)前記第二の段階において加えられる、窒素、リン、フッ素又は塩素の、炭素に対する原子数の比較による濃度は、それぞれ0.3%以上1%以下であることを特徴とする、(1)又は(2)に記載のダイヤモンド単結晶基板の製造方法。
(5)前記第一の段階におけるαは、2.3以上2.9以下であることを特徴とする、(1)〜(4)のいずれかに記載のダイヤモンド単結晶基板。
(6)前記第二の段階におけるαは、3.1以上4.5以下であることを特徴とする、(1)〜(5)のいずれかに記載のダイヤモンド単結晶基板
本発明者らは複数の単結晶種基板から、気相合成ダイヤモンドを一体化成長させるいわゆる「モザイク」成長について、その成長速度を高速化すべく鋭意研究を行った結果、以下の知見を見出した。即ち、前述のように窒素等の不純物を気相中に添加することで高速化成長は可能だが、成長初期からαが3以上の条件を適用すると全面一体化しないか、しても表面の一部に凹面が形成される(図1)。一方で、成長初期、特に単結晶種基板の間隙が気相合成ダイヤモンド単結晶層で埋め込み・接合されるまでの間、αが3未満の条件で成長すれば、成長表面は凹凸なく一体化される(図2)。そしてその後、αが3以上の条件で成長しても、再び凹面が形成されることなく高速に成長できる(図3)ことが分かった。さらに詳細に、表面が一体化し、かつ高速に成長できる条件を調査した結果、上記本発明を得るに至った。
本発明によるダイヤモンド単結晶基板は、大面積で表面が平坦かつ、高品質なため、その後の機械的な加工やエッチング等が容易である。その結果、半導体、電子部品、光学部品、あるいは切削・耐磨工具等の幅広い用途に適用可能である。
(実施例1)
本実施例では天然産の複数のダイヤモンド単結晶種基板から気相合成法で単結晶成長し、一体化した例を述べる。用意した種基板の枚数は4枚、そのサイズは縦横5mm、厚さ0.8mmの長方体である。また、種基板の主面・側面は研磨済みで、主面・側面の基準となる面方位は{100}とした。主面の<100>方向からの面方位のずれ(オフ角)はそれぞれ0.1、0.2、0.8、1.0度であった。これら種基板を図4に示すように、合成装置内に配置した。隣り合う種基板間の間隙は20μmであった。そして、この種基板上にマイクロ波プラズマ合成法でダイヤモンド単結晶を成長させた。成長条件を表1に示す。
本比較例では、使用する種基板の諸条件を実施例1と同様とし、最初から表2の条件でダイヤモンド単結晶を成長させた。但し、成長時間は16時間とした。成長後、装置から基板を取り出し手観察した結果、図7に示すように界面の一部は気相ダイヤモンド層による接合が不十分で、成長表面には大きな窪みが認められた。実施例1と同様の方法で求めたαは3.4であった。気相合成ダイヤモンド単結晶層の厚さは960μmであったが、実施例1と同様にレーザーで種基板を除去すると、窪みの部分が貫通された穴となり、全面一体化した単結晶は得られなかった。
本実施例では、高温高圧合成法で得られたIb型ダイヤモンド単結晶を種基板として成長した例をいくつか示す。種基板のサイズ、主面側面の面方位、合成装置内の配置等は実施例1と同様とし、オフ角は全ての基板において5度以下、かつ、それぞれの組合せにおけるオフ角のばらつきは1.5度以下とした。気相合成時の、成長条件は以下の表3の通りとした。但し、表3に記載のない条件は表1及び表2と同様とした。基材番号1〜5は本発明に係る製造方法によるものであり、基材番号6及7は比較例である。
2 気相合成ダイヤモンド単結晶層
3 成長表面の未接合/凹部
4 第一の段階の気相合成ダイヤモンド単結晶成長層
5 第二の段階の気相合成ダイヤモンド単結晶成長層
6 成長初期からαが3以上で成長した気相合成ダイヤモンド単結晶成長層
Claims (6)
- 種基板として、主面の面方位が略<100>方向に揃った複数個のダイヤモンド単結晶基板を並べて配置し、気相合成法により前記種基板上にダイヤモンド単結晶を成長させて全面一体化して得られたダイヤモンド単結晶基板であって、
前記複数個のダイヤモンド単結晶基板から構成される種基板の主面の面方位は、{100}面に対する傾きが5度以下であり、
前記種基板から成長したダイヤモンド単結晶層が、第一の段階である少なくとも種基板間の間隙を埋めるまでの期間においては、少なくとも水素及び炭素を含む反応ガスを用いて、<111>方向の成長速度に対する<100>方向の成長速度の比に√3をかけた値αが2.0以上3.0未満である条件で成長され、
第二の段階である種基板から成長したダイヤモンド単結晶層がその間隙を埋めた以降のいずれかの時点からは、少なくとも水素及び炭素と、さらに窒素、リン、フッ素、又は塩素の一つ以上を含む反応ガスを用いて、前記αが3.0以上である条件で成長された
ことを特徴とするダイヤモンド単結晶基板。 - 前記第一の段階において使用する反応ガスに含まれる元素は、水素及び炭素に加えて、酸素、珪素、硼素又は硫黄のいずれか1つ以上からなることを特徴とする、請求項1に記載のダイヤモンド単結晶基板。
- 前記第二の段階において加えられる、窒素、リン、フッ素又は塩素の、炭素に対する原子数の比較による濃度はそれぞれ0.1%以上2%以下であることを特徴とする、請求項1又は2に記載のダイヤモンド単結晶基板。
- 前記第二の段階において加えられる、窒素、リン、フッ素又は塩素の、炭素に対する原子数の比較による濃度は、それぞれ0.3%以上1%以下であることを特徴とする、請求項1又は2に記載のダイヤモンド単結晶基板。
- 前記第一の段階におけるαは、2.3以上2.9以下であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載のダイヤモンド単結晶基板。
- 前記第二の段階におけるαは、3.1以上4.5以下であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載のダイヤモンド単結晶基板。
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