JP5327025B2 - 車両用走行案内装置、車両用走行案内方法及びコンピュータプログラム - Google Patents
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Description
尚、「減速対象地点」としては、例えば、交差点、カーブ、料金所、障害物等がある。また、障害物としては、道路工事、静止障害物等がある。
尚、「前記車両が前記前方車両との接触を回避する為に前記所定値以上の制動力を継続的に発生させる区間」とは、例えば、車両が現在位置から所定値以上の制動力を継続的に発生させた場合に、車両と前方車両との相対速度が0になる地点までの区間がある。
現在位置検出部11は、GPS21、車速センサ22、ステアリングセンサ23、ジャイロセンサ24、高度計(図示せず)等からなり、現在の車両の位置、方位、車両の走行速度等を検出することが可能となっている。ここで、特に車速センサ22は、車両の移動距離や車速を検出する為のセンサであり、車両の車輪の回転に応じてパルスを発生させ、パルス信号をナビゲーションECU13に出力する。そして、ナビゲーションECU13は発生するパルスを計数することにより車輪の回転速度や移動距離を算出する。尚、上記4種類のセンサをナビゲーション装置1が全て備える必要はなく、これらの内の1又は複数種類のセンサのみをナビゲーション装置1が備える構成としても良い。
また、地図データは、具体的には、道路(リンク)形状に関するリンクデータ、ノード点に関するノードデータ、施設等の地点に関する情報であるPOIデータ、各交差点に関する交差点データ、経路を探索するための探索データ、地点を検索するための検索データ、地図、道路、交通情報等の画像を液晶ディスプレイ15に描画するための画像描画データ等から構成されている。特にリンクデータとしては、道路の勾配やカーブの旋回半径(R)に関する情報について記憶される。
尚、地図情報DB31は、地図配信センタ等から配信される更新データや記憶媒体(例えば、DVDやメモリーカード)を介して提供される更新データに基づいて更新される。
尚、本実施形態では案内情報を車両外の風景に重畳させて表示する手段としてHUD50を用いているが、HUD50の代わりに運転者の頭部に装着させるヘッドマウントディスプレイ(HMD)を用いても良い。
更に、本実施形態では通信モジュール18を介して、情報センタ等から道路上に設置された信号機の点灯態様に関する情報についても受信する。
バックカメラ61は、車両の後方に設置され、車両が走行している道路の路面を撮影する。そして、ナビゲーションECU13は、バックカメラ61により撮像した映像に含まれる路面標示や車線境界線の画像情報に基づいて、車両の詳細な現在位置や走行レーンを特定する。尚、バックカメラ61を用いた車両の詳細な現在位置や走行レーンの特定技術については公知技術であるので詳細は省略する。
また、ドライバモニタカメラ62は、例えばCCD等の固体撮像素子を用いたものであり、インストルメントパネル52の上面に取り付けられ、視線方向を運転席に向けて設置される。そして、運転席に座った運転者の顔を撮像する。ナビゲーションECU13は、ドライバモニタカメラ62により撮像した画像から運転者の視点の位置を検出する。尚、ドライバモニタカメラ62を用いた運転者の視点位置の検出技術については公知技術であるので詳細は省略する。
また、サスペンションECU63は、車両のサスペンションの制御を行う電子制御ユニットである。また、ミリ波レーダ制御ECU64は、ミリ波レーダ(図示せず)が接続され、ミリ波レーダによる障害物(前方車両)の位置や自車両との相対速度の測定を行う電子制御ユニットである。また、ブレーキ制御ECU65は車両のブレーキ制御を行う電子制御ユニットである。尚、各種制御ECUは、図示しないCPU、RAM、ROM等からなる。
尚、ナビゲーション装置1による案内情報をHUD50により車両のフロントガラス55に対して表示するか否かについては、車両の現在位置と案内情報を重畳させる対象となる地点(案内対象地点)との位置関係に基づいて判定される。例えば、ナビゲーション装置1による交差点の右左折を案内する案内情報を表示する場合には、案内対象地点の交差点が300m以内に接近した時点から交差点を通過するまでの間、該案内情報をHUD50により車両のフロントガラス55に対して表示する。尚、車両の現在位置と案内対象地点との位置関係は、GPS21、ジャイロセンサ24及び地図情報DB31に記憶された地図情報等に基づいて特定される。
尚、上記S2〜S4の処理は、案内情報をHUD50により車両のフロントガラス55に対して表示すると判定される間、繰り返し実行される。
その後、S4へと移行する。
尚、上記所定値の制動力は、表示位置の補正を行わないと、運転者が違和感を覚える程度の案内情報の表示位置のズレを生じさせる制動力とする。また、所定値の制動力は実験により求めても良い。更に、シーン毎(例えば、下記の(A)〜(D)毎)に所定値の制動力の値を変更しても良い。
本実施形態において車両に所定値以上の制動力が継続的に発生することが予測される区間は以下の(A)〜(D)のいずれかに該当する区間とする。
(A)車両の進行方向前方に信号機付きの交差点があって、且つ信号機が赤で点灯しており、該交差点に到達するまでに推奨車速(0km/h)に減速するのに継続的に発生させることが必要な制動力が所定値(例えば0.2G)以上であると判定された場合の、車両の現在位置から該交差点までの区間。
(B)車両の進行方向前方に交差点があって、該交差点に信号機がある場合には信号機が青で点灯しており、ナビゲーション装置1が該交差点で右左折する経路を案内する場合又はインジゲータが点灯している場合であって、且つ該交差点に到達するまでに右左折時の推奨車速(例えば10km/h)に減速するのに継続的に発生させることが必要な制動力が所定値(例えば0.2G)以上であると判定された場合の、車両の現在位置から該交差点までの区間。
(C)車両の進行方向前方にカーブがあって、該カーブに到達するまでにカーブ進入時の推奨車速(例えば20km/h)に減速するのに継続的に発生させることが必要な制動力が所定値(例えば0.2G)以上であると判定された場合の、車両の現在位置から該カーブの開始点までの区間。
(D)前方車両があって、自車両が該前方車両との接触を回避する為に所定値(例えば0.2G)以上の制動力を継続的に発生させる場合の、自車両の現在位置から自車両と前方車両との相対速度が0になる地点までの区間。
尚、比較例は、車両に設置されたセンサによって車両姿勢(ヨー回転量、ロール回転量、ピッチ回転量、前後移動量、左右移動量及び上下移動量)を検出し、検出した全ての車両姿勢の変位に応じて常にHUDによる情報の表示位置を制御する構成を有するものとする。
図7に示すように、比較例では全ての区間a〜eにおいてそれぞれの車両姿勢の変位に基づく案内情報の表示位置の補正を行う。それに対して、本願発明では区間a〜eの内、設定された補正対象区間内に位置する区間cにおいてのみ車両姿勢の変位に基づく案内情報の表示位置の補正を行う。その結果、本願発明では変位時間が僅かな車両姿勢の変位(図7の区間a,b,d,eの変位)に対しては案内情報の表示位置が変更されず、継続的に発生する車両姿勢の変位(図7の区間cの変位)に対してのみ案内情報の表示位置を変更することが可能となる。
また、前記(A)〜(C)のいずれかに該当する区間が存在すると判定された場合には、その区間を補正対象区間に設定するので、交差点やカーブや料金所等の低速で走行する必要のある減速対象地点が車両の進行方向前方にある場合において、減速対象地点までの区間を補正対象区間に適切に設定することが可能となる。
また、前記(D)に該当する区間が存在すると判定された場合には、その区間を補正対象区間に設定するので、前方車両が位置する場合において、前方車両との接触を回避する為に制動力を発生させる区間を補正対象区間に適切に設定することが可能となる。
また、設定された補正対象区間を車両が走行する間において、補正制御開始のトリガーとして車両の制動力を発生させる操作を検出した場合に、案内情報を表示する表示位置を補正する(S27)ので、車両姿勢の変位に基づく案内情報の表示位置の補正を適切なタイミングで開始することが可能となる。
例えば、本実施形態では補正対象区間に設定する区間として前記(A)〜(D)に該当する区間を挙げたが、他の条件を満たす区間を補正対象区間として設定しても良い。例えば、車両の進行方向前方に料金所があって、該料金所に到達するまでに推奨車速(通常のゲートであれば0km/h、ETC対応のゲートであれば20km/h)に減速するのに継続的に発生させることが必要な制動力が所定値(例えば0.2G)以上であると判定された場合に、車両の現在位置から該料金所までの区間を補正対象区間に設定しても良い。更に、(A)〜(D)の条件では、制動力ではなく減速度を基準として判定しても良い。
他に、悪路が継続して続く区間、カーブが所定距離継続する区間、加速道路等を車両姿勢が基準姿勢に対して変位している状態が継続することが予測される区間として補正対象区間に設定しても良い。
更に、車両に発生する制動力(又は車両姿勢の変位)と案内情報の表示位置の補正量とを対応づけたテーブルをRAM42に記憶し、該テーブルと車両に発生した制動力(又は検出した車両姿勢の変位)に基づいて、案内情報の表示位置の補正量を特定する構成としても良い。
13 ナビゲーションECU
41 CPU
42 ROM
43 RAM
42 カーブミラー
50 HUD
55 フロントガラス
71 交差点(案内対象地点)
72 案内情報
Claims (7)
- 車両の運転者の視点位置を取得する視点位置取得手段と、
前記運転者の視点位置と前記車両の位置と前記車両外にある案内対象地点の位置とに基づいて、前記案内対象地点に重畳させて案内情報を表示する為の表示位置を決定する表示位置決定手段と、
前記表示位置決定手段によって決定された前記表示位置に前記案内情報を表示する情報表示手段と、
前記車両に関する車両情報を取得する車両情報取得手段と、
前記車両の周辺環境を取得する周辺環境取得手段と、
前記車両情報と前記周辺環境に基づいて、前記車両に所定値以上の制動力が継続的に発生することが予測される区間を、前記車両の車両姿勢が基準姿勢に対して変位している状態が継続することが予測される補正対象区間として設定する補正対象区間設定手段と、
前記補正対象区間を前記車両が走行する間において、前記表示位置決定手段によって決定された前記案内情報を表示する表示位置を、前記車両姿勢の変位を考慮して補正する表示位置補正手段と、を有することを特徴とする車両用走行案内装置。 - 前記車両情報取得手段は、前記車両の車速を取得し、
前記周辺環境取得手段は、前記車両の進行方向前方にある減速対象地点における推奨車速を取得し、
前記補正対象区間設定手段は、
前記車両の車速と前記推奨車速とに基づいて、前記車両が前記減速対象地点に到達するまでに前記推奨車速に減速するのに継続的に発生させることが必要な制動力が前記所定値以上か否かを判定する制動判定手段を備え、
前記制動判定手段によって必要な制動力が前記所定値以上であると判定された場合に、前記車両の現在位置から前記減速対象地点までの区間を補正対象区間に設定することを特徴とする請求項1に記載の車両用走行案内装置。 - 前記車両情報取得手段は、前記車両の車速を取得し、
前記周辺環境取得手段は、前記車両の前方を走行する前方車両の車速と前方車両までの車間距離を取得し、
前記補正対象区間設定手段は、前記車両の車速と前記前方車両の車速と前記車間距離に基づいて、前記車両が前記前方車両との接触を回避する為に前記所定値以上の制動力を継続的に発生させる区間を補正対象区間に設定することを特徴とする請求項1に記載の車両用走行案内装置。 - 前記周辺環境取得手段は、前記車両の進行方向前方にある道路の勾配に関する情報を取得し、
前記制御対象区間設定手段は、所定角度以上の勾配が継続する区間を補正対象区間に設定することを特徴とする請求項1に記載の車両用走行案内装置。 - 前記車両が前記補正対象区間を走行する間において前記車両の制動力を発生させる操作を検出する制動操作検出手段を有し、
前記表示位置補正手段は、前記制動操作検出手段によって前記車両の制動力を発生させる操作が検出された場合に、前記案内情報を表示する表示位置を補正することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の車両用走行案内装置。 - 車両の運転者の視点位置を取得する視点位置取得ステップと、
前記運転者の視点位置と前記車両の位置と前記車両外にある案内対象地点の位置とに基づいて、前記案内対象地点に重畳させて案内情報を表示する為の表示位置を決定する表示位置決定ステップと、
前記表示位置決定ステップによって決定された前記表示位置に前記案内情報を表示する情報表示ステップと、
前記車両に関する車両情報を取得する車両情報取得ステップと、
前記車両の周辺環境を取得する周辺環境取得ステップと、
前記車両情報と前記周辺環境に基づいて、前記車両に所定値以上の制動力が継続的に発生することが予測される区間を、前記車両の車両姿勢が基準姿勢に対して変位している状態が継続することが予測される補正対象区間として設定する補正対象区間設定ステップと、
前記補正対象区間を前記車両が走行する間において、前記表示位置決定ステップによって決定された前記案内情報を表示する表示位置を、前記車両姿勢の変位を考慮して補正する表示位置補正ステップと、を有することを特徴とする車両用走行案内方法。 - コンピュータに、
車両の運転者の視点位置を取得する視点位置取得機能と、
前記運転者の視点位置と前記車両の位置と前記車両外にある案内対象地点の位置とに基づいて、前記案内対象地点に重畳させて案内情報を表示する為の表示位置を決定する表示位置決定機能と、
前記表示位置決定機能によって決定された前記表示位置に前記案内情報を表示する情報表示機能と、
前記車両に関する車両情報を取得する車両情報取得機能と、
前記車両の周辺環境を取得する周辺環境取得機能と、
前記車両情報と前記周辺環境に基づいて、前記車両に所定値以上の制動力が継続的に発生することが予測される区間を、前記車両の車両姿勢が基準姿勢に対して変位している状態が継続することが予測される補正対象区間として設定する補正対象区間設定機能と、
前記補正対象区間を前記車両が走行する間において、前記表示位置決定機能によって決定された前記案内情報を表示する表示位置を、前記車両姿勢の変位を考慮して補正する表示位置補正機能と、
を実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
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