JP5493464B2 - エレベーターの制御装置 - Google Patents
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Description
そして、一般利用者は立った状態で操作し易い高さにある操作盤を、車椅子利用者は車椅子に乗った状態で操作し易い高さにある操作盤を、それぞれ操作するであろうということが従来のエレベーターの制御装置における乗客種別判定の前提となっている。
そして、乗場操作盤については、乗場壁面の適当な高さの上下にそれぞれある操作盤を操作者が区別することなく操作してしまうことが多い。
そして、このような本来必要のない戸開継続時間の延長が発生すると、総合的にみてエレベーターの輸送効率が低下してしまうという課題があり、乗客にとっては苛立ち等の心理面での課題(快適性が損なわれるという課題)が発生することになる。
図1から図5は、この発明の実施の形態1に係るもので、図1はエレベーターの制御装置の全体構成を示す図、図2はエレベーターの乗りかごの平面断面図、図3は一般用かご内操作盤の正面図、図4は車椅子用かご内操作盤の正面図、図5はエレベーターの制御装置の動作を示すフロー図である。
乗りかご1の上端と釣合い重り2の上端とは、それぞれ主ロープ3の両端に接続されて連結されており、この主ロープ3の中間部が乗りかご1及び釣合い重り2の昇降を駆動する巻上機4の駆動シーブに巻き掛けられることにより、乗りかご1及び釣合い重り2は昇降路内につるべ状に吊持されている。
そして、この袖壁の、立った状態の一般利用者が操作し易い位置(高さ)には、一般用かご内操作盤6が設置されている。
この一般用かご内操作盤6には、乗りかご1の停止する各階床に対応して設けられ、押下することにより対応する階床を目的階とする行先呼びを登録するための一般用かご内行先ボタン6a、並びに、押下することによりかご戸5を戸開するための一般用戸開ボタン6b及び押下することによりかご戸5を戸閉するための一般用戸閉ボタン6cが取付けられている。
そして、この車椅子用かご内操作盤7にも、一般用かご内操作盤6と同様、乗りかご1の停止する各階床に対応して設けられ、押下することにより対応する階床を目的階とする行先呼びを登録するための車椅子用かご内行先ボタン7a、並びに、押下することによりかご戸5を戸開するための車椅子用戸開ボタン7b及び押下することによりかご戸5を戸閉するための車椅子用戸閉ボタン7cが取付けられている。
この一般用乗場操作盤9には、押下することにより上方向の乗場呼びを登録するための一般用上方向乗場呼びボタン9a、及び、押下することにより下方向の乗場呼びを登録するための一般用下方向乗場呼びボタン9bが取付けられている。
より具体的には、乗りかご1内に設置された一般用かご内操作盤6及び車椅子用かご内操作盤7は、乗りかご1に設置された各種機器と制御盤12とを接続する昇降路内に垂下されたかご制御ケープル13を介して制御盤12と接続されており、これらの操作盤から制御盤12へと操作盤に対する操作情報が送信されるとともに、制御盤12からこれらの制御盤へと例えばボタンの点灯表示等の制御信号が送信される。
また、制御盤12は巻上機4とも接続されており、巻上機4は制御盤12による制御の下、乗りかご1及び釣合い重り2の昇降を駆動する。
そして、この乗場呼び登録に応答すべく、制御盤12の制御指令に基づいて駆動する巻上機4により、乗りかご1は前記操作階へと走行される。
この際、かご戸5が全開中にかご内操作盤の戸閉ボタンが押下されると、前記所定時間経過前であってもかご戸5は戸閉される。また、乗場操作盤の当該乗場呼びと同方向の乗場呼びボタン又はかご内操作盤の戸開ボタンが押下中は戸開された状態が維持され、かご戸5が戸閉動作中に戸開ボタンが押下されると、戸閉動作が中止されてかご戸5は反転戸開される。
そして、この行先呼び登録に応答すべく、制御盤12の制御指令に基づいて駆動する巻上機4により、乗りかご1は前記目的階へと走行される。
この際、かご戸5が全開中にかご内操作盤の戸閉ボタンが押下されると、前記戸開継続時間経過前であってもかご戸5は戸閉される。また、かご内操作盤の戸開ボタンが押下中は戸開された状態が維持され、かご戸5が戸閉動作中に戸開ボタンが押下されると、戸閉動作が中止されてかご戸5は反転戸開される。
すなわち、まず、ステップS1において、制御盤12は、当該エレベーターが一般用乗場操作盤9又は車椅子用乗場操作盤10の操作により登録された乗場呼びに応答したか否かについて判断を行う。この判断において、当該エレベーターは乗場呼びに応答していないと判断された場合には、ステップS6へと移行してフローは終了する。
一方、このステップS1の判断において、当該エレベーターが乗場呼びに応答したと判断された場合には、ステップS2へと進む。
一方、このステップS2の判断において、車椅子用かご内行先ボタン7aが押下されたと判断された場合には、次のステップS3へと進む。
従って、制御盤12は、ステップS2での判断に係る車椅子用かご内操作盤7の操作により登録された行先呼びの目的階(当該かご行先呼び登録階)に到着した際におけるかご戸5の前記戸開継続時間を、一般利用者向けであって通常の戸開継続時間である第1の戸開継続時間に設定を行い、その後ステップS6へと至り一連の動作フローは終了する。
そして、このステップS6の後、乗りかご1が当該かご行先呼び登録階に到着すると、かご戸5は戸開され、全開状態となってからステップS4で設定された戸開継続時間すなわち第1の戸開継続時間の経過後に戸閉されることになる。
このステップS5では、ステップS3において当該乗場呼び登録が車椅子用乗場操作盤10の操作によるものであると判断されており、よって、ステップS2における車椅子用かご内操作盤7の操作は車椅子利用者によるものであると推定される。
そして、このステップS6の後、乗りかご1が当該かご行先呼び登録階に到着すると、かご戸5は戸開され、全開状態となってからステップS5で設定された戸開継続時間すなわち第2の戸開継続時間の経過後に戸閉されることになる。
図6は、この発明の実施の形態2に係るもので、エレベーターの制御装置の動作を示すフロー図である。
ここで説明する実施の形態2は、前述した実施の形態1の構成において、車椅子用乗場操作盤が操作されずに一般用乗場操作盤の操作による乗場呼びに応答した場合において、車椅子用かご内操作盤の行先ボタンが押下された際、押下された行先ボタンに対応する階床における戸開継続時間が既に一般利用者向けの第1の戸開継続時間に設定されている状態であるとき、換言すれば、一度車椅子用かご内操作盤の行先ボタンを押下した後、再度同じ行先ボタンを押下したとき(いわゆる「二度押し」をしたとき)には、戸開継続時間を車椅子利用者向けであって通常より長い第2の戸開継続時間に設定し直すようにしたものである。
この図6において、ステップS11及びS12は、実施の形態1の図5におけるステップS1及びS2と全く同様である。
また、ステップS12から移行したステップS13において行われる判断は、実施の形態1の図5におけるステップS3と同様であり、このステップS13の判断において当該エレベーターが応答した当該乗場呼び登録が車椅子用乗場操作盤10の操作によるものであると判断された場合に移行するステップS14は、実施の形態1の図5におけるステップS5と同様である。つまり、ステップS14においては、前記戸開継続時間が通常(第1の戸開継続時間)より長い第2の戸開継続時間に設定された後、ステップS17に至り一連の動作フローは終了する。
従って、このステップS15においては、ある車椅子用かご内行先ボタン7aについて、いわゆる「二度押し」がなされたか否かについて判断していることになる。
このステップS16においては、先のステップS13において当該乗場呼び登録が一般用乗場操作盤9の操作によるものであると判断されており、ステップS12における車椅子用かご内操作盤7の操作は一般利用者によるものであると推定されることから、制御盤12は、当該かご行先呼び登録階に到着した際の前記戸開継続時間を、一般利用者向けであって通常の戸開継続時間である第1の戸開継続時間に設定を行い、その後ステップS17へと至り一連の動作フローは終了する。
従って、一度ある車椅子用かご内行先ボタン7aが「二度押し」されて当該かご行先呼び登録階の前記戸開継続時間が第1の戸開継続時間から第2の戸開継続時間に切替わった後に、再度同じ車椅子用かご内行先ボタン7aが押下されると、前記戸開継続時間は再び第1の戸開継続時間へと切替えられることになる。
図7及び図8は、この発明の実施の形態3に係るもので、図7は車椅子用かご内操作盤の正面図、図8はエレベーターの制御装置の動作を示すフロー図である。
ここで説明する実施の形態3は、前述の実施の形態2の構成に加えて、車椅子用かご内操作盤の車椅子用かご内行先ボタン近傍に、車椅子呼び応答灯(車椅子呼び応答報知手段)を各車椅子用かご内行先ボタンのそれぞれに対応させて設け、これらの車椅子呼び応答灯の点灯状態によって、車椅子用かご内行先ボタンに対応する階床に到着した際の戸開継続時間が車椅子利用者向けの長い時間であるのかどうかを利用者に報知するようにしたものである。
ここでは、図7に示すように、各車椅子用かご内行先ボタン7aは1階から3階までが下段となり4階から6階までが上段となる2列に配置されており、これらのボタン列に沿って各車椅子呼び応答灯15も2列に配置されている。
ここでいう車椅子呼びとは、乗りかご1が当該かご行先呼び登録階に到着した時の前記戸開継続時間が車椅子利用者向けであって通常より長い継続時間である第2の戸開継続時間となるかご行先階呼びのことである。
なお、他の構成については実施の形態2と同様である。
このステップS27においては、制御盤12は、先のステップS22での判断に係る車椅子用かご内操作盤7の操作により登録された行先呼びの目的階(当該かご行先呼び登録階)に対応する車椅子用かご内行先ボタン7a、すなわち、押下された車椅子用かご内行先ボタン7aのボタン灯を点灯させる。そして、同時に、この押下された車椅子用かご内行先ボタン7aに対応する車椅子呼び応答灯15、すなわち、当該かご行先呼び登録階に対応する車椅子呼び応答灯15を点灯させ、その後ステップS29へと至り一連の動作フローは終了する。
このステップS28においては、制御盤12は、先のステップS22での判断に係る車椅子用かご内操作盤7の操作により登録された行先呼びの目的階(当該かご行先呼び登録階)に対応する車椅子用かご内行先ボタン7a、すなわち、押下された車椅子用かご内行先ボタン7aのボタン灯のみを点灯させ、その後ステップS29へと至り一連の動作フローは終了する。従って、この押下された車椅子用かご内行先ボタン7aに対応する車椅子呼び応答灯15、すなわち、当該かご行先呼び登録階に対応する車椅子呼び応答灯15は消灯したままである。
なお、車椅子呼び応答報知手段は車椅子呼び応答灯15に限らず、例えば、音声により車椅子呼びが登録されている階床を報知するアナウンス装置を乗りかご1内に設けるようにしてもよい。
図9は、この発明の実施の形態4に係るもので、エレベーターの制御装置の動作を示すフロー図である。
ここで説明する実施の形態4は、実施の形態1から3の構成に加えて、乗りかご内の負荷を検出するかご負荷検出手段をさらに設け、車椅子用かご内操作盤が操作され、かつ、戸開継続時間が車椅子利用者向けの第2の戸開継続時間に設定されていない場合に、このかご負荷検出手段により検出された乗りかご内の負荷に基づいて乗りかご内が混雑しているか否か判断して、乗りかご内が混雑しているときには戸開継続時間を通常より長くするようにしたものである。
また、他の構成については、実施の形態1等と同様である。
一方、ステップS31において、当該エレベーターがかご行先呼びに応答したと判断された場合にはステップS32へと進み、制御盤12は、乗りかご1内に設置された車椅子用かご内操作盤7の車椅子用かご内行先ボタン7aが押下されているか否かについて判断を行う。
このステップS33の判断において、当該かご行先呼び登録階の前記戸開継続時間が前記第2の戸開継続時間であると判断された場合にはステップS34へと移り、制御盤12はかご戸5の前記開放時間タイマーを前記第2の戸開継続時間に設定する。
このステップS35においては、制御盤12は、前記かご負荷検出手段(秤装置16)により検出された乗りかご1内の負荷に基づいて乗りかご1内が混雑しているか否か、すなわち、乗りかご1内の負荷が所定の閾値以上であるか否かについて判断を行う。この判断において、乗りかご1内が混雑している、すなわち、乗りかご1内の負荷が所定の閾値以上であると判断された場合には、ステップS37へと移行して、制御盤12はかご戸5の前記開放時間タイマーを一般利用者向けの混雑時の戸開継続時間である第3の戸開継続時間に設定する。この第3の戸開継続時間は前記第1の戸開継続時間より長い時間に定められる。
そして、ステップS39へと至り、一連の動作フローは終了する。
2 釣合い重り
3 主ロープ
4 巻上機
5 かご戸
6 一般用かご内操作盤
6a 一般用かご内行先ボタン
6b 一般用戸開ボタン
6c 一般用戸閉ボタン
7 車椅子用かご内操作盤
7a 車椅子用かご内行先ボタン
7b 車椅子用戸開ボタン
7c 車椅子用戸閉ボタン
8 乗場
9 一般用乗場操作盤
9a 一般用上方向乗場呼びボタン
9b 一般用下方向乗場呼びボタン
10 車椅子用乗場操作盤
10a 車椅子用上方向乗場呼びボタン
10b 車椅子用下方向乗場呼びボタン
11 車椅子マーク
12 制御盤
13 かご制御ケープル
14 乗場制御ケーブル
15 車椅子呼び応答灯
16 秤装置
Claims (4)
- エレベーターの乗場に設けられ、操作することにより乗場呼びを登録する一般用乗場呼びボタン及び車椅子用乗場呼びボタンと、
乗りかご内に設けられ、操作することによりかご行先呼びを登録する一般用かご内行先ボタン及び車椅子用かご内行先ボタンと、
前記車椅子用かご内行先ボタンが操作され、かつ、前記車椅子用乗場呼びボタンが操作されていない場合において、前記車椅子用かご内行先ボタンの当該操作によるかご行先呼び登録階に到着した際の戸開継続時間が所定の第1の戸開継続時間に設定されていなければ前記かご行先呼び登録階に到着した際の戸開継続時間を前記第1の戸開継続時間に設定し、前記かご行先呼び登録階に到着した際の戸開継続時間が既に前記第1の戸開継続時間に設定されていれば前記かご行先呼び登録階に到着した際の戸開継続時間を前記第1の戸開継続時間より長い所定の第2の戸開継続時間に設定するとともに、前記車椅子用かご内行先ボタンが操作され、かつ、前記車椅子用乗場呼びボタンが操作されている場合は、前記かご行先呼び登録階に到着した際の戸開継続時間を前記第2の戸開継続時間に設定する制御手段と、を備えたことを特徴とするエレベーターの制御装置。 - 前記かご行先呼び登録階に到着した際の戸開継続時間が前記第2の戸開継続時間に設定されていることを利用者に報知する車椅子呼び応答報知手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載のエレベーターの制御装置。
- 前記車椅子呼び応答報知手段は、車椅子用かご内行先ボタンの近傍に車椅子用かご内行先ボタンのそれぞれに対応して設けられた車椅子呼び応答灯であることを特徴とする請求項2に記載のエレベーターの制御装置。
- 前記乗りかご内の負荷を検出するかご負荷検出手段を備え、
前記制御手段は、前記車椅子用かご内行先ボタンが操作され、かつ、前記かご行先呼び登録階に到着した際の戸開継続時間が前記第2の戸開継続時間に設定されていない場合であって、前記かご負荷検出手段により検出された前記乗りかご内の負荷に基づいて前記乗りかご内が混雑していると判断されるときは、前記かご行先呼び登録階に到着した際の戸開継続時間を前記第1の戸開継続時間より長い所定の第3の戸開継続時間に設定することを特徴とする請求項1から請求項3いずれかに記載のエレベーターの制御装置。
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