以下、添付図面を参照して本発明の実施形態について説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、図示の便宜上、図面の寸法比率は説明のものと必ずしも一致しない。
図1は、本発明の第1実施形態に係る経路情報提供システムのブロック構成図である。図1に示すように、本実施形態に係る経路情報提供システムは、第1車両に搭載される第1端末装置となる第1ナビゲーション装置1、第2車両に搭載される第2端末装置となる第2ナビゲーション装置2、通信集中管理装置を備える基地局3を有している。
第1ナビゲーション装置1および第2ナビゲーション装置2は、車両に搭載されたコンピュータであり、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、および入出力インターフェイスなどを備えて構成されている。
第1ナビゲーション装置1は、(ユーザインターフェイス(以下「UI」という)部11、車載カメラ12、車載地図データベース13、細街路学習情報記憶部14、および経路学習部15を備えている。また、第1ナビゲーション装置1は、ナビ機能部16、車載送信部17、および車載受信部18を備えている。
第2ナビゲーション装置2は、第1ナビゲーション装置1と同様の構成を有している。この第2ナビゲーション装置2は、UI部21、車載カメラ22、車載地図データベース23、細街路学習情報記憶部24、および経路学習部25を備えている。また、第2ナビゲーション装置2は、ナビ機能部26、車載受信部27、および車載送信部28を備えている。
基地局3は、センタ受信部31、細街路学習情報管理部32、経路情報データベースである細街路蓄積データベース33、センタ地図データベース34、およびセンタ送信部35を備えている。
第1ナビゲーション装置1および第2ナビゲーション装置2は、同様の構成を有しているので、その構成について第1ナビゲーション装置1について説明する。
第1ナビゲーション装置1におけるUI部11は、ナビ機能部16におけるナビゲーションを行う際の目的地を入力する目的地スイッチおよび経路学習部15で学習した細街路を基地局3における細街路蓄積データベース33に登録するための登録スイッチを備えている。これらの目的地スイッチおよび登録スイッチは、たとえばモニタにおけるタッチパネルに設けられている。
UI部11は、ドライバ等が目的地スイッチを操作して目的地を登録することにより、目的地信号がナビ機能部16に出力される。また、ドライバ等が登録スイッチを操作することにより、細街路登録信号が経路学習部15に出力される。車載カメラ12は、車両の前方に配設されており、車両の前方を撮像して画像データを取得する。車載カメラ12は、取得した画像データを逐次経路学習部15に出力する。
車載地図データベース13は、第1ナビゲーション装置1における施設データや道路データ等のインフラ情報データ、検索データ、描画データ等が記憶されている。車載地図データベース13からは、経路情報登録手段、情報提供可否判定手段、および提供可否登録手段である経路学習部15およびナビ機能部16の読出指示によって、記憶しているデータが経路学習部15やナビ機能部16に読み出される。
細街路学習情報記憶部14は、経路学習部15が学習した細街路学習情報、車載受信部18が受信した第2ナビゲーション装置2における車載送信部28または基地局3におけるセンタ送信部35から送信される細街路学習情報を記憶している。また、細街路学習情報記憶部14からは、経路学習部15およびナビ機能部16の読出指示によって、記憶している細街路学習情報が経路学習部15やナビ機能部16に読み出される。
経路学習部15は、ナビ機能部16から出力される細街路学習開始信号に基づいて、細街路学習を含む経路学習を開始する。経路学習部15は、車速センサ、舵角センサ、ヨーレートセンサなどの車両における各種の走行センサが設けられており、これらの走行センサによる検出結果に基づいて、第1車両の走行経路を学習可能とされている。
また、経路学習部15では、経路学習のうちの細街路学習を開始した際には、車載カメラ12から出力される画像データに含まれる信号機、踏切、一時停止線などの周辺情報を取得する。これらの画像データと走行センサで検出して得られた検出結果による車両の走行経路に基づいて得られる細街路学習情報を学習する。経路学習部15は、学習した細街路学習情報を車載送信部17に出力する。また、経路学習部15は、学習した細街路学習情報を細街路学習情報記憶部14に登録する。さらに、細街路学習を行った後にUI部11から登録信号が出力された場合に、車載送信部17を介して基地局3におけるセンタ受信部31に学習した細街路学習情報を送信する。
ナビ機能部16は、第1車両の出発地から目的地までの経路をナビゲーションする機能を有している。ナビ機能部16は、GPS装置を備えており、このGPS装置におけるGPS機能により、第1車両の現在位置を検出可能とされている。また、ナビ機能部16では、UI部11から目的地信号が出力された場合に、第1車両の現在位置を出発地、出力された目的地信号に基づく位置を目的地として、ドライバに対してルート案内を行う。
ルート案内の際には、たとえば目的地スイッチや登録スイッチが表示されるモニタが用いられる。ここで、ナビ機能部16は、第1車両のドライバの自宅や、第1車両のドライバが頻繁に往来する施設を目的地として登録可能とされている。目的地スイッチとしては、これらの自宅や施設を選択することができるようになっている。さらには、車載地図データベース13に登録された施設データに基づく施設等についても目的地として選択可能とされている。
ナビ機能部16は、ルート案内を行うにあたり、GPS装置で検出した現在位置に基づく出発地およびUI部11から出力された目的地信号に基づく目的地に応じて、車載地図データベース13に記憶されている地図情報および細街路学習情報記憶部14に記憶されている細街路学習情報を読み出し、出発地および目的地を含む経路情報のうち、出発地から目的地に到達する際の好適な案内を複数算出する。ナビ機能部16は、算出した複数の案内ルートをドライバ等に対して選択可能な状態でモニタに表示する。そして、ドライバが選択した案内ルートに基づいて、運転情報をモニタに表示し、また音声出力することによってルート案内を行う。
車載送信部17は、第1車両以外の他車両、たとえば第2車両における第2ナビゲーション装置2や、基地局3に対して、各種の情報を送信している。ここで、第2ナビゲーション装置2に各種情報を伝達する際には、外部機器4を経由させることもできる。また、車載送信部17から送信される情報としては、経路学習部15で学習した細街路学習情報や経路要求信号が含まれる。
車載受信部18は、第2ナビゲーション装置2や基地局3などから送信される各種情報を受信している。車載受信部18で受信する情報としては、第2ナビゲーション装置2から送信される細街路学習情報や、基地局3から送信される細街路学習情報が含まれる。車載受信部18は、細街路学習情報を受信した場合、受信した細街路学習情報を細街路学習情報記憶部14に出力する。また、第2ナビゲーション装置2における車載受信部27は本発明の経路情報取得手段となる。
また、基地局3におけるセンタ受信部31は、第1ナビゲーション装置1や第2ナビゲーション装置2における車載送信部17,27から送信される細街路学習情報を含む各種情報を受信する。センタ受信部31は、細街路学習情報を受信した際、受信した細街路学習情報を細街路学習情報管理部32に出力する。
細街路学習情報管理部32は、細街路学習情報を管理しており、センタ送信部35から出力される細街路学習情報を、送信先である第1ナビゲーション装置1にIDを付与して細街路蓄積データベース33に登録する。また、細街路学習情報管理部32は、細街路学習情報に付与されたIDを確認し、このIDに対応するナビゲーション装置、たとえば第2ナビゲーション装置2における車載受信部27等に細街路学習情報を送信する。
細街路蓄積データベース33は、細街路学習情報管理部32によって登録される細街路学習情報を記憶している。細街路蓄積データベース33からは、細街路学習情報管理部32の読出指示によって、記憶している細街路学習情報が細街路学習情報管理部32に読み出される。さらに、センタ地図データベース34は、インフラ情報データ等のデータが記憶されている。センタ地図データベース34からは、細街路学習情報管理部32の読出指示によって、記憶しているインフラ情報データ等のデータが細街路学習情報管理部32に読み出される。
細街路学習情報管理部32では、車載送信部17,27からの経路要求信号を受信した際に、細街路蓄積データベース33およびセンタ地図データベース34からそれぞれ細街路学習情報およびインフラ情報データ等を読み出し、経路要求信号に応じた細街路学習情報およびインフラ情報データをセンタ受信部35に出力する。
センタ送信部35は、細街路学習情報管理部32から細街路学習情報やインフラ情報データが出力された際に、出力された細街路学習情報やインフラ情報データを第1ナビゲーション装置1における車載受信部18および第2ナビゲーション装置2における車載受信部28にそれぞれ送信する。
次に、本実施形態に係る経路情報提供システムにおける動作の手順について説明する。ここでは、まず、第1ナビゲーション装置1において行われる細街路学習について説明する。細街路学習は、ナビ機能部16において行われるナビゲーションの際に行われる。図2は、細街路学習処理の手順を示すフローチャートである。
図2に示すように、細街路学習処理では、最初に、自宅や各種施設の中から、目的地設定が行われる(S1)。ここでの目的地設定は、UI部11における目的地スイッチをドライバ等が操作することによって行われる。目的地が設定されたら、ナビ機能部16において、ルート検索を行う(S2)。ルート検索の行うにあたり、ナビ機能部16では、車載地図データに記憶された道路データのうち、現在位置および目的地を通過する道路データを読み出す。続いて、細街路学習情報記憶部14を参照し、選択した道路データの近傍に位置する細街路学習情報を読み出す。こうして、読み出した道路データおよび細街路学習情報を利用し、現在位置から目的地までの経路として好適となる複数の案内ルート候補を検索して設定する。ここで、第2ナビゲーション装置2または基地局3から送信された細街路学習情報が細街路学習情報記憶部14に登録されている場合には、この登録された細街路学習情報についても利用することができる。
ルート検索が行われると、ナビ機能部16におけるモニタに複数の案内ルート候補が表示される。ドライバは、モニタの表示された複数の案内ルート候補の中から、自分が望む案内ルート候補を案内ルートとして選択する(S3)。こうして、経路選択が行われることにより、選択された経路を通って現在位置から目的地に到達するまでのルート案内が実施される(S4)。
ルート案内が実施されている際、現在走行中の走行位置が目的地から一定の範囲内、たとえば地図上で予め区画された領域内に入っているか否かを判断する(S5)。その結果、現在走行中の走行位置が目的地から一定の範囲内にないと判断した場合には、細街路学習を行う領域として適した領域とはなっていないので、ステップS4に戻り、ルート案内を継続する。
一方、現在走行中の走行位置が一定の範囲内にあると判断した場合には、ナビ機能部16は、経路学習部15に細街路学習開始信号を出力する。経理学習部15は、細街路学習開始信号が出力されることによって、細街路学習を開始する(S6)。細街路学習を行う際には、細街路学習を開始した位置と、車速センサ、舵角センサ、ヨーレートセンサ等の各種走行センサによる検出結果に基づいて、細街路の形状を算出して細街路を検出し学習する。
たとえば、図3に示すように、第1車両M1が第1基幹道路R1上のA地点から一定の範囲(以下「細街路学習範囲」という)Xに進入したとする。細街路学習範囲Xには、第1基幹道路R1および第2基幹道路R2の2本の基幹道路があるとする。また、目的地αが第2基幹道路R2から少し離れた位置に存在するとする。
この場合、ルート案内では、太破線で示す案内ルートN1を示しており、第1車両M1は、経路学習開始点であるA地点→B地点→C地点→D地点→E地点→F地点→目的地αの順で走行したとする。この走行ルートは、ヨーレートセンサ等の各種走行センサによる検出結果に基づいて算出される。この場合、第1ナビゲーション装置1における経路学習部15では、このA地点から目的地αまでのルートを学習する。学習したルートは、交差点(ノード)で区画されたリンク情報とされる。ここでは、A地点とB地点との間のルートRM1、およびD地点とE地点との間のルートRM2は、基幹道路のリンク情報である基幹道路リンク情報として学習される。また、B地点とC地点との間のルートRS1、C地点とD地点との間のルートRS2、E地点とF地点との間のルートRS3、およびF地点と目的地αとの間のルートRS4は、それぞれ細街路学習情報のリンク情報である細街路リンク情報として学習される。こうして学習した基幹道路リンク情報および細街路リンク情報にそれぞれリンクIDおよびノードIDを付与する。
図4は、経路情報にリンクIDおよびノードIDを付与した状態を示す図である。図4に示すように、A地点〜G地点、α地点にそれぞれノードID「A」〜「G」、「α」が付与される。その一方、A地点とB地点との間のルートRM1には、リンクIDとして「LK001」が付与される。また、D地点とE地点との間のルートRM2には、リンクIDとして「LK002」が付与される。さらに、B地点とC地点との間のルートRS1、C地点とD地点との間のルートRS2、E地点とF地点との間のルートRS3、およびF地点と目的地αとの間のルートRS4には、それぞれリンクIDとして「LS001」「LS002」「LS003」「LS004」が付与される。細街路学習情報のリンク情報である細街路リンク情報として学習される。
ここで、たとえば、第1車両M1の走行路において、車載地図データベース13におけるインフラ情報データから信号機や踏切が検出された場合には、これらの信号機や踏切の位置でリンクを区切り、細街路学習情報として追加して学習する。また、第1車両M1の走行路において、車載カメラ12によって一時停止線が検出された場合には、この一時停止線の位置でリンクを区切り、細街路学習情報として追加して学習する。たとえば、F地点と目的地αとの間のルートRS4に信号機が検出された場合には、検出された信号機Sが設けられたG地点を境として、リンクIDを「LS004」および「LS0041」「LS0042」に分割する。
いま、細街路学習情報を学習するにあたり、細街路学習情報が存在する例を説明したが、細街路学習情報が存在しない場合もある。この場合には、細街路への進入ポイントの座標位置、次ノード候補ポイントの座標位置を取得し、これらの座標位置に基づいて細街路を学習する。次ノード候補ポイントとしては、踏切、信号機、一時停止線、一時停止後にある一定以上の角度で右左折する交差点を挙げることができる。
踏切や信号機は車載カメラ12による画像データやインフラ情報データから検出することができる。また、一時停止線は車載カメラ12による画像データから検出することができる。さらに、一時停止後にある一定以上の角度で右左折する交差点は、走行センサによる走行履歴から検出することができる。
次に、細街路への進入ポイントをリンク開始ノード、次ノード候補ポイントを終了点としてリンクを設け、ノードIDおよびリンクIDを設定する。それから、リンク開始点とリンク終了点から方向距離を算出し、細街路学習情報として学習する。図5は、このときにリンクIDおよびノードIDを付与した状態の例を示す図である。
図5に示すように、第1基幹道路R1上のリンク開始点となるA地点を設定し、信号機Sが検出されたB地点をリンク終了点とする。以後、リンク終了点となるC地点、再度リンクを開始するリンク開始点となるD地点、目的地αとする。この場合、A地点〜D地点、目的地αにそれぞれノードID「A」〜「D」、「α」を付与する。また、A地点とB地点との間にリンクIDとして「LS001」を付与する。また、B地点とC地点との間にリンクIDとして「LS002」を付与する。さらには、D地点と目的地αとの間にリンクIDとして「LS00n」を付与する。
さらには、細街路を学習するにあたり、細街路学習情報が存在しない場合で、山道のように、次ノード候補ポイントを長い距離の間で設定できず、1本のリンクが非常に長くなることがある。この場合、図6に示すように、走行中にある一定間隔で現地座標を取得する。現地座標の取得は、ナビ機能部16におけるGPS装置で行うことができる。こうして取得した現地座標の補間点C1〜C5または補間点を繋いだ形状に類する形状を保持できる情報を細街路学習情報として蓄積しておく。補間点を繋いだ形状に類する形状としては、円弧半径、クロソイド等を例示することができる。
こうして細街路の学習を行ったら、経路学習部15は、学習した細街路リンク情報のリンクIDおよびノードIDを細街路学習情報として細街路学習情報記憶部14に登録する。また、細街路リンク情報のリンクIDおよびノードIDを車載送信部17に出力する。
その後、目的地の近傍位置、たとえば目的地から数十m以内の位置に車両が停車しているか否かを判断する(S7)。その結果、目的地の近傍に位置に車両が停車していない場合、車両がまだ目的地に到達していないと考えられる。この場合には、ステップS6に戻り、細街路学習を継続する。
一方、目的地の近傍位置に車両が停止していると判断した場合、経路学習部15は、ここまで学習した細街路学習情報について、基地局3における細街路蓄積データベース33に登録するか否かを確認する(S8)。細街路学習情報を細街路蓄積データベース33登録するか否かはUI部11から登録信号が出力されたか否かによって判断される。
細街路学習情報記憶部14に登録するか否かを確認するため、UI部11における登録スイッチが操作され「登録する」が選択されたか否かを判断する(S9)。その結果、登録スイッチが操作されておらず、細街路学習情報を細街路蓄積データベース33に登録しないと判断した場合には、車載送信部17は、細街路リンク情報を基地局3に送信することなく、細街路学習処理を終了する。一方、細街路学習情報を細街路蓄積データベース33に登録しないと判断した場合には、車載送信部17は、細街路リンク情報を基地局3に送信する。基地局3では、細街路学習情報管理部32において、送信された細街路リンク情報を細街路蓄積データベース33に登録する(S10)。こうして、細街路学習処理を終了する。
細街路蓄積データベース33に登録される細街路学習情報は、異なる利用者によって利用されることを想定している。具体的には、ある特定のグループ(以下「特定グループ」という)に属する者だけが利用者となる場合、不特定の者が利用者となる場合、一定期間のみ特定グループに属する者だけが利用者となる場合である。たとえば、図7に示す細街路学習情報Lが学習されたとする。
図8(a)に示すように、特定グループである「甲グループ」に「A氏」、「B氏」、「C氏」が属しており、「乙グループ」「丙グループ」には「A氏」、「B氏」、「C氏」のいずれもが属していないとする。ここで、細街路学習情報L1がA氏の自宅周辺におけるものであり、細街路学習情報L1が特定グループに属する者だけが利用者となる場合には、「甲グループ」に属する「B氏」「C氏」のみが細街路学習情報L1を利用することができる。また、B氏の自宅周辺における細街路学習情報L2についても、「甲グループ」に属する「A氏」「C氏」のみが細街路学習情報L2を利用することができる。かかる態様では、A氏の自宅周辺について不特定多数のものに細街路学習情報L1,L2が提供されることがないので、プライバシーの保護の強化を図ることができる。
また、図8(b)に示すように、細街路学習情報L3〜L5がそれぞれ店舗A,B,C周辺におけるものであり、細街路学習情報L3〜L5が不特定の者が利用者となる場合には、細街路学習情報L3〜L5の利用者に制限を設けることなく、誰でも利用することができるものとなる。この場合、店舗を利用して欲しいと考える店舗A,B,Cに対して、不特定多数の者に対して店舗周辺の細街路学習情報L3〜L5を適切に提供することができる。
また、第2車両における第2ナビゲーション装置2では、ナビ機能部26で案内ルートを選択するにあたり、細街路蓄積データベース33に登録された細街路学習情報を利用することができる。ここで、第1ナビゲーション装置1の所有者が「A氏」と第2ナビゲーション装置2の所有者が「B氏」で、両者が同一の特定グループに属している場合がある。この場合には、第1ナビゲーション装置1から送信され、細街路蓄積データベース33に登録された経路情報について、第2ナビゲーション装置2は、常に提供を受けることができることとなる。
また、第1ナビゲーション装置1の所有者が「A氏」と第2ナビゲーション装置2の所有者が「B氏」「C氏」のいずれでもない図示しない「D氏」であり、両者が同一の特定グループに属していない場合がある。この場合には、第1ナビゲーション装置1から送信され、細街路蓄積データベース33に登録された経路情報について、第2ナビゲーション装置2は、不特定の者が利用者となる場合の経路情報のみの提供を受けることができることとなる。
このように、本実施形態に係る経路情報提供システムでは、第1ナビゲーション装置1では、細街路蓄積データベース33に登録する細街路学習情報を所有者が選択可能とされている。このため、第1車両の所有者のプライバシーに関する事項である細街路学習情報については、提供を拒否することができる。その一方で、出発地から目的地までの経路情報等については提供することができる。したがって、第1車両の所有者のプライバシーの保護を図ることができるようにしながら、出発地から目的地までの好適な経路情報を提供することができる。
また、第1ナビゲーション装置1では、細街路学習情報を提供することができる利用者について、たとえば特定グループ内の利用者に限定することができる。このため、第1車両と関係のある特定グループ内の利用者にのみ細街路学習情報を提供することができる。したがって、第1車両の所有者のプライバシーの保護を図ることができるようにしながら、出発地から目的地までの好適な経路情報を特定グループ内に利用者にのみ提供することができる。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。本実施形態に係る経路情報提供システムは、上記第1の実施形態に係る経路情報提供システムと同様の構成を備えており、その処理手順が主に異なる。具体的には、上記実施形態では、目的地付近における細街路学習について説明したが、本実施形態では、目的地とは無関係となっている場合の細街路学習について説明する。以下、本実施形態に係る経路情報提供システムの処理手順を中心として、説明する。
図9は、本実施形態に係る経路情報提供システムにおける細街路学習処理の手順を示すフローチャートである。図9に示すように、本実施形態に係る経路情報提供システムでは、細街路学習処理を行うにあたり、まず、図10に示すように、車両Mが基幹道路Rを走行中に、リンクの監視を行う(S11)。リンクの監視を継続するとともに、車両Mが細街路に進入したか否かを判断する(S12)。ここでは、監視していたリンクから車両Mが外れた場合に、細街路に進入したと判断する。
その結果、監視していたリンクから車両Mが外れておらず、細街路に進入していないと判断した場合には、ステップS11に戻ってリンクの監視を継続する。一方、細街路に進入したと判断した場合には、細街路学習を開始する(S13)。細街路学習の手順は、上記第1の実施形態におけるステップS6と同様にして行われる。
それから、車両Mが細街路を脱出したか否かを判断する(S14)。細街路を脱出したか否かの判断は、たとえば、車両Mが基幹道路に復帰したか否かによって行われる。その結果、車両Mが基幹道路に復帰しており、細街路を脱出したと判断した場合には、学習した細街路の登録を行うことなく、ステップS11に戻ってリンクの監視を開始する。
一方、細街路を脱出していないと判断した場合には、目的地の有無に係わらず、UI部11における登録スイッチが操作され「登録する」が選択されたか否かを判断する(S15)。その結果、登録スイッチが操作されておらず、細街路学習情報を細街路蓄積データベース33に登録しないと判断した場合には、車載送信部17は、細街路リンク情報を基地局3に送信することなく、細街路学習処理を終了する。一方、細街路学習情報を細街路蓄積データベース33に登録しないと判断した場合には、車載送信部17は、細街路リンク情報を基地局3に送信する。基地局3では、細街路学習情報管理部32において、送信された細街路リンク情報を細街路蓄積データベース33に登録する(S16)。
たとえば、図10に示す到達地点βで細街路学習情報を登録する場合には、リンク開始点Aから到達地点βまでのノードID「A」〜「E」、「β」および各ノードIDが付与された地点同士の間のリンクにリンクIDを付与する。これらのノードIDおよびリンクIDを細街路学習情報として登録する。こうして、細街路学習処理を終了する。
このように、本実施形態に係る経路情報提供システムでは、目的地とは無関係に細街路学習情報を学習している。このため、本実施形態に係る経路情報提供システムは、たとえば基幹道路から外れた細街路を走行中に細街路学習情報を他車両等に通知することを望む場合に、好適に用いることができる。
本実施形態に係る経路情報提供システムを用いて好適な状況としては、細街路を走行中に、車両Mにアクシデント等が発生し、アクシデント発生位置を緊急車両等に知らせる場合、細街路における友人宅や店舗等で飲酒した後、代行運転車両を呼び出す場合、知人車両等と合流する際の細街路における合流地点を当該知人車両等に知らせる場合等が想定される。
続いて、本発明の第3の実施形態について説明する。本実施形態に係る経路情報提供システムは、上記第1の実施形態に係る経路情報提供システムと同様の構成を備えており、細街路学習情報の学習態様が主に異なっている。以下、本実施形態に係る経路情報提供システムにおける細街路学習情報の学習を中心として、説明する。
本実施形態では、細街路学習情報を学習するにあたり、実際に車両が走行した経路を学習する代わりに、冗長経路となると判断される経路を削除した最短経路を算出して細街路学習情報とするものである。本実施形態では、最短経路の算出を基地局3における細街路学習情報管理部32において行う。ただし、ナビゲーション装置1,2における経路学習部15において行うこともできる。
上記第1の実施形態において、細街路を学習するにあたり、図4に示すように、A地点から目的地αまでの経路について、第1車両M1が走行した順でノードIDおよびリンクIDを付与していた。これに対して、たとえば図11(a)に示すように、基幹道路RのA地点から細街路に進入した車両がA地点からB地点を通って目的地αに到達する工程で、B地点→B1地点→B2地点→B3地点→B地点という冗長経路RD1を通過することがある。また、図11(b)に示すように、基幹道路Rから細街路に進入した車両がA地点からB地点を通って目的地αに到達する工程で、B地点→B1地点→B2地点→B1地点→B地点という冗長経路RD2を通過することがある。
本実施形態に係る経路情報提供システムでは、このような冗長経路RD1,RD2を削除して細街路学習を行う。冗長経路RD1,RD2を削除するためには、図1に示す経路学習部15において細街路学習を開始したら、車両が同一地点を走行したか否かを判断する。その結果、同一地点(図11(a)(b)の例ではB地点)を走行している場合には、同一地点間を走行した経路について細街路から削除する。本実施形態では、経路学習部15が冗長経路情報削除手段となる。このように、重複して走行した経路を冗長経路として削除することにより、ノードとなるA地点から目的地αまでの最短経路を細街路として算出することができる。こうして細街路学習を行うことができる。
また、冗長経路情報としては、図11に示すもののほか、地図上で短縮することができると判断される経路が存在することがある。たとえば、図12(a)に示すように、基幹道路RのA地点から細街路に進入した車両がA地点からB地点を通って目的地αに到達する工程で、B地点→C地点→D地点→E地点→F地点→G地点→H地点を通過することがある。
ここで、A地点から目的地αまでの経路としては、C地点からH地点に到達する際、C地点〜G地点を経由する経路とするよりも、C地点からH地点に直線状に移動する経路の方が、移動距離が短くなる。この場合には、C地点〜G地点を経由する経路を冗長経路と判断して細街路学習情報から削除し、A地点→B地点→C地点→H地点→αとする経路を細街路学習情報として登録する。
また、図12(b)に示すように、基幹道路RのA地点から細街路に進入した車両がA地点→B地点→C地点→D地点→E地点→F地点→G地点→H地点→目的地αに到達する工程を経た際、基幹道路R上に、A地点よりも目的地αに近いA1地点がノードとして存在することがある。このようなノードとなるA1地点が検出された場合には、A地点からH地点まで車両が走行した経路が冗長経路となる。したがって、この場合には、A地点からH地点までの経路を冗長経路として削除し、ノードをA地点からA1地点に修正する。それから、A1地点から目的地αの順の経路を細街路として学習する。このように、車両が遠回りをして走行したと判断できる経路を冗長経路として削除することにより、ノードとなるA地点から目的地αまでの最短経路を細街路として算出することができる。こうして細街路学習を行うこともできる。
さらには、たとえば図13に示すように、第1基幹道路R1のA地点から細街路に進入した車両がA地点→B地点→C地点→D地点→目的地αに到達する工程を経た際、第1基幹道路R1と異なる第2基幹道路R2上に、A地点よりも目的地αに近いA1地点がノードとして存在することがある。このようなノードとなるA1地点が検出された場合には、A地点からD地点を経て目的地αまで車両が走行した経路が冗長経路となる。したがって、この場合には、A地点からD地点を経て目的地αまでの経路を冗長経路として削除し、ノードをA地点からA1地点に修正する。それから、A1地点から目的地αの順の経路を細街路として学習する。このように、車両が遠回りをして走行したと判断できる経路を冗長経路として削除することにより、ノードとなるA地点から目的地αまでの最短経路を細街路として算出することができる。こうして細街路学習を行うこともできる。
ここで、図11に示すように、重複する経路を冗長経路として削除する場合と、図12、図13に示すように、ノードを修正することにより短縮できると判断される経路を冗長経路として削除する場合を想定する際、まず重複する冗長経路を削除した細街路を第1候補とし、短縮できると判断される冗長経路を削除した細街路を第2候補とすることができる。
このように、ノードを修正して冗長経路を削除する際には、実際に走行を行っていない細街路について細街路学習を行うこととなる。この場合に細街路として学習するか否かについて、細街路の信頼度を求める。細街路の信頼度としては、細街路の道路情報の有無や細街路の特定期間内の走行実績を用いることができる。細街路の道路情報としては、道幅や道路規制等を挙げることができる。そして、道幅がある幅以上に広い場合、道路規制がない場合などに細街路としての信頼性が高いと判断される。また、特定期間内の走行実績として、他の車両がこの細街路を同一方向に、ある一定期間内にある一定以上の回数走行している実績があれば、細街路としての信頼性が高いと判断される。そして、一定以上の信頼度となっている場合に、細街路状情報として登録する。
1つの目的地αに対して複数の細街路学習情報を第1候補、第2候補などとして登録しておくことにより、ナビゲーション装置1,2における利便を図ることができる。たとえば、図14に示すように、A地点から目的地αまでの細街路を第1候補ルート、A1地点から目的地αまでの細街路を第2候補ルートとして学習されたとする。この場合、第1車両M1の位置であれば、第1候補ルートを通ることによって短距離の移動で目的地に到達することができる。ところが、第2車両M2の位置である場合、第1候補ルートを通ると、第2基幹道路R2から第1基幹道路R1を通ってA1地点に到達し、その第1候補ルートを通らなければならず、遠回りとなる。これに対して、第2基幹道路R2におけるA1地点をノードとする第2候補ルートを通過することにより、第1候補ルートを通過するよりも非常に短距離で目的地αに到達することができる。この場合には、第1候補ルートを提供することなく第2候補ルートを提供することができる。
続いて、本発明の第4の実施形態について説明する。本実施形態では、上記第1の実施形態として、細街路学習情報を提供する際の提供の態様が主に異なる。具体的には、登録された細街路学習情報の種類に応じて、当該細街路学習情報を提供する提供先が異なるようにされている。
本実施形態における細街路学習情報として、特定のナビゲーション装置の所有者に対してのみ提供する細街路学習情報(以下「特定細街路学習情報」という)と、すべてのナビゲーション装置の所有者に対して提供する細街路学習情報(以下「不特定細街路学習情報」という)がある。
たとえば、第1ナビゲーション装置1から細街路学習情報を基地局3に送信する場合、第1ナビゲーション装置1におけるUI部11には、登録スイッチのほか特定情報付与スイッチが設けられている。第1ナビゲーション装置1の登録スイッチおよび特定情報付与スイッチが操作されることによって、細街路学習情報が特定細街路学習情報として学習される。以下に、特定細街路学習情報の提供態様および不特定細街路学習情報の提供態様について説明する。
ナビゲーション装置では、学習した細街路学習情報を基地局3に送信するにあたり、特定情報が付与された特定細街路学習情報または特定情報が付与されていない不特定細街路情報を基地局3に送信する。特定情報が付与された特定細街路学習情報が基地局3に送信された場合、基地局3における細街路学習情報管理部32では、特定細街路学習情報を細街路蓄積データベース33に登録するとともに、登録メンバーに対する細街路学習情報の提供を行う。その一方、特定情報が付与されていない不特定細街路学習情報が基地局3に送信された場合、基地局3における細街路学習情報管理部32は、送信された細街路学習情報である不特定細街路学習情報を細街路蓄積データベース33に登録する。
続いて、特定細街路学習情報の提供態様について説明する。特定細街路学習情報を提供するにあたり、予めグループごとに車両が登録されている。たとえば、図16に示すように、甲グループには、A車両、B車両、およびC車両のナビゲーション装置が含まれている。また、乙グループには、A車両、D車両、およびE車両のナビゲーション装置が含まれている。さらに、グループ丙には、F車両、G車両、およびH車両のナビゲーション装置が含まれている。また、グループ毎に登録される車両のナビゲーション装置についての車両情報が図示しない車両情報データベースに登録されている。ここでの車両情報としては、細街路学習情報の送信先などが含まれている。
図15は、特定細街路学習情報を提供する際の処理手順を説明するフローチャートである。図15に示すように、特定細街路学習情報を提供するにあたり、まず、基地局3における細街路学習情報管理部32において、特定細街路学習情報の新規登録を行う(S21)。特定細街路学習情報の新規登録は第1ナビゲーション装置1等から送信される特定細街路学習情報L1を細街路蓄積データベース33に登録する。
ここで、A車両が基地局3に対して特定細街路学習情報L1を基地局3に送信したとする。この場合、A車両のナビゲーション装置は甲グループおよび乙グループに属していることから、A車両のナビゲーション装置から送信された特定細街路学習情報L1は、甲グループまたは乙グループに属している車両のナビゲーション装置に送信される。
そこで、基地局3における細街路学習情報管理部32では、登録メンバーの確認を行う(S22)。登録メンバーは、グループ毎に予め登録されている。ここでは、甲グループに属するA車両、B車両、およびC車両、乙グループに属するA車両、D車両、およびE車両のナビゲーション装置を確認する。続いて、登録車両の車両情報を確認する(S23)。ここでは細街路学習情報管理部32は、車両情報データベースから甲グループに属するA車両、B車両、およびC車両、乙グループに属するA車両、D車両、およびE車両のナビゲーション装置の車両情報を取得する。
それから、登録メンバーに対してステップS21で取得した細街路学習情報を配信する(S24)。ここでは、登録メンバーに特定細街路学習情報L1を配信するが、登録メンバーが受信不能となっている場合もある。このため、特定細街路学習情報L1を配信する際には、登録メンバーが基地局3との間で情報通信を行う際に、特定細街路学習情報L1を配信する。
その後、登録メンバーのナビゲーション装置、たとえば第1ナビゲーション装置1における車載受信部18は、受信した特定細街路学習情報L1を細街路学習情報記憶部14に登録する(S25)。こうして、特定細街路学習情報の提供が終了する。
したがって、A車両が基地局3に送信した特定細街路学習情報L1については、同一グループに属するB車両、C車両、D車両、およびE車両におけるナビゲーション装置に対して提供される。その一方で、A車両と同一のグループに属していないF車両、G車両、およびH車両に対しては、A車両から送信された特定細街路学習情報L1が提供されないようになっている。
また、たとえばE車両から送信された特定細街路学習情報L2については、乙グループに属するA車両およびD車両に対して提供され、A車両が属する甲グループに属するB車両やC車両には提供されない関係となっている。また、丙グループに属するH車両から送信された特定細街路学習情報L3については、丙グループに属するF車両およびG車両に提供される。
次に、不特定細街路学習情報の提供態様について説明する。図17は、不特定細街路学習情報を提供する際の処理手順を説明するフローチャートである。図17に示すように、不特定細街路学習情報を提供する際には、ナビゲーション装置では、自宅や所定の施設に対して目的地の設定を行う(S31)。次に、ナビゲーション装置は、基地局3に接続し(S32)、設定した目的地に対する不特定細街路学習情報が基地局3における細街路蓄積データベース33に対して新規に登録されているか否かを判断する(S33)。
その結果、新規の不特定細街路学習情報が登録されていない場合には、そのまま不特定細街路学習情報の提供を終了する。一方、新規の不特定細街路学習情報が登録されている場合には、基地局3における細街路学習情報管理部32は、センタ送信部35から目的地に対する新規の不特定細街路学習情報を送信し、ナビゲーション装置では、送信された目的地に対する新規の不特定細街路学習情報を受信する(S34)。
その後、送信された目的地に対する新規の不特定細街路学習情報を細街路学習情報データベースに登録する。こうして、不特定細街路学習情報の提供を終了する。
その後、ナビゲーション装置では、登録した不特定細街路学習情報を含めて、ステップS31で設定した目的地までの複数種類のルート検索を行い、数パターンの候補ルートをドライバに提供する。それから、ドライバが選択した候補ルートに沿った案内を行う。
このように、本実施形態に係る経路情報提供システムでは、特定細街路学習情報については同一グループとして登録されたナビゲーション装置に対して、特定細街路学習情報を基地局3が受信した時点で提供される。その一方で、不特定細街路学習情報については、ナビゲーション装置からの要求に応じて提供される。このため、特定細街路学習情報をグループ内のメンバーに迅速に提供することができる。また、不特定細街路学習情報を不要な者に提供しないようにすることができ、送受信量の軽減を図ることができる。
また、特定細街路学習情報をグループ内のメンバーに配信する際には、基地局3を通すことなく、外部機器4を用いることもできる。以下、外部機器4を用いる態様につい図18を参照して説明する。
図18に示すように、外部機器4を用いる際には、車両におけるナビゲーション装置に外部機器4を接続し、このナビゲーション装置で学習した特定細街路学習情報を外部機器4にコピーする(S41)。ここで、外部機器4としては、USB(Universal Serial Bus)メモリやSD(SecureDigital)メモリカードなどの記憶媒体、あるいは携帯電話などの情報交換可能な機器を用いることができる。
特定細街路学習情報を外部機器4にコピーしたら、ナビゲーション装置から外部機器4を取り外す。次に、グループ内の他の車両におけるナビゲーション装置に外部機器4を接続する。それから、外部機器4にコピーされた特定細街路学習情報を接続されたナビゲーション装置に取り込み(S42)、ナビゲーション装置における細街路学習情報データベースに登録する(S43)。
このように、外部機器4を用いることにより、基地局3を通すことなく、特定細街路学習情報をグループ内の他の車両におけるナビゲーション装置に対して提供することができる。
さらに、不特定細街路学習情報が店舗などのスポット登録地点である場合における、店舗などのスポット登録地点についての不特定細街路学習情報(以下「スポット登録地点細街路学習情報」という)の配信を行うこともできる。図19は、スポット登録地点に関する細街路学習情報の配信を行う際の処理手順を説明するフローチャートである。
図19に示すように、スポット登録地点細街路学習情報を配信する際には、ナビゲーション装置において、基地局3に接続し、目的のスポット登録地点の登録確認を行う(S51)。スポット登録地点の登録確認作業としては、照合を行うことができ、たとえば登録者がスポット登録地点を基地局3に登録した際に基地局3から発番された登録IDに照合する態様などとすることができる。ただし、スポット登録地点の登録確認の態様は他の手法を用いることができる。
スポット登録地点の登録確認を行ったら、基地局3における細街路学習情報管理部32は、目的の登録スポット地点があるか否かを判断する(S52)。その結果、スポット登録地点がないと判断した場合には、そのままスポット登録地点に関する細街路学習情報の配信を行う際の処理を終了する。
一方、基地局3における細街路学習情報管理部32は、目的のスポット登録地点があると判断した場合には、基地局3は、判断したスポット登録地点のスポット登録地点細街路学習情報をナビゲーション装置に送信する。ナビゲーション装置では、送信されたスポット登録地点細街路学習情報を受信し(S53)、細街路学習情報データベースに登録する(S54)。
それから、ナビゲーション装置では、ナビゲーション装置の所有者等が目的地設定を行う(S55)。その後、登録したスポット登録地点細街路学習情報を含めて、ステップS55で設定した目的地までの複数種類のルート検索を行い、数パターンの候補ルートをドライバに提供する。それから、ドライバが選択した候補ルートに沿った案内を行う。このように、スポット登録地点に対しての細街路学習情報についても、容易に不特定のナビゲーション装置に提供することができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。たとえば、上記実施形態においては、ナビゲーション装置が車両に搭載されている例を用いているが、たとえば携帯電話など歩行者等が所持する移動体にナビゲーション装置が設けられている態様とすることができる。また、上記実施形態では、取得した細街路情報をナビゲーション装置に提供するようにしているが、他の装置、たとえば固定パーソナルコンピュータやナビゲーション機能を備えない携帯電話に提供する態様などとすることもできる。