JP5488416B2 - トロイダル型無段変速機用外輪の製造方法 - Google Patents
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Description
自動車用変速装置としてトロイダル型無段変速機を使用する事が多くの刊行物に記載され、且つ、一部で実施されて周知である。特に、特許文献1には、各種構造のトロイダル型無段変速機が記載されている。図12に、この特許文献1に記載されており、現在実施されているトロイダル型無段変速機の基本構成を示している。先ず、この従来構造の第1例に就いて、簡単に説明する。1対の入力ディスク1a、1bを入力回転軸2に対し、それぞれがトロイド曲面(断面円弧形の凹面)である入力側内側面3、3同士を互いに対向させた状態で、互いに同心に、且つ、同期した回転を自在に支持している。
即ち、トロイダル型無段変速機の運転時に、入力側、出力側各ディスク1a、1b、6、各パワーローラ8aの弾性変形に基づき、これら各パワーローラ8aをこれら各ディスク1a、1b、6の軸方向に変位させる必要が生じると、これら各パワーローラ8aを回転自在に支持している前記スラスト玉軸受17の外輪18が、外側面に設けた部分円筒面状の凹部19と前記支持梁部15の円筒状凸面14との当接面を滑らせつつ、この円筒状凸面14の中心軸イを中心として揺動変位する。この揺動変位に基づき、前記各パワーローラ8aの周面のうちで、前記各ディスク1a、1b、6の軸方向片側面と転がり接触する部分が、これら各ディスク1a、1b、6の軸方向に変位し、前記接触状態を適正に維持する。
(1) 前記凹部19の内面と前記円筒状凸面14とが局部的に摩耗し易い。
(2) 前記スラスト玉軸受17の耐久性を確保しにくい。
このうちの(1) の問題が生じる理由は、前記凹部19の内面と前記円筒状凸面14とが、図16の(A)に示す様に、この凹部19の底部若しくは底部近傍のみで、ほぼ線接触に近い状態で接触し、接触部の面圧が高くなる為である。
上述の様な事情に鑑みて、スラスト玉軸受を構成する外輪の外側面に形成した凹部の内面と、トラニオンを構成する支持梁部に設けた円筒状凸面との接触面積を確保して、これら両面の摩耗を抑え、しかも、前記外輪の弾性変形を抑えて、前記スラスト玉軸受の耐久性を確保し、トロイダル型無段変速機全体としての耐久性を向上させる構造として、特願2009−267177に開示された発明がある。本発明の製造方法は、この先発明に係るトロイダル型無段変速機に組み込む外輪の製造方法に関するものであるから、先ず、前記先発明に係るトロイダル型無段変速機の構造及び作用に就いて、図17〜20により説明する。
即ち、先発明のトロイダル型無段変速機の場合には、スラスト玉軸受17aを構成する前記外輪18aの外側面に形成した凹部19aの内面と前記支持梁部15に設けた円筒状凸面14とを、これら両面の円周方向に関して2箇所位置で当接させている。この為、前記凹部19aの内面と前記円筒状凸面14との接触面積を確保して、これら両面の接触部の面圧を低く抑え、これら両面の摩耗を抑える事ができる。
これと同時に、前記凹部の内面に位置して前記外側面の中心となる、前記中心孔の開口部に中央部基準面を、前記ゴシックアーチ状の部分を加工する金型のうちの他の部分に設けた第二の加工面を押し付けてこの第二の加工面の形状を転写する塑性加工により形成する。
その後、前記ゴシックアーチ状の部分と前記中央部基準面とを基準として、前記外輪軌道及び前記支持軸の外周面に仕上加工を施す。
即ち、凹部のうちで前記支持梁部の円筒状凸面と当接する部分、及び、中心孔の開口部の中央部基準面の塑性加工は、金型の加工面を中間素材のうちの加工すべき部分に押し付けてこの加工面の形状をこれら加工すべき部分に転写する事により、容易且つ迅速に行える。前記金型の加工面は高精度に加工する必要があるが、1個の金型を造れば、多数の外輪を加工できる為、この加工面の加工が面倒であっても、トロイダル型無段変速機用外輪を製造する事に関する能率が低下し、このトロイダル型無段変速機用外輪の製造コストが嵩む事にはならない。
又、請求項2に記載した様に、前記凹部の内面のうちで、他の部分よりも突出した部分にのみ、前記金型の加工面を押し付ければ、加工面積を小さく抑えて、この金型やプレス装置の負荷を軽減できるだけでなく、被加工物である前記外輪中の残留応力を低減できる。
図1〜10は、本発明の実施の形態の第1例を示しており、このうちの図1〜2は、本発明の製造方法により造られるトロイダル型無段変速機用の外輪18bを示している。この外輪18bは、前述の先発明に係るトロイダル型無段変速機に組み込まれる外輪18a(図19〜20参照)と同様、外側面に、前記外輪18bの径方向に貫通する状態で形成した凹部19bの内面を、単一円筒面ではなく、1対の側方凹曲面部29a、29aと中央凹曲面部30aとを連続させた、ゴシックアーチ状の断面形状を有するものとしている。これら各凹曲面29a、30aの断面形状に関する曲率半径と、前記外輪18bを組み付けるべき、図3、9、10に示したトラニオン9bの支持梁部15aの円筒状凸面14aの断面形状の曲率半径との関係は、前記先発明の場合と同様である。
(1) 前記両側方凹曲面部29a、29a(図2の破線ハ、ハに沿った部分)を、ゴシックアーチ形状を構成する非同心の部分凹円筒面形状とすべく、この部分凹円筒面形状と凹凸が逆転した部分凸円筒面形状を、前記両側方凹曲面部29a、29aとなるべき部分に突き当てられる部分に設けている。
(2) 前記部分凸円筒面形状部分が、前記両側方凹曲面部29a、29aとなるべき部分に突き当てられた状態で、前記下流側給油路21の開口部(図2の破線ニに沿った部分)に突き当てられる部分に、この部分を部分円すい状凹面に塑性変形させる、外周面を円すい状若しくは部分円すい状の凸面とした凸部を設けている。
(3) 前記(2)に記載した凸部の中心軸と、前記(1)に記載した1対の部分凸円筒面形状部分との位置関係を、完成後の前記外輪18bに於ける、前記支持軸10aの中心軸と前記両側方凹曲面部29a、29aとの位置関係に一致させている。
先ず、図4→図5に示す様にして、前記最終中間素材を、工作機械の主軸の先端部に設けたチャック34に組み付ける。この際、前記両側方凹曲面部29a、29aと前記中央部基準面33とを基準として利用する事により、前記最終中間素材の位置決めを図る。具体的には、前記支持軸10aの中心軸と前記主軸の回転中心とを一致させると共に、この支持軸10aの軸方向に関する、前記最終中間素材の位置決めを図る。
図11は、本発明の実施の形態の第2例を示している。本例の場合には、外輪18cの外側面に形成した凹部19cの両側部分にそれぞれ形成した1対の側方凹曲面部29b、29bのうち、前記外輪18cの径方向中間部のみを、中央凹曲面部30b及びこれら両側方凹曲面部29b、29bのこの外輪18cの径方向両端部よりも突出させている。
この為本例の場合には、前記両側方凹曲面部29b、29bのうちで支持梁部15aの円筒状凸面14a(図3参照)と当接する部分を、ゴシックアーチ形状を構成する部分凹円筒面状に加工する際に要する力を、上述した実施の形態の第1例の場合に比べても、より一層低減できる。
その他の部分の構成及び作用は、上述した実施の形態の第1例と同様であるから、同等部分に関する図示並びに説明は省略する。
2 入力回転軸
3 入力側内側面
4 出力歯車
5 出力筒
6 出力ディスク
7 出力側内側面
8、8a パワーローラ
9、9a トラニオン
10、10a 支持軸
11 駆動軸
12 押圧装置
13 傾転軸
14、14a 円筒状凸面
15、15a 支持梁部
16 ラジアルニードル軸受
17、17a スラスト玉軸受
18、18a、18b、18c 外輪
19、19a、19b、19c 凹部
20 ラジアルニードル軸受
21 下流側給油路
22 上流側給油路
23 給油パイプ
24 プーリ
25 段差面
26 玉
27 内輪軌道
28 外輪軌道
29、29a、29b 側方凹曲面部
30、30a、30b 中央凹曲面部
31 凹孔
32 段差部
33 中央部基準面
34 チャック
35 Vブロック
36 スペーサ
37 スライド孔
38 位置決め用受ピン
39 受凹部
40 位置決め用押ピン
41 圧縮ばね
42 切削工具
43 砥石
Claims (2)
- 支持梁部の円筒状凸面と係合させる事によりトラニオンに対し揺動変位を可能に支持すと共にパワーローラを回転自在に支持すべく、外側面に径方向に貫通する凹部を、内側面の中央部に支持軸を、この支持軸の中心部に外側面側に開口する中心孔を、それぞれ設けて成り、前記凹部は、幅方向両側部分に設けられ、断面形状の曲率半径が前記円筒状凸面の曲率半径よりも大きな1対の側方凹曲面部を備えたゴシックアーチ状の断面形状を有するものであり、前記支持軸の周囲にラジアル軸受を介して配置されるパワーローラの内側面に形成したスラスト内輪軌道と、内側面に形成したスラスト外輪軌道との間に転動体を設置した状態で使用されるトロイダル型無段変速機用外輪の製造方法であって、前記凹部のうちで前記支持梁部の円筒状凸面と当接する、断面形状がゴシックアーチ状の部分のうちの、少なくとも前記支持梁部の円筒状凸面と当接する部分を、金型の加工面の表面形状を転写する塑性加工により加工すると同時に、前記凹部の内面に位置して前記外側面の中心となる、前記中心孔の開口部に中央部基準面を、前記ゴシックアーチ状の部分を加工する金型のうちの他の部分に設けた第二の加工面を押し付けてこの第二の加工面の形状を転写する塑性加工により形成した後、前記ゴシックアーチ状の部分と前記中央部基準面とを基準として、前記外輪軌道及び前記支持軸の外周面に仕上加工を施す事を特徴とする、トロイダル型無段変速機用外輪の製造方法。
- 前記凹部の内面のうちで、前記支持梁部の円筒状凸面と当接する部分を他の部分よりも突出させた中間素材を形成した後、この他の部分よりも突出した部分、及び、前記中心孔の開口部にのみ、前記金型の加工面を押し付ける、請求項1に記載したトロイダル型無段変速機用外輪の製造方法。
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