次に本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。まず図1、図2を参照して、基板に電子部品を実装する部品実装装置1の構成を説明する。部品実装装置1は、基板に半導体チップなどの電子部品を実装する機能を有するものであり、図2は、図1におけるA−A断面を部分的に示している。
図1において基台1aの中央にはX方向(基板搬送方向)に基板搬送機構2が配設されている。基板搬送機構2は上流側から搬入された基板3を搬送し部品実装作業を実行するために設定された実装ステージに位置決めする。基板搬送機構2の両側方には、部品供給部4が配置されており、それぞれの部品供給部4には複数のテープフィーダ5が並設されている。テープフィーダ5は、電子部品を保持したキャリアテープをピッチ送りすることにより、以下に説明する移載ヘッドの吸着ノズルによるピックアップ位置に電子部品を供給する。
基台1a上面の両端部上にはY軸テーブル6A,6Bが配設されており、Y軸テーブル6A,6B上には2台のX軸テーブル7A、7Bが架設されている。Y軸テーブル6Aを駆動することにより、X軸テーブル7AがY方向に水平移動し、Y軸テーブル6Bを駆動することにより、X軸テーブル7BがY方向に水平移動する。X軸テーブル7A,7Bには、それぞれ移載ヘッド8および移載ヘッド8と一体的に移動する基板認識カメラ9が装着されている。
Y軸テーブル6A,X軸テーブル7A,Y軸テーブル6B,X軸テーブル7Bをそれぞれ組み合わせて駆動することにより移載ヘッド8は水平移動し、それぞれの部品供給部4から電子部品を吸着ノズル8a(図2参照)によってピックアップし、基板搬送機構2に位置決めされた基板3上に実装する。Y軸テーブル6A,X軸テーブル7A,Y軸テーブル6B,X軸テーブル7Bは、移載ヘッド8を移動させるヘッド移動機構となっている。
移載ヘッド8とともに基板3上に移動した基板認識カメラ9は、基板3を撮像して認識する。また部品供給部4から基板搬送機構2に至る経路には、部品認識カメラ10が配設されている。部品供給部4から電子部品を取り出した移載ヘッド8が実装ステージに位置決めされた基板3へ移動する際に、吸着ノズル8aに保持された電子部品を部品認識カメラ10の上方でX方向に移動させることにより、部品認識カメラ10は吸着ノズル8aに保持された電子部品を撮像する。そして撮像結果を認識装置(図示省略)によって認識処理することにより、吸着ノズル8aに保持された状態における電子部品の位置が認識されるとともに、電子部品の種類が識別される。ノズル保持部11は、複数種類の吸着ノズル8aを所定姿勢で収納し、移載ヘッド8がノズル保持部11にアクセスしてノズル交換動作を行うことにより、移載ヘッド8において対象とする電子部品の種類に応じてノズル交換が行われる。
部品供給部4の構造を説明する。図2に示すように、部品供給部4には複数のテープフィーダ5を装着するためのフィーダベース4aが設けられている。テープフィーダ5は、フィーダ装着用の台車12によって部品供給部4に配置され、台車12には、キャリアテープ15を巻回状態で収納したテープリール14を保持するためのリール保持部13が設けられている。リール保持部13はテープリール14を回転自在に保持するための保持ローラを備えており、部品供給部4に配置されたテープリール14を回転させることにより、キャリアテープ15を引き出すことができるようになっている。
次に、図3を参照してテープフィーダ5の構成および機能を説明する。図3に示すように、テープフィーダ5は本体部5aおよび本体部5aの下面から下方に凸設された装着部5bを備えた構成となっている。本体部5aの下面をフィーダベース4aに沿わせてテープフィーダ5を装着した状態では、装着部5bに設けられたコネクタ部5cがフィーダベース4aに嵌合する。これにより、テープフィーダ5は部品供給部4に固定装着されるとともに、テープフィーダ5は部品実装装置1の制御装置21と電気的に接続される。
本体部5aの内部には、テープリール14から引き出されて本体部5a内に取り込まれたキャリアテープ15を導くテープ走行路5dが、本体部5aの後端部から先端部まで連続して設けられている。キャリアテープ15は、テープ本体を構成するベーステープ15aに、電子部品16を収納保持する部品収納用の凹部である部品ポケット15bおよびキャリアテープ15をピッチ送りするための送り穴15dを所定ピッチで設けた構成となっており、部品ポケット15bの下面側にはベーステープ15aから下方に凸出したエンボス部15cが形成されている。ベーステープ15aの上面には、部品ポケット15bから電子部品16が脱落するのを防止するために、部品ポケット15bを覆ってカバーテープ15eが貼着されている。
本体部5aには、キャリアテープ15をピッチ送りするためのテープ送り部17が内蔵されている。テープ送り部17は、テープ走行路5dの先端部に設けられたスプロケット20を回転駆動する送りモータ19および送りモータ19を制御するフィーダ制御部18を備えている。テープフィーダ5がフィーダベース4aに装着された状態では、フィーダ制御部18は制御装置21と接続される。
スプロケット20には、送り穴15dに嵌合する送りピン20a(図8参照)が定ピッチで設けられており、これらの送りピンが送り穴15dに係合した状態で、送りモータ19を駆動して、回転軸19aに結合されたベベルギア25を介してスプロケット20を間歇回転させることにより、キャリアテープ15は下流側(図3において左側)へピッチ送りされる。スプロケット20および送りモータ19は、本体部5aに設けられスプロケット20の送りピン20aを送り穴15dに係合させた状態でスプロケット20を間歇回転させることにより、キャリアテープ15を所定ピッチでピッチ送りするテープ送り機構を構成する。
スプロケット20の手前側は、部品ポケット15b内の電子部品16を、移載ヘッド8の吸着ノズル8aによって吸着して取り出すピックアップ位置となっている。上述のテープ送り機構によってテープ走行路5dに沿って送られたキャリアテープ15は、上のピックアップ位置を含む所定範囲、すなわちキャリアテープ15を吸着ノズル8aによるピックアップ位置に導くとともに送り穴15dを送りピン20aに正しく係合させるために必要とされる範囲において、以下に説明するガイド部30によってガイドされる。そしてベーステープ15aに貼着されたカバーテープ15eは、ガイド部30に組み込まれたテープ剥離機構によってベーステープ15aとの貼合わせ面が部分的に剥離され、これにより部品ポケット15b内の電子部品16が露呈される。
図4に示すように、本体部5aにおいて先端部(テープ送り方向における下流側)の所定範囲は、ガイド部30が着脱されるガイド装着部22となっている。ガイド部30は、下部部材31および上部部材32より構成され、下部部材31に設けられた下流側装着部31a、上流側装着部31bを、それぞれ下流側嵌合部23、上流側係止部24に係合させて固定することにより、ガイド部30はガイド装着部22に装着され、逆順の操作を行うことによりガイド部30はガイド装着部22から取り外される。
以下、図5〜図8を参照して、ガイド部30を構成する各部およびこれら各部の機能を説明する。図5に示すように、ガイド部30は下部部材31および上部部材32より構成される。下部部材31は、A−A断面に示すように、下部部材31の本体を構成する長手形状の矩形断面部材の上面に溝部31gを形成した構成となっており、溝部31gの両側部のテープ支持部31e、31fによってキャリアテープ15を下面側から支持する機能を有している。キャリアテープ15が下部部材31上に載置された状態では、エンボス部15cが溝部31g内に嵌入し、テープ支持部31eによって送り穴15dが形成された範囲を、またベーステープ15aの反対側の端部をテープ支持部31fによって支持してテープ送りをガイドする。エンボス部15cを有しない平板状の紙テープなどの場合も同様に、キャリアテープ15はテープ支持部31e、31fによって支持される。
下部部材31の下流側(図5において左側)の先端部には下方に下流側装着部31aが延出しており、下流側装着部31aの下端部には嵌入部31cが下流側嵌合部23の嵌入凹部23a(図8参照)に嵌合する形状で設けられている。下部部材31の上流側(図5において右側)には上流側装着部31bが延出している。下部部材31の先端部には、被係止部31dが、上流側係止部24の係止部材24aによって係止可能な形状で設けられている。ガイド部30をテープフィーダ5のガイド装着部22に装着する際には、嵌入部31cを下流側嵌合部23の嵌入凹部23aに嵌合させた状態で、被係止部31dを係止部材24aによって係止する。
またガイド部30をテープフィーダ5のガイド装着部22から離脱させる場合には、係止部材24aによる被係止部31dの係止を解除した状態で、嵌入部31cを嵌入凹部23aから取り外す。したがって、下部部材31に設けられた嵌入部31c、被係止部31dは、下部部材31をに着脱する着脱機構を構成する。すなわち本実施の形態におけるガイド部30の構成においては、下部部材31はキャリアテープ15の下面側をガイドする機能を有するともに、と着脱する着脱機構が設けられた構成となっている。
上部部材32の形状を説明する。図5においてB−B断面に示すように、上部部材32は、下方に開口した矩形の枠形状の断面、すなわち水平な上面部32aの両側端から側面部32bが下方に延出した断面形状を有する長手部材を主体としている。上面部32aの裏面は、キャリアテープ15の上面をガイドするガイド面32sとなっている。上部部材32の下流側の先端部には側面部32bが下方に延出した軸支板32cおよび上面部32aが下方に湾曲して軸支板32cの上方を覆う上カバ−部32dが設けられている。軸支板32cには軸孔32eが設けられており、上部部材32を下部部材31に結合する際には、下流側装着部31aに設けられた軸支孔31hに嵌合する軸支ピン33を軸孔32eに挿通させ、上部部材32を軸支ピン33によって軸支する。これにより、上部部材32は下部部材31に対して開閉自在に結合される。
すなわち、下流側装着部31aに設けられた軸支孔31h、軸支板32cに設けられた軸孔32eおよび軸支ピン33は、上部部材32を下部部材31に対して開閉する開閉機構となっている。すなわちこの開閉機構は、下部部材31においてテープ送り方向における下流側に設けられた軸支点(軸支孔31hに嵌合した軸支ピン33)廻りに上部部材32を回動させることにより、上部部材32を下部部材31に対して開閉する。
上部部材32には、屈曲部32fに固定部材32jによって一端部を固定され固定部材32kによって他端部を軸支板32cを固定された下方ガイド部材40が、上部部材32のほぼ全長範囲にわたって配設されている。下方ガイド部材40はB−B断面において上面部32aの下方に位置し、下部部材31における溝部31gの位置に対応している。下方ガイド部材40は板バネなどの弾発性の板部材であり、上述の開閉機構によって上部部材32が下部部材31から開いた状態でキャリアテープ15を上部部材32に装着する際に、キャリアテープ15を下方からガイドする機能を有するものである。
そして上部部材32を下部部材31に対して閉じた状態、すなわち軸支ピン33廻りに上部部材32を回動させて下部部材31の上方を覆った状態(図6参照)では、上部部材32の側面部32bが、テープ支持部31e、31fの側面に位置してキャリアテープ15の幅方向をガイドするとともに、上面部32aの裏面に設けられたガイド面32sが下部部材31上を送られるキャリアテープ15の上面に位置してこのキャリアテープ15を上側から押さえ込み、上面をガイドする(図6(b)のC−C断面参照)。すなわち、上部部材32はキャリアテープ15の幅方向をガイドするとともに、ガイド面32sによってキャリアテープ15を上側から押さえ込んでキャリアテープ15の上面をガイドする機能を有している。
上部部材32の上流側において、側面部32bは下方に屈曲して延出した屈曲部32fとなっており、2つの屈曲部32fの間の空間は、上流側に開口してキャリアテープ15を導き入れるために設けられたテープ挿し入れ口32gを形成する。キャリアテープ15をガイド部30にセットする際には、キャリアテープ15の先端部をテープ挿し入れ口32gから挿し入れ、上部部材32の内側に設けられた下方ガイド部材40によってキャリアテープ15をガイドしながら、上部部材32内を下流側に導き入れる。すなわち、テープ挿し入れ口32gは、上部部材32においてテープ送り方向の上流側に設けられ、この上部部材32にキャリアテープ15を導き入れるテープ導入部となっている。
さらに屈曲部32fの下端部には係止用の係止ピン32iが設けられており、上部部材32を下部部材31に対して閉じた状態では、屈曲部32fは上流側装着部31bの下流側に設けられた係止用凹部31kに嵌入する。上流側装着部31bには、圧縮バネ部材35によって下流側水平方向に付勢されたピン形状の係止部材34が係止用凹部31k内に突出して装着されており、上部部材32を下部部材31に対して閉じた状態では、係止部材34が係止ピン32iを係止することにより、上部部材32の位置が固定される。上部部材32の上流側の端部には把持リング32hが設けられており、上部部材32の開閉操作時には作業者が把持リング32hを把持して押し下げ、引き上げの操作を行う。
テープ支持部31eにおいてガイド装着部22への装着状態でスプロケット20と干渉する範囲は、スプロケット20の形状に応じて逃がし部31iが設けられており、さらにテープ支持部31eには、以下に説明する位置決め機構を組み込むための切り欠き部31jが設けられている。切り欠き部31jは、テープ支持部31eの上面の一部を部分的に切り欠くとともに、細長部材の一端部を上方に屈曲させてピン取付け部36aとした形状の位置合わせ部材36を収納する範囲に設けられている。位置合わせ部材36は軸支ピン38によって下部部材31に軸支されており、軸支ピン38の一方側はテープ支持部31eの側面に固定された支持ブラケット39によって支持されている。なお、図5以外の他図においては、支持ブラケット39の図示は省略している。ピン取付け部36aの上面には、キャリアテープ15における送り穴15dのピッチに対応した間隔で1対の位置合わせピン37が設けられており、位置合わせピン37は切り欠き部31jを介してテープ支持部31eの上面に露呈可能となっている。
次に図6,図7を参照して、下部部材31に対して上部部材32を閉じた状態のガイド部30の形態および各部の機能について説明する。図6(a)は、上部部材32を軸支ピン33廻りに回動させて下部部材31に対して閉じた状態を示している。このとき屈曲部32fに設けられた係止ピン32iが係止部材34によって係止されることにより、上部部材32が固定される。この状態において、位置合わせ部材36は付勢手段(図示省略)によって軸支ピン38廻りに反時計方向(矢印a)に付勢されており、位置合わせピン37は切り欠き部31jを介してテープ支持部31eの上面に突出した状態となっている。
これにより、ガイド部30がガイド装着部22から取り外された状態においては、上部部材32内に導き入れられて下部部材31との間で挟み込まれたキャリアテープ15の送り穴15dには、常に固定位置にある位置合わせピン37が嵌合し、ガイド部30とキャリアテープ15とのテープ送り方向における相対位置が決められる。ここで、位置合わせピン37の位置はこの位置決め状態において、キャリアテープ15の送り穴15dがスプロケット20の送りピン20aに正しく係合する位置に設定されている。したがって、位置合わせピン37によってキャリアテープ15が位置決めされた状態のガイド部30をガイド装着部22に装着して固定することにより、他の位置調節操作を必要とすることなくキャリアテープ15は、スプロケット20の送りピン20aが送り穴15dに係合する位置にセットされる。
図6(b)は、図6(a)に示す状態において、ピン取付け部36aの反対側の端部36bに対して、下方から嵌合離脱用の外力Fを作用させた状態を示している。すなわちこの外力Fにより、位置合わせ部材36は付勢力に抗して軸支ピン38の廻りに時計回り方向に回動し、ピン取付け部36aが位置合わせピン37とともに下降して(矢印b)、テープ支持部31eの上面から退避した状態となる。本実施の形態ではガイド装着部22において、ピン取付け部36aの反対側の端部36bに対応する位置に板バネ部材26(図8参照)を配設するようにしている。これにより、ガイド部30をのガイド装着部22に装着した状態において、板バネ部材26が位置合わせ部材36に上向きの外力を作用させ(図6(b)参照)、位置合わせピン37はキャリアテープ15の送り穴15dから離脱する。したがって、位置合わせピン37によってキャリアテープ15のピッチ送りが阻害されることがない。
上記構成において、軸支ピン38によって軸支された位置合わせ部材36およびピン取付け部36aに設けられた位置合わせピン37は、ガイド部30においてキャリアテープ15の送り穴15dに位置合わせピン37を嵌合させることにより、このキャリアテープ15とガイド部30とのテープ送り方向における相対位置を位置決めする位置決め機構を構成する。そしてこの位置決め機構は、本実施の形態においては位置合わせピン37を下部部材31に設けて構成され、この下部部材31をのガイド装着部22装着した状態において、位置合わせピン37を送り穴15dから離脱させる嵌合離脱機構を備えた構成となっている。
なお本実施の形態においては、嵌合離脱機構として、板バネ部材26によって位置合わせ部材36に回動力を作用させる構成例を示したが、ピン取付け部36aを下降させるように位置合わせ部材36を動作させる構成であれば、圧縮バネなど他の機構を用いる構成としてもよい。また本実施の形態においては、位置決め機構を下部部材31に設けた構成例を示しているが、キャリアテープ15とガイド部30とのテープ送り方向における相対位置を位置決めする機能を有する機構であれば、位置決め機構を上部部材32に設けるように構成してもよい。
図7は、把持リング32hを引き上げる(矢印c)ことにより、軸支ピン33廻りに上部部材32を回動させて、ガイド部30を開放した状態を示しており、新たなキャリアテープ15のセットはこの状態で行われる。この状態では、位置合わせピン37は切り欠き部31jを介してテープ支持部31eの上面に突出し、キャリアテープ15を位置合わせ可能な状態となっている。上部部材32に導き入れられたキャリアテープ15は、上部部材32を閉じて送り穴15dに位置合わせピン37が嵌合することにより、ガイド部30に対してテープ送り方向に位置決めされる。
図8は、このようにして下部部材31、上部部材32が閉じられた状態のガイド部30をガイド装着部22に装着する動作を示している。この装着作業においては、下流側装着部31aを下流側嵌合部23に、上流側装着部31bを上流側係止部24に対して位置合わせした状態で、まず下流側装着部31aを下降させて(矢印d)、嵌入部31cを嵌入凹部23aに嵌合させ、次いで上流側装着部31bを下降させて(矢印e)、被係止部31dを係止部材24aによって係止する。このとき、下流側装着部31a、上流側装着部31bの位置をより正確に位置決めするための位置合わせピンを下流側嵌合部23、上流側係止部24に設け、下流側装着部31a、上流側装着部31bに設けた嵌合孔に嵌合させることが望ましい。そしてこの状態においては、ガイド装着部22に設けられた板バネ部材26が位置合わせ部材36の反対側端部36bに下方から当接して位置合わせピン37の嵌合離脱のための外力を反対側端部36bに作用させ、これにより位置合わせピン37はテープ支持部31eの上面から退避し、キャリアテープ15の位置固定が解除されてテープ送りが可能な状態となる。
次に図9、図10を参照して、ガイド部30をテープリール14ごとに個別に保持されるために下部部材31に形成される嵌合部について説明する。本実施の形態に示すテープフィーダ5では、本体部5aに対して着脱自在に構成されたガイド部30をテープリール14に個別に保持させるようにしており、テープリール14はガイド部30を保持した状態で集合的に収納保管される。このため図9に示すように、下部部材31にはテープリール14を構成する1対の円板部材であるリール側板14aの間に嵌合する嵌合部31a*、31b*が形成されており、これらの嵌合部をリール側板14aの間に嵌脱させる簡単な操作で、ガイド部30をテープリール14に着脱することができるようになっている。
すなわち、下部部材31において両端から下方に延出して設けられた下流側装着部31a、上流側装着部31bには、それぞれテープリール14における1対のリール側板14aの隙間寸法Dに対応した嵌合厚みを有する嵌合部31a*、31b*が形成されている。ここでは、下流側装着部31a、上流側装着部31bにおいてテープリール14の外周線Cの内側に相当する範囲(ハッチングにて示す)を、両面側から削り込んで厚みDとすることにより嵌合部31a*、31b*が形成されている。嵌合部31a*、31b*を1対のリール側板14aの間に嵌合させることにより、ガイド部30は下部部材31を介してテープリール14に保持される。
図10は、このようにして下流側装着部31a、上流側装着部31bにそれぞれ嵌合部31a*、31b*が形成されたガイド部30を保持したテープリール14を、複数並列して収納保管するリール保管ユニット140を示している。すなわち嵌合部31a*、31b*をリール側板14aの外周部に嵌合させることにより、ガイド部30はテープリール14に所定姿勢、すなわちここではテープリール14の頂部に直立した状態で保持される。この状態において、図9に示すように、各ガイド部30において嵌合部31a*、31b*にはリール側板14aから外側にはみ出す部分が存在しないことから、複数のテープリール14をそれぞれのリール側板14aを接触させた並列姿勢で効率よく収納保管することができるようになっている。
上記説明したように、本実施の形態に示すテープフィーダ5は、キャリアテープ15をガイドするガイド部30を本体部5aから着脱自在とした構成のテープフィーダ5において、ガイド部30を構成する下部部材31にテープリール14を構成する1対のリール側板14aの間に嵌合する嵌合部31a*、31b*を形成し、嵌合部31a*、31b*をリール側板14aの外周部に嵌合させてガイド部30をテープリール14に所定姿勢で保持させる構成とすることにより、ガイド部が保持された状態の複数のテープリールを並列収納が阻害されることなく効率よく収納して作業効率を向上させることができる。