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JP5463644B2 - 溶融金属の精錬方法 - Google Patents

溶融金属の精錬方法 Download PDF

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本発明は、MgOを主体とする内張り耐火物を備えた精錬容器で行う溶融金属の精錬方法に関する。
転炉などの精錬容器を用いて行われる鉄鋼精錬では、スラグの塩基度(CaO/SiO)を高くすると脱P反応が促進されるため、炉体の長寿命化のために炉体内張り耐火物にはMgOを主体とした塩基性耐火物(例えば、マグネシア・カーボンレンガなど)が使用されている。しかし、この内張り耐火物は、流動する溶融スラグとの接触によって溶損(耐火物の脱炭とそれに伴うマグネシア粒の脱落による溶損)しやすい問題がある。
従来、内張り耐火物の溶損を抑える方法として、吹錬中にCaO原料やMgO原料を投入し、スラグ中のCaO濃度、MgO濃度を高める方法が知られている。この方法では、CaO原料として生石灰、石灰石などが、MgO原料として生ドロマイト、軽焼ドロマイト、マグネシアクリンカーなどが用いられる。
例えば、特許文献1には、CaO原料、MgO原料およびFe原料を混合・焼成して得られたものであって、構成成分として、カルシウムフェライト、CaOおよびMgOを含むスラグ成分調整剤を、上記のような方法に使用することが提案されている。この方法によれば、スラグ成分調整剤中のカルシウムフェライトが、従来使用されている生石灰や石灰石などのCaO原料に較べて溶融温度が低いため、スラグに迅速に溶解して早期にスラグ塩基度を高めることができ、且つMgOも早期にスラグ中に溶解してスラグ中のMgO濃度を高めることができるため、内張り耐火物の溶損を効果的に抑制できるとしている。
特開平11−323424号公報
しかし、特許文献1の方法では、スラグ成分調整剤が焼成物であり、揮発分が残っていないため、スラグの溶解は固化体表面からとなる。このため、吹錬中に投入されたスラグ成分調整剤の溶解が不十分であり、内張り耐火物の溶損を抑制することはできるものの、その効果は十分ではない。
一方、溶解性の高いスラグ成分調整剤として、粉体MgO(軽焼MgO)に水を加えて成形したスラグ成分調整剤の使用が考えられる。このスラグ成分調整剤は、MgOの一部が水和してMg(OH)となり、MgOとMg(OH)とが混合した成形体として使用されることになると考えられる。しかし、本発明者らが検討した結果では、このようなスラグ成分調整剤を炉に投入すると、炉口から噴出するフレームが大きくなり、操業に支障をきたす場合があることが判明した。そして、その原因について調査・検討した結果、Mg(OH)からのHOの乖離温度が250〜300℃と低いため、スラグ成分調整剤の投入と同時にHOが発生し、炉口からのガス吹き出しが大きくなるためであることが判った。
したがって本発明の目的は、上記のような従来技術の課題を解決し、炉に投入したスラグ成分調整剤を速やかに溶解させ、内張り耐火物の溶損を効果的に抑制することができるとともに、スラグ成分調整剤を投入した際に炉口からの急激なガス吹き出しを防止することができる溶融金属の精錬方法を提供することにある。
上記課題を解決するための本発明の要旨は以下のとおりである。
[1]MgOを主体とする内張り耐火物を備えた精錬容器にて溶融金属の精錬を行う方法において、Mg含有原料を主材とする粉粒状原料を成形し、固化させた成形体であって、MgO、MgCO およびMg(OH) を主成分とするスラグ成分調整剤を、精錬容器に投入して溶融金属の精錬を行うことを特徴とする溶融金属の精錬方法。
[2]上記[1]の溶融金属の精錬方法において、スラグ成分調整剤は、バインダーとして水または/および有機物質を加えて混練した粉粒状原料を成形し、固化させた成形体であることを特徴とする溶融金属の精錬方法。
[3]上記[1]または[2]の溶融金属の精錬方法において、スラグ成分調整剤は、含有するMg化合物中での割合で、MgO含有量が35〜80質量%、MgCO含有量が15〜50質量%、Mg(OH)含有量が5〜40質量%であることを特徴とする溶融金属の精錬方法。
[4]上記[1]〜[3]のいずれかの溶融金属の精錬方法において、スラグ成分調整剤は、さらにCaCOを含有することを特徴とする溶融金属の精錬方法。
[5]上記[1]〜[4]のいずれかの溶融金属の精錬方法において、スラグ成分調整剤は、Ig.Loss量が15〜35質量%であることを特徴とする溶融金属の精錬方法。
本発明の溶融金属の精錬方法によれば、精錬容器に投入されるスラグ成分調整剤は、炉内温度でガスを発生させるガス発生物質を含むため溶解性が高く、炉に投入した際に速やかに溶解して内張り耐火物の溶損を効果的に抑制することができるとともに、炉に投入した際に、ガス発生物質(A)からのガス発生(例えば、Mg(OH)からのHOの乖離)とガス発生物質(B)からのガス発生(例えば、MgCOからのCOの乖離)が時間差をもって生じるため、ガス(例えば、HO、CO)の発生が穏やかになり、炉口からの急激なガス吹き出しを防止することができる。
本発明の溶融金属の精錬方法は、MgOを主体とする内張り耐火物を備えた精錬容器にて溶融金属の精錬を行う方法であり、Mg含有原料を主材とする粉粒状原料を成形し、固化させた成形体であって、ガス発生温度が400℃以下であるガス発生物質Aとガス発生温度が600℃以上であるガス発生物質Bを含有するスラグ成分調整剤を、精錬容器に投入して溶融金属の精錬を行うものである。ここで、ガス発生物質とは、加熱されることで熱分解を生じ、ガスが発生(乖離)する物質を指す。
このようなスラグ成分調整剤は、ガス発生物質A,Bを含むため溶解性が高く、炉に投入した際に速やかに溶解するとともに、ガス発生物質Aからのガス発生とガス発生物質Bからのガス発生が時間差をもって生じるため、ガスの発生が穏やかになる利点がある。
本発明が適用される溶融金属の精錬は、MgOを主体とする内張り耐火物を備えた精錬容器にて行われる精錬であれば特別な制限はなく、鉄鋼以外の金属の精錬プロセスにも適用できる。また、鉄鋼製造プロセスの場合には、製鋼プロセスである転炉脱炭精錬や溶銑予備処理での精錬(例えば、脱硫処理、脱燐処理など)、溶融還元精錬などに適用できる。
以下、本発明で使用するスラグ成分調整剤について説明する。
粉粒状原料を成形体とするのは、粉粒状原料のまま炉に投入すると、炉から発生するガス中に飛散してしまうからである。粉粒状原料(特に、Mg含有原料)は、溶解性を確保するために粒径10mm以下のものが好ましい。
通常、スラグ成分調整剤を構成する成形体は、バインダーとして水または/および有機物質などを加えて混練した粉粒状原料を成形し、固化させることにより得られる。このように水や有機物質などのバインダーで固形化することにより、炉に投入した際の粉化(崩壊)性が高くなり、より優れた溶解性が得られる。
バインダーとなる有機物質としては、例えば、例えば、澱粉、タール系物質、ピッチ系物質などが挙げられ、これらの1種以上を用いることができる。このような有機物質も、高温に加熱されると分解してCOやHOなどのガスを発生させるので、ガス発生物質Aまたはガス発生物質Bとして機能する場合がある。
本発明で使用するスラグ成分調整剤は、Mg含有原料を主材とする粉粒状原料から得られるものであるので、ガス発生物質AとしてはMg(OH)が、ガス発生物質BとしてはMgCOが、それぞれ好適であり、特に、スラグ成分調整剤はMgO、MgCOおよびMg(OH)を主成分とすることが好ましい。
Mg(OH)は250〜300℃程度でHOが乖離するため、MgOとMg(OH)を主成分とするスラグ成分調整剤の場合には、炉に投入すると直ぐにMg(OH)からHOが乖離し、炉口からの急激なガス吹き出しを生じてしまう。これに対して、MgCOは600〜700℃まで昇熱しないとCOが乖離しないので、スラグ成分調整剤が、上記のようにガス発生物質AとしてMg(OH)を、ガス発生物質BとしてMgCOをそれぞれ含有する場合(特に好ましくは、MgO、MgCOおよびMg(OH)を主成分とする場合)には、炉に投入した際にMg(OH)からのHOの乖離と、MgCOからのCOの乖離が時間差をもって生じ、この結果、ガス(HO、CO)の発生が穏やかになり、炉口からの急激なガス吹き出しを抑えることができる。
ここで、MgO源、Mg(OH)源となる粉粒状原料としては、軽焼マグネシア、マグネシアクリンカー、軽焼ドロマイトなどが挙げられ、これらの1種以上を用いることができる。また、MgCO源となる粉粒状原料としては、マグネサイト、生ドロマイトなどが挙げられ、これらの1種以上を用いることができる。
スラグ成分調整剤に含まれるMg(OH)は、元々その成分の原料として配合されたものでもよいが、通常は、原料であるMgOの一部が水和(大気中の水分、製造時に添加される水などによる水和)することで生成したものである。
本発明で使用するスラグ成分調整剤がMgO、MgCOおよびMg(OH)を主成分とする場合、含有するMg化合物中での割合で、MgO含有量が35〜80質量%、MgCO含有量が15〜50質量%、Mg(OH)含有量が5〜40質量%であることが好ましい。
MgO含有量が35質量%未満では、相対的にMgCOとMg(OH)の含有量が高くなる結果、ガス発生量が全体的に過剰になるとともに、MgOの絶対量が不足するため、内張り耐火物の溶損が進行しやすい。一方、80質量%を超えると、相対的にMgCOとMg(OH)の含有量が少なくなるためにガス発生量が不足し、成形体の粉化(崩壊)性が低下し、溶解性が不十分となりやすい。
また、MgCO含有量が15質量%未満では、ガス発生物質BとしてMgCOを含有させることによる本発明の効果が低下する。一方、MgCO含有量が50質量%を超えると、MgCOから発生するCOによるガス吹き出しの問題が大きくなるとともに、MgOの絶対量が少なくなるので、内張り耐火物の溶損が進行しやすい。また、以上の観点から、より好ましいMgCO含有量は30〜50質量%である。
また、Mg(OH)含有量が5質量%未満ではMg(OH)から発生するHOガスが不足し、成形体の粉化(崩壊)が低下し、溶解性が不十分となりやすい。一方、Mg(OH)含有量が40質量%を超えると、Mg(OH)から発生するHOガスによるガス吹き出しの問題が大きくなるとともに、MgOの絶対量が少なくなるので、内張り耐火物の溶損が進行しやすい。
MgO、MgCOおよびMg(OH)からなるスラグ成分調整剤であって、MgCO含有量を種々変化させたスラグ成分調整剤(MgCO含有量:0質量%のものを含む)を製造し、これらを吹錬中の転炉に投入し、スラグ成分調整剤のMgCO含有量と発生ガスの吹き出し状況との関係を調べた。なお、スラグ成分調整剤中のMgO含有量とMg(OH)含有量は、それぞれ0〜60質量%、0〜40質量%とした。
図1は、その結果を示すもので、縦軸は転炉に投入したスラグ成分調整剤から発生するガス(HO,CO)の吹き出し状況を指数化した吹出指数であり、この値が大きいほど炉口からのガス吹き出しの程度が大きく、好ましくないことを示している。吹出指数の評価は以下のとおりである。
4:吹錬中止レベル
3:送酸速度ダウンレベル
2:地金付着レベル(操業条件変更不要)
1:問題なし
図1によると、スラグ成分調整剤がMgCOを含まない場合には、発生ガスはすべてMg(OH)からのHOであり、炉に投入して直ぐに大量のHOが発生するのでガス吹き出しが大きく、吹出指数が高い。これに対して、MgCOが配合されると、発生ガスの一部がMgCOから発生するCOに置き換わり、しかも乖離温度の違いからCOはHOよりも遅れて発生するため、含有するMgCOがある程度の比率になると、ガスの発生が平均化して穏やかになり、吹出指数は小さくなる。具体的には、MgCO含有量が15質量%以上において、その効果が顕在化し、特に30質量%以上において最も効果が大きくなる。
本発明で使用するスラグ成分調整剤は、Ig.Loss量が15〜35質量%であることが好ましい。ここで、Ig.Loss量とは1000℃に加熱して失われる揮発成分の質量%を指す。炉に投入されたスラグ成分調整剤がその機能を速やかに発揮するには、スラグ成分調整剤の成形体が速やかに崩壊・粉化し、スラグに溶解することが必要である。炉に投入された成形体はそれ自体の発生ガス(Mg(OH)から発生するHO、MgCOから発生するCO)によって崩壊・粉化することが好ましく、したがって、スラグ成分調整剤にはある程度のIg.Lossがあった方がよい。スラグ成分調整剤のIg.Loss量が15質量%未満では、発生ガスによるスラグ成分調整剤の崩壊・粉化が進みにくい。一方、スラグ成分調整剤のIg.Loss量が多くなると、発生ガスによるスラグ成分調整剤の崩壊・粉化は進むが、スラグ成分調整剤の構成成分のMgO濃度(MgO換算濃度)が低くなるので効率が悪くなり、特に35質量%を超えると、後述するような有効MgO濃度指数が十分でなくなる。また、以上の観点からより好ましいIg.Loss量は15〜25質量%である。
MgO、MgCOおよびMg(OH)からなるスラグ成分調整剤であって、Ig.Loss量を種々変化させたスラグ成分調整剤を製造し、これらを吹錬中の転炉に投入し、スラグ成分調整剤中のIg.Loss量がスラグ成分調整剤の機能に及ぼす影響を調べた。なお、スラグ成分調整剤中のMgO含有量、MgCO含有量、Mg(OH)含有量は、それぞれ0〜100質量%、0〜60質量%、0〜40質量%とした。
図2は、その結果を示すもので、縦軸は転炉に投入したスラグ成分調整剤のMgOが溶解して有効に機能したかどうかを指数化した「有効MgO指数」であり、この値が大きいほど好ましい。図2によると、スラグ成分調整剤中のIg.Loss量が少なすぎると、発生ガスによるスラグ成分調整剤の崩壊・粉化が進みにくいので、有効MgO指数は低い。これに対してスラグ成分調整剤のIg.Loss量が15質量%以上となると、有効MgO指数は十分に高いレベルになる。
図3は、図2の有効MgO指数と、スラグ成分調整剤の構成成分のMgO換算濃度(=[%MgO]+[%Mg(OH)]×0.67+[%MgCO]×0.47)との積を「有効MgO濃度」として求め、この有効MgO濃度とスラグ成分調整剤中のIg.Loss量との関係を示したものである。この有効MgO濃度は、スラグ中に溶解したMgO濃度を示すもので、この値が大きいほど溶解が良好であることを示す。図3によると、スラグ成分調整剤のIg.Loss量:約20質量%を境として、それ以下の領域ではIg.Loss量が多いほど有効MgO濃度は高くなるが、Ig.Loss量:約20質量%超の領域では、有効MgO指数(図2)は高いものの、スラグ成分調整剤の構成成分のMgO換算濃度が低くなることにより、有効MgO濃度は低下に転じ、Ig.Loss量が多いほど有効MgO濃度は低くなる。具体的には、Ig.Loss量が15〜35質量%では有効MgO濃度は十分高いレベルになり、特に15〜25質量%が最も高いレベルになる。
スラグ成分調整剤は、さらに、CaCOを含有することができる。このCaCOは、600〜700℃程度でCOを乖離するのでガス発生物質Bとして機能し、また、CaCOを含有することによりスラグ塩基度の調整も可能となる。
CaCO含有量は10mass%以下が好ましい。CaCO含有量が10mass%超えるとMgOの絶対量が不足するために、内張り耐火物の溶損が進行しやすい。
以上のように本発明で使用するスラグ成分調整剤は、好ましくはMgO、MgCOおよびMg(OH)を主成分とし、必要に応じてCaCOを含有するものである。このようなスラグ成分調整剤は、炉に投入された際にその構成成分からCO、HOガスが発生(乖離)し、このガスにより成形体が崩壊・粉化してスラグ中に分散され、速やかに溶解する。
次に、以上のようなスラグ成分調整剤の好ましい製造方法について説明する。
この製造方法では、少なくともMgOとMgCOを含む粉粒状原料にバインダーを加えて混練し、この混練物を成形した後、固化させる。
バインダーとしては、水または/および有機物質が適している。有機物質としては、さきに述べたように、例えば、澱粉、タール系物質、ピッチ系物質などが挙げられ、これらの1種以上を用いることができる。
水をバインダーとする場合には、MgOの水和硬化により成形体が固化する。スラグ成分調整剤のMg(OH)含有量は、粉粒状原料の元々の水分量やバインダーとして添加する水の量などにより、調整可能である。
粉粒状原料として使用できるMgO源、MgCO源は、さきに述べたとおりである。具体的な製造条件としては、例えば、軽焼ドロマイトなどのMgO源:35〜80質量%、軽焼マグネシアなどのMgCO源:20〜50質量%を配合し(さらに、必要に応じて他の粉粒状原料を適量配合する)、この粉粒状原料に対して、バインダーである水を10〜20質量%加えて混錬し、この混練物を型などを用いて成形する。この成形体を適当に養生して固化させる。これにより、所定の含有量のMgO、MgCOおよびMg(OH)を主成分とする本発明のスラグ成分調整剤を得ることができる。
焼MgO、MgCOの粉粒状原料を用い、これらの粉粒状原料にバインダーである水を加えて混練し、この混練物を型を用いて成形し、表1に示す成分組成とIg.Loss量のスラグ成分調整剤を製造した。
このスラグ成分調整剤を転炉脱炭吹錬において炉内に投入し、スラグ成分調整剤から発生するガス(HO,CO)の吹き出し状況、スラグ成分調整剤による炉体内張り耐火物の溶損抑制効果を調べた。その結果を表1に併せて示す。スラグ成分調整剤から発生するガスの吹き出し状況は、図1と同じ吹出指数で評価した。また、炉体内張り耐火物の溶損抑制効果は、有効MgO濃度(=[MgO濃度(x)]×[有効MgO指数(y)])に応じて、下記の評価基準で評価した。
◎:有効MgO濃度65mass%以上
○:有効MgO濃度50mass%以上、65mass%未満
×:有効MgO濃度50mass%未満
Figure 0005463644
スラグ成分調整剤のMgCO含有量と、スラグ成分調整剤を炉に投入した際の発生ガスの吹き出し状況との関係を示すグラフ スラグ成分調整剤中のIg.Loss量がスラグ成分調整剤の機能(有効MgO指数)に及ぼす影響を示すグラフ 図2の有効MgO指数と、スラグ成分調整剤の構成成分のMgO換算濃度(=[%MgO]+[%Mg(OH)]×0.67+[%MgCO]×0.47)との積を有効MgO濃度とした場合、この有効MgO濃度とスラグ成分調整剤中のIg.Loss量との関係を示すグラフ

Claims (5)

  1. MgOを主体とする内張り耐火物を備えた精錬容器にて溶融金属の精錬を行う方法において、
    Mg含有原料を主材とする粉粒状原料を成形し、固化させた成形体であって、MgO、MgCO およびMg(OH) を主成分とするスラグ成分調整剤を、精錬容器に投入して溶融金属の精錬を行うことを特徴とする溶融金属の精錬方法。
  2. スラグ成分調整剤は、バインダーとして水または/および有機物質を加えて混練した粉粒状原料を成形し、固化させた成形体であることを特徴とする請求項に記載の溶融金属の精錬方法。
  3. スラグ成分調整剤は、含有するMg化合物中での割合で、MgO含有量が35〜80質量%、MgCO含有量が15〜50質量%、Mg(OH)含有量が5〜40質量%であることを特徴とする請求項1または2に記載の溶融金属の精錬方法。
  4. スラグ成分調整剤は、さらにCaCOを含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の溶融金属の精錬方法。
  5. スラグ成分調整剤は、Ig.Loss量が15〜35質量%であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の溶融金属の精錬方法。
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