JP5440563B2 - 衝撃吸収式ステアリングシャフト - Google Patents
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Description
上述の様な伸縮式のステアリングコラムを構成するアウタコラム及びインナコラム、並びに、ステアリングシャフトを構成するアウタシャフト及びインナシャフトの前後位置は、図示の構造とは逆であっても良い。上述の様な伸縮式のステアリングシャフトを製造する為の技術として、例えば特許文献1〜2に記載の技術がある。
前記アウタシャフト12aは、全体を円管状とし、一端部(図4〜5の左端部)に絞り加工を施す事で、この一端部に小径部14を形成している。この小径部14の内周面には、雌セレーション15を形成している。又、前記インナシャフト13も、全体を円管状とし、一端部(図4〜5の右端部)を押し拡げる事で、この一端部に大径部16を形成している。この大径部16の外周面には、前記雌セレーション15と係合する雄セレーション17を形成している。
そして、前記両セレーション15、17同士を互いに係合させた状態のまま、前記小径部14の先端部の外周面を径方向内方に押圧する。即ち、この小径部14の先端部及び前記大径部16の先端部の周囲に1対の押圧片18、18を配置し、これら両押圧片18、18を互いに近づけ合う事で、前記小径部14の先端部の外周面を強く押圧する。これら両押圧片18、18の内側面でこの小径部14の先端部の外周面と当接する部分には、この外周面に当接する部分の断面形状が円弧状である、凹部19、19を形成している。
尚、上述の様な衝撃吸収式ステアリングシャフトを構成するインナシャフト13は、アウタシャフト12aよりも外径が小さいので、強度を確保する為、S35C等硬度の高い炭素鋼により形成する事が多い。或いは、STKM12B等の炭素鋼鋼管により形成する事もできるが、この場合は強度を確保する為、径方向の厚さを厚くする。
図1〜2は、本発明の実施の形態の1例を示している。尚、本例を含めて、本発明の衝撃吸収式ステアリングシャフトの特徴は、インナシャフト13aの先端縁と、アウタシャフト12aの内周面との間でかじりが発生するのを防止し、加工の手間の増大や不良品の発生を抑えつつ、優れた衝撃エネルギ吸収性能を発揮できる衝撃吸収式ステアリングシャフトを組み立てて、製造コストの上昇を抑える事ができる構造を実現する点にある。その他の部分の構造及び作用は、前述の図4〜7に示した構造及びその製造方法を含め、従来から知られている衝撃吸収式ステアリングシャフト及びその製造方法と同様であるから、同等部分に関する図示並びに説明は、省略若しくは簡略にし、以下、本例の特徴部分を中心に説明する。
又、前記アウタシャフト12aの前端部(図1〜2の左側)に、後端部(図1〜2の右側)よりも内径の小さい小径部14を設けている。この様な小径部14は、前述した従来構造の場合と同様に円管状である前記アウタシャフト12aの前端部に絞り加工を施す事により、若しくは後端部内周面に切削加工を施す事により形成する。或いは、前記インナシャフト13aを前記アウタシャフト12aの内径側に挿通可能であれば、前記小径部14を設けず、このアウタシャフト12aの内径を軸方向全長に亙って同じとする事もできる。但し、この場合は、前記ステアリングシャフト3bの収縮荷重が過大になるのを防止すべく、前記アウタシャフト12aの内周面に軸方向全長に亙って前記雄セレーション17と係合する、雌セレーション15を形成する。
図1〜2に示した本例の構造の場合、前記インナシャフト13aの前端部外周面に切削加工を施す事により後端部に大径部16aを、前記アウタシャフト12aの前端部に絞り加工を施す事により小径部14を、それぞれ設けている。
2 ステアリングコラム
3 ステアリングシャフト
4 ステアリングホイール
5a、5b 自在継手
6 中間シャフト
7 ステアリングギヤユニット
8 入力軸
9 タイロッド
10 電動モータ
11 アウタコラム
12、12a アウタシャフト
13、13a〜13e インナシャフト
14 小径部
15 雌セレーション
16、16a〜16e 大径部
17 雄セレーション
18、18a 押圧片
19 凹部
20 隙間
21 凹孔
24 円筒状部
Claims (2)
- 少なくとも先端縁から中間部に掛けての部分の内周面に雌セレーションを形成した管状のアウタシャフトと、少なくとも先端縁から中間部に掛けての部分の外周面にこの雌セレーションと係合する雄セレーションを形成したインナシャフトとを、中心軸に直交する仮想平面に関する断面形状が楕円形である前記アウタシャフトの先端部に前記インナシャフトの中間部を、同じく断面形状が楕円形であるこのインナシャフトの先端部を前記アウタシャフトの中間部に、それぞれ、二次衝突時に加わる衝撃に伴い、前記両シャフト同士が軸方向に相対変位可能な嵌合強度で内嵌固定する事により、前記アウタシャフトと前記インナシャフトとを結合して成る衝撃吸収式ステアリングシャフトに於いて、このインナシャフトを中実の円杆状とし、このインナシャフトのうちの少なくとも先端部に、このインナシャフトの先端面に開口し、内周面が奥部に向かう程直径が小さくなる方向に傾斜しているテーパ形状である凹孔を形成して、前記インナシャフトのうちの少なくとも先端部を円筒状部としており、この凹孔の軸方向寸法を、この円筒状部の径方向に関する肉厚の最大値よりも大きくすると共に、前記インナシャフトの先端部のうち、先端寄り部分の径方向に関する剛性を、同じく中間部寄り部分の同方向に関する剛性よりも低くしている事を特徴とする衝撃吸収式ステアリングシャフト。
- 前記アウタシャフトの一端部に少なくとも内径が小さい小径部を設け、この小径部の内周面に雌セレーションを形成しており、前記インナシャフトの一端部に少なくとも外径が大きい大径部を設け、この大径部の外周面に前記雌セレーションと係合する雄セレーションを形成し、この大径部の先端部のうち、先端寄り部分の径方向に関する剛性を、同じく中間部寄り部分に関する剛性よりも低くしており、中心軸に直交する仮想平面に関する断面形状が楕円形である前記小径部の先端部に前記大径部の基端部を、同じく断面形状が楕円形であるこの大径部の先端部をこの小径部の基端部に、それぞれ、二次衝突時に加わる衝撃に伴い、前記両シャフト同士が軸方向に相対変位可能な嵌合強度で内嵌固定する事により、前記アウタシャフトと前記インナシャフトとを結合している、請求項1に記載の衝撃吸収式ステアリングシャフト。
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Applications Claiming Priority (1)
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Family Applications (1)
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