JP5476333B2 - 負圧システム - Google Patents
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Description
前記負圧システムは、アンチロックブレーキ制御又は車両挙動安定化制御が作動中であるか否かを判定し、前記アンチロックブレーキ制御又は前記車両挙動安定化制御が作動中でないことを条件に、前記異常判定手段による異常の判定を行ってもよい。
1.車両10の構成
(1)全体構成
図1は、この実施形態に係る負圧システム24を搭載した車両10の概略構成図である。本実施形態の車両10は、ディーゼルエンジン車である。
ブレーキブースタ20は、負圧ポンプ60に接続され、ブレーキペダル18への操作入力を倍力(増大)する。ブレーキブースタ20は、ダイアフラム204を挟んで配置された負圧室200及び変圧室202を有する。
油圧システム22は、ブレーキブースタ20に連結されたマスタシリンダ50と、図示しない複数の電磁弁が設けられた弁機構52と、弁機構52及び配管56を介してマスタシリンダ50に接続され、車輪58に制動力を付与するホイールシリンダ54とを有する。
負圧システム24は、配管62を介してブレーキブースタ20の負圧室200に接続された負圧ポンプ60と、配管62に設けられたチェック弁64とを有する。配管62には、バキューム・スイッチング・バルブ66(以下「VSV66」という。)を介してEGRバイパス流路14が接続され、エレクトリック・バキューム・レギュレーティング・バルブ68(以下「EVRV68」という。)を介してターボチャージャ16が接続されている。
エンジン回転数センサ30は、エンジン12の回転数(以下「エンジン回転数NE」という。)を検出する。水温センサ32は、エンジン12の冷却水の水温Twを検出する。大気圧センサ34は、大気圧Paを検出する。外気温センサ36は、外気温Taを検出する。液圧センサ38は、油圧システム22におけるブレーキ液圧Pbkを検出する。負圧センサ40は、ブレーキブースタ20の負圧室200に接続され、負圧室200内の圧力(以下「マスタパワー圧Pmp」又は「M/P圧Pmp」という。)を検出する。
ECU26は、各種センサの出力(検出値)に基づいて、通信線98等を介してエンジン12、ターボチャージャ16、油圧システム22、負圧システム24及び警告灯28を制御する。
(1)異常判定処理の概要
図3は、負圧センサ40の異常を判定する異常判定処理のフローチャートである。ステップS1において、ECU26は、異常判定条件を判定する(詳細は、図4等を参照して後で述べる)。ステップS2において、ECU26は、ステップS1の判定結果に基づき、異常判定条件が満たされているか否かを判定する。異常判定条件が満たされていない場合(S2:NO)、今回の処理を終える。異常判定条件が満たされている場合(S2:YES)、ステップS3に進む。
図4は、異常判定条件を判定するフローチャート(図3のS1の詳細)である。図5は、異常判定条件の判定及びその後の処理を行う際のエンジン回転数、大気圧及びマスタパワー圧のデータの一例を示す。
図6は、異常判定のフローチャート(図3のS3の詳細)である(図5の時点t3以降)。ステップS31において、ECU26は、負圧センサ40からマスタパワー圧Pmpを取得する。ステップS32において、ECU26は、M/P圧Pmpが所定範囲内にあるか否かを判定する。具体的には、この時点におけるエンジン回転数NEと負圧ポンプ60の性能との関係から取り得るM/P圧Pmpの上限値TH_Pmp_h及び下限値TH_Pmp_lと、M/P圧Pmpとを比較する。そして、M/P圧Pmpが、下限値TH_Pmp_l以上であり且つ上限値TH_Pmp_h以下であるか否かを判定する。なお、上限値TH_Pmp_h及び下限値TH_Pmp_lは、実験値又はシミュレーション値として事前に設定し、記憶部74に記憶しておく。
以上のように、本実施形態によれば、負圧ポンプ60の作動時間(時間T4)及び負圧センサ40の検出値(M/P圧Pmp)に基づいて負圧センサ40の異常を判定する。このため、当該判定を行うために別の圧力検出手段(別の負圧センサ、吸気圧センサ等)を用いることが必要なくなるため、負圧センサ40の異常を簡易な構成で判定することが可能となる。
なお、この発明は、上記実施形態に限らず、この明細書の記載内容に基づき、種々の構成を採り得ることはもちろんである。例えば、以下の構成を採用することができる。
上記実施形態では、車両10は、ディーゼルエンジン車であったが、これに限らず、例えば、電気自動車(ハイブリッド車及び燃料電池車を含む。)又はガソリンエンジン車であってもよい。
上記実施形態では、負圧ポンプ60は、エンジン12により駆動される直動式であったが、これに限らない。例えば、負圧ポンプ60は、電動式であってもよい。
上記実施形態では、図4の処理を用いて負圧センサ40の異常判定を行ったが、これに限らない。例えば、負圧ポンプ60の作動状態から負圧センサ40の検出値(M/P圧Pmp)が取り得る範囲(上限値のみ又は下限値のみを設定する場合を含む。)を設定し、検出値がこの範囲を外れたときに負圧センサ40に異常が発生していると判定することもできる。ここにいう負圧ポンプ60の作動状態には、負圧ポンプ60の出力、回転数(上記実施形態では、エンジン回転数NEに比例する。)等が含まれる。
上記実施形態では、車両10は、ターボチャージャ16を搭載していたが、その代わりに、スーパーチャージャを搭載し、これを利用して負圧を発生させてもよい。或いは、ターボチャージャ16及びスーパーチャージャのいずれも搭載しない車両10も可能である。
16…ターボチャージャ(過給器) 18…ブレーキペダル
20…ブレーキブースタ(負圧式倍力装置)
24…負圧システム 26…ECU(異常判定手段)
38…液圧センサ 40…負圧センサ(圧力検出手段)
60…負圧ポンプ 200…負圧室
L1…下限値(回転数安定化判定閾値) L2…下限値(ブレーキ操作閾値)
NE…エンジン回転数 Pbk…ブレーキ液圧
Pmp…マスタパワー圧(負圧室の圧力)
Claims (4)
- アクチュエータの駆動によって負圧を発生する負圧ポンプと、
前記負圧ポンプと接続され、ブレーキペダルへの操作入力を倍力する負圧式倍力装置と、
前記負圧式倍力装置の負圧室に接続され、前記負圧室の圧力を検出する圧力検出手段と、
前記アクチュエータの作動時間又は作動状態と前記圧力検出手段の検出値とに基づいて前記圧力検出手段の異常を判定する異常判定手段と、
ブレーキ液圧を検出する液圧検出手段と
を備え、
前記ブレーキ液圧が、前記ブレーキペダルの操作の有無を判定するためのブレーキ操作閾値以下であることを条件に、前記異常判定手段による異常の判定を行う
ことを特徴とする負圧システム。 - アクチュエータの駆動によって負圧を発生する負圧ポンプと、
前記負圧ポンプと接続され、ブレーキペダルへの操作入力を倍力する負圧式倍力装置と、
前記負圧式倍力装置の負圧室に接続され、前記負圧室の圧力を検出する圧力検出手段と、
前記アクチュエータの作動時間又は作動状態と前記圧力検出手段の検出値とに基づいて前記圧力検出手段の異常を判定する異常判定手段と
を備え、
アンチロックブレーキ制御又は車両挙動安定化制御が作動中であるか否かを判定し、
前記アンチロックブレーキ制御又は前記車両挙動安定化制御が作動中でないことを条件に、前記異常判定手段による異常の判定を行う
ことを特徴とする負圧システム。 - 請求項1又は2記載の負圧システムにおいて、さらに、
前記負圧室に接続された内燃機関の吸気管に設けられる過給器を備え、
前記異常判定手段は、前記過給器の異常時に前記異常の判定の実行を禁止する
ことを特徴とする負圧システム。 - 請求項1〜3のいずれか1項に記載の負圧システムにおいて、
前記負圧ポンプは、内燃機関により駆動される直動式負圧ポンプからなり、
前記内燃機関の始動後所定時間が経過した後、前記内燃機関の回転数が、当該回転数の変化量が安定することを判定するための回転数安定化判定閾値以上であることを条件に、前記異常判定手段による異常の判定を行う
ことを特徴とする負圧システム。
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