JP5411000B2 - 電力変換装置 - Google Patents
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Description
特許文献1に示される電力変換装置は、太陽電池の出力端子間に接続され、2直列スイッチング素子から成る3組のハーフブリッジインバータと、その各交流出力線にそれぞれ直列接続された単相インバータと、太陽電池の電圧を分圧する2直列のコンデンサとを備え、各単相インバータの各出力端を3相系統の各相に接続する。そして、ハーフブリッジインバータは半周期に1パルス運転し、各単相インバータは系統電圧からの不足分を補うようにPWM制御して、ハーフブリッジインバータと単相インバータとの出力和で系統に出力する。このため、ハーフブリッジインバータの入力直流電圧を低減できると共に、大きな電圧によるPWM制御の必要がなく、スイッチング損失を低減でき、かつ出力フィルタの容量も低減できる。
以下、この発明の実施の形態1について、図面を参照して詳細に説明する。尚、各図中、同一符号は、同一あるいは相当部分を示すものとする。
図1は、この発明の実施の形態1による電力変換装置としての階調制御インバータ回路の構成図である。
図1において、階調制御インバータ回路1は、直流電源2からの直流電力を三相交流電力に変換して系統(負荷)3に出力するもので、直流電源2の電圧を分圧する2直列のコン
デンサ4a、4bを備え、2直列コンデンサ4a、4bの中間点の電位と出力フィルタ5のフィルタコンデンサ5Cの中性点の電位がクランプされるように接続されていて、系統(負荷)3に接続する開閉スイッチ6が開いている状態では、出力フィルタ5を介して電流が流れるような初期充電電流経路を備えている。
なお、各単相インバータ20A、20Bの直流コンデンサ25の電圧は、直流電源2の電圧の1/2(あるいは第1の直流コンデンサ4a、第2の直流コンデンサ4bの電圧)に比べて小さく設定されている。また、図1では、便宜上、サブ2つ×相3つの各単相インバータ20A、20Bの内、1相サブ1(1相分の第1の単相インバータ)のみの回路構成を図示し、他の相を省略した。
単相インバータ20A、20Bは、スイッチング素子21〜24を駆動制御することで、三相3レベルインバータ10の出力電流で直流コンデンサ25を充電する電流経路か、スルーする経路かを切り替える。
なお、図2〜図5では、便宜上、各単相インバータの内、1相のみの回路構成を図示し、他の相を省略した。
実施の形態1においては、電流検出器である直流コンデンサ電圧センサ8(図1参照)でセンシングした直流コンデンサ25の電圧が、目標電圧を超えていないか判別しながら、制御装置7は図2〜図5の初期充電電流経路のように、スイッチング素子11〜16、21〜24のON/OFFを切り替えている。但し、図2〜図5において、図(a)は、三相3レベルインバータ10の第1の直流コンデンサ4aの電圧で充電を行う場合、図(b)は、三相3レベルインバータ10の第2の直流コンデンサ4bの電圧で充電を行う場合を示しており、それぞれの状態を交互に切り替えながら充電してもよく、また、どちらか一方の状態で充電してもよい。
第1の単相インバータ20Aの直流コンデンサ25の電圧が目標電圧に達し、第2の単相インバータ20Bの直流コンデンサ25の電圧が目標電圧に達していない場合は、図3のような充電電流経路で充電を行う。
(第1の単相インバータ充電完了:第2の単相インバータ充電モード)
第2の単相インバータ20Bの直流コンデンサ25の電圧が目標電圧に達し、第1の単相インバータ20Aの直流コンデンサ25の電圧が目標電圧に達していない場合は、図4
のような充電電流経路で充電を行う。
(第2の単相インバータ充電完了:第2の単相インバータ充電モード)
これらの動作モードを、各相個別に切り替える。
図9、図10から明らかなように、三相3レベルインバータ10がパルス電圧を出力するたびに、直流コンデンサ電圧が増加している。
制御装置7では、単相インバータの直流コンデンサ25の電圧検出器である直流コンデンサ電圧センサ8(図1参照)でこの電圧をセンシングしながら、目標電圧に達したかどうかを判定して、図2〜図5の動作モードを切り替えるように三相3レベルインバータ10および単相インバータ20A、20Bを駆動制御する。
三相3レベルインバータ10が出力するパルス電圧の幅tonは、出力電流が過電流レベルを超えないように設定する。
この実施の形態1では、最悪条件として、単相インバータ20A、20Bの直流コンデンサ25電圧が0のときに流れる出力電流波形から、予め定めた固定のパルス幅を設定している。(なお、出力電流をセンシングしてパルス幅を可変にする方法は、実施の形態2で記述する。)
第1の単相インバータ20Aの直流コンデンサの電圧をVsub1、第2の単相インバータ2
0Bの直流コンデンサの電圧をVsub2、フィルタリアクトル5LのリアクタンスをLfilter、フィルタコンデンサ5CのキャパシタンスをCfilter、各単相インバータの直流コンデンサ25のキャパシタンスをCdcとすると、Cfilter < Cdcのとき、出力電流のピーク値Ipeakは以下の式(1)のようになる。
0V、第2の単相インバータ20Bの直流コンデンサの電圧をVsub2=0Vのとき(最悪
条件)、第1および第2の直列コンデンサ4a、4bの電圧をVmain=375V、フィル
タリアクトル5LのリアクタンスをLfilter=100μH、フィルタコンデンサ5Cのキ
ャパシタンスをCfilter=60μF、出力電流過電流レベルを150Aとしたときの式(
3)の出力電流波形を図11に示す。
図11に示すように、三相3レベルインバータ10の出力するパルス電圧の幅tonは、最悪条件での出力電流が過電流レベルを超えないように設定する。
(出力電流をセンシングして周期を可変にする方法は、以下の実施の形態2で記述する)
以下、この発明の実施の形態2による電力変換装置を図12〜図14に基づいて説明する。
図12は、この発明の実施の形態2による電力変換装置としての階調制御インバータ回路の構成図である。出力フィルタ5に流れる三相3レベルインバータ10の出力電流をセンシングする電流検出器である出力電流センサ9を設ける以外は、実施の形態1と同様である。
三相3レベルインバータ10が出力するパルス電圧の幅tonの設定方法について、図13、図14に示す電圧・電流波形に基づいて以下に説明する。
図13、図14に示されるように、三相3レベルインバータ10が出力するパルス電圧の立下りとともに、出力電流の増加は止まり、出力フィルタ5のLC回路で共振しながら三相インバータ10の出力電流は収束していくが、制御装置7は、出力電流センサ9でセンシングしている出力電流がほぼ0になるまで収束したら、次のパルス電圧を立ち上げるように、三相3レベルインバータ10を駆動制御する。
このように、パルス電圧の周期を可変にすることで、次にパルス電圧が出力されるまでの時間を短縮することができ、パルス電圧の周期を固定するよりも早く充電を完了することができる。
ス電圧を出力して、単相インバータ、出力フィルタを介して流れる出力電流で単相インバータの直流コンデンサを充電すると共に、該出力電流が過電流とならぬよう、第1のインバータが出力するパルス電圧のパルス幅とパルス周期を制御するように構成されている。
5 出力フィルタ、5C フィルタコンデンサ、5L フィルタリアクトル、
6 開閉スイッチ、7 制御装置、8 直流コンデンサ電圧センサ(電圧検出器)、
9 出力電流センサ(電流検出器)、10 三相インバータ(第1のインバータ)、
11〜16、スイッチング素子、20A、20B 単相インバータ、
21〜24 スイッチング素子、25 直流コンデンサ。
Claims (4)
- 直流電源の正負端子間に、複数のスイッチング素子を直列接続した複数組のスイッチング脚を接続してなる第1のインバータと、スイッチング素子と直流入力電源である直流コンデンサとからなり上記第1のインバータの各交流出力線にそれぞれ直列接続された単相インバータと、上記第1のインバータの直流入力である上記直流電源の電圧を分圧する2直列のコンデンサと、上記第1のインバータおよび上記単相インバータのスイッチング素子のオン/オフを制御する制御装置を備え、上記各単相インバータの各出力端を、フィルタリアクトルとフィルタコンデンサからなる出力フィルタと、開閉スイッチを介して交流系統の各相に接続すると共に、上記2直列のコンデンサの中間点を上記フィルタコンデンサの中性点と接続し、上記制御装置が上記第1のインバータと各単相インバータのスイッチング素子のオン/オフを制御することにより、上記第1のインバータの出力電圧と上記各単相インバータの出力電圧との総和を交流系統に出力する電力変換装置であって、
上記各単相インバータの直流コンデンサの電圧は、上記第1のインバータの1出力レベルの電圧よりも小さく設定され、
上記制御装置は、上記2直列のコンデンサが充電され且つ上記開閉スイッチが開放された状態において、上記第1のインバータおよび単相インバータの駆動を制御し、上記第1のインバータがパルス電圧を出力して、上記単相インバータおよび上記出力フィルタを介して流れる出力電流で上記単相インバータの直流コンデンサを充電すると共に、該出力電流が過電流とならぬよう、上記第1のインバータが出力するパルス電圧のパルス幅とパルス周期を制御するようにしたことを特徴とする電力変換装置。 - 上記直流電源の正負端子間に接続された第1のインバータは、三相3レベルのインバータであり、上記各単相インバータの各出力端を接続する上記交流系統は、三相系統であることを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。
- 上記単相インバータの直流コンデンサの電圧を検出する電圧検出器を備え、上記単相インバータの直流コンデンサの電圧が0の時に流れる出力電流波形から、上記パルス電圧のパルス幅とパルス周期を予め定めた固定の値に設定したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電力変換装置。
- 上記第1のインバータの出力電流を検出する電流検出器を備え、上記制御装置は、上記電流検出器が検出した出力電流が所定の制限値に達したらパルス電圧を立ち下げるようにパルス電圧のパルス幅を制御し、上記電流検出器が検出した出力電流が略0に収束したら次のパルスを立ち上げるようにパルス電圧の周期を制御するようにしたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電力変換装置。
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