JP5408075B2 - 透明導電性フィルム - Google Patents
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Description
第3の発明の透明導電性フィルムは、第1又は第2の発明において、ポリエステルフィルムの錫ドープ酸化インジウム層の反対面に機能層が形成されている。
第5の発明の透明導電性フィルムは、第4の発明において、機能層としてのハードコート層が滑性を有するハードコート層であって、膜厚が1.0〜10.0μm、平均粒子径が膜厚の10〜60%である透光性微粒子を0.5〜30質量%含む易滑ハードコート層である。
第1の発明の静電容量タイプのタッチパネルに用いられる透明導電性フィルムでは、高屈折率層は光の波長400nmにおける屈折率が1.63〜1.86、膜厚が40〜90nmであり、低屈折率層は光の波長400nmにおける屈折率が1.33〜1.53、膜厚が10〜50nmであり、ITO層は光の波長400nmにおける屈折率が1.85〜2.35、膜厚が5〜50nmに設定されている。このように、高屈折率層、低屈折率層及びITO層の屈折率を、光の波長400nmにおける屈折率に基づいて適切に設定することにより、透明導電性フィルムの透過光の黄色味を抑えることができると同時に、透過率を上げることができる。従って、第1の発明の透明導電性フィルムによれば、透過光の着色を抑え、ヘイズ値が低く、全光線透過率を高めることができる。
〔透明導電性フィルム〕
本実施形態の透明導電性フィルムは、ポリエステルフィルムの表面から順に、高屈折率層、低屈折率層及び錫ドープ酸化インジウム層(ITO層)が積層されて構成されている。そして、高屈折率層は、金属酸化物微粒子と紫外線(UV)硬化性バインダーとより形成され、光の波長400nmにおける屈折率が1.63〜1.86であり、膜厚が40〜90nmである。また、低屈折率層は、光の波長400nmにおける屈折率が1.33〜1.53であり、膜厚が10〜50nmである。さらに、ITO層は、光の波長400nmにおける屈折率が1.85〜2.35、膜厚が5〜50nmである。
<ポリエステルフィルム>
ポリエステルフィルムは透明基材であり、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂で代表されるポリエステル系樹脂である。ポリエステルフィルムの膜厚は通常25〜400μm、好ましくは35〜250μmである。
<高屈折率層>
高屈折率層は金属酸化物微粒子と、紫外線硬化性バインダーとを混合してなる高屈折率層用塗液を紫外線硬化させた硬化物により形成される。金属酸化物微粒子としては、酸化チタン及び酸化ジルコニウムが好ましい。酸化チタン及び酸化ジルコニウムの光の波長400nmにおける屈折率は製法によって異なるが、2.0〜3.0であることが好ましい。また、紫外線硬化性バインダーとしては、(メタ)アクリロイル基を有する多官能モノマー、オリゴマー及び重合体が挙げられ、光の波長400nmにおける屈折率が1.4〜1.7であることが好ましい。
<低屈折率層>
低屈折率層の材料としては、平均粒子径が10〜100nmの無機微粒子と活性エネルギー線硬化型樹脂とを混合した塗液を、塗布、硬化させた層である。無機微粒子としては、コロイダルシリカや中空シリカ微粒子が挙げられる。活性エネルギー線硬化型樹脂としては、例えば(メタ)アクリロイル基を有する多官能モノマー、オリゴマー及び重合体が挙げられる。
<高屈折率層及び低屈折率層の形成方法>
ポリエステルフィルム上に設けられる高屈折率層及び低屈折率層の形成方法は従来公知の方法でよく、特に制限されない。例えばドライコーティング法、ウェットコーティング法等の方法を採ることができる。生産性及び製造コストの面より、特にウェットコーティング法が好ましい。ウェットコーティング法としては公知の方法で良く、例えばロールコート法、スピンコート法、ディップコート法などが代表的な方法として挙げられる。その中でロールコート法等、連続的に層を形成できる方法が生産性の点より好ましい。
<ITO層>
低屈折率層の上に積層されるITO層は、光の波長400nmにおける屈折率が1.85〜2.35であり、好ましくは1.90〜2.30である。屈折率がこの範囲を外れると、透明導電性フィルムの透過色が着色を呈し、透過率も低下する。また、ITO層の乾燥硬化後の膜厚は5〜50nmであり、好ましくは20〜30nmである。この膜厚が5nmより薄い場合には、均一に成膜することが難しく、安定した抵抗が得られなくなる。その一方、膜厚が50nmより厚い場合には、ITO層自身による光の吸収が強くなり、黄色味低減効果が薄れる。このITO層の製膜方法は特に制限されず、例えば蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、CVD法(化学蒸着法)又はメッキ法を採用できる。これらの中では、層の厚み制御の観点より蒸着法及びスパッタリング法が特に好ましい。尚、ITO層を形成した後、必要に応じて100〜200℃の範囲内でアニール処理を施して結晶化することができる。具体的には、高い温度で結晶化するとITO層の屈折率は小さくなる傾向を示す。従って、ITO層の屈折率の調整は、アニール処理の温度と時間を制御することで調整可能である。
<ハードコート層>
ポリエステルフィルムと高屈折率層との間には、ハードコート層を形成することができる。ハードコート層としては、例えばテトラエトキシシラン等の反応性珪素化合物と、活性エネルギー線硬化型樹脂とを混合してなるハードコート層用塗液を紫外線硬化させた硬化物が挙げられる。活性エネルギー線硬化型樹脂としては、例えば単官能(メタ)アクリレート、多官能(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらのうち生産性及び硬度を両立させる観点より、鉛筆硬度(評価法:JIS−K5600−5−4)がH以上となる活性エネルギー線硬化型樹脂を含む組成物の重合硬化物であることが好ましい。
<機能層>
ポリエステルフィルムの反対面には、機能層を設けることができる。この機能層は、透明導電性フィルムに所定の機能を付与できるいずれの機能層も適用することができる。機能層は、例えばハードコート層、指紋なじみ層、防眩層、自己修復層などである。ハードコート層は従来公知のものでよく、特に制限されない。
・・・式(1)
透光性微粒子の含有量は、ハードコート層用塗液に対して好ましくは0.5〜20質量%、より好ましくは0.5〜10質量%、特に好ましくは3〜5質量%である。ハードコート層は添加剤を含んでいてもよく、そのような添加剤としてシリコーン系添加剤が用いられる。該シリコーン系添加剤としてはポリエーテル変性ポリジメチルシロサンが挙げられ、具体的にはビックケミー・ジャパン(株)製のBYK330、BYK331、BYK346が挙げられる。滑性ハードコート層の形成方法は特に限定されず、通常行われている塗布方法、例えばロールコート法、スピンコート法、ディップコート法、バーコート法、グラビアコート法等のいかなる方法も採用される。
これらの機能層は、各々単独で用いることができ、或いはそれらを適宜組み合わせて用いることもできる。
<屈折率の測定方法>
(1)屈折率1.63のPETフィルム〔商品名「A4100」、東洋紡績(株)製〕上に、ディップコーター〔杉山元理化学機器(株)製〕により、各層用塗液をそれぞれ乾燥硬化後の膜厚で100〜500nm程度になるように層の厚さを調製して塗布した。
(2)乾燥後、紫外線照射装置〔岩崎電気(株)製〕により窒素雰囲気下で120W高圧水銀灯を用いて、400mJの紫外線を照射して硬化した。硬化後のPETフィルム裏面をサンドペーパーで荒らし、黒色塗料で塗りつぶしたものを反射分光膜厚計〔「FE-3000」、大塚電子(株)製〕により、反射スペクトルを測定した。
(3)反射スペクトルより読み取った反射率から、下記に示すn-Cauchyの波長分散式(式1)の定数を求め、光の波長400nmにおける屈折率を求めた。
a、b、c:波長分散定数
<屈折率の測定方法>
(1)屈折率1.63のPETフィルム〔商品名「A4100」、東洋紡績(株)製〕を100℃で1時間予備乾燥を行った後、PETフィルム上にインジウム:錫=10:1(質量比)のITOターゲットを用いてスパッタリングを行い、実膜厚20nmの透明導電層としての錫ドープ酸化インジウム層(ITO層)を形成し、透明導電性フィルムを作製した。
(2)この透明導電性フィルム裏面をサンドペーパーで荒らし、黒色塗料で塗りつぶしたものを反射分光膜厚計〔「FE-3000」、大塚電子(株)製〕により、反射スペクトルを測定した。
(3)反射スペクトルより読み取った反射率から、上記式(1)を用いて、光の波長400nmにおける屈折率を求めた。
<全光線透過率、ヘイズ値の測定方法>
ヘイズメーター〔「NDH2000」、日本電色工業(株)製〕により全光線透過率(%)及びヘイズ値(%)を測定した。
<透過色の測定方法>
色差計〔「SQ−2000」、日本電色工業(株)製〕を用いて透過色、b*を測定した。このb*は、JIS Z 8729に規定されているL*a*b表色系における値である。
<巻き取り性の評価方法>
両面ハードコート(HC)フィルムをロール状に巻き取り、目視で観察することにより、フィルムの巻き取り性を下記に示す評価基準によって評価した。
○:巻きじわ又はへこみなどの凹凸状変形がほとんどない。
×:巻きじわ又はへこみなどの凹凸状変形が大きい。
〔製造例1、ハードコート層用塗液(HC−1)の調製〕
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート80質量部、トリアクリル酸テトラメチロールメタン20質量部、1,6−ビス(3−アクリロイルオキシー2−ヒドロキシプロピルオキシ)ヘキサン20質量部、光重合開始剤[商品名:IRGACURE184、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製]4質量部及びイソブチルアルコール100質量部を混合してハードコート層用塗液(HC−1)を調製した。
〔製造例2、高屈折率層用塗液(H−1)の調製〕
平均粒子径が0.02μmの酸化ジルコニウム微粒子を79質量部、1分子中にアクリロイル基を6個有するウレタンアクリレート〔分子量1400、日本合成化学工業(株)製、紫光UV7600B〕21質量部及び光重合開始剤〔商品名「IRGACURE 184」、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製〕5質量部を混合し、メチルエチルケトンで上記固形分が10質量%になるように希釈し、高屈折率層用塗液(H−1)を調製した。
〔製造例3、高屈折率層用塗液(H−2)の調製〕
平均粒子径が0.02μmの酸化ジルコニウム微粒子を72質量部、1分子中にアクリロイル基を6個有するウレタンアクリレート〔分子量1400、日本合成化学工業(株)製、紫光UV7600B〕28質量部及び光重合開始剤〔商品名「IRGACURE 184」、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製〕5質量部を混合し、メチルエチルケトンで上記固形分が10質量%になるように希釈し、高屈折率層用塗液(H−2)を調製した。
〔製造例4、高屈折率層用塗液(H−3)の調製〕
平均粒子径が0.02μmの酸化ジルコニウム微粒子を86質量部、1分子中にアクリロイル基を6個有するウレタンアクリレート〔分子量1400、日本合成化学工業(株)製、紫光UV7600B〕14質量部及び光重合開始剤〔商品名「IRGACURE 184」、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製〕5質量部を混合した後、メチルエチルケトンで上記固形分が10質量%になるように希釈し、高屈折率層用塗液(H−3)を調製した。
〔製造例5、高屈折率層用塗液(H−4)の調製〕
平均粒子径が0.02μmの酸化ジルコニウム微粒子を67質量部、1分子中にアクリロイル基を6個有するウレタンアクリレート〔分子量1400、日本合成化学工業(株)製、紫光UV7600B〕33質量部及び光重合開始剤〔商品名「IRGACURE 184」、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製〕5質量部を混合した後、メチルエチルケトンで上記固形分が10質量%になるように希釈し、高屈折率層用塗液(H−4)を調製した。
〔製造例6、高屈折率層用塗液(H−5)の調製〕
平均粒子径が0.02μmの酸化ジルコニウム微粒子を58質量部、1分子中にアクリロイル基を6個有するウレタンアクリレート〔分子量1400、日本合成化学工業(株)製、紫光UV7600B〕42質量部及び光重合開始剤〔商品名「IRGACURE 184」、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製〕5質量部を混合し、メチルエチルケトンで上記固形分が10質量%になるように希釈し、高屈折率層用塗液(H−5)を調製した。
〔製造例7、高屈折率層用塗液(H−6)の調製〕
平均粒子径が0.02μmの酸化ジルコニウム微粒子を94質量部、1分子中にアクリロイル基を6個有するウレタンアクリレート〔分子量1400、日本合成化学工業(株)製、紫光UV7600B〕6質量部及び光重合開始剤〔商品名「IRGACURE 184」、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製〕5質量部を混合した後、メチルエチルケトンで上記固形分が10質量%になるように希釈し、高屈折率層用塗液(H−6)を調製した。
〔製造例9、低屈折率層用塗液(L−1)の調製〕
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート10質量部、シリカ微粒子分散液〔商品名「XBA−ST」、日産化学(株)製〕90質量部、イソプロピルアルコール900質量部、光重合開始剤〔商品名「IRGACURE 907」、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製〕5質量部を混合し、低屈折率層用塗液(L−1)を調製した。
〔製造例10、変性中空シリカ微粒子(ゾル)の調製〕
中空シリカゾル〔触媒化成工業(株)製、商品名:ELECOM NY-1001S1V、イソプロピルアルコールによる中空シリカゾルの25質量%分散液、平均粒子径60nm〕2000質量部、γ―アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン〔信越化学工業(株)製、KBM5103〕70質量部及び蒸留水80質量部を混合して変性中空シリカ微粒子(ゾル)(平均粒子径:60nm)を調製した。
〔製造例11、低屈折率層用塗液(L−2)の調製〕
パーフルオロ−(1,1,9,9−テトラヒドロ−5,8−ビスフルオロメチル−4,ジオキサ−1−ノネン)−9−オールを104質量部と、ビス(2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,−ドデカフルオロヘプタノイル)パーオキサイドの8質量%パーフルオロヘキサン溶液11質量部と重合反応によりヒドロキシル基含有フッ素アリエーテル重合体(数平均分子量72000、質量平均分子量118,000)を得た。
〔製造例12、低屈折率層用塗液(L−3)の調製〕
前記変性中空シリカ微粒子60質量部と、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート40質量部と、光重合開始剤〔チバスペシャリティケミカルズ(株)製、イルガキュア907〕2質量部と、イソプロピルアルコール2000質量部とを混合して低屈折率層用塗液(L−3)を調製した。
〔製造例13、低屈折率層用塗液(L−4)の調製〕
シリカ微粒子分散液〔商品名「XBA−ST」、日産化学(株)製〕5質量部と、アクリロイル基をもつ多官能バインダー〔商品名「HIC−GL」、共栄社化学(株)製〕95質量部と、光重合開始剤〔チバスペシャリティケミカルズ(株)製、イルガキュア907〕2質量部と、イソプロピルアルコール2000質量部とを混合して低屈折率層用塗液(L−4)を調製した。
〔製造例14、ハードコート層用塗液(HC−A1)の調製〕
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート95質量部、平均粒子径0.5μmのアクリル樹脂微粒子(屈折率1.495)5質量部、メチルエチルケトン100質量部、光重合開始剤〔商品名:「IRGACURE184」、チバジャパン(株)製〕4質量部を混合してハードコート層用塗液(HC−A1)を調製した。
〔製造例15、ハードコート層用塗液(HC−A2)の調製〕
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート97質量部、平均粒子径1.5μmのアクリル樹脂微粒子(屈折率1.495)3質量部、メチルエチルケトン100質量部、光重合開始剤〔商品名:「IRGACURE184」、チバジャパン(株)製〕4質量部を混合してハードコート層用塗液(HC−A2)を調製した。
(実施例1−1)
製造例1で調製したハードコート層用塗液(HC−1)をロールコーターにて、厚さ125μmのPETフィルム上に、乾燥硬化後の膜厚が4μmになるように塗布し、120W高圧水銀灯にて400mJの紫外線を照射して硬化させることにより、ハードコート処理PETフィルムを作製した。
(実施例1−2)
高屈折率層用塗液H−2を使用する以外は、実施例1−1と同様にして、透明導電性フィルムを作製した。得られた透明導電性フィルムについて、透過色の色調(b*)、全光線透過率(%)及びヘイズ値(%)を前記方法で測定し、それらの結果を表1に示した。
(実施例1−3)
高屈折率層の乾燥硬化後の膜厚を65nm、低屈折率層の乾燥硬化後の膜厚を25nm、ITO層の膜厚を25nmにする以外は、実施例1−1と同様にして透明導電性フィルムを作製した。得られた透明導電性フィルムについて、透過色の色調(b*)、全光線透過率(%)及びヘイズ値(%)を前記方法で測定し、それらの結果を表1に示した。
(実施例1−4)
低屈折率層の乾燥硬化後の膜厚を15nmにする以外は、実施例1−1と同様にして透明導電性フィルムを作製した。得られた透明導電性フィルムについて、透過色の色調(b*)、全光線透過率(%)及びヘイズ値(%)を前記方法で測定し、それらの結果を表1に示した。
(実施例1−5)
低屈折率層の乾燥硬化後の膜厚を45nm、ITO層の膜厚を25nmにする以外は、実施例1−1と同様にして、透明導電性フィルムを作製した。得られた透明導電性フィルムについて、透過色の色調(b*)、全光線透過率(%)及びヘイズ値(%)を前記方法で測定し、それらの結果を表1に示した。
(実施例1−6)
高屈折率層の乾燥硬化後の膜厚を65nm、低屈折率層用塗液L−2を使用し、低屈折率層の乾燥硬化後の膜厚を30nm、ITO層の膜厚を25nmにする以外は、実施例1−1と同様にして透明導電性フィルムを作製した。得られた透明導電性フィルムについて、透過色の色調(b*)、全光線透過率(%)及びヘイズ値(%)を前記方法で測定し、それらの結果を表1に示した。
(実施例1−7)
高屈折率層の乾燥硬化後の膜厚を65nm、低屈折率層用塗液L−3を使用し、低屈折率層の乾燥硬化後の膜厚を30nm、ITO層の膜厚を25nmにする以外は、実施例1−1と同様にして透明導電性フィルムを作製した。得られた透明導電性フィルムについて、透過色の色調(b*)、全光線透過率(%)及びヘイズ値(%)を前記方法で測定し、それらの結果を表2に示した。
(実施例1−8)
高屈折率層の乾燥硬化後の膜厚を45nm、低屈折率層用塗液L−3を使用し、低屈折率層の乾燥硬化後の膜厚を30nm、ITO層の膜厚を25nmにする以外は、実施例1−1と同様にして透明導電性フィルムを作製した。得られた透明導電性フィルムについて、透過色の色調(b*)、全光線透過率(%)及びヘイズ値(%)を前記方法で測定し、それらの結果を表2に示した。
(実施例1−9)
高屈折率層の乾燥硬化後の膜厚を90nm、低屈折率層用塗液L−3を使用し、低屈折率層の乾燥硬化後の膜厚を25nm、ITO層の膜厚を20nmにする以外は、実施例1−1と同様にして透明導電性フィルムを作製した。得られた透明導電性フィルムについて、透過色の色調(b*)、全光線透過率(%)及びヘイズ値(%)を前記方法で測定し、それらの結果を表2に示した。
(実施例1−10)
高屈折率層用塗液H−3を使用し、高屈折率層の乾燥硬化後の膜厚を65nm、低屈折率層用塗液L−3を使用し、低屈折率層の乾燥硬化後の膜厚を30nm、ITO層の膜厚を25nmにする以外は、実施例1−1と同様にして透明導電性フィルムを作製した。得られた透明導電性フィルムについて、透過色の色調(b*)、全光線透過率(%)及びヘイズ値(%)を前記方法で測定し、それらの結果を表2に示した。
(実施例1−11)
高屈折率層用塗液H−4を使用し、高屈折率層の乾燥硬化後の膜厚を65nm、低屈折率層用塗液L−3を使用し、低屈折率層の乾燥硬化後の膜厚を30nm、ITO層の膜厚を20nmにする以外は、実施例1−1と同様にして透明導電性フィルムを作製した。得られた透明導電性フィルムについて、透過色の色調(b*)、全光線透過率(%)及びヘイズ値(%)を前記方法で測定し、それらの結果を表2に示した。
(実施例1−12)
高屈折率層の乾燥硬化後の膜厚を65nm、低屈折率層用塗液L−3を使用し、低屈折率層の乾燥硬化後の膜厚を30nm、ITO層のスパッタリング後のアニール処理を150℃、60分間行う以外は、実施例1−1と同様にして透明導電性フィルムを作製した。得られた透明導電性フィルムについて、透過色の色調(b*)、全光線透過率(%)及びヘイズ値(%)を前記方法で測定し、それらの結果を表2に示した。
(実施例1−13)
高屈折率層の乾燥硬化後の膜厚を65nm、低屈折率層用塗液L−3を使用し、低屈折率層の乾燥硬化後の膜厚を25nm、ITO層の膜厚を25nm、ITO層のスパッタリング後のアニール処理を100℃、60分間行う以外は、実施例1−1と同様にして透明導電性フィルムを作製した。得られた透明導電性フィルムについて、透過色の色調(b*)、全光線透過率(%)及びヘイズ値(%)を前記方法で測定し、それらの結果を表2に示した。
(実施例1−14)
高屈折率用塗液H−4を使用し、高屈折率層の乾燥硬化後の膜厚を55nm、低屈折率層の乾燥硬化後の膜厚を30nm、ITO層の膜厚を20nmにする以外は、実施例1−1と同様にして透明導電性フィルムを作製した。得られた透明導電性フィルムについて、透過色の色調(b*)、全光線透過率(%)及びヘイズ値(%)を前記方法で測定し、それらの結果を表2に示した。
(比較例1−1)
高屈折率層用塗液H−5を使用する以外は、実施例1−1と同様にして透明導電性フィルムを作製した。得られた透明導電性フィルムについて、透過色の色調(b*)、全光線透過率(%)及びヘイズ値(%)を前記方法で測定し、それらの結果を表3に示した。
(比較例1−2)
高屈折率層の乾燥硬化後の膜厚を65nm、低屈折率層用塗液L−3を使用し、低屈折率層の乾燥硬化後の膜厚を60nmにする以外は、実施例1−1と同様にして透明導電性フィルムを作製した。得られた透明導電性フィルムについて、透過色の色調(b*)、全光線透過率(%)及びヘイズ値(%)を前記方法で測定し、それらの結果を表3に示した。
(比較例1−3)
高屈折率層の乾燥硬化後の膜厚を65nm、低屈折率層用塗液L−3を使用し、低屈折率層の乾燥硬化後の膜厚を5nmにする以外は、実施例1−1と同様にして透明導電性フィルムを作製した。得られた透明導電性フィルムについて、透過色の色調(b*)、全光線透過率(%)及びヘイズ値(%)を前記方法で測定し、それらの結果を表3に示した。
(比較例1−4)
高屈折率層用塗液H−6を使用し、高屈折率層の乾燥硬化後の膜厚を65nm、低屈折率層用塗液L−3を使用し、低屈折率層の乾燥硬化後の膜厚を30nm、ITO層の膜厚を20nmにする以外は、実施例1−1と同様にして透明導電性フィルムを作製した。得られた透明導電性フィルムについて、透過色の色調(b*)、全光線透過率(%)及びヘイズ値(%)を前記方法で測定し、それらの結果を表3に示した。
(比較例1−5)
高屈折率層の乾燥硬化後の膜厚を100nm、低屈折率層用塗液L−3を使用し、低屈折率層の乾燥硬化後の膜厚を30nmにする以外は、実施例1−1と同様にして透明導電性フィルムを作製した。得られた透明導電性フィルムについて、透過色の色調(b*)、全光線透過率(%)及びヘイズ値(%)を前記方法で測定し、それらの結果を表3に示した。
(比較例1―6)
高屈折率層の乾燥硬化後の膜厚を20nm、低屈折率層用塗液L−3を使用し、低屈折率層の乾燥硬化後の膜厚を30nmにする以外は、実施例1−1と同様にして透明導電性フィルムを作製した。得られた透明導電性フィルムについて、透過色の色調(b*)、全光線透過率(%)及びヘイズ値(%)を前記方法で測定し、それらの結果を表3に示した。
(比較例1−7)
高屈折率層の乾燥硬化後の膜厚を20nm、低屈折率層用塗液L−3を使用し、低屈折率層の乾燥硬化後の膜厚を25nm、ITOの膜厚を70nmにする以外は、実施例1−1と同様にして透明導電性フィルムを作製した。得られた透明導電性フィルムについて、透過色の色調(b*)、全光線透過率(%)及びヘイズ値(%)を前記方法で測定し、それらの結果を表3に示した。
(比較例1−8)
高屈折率層の乾燥硬化後の膜厚を70nm、低屈折率層用塗液L−4を使用し、低屈折率層の乾燥硬化後の膜厚を30nmにする以外は、実施例1−1と同様にして透明導電性フィルムを作製した。得られた透明導電性フィルムについて、透過色の色調(b*)、全光線透過率(%)及びヘイズ値(%)を前記方法で測定し、それらの結果を表3に示した。
(実施例2−1)
製造例1で調製したハードコート層用塗液(HC−1)をロールコーターにて、厚さ125μmのPETフィルム上に、乾燥硬化後の膜厚が2μmになるように塗布し、120W高圧水銀灯にて400mJの紫外線を照射して硬化させることにより、ハードコート処理PETフィルムを作製した。
(実施例2−2)
製造例1で調製したハードコート層用塗液(HC−1)をロールコーターにて、厚さ125μmのPETフィルム上に、乾燥硬化後の膜厚が4μmになるように塗布し、120W高圧水銀灯にて400mJの紫外線を照射して硬化させることにより、ハードコート処理PETフィルムを作製した。このハードコート処理PETフィルム裏面に製造例13で調製したハードコート層用塗液(HC−A2)をロールコーターにて、乾燥硬化後の膜厚が4μmになるように塗布し、120W高圧水銀灯にて400mJの紫外線を照射し、硬化させることにより、両面ハードコートフィルムを作製した。
(比較例2−1)
製造例1で調製したハードコート層用塗液(HC−1)をロールコーターにて、厚さ125μmのPETフィルム上に、乾燥硬化後の膜厚が4μmになるように塗布し、120W高圧水銀灯にて400mJの紫外線を照射して硬化させることにより、ハードコート処理PETフィルムを作製した。このハードコート処理PETフィルムの裏面に製造例1で調製したハードコート層用塗液(HC−1)をロールコーターにて、乾燥硬化後の膜厚が4μmになるように塗布し、120W高圧水銀灯にて400mJの紫外線を照射し、硬化させることにより、両面ハードコートフィルムを作製した。得られた両面ハードコートフィルムの巻き取り性を評価したところ×であった。
Claims (6)
- ポリエステルフィルムの表面から順に、高屈折率層、低屈折率層及び錫ドープ酸化インジウム層が積層された透明導電性フィルムであって、
高屈折率層は、金属酸化物微粒子と紫外線硬化性バインダーとより形成され、光の波長400nmにおける屈折率が1.63〜1.86、膜厚が40〜90nmであり、低屈折率層は、光の波長400nmにおける屈折率が1.33〜1.53、膜厚が10〜50nmであり、錫ドープ酸化インジウム層は、光の波長400nmにおける屈折率が1.85〜2.35、膜厚が5〜50nmであり、静電容量タイプのタッチパネルに用いられることを特徴とする透明導電性フィルム。 - ポリエステルフィルムと高屈折率層との間に、膜厚1.0〜10.0μmのハードコート層が積層されている請求項1に記載の透明導電性フィルム。
- ポリエステルフィルムの錫ドープ酸化インジウム層の反対面に機能層が形成されている請求項1又は請求項2に記載の透明導電性フィルム。
- 機能層は、ハードコート層、防眩層、指紋なじみ層又は自己修復層である請求項3に記載の透明導電性フィルム。
- 機能層としてのハードコート層が滑性を有するハードコートであって、膜厚が1.0〜10.0μm、平均粒子径が膜厚の10〜60%である透光性微粒子を0.5〜30質量%含むことを特徴とする請求項4に記載の透明導電性フィルム。
- 機能層としてのハードコート層又は防眩層の上にさらに反射防止層が積層されている請求項4に記載の透明導電性フィルム。
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