以下、本発明を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施の形態である写真シール作成装置の外観を示す斜視図である。
この写真シール作成装置1は、撮影や編集等の作業の娯楽性を高め、それらの作業を利用者にゲーム(遊戯サービス)として実行させ、その撮影・編集した画像を、写真シールやデータとして利用者に提供し、その対価を利用者から受け取るゲーム装置(遊戯サービス提供装置)である。
この写真シール作成装置1が実行する写真シール作成ゲームにおいて、利用者は、ゲームの対価(代金)を投入し、写真シール作成装置1に設けられたカメラを用いて自分自身や同伴者等を撮影し、その撮影画像に対して、背景画像や前景画像などを合成したり、ペン画像入力やスタンプ画像入力等の編集機能(落書き編集機能)を用いたりして編集を行うことにより、撮影画像を彩り豊かなものにデザインする。そしてゲーム終了後、利用者は、編集した画像が印刷された写真シール等を成果物として受け取る。
さらに、利用者は、作成した写真シール(の画像)を他の利用者に対して公開することができる写真シール手帳に投稿することができる。
ここで、写真シール手帳とは、主な利用者として想定される女子中高校生等が自身の写真シールの他に、友人、知人と交換したり、もらったりした写真シールを貼付し、貼付した写真シールの隙間に自筆の文字やイラスト、写真シール以外のシールを張ったりする手帳(女子中高校生等がプリ帳と称しているもの)を模して、写真シール作成装置1の画面上で実現したものである。
写真シール作成装置1においては、不特定の利用者から投稿された写真シール(の画像)を、その画面に表示する写真シール手帳に貼付して表示することができる。
以上のような特徴を有する写真シール作成装置1は、図1に示されるように、その筐体10が、撮影ユニット12、編集ユニット13、天井照明ユニット14、および背景カーテンユニット15に大別されている。
撮影ユニット12は、写真シール作成ゲームの内容や遊び方等の案内(説明)や受け付けのための映像や音声を流すデモストレーション(以下、案内デモと称する)を行ったり、利用者に対して写真シール作成ゲームの受け付け、代金を受け取ったり、被写体(利用者等)を撮影したりする機能を有しており、後述する内部の空間(撮影空間)において被写体の撮影が行われる。この撮影ユニット12は、前方ユニット12Aと後方ユニット12Bに大別されている。
前方ユニット12Aは、撮影空間の前方とされる側に配置されるユニットであり、撮影を行うための構成(カメラ51、タッチパネルモニタ52、照明装置53など(図8))が設けられている。
後方ユニット12Bは、撮影空間の後方とされる側に配置されるユニットであり、前方ユニット12Aによる利用者の撮影の際に、背景の役割を果たすユニットである。この後方ユニット12Bの内部は、空洞(空間)となっており、利用者が撮影を行う際に利用される空間(後述する撮影空間)の一部として構成される。この後方ユニット12Bの上部には、例えば、背景に利用する可動式のカーテン(背景カーテン)から成る背景カーテンユニット15が配置される。
編集ユニット13は、利用者が撮影画像に対する落書き編集等を行うための構成が設けられている。後述するように1つの筺体からなる編集ユニット13は、2組の利用者が同時に編集作業を行うことができるように、2つの面のそれぞれに、落書き編集等を行うための構成が設けられている。
これにより、写真シール作成装置1は、複数の写真シール作成ゲームを並列的に実行することができる。換言すれば、複数組の利用者が、同時に写真シール作成装置1において写真シール作成ゲームをプレイすることができる。なお、より一層、写真シール作成ゲームのプレイの回転率を向上させるために、編集ユニット13に、2組以上の利用者が同時に落書き編集を行うことができるように、2つ以上の落書き編集等を行うための構成を設けるようにしてもよい。
また、編集ユニット13は、撮影ユニット12と同様に案内デモを行う機能を有している。
撮影空間の上方に設けられる天井照明ユニット14は、撮影タイミングに合わせて撮影空間内に向けて閃光を照射するフラッシュを内蔵する。この天井照明ユニット14は、さらに内部に蛍光灯が配置されており、撮影空間(撮影空間内の利用者)を常時照らす照明としても機能する。撮影空間は、後述するように簡易的に閉鎖的な空間として構成される。従って、外部より光が進入し難く、暗くなりがちで利用者の操作性が低下し得る。天井照明ユニット14が、その照明により撮影空間を明るく照らすことにより、利用者の操作性の低下を抑止することができる。なお、このような照明は前方ユニット12Aや後方ユニット12Bにも設けられている。
図2は、図1の写真シール作成装置1を、編集ユニット13側から見た斜視図である。
編集ユニット13は、図2に示されるように、前方ユニット12Aの、後方ユニット12B側の面(つまり、撮影空間側の面)と反対の面に隣接して設置される。編集ユニット13の、前方ユニット12Aに直交する2つの側面には、利用者が撮影画像に対する落書き編集等を行うための第1編集インタフェース13Aと第2編集インタフェース13Bがそれぞれ設けられている。
つまり、編集ユニット13には、写真シール作成ゲームを行う複数組の利用者が、前方ユニット12Aと後方ユニット12Bを結ぶ方向と直交する向きに、編集ユニット13を挟んで対向する状態で編集作業を行うことができるように、2つの編集インタフェースが設けられている。これらの編集インタフェースの構成の詳細については、図6を参照して後述する。
また、編集ユニット13の、撮影ユニット12と対向する面には、写真シール作成ゲームの結果として印刷された写真シールが排出される写真シール排出部13Cが設けられている。
図3は、写真シール作成装置1の設置例を示す外観図である。
写真シール作成装置1がゲームセンタ等に設置される場合、例えば図3に示されるように、撮影ユニット12や編集ユニット13を囲むように、側面カーテン21が設けられ、撮影作業が行われる撮影空間や編集作業が行われる編集空間等を簡易的に囲み、各空間の閉鎖性を向上させている。つまり、側面カーテン21は、例えば、各空間内の環境を安定させることにより、高画質な撮影や編集画面の見易さ等に寄与したり、各空間外からの視界を遮断し、利用者が外部からの視線を意識せずに撮影や編集等の作業を行うことができるようにしたりする。
この側面カーテン21の外部側の面は、通常、広告を掲載する場所として利用され、設置場所において注目度が高まるように、写真シール作成装置1の機種名や機種のイメージを表す派手なデザイン画が印刷される。
以上説明したように、写真シール作成装置1は、利用者の各組に対して、それぞれ、写真シール作成ゲームをプレイさせる。写真シール作成装置1は、複数の写真シール作成ゲームを同時に進行させることができる。つまり、写真シール作成装置1は、同時に複数の利用者の組に写真シール作成ゲームをプレイさせることができる。このとき、各組の利用者は、写真シール作成装置1に設けられた複数の空間を移動しながら、写真シール作成ゲームの各作業を行い、ゲームを進行させることになる。
次に、写真シール作成装置1による写真シール作成ゲームの流れと、それに伴う利用者の空間の移動について、図4を参照して説明する。
図4は、ゲーム中の利用者の空間移動を、写真シール作成装置1の上方から見下ろした平面図により示したものである。
図4に示されるように、写真シール作成装置1を利用する利用者は、撮影ユニット12の横の待機領域31にて撮影ユニット12が空くまで待機する(利用者AまたはA')。撮影空間32(図中点線で示される、前方ユニット12Aと後方ユニット12Bとの間に形成された空間)が先客(前の組の利用者)によって使用中でなければ、待機領域31から撮影空間32に入場する(利用者B)。
撮影空間32に入場した利用者(利用者B)は、前方ユニット12Aの正面に設けられたタッチパネルモニタ52(図5)を操作し、カメラ51(図5)により自分自身等を撮影させる撮影作業(本撮影)を行う。
撮影作業を終えた利用者は、得られた撮影画像の中から編集・印刷を行うためにキープするキープ画像を選択し、表示された移動案内に従って、撮影作業を行った撮影空間32から、図中点線で示される、編集作業を行う第1編集空間33Aまたは第2編集空間33Bに移動する。
前方ユニット12Aから見て、編集ユニット13の右側(第1編集インタフェース13Aの前方)に第1編集空間33Aが設けられ、左側(第2編集インタフェース13Bの前方)に第2編集空間33Bが設けられている。つまり、この写真シール作成装置1においては、第1編集空間33Aの利用者(利用者C)と第2編集空間33Bの利用者(利用者C'の合計2組の利用者が同時に編集作業を行うことができる。
撮影空間32の利用者(利用者B)は、この2つの編集空間のうち、空いている方に案内される。第1編集空間33Aまたは第2編集空間33Bに移動した利用者は、落書き編集作業を行う。以下において、第1編集空間33Aと第2編集空間33Bとを個々に区別する必要がない場合、単に編集空間33と称する。
編集空間33において落書き編集を終えた利用者(利用者CまたはC')は、次に、印刷設定作業を行う。写真シールの印刷中、この編集空間33において利用者は、ミニゲームを行ったり、携帯端末に撮影画像や編集画像を送信したり、写真シール(落書き編集済み画像)を写真シール手帳に投稿したり、写真シール手帳を閲覧したりする処理を行うことができる。
そして、印刷が終了すると、写真シール排出部13C前方の印刷物受取領域34に移動し(利用者D)、排出された写真シール紙を受け取り、写真シール作成ゲームを終了する。
なお、以上のような写真シール作成ゲームにおいて、撮影空間32の利用者Bが、第1編集空間33Aまたは第2編集空間33Bに移動すると、撮影空間32が未使用になるので、写真シール作成装置1は、新たな組の利用者に撮影空間32を使用させることができる。さらに、第1編集空間33Aの利用者C、または、第2編集空間33Bの利用者C'が、印刷物受取領域34に移動すると、その編集空間(第1編集空間33Aまたは第2編集空間33B)が未使用になるので、写真シール作成装置1は、新たな組の利用者にその編集空間を使用させることができる。
つまり、写真シール作成装置1は、写真シール作成ゲームの、単位時間当たりおよび単位床面積当たりの回転率を向上させるために、待機領域31、撮影空間32、第1編集空間33A、第2編集空間33B、および印刷物受取領域34を用いて、同時に、複数組の利用者に対して写真シール作成ゲームをプレイさせることができる(多重接客を行うことができる)。
なお、上述した写真シール作成装置1の筐体10の構成は任意であり、上述した以外の構成であってもよい。同様に、多重接客の仕方も任意である。
次に、各ユニットの構成について説明する。
図5は、撮影空間32において撮影作業を行う利用者にとって前方に位置する撮影ユニット12の前方ユニット12Aの正面図である。同図に示されるように、前方ユニット12Aの正面右下には、利用者が写真シール作成ゲームの代金を投入したり、お釣り等を利用者に返却したりする硬貨投入返却口50が設けられている。
なお、写真シール作成ゲームをプレイするための代金の支払いは硬貨に限定されるものではなく、当然、紙幣でも支払いができるようすることができる。また、実際に流通している現金(硬貨および紙幣)の代わりに、写真シール作成装置1が設置されている遊技施設などで流通されているプリペイドカード、コイン、電子マネーなどでも支払いができるようしてもよい。
また、待機領域31にて待機する次の利用者が撮影空間32に移動する前に代金を投入できるようにしてもよい。この場合、硬貨投入返却口50を、例えば、前方ユニット12Aの外側の側面に設けるようにすればよい。さらに、この場合、撮影空間32が空くまで待機領域31にて次の利用者を待機させ、撮影空間32が空いた後に次の利用者を撮影空間32に誘導するための音声案内などを出力するようにしてもよい。
前方ユニット12Aの正面には、撮影空間32内の被写体を撮影するカメラ51、カメラ51によりリアルタイムで取得されている(撮り込まれている)取得動画像や、撮影結果である撮影画像、撮影作業に関する案内、および、背景画像の選択等を行うGUI(Graphical User Interface)画像の表示等、撮影作業に関する表示や、案内デモに対応したデモストレーション画面(以下、デモ画面と称する)の表示を行うとともに、画面上に重畳されたタッチパネルにより利用者の指示を受け付けるタッチパネルモニタ52、並びに、案内のための音声、効果音、案内デモに対応したデモストレーション音声(以下、デモ音声と称する)などを出力するスピーカ55が設けられている。
前方ユニット12Aの正面横および下には、略半円筒形の曲面に形成された乳白アクリル板54−1乃至54−4が貼付されており、その背面には撮影空間32内を照明したり、カメラ51による撮影タイミングに合わせてフラッシュライトを閃光したりする照明装置53(図8)が設けられている。
この照明装置53および乳白アクリル板54−1乃至54−4、並びに天井照明ユニット14により、側面カーテン21により囲まれた撮影空間32が、光で包まれた試着室であるかのように演出されるので、利用者の全身を影なく照射してより美しく撮影できるという効果のみならず、撮影空間32に対して、広い、快適、清潔、明るいなどの好印象を利用者に与えることができる。
さらに、前方ユニット12Aの正面の左右下には、撮影作業中の利用者の手荷物等を置くための荷物置場56−1,56−2が設けられている。
カメラ51は、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)などを利用した撮像素子により構成され、写真シール作成ゲームの撮影作業の工程において、撮影空間32内の利用者を撮像し、画像(動画)を取得する(取得画像)。カメラ51により取得された取得画像は、本撮影として、所定のタイミングのフレーム画像が抜き出され、撮影画像(静止画)として保存される。もちろん、これら以外にも、利用者を撮影し、デジタル画像データを得られるものであればどのようなカメラを用いるようにしてもよい。また、カメラ51の個数も設置位置も任意である。
なお、カメラ51は、従来の写真シール作成装置に比較して、その設置位置が若干上方に設置されるとともに、広角レンズが使用される。これにより、従来の写真シール作成装置においては困難であった、被写体が立った状態での全身撮影が容易に実現されている。
タッチパネルモニタ52は、CRT(Cathode Ray Tube)、またはLCD(Liquid Crystal Display)等のディスプレイ123と、それに積層された無色透明のタッチパネル124(いずれの図8)により構成され、ディスプレイがカメラ51の取得画像、撮影画像に合成する合成用画像(背景画像、前景画像など)、撮影結果として保存される撮影画像、または撮影作業の手順を案内する案内画像等、撮影作業に関する画像や、デモ画面を表示し、タッチパネル124(例えば、感圧式や電磁誘導式等)が例えば利用者の指等によるタップ操作を受け付けるようになされている。
乳白アクリル板54の背面に設けられた照明装置53は、複数の蛍光灯や閃光するフラッシュライトなどにより構成され、撮影空間32を明るくし、操作性や安全性を確保するために、撮影空間32を常時照らすとともに、撮影画像の画質を向上させるために、撮影タイミングに対応するタイミングで閃光し、撮影される被写体(利用者)に光を多様な角度から照射する。
スピーカ55は、写真シール作成ゲームの撮影作業における案内音声、BGM(Back Ground Music)、効果音、デモ音声等の音声を適宜出力する。なお、スピーカ55の数および設置位置は任意である。
ここで、案内音声とは、例えば、操作方法の説明など利用者が撮影作業を円滑に進められるように案内する音声のことである。また、BGMとは、例えば、撮影処理中に背景に流れる音楽などの音声のことである。なお、例えば、利用者がBGMとして流す楽曲を選択できるようにしてもよい。さらに、効果音とは、例えば、撮影作業中の利用者の操作(例えば、タッチパネルモニタ52に対する操作)や処理の進捗等に合わせて、演出効果を高めるために出力される音声のことである。また、デモ音声とは、例えば、写真シール作成装置1の商品名、遊び方、特徴(例えば、新しい撮影方法、編集方法または編集内容などの新機能)などを案内する音声や、その背景に流れる音楽などを含む音声のことである。
荷物置場56−1および荷物置場56−2は、撮影時における利用者の手荷物の置き場所として利用する棚である。荷物置場56−1および荷物置場56−2は、いずれも、撮影の邪魔にならないような位置、すなわち、利用者が撮影ポーズをとる際に邪魔にならず、かつ、照明装置53による光の照射の妨げとならない位置に設けられている。これを設けることにより、利用者が置引き被害に遭う事態を抑止することができる。
利用者は、自身の手荷物を荷物置場56−1または荷物置場56−2に置くことにより、より快適に撮影作業を行うことができる。以下において、荷物置場56−1および荷物置場56−2を個々に区別する必要のない場合、単に荷物置場56と称する。
もちろん、前方ユニット12Aの正面12A−1に上述した構成以外のものが設けられるようにしてもよい。
次に、編集ユニット13の構成について説明する。
図6は、編集ユニット13に2箇所設けられた編集空間33のうちの一方の第1編集空間33Aの構成例を示す図である。
同図に示すように、第1編集インタフェース13Aの上部には、側面カーテン21等で仕切られているために暗くなっている第1編集空間33Aを照らすための照明装置61が設けられている。
この照明装置61により、写真シール作成装置1は、利用者の編集作業効率の低下を抑制し、第1編集空間33Aの安全性を向上させることができる。なお、図6の構成例においては、編集ユニット13の、照明装置61が設けられている第1編集インタフェース13Aの上部が、第2編集空間33B側に貫通しており、照明装置61が第1編集空間33Aと第2編集空間33Bとで共有されている。つまり、照明装置61は、第1編集空間33Aだけでなく、第2編集空間33Bも照明している。なお、この照明装置61の設置位置および個数は任意である。
第1編集インタフェース13Aには、その正面にタブレット内蔵モニタ62Aが設けられており、タブレット内蔵モニタ62Aの左右にはそれぞれタッチペン(タッチペン63A−1およびタッチペン63A−2)が配置されている。さらに、第1編集インタフェース13Aには、スピーカ64Aおよび追加硬貨投入返却口65Aが設けられている。
タブレット内蔵モニタ62Aは、CRTやLCD等のディスプレイ141Aとそれに積層されたタブレット142A(いずれも図8)により構成され、ディスプレイ141Aにより撮影空間における撮影作業により得られた撮影画像を編集するためのGUIである編集画面や、デモ画面等を表示し、タブレット142Aによりユーザの操作を入力する。なお、編集画面は、二人組みの利用者それぞれがタッチペンを用いて個別に或いは共同して落書き編集を行えるよう編集する画像を同時に2枚表示できるようになされている。この同時に表示される落書き編集の対象となる2枚の画像は、同一のものであってもよいし、異なるものであってもよい。
タブレット内蔵モニタ62Aのタブレット142Aは、例えば、感圧式や電磁誘導式の入力デバイスであり、無色透明であって、タッチペン63A−1またはタッチペン63A−2を用いた利用者からの操作を位置情報に変換する。
このタブレット内蔵モニタ62Aの左右近傍には、画面上に重畳されたタブレットに対応するタッチペン63A−1とタッチペン63A−2が左右1本ずつ所定のアタッチメントにより編集ユニット13に着脱可能に固定されており、同じ組の2人の利用者が、これらのタッチペンをそれぞれ使用することにより、同時に、写真シール作成作業の編集作業の工程をプレイすることができるようになされている。そして、タッチペン63A−1を用いた入力操作であるのか、またはタッチペン63A−2を用いた入力操作であるのかも識別される。なお、以下において、タッチペン63A−1およびタッチペン63A−2を個々に区別する必要がない場合、単にタッチペン63Aと称する。
タッチペン63Aは、編集ユニット13内部に設置された制御装置101(図8)と有線(または無線)により電気的にも接続されている。タッチペン63Aは、タブレット内蔵モニタ62Aのディスプレイ141Aの表示画面上に重畳された無色透明のタブレット142Aと連携して動作する。利用者がこれらのタッチペン63Aを操作して、そのタブレット142Aをタップ(タッチペン63Aとタブレット内蔵モニタ62Aの表示画面を接触(または近接)させること)したり、タブレット142A上を移動させたりすることにより、これらは、利用者からの入力を受け付ける入力デバイスとして動作する。なお、タッチペン63Aの設置本数、設置位置、及び形状等は任意である。
スピーカ64Aは、例えば、案内音声、効果音、BGM、デモ音声等の音声を出力する。なお、スピーカ64Aの設置個数、デザイン、および形状等は任意である。
ここで、案内音声とは、例えば、操作方法の説明など、利用者が編集作業、および、その後の事後接客処理における作業を円滑に進められるように案内する音声のことである。また、BGMとは、例えば、編集処理および事後接客処理中に背景に流れる音楽などの音声のことである。なお、例えば、利用者がBGMとして流す楽曲を選択できるようにしてもよい。また、撮影空間32と編集空間33で常に同じBGMを流すようにしてもよいし、異なるBGMを流すことができるようにしてもよい。さらに、効果音とは、例えば、編集作業および事後接客処理における作業中の利用者の操作(例えば、タッチペン63Aをタブレット内蔵モニタ62Aに近接または接触させるなど)や処理の進捗等に合わせて、演出効果を高めるために出力される音声のことである。また、デモ音声とは、例えば、写真シール作成装置1の商品名、遊び方、特徴(例えば、新しい撮影方法、編集方法または編集内容などの新機能)などを案内する音声や、その背景に流れる音楽などを含む音声のことである。
追加硬貨投入返却口65Aは、利用者が編集可能時間を延長させたいときや写真シールを複数枚出力するときなどに追加代金としての硬貨を投入したり、お釣り等を返却したりするために設けられている。なお、この追加代金の支払いも硬貨に限定されるものではなく、当然、紙幣でも支払いができるようすることができる。また、実際に流通している現金(硬貨および紙幣)の代わりに、写真シール作成装置1が設置されている遊技施設などで流通されているプリペイドカード、コイン、電子マネーなどでも支払いができるようしてもよい。
ただし、編集可能時間の延長は、現在、撮影空間32にて撮影作業が行われていない場合(次の利用者がいない場合)、または、もう一方の編集インタフェース13(いまの場合、第2編集インタフェース13B)が空いている場合にのみ可能であり、撮影空間32にて撮影作業が行われており、かつ、もう一方の編集インタフェース13が利用されている場合には延長できない。
なお、編集ユニット13の第2編集空間33B側の構成も、図6に示された第1編集空間33A側の構成と基本的に同様であるので、その説明については省略する。なお、第1編集空間33Aの構成要素と第2編集空間33Bの構成要素とを区別するために、第1編集空間33Aの構成要素に対応する第2編集空間33Bの構成要素の符合には、第1編集空間33Aの構成要素の符合に含まれる“A”の文字の代わりに、“B”の文字を付すものとする。例えば、第1編集空間33Aのタブレット内蔵モニタ62Aに対応する第2編集空間33Bのタブレット内蔵モニタには、“62B”の符合を付し、タブレット内蔵モニタ62Bとする。
図7は、編集ユニット13に設けられた写真シール排出部13Cの構成例を示す図である。
同図に示されるように、写真シール排出部13Cには、編集空間33において落書き編集などを行った利用者が作成した写真シール(つまり、編集インタフェース13が操作されて作成された写真シール)が排出される写真シール排出口71が設けられている。
なお、写真シールは、編集ユニット13に内蔵されたプリンタ114(図8)により、編集インタフェース13が操作されて作成された印刷用の画像がシール紙に印刷されて作成される。
次に、写真シール作成装置1の内部の構成例について説明する。
図8は、写真シール作成装置1の機能的構成例を示すブロック図である。以上において説明した構成要素と同じ構成要素については、同じ符合を付しているので、その説明を適宜省略する。
写真シール作成装置1は、写真シール作成装置1の装置全体を制御する制御装置101を有している。制御装置101には、記憶部102、通信部103、ドライブ104、ROM(Read Only Memory)106、RAM(Random Access Memory)107、撮影部111、編集部113、およびプリンタ114がそれぞれ所定のバスを介して接続されている。
記憶部102は、例えばハードディスクやフラッシュメモリ等のような不揮発性の記憶媒体を有しており、制御装置101より供給される各種設定情報をその記憶媒体に保存したり、記憶媒体に記録されている設定情報を読み出して制御装置101に供給したりする。さらに、記憶部102には、利用者から投稿された写真シール(の画像データ)が記憶される。記憶された写真シール(の画像データ)は、写真シール手帳に貼付されて他の利用者にも公開される。なお、この記憶媒体は、情報を記憶することができるものであれば、どのようなものであってもよい。
通信部103は、制御装置101の制御に従い、例えばインタネットや公衆電話回線網等のような外部のネットワーク、または単に通信ケーブル(いずれも不図示)を介して、他の通信装置、具体的には、例えば利用者の携帯型電話機、利用者のパーソナルコンピュータ、または中央管理サーバ等と通信を行う。より具体的には、通信部103は、制御装置101より供給される送信情報を他の通信装置に送信したり、他の通信装置より供給された受信情報を制御装置101に供給したりする。
ドライブ104には、磁気ディスク(フレキシブルディスクを含む)、光ディスク(CD-ROM(Compact Disc-Read Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disc)、BD(Blu ray Disc)を含む)、光磁気ディスク、および、半導体メモリなどのリムーバブルメディア105が適宜装着され、それらから読み出されたコンピュータプログラムやデータが、必要に応じて制御装置101に供給され、記憶部102等に保存されたり、インストールされたりする。
ROM106には、制御装置101によって実行されるプログラムやデータなどが予め格納されており、ROM106は、制御装置101からの制御に従い、プログラムやデータを制御装置101に供給する。RAM107は、制御装置101が処理するデータやプログラムなどを一時的に保持する。
撮影部111は、撮影ユニット12に関するブロックであり、背景カーテンユニット15、カメラ51、タッチパネルモニタ52、照明装置53、スピーカ55、および硬貨処理部121を有する。
背景カーテンユニット15は、写真シール作成ゲームの撮影作業の工程において、背景として用いられる複数の昇降式カーテンとその制御を行う制御部を有するユニットである。各カーテンは互いに色、模様、絵柄等が異なり、互いに異なる背景となるようになされている。つまり、利用者は調節するカーテンを選択することにより背景の色、模様、絵柄等を選択することができる。
背景カーテンユニット15(の制御部)は、後方ユニット12Bの上部に設けられ、利用者により選択された1つまたは複数のカーテンを、撮影空間32の後方(被写体となる利用者の背後側)に吊設する。このとき、既に吊設されている不要なカーテンは、巻き上げて収納する。実際には、背景カーテンユニット15は、制御装置101により制御されて動作し、制御装置101より供給される背景制御信号に従ってカーテンを吊設したり収納したりする。
なお、各カーテンの素材、形、大きさ等は任意であり、例えばパネル状や立体形状のものも含む。また、各カーテンの素材、形、大きさ等が、互いに異なるようにしてもよい(全てのカーテンにおいて素材、形、大きさ等が統一されている必要はない)。また、背景カーテンユニット15は、利用者が背景を選択できるようになされていればよく、例えば、スライド式、開閉式、折り畳み式等の昇降式以外のカーテンを用いるようにしてもよい。
さらに、背景として使用されるカーテンは吊設されるのではなく、後方ユニット12Bの撮影空間32側の側面、つまり、撮影空間32において、前方ユニット12Aの正面12A−1に対向する、撮影空間32の背面となる面に張り付けられるようにしてもよい。また、制御装置101を介さずに、利用者が手動で、背景カーテンユニット15に用意されたカーテンを選択し、設置するようにしてもよい。
なお、撮影時の背景として、背景カーテンユニット15以外を用いることができるようにしてもよい。例えば、利用者が持参した絵やアイテムを撮影空間32の背面(またはカーテン)に貼り付けることができるようにしてもよいし、利用者が持参した、または、選択した画像を撮影空間32の背面(またはカーテン)に表示または映写するようにしてもよい。
また、1枚のクロマキー用のカーテンを予め撮影空間32の背面に張り付けるとともに、合成用の背景画像を複数種類用意し、編集処理において利用者が所望する背景画像をカーテンの部分に合成することができるようにしてもよい。
以上のように、何らかの方法で利用者が背景を選択できるようにすることにより、利用者の嗜好により適した画像を提供することができる。
カメラ51は、制御装置101に制御されて、写真シール作成ゲームの撮影作業の工程において、撮影空間32内の被写体(利用者)の撮影を行う。例えば、カメラ51は、制御装置101の制御の下、リアルタイムで利用者の動画像を取り込み、その取り込んだ動画像データを制御装置101に供給する。また、カメラ51は、制御装置101より供給されるシャッタ制御信号に基づいて、メカシャッタを動作させる等して、撮影画像(静止画像)の取得を行い、取得した静止画像データを制御装置101に供給する。
タッチパネルモニタ52のディスプレイ123は、制御装置101より供給されるRGB信号に基づく画像をそのディスプレイ123に表示する。また、タッチパネルモニタ52のタッチパネル124は、利用者が、自分自身の指等を用いてこのタッチパネルにタップ(接触または近接)すると、その位置情報を制御装置101に供給する。制御装置101は、その位置情報を解析し、表示画像に対して利用者が入力した情報や指示を特定し、受け付ける。
照明装置53は、制御装置101より供給される照明制御信号に基づいて、点灯したり、消灯したり、または閃光したりする。
スピーカ55は、例えば、制御装置101より供給される音声信号の音声(撮影作業の案内音声、効果音、BGM、または、デモ音声等)を出力する。
硬貨処理部121は、硬貨投入返却口50に投入された硬貨の種類を識別して識別結果を制御装置101に通知する。
編集部113は、編集ユニット13に関するブロックであり、第1編集インタフェース13Aに対応する第1編集部113Aと、第2編集インタフェース13Bに対応する第2編集部113Bよりなる。
第1編集部113Aは、図6を参照して上述したように、タブレット内蔵モニタ62A、タッチペン63A、スピーカ64A、および硬貨処理部130Aを有する。
タブレット内蔵モニタ62Aは、上述したように、ディスプレイ141Aとタブレット142Aにより構成される。タブレット内蔵モニタ62Aのディスプレイ141Aは、制御装置101より供給されるRGB信号に対応する、編集入力用のGUIや撮像画像等、編集に関する画像や、デモ画面を表示する。
さらに、タブレット内蔵モニタ62Aのディスプレイ141Aは、事後接客処理において、ミニゲームの画面を表示したり、写真シール手帳の閲覧、投稿に関する画面を表示したりする。
タブレット内蔵モニタ62Aのタブレット142Aは、タッチペン63Aを用いた利用者によるタブレット142Aにタップ(接触または近接)する操作に対応して、そのタップされた位置を示す位置情報を制御装置101に供給する。制御装置101は、その位置情報を解析し、表示画像(GUI等)に対して利用者が入力した情報や指示を特定し、受け付ける。つまり、撮影画像(撮影画像を用いて作成された合成画像)に対する編集入力は、これらの構成を用いて行われる。
スピーカ64Aは、制御装置101より供給される音声信号の音声(編集作業の案内音声、効果音、BGM等の写真シール作成ゲームの編集作業の工程に関する音声、デモ音声など)を出力する。
硬貨処理部130Aは、追加硬貨投入返却口65Aに投入された硬貨の種類を識別して識別結果を制御装置101に通知する。
なお、第2編集部113Bは、第1編集部113Aと同一の構成を有しており、その説明については省略する。なお、第1編集部113Aの構成要素と第2編集部113Bの構成要素とを区別するために、第1編集部113Aの構成要素に対応する第2編集部113Bの構成要素の符合には、第1編集部113Aの構成要素の符合に含まれる“A”の文字の代わりに、“B”の文字を付すものとする。例えば、第1編集部113Aのディスプレイ141Aに対応する第2編集部113Bのディスプレイには、“141B”の符合を付し、ディスプレイ141Bとする。
プリンタ114は、編集部113により行われた編集作業結果をシール紙に印刷する2つのヘッド(ヘッド151およびヘッド152)を有する。プリンタ114は、制御装置101より第1編集部113Aにより行われた編集作業結果を取得すると、シール紙ユニット161よりシール紙162を取得し、ヘッド151によって編集作業結果をシール紙162に印刷する。また、プリンタ114は、制御装置101より第2編集部113Bにより行われた編集作業結果を取得すると、シール紙ユニット161よりシール紙162を取得し、ヘッド152によって編集作業結果をシール紙162に印刷する。
プリンタ114は、印刷を終了すると、その印刷済みのシール紙162を写真シール排出口71より排出する。この印刷済みのシール紙162が、写真シール作成ゲームの成果物である写真シールとして利用者に提供される。
なお、図1乃至図8を参照して上述したように、写真シール作成装置1に待機領域31、撮影空間32、編集空間33、および印刷物受領領域34の異なる複数の空間や領域を設けることにより、異なる複数の利用者の組それぞれが異なる空間や領域を同時に利用できるので、写真シール作成装置1の回転率やリピータ率を向上させることができる。
次に、制御装置101について説明する。図9は、制御装置101がROM106などに格納されているプログラムを実行することにより実現される機能ブロックの構成例を示している。
同図に示されるように、制御装置101は、写真シール作成ゲームを開始する際に投入される代金に関する処理や案内デモに関する処理等を行う事前接客処理部201、利用者を撮影する等の写真シール作成ゲームの撮影作業の工程に関する処理を行う撮影処理部202、撮影画像に対する落書き編集等の写真シール作成ゲームの編集作業の工程に関する処理を行う編集処理部203、シール紙の印刷等の写真シール作成ゲームの印刷の工程に関する処理を行う印刷処理部204、および、編集作業を終了した利用者を接客する写真シール作成ゲームの事後接客の工程に関する処理を行う事後接客処理部205を有する。
つまり、制御装置101は、写真シール作成ゲームの各工程に関する処理の制御を行う。
制御装置101を構成する機能ブロックのうち、撮影処理部202は、写真シール作成ゲームの撮影作業の工程において、取得画像および撮影画像に合成するための背景画像や前景画像を利用者に選択させる処理、取得画像および撮影画像を補正する処理、補正後の取得画像および撮影画像に背景画像や前景画像を合成する処理などを行う。
編集処理部203は、写真シール作成ゲームの編集作業の工程において、利用者による、撮影作業の工程において得られた撮影画像に対する落書き編集に関する処理を行う。例えば、編集処理部203は、GUI画像を表示したり、利用者による落書き編集入力を受け付けたり、その落書き編集入力に応じた合成用の落書き画像を作成し、それを撮影画像に合成したりする。
すなわち、編集処理部203は、利用者に対して、撮影画像に対する落書き編集機能を提供する。この落書き編集機能には、例えば、フリーハンドの線等で撮影画像に落書きを行う落書きペン機能、所定の画像を撮影画像の任意の位置に合成するスタンプ機能、入力された文字列を撮影画像の任意の位置に合成する文字入力機能等が含まれる。
事後接客処理部205は、利用者に対して、ミニゲームや画像転送等のサービスを提供したり、写真シール手帳を閲覧させたり、利用者の写真シール(の画像)を写真シール手帳に投稿させたりする処理を行う。
次に、写真シール作成装置1による写真シール作成ゲームの一連の処理について、図10のフローチャートを参照して説明する。
写真シール作成ゲームを行う利用者は、待機領域31から撮影空間32に移動し、撮影ユニット12の前方ユニット12Aに設けられた硬貨投入返却口50にゲームの代金である硬貨を投入する(支払う)。この硬貨投入に応じて硬貨処理部121は、硬貨の種類を識別し識別結果を含む起動信号を制御装置101に供給する。制御装置101の事前接客処理部201は、ステップS1において、その起動信号に基づいて、代金が投入されたか否かを判定し、正当な代金が投入されたと判定した場合、処理をステップS2に進める。
ステップS2において、撮影処理部202は、撮影部111の各部を制御し、撮影空間32内において行われる、写真シール作成ゲームの撮影作業に関する処理である撮影処理を行う。
撮影処理が終了すると、撮影処理部202は、ステップS3において、撮影作業を終えた撮影空間32内の利用者に対して、画像や音声によって第1編集空間33Aまたは第2編集空間33Bへの移動を促す移動案内を行う。
編集処理部203は、ステップS4において、編集空間33に移動した利用者に対して、写真シール作成ゲームの編集作業に関する処理である編集処理を行う。
編集作業が終了すると、印刷処理部204は、ステップS5において、プリンタ114を制御し、編集作業により得られた編集済み画像をシール紙に印刷する印刷処理を行う。
なお、写真シール作成装置1では、1枚のシール紙に複数の編集済み画像を印刷することができ、さらに、利用者は、複数の編集済み画像の中から印刷する編集済み画像を選択したり、印刷する編集済み画像のサイズやレイアウトを変更したりすることが可能である。
具体的には、まず、写真シール作成装置1では、利用者により指定された人数(以下、分割数と称する)分の領域(以下、個人領域と称する)に1枚のシール紙を分割して、編集済み画像を印刷することが可能である。例えば、分割数として2人が指定された場合、1枚のシール紙が2つの個人領域に分割され、分割数として3人が指定された場合、1枚のシール紙が3つの個人領域に分割される。なお、分割数が多くなるほど、各個人領域のサイズは小さくなる。
また、写真シール作成装置1では、編集済み画像を印刷するレイアウト(以下、印刷レイアウトと称する)を個人領域毎に個別に設定することが可能である。写真シール作成装置1では、予め複数の種類の印刷レイアウトが用意されており、利用者は、その中から好みの印刷レイアウトを選択することができる。例えば、編集済み画像の印刷サイズが大、中、小の3段階用意されている場合、大4枚、小2枚の画像領域が配置された印刷レイアウト、大1枚、中6枚、小2枚の画像領域が配置された印刷レイアウト、中6枚、小6枚の画像領域が配置された印刷レイアウト、小18枚の画像領域が配置された印刷レイアウトなどが用意される。
また、各印刷レイアウト内の画像領域は、利用者が印刷する編集済み画像を選択できる画像領域(以下、選択画像領域と称する)と、写真シール作成装置1が印刷する編集済み画像を選択し、利用者が変更できない画像領域(以下、固定画像領域と称する)に分かれる。なお、1つの印刷レイアウトに、選択画像領域または固定画像領域の一方のみを配置するようにすることも可能である。
利用者は、まず分割数を選択し、次に、各個人領域の印刷レイアウトを選択し、最後に、各個人領域内の選択画像領域に印刷する編集済み画像を選択し、シール紙に印刷する編集済み画像、並びに、編集済み画像のサイズおよびレイアウトを確定する。そして、印刷処理部204は、プリンタ114を制御し、利用者により設定されたとおりに編集済み画像をシール紙に印刷する。
ここで、シール紙の印刷の設定に関わる利用者の操作方法の具体例について説明する。なお、以下、分割数として2人および3人を選択可能な場合の例について説明する。また、以下、利用者が編集空間33Aにおいて印刷の設定を行う場合の例について説明する。
まず、印刷処理部204は、タブレット内蔵モニタ62Aのディスプレイ141Aに印刷設定画面を表示させる。例えば、印刷設定画面の上部には、分割数を選択するためのタブが表示され、利用者がタッチペン63A−1または63A−2を用いて2人用のタブを選択すると、分割数が2人の場合の印刷設定画面が表示され、3人用のタブを選択すると、分割数が3人の場合の印刷設定画面が表示される。
2人用の印刷設定画面の中央にはプレビュー領域が表示され、実際のシール紙の印刷イメージが、ほぼ原寸大で表示される。また、プレビュー領域の左には、1人目の個人領域の印刷設定を行うためのウインドウ(以下、操作領域Lと称する)が表示され、プレビュー領域の右には、2人目の個人領域の印刷設定を行うためのウインドウ(以下、操作領域Rと称する)が表示される。そして、操作領域Lには、1人目の個人領域に設定する印刷レイアウトの候補の一覧が表示され、操作領域Rには、2人目の個人領域に設定する印刷レイアウトの候補の一覧が表示される。利用者は、タッチペン63A−1または63A−2を操作して、操作領域L内の印刷レイアウトの候補の一覧の中から所望のものを選択した後、操作領域L内に表示されている決定ボタンを押下して、1人目の個人領域の印刷レイアウトを確定する。同様に、利用者は、タッチペン63A−1または63A−2を操作して、操作領域R内の印刷レイアウトの候補の一覧の中から所望のものを選択した後、操作領域R内に表示されている決定ボタンを押下して、2人目の個人領域の印刷レイアウトを確定する。
プレビュー領域には、操作領域Lおよび操作領域R内において選択されている印刷レイアウトに対応した印刷イメージが表示され、印刷レイアウトの選択の変更に伴い、印刷イメージの表示内容も変化する。すなわち、印刷イメージの1人目の個人領域では、操作領域Lの印刷レイアウトの選択に連動した表示が行われ、印刷イメージの2人目の個人領域では、操作領域Rの印刷レイアウトの選択に連動した表示が行われる。また、印刷イメージ内の選択画像領域には、印刷処理部204が仮に選択した編集済み画像が表示され、固定画像領域には、印刷処理部204が選択し、実際に印刷される編集済み画像が表示される。さらに、選択画像領域では、実際より明るく薄い色で編集済み画像が表示され、固定画像領域では、実際に印刷される色とほぼ同じ色で編集済み画像が表示される。また、選択画像領域には、「選択可」などの画像の選択が可能なことを示す文字や記号などが表示される。これにより、利用者は、印刷イメージにおいて画像の選択が可能な領域を、容易かつ正確に認識することができる。
また、操作領域Lおよび操作領域Rには、印刷レイアウトの候補として、各印刷レイアウトがそのまま縮小して表示され、各印刷レイアウトにおける画像領域のサイズと位置の関係が一目で分かるようになっている。なお、印刷レイアウト内の各画像領域には実際の編集済み画像は表示されず、各画像領域が以下のように色分けして表示される。すなわち、選択画像領域は白で塗り潰され、固定画像領域は白以外の色で塗り潰される。また、同じ編集済み画像が表示される固定画像領域は同じ色で塗り潰され、異なる編集済み画像が表示される固定画像領域は異なる色で塗り潰される。また、選択画像領域には、「選択可」などの画像の選択が可能なことを示す文字や記号などが表示される。これにより、利用者は、各印刷レイアウトの候補について、画像の選択が可能な領域および同じ編集済み画像が表示される領域を容易かつ正確に認識することができる。
そして、例えば、1人目の個人領域の印刷レイアウトが確定された場合、操作領域L内には、1人目の個人領域の選択画像領域に設定可能な編集済み画像の候補の一覧が表示される。また、確定された印刷レイアウト内に複数の選択画像領域が存在する場合、各選択画像領域ごとに編集済み画像の候補の一覧が表示される。利用者は、タッチペン63A−1または63A−2を操作して、1人目の個人領域の全ての選択画像領域について、編集済み画像の候補の中から所望の画像を選択した後、操作領域L内に表示されている決定ボタンを押下して、1人目の個人領域の印刷設定を確定する。
なお、2人目の個人領域の選択画像領域に印刷する編集済み画像を選択する場合の操作領域R内の表示も、上述した操作領域L内の表示と同様であり、利用者は、同様の操作により、2人目の個人領域の印刷設定を確定することができる。
また、印刷レイアウトが確定されたとき、プレビュー領域の印刷イメージの印刷レイアウトが確定された個人領域において、選択画像領域の画像が印刷される色とほぼ同じ色で表示され、固定画像領域の画像が実際より暗く薄い色で表示される。また、印刷する編集済み画像が確定された選択画像領域も固定画像領域と同様に、実際より暗く薄い色で画像が表示される。これにより、利用者は、印刷する画像が確定されている領域と、印刷する画像が確定されていない領域とを、容易かつ正確に識別することができる。また、編集済み画像の選択中、プレビュー領域の印刷イメージの選択画像領域には、操作領域Lおよび操作領域Rにおいて選択されている編集済み画像が実際に表示される。これにより、利用者は、実際にシール紙に印刷されるイメージを容易に把握することができる。
そして、2人分の個人領域の印刷設定が確定された時点で、シール紙への印刷処理が開始される。なお、1人目の個人領域の印刷設定と2人目の個人領域の印刷設定は、同時に行うことができ、印刷設定を確定する順序は任意である。
3人用の印刷設定画面は、2人用の印刷設定画面とほぼ同様であり、中央にプレビュー領域が表示され、プレビュー領域の左右に操作領域Lおよび操作領域Rが表示される。ただし、分割数が3人に設定された場合、個人領域が3つ設定されるのに対して、操作領域が2つしかないため、3人目の個人領域の印刷設定を他の個人領域の印刷設定と同時に行うことはできない。従って、1人目または2人目の個人領域の印刷設定が終了するまで、操作領域Lには、1人目の個人領域の印刷設定用の画面が表示され、操作領域Rには、2人目の個人領域の印刷設定用の画面が表示され、3人目の個人領域の印刷設定用の画面は表示されない。また、プレビュー領域の印刷イメージにおいて、1人目と2人目の個人領域では、上述した2人用の印刷設定画面と同様の表示が行われ、3人目の個人領域は、1人目または2人目の個人領域の印刷設定が終了するまで、実際に印刷するより暗く薄い色で画像が表示される。これにより、利用者は、設定中の個人領域と、設定中でない個人領域とを容易かつ正確に識別することができる。
そして、1人目または2人目のいずれか一方の個人領域の印刷設定が終了したとき、印刷設定が終了した方の操作領域の表示が、3人目の個人領域の印刷設定用の表示に切り替わる。すなわち、1人目の個人領域の印刷設定が先に終了した場合、操作領域Lの表示が、3人目の個人領域の印刷設定用の表示に切り替わり、2人目の個人領域の印刷設定が先に終了した場合、操作領域Rの表示が、3人目の個人領域の印刷設定用の表示に切り替わる。また、プレビュー領域の印刷イメージの3人目の個人領域についても、1人目および2人目の個人領域の印刷設定中と同様の表示が行われる。従って、利用者は、1人目および2人目と同様の操作により、3人目の個人領域の印刷設定を行うことができる。
そして、3人分の個人領域の印刷設定が確定された時点で、シール紙への印刷処理が開始される。
ステップS6において、事後接客処理部205は、印刷終了待機中の利用者に対してミニゲームや画像転送等のサービス、あるいは、写真シール手帳を閲覧したり写真シールを投稿したりすることができる事後接客処理を行う。
そして事後接客処理が終了すると、事後接客処理部205は、ステップS7において、編集空間33の利用者を印刷物受取領域34に移動させるための移動案内を行う。また、印刷処理が終了すると、印刷処理部204は、ステップS8において、プリンタ114を制御し、印刷済みのシール紙を写真シール排出口71より排出させる。以上で、写真シール作成ゲームの一連の処理が終了される。
次に、図11乃至図16を参照して、写真シール作成装置1の音声制御の処理の詳細について説明する。
なお、以下、撮影部111のスピーカ55、第1編集部113Aのスピーカ64A、および、第2編集部113Bのスピーカ64Bから出力される音声の音量の最小値を0(無音)とし、最大値を10とする。
まず、図11および図12のフローチャートを参照して、写真シール作成装置1により実行される音声制御処理について説明する。なお、この処理は、例えば、写真シール作成装置1の電源が投入されたとき開始され、電源が切断されたとき終了する。
ステップS51において、写真シール作成装置1は、撮影空間32において、音量6でデモ音声の出力を開始し、第1編集空間33Aおよび第2編集空間33Bにおいて、音量10でデモ音声の出力を開始する。
具体的には、事前接客処理部201は、撮影部111のタッチパネルモニタ52のディスプレイ123、第1編集部113Aのタブレット内蔵モニタ62Aのディスプレイ141A、および、第2編集部113Bのタブレット内蔵モニタ62Bのディスプレイ141Bに、デモ画面の表示を開始させる。そして、事前接客処理部201は、デモ画面に同期して、撮影部111のスピーカ55から音量6でデモ音声の出力を開始させ、第1編集部113Aのスピーカ64Aおよび第2編集部113Bのスピーカ64Bから音量10でデモ音声の出力を開始させる。
これにより、写真シール作成装置1の電源が投入されたとき、撮影空間32、第1編集空間33Aおよび第2編集空間33Bの各空間において、デモ画面やデモ音声がずれることなく、同時に案内デモが開始される。
ステップS52において、図10のステップS1の処理と同様に、代金が投入されたか否かが判定される。代金が投入されたと判定された場合、処理はステップS53に進む。
ステップS53において、写真シール作成装置1は、撮影空間32において、音量6でBGMの出力を開始する。具体的には、撮影処理部202は、撮影部111のタッチパネルモニタ52のディスプレイ123に、撮影処理に関する画面の表示を開始させる。そして、撮影処理部202は、撮影処理に関する画面の表示に同期して、撮影部111のスピーカ55から、音量6で所定のBGMの出力を開始させる。その後、処理はステップS54に進む。
一方、ステップS52において、代金が投入されていないと判定された場合、ステップS53の処理はスキップされ、処理はステップS54に進む。
ステップS54において、撮影処理部202は、撮影空間32の撮影処理が所定の工程まで進んだか否かを判定する。例えば、撮影処理部202は、利用者により編集・印刷の対象となるキープ画像が選択されたタイミングで、撮影空間32の撮影処理が所定の工程まで進んだと判定し、処理はステップS55に進む。
なお、撮影空間32の撮影処理が所定の工程まで進んだか否かを判定するタイミングは、この例に限定されるものではなく、任意のタイミングに設定することが可能である。
ステップS55において、編集処理部203は、編集空間33が両方とも未使用であるか否かを判定する。編集空間33が両方とも未使用であると判定された場合、処理はステップS56に進む。なお、この場合、両方の編集空間33において、音量10でデモ音声が出力されている。
ステップS56において、写真シール作成装置1は、編集処理を開始する方の編集空間33において、音量6でBGMの出力を開始するとともに、他方の編集空間のデモ音声の音量を4に下げる。例えば、撮影作業を終えた利用者が、未使用の2つの編集空間33のうち第1編集空間33Aに案内され、編集作業を行う場合、編集処理部203は、第1編集部113Aのタブレット内蔵モニタ62Aのディスプレイ141Aに、編集処理に関する画面の表示を開始させる。そして、編集処理部203は、編集処理に関する画面の表示に同期して、第1編集部113Aのスピーカ64Aに、音量6で所定のBGMの出力を開始させる。一方、事前接客処理部201は、第2編集部113Bのスピーカ64Bから出力されているデモ音声の音量を10から4に下げる。その後、処理はステップS58に進む。
なお、利用者が第2編集空間33Bに案内される場合も同様にして、第2編集部113Bのタブレット内蔵モニタ62Bのディスプレイ141Bにおいて、編集処理に関する画面の表示が開始され、第2編集部113Bのスピーカ64Bから、音量6でBGMの出力が開始される。また、第1編集部113Aのスピーカ64Aから出力されているデモ音声の音量が10から4に下げられる。
なお、編集空間33においてBGMの出力が開始された時点では、まだ実際には利用者が編集空間33を使用していない状態であるが、以下、BGMの出力が開始されたタイミングで、その編集空間33が未使用の状態から使用中の状態に遷移するものと定義する。
このように、未使用の編集空間33の音量が、使用中の編集空間33の音量より下げられることにより、編集作業中の利用者が、未使用の編集空間33から漏れてくる音声に煩わされることが抑制され、より快適に編集作業を行うことができる。
なお、撮影空間32で流れるBGMと、編集空間33で流れるBGMとが同じ楽曲である場合、編集処理を開始する方の編集空間33でBGMの出力が開始されるタイミングに同期して、撮影空間32で流れているBGMの頭出しを行うようにしてもよい。すなわち、撮影空間32と編集処理を開始する方の編集空間33とで、同じBGMの出力が同時に開始されるようにしてもよい。これにより、利用者は、撮影空間32から編集空間33にすぐに移動しても、両空間のBGMのズレが発生しないため、ゲームの統一感を味わいながら編集作業を行うことができる。
なお、撮影空間32のBGMと編集空間33のBGMが異なる場合は、両空間のBGMの音ズレを考慮する必要がないため、撮影空間32のBGMの頭出しを行う必要はない。
一方、ステップS55において、編集空間33の一方のみが未使用であると判定された場合、処理はステップS57に進む。なお、写真シール作成装置1において、撮影処理が所定の工程まで進んだときに、少なくとも一方の編集空間が未使用の状態になるように制御されるものとする。
ステップS57において、写真シール作成装置1は、2つの編集空間33の音量を合わせ、編集処理を開始する方の編集空間33において、BGMの出力を開始する。
例えば、第1編集空間33Aが使用中で、撮影作業を終えた利用者が、第2編集空間33Bに案内され、編集作業を行う場合、第1編集空間33Aにおいて、音量6でBGMが出力され、第2編集空間33Bにおいて、音量4でデモ音声が出力されている。この場合、編集処理部203は、第2編集部113Bのタブレット内蔵モニタ62Bのディスプレイ141Bに、編集処理に関する画面の表示を開始させる。そして、編集処理部203は、編集処理に関する画面の表示に同期して、第2編集部113Bのスピーカ64Bに、音量6でBGMの出力を開始させる。また、編集処理部203は、第1編集部113Aのスピーカ64Aから出力されているBGMの音量を、利用者が気付かない程度に6から5に徐々に下げる。これにより、第1編集空間33Aのスピーカ64Aおよび第2編集空間33Bのスピーカ64Bから、同じ音量5でBGMが出力されるようになる。その後、処理はステップS58に進む。
なお、第2編集空間33Bが使用中で、撮影作業を終えた利用者が、第1編集空間33Aに案内され、編集作業を行う場合も同様にして、第1編集部113Aのタブレット内蔵モニタ62Aのディスプレイ141Aにおいて、編集処理に関する画面の表示が開始され、第1編集部113Aのスピーカ64Aから、音量5でBGMの出力が開始される。また、第2編集部113Bのスピーカ64Bから出力されているBGMの音量が、6から5に徐々に下げられる。
このように、複数の編集空間33が使用される場合に使用中の編集空間33に流れるBGMの音量を、編集空間33が1つのみ使用中である場合に使用中の編集空間33に流れるBGMの音量より下げることにより、編集作業中の利用者が、他の使用中の編集空間33から漏れてくる音声に煩わされることが抑制され、より快適に編集作業を行うことができる。
なお、このとき、両方の編集空間33のBGMの音量を6のまま下げないようにしてもよい。
一方、ステップS54において、撮影空間32の撮影処理が所定の工程まで進んでいないと判定された場合、または、撮影空間32において元々撮影処理が行われていないと判定された場合、ステップS55乃至S57の処理はスキップされ、処理はステップS58に進む。
ステップS58において、撮影処理部202は、撮影空間32の撮影処理が終了したか否かを判定する。撮影空間32の撮影処理が終了したと判定された場合、処理はステップS59に進む。
ステップS59において、写真シール作成装置1は、撮影空間32において、音量6でデモ音声の出力を開始する。具体的には、事前接客処理部201は、撮影部111のタッチパネルモニタ52のディスプレイ123に、デモ画面の表示を開始させる。そして、事前接客処理部201は、デモ画面の表示に同期して、撮影部111のスピーカ55から音量6でデモ音声の出力を開始させる。その後、処理はステップS60に進む。
一方、ステップS58において、撮影空間32の撮影処理が終了していない、または、撮影空間32において元々撮影処理が行われていないと判定された場合、ステップS59の処理はスキップされ、処理はステップS60に進む。
ステップS60において、編集処理部203または事後接客処理部205は、処理の残り時間が所定時間になった編集空間33があるか否かを判定する。すなわち、編集処理部203または事後接客処理部205は、使用中の編集空間33において行われる編集処理および事後接客処理の残り時間が所定時間(例えば、10秒)になった編集空間33があるか否かを判定し、処理の残り時間が所定時間になった編集空間33があると判定した場合、処理はステップS61に進む。
ステップS61において、編集処理部203は、未使用の編集空間33があるか否かを判定する。未使用の編集空間33があると判定された場合、処理はステップS62に進む。
ステップS62において、事前接客処理部201は、未使用の編集空間33のデモ音声をフェードアウトする。例えば、第1編集空間33Aが使用中で、処理の残り時間が所定時間になり、第2編集空間33Bが未使用である場合、第1編集空間33Aにおいて、音量6でBGMが出力され、第2編集空間33Bにおいて、音量4でデモ音声が出力されている。この場合、事前接客処理部201は、第1編集空間33Aの処理が終了するまでの間に、第2編集部113Bのスピーカ64Bから出力されているデモ音声の音量を4から0にフェードアウトさせる。その後、処理はステップS64に進む。
なお、第2編集空間33Bが使用中で、処理の残り時間が所定時間になり、第1編集空間33Aが未使用である場合も同様にして、第2編集空間33Bの処理が終了するまでの間に、第1編集部113Aのスピーカ64Aから出力されているデモ音声の音量が4から0にフェードアウトするように制御される。
一方、ステップS61において、未使用の編集空間33がないと判定された場合、処理はステップS63に進む。
ステップS63において、編集処理部203は、処理の残り時間が所定時間より長い編集空間33のBGMの音量を5から6に上げる。例えば、第1編集空間33Aの処理の残り時間が所定時間になり、第2編集空間33Bの処理の残り時間が所定時間より長い場合、第1編集空間33Aおよび第2編集空間33Bにおいて、音量5でBGMが出力されている。この場合、編集処理部203は、第1編集部113Aのスピーカ64Aから出力されているBGMの音量を5に保ったまま、第2編集部113Bのスピーカ64Bから出力されているBGMの音量を、第1編集空間33Aの処理が終了するまでの間に、音量が急に上がり不快感を与えないように、利用者に気付かれない程度に徐々に5から6に上げる。その後、処理はステップS64に進む。
なお、第2編集空間33Bの処理の残り時間が所定時間になり、第1編集空間33Aの処理の残り時間が所定時間より長い場合も同様に、第2編集部113Bのスピーカ64Bから出力されているBGMの音量が5に保たれたまま、第2編集空間33Bの処理が終了するまでの間に、第1編集部113Aのスピーカ64Aから出力されているBGMの音量が5から6に徐々に上げられる。
一方、ステップS60において、処理の残り時間が所定時間になった編集空間33がないと判定された場合、ステップS61乃至S63の処理はスキップされ、処理はステップS64に進む。
ステップS64において、事後接客処理部205は、処理が終了した編集空間33があるか否かを判定する。すなわち、事後接客処理部205は、使用中の編集空間33において編集処理および事後接客処理の全ての処理が終了した編集空間33があるか否かを判定し、全ての処理が終了した編集空間33があると判定した場合、処理はステップS65に進む。
ステップS65において、編集処理部203は、他の編集空間33、すなわち、処理が終了した編集空間33と異なる編集空間33が未使用であるか否かを判定する。他の編集空間33が未使用であると判定された場合、処理はステップS66に進む。
ステップS66において、写真シール作成装置1は、第1編集空間33Aおよび第2編集空間33Bにおいて、音量10でデモ音声の出力を開始する。具体的には、一方の編集空間33において処理が終了し、他方の編集空間33が未使用である場合、処理が終了した編集空間33において、音量6でBGMが出力され、未使用の編集空間33において、デモ音声の音量が0に絞られている。事前接客処理部201は、第1編集部113Aのタブレット内蔵モニタ62Aのディスプレイ141A、および、第2編集部113Bのタブレット内蔵モニタ62Bのディスプレイ141Bにデモ画面の表示を開始させる。そして、事前接客処理部201は、デモ画面の表示に同期して、第1編集部113Aのスピーカ64Aおよび第2編集部113Bのスピーカ64Bから、音量10でデモ音声の出力を開始させる。その後、処理はステップS52に戻り、ステップS52以降の処理が実行される。
このように、未使用の編集空間33において、いったんデモ音声の音量が0に絞られてから、両方の編集空間33において、デモ音声の出力が開始されるので、写真シール作成装置1の利用者や周囲にいる人々に、音ズレが発生したり、デモ音声が途中で途切れたりするなどの違和感を与えることが防止される。
また、編集空間33が両方とも未使用である場合に限って、両方の編集空間33から最大の音量10でデモ音声が出力されるようになり、編集作業中の利用者がデモ音声により煩わされることを抑制しながら、デモ音声による集客効果を高めることができる。
一方、ステップS65において、他の編集空間33が使用中であると判定された場合、処理はステップS67に進む。
ステップS67において、写真シール作成装置1は、処理が終了した編集空間33において、音量4でデモ音声の出力を開始する。例えば、第1編集空間33Aの処理が終了し、第2編集空間33Bが使用中である場合、事前接客処理部201は、第1編集部113Aのタブレット内蔵モニタ62Aのディスプレイ141Aにデモ画面の表示を開始させる。そして、事前接客処理部201は、デモ画面の表示に同期して第1編集部113Aのスピーカ64Aから音量4でデモ音声の出力を開始させる。その後、処理はステップS52に戻り、ステップS52以降の処理が実行される。
なお、第2編集空間33Bの処理が終了し、第1編集空間33Aが使用中である場合も同様にして、第2編集部113Bのタブレット内蔵モニタ62Bのディスプレイ141Bにおいて、デモ画面の表示が開始され、デモ画面の表示に同期して、第2編集部113Bのスピーカ64Bから音量10でデモ音声の出力が開始される。
一方、ステップS64において、処理が終了した編集空間33がないと判定された場合、処理はステップS52に戻り、ステップS52以降の処理が実行される。
図13および図14は、以上の音声制御処理により、撮影空間32および編集空間33において出力される音声の状態についてまとめた表である。図13は、撮影空間32の音声の状態を示し、図14は、第1編集空間33Aおよび第2編集空間33Bの音声の状態を示している。
図13に示されるように、撮影空間32が未使用である場合、撮影空間32において、音量6でデモ音声が出力され、撮影空間32が使用中である場合、撮影空間32において、音量6でBGMが出力される。
また、図14に示されるように、第1編集空間33Aおよび第2編集空間33Bとも未使用である場合、第1編集空間33Aおよび第2編集空間33Bの両方において、音量10でデモ音声が出力される。また、第1編集空間33Aが使用中で、第2編集空間33Bが未使用である場合、第1編集空間33Aにおいて、音量6でBGMが出力され、第2編集空間33Bにおいて、音量4でデモ音声が出力される。さらに、第1編集空間33Aが未使用で、第2編集空間33Bが使用中である場合、第1編集空間33Aにおいて、音量4でデモ音声が出力され、第2編集空間33Bにおいて、音量6でBGMが出力される。また、第1編集空間33Aおよび第2編集空間33Bとも使用中である場合、第1編集空間33Aおよび第2編集空間33Bの両方において、音量5でBGMが出力される。
次に、図15および図16を参照して、写真シール作成装置1の音声制御処理の具体例について説明する。
図15は、利用者Aが、第1編集空間33Aおよび第2編集空間33Bが未使用の場合に、撮影空間32において撮影作業を行った後、第1撮影空間33Aで編集作業を行う場合の、撮影空間32、第1編集空間33Aおよび第2編集空間33Bの音声の状態の遷移の例を示している。なお、図中、横軸は時間を示しており、空間ごとに示されている縦軸の目盛りは、音量を示している。また、時刻t0において、利用者Aがすでに撮影空間32において撮影作業を行っており、撮影空間32において音量6でBGMが出力され、第1編集空間33Aおよび第2編集空間33Bにおいて音量10でデモ音声が出力されているものとする。
まず、撮影空間32の撮影処理が所定の工程まで進んだ時刻t1において、利用者Aが次に編集作業を行う第1編集空間33Aにおいて音量6でBGMの出力が開始され、第2編集空間33Bにおいて出力中のデモ音声の音量が10から4に下げられる。
次に、撮影空間32の撮影処理が終了し、第1編集空間33Aにおいて編集処理が開始された時刻t2において、撮影空間32の音声が、音量6のままBGMからデモ音声に切り替わる。
次に、第1編集空間33Aの処理(編集処理および事後接客処理)の残り時間が所定時間になった時刻t3において、第2編集空間33Bのデモ音声のフェードアウトが開始され、第1編集空間33Aの処理が終了する時刻t4までに、第2編集空間33Bのデモ音声の音量が0に絞られる。
そして、第1編集空間33Aの処理が終了した時刻t4において、第1編集空間33Aおよび第2編集空間33Bにおいて音量10でデモ音声の出力が開始される。
図16は、利用者Bが、第1編集空間33Aおよび第2編集空間33Bが未使用の場合に、撮影空間32において撮影作業を行った後、第1編集空間33Aで編集作業を行い、利用者Bが第1編集空間33Aで作業を行っている最中に、利用者Cが、撮影空間32において撮影作業を開始し、その後、第2編集空間33Bで編集作業を行う場合の、撮影空間32、第1編集空間33Aおよび第2編集空間33Bの音声の状態の遷移の例を示している。なお、時刻t0において、利用者Bがすでに撮影空間32において撮影作業を行っており、撮影空間32において音量6でBGMが出力され、第1編集空間33Aおよび第2編集空間33Bにおいて音量10でデモ音声が出力されているものとする。
まず、撮影空間32の撮影処理が所定の工程まで進んだ時刻t11において、利用者Bが次に編集作業を行う第1編集空間33Aにおいて音量6でBGMの出力が開始され、第2編集空間33Bにおいて出力中のデモ音声の音量が10から4に下げられる。
次に、撮影空間32の撮影処理が終了し、第1編集空間33Aにおいて編集処理が開始された時刻t12において、撮影空間32の音声が、音量6のままBGMからデモ音声に切り替わる。
次に、利用者Cが撮影空間32において撮影作業を開始した時刻t13において、撮影空間32の音声が、音量6のままBGMからデモ音声に切り替わる。
次に、撮影空間32の撮影処理が所定の工程まで進んだ時刻t14において、利用者Cが次に編集作業を行う第2編集空間33Bにおいて、音量5でBGMの出力が開始され、利用者Bが作業を行っている第1編集空間33Aにおいて、出力中のBGMの音量が6から5に漸減する。
次に、撮影空間32の撮影処理が終了し、第2編集空間33Bにおいて編集処理が開始された時刻t15において、撮影空間32の音声が、音量6のままBGMからデモ音声に切り替わる。
次に、第1編集空間33Aの処理(編集処理および事後接客処理)の残り時間が所定時間になった時刻t16において、第2編集空間33BのBGMの音量の漸増が開始され、第1編集空間33Aの処理が終了する時刻t17までに、第2編集空間33BのBGMの音量が6まで上昇する。
次に、第1編集空間33Aの処理が終了した時刻t17において、第1編集空間33Aにおいて、音量4でデモ音声の出力が開始される。
次に、第2編集空間33Bの処理(編集処理および事後接客処理)の残り時間が所定時間になった時刻t18において、第1編集空間33Aのデモ音声のフェードアウトが開始され、第2編集空間33Bの処理が終了する時刻t19までに、第1編集空間33Aのデモ音声の音量が0に絞られる。
そして、第2編集空間33Bの処理が終了した時刻t19において、第1編集空間33Aおよび第2編集空間33Bにおいて、音量10でデモ音声の出力が開始される。
以上のように、写真シール作成装置1の各空間の使用状態に応じて、各空間の音声の種類および音量が個別に適切に制御されるので、利用者は、自分が楽しんでいるゲームに関わる音声以外の音声に煩わされることなく、快適に写真シール作成ゲームをプレイすることができる。
なお、以上の説明では、デモ音声およびBGMの音量を制御する例を示したが、その他の案内音声、効果音などの音声も同様に制御するようにすることも可能である。
また、以上の説明における各空間の音量の値は、その一例であり、他の値に変更することが可能である。
さらに、以上の説明では、未使用の編集空間33においてデモ音声を流す例を示したが、他の編集空間33が使用中の場合、未使用の編集空間33においてもBGMを流すようにしてもよい。
また、撮影空間32および編集空間33の数は、上述した例に限定されるものではなく、例えば、撮影空間32を複数設けたり、編集空間33を3つ以上設けたりと、任意の数に設定することができる。
さらに、以上の説明では、事前接客処理部201が撮影空間32および編集空間33のデモ音声の制御を行い、撮影処理部202が撮影空間32のBGMの制御を行い、編集処理部203が各編集空間33のBGMの制御を行う例を示したが、この制御の分担は、その一例であり、例えば、専用の音声制御部を設けて、音声制御部が、各空間の音声の制御を個別に行うようにしてもよい。
また、未使用の撮影空間32および編集空間33において、必要に応じて、デモ音声、BGM、案内音声、効果音などの音声を消さずに、画面の表示を消すようにして、省電力を実現するようにしてもよい。
上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。上述した一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフウェアを構成するプログラムが、ネットワークや記録媒体からインストールされる。
この記録媒体は、例えば、図8に示されるように、装置本体とは別に、写真シール作成装置1の管理者にプログラムを配信するために配布される、プログラムが記録されている磁気ディスク(フレキシブルディスクを含む)、光ディスク(CD-ROMおよびDVDをむ)、光磁気ディスク(MDを含む)、もしくは半導体メモリなどよりなるリムーバブルメディア105により構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態で管理者に配信される、プログラムが記録されているROM106や、記憶部102に含まれるハードディスクなどで構成される。
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
また、以上において、印刷媒体は、シール紙に限られるものではなく、例えば、所定のサイズの紙や、ポスター用の紙、テレホンカードなどのカード、あるいは、Tシャツなどの布地などに印刷するようにしてもよい。
なお、本発明の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。