JP5338579B2 - 搬送機 - Google Patents
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Description
そのため従来の搬送機90は、図10に示すごとく、走行中の時間を利用して別の鉛蓄電池を充電しておき、適宜使用済みの鉛蓄電池92を搬送機90から取り出して、充電済みのものと交換する作業を行っていた。これを繰り返すことにより、搬送機90を長時間稼動できるようにしていた。
充放電可能な補助蓄電池と、
機外に設けられた充電器から充電可能に構成され、上記補助蓄電池よりも満充電時間が短く、かつ充放電可能回数が該補助蓄電池よりも多い主蓄電池と、
該主蓄電池または上記補助蓄電池から供給される電流により駆動する駆動部とを備え、
上記主蓄電池と上記補助蓄電池とは並列に上記駆動部に接続されており、上記主蓄電池から供給する電流により上記補助蓄電池を充電するよう構成されており、
上記主蓄電池と上記駆動部とが接続され、上記補助蓄電池と上記駆動部とが接続されない主側接続状態と、上記補助蓄電池と上記駆動部とが接続され、上記主蓄電池と上記駆動部とが接続されない補助側接続状態とを切り替える切替スイッチと、
上記主蓄電池の電圧が予め定められた閾値よりも高い場合に、上記切替スイッチが上記主側接続状態となるように制御するとともに、上記主蓄電池の電圧が上記閾値よりも低くなった場合に、上記切替スイッチが上記補助側接続状態となるように制御する切替制御部とを更に備えることを特徴とする搬送機にある(請求項1)。
本発明では、性質の異なる2種類の蓄電池を使用している。主蓄電池は、高速充電可能で、繰り返し充放電しても劣化が少ない種類の蓄電池である。また、補助蓄電池は、主蓄電池よりも充電速度が遅く、繰り返し充放電すると劣化しやすい種類の蓄電池である。
搬送機を走行させる時は、主蓄電池を主に使用して駆動部を作動させ、主蓄電池の蓄電量が減った時にだけ補助蓄電池を使用する。これにより、補助蓄電池の使用頻度が少なくなり、寿命を長くすることができる。
本発明において、上記主蓄電池と上記駆動部とが接続され、上記補助蓄電池と上記駆動部とが接続されない主側接続状態と、上記補助蓄電池と上記駆動部とが接続され、上記主蓄電池と上記駆動部とが接続されない補助側接続状態とを切り替える切替スイッチと、
上記主蓄電池の電圧が予め定められた閾値よりも高い場合に、上記切替スイッチが上記主側接続状態となるように制御するとともに、上記主蓄電池の電圧が上記閾値よりも低くなった場合に、上記切替スイッチが上記補助側接続状態となるように制御する切替制御部とを備える。
そのため、主蓄電池の電圧が高い場合は主蓄電池を使用して駆動部を駆動させ、主蓄電池の電圧が低くなった場合には補助蓄電池を使用する制御を、切替スイッチと切替制御部とによって容易に実現することが可能になる。切替制御部は、例えばコンパレータを利用した回路を用いることができる。また、切替スイッチはリレーを用いることができる。
切替スイッチを切り替える場合に、駆動部が主蓄電池と補助蓄電池との双方に同時に接続された状態に瞬間的になると、電圧の高い蓄電池から低い蓄電池へ、切替スイッチを通して大電流が流れるため、切替スイッチが破損してしまう場合がある。このような不具合を防止するために、切替スイッチを切り替える際に、駆動部が主蓄電池と補助蓄電池とのどちらにも接続されていない状態(非接続状態)を介して切り替わるようにすると、その間は駆動部が動かなくなってしまう。そこで、上述のように瞬間停電補助用電源を駆動部に接続する。これにより、非接続状態となった場合でも、瞬間停電補助用電源から電流が供給されるため、駆動部を作動させることができる。
このようにすると、主蓄電池の電圧が補助蓄電池よりも高い場合は、主蓄電池を使って駆動部を駆動することができ、また、主蓄電池の電圧が補助蓄電池よりも低くなった場合には、ダイオードを介して補助蓄電池から駆動部へ給電することができる。すなわち、主蓄電池の電圧が補助蓄電池の電圧よりも高い場合は、ダイオードに逆バイアスがかかった状態になり、主蓄電池からの電流が駆動部に流れることになる。また、主蓄電池の電圧が補助蓄電池の電圧よりも低い場合は、ダイオードに順バイアスがかかった状態になり、補助蓄電池からの電流が駆動部に流れる。
ダイオードを用いると、上述した切替制御部や切替スイッチを用いなくても、主蓄電池と補助蓄電池との切替を行うことが可能となる。切替制御部はコンパレータ等の部品を基板に組み付けた回路基板が用いられ、切替スイッチはリレーが用いられるが、これらの部品は高価であるため、搬送機の製造コストが高くなる場合がある。しかし上記構成にすると、切替制御部や切替スイッチの代わりにダイオードを1個取り付けるだけでよいので、搬送機を簡易かつ低コストで製造することができる。
また、後述するように、ダイオードを介して主蓄電池から駆動部へ給電する構成も可能であるが、上記のように、ダイオードを介して補助蓄電池から駆動部へ給電する方が好ましい。その理由は、ダイオードに電流を流すと約20%の電力ロスが生じるため、使用頻度が少ない補助蓄電池の電流がダイオードに流れるようにした方が、電力ロスを少なくすることができるからである。
この場合にも、主蓄電池の電圧が補助蓄電池よりも高い場合は、主蓄電池を使って駆動部を駆動することができ、また、主蓄電池の電圧が補助蓄電池よりも低くなった場合には、補助蓄電池から駆動部へ給電することができる。すなわち、主蓄電池の電圧が補助蓄電池よりも高い場合は、ダイオードは順バイアスがかかった状態になり、主蓄電池の電流が駆動部に流れる。また、主蓄電池の電圧が補助蓄電池よりも低くなった場合は、ダイオードは逆バイアスがかかった状態になり、補助蓄電池の電流が駆動部に流れる。
このようにダイオードを用いれば、切替スイッチおよび切替制御部を設ける必要がなくなるため、搬送機を簡易かつ低コストで製造することが可能となる。
このようにすると、補助蓄電池の出力電圧を一定に保つことができる。そのため、主蓄電池から補助蓄電池へ切り替わる際の電圧を一定にすることができる。
電気二重層コンデンサは高速充電が可能であり、かつ充放電による劣化が少ないため、本発明における主蓄電池として好適に使用することができる。また、鉛蓄電池は充電速度が遅いものの、充放電を安定して行えるため、バックアップ用の蓄電池(補助蓄電池)として好適に用いることができる。
また、電気二重層コンデンサは、充放電に伴う電力量のロスが約5%であり、鉛蓄電池は約20%である。そのため、電力ロスが少ない電気二重層コンデンサを主に使用し、鉛蓄電池の使用頻度を少なくすることで、充電効率を高めることが可能となる。
高速で充電可能な蓄電池は放電時の電流が大きく、例えば電気二重層コンデンサでは数百A程度である。また、充電速度が遅い補助蓄電池は、充電可能な電流値の上限があり、例えば鉛蓄電池の場合は数A程度である。そのため、補助蓄電池に大きな電流を流して充電しようとしても補助蓄電池の劣化、破損等により充電できない。
この問題は、上記電流値制限器を用いて、主蓄電池から供給される電流を制限することにより解決することができる。例えば、上記電気二重層コンデンサから放電されようとする数百A程度の電流を、数A程度まで制限する。これにより、補助蓄電池を効率よく充電することが可能となる。
このような無人搬送車は、AGV(Automatic Guided Vehicle)とも称される。例えばAGVが一時停止した場合等に、機外に設けた充電器に搬送機が自動的に接続され、主蓄電池を自動的に充電するように構成することができる。この場合は、作業者が主蓄電池を充電する作業が全く必要なくなる。
本発明の実施例にかかる搬送機につき、図1〜図3を用いて説明する。
本例の搬送機1は、図3に示すごとく、物品15を搬送するのに用いられる。この搬送機1は、充放電可能な補助蓄電池3を備える。また、図1に示すごとく、機外に設けられた充電器8から充電可能に構成され、補助蓄電池3よりも満充電時間が短く、かつ充放電可能回数が補助蓄電池3よりも多い主蓄電池2を備える。
さらに、主蓄電池2または補助蓄電池3から供給される電流により駆動する駆動部4(モータ)を備える。主蓄電池2と補助蓄電池3とは並列に駆動部4に接続されており、主蓄電池2から供給する電流により補助蓄電池3を充電するよう構成されている。
以下、詳説する。
さらに、本例の搬送機1は、主蓄電池2の電圧が予め定められた閾値よりも高い場合に、切替スイッチ5が主側接続状態となるように制御するとともに、主蓄電池2の電圧が閾値よりも低くなった場合に、切替スイッチ5が補助側接続状態となるように制御する切替制御部6を備える。
より詳しくは、この電流値制限器7はDC/DCコンバータ及びIC、パワートランジスタからなる。本例では、充電器8を接続した場合は最大39Vの電圧が電流値制限器7にかかり、充電器8を接続しない場合は主蓄電池2から最大33Vの電圧がかかるように構成されている。また、主蓄電池2から流れる電流は約200Aである。補助蓄電池3は低電流でないと充電できないため、電流値制限器7で電流を低減し、3.8A以下となるようにしている。
また、電流値制限器7から24Vの定電圧が出力されるように構成されている。補助蓄電池3が充電され、その電圧が24Vに達した場合は、補助蓄電池3に電流が流れなくなり、充電は自動的に停止する。
なお、上記電圧値および電流値は単なる数値例であり、適宜変更可能である。
切替スイッチ5を主側接続状態にするには、図1に示すごとく、主側正極スイッチ5aと主側負極スイッチ5bとをオンにし、補助側正極スイッチ5cと補助側負極スイッチ5dとをオフにする。
また、切替スイッチ5を補助側接続状態にするには、図2に示すごとく、補助側正極スイッチ5cと補助側負極スイッチ5dとをオンにし、主側正極スイッチ5aと主側負極スイッチ5bとをオフにする。
本例では、性質の異なる2種類の蓄電池を使用している。主蓄電池2は、高速充電可能で、繰り返し充放電しても劣化が少ない種類の蓄電池である。また、補助蓄電池3は、主蓄電池2よりも充電速度が遅く、繰り返し充放電すると劣化しやすい種類の蓄電池である。
搬送機1を走行させる時は、図1に示すごとく、主蓄電池2を主に使用して駆動部4を作動させ、主蓄電池2の蓄電量が減った時は図2に示すごとく、補助蓄電池3を使用する。これにより、補助蓄電池3の使用頻度が少なくなり、寿命を長くすることができる。
これにより、主蓄電池2の電圧が高い場合は主蓄電池2を使用して駆動部4を駆動させ、主蓄電池2の電圧が低くなった場合には補助蓄電池3を使用する制御を、切替スイッチ5と切替制御部6とによって容易に実現することが可能になる。
電気二重層コンデンサは高速充電が可能であり、かつ充放電による劣化が少ないため、本発明における主蓄電池2として好適に使用することができる。また、鉛蓄電池は充電速度が遅いものの、充放電を安定して行えるため、バックアップ用の蓄電池(補助蓄電池3)として好適に用いることができる。
また、電気二重層コンデンサは、充放電に伴う電力量のロスが約5%であり、鉛蓄電池は約20%である。そのため、電力量ロスが少ない電気二重層コンデンサを主に使用し、鉛蓄電池の使用頻度を少なくすることで、充電効率を高めることが可能となる。
主蓄電池2は放電時の電流が大きく、例えば数百A程度である。また、充電速度が遅い補助蓄電池3は、充電可能な電流値の上限があり、例えば鉛蓄電池の場合は数A程度である。そのため、補助蓄電池3に大きな電流を流して充電しようとしても効率よく充電できず、補助蓄電池3の劣化をまねく。
この問題は、電流値制限器7を用いて、主蓄電池2から供給される電流を制限することにより解決することができる。例えば、主蓄電池2から放電される数百A程度の電流を、数A程度まで制限する。これにより、補助蓄電池3を効率よく充電することが可能となる。
このような無人搬送車は、AGV(Automatic Guided Vehicle)とも称される。例えばAGVが一時停止した場合等に、機外に設けた充電器8に搬送機1が自動的に接続され、主蓄電池2を自動的に充電するように構成することができる。この場合は、作業者が主蓄電池2を充電する作業が全く必要なくなる。
本例は、駆動部4に別の電源を接続した例である。図4に回路図を示し、図5に切替スイッチ5のタイミング図を示す。図5に示すごとく、本例の切替制御部6は、切替スイッチ5を補助側接続状態Bから主側接続状態Aへ切り替える際に、駆動部4が主蓄電池2と補助蓄電池3とのいずれにも接続されていない非接続状態Cを介して切り替えるよう構成されている。そして図4に示すごとく、駆動部4には、非接続状態Cにて駆動部4に電流を供給する瞬間停電補助用電源12が接続されている。
その他、実施例1と同様の構成を有する。
そのため本例では、図5に示すごとく、切替スイッチ5を切り替える際に、駆動部4が主蓄電池2と補助蓄電池3との、どちらにも接続されていない状態(非接続状態C)を介して切り替わるようにしている。これにより、主蓄電池2から補助蓄電池3へ大電流が流れることを防止できる。
なお、本例では瞬間停電補助用電源12として電解コンデンサを使用している。電解コンデンサは容量が大きいので、本例の瞬間停電補助用電源12として好適に使用することができる。
その他、実施例1と同様の作用効果を有する。
本例は、搬送機1の構造を簡略化した例である。図6に示すごとく、本例の搬送機1は、補助蓄電池3の正電極30と駆動部4の正極端子40とを接続する配線11上にダイオード10が設けられており、該ダイオード10は、アノードが補助蓄電池3側、カソードが駆動部4側でありかつ主蓄電池2側となるよう配線されている。
また、本例の搬送機1は、補助蓄電池3の出力電圧を安定化するための安定化電源器13を備えている。この安定化電源器13はDC/DCコンバータからなり、補助蓄電池3の出力電圧が変動しても、一定の電圧を常に出力するよう構成されている。上記ダイオード10のアノードは安定化電源器13に接続されており、カソードは駆動部4の正極端子40及び主蓄電池2の正電極20に接続されている。
その他、実施例1と同様の構成を備える。
ダイオード10を用いると、上述した切替制御部6や切替スイッチ5(図1参照)を用いなくても、主蓄電池2と補助蓄電池3との切替を行うことが可能となる。切替制御部6はコンパレータ等の部品を基板に組み付けた回路基板が用いられ、切替スイッチ5はリレーが用いられるが、これらの部品は高価であるため、搬送機1の製造コストが高くなる場合がある。しかし図6の構成にすると、切替制御部6や切替スイッチ5の代わりにダイオード10を1個取り付けるだけでよいので、搬送機1を簡易かつ低コストで製造することができる。
その他、実施例1と同様の作用効果を備える。
12 瞬間停電補助用電源
2 主蓄電池
3 補助蓄電池
4 駆動部
5 切替スイッチ
6 切替制御部
7 安定化電源器
8 充電器
Claims (5)
- 物品を搬送する搬送機であって、
充放電可能な補助蓄電池と、
機外に設けられた充電器から充電可能に構成され、上記補助蓄電池よりも満充電時間が短く、かつ充放電可能回数が該補助蓄電池よりも多い主蓄電池と、
該主蓄電池または上記補助蓄電池から供給される電流により駆動する駆動部とを備え、
上記主蓄電池と上記補助蓄電池とは並列に上記駆動部に接続されており、上記主蓄電池から供給する電流により上記補助蓄電池を充電するよう構成されており、
上記主蓄電池と上記駆動部とが接続され、上記補助蓄電池と上記駆動部とが接続されない主側接続状態と、上記補助蓄電池と上記駆動部とが接続され、上記主蓄電池と上記駆動部とが接続されない補助側接続状態とを切り替える切替スイッチと、
上記主蓄電池の電圧が予め定められた閾値よりも高い場合に、上記切替スイッチが上記主側接続状態となるように制御するとともに、上記主蓄電池の電圧が上記閾値よりも低くなった場合に、上記切替スイッチが上記補助側接続状態となるように制御する切替制御部とを更に備えることを特徴とする搬送機。 - 請求項1において、上記切替制御部は、上記切替スイッチの上記主側接続状態と上記補助側接続状態とを切り替える際に、上記駆動部が上記主蓄電池と上記補助蓄電池とのいずれにも接続されていない非接続状態を介して切り替え制御するよう構成されており、上記駆動部には、上記非接続状態にて該駆動部に電流を供給する瞬間停電補助用電源が接続されていることを特徴とする搬送機。
- 請求項1又は請求項2において、上記主蓄電池は電気二重層コンデンサであり、上記補助蓄電池は鉛蓄電池であることを特徴とする搬送機。
- 請求項1〜請求項3のいずれか1項において、上記主蓄電池から上記補助蓄電池への電流供給経路上に電流値制限器が設けられ、該電流値制限器は、上記主蓄電池から供給される電流の量が、予め定められた充電電流値以下となるように制限するよう構成されていることを特徴とする搬送機。
- 請求項1〜請求項4のいずれか1項において、上記搬送機は、予め定められた走行ルートに沿って無人で自動走行可能に構成された無人搬送車であることを特徴とする搬送機。
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