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JP5305574B2 - 皮膚外用剤 - Google Patents

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JP5305574B2 JP2006269121A JP2006269121A JP5305574B2 JP 5305574 B2 JP5305574 B2 JP 5305574B2 JP 2006269121 A JP2006269121 A JP 2006269121A JP 2006269121 A JP2006269121 A JP 2006269121A JP 5305574 B2 JP5305574 B2 JP 5305574B2
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Description

本発明は皮膚外用剤、特に有効成分としてブロック型アルキレンオキシド誘導体を含む、皮膚外用剤の改良に関する。
皮膚外用剤を評価する上での重要な要素として、美肌状態を維持する機能、及び使用感触が挙げられる。一方、基剤の安定性の向上を図る代表的な手段として、界面活性剤の配合が挙げられる。
美肌状態を維持するためには、肌荒れを防止又は改善して肌の皮溝、皮丘を整え、表皮細胞のターンオーバーをスムースにすることが重要である。肌荒れは、乾燥ないし紫外線や界面活性剤に代表される刺激性物質等の外的要因、あるいはホルモンバランスの乱れなどの内的要因が引き金となって生じる肌のトラブルである。これらのトラブルによって引き起こされる角層バリアー機能の低下、角層水分量の低下、表皮ターンオーバーの亢進、鱗層の発生(スケーリング)による角層の粗造化は、美容上の大きな悩みとなっている。
従来から肌荒れに対して防止・改善効果を示す有効成分として、ソルビトール、プロピレングリコール、グリセリン等のポリオール化合物や、ヒアルロン酸等のムコ多糖等の保湿剤(例えば、特許文献1を参照)、NMF(Natural Moisturizing Factor)としてのアミノ酸、トラネキサム酸等の薬剤(例えば、特許文献2を参照)、及び各種の抽出エキス(例えば、特許文献3を参照)が、皮膚外用剤に配合されてきた。またワセリン軟膏等の閉塞剤により角層バリアー機能を補う方法(例えば、特許文献4を参照)や、ビタミン、ホルモンなどにより皮膚細胞を活性化する方法(例えば、特許文献5を参照)が用いられてきた。
しかしながらグリセリンをはじめとする保湿剤は、保湿効果・肌荒れ改善効果を上げるためには配合量を増やさなければならず、その結果基剤の安定性、使用性が低下する場合があった。またそのような基剤を皮膚に適用した場合には、皮脂によりはじかれる、肌へのなじみが悪くなる等の解決すべき課題があった。多糖はアルコールの多い処方系で沈澱を生じ、DL-スレオニン等のアミノ酸に関しては、着色、変臭などの欠点を有していた。トラネキサム酸等の薬剤は経時に係わる安定性に問題があり、またワセリン等の閉塞剤を用いた場合は油っぽく、べたつき感等の不快な感触を与える欠点があった。さらに、抽出エキスやビタミン、ホルモンなどを用いた場合には、副作用等に係わる安全性や経時に係わる安定性において解決すべき課題があった。
また皮膚外用剤、特にエマルションを作成する場合には、基剤の安定性の向上のために、界面活性剤を配合することが通常的に行われる。界面活性剤の配合効果は、相当量の配合によって基剤の安定性を向上させるものの、使用感触の悪化の一因となる場合があった。界面活性剤の配合量を減量すれば、基剤の安定性が悪化する傾向にあり、安定性と使用感触を両立させることは、エマルションの調製時の課題の一つである。
前述の使用感触、すなわちべたつき感を軽減させるために多価アルコール等を配合していたが、十分にその感触が改善されるものではなかった。以上のことから、肌荒れ改善効果を有し、使用感触が良好で、且つ基剤の安定性を向上させる成分の開発が望まれていた。
特開平6−32728号公報 特開2006−160758号公報 特許第3667291号公報 特開平9−100225号公報 特開平7−277943号公報
本発明は、前述の事情に鑑み行われたものであり、その課題は肌荒れ改善効果を有し、使用感触、特になめらかさに優れ、べたつき感がなく、安定性に優れた皮膚外用剤を提供することにある。
前記課題を解決するために本発明者等が鋭意検討を行った結果、特定構造を有するブロック型アルキレンオキシド誘導体を皮膚外用剤に配合することにより、肌荒れ改善効果を有し、使用感触および安定性に優れた皮膚外用剤が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明の皮膚外用剤は、下記式(I)で示されるブロック型アルキレンオキシド誘導体を含むことを特徴とする。
Figure 0005305574
(式中、Yは3〜6個の水酸基を有する多価アルコールの水酸基を除いた残基、kは前記多価アルコールの水酸基数、EOはオキシエチレン基、AOは炭素数3〜6のオキシアルキレン基でそれぞれブロック状に付加されている。a×k、b×kおよびc×kはそれぞれオキシエチレン基、炭素数3〜6のオキシアルキレン基、オキシエチレン基の平均付加モル数であり、0≦a×k≦100、1≦b×k≦100、0≦c×k≦100、ただし(a+c)×k>1である。式(I)中の全オキシエチレン基と炭素数3〜6のオキシアルキレン基の合計に対する、式(I)中の全オキシエチレン基の割合は、10〜80質量%である。Rは同一もしくは異なってもよい炭素数1〜4の炭化水素基である。)
前記皮膚外用剤において、前記式(I)で示されるブロック型アルキレンオキシド誘導体のAOがオキシブチレン基であることが好適である。
また、前記皮膚外用剤において、前記式(I)で示されるブロック型アルキレンオキシド誘導体のaが0であり、AOとEOの付加順序が、式中のYに対して、(AO)−(EO)であることが好適である。
前記皮膚外用剤において、前記式(I)で示されるブロック型アルキレンオキシド誘導体を0.01〜70質量%配合することが好適である。
また、本発明は前記式(I)で示されるブロック型アルキレンオキシド誘導体を有効成分とする肌荒れ改善剤を提供するものである。
また、本発明は、前記式(I)で示されるブロック型アルキレンオキシド誘導体を有効成分とする使用性向上剤を提供するものである。
なお、本発明において、前記使用性向上剤とは、該剤を肌へ塗布した場合に使用感触、特になめらかさ、べたつき感のなさを向上させることが可能であるものを意味する。
本発明によれば、特定構造を有するブロック型アルキレンオキシド誘導体を皮膚外用剤に配合することにより、肌荒れ改善効果を有し、使用感触、特になめらかさに優れ、べたつき感がなく、安定性に優れた皮膚外用剤を得ることができる。
以下、本発明の好適な実施形態について説明する。
(a)ブロック型アルキレンオキシド誘導体
本発明にかかる皮膚外用剤は、下記式(I)で示されるブロック型アルキレンオキシド誘導体を含むものである。
Figure 0005305574
前記式(I)で示されるアルキレンオキシド誘導体において、Yは3〜6個の水酸基を有する多価アルコールの水酸基を除いた残基であり、kは前記多価アルコールの水酸基数であり3〜6である。3〜6個の水酸基を有する化合物としては、k=3であるグリセリン、トリメチロールプロパン、ヘキシレングリコール、k=4であるエリスリトール、ペンタエリスリトール、k=5であるキシリトール、k=6であるソルビトール、イノシトールが挙げられる。本発明にかかる皮膚外用剤に配合されるブロック型アルキレンオキシド誘導体は、前記の3〜6個の水酸基を有する多価アルコールの1種または2種以上の混合物の水酸基を除いた残基を基本骨格とする。
本発明において、Yが3〜4個の水酸基を有する多価アルコールの水酸基を除いた残基であることがより好ましく、すなわち、3≦k≦4を満たすことが好適である。kが2以下であると、皮膚外用剤に配合した場合になめらか感が劣る傾向にあり、kが7以上であるとべたつき感を生じる傾向にある。
EOは、炭素数2のオキシエチレン基である。AOは炭素数3〜6のオキシアルキレン基であり、具体的には、オキシプロピレン基、オキシブチレン基、オキシイソブチレン基、オキシt−ブチレン基、オキシペンチレン基、オキシヘキシレン基などが挙げられる。好ましくは、オキシプロピレン基、オキシブチレン基であり、さらに好ましくはオキシブチレン基である。
b×kはAOの平均付加モル数であり、1≦b×k≦100、好ましくは3≦b×k≦70である。a×k及びc×kはEOの平均付加モル数であり、0≦a×k≦100、0≦c×k≦100であり、好ましくは3≦a×k≦70、3≦c×k≦70である。また、前記式(I)中の全オキシエチレン基の平均付加モル数の好ましい範囲は、1<(a+c)×k≦200であり、さらに好ましくは6≦(a+c)×k≦140である。AOは本発明にかかるブロック型アルキレンオキシド誘導体において疎水性部位となり、b×kが0であると、皮膚外用剤に配合した場合に安定性に劣る傾向にあり、100を越えるとしっとりとした使用感触に劣る傾向がある。また、a×kもしくはc×kが0であると、皮膚外用剤に配合した場合に安定性に劣る傾向にあり、100を越えるとべたつき感を生じる傾向にある。
前記式(I)中のAOとEOの合計に対する前記式(I)中の全EOの割合は10〜80質量%であり、さらに好ましくは20〜70質量%である。10質量%より小さいとしっとりとした使用感触に劣る傾向にあり、80質量%より大きいとべたつき感が生じる傾向にある。
また、AOとEOの付加形態はブロック状であり、付加順序は式中のYに対して、(AO)−(EO)の順、(EO)−(AO)の順、(EO)−(AO)−(EO)の順のいずれであってもよい。本発明においては、式中のYに対して(AO)−(EO)の順であることが特に好ましい。式中のYに対して(AO)−(EO)の順となる場合、式中のaは0であることに相当する。
Rは炭素数1〜4の炭化水素基で、炭化水素基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基などが挙げられる。本発明においてはメチル基、エチル基であることが好ましい。炭素数が5より大きいと、しっとりとした使用感触が劣る傾向にある。また、本発明にかかる皮膚外用剤に配合されるブロック型アルキレンオキシド誘導体において、Rは1分子中、同一であっても又は異なっていてもよく、1分子中において同一のRを有するブッロク型アルキレンオキシド誘導体1種、または異なるRを有する2種以上の混合物であってもよい。
本発明にかかる皮膚外用剤に配合されるアルキレンオキシド誘導体としては、具体的にはPOB(30)POE(30)グリセリルトリメチルエーテル、POB(30)POE(35)グリセリルトリメチルエーテル、POB(17)POE(28)グリセリルトリメチルエーテル、POB(27)POE(45)グリセリルトリメチルエーテル、POB(14)POE(34)グリセリルトリメチルエーテル、POB(22)POE(55)グリセリルトリメチルエーテル、POB(19)POE(55)グリセリルトリメチルエーテル、POB(40)POE(80)グリセリルトリメチルエーテル、POB(80)POE(40)グリセリルトリメチルエーテル、POB(30)POE(30)グリセリルトリエチルエーテル、POB(30)POE(35)グリセリルトリエチルエーテル、POB(14)POE(34)グリセリルトリエチルエーテル、POB(30)POE(30)グリセリルトリプロピルエーテル、POE(30)POP(30)グリセリルトリメチルエーテル、POE(35)POP(40)グリセリルトリメチルエーテル、POE(41)POP(48)グリセリルトリメチルエーテル等が挙げられる。
なお、上記POE、POP、POBは、それぞれポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシブチレンの略であり、以下、このように略して記載することがある。
本発明にかかる皮膚外用剤に配合されるアルキレンオキシド誘導体は、公知の方法で製造することができる。例えば、水酸基を有している多価アルコールに対して、エチレンオキシドおよび炭素数3〜6のアルキレンオキシドを付加重合した後、ハロゲン化アルキルをアルカリ触媒の存在下にエーテル反応させることによって得られる。
以上のようにして製造される特定構造のアルキレンオキシド誘導体を皮膚外用剤に配合することにより、肌荒れ改善効果を有し、使用感触、特になめらかさに優れ、べたつき感がなく、安定性に優れた皮膚外用剤を得ることができる。本発明にかかる皮膚外用剤において、上述の特定構造を有するアルキレンオキシド誘導体の配合量は、組成物全体に対して0.01〜70質量%であることが好ましく、さらに0.1〜20質量%であるが好ましい。0.01質量%未満では配合による効果の発現が十分ではない場合があり、また70質量%を超えると、べたつき感を生じる場合がある。
本発明にかかる皮膚外用剤には、本発明の効果を損なわない範囲内で、通常化粧品や医薬部外品の皮膚外用剤に用いられる成分を適宜配合することができる。以下に具体的な配合可能成分を列挙する。上記特定構造を有するアルキレンオキシド誘導体と、下記成分の1種又は2種以上とを配合して本発明の皮膚外用剤を調製することができる。
保湿剤としては、例えば、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、キシリトール、ソルビトール、マルチトール、コンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸、ムコイチン硫酸、カロニン酸、アテロコラーゲン、コレステリル−12−ヒドロキシステアレート、乳酸ナトリウム、胆汁酸塩、dl−ピロリドンカルボン酸塩、短鎖可溶性コラーゲン、ジグリセリン(EO)PO付加物、イザヨイバラ抽出物、セイヨウノコギリソウ抽出物、メリロート抽出物等が挙げられる。
粉末成分としては、例えば、無機粉末(例えば、タルク、カオリン、雲母、絹雲母(セリサイト)、白雲母、金雲母、合成雲母、紅雲母、黒雲母、パーミキュライト、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸ストロンチウム、タングステン酸金属塩、マグネシウム、シリカ、ゼオライト、硫酸バリウム、焼成硫酸カルシウム(焼セッコウ)、リン酸カルシウム、弗素アパタイト、ヒドロキシアパタイト、セラミックパウダー、金属石鹸(例えば、ミリスチン酸亜鉛、パルミチン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム)、窒化ホウ素等);有機粉末(例えば、ポリアミド樹脂粉末(ナイロン粉末)、ポリエチレン粉末、ポリメタクリル酸メチル粉末、ポリスチレン粉末、スチレンとアクリル酸の共重合体樹脂粉末、ベンゾグアナミン樹脂粉末、ポリ四弗化エチレン粉末、セルロース粉末等);無機白色顔料(例えば、酸化亜鉛等);無機赤色系顔料(例えば、チタン酸鉄等);無機紫色系顔料(例えば、マンゴバイオレット、コバルトバイオレット等);無機緑色系顔料(例えば、酸化クロム、水酸化クロム、チタン酸コバルト等);無機青色系顔料(例えば、群青、紺青等);パール顔料(例えば、酸化チタンコーテッドマイカ、酸化チタンコーテッドオキシ塩化ビスマス、酸化チタンコーテッドタルク、着色酸化チタンコーテッドマイカ、オキシ塩化ビスマス、魚鱗箔等);金属粉末顔料(例えば、アルミニウムパウダー、カッパーパウダー等);ジルコニウム、バリウム又はアルミニウムレーキ等の有機顔料(例えば、赤色201号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色220号、赤色226号、赤色228号、赤色405号、橙色203号、橙色204号、黄色205号、黄色401号、及び青色404号などの有機顔料、赤色3号、赤色104号、赤色106号、赤色227号、赤色230号、赤色401号、赤色505号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、黄色202号、黄色203号、緑色3号及び青色1号等);天然色素(例えば、クロロフィル、β−カロチン等)等が挙げられる。
液体油脂としては、例えば、アボガド油、ツバキ油、タートル油、マカデミアナッツ油、トウモロコシ油、ミンク油、オリーブ油、ナタネ油、卵黄油、ゴマ油、パーシック油、小麦胚芽油、サザンカ油、ヒマシ油、アマニ油、サフラワー油、綿実油、エノ油、大豆油、落花生油、茶実油、カヤ油、コメヌカ油、シナギリ油、日本キリ油、ホホバ油、胚芽油、トリグリセリン等が挙げられる。
固体油脂としては、例えば、カカオ脂、ヤシ油、馬脂、硬化ヤシ油、パーム油、牛脂、羊脂、硬化牛脂、パーム核油、豚脂、牛骨脂、モクロウ核油、硬化油、牛脚脂、モクロウ、硬化ヒマシ油等が挙げられる。
ロウ類としては、例えば、ミツロウ、カンデリラロウ、綿ロウ、カルナウバロウ、ベイベリーロウ、イボタロウ、鯨ロウ、モンタンロウ、ヌカロウ、ラノリン、カポックロウ、酢酸ラノリン、液状ラノリン、サトウキビロウ、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、還元ラノリン、ジョジョバロウ、硬質ラノリン、セラックロウ、POEラノリンアルコールエーテル、POEラノリンアルコールアセテート、POEコレステロールエーテル、ラノリン脂肪酸ポリエチレングリコール、POE水素添加ラノリンアルコールエーテル等が挙げられる。
炭化水素油としては、例えば、流動パラフィン、オゾケライト、スクワラン、プリスタン、パラフィン、セレシン、スクワレン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス等が挙げられる。
高級脂肪酸としては、例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、オレイン酸、ウンデシレン酸、トール酸、イソステアリン酸、リノール酸、リノレイン酸、エイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)等が挙げられる。
高級アルコールとしては、例えば、直鎖アルコール(例えば、ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ミリスチルアルコール、オレイルアルコール、セトステアリルアルコール等);分枝鎖アルコール(例えば、モノステアリルグリセリンエーテル(バチルアルコール)、2−デシルテトラデシノール、ラノリンアルコール、コレステロール、フィトステロール、ヘキシルドデカノール、イソステアリルアルコール、オクチルドデカノール等)等が挙げられる。
エステル油としては、ミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル、オレイン酸デシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、酢酸ラノリン、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソセチル、12−ヒドロキシステアリン酸コレステリル、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、モノイソステアリン酸−N−アルキルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリン、トリオクタン酸グリセリン、トリイソパルミチン酸グリセリン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、セチル−2−エチルヘキサノエート、2−エチルヘキシルパルミテート、トリミリスチン酸グリセリン、トリ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセライド、ヒマシ油脂肪酸メチルエステル、オレイン酸オレイル、アセトグリセライド、パルミチン酸−2−ヘプチルウンデシル、アジピン酸ジイソブチル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸−2−オクチルドデシルエステル、アジピン酸ジ−2−ヘプチルウンデシル、エチルラウレート、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル、ミリスチン酸−2−ヘキシルデシル、パルミチン酸−2−ヘキシルデシル、アジピン酸−2−ヘキシルデシル、セバシン酸ジイソプロピル、コハク酸−2−エチルヘキシル、クエン酸トリエチル等が挙げられる。
シリコーン油としては、例えば、鎖状ポリシロキサン(例えば、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン等);環状ポリシロキサン(例えば、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン等)、3次元網目構造を形成しているシリコーン樹脂、シリコーンゴム、各種変性ポリシロキサン(アミノ変性ポリシロキサン、ポリエーテル変性ポリシロキサン、アルキル変性ポリシロキサン、フッ素変性ポリシロキサン等)、アクリルシリコーン類等が挙げられる。
また、本発明にかかる皮膚外用剤には、各種界面活性剤を配合してもよい。
アニオン界面活性剤としては、例えば、脂肪酸セッケン(例えば、ラウリン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム等);高級アルキル硫酸エステル塩(例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸カリウム等);アルキルエーテル硫酸エステル塩(例えば、POEラウリル硫酸トリエタノールアミン、POEラウリル硫酸ナトリウム等);N−アシルサルコシン酸(例えば、ラウロイルサルコシンナトリウム等);高級脂肪酸アミドスルホン酸塩(例えば、N−ミリストイル−N−メチルタウリンナトリウム、ヤシ油脂肪酸メチルタウリッドナトリウム、ラウリルメチルタウリッドナトリウム等);リン酸エステル塩(POEオレイルエーテルリン酸ナトリウム、POEステアリルエーテルリン酸等);スルホコハク酸塩(例えば、ジ−2−エチルヘキシルスルホコハク酸ナトリウム、モノラウロイルモノエタノールアミドポリオキシエチレンスルホコハク酸ナトリウム、ラウリルポリプロピレングリコールスルホコハク酸ナトリウム等);アルキルベンゼンスルホン酸塩(例えば、リニアドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、リニアドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミン、リニアドデシルベンゼンスルホン酸等);高級脂肪酸エステル硫酸エステル塩(例えば、硬化ヤシ油脂肪酸グリセリン硫酸ナトリウム等);N−アシルグルタミン酸塩(例えば、N−ラウロイルグルタミン酸モノナトリウム、N−ステアロイルグルタミン酸ジナトリウム、N−ミリストイル-L-グルタミン酸モノナトリウム等);硫酸化油(例えば、ロート油等);POEアルキルエーテルカルボン酸;POEアルキルアリルエーテルカルボン酸塩;α-オレフィンスルホン酸塩;高級脂肪酸エステルスルホン酸塩;二級アルコール硫酸エステル塩;高級脂肪酸アルキロールアミド硫酸エステル塩;ラウロイルモノエタノールアミドコハク酸ナトリウム;N−パルミトイルアスパラギン酸ジトリエタノールアミン;カゼインナトリウム等が挙げられる。
カチオン界面活性剤としては、例えば、アルキルトリメチルアンモニウム塩(例えば、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム等);アルキルピリジニウム塩(例えば、塩化セチルピリジニウム等);塩化ジステアリルジメチルアンモニウムジアルキルジメチルアンモニウム塩;塩化ポリ(N,N'−ジメチル−3,5−メチレンピペリジニウム);アルキル四級アンモニウム塩;アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩;アルキルイソキノリニウム塩;ジアルキルモリホニウム塩;POEアルキルアミン;アルキルアミン塩;ポリアミン脂肪酸誘導体;アミルアルコール脂肪酸誘導体;塩化ベンザルコニウム;塩化ベンゼトニウム等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、例えば、イミダゾリン系両性界面活性剤(例えば、2−ウンデシル−N,N,N−(ヒドロキシエチルカルボキシメチル)−2−イミダゾリンナトリウム、2−ココイル−2−イミダゾリニウムヒドロキサイド−1−カルボキシエチロキシ2ナトリウム塩等);ベタイン系界面活性剤(例えば、2−ヘプタデシル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、アルキルベタイン、アミドベタイン、スルホベタイン等)等が挙げられる。
親油性非イオン界面活性剤としては、例えば、ソルビタン脂肪酸エステル類(例えば、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンモノイソステアレート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンセスキオレエート、ソルビタントリオレエート、ペンタ−2−エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン、テトラ−2−エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン等);グリセリンポリグリセリン脂肪酸類(例えば、モノ綿実油脂肪酸グリセリン、モノエルカ酸グリセリン、セスキオレイン酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリン、α,α'−オレイン酸ピログルタミン酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリンリンゴ酸等);プロピレングリコール脂肪酸エステル類(例えば、モノステアリン酸プロピレングリコール等);硬化ヒマシ油誘導体;グリセリンアルキルエーテル等が挙げられる。
親水性非イオン界面活性剤としては、例えば、POEソルビタン脂肪酸エステル類(例えば、POEソルビタンモノオレエート、POEソルビタンモノステアレート、POEソルビタンモノオレエート、POEソルビタンテトラオレエート等);POEソルビット脂肪酸エステル類(例えば、POEソルビットモノラウレート、POEソルビットモノオレエート、POEソルビットペンタオレエート、POEソルビットモノステアレート等);POEグリセリン脂肪酸エステル類(例えば、POEグリセリンモノステアレート、POEグリセリンモノイソステアレート、POEグリセリントリイソステアレート等のPOEモノオレエート等);POE脂肪酸エステル類(例えば、POEジステアレート、POEモノジオレエート、ジステアリン酸エチレングリコール等);POEアルキルエーテル類(例えば、POEラウリルエーテル、POEオレイルエーテル、POEステアリルエーテル、POE-ベヘニルエーテル、POE−2−オクチルドデシルエーテル、POEコレスタノールエーテル等);プルロニック型類(例えば、プルロニック等);POE・POPアルキルエーテル類(例えば、POE・POPセチルエーテル、POE・POP−2−デシルテトラデシルエーテル、POE・POPモノブチルエーテル、POE・POP水添ラノリン、POE・POPグリセリンエーテル等);テトラ POE・テトラPOPエチレンジアミン縮合物類(例えば、テトロニック等);POEヒマシ油硬化ヒマシ油誘導体(例えば、POEヒマシ油、POE硬化ヒマシ油、POE硬化ヒマシ油モノイソステアレート、POE硬化ヒマシ油トリイソステアレート、POE硬化ヒマシ油モノピログルタミン酸モノイソステアリン酸ジエステル、POE硬化ヒマシ油マレイン酸等);POEミツロウ・ラノリン誘導体(例えば、POEソルビットミツロウ等);アルカノールアミド(例えば、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、ラウリン酸モノエタノールアミド、脂肪酸イソプロパノールアミド等);POEプロピレングリコール脂肪酸エステル;POEアルキルアミン;POE脂肪酸アミド;ショ糖脂肪酸エステル;アルキルエトキシジメチルアミンオキシド;トリオレイルリン酸等が挙げられる。
天然の水溶性高分子としては、例えば、植物系高分子(例えば、アラビアガム、トラガカントガム、ガラクタン、グアガム、キャロブガム、カラヤガム、カラギーナン、ペクチン、カンテン、クインスシード(マルメロ)、アルゲコロイド(カッソウエキス)、デンプン(コメ、トウモロコシ、バレイショ、コムギ)、グリチルリチン酸);微生物系高分子(例えば、キサンタンガム、デキストラン、サクシノグルカン、ブルラン等);動物系高分子(例えば、コラーゲン、カゼイン、アルブミン、ゼラチン等)等が挙げられる。
半合成の水溶性高分子としては、例えば、デンプン系高分子(例えば、カルボキシメチルデンプン、メチルヒドロキシプロピルデンプン等);セルロース系高分子(メチルセルロース、エチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、セルロース硫酸ナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、結晶セルロース、セルロース末等);アルギン酸系高分子(例えば、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル等)等が挙げられる。
合成の水溶性高分子としては、例えば、ビニル系高分子(例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー等);ポリオキシエチレン系高分子(例えば、ポリエチレングリコール20,000、40,000、60,000等);アクリル系高分子(例えば、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチルアクリレート、ポリアクリルアミド等);ポリエチレンイミン;カチオンポリマー等が挙げられる。
増粘剤としては、例えば、アラビアガム、カラギーナン、カラヤガム、トラガカントガム、キャロブガム、クインスシード(マルメロ)、カゼイン、デキストリン、ゼラチン、ペクチン酸ナトリウム、アラギン酸ナトリウム、メチルセルロース、エチルセルロース、CMC、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、PVA、PVM、PVP、ポリアクリル酸ナトリウム、カルボキシビニルポリマー、ローカストビーンガム、グアガム、タマリントガム、ジアルキルジメチルアンモニウム硫酸セルロース、キサンタンガム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ベントナイト、ヘクトライト、ケイ酸AlMg(ビーガム)、ラポナイト、無水ケイ酸等が挙げられる。
紫外線吸収剤としては、例えば、安息香酸系紫外線吸収剤(例えば、パラアミノ安息香酸(以下、PABAと略す)、PABAモノグリセリンエステル、N,N−ジプロポキシPABAエチルエステル、N,N−ジエトキシPABAエチルエステル、N,N−ジメチルPABAエチルエステル、N,N−ジメチルPABAブチルエステル、N,N−ジメチルPABAエチルエステル等);アントラニル酸系紫外線吸収剤(例えば、ホモメンチル-N- アセチルアントラニレート等);サリチル酸系紫外線吸収剤(例えば、アミルサリシレート、メンチルサリシレート、ホモメンチルサリシレート、オクチルサリシレート、フェニルサリシレート、ベンジルサリシレート、p−イソプロパノールフェニルサリシレート等);桂皮酸系紫外線吸収剤(例えば、オクチルシンナメート、エチル−4−イソプロピルシンナメート、メチル−2,5−ジイソプロピルシンナメート、エチル−2,4−ジイソプロピルシンナメート、メチル−2,4−ジイソプロピルシンナメート、プロピル−p−メトキシシンナメート、イソプロピル−p−メトキシシンナメート、イソアミル−p−メトキシシンナメート、オクチル−p−メトキシシンナメート(2−エチルヘキシル−p−メトキシシンナメート)、2−エトキシエチル−p−メトキシシンナメート、シクロヘキシル−p−メトキシシンナメート、エチル−α−シアノ−β−フェニルシンナメート、2−エチルヘキシル−α−シアノ−β−フェニルシンナメート、グリセリルモノ−2−エチルヘキサノイル-ジパラメトキシシンナメート等);ベンゾフェノン系紫外線吸収剤(例えば、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2'−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2'−ジヒドロキシ−4,4'−ジメトキシベンゾフェノン、2,2',4,4'−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−4'−メチルベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸塩、4−フェニルベンゾフェノン、2−エチルヘキシル−4'−フェニル-ベンゾフェノン−2−カルボキシレート、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、4−ヒドロキシ−3−カルボキシベンゾフェノン等);3−(4'−メチルベンジリデン)−d,l−カンファー、3−ベンジリデン−d,l−カンファー;2−フェニル−5−メチルベンゾキサゾール;2,2'−ヒドロキシ−5−メチルフェニルベンゾトリアゾール;2−(2'−ヒドロキシ−5'−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール;2−(2'−ヒドロキシ−5'−メチルフェニルベンゾトリアゾール;ジベンザラジン;ジアニソイルメタン;2−メトキシ−2'−t−ブチルジベンゾイルメタン;5−(3,3−ジメチル−2−ノルボルニリデン)−3−ペンタン−2−オン等が挙げられる。
低級アルコールとしては、例えば、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、イソブチルアルコール、t-ブチルアルコール等が挙げられる。
多価アルコールとしては、例えば、2価のアルコール(例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、1,2−ブチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、テトラメチレングリコール、2,3−ブチレングリコール、ペンタメチレングリコール、2−ブテン−1,4−ジオール、ヘキシレングリコール、オクチレングリコール等);3価のアルコール(例えば、グリセリン、トリメチロールプロパン等);4価アルコール(例えば、1,2,6−ヘキサントリオール等のペンタエリスリトール等);5価アルコール(例えば、キシリトール等);6価アルコール(例えば、ソルビトール、マンニトール等);多価アルコール重合体(例えば、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、テトラエチレングリコール、ジグリセリン、ポリエチレングリコール、トリグリセリン、テトラグリセリン、ポリグリセリン等);2価のアルコールアルキルエーテル類(例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノ2−メチルヘキシルエーテル、エチレングリコールイソアミルエーテル、エチレングリコールベンジルエーテル、エチレングリコールイソプロピルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル等);2価アルコールアルキルエーテル類(例えば、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールブチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールイソプロピルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールエチルエーテル、ジプロピレングリコールブチルエーテル等);2価アルコールエーテルエステル(例えば、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノフェニルエーテルアセテート、エチレングリコールジアジベート、エチレングリコールジサクシネート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノフェニルエーテルアセテート等);グリセリンモノアルキルエーテル(例えば、キシルアルコール、セラキルアルコール、バチルアルコール等);糖アルコール(例えば、ソルビトール、マルチトール、マルトトリオース、マンニトール、ショ糖、エリトリトール、グルコース、フルクトース、デンプン分解糖、マルトース、キシリトース、デンプン分解糖還元アルコール等);グリソリッド;テトラハイドロフルフリルアルコール;POEテトラハイドロフルフリルアルコール;POPブチルエーテル;POP・POEブチルエーテル;トリポリオキシプロピレングリセリンエーテル;POPグリセリンエーテル;POPグリセリンエーテルリン酸;POP・POEペンタンエリスリトールエーテル、ポリグリセリン等が挙げられる。
単糖としては、例えば、三炭糖(例えば、D−グリセリルアルデヒド、ジヒドロキシアセトン等);四炭糖(例えば、D−エリトロース、D−エリトルロース、D−トレオース、エリスリトール等);五炭糖(例えば、L−アラビノース、D−キシロース、L−リキソース、D−アラビノース、D−リボース、D−リブロース、D−キシルロース、L−キシルロース等);六炭糖(例えば、D−グルコース、D−タロース、D−ブシコース、D−ガラクトース、D−フルクトース、L−ガラクトース、L−マンノース、D−タガトース等);七炭糖(例えば、アルドヘプトース、ヘプロース等);八炭糖(例えば、オクツロース等);デオキシ糖(例えば、2−デオキシ−D−リボース、6−デオキシ−L−ガラクトース、6−デオキシ−L−マンノース等);アミノ糖(例えば、D−グルコサミン、D−ガラクトサミン、シアル酸、アミノウロン酸、ムラミン酸等);ウロン酸(例えば、D−グルクロン酸、D−マンヌロン酸、L−グルロン酸、D−ガラクツロン酸、L−イズロン酸等)等が挙げられる。
オリゴ糖としては、例えば、ショ糖、グンチアノース、ウンベリフェロース、ラクトース、プランテオース、イソリクノース類、α,α−トレハロース、ラフィノース、リクノース類、ウンビリシン、スタキオースベルバスコース類等が挙げられる。
アミノ酸としては、例えば、中性アミノ酸(例えば、スレオニン、システイン等);塩基性アミノ酸(例えば、ヒドロキシリジン等)等が挙げられる。また、アミノ酸誘導体として、例えば、アシルサルコシンナトリウム(ラウロイルサルコシンナトリウム)、アシルグルタミン酸塩、アシルβ−アラニンナトリウム、グルタチオン、ピロリドンカルボン酸等が挙げられる。
有機アミンとしては、例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モルホリン、トリイソプロパノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール等が挙げられる。
金属イオン封鎖剤としては、例えば、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジフォスホン酸、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジフォスホン酸四ナトリウム塩、エデト酸二ナトリウム、エデト酸三ナトリウム、エデト酸四ナトリウム、クエン酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、グルコン酸、リン酸、クエン酸、アスコルビン酸、コハク酸、エデト酸、エチレンジアミンヒドロキシエチル三酢酸3ナトリウム等が挙げられる。
酸化防止助剤としては、例えば、リン酸、クエン酸、アスコルビン酸、マレイン酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、ケファリン、ヘキサメタフォスフェイト、フィチン酸、エチレンジアミン四酢酸等が挙げられる。
その他の配合可能成分としては、例えば、防腐剤(エチルパラベン、ブチルパラベン等);美白剤(例えば、胎盤抽出物、ユキノシタ抽出物、アルブチン等);血行促進剤(ニコチン酸、ニコチン酸ベンジル、ニコチン酸トコフェロール、ニコチン酸β−ブトキシエステル、ミノキシジル又はその類縁体、ビタミンE類、γ−オリザノール、アルコキシカルボニルピリジンN−オキシド、塩化カルプロニウム、及びアセチルコリン又はその誘導体等);各種抽出物(例えば、ショウガ、ウバク、オウレン、シコン、バーチ、ビワ、ニンジン、アロエ、ゼニアオイ、アイリス、ブドウ、ヘチマ、ユリ、サフラン、センキュウ、ショウキュウ、オトギリソウ、オノニス、ニンニク、トウガラシ、チンピ、トウキ、ボタン、海藻等)、賦活剤(例えば、パンテニールエチルエーテル、ニコチン酸アミド、ビオチン、パントテン酸、ローヤルゼリー、コレステロール誘導体等);抗脂漏剤(例えば、ピリドキシン類、チアントール等)等が挙げられる。
本発明の皮膚外用剤の剤型は任意であり、溶液系、可溶化系、乳化系、粉末分散系、水−油二層系、水−油−粉末三層系、ローション、ジェル、ミスト、スプレー、ムース、ロールオン、スティック等、どのような剤型でも構わない。
以下に実施例をあげて本発明を更に具体的に説明する。なお、本発明はこれによって限定されるものではない。配合量については特に断りのない限り質量%で示す。
まず最初に、以下の実施例で用いた皮膚外用剤の評価方法について説明する。皮膚外用剤の塗布箇所は、頬である。
また、コントロールとして用いた従来品の皮膚外用剤の組成は以下の通りである。
(水相部)
(1)グリセリン 10.0 質量%
(2)カルボキシビニルポリマー 0.1
(3)水酸化カリウム 5.0
(4)ソルビトール 3.0
(5)エタノール 4.0
(6)精製水 残余
(油相部)
(7)流動パラフィン 5.0
(8)トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル 4.0
(9)オクタン酸セチル 2.0
(10)防腐剤 適量
(11)香料 適量
評価(1):肌のなめらかさ
皮膚外用剤の使用中及び使用後の肌のなめらかさについて、専門パネル10名により、
以下に示す試験例の皮膚外用剤、及びコントロールとして従来品の皮膚外用剤(グリセリンを保湿剤として配合した組成)を実使用してもらい、下記採点基準による点数判定を行ってもらう。ここで、点数判定は、コントロール皮膚外用剤を0として実施する。なお、各パネルによる点数の総和をパネル人数で割った平均値を算出し、下記評価基準に従い、評価結果とした。
採点基準
+3:コントロール皮膚外用剤に比べて、非常になめらかに感じる。
+2:コントロール皮膚外用剤に比べて、なめらかに感じる。
+1:コントロール皮膚外用剤に比べて、ややなめらかに感じる。
0:どちらともいえない。
−1:コントロール皮膚外用剤に比べて、なめらかとあまり感じない。
−2:コントロール皮膚外用剤に比べて、なめらかと感じない。
−3:コントロール皮膚外用剤に比べて、なめらかと全く感じない。
評価基準
A:パネル10名の平均値が、+1.5点以上。
B:パネル10名の平均値が、0以上1.5点未満。
C:パネル10名の平均値が、−1.5点以上0点未満。
D:パネル10名の平均値が、−1.5点未満
評価(2):べたつき感のなさ
皮膚外用剤を肌へ塗布後のべたつき感のなさについて、専門パネル10名により、以下に示す試験例の皮膚外用剤、及びコントロールとして従来品の皮膚外用剤(グリセリンを保湿剤として配合した組成)を実使用してもらい、下記採点基準による点数判定を行ってもらう。ここで、点数判定は、コントロール皮膚外用剤を0として実施する。なお、各パネルによる点数の総和をパネル人数で割った平均値を算出し、下記評価基準に従い、評価結果とした。
採点基準
+3:コントロール皮膚外用剤に比べて、べたつき感が全く無いと感じる。
+2:コントロール皮膚外用剤に比べて、べたつき感が無いと感じる。
+1:コントロール皮膚外用剤に比べて、べたつき感があまり無いと感じる。
0:どちらともいえない。
−1:コントロール皮膚外用剤に比べて、ややべたつき感を感じる。
−2:コントロール皮膚外用剤に比べて、べたつき感を感じる。
−3:コントロール皮膚外用剤に比べて、非常にべたつき感を感じる。
評価基準
A:パネル10名の平均値が、+1.5点以上。
B:パネル10名の平均値が、0以上1.5点未満。
C:パネル10名の平均値が、−1.5点以上0点未満。
D:パネル10名の平均値が、−1.5点未満
評価(3):しっとり感(保湿効果感)
皮膚外用剤を肌へ塗布した2時間後のしっとり感(保湿効果感)を、専門パネル10名により、以下に示す試験例の皮膚外用剤、及びコントロールとして従来品の皮膚外用剤(グリセリンを保湿剤として配合した組成)を実使用してもらい、下記採点基準による点数判定を行ってもらう。ここで、点数判定は、コントロール皮膚外用剤を0として実施する。なお、各パネルによる点数の総和をパネル人数で割った平均値を算出し、下記評価基準に従い、評価結果とした。
採点基準
+3:コントロール皮膚外用剤に比べて、非常にしっとり感がある。
+2:コントロール皮膚外用剤に比べて、しっとり感がある。
+1:コントロール皮膚外用剤に比べて、ややしっとり感がある。
0:どちらともいえない。
−1:コントロール皮膚外用剤に比べて、あまりしっとり感が無い。
−2:コントロール皮膚外用剤に比べて、しっとり感が無い。
−3:コントロール皮膚外用剤に比べて、全くしっとり感が無い。
評価基準
A:パネル10名の平均値が、+1.5点以上。
B:パネル10名の平均値が、0以上1.5点未満。
C:パネル10名の平均値が、−1.5点以上0点未満。
D:パネル10名の平均値が、−1.5点未満
評価(4)肌荒れ改善効果試験
顔(部位:頬)に肌荒れを起こしている10名の被験者により、皮膚外用剤を塗布して以下に示す方法により肌荒れ改善効果試験を実施した。
試験方法:左右の頬に、異なる皮膚外用剤(各試験例の皮膚外用剤及びコントロール皮膚外用剤)を1日1回、1週間連日塗布し、その期間終了翌日に下記の採点基準により点数判定を行った。ここで、点数判定は、コントロール皮膚外用剤を0として実施する。なお、各パネルによる点数の総和をパネル人数で割った平均値を算出し、下記評価基準に従い、評価結果とした。
採点基準
+3:コントロール皮膚外用剤に比べて、非常に肌荒れが改善されていると感じる。
+2:コントロール皮膚外用剤に比べて、肌荒れが改善されていると感じる。
+1:コントロール皮膚外用剤に比べて、やや肌荒れが改善されていると感じる。
0:どちらともいえない。
−1:コントロール皮膚外用剤に比べて、あまり肌荒れが改善されていると感じない。
−2:コントロール皮膚外用剤に比べて、肌荒れが改善されていると感じない。
−3:コントロール皮膚外用剤に比べて、全く肌荒れが改善されていると感じない。
評価基準
A:パネル10名の平均値が、+1.5点以上。
B:パネル10名の平均値が、0以上1.5点未満。
C:パネル10名の平均値が、−1.5点以上0点未満。
D:パネル10名の平均値が、−1.5点未満
評価(5):皮膚刺激試験
10名の被験者の上腕内側部に24時間の閉塞パッチ試験を実施し、その後以下の採点基準により平均値を算出した。評価基準は下記のとおり。
採点基準
0点:全く異常が認められない。
1点:わずかに赤みが認められた。
2点:赤みが認められた。
3点:赤みと丘疹が認められた。
評価基準
A:パネル10名の平均値が、0.15点未満。
B:パネル10名の平均値が、0.15点以上0.2点未満。
C:パネル10名の平均値が、0.2点以上0.3点未満。
D:パネル10名の平均値が、0.3点以上。
評価(6):安定性
各試験例の皮膚外用剤について、製造直後及びガラス瓶に充填し50℃にて6週間放置後の目視観察により、以下の基準に基づいて安定性の評価を行った。
A:外観に変化がみられなかった。
B:わずかな油相または水相の分離が認められた。
C:油相または水相の分離がかなり認められた。
本発明者らは、下記表1〜3に示す配合組成において、皮膚外用剤を常法により製造し、前記評価項目(1)〜(6)について評価試験を行った。
最初に、従来の保湿剤及び、ブロック型アルキレンオキシド誘導体を各々配合した皮膚外用剤について検討した。その結果を下記表1に示す。
なお、下記表中のブロック型アルキレンオキシド誘導体は、以下の式(II)の構造を有するものとする。例えば、a+c+e=30、b+d+f=30の場合は、(BO)30(EO)30と表記する。
Figure 0005305574
Figure 0005305574
上記表1の結果より、コントロールとして用いたグリセリンを保湿剤として配合した皮膚外用剤は、安定性に劣るものである。グリセリンの配合量を抑えると(試験例2)、しっとり感に代表される保湿効果および肌荒れ改善効果が低下してしまう。
一方、ブロック型アルキレンオキシド誘導体を配合した試験例1の皮膚外用剤は、上記全ての評価が優れており、使用感触及び保湿効果、肌荒れ改善効果、さらに安定性のバランスがとれたものであると認められた。また、グリセリンなどの保湿剤やアルキレンオキシド誘導体を無配合の組成においては(試験例4)、当然のごとく保湿効果、肌荒れ改善効果は望めず、安定性にも劣るものであった。
引き続き、本発明者らは、各種アルキレンオキシド誘導体について検討を進めた。その結果を下記表2に示す。
Figure 0005305574
配合されるアルキレンオキシド誘導体の構造がオキシエチレン部のみ、あるいはオキシブチレン部のみで構成されていると(試験例11及び12)、これらの物質は界面活性剤として機能しないために、安定性に非常に劣るものである。さらに、オキシエチレン部のみであるアルキレンオキシド誘導体配合の試験例11は、使用感触、肌荒れ改善効果の点が特に劣り、またオキシブチレン部のみであるアルキレンオキシド誘導体配合試験例12は、保湿効果感、肌荒れ改善効果の点で劣るものであった。
さらにアルキレンオキシド誘導体の末端が水素であるものを配合した試験例13では、使用感触、肌荒れ改善効果が十分ではない。また、皮膚刺激性の点でも問題が見られた。また、ランダム型のアルキレンオキシド誘導体を配合した場合(試験例14)、界面活性剤としての機能に劣るため、安定性が悪いものであった。
また、界面活性剤として従来から用いられているPOE(60)硬化ヒマシ油を安定性のために皮膚外用剤に配合しても(試験例15)、保湿効果感、肌荒れ改善効果は得られるものではない。
一方、試験例5〜10に配合される各種ブロック型アルキレンオキシド誘導体を配合した試験例においては、(1)〜(6)のいずれの評価においても優れたものであった。
以上の結果より明らかなように、特定構造を有するブロック型アルキレンオキシド誘導体を皮膚外用剤に配合すると、肌荒れ改善効果を有し、且つ使用感触、特になめらかさに優れ、べたつき感がなく、且つ保湿効果感に優れ、さらに界面活性剤機能も併せ持つために安定性にも優れた基剤とすることが可能である。
次に、皮膚外用剤における特定構造のブロック型アルキレンオキシド誘導体の好適な配合量の検討結果を下記表3に示す。
Figure 0005305574
上記表3の結果から明らかなように、特定構造を有するブロック型アルキレンオキシド誘導体の配合量が0.01〜70質量%の範囲において、従来品の皮膚外用剤に比して、肌荒れ改善効果を有し、保湿効果感にも優れていることが明らかである。肌へのなめらかさ及びべたつき感のなさ等の使用感触の点を考慮すると、前記アルキレンオキシド誘導体の配合量が0.1〜20質量%であることが特に好ましい。
以下、前述の試験例の皮膚外用剤に配合した各種アルキレンオキシド誘導体の合成例の一部を示す。
<合成例1>
ポリオキシブチレン(30モル)ポリオキシエチレン(30モル)トリメチルグリセリルエーテル(ブロック型アルキレンオキシド誘導体)の合成
グリセリン92gと触媒として水酸化カリウム18gをオートクレーブ中に仕込み、オートクレーブ中の空気を乾燥窒素で置換した後、攪拌しながら140℃で触媒を完全に溶解した。次に滴下装置によりブチレンオキシド2160gを滴下させ、2時間攪拌した。続いて、滴下装置によりエチレンオキシド1320gを滴下させ、2時間攪拌した。次に、水酸化カリウム400gを仕込み、系内を乾燥窒素で置換した後、塩化メチル300gを温度80〜130℃で圧入し5時間反応させた。その後オートクレーブより反応組成物を取り出し、塩酸で中和してpH6〜7に調整し、含有する水分を除去するため減圧−0.088MPa(ゲージ圧)100℃で1時間処理した。さらに処理後生成した塩を除去するため濾過を行い、ブロック型アルキレンオキシド誘導体を得た。
塩化メチルを反応させる前にサンプリングし、精製したものの水酸基価が49、アルキレンオキシド誘導体1の水酸基価が0.4、末端メチル基数に対する水素原子数の割合は0.008であり、ほぼ完全に水素原子がメチル基に変換されている。
<合成例2>
ポリオキシエチレン(57モル)トリメチルグリセリルエーテル(アルキレンオキシド誘導体)の合成
グリセリン92gと触媒として水酸化カリウム18gをオートクレーブ中に仕込み、オートクレーブ中の空気を乾燥窒素で置換した後、攪拌しながら140℃で触媒を完全に溶解した。次に滴下装置によりエチレンオキシド2508gを滴下させ、2時間攪拌した。次に、水酸化カリウム400gを仕込み、系内を乾燥窒素で置換した後、塩化メチル300gを温度80〜130℃で圧入し5時間反応させた。その後オートクレーブより反応組成物を取り出し、塩酸で中和してpH6〜7に調整し、含有する水分を除去するため減圧−0.088MPa(ゲージ圧)100℃で1時間処理した。さらに処理後生成した塩を除去するため濾過を行い、アルキレンオキシド誘導体を得た。
塩化メチルを反応させる前にサンプリングし、精製したものの水酸基価が66、アルキレンオキシド誘導体1の水酸基価が、末端メチル基数に対する水素原子数の割合は0.60.009であり、ほぼ完全に水素原子がメチル基に変換されている。
<合成例3>
ポリオキシブチレン(30モル)ポリオキシエチレン(30モル)グリセリルエーテル(ブロック型アルキレンオキシド誘導体)の合成
グリセリン92gと触媒として水酸化カリウム18gをオートクレーブ中に仕込み、オートクレーブ中の空気を乾燥窒素で置換した後、攪拌しながら140℃で触媒を完全に溶解した。次に滴下装置によりブチレンオキシド2160gを滴下させ、2時間攪拌した。続いて、滴下装置によりエチレンオキシド1320gを滴下させ、2時間攪拌した。その後オートクレーブより反応組成物を取り出し、塩酸で中和してpH6〜7に調整し、含有する水分を除去するため減圧−0.088MPa(ゲージ圧)100℃で1時間処理した。さらに処理後生成した塩を除去するため濾過を行い、ブロック型アルキレンオキシド誘導体を得た。
<合成例4>
ポリオキシブチレン(30モル)ポリオキシエチレン(30モル)トリブチルグリセリルエーテル(ブロック型アルキレンオキシド誘導体)の合成
グリセリン92gと触媒として水酸化カリウム18gをオートクレーブ中に仕込み、オートクレーブ中の空気を乾燥窒素で置換した後、攪拌しながら140℃で触媒を完全に溶解した。次に滴下装置によりブチレンオキシド2160gを滴下させ、2時間攪拌した。続いて、滴下装置によりエチレンオキシド1320gを滴下させ、2時間攪拌した。次に、水酸化カリウム800gを仕込み、系内を乾燥窒素で置換した後、塩化ブチル1200gを温度80〜130℃で圧入し5時間反応させた。その後オートクレーブより反応組成物を取り出し、塩酸で中和してpH6〜7に調整し、含有する水分を除去するため減圧−0.088MPa(ゲージ圧)100℃で1時間処理した。さらに処理後生成した塩を除去するため濾過を行い、ブロック型アルキレンオキシド誘導体を得た。
塩化メチルを反応させる前にサンプリングし、精製したものの水酸基価が50、アルキレンオキシド誘導体1の水酸基価が1.5、末端ブチル基数に対する水素原子数の割合は0.03であり、ほぼ完全に水素原子がブチル基に変換されている。
<合成例5>
ポリオキシブチレン(30モル)ポリオキシエチレン(30モル)グリセリルエーテル(ランダム型アルキレンオキシド誘導体)の合成
グリセリン92gと触媒として水酸化カリウム18gをオートクレーブ中に仕込み、オートクレーブ中の空気を乾燥窒素で置換した後、攪拌しながら140℃で触媒を完全に溶解した。次に滴下装置によりブチレンオキシド2160gとエチレンオキシド1320gの混合物を滴下させ、2時間攪拌した。次に、水酸化カリウム400gを仕込み、系内を乾燥窒素で置換した後、塩化メチル300gを温度80〜130℃で圧入し5時間反応させた。その後オートクレーブより反応組成物を取り出し、塩酸で中和してpH6〜7に調整し、含有する水分を除去するため減圧−0.088MPa(ゲージ圧)、100℃で1時間処理した。さらに処理後生成した塩を除去するため濾過を行い、ランダム型アルキレンオキシド誘導体を得た。
塩化メチルを反応させる前にサンプリングし、精製したものの水酸基価が47、得られたランダム型アルキレンオキシド誘導体5の化合物の水酸基価が0.5、末端メチル基数に対する水素原子数の割合は0.011であり、ほぼ完全に水素原子がメチル基に変換されている。
以下に本発明の皮膚外用剤の処方例を挙げるが、本発明の技術範囲はこれらにより限定されるものではない。なお、得られた皮膚外用剤は、肌荒れ改善効果を有し、使用感触、特になめらかさに優れ、べたつき感がなく、乳化安定性に優れたものであった。
処方例1:乳液
(配合成分) (質量%)
A相
(1)スクワラン 4.0
(2)オレイルオレート 2.5
(3)ワセリン 1.5
(4)POB(30)POE(35)トリメチルグリセリルエーテル 2.0
Figure 0005305574
(式(III)中、a+c+e=30、b+d+f=35であり、BOはオキシブチレン基、EOはオキシエチレン基を示す。)
(5)月見草油 0.2
(6)香料 0.1
(7)防腐剤 適量
B相
(8)1,3−ブチレングリコール 1.5
(9)エタノール 2.0
(10)カルボキシビニルポリマー 0.2
(11)水酸化カリウム 0.1
(12)L−アルギニンL−アスパラギン酸塩 0.01
(13)エデト酸塩 0.05
(14)精製水 残余
(製法)
A相とB相を各々70℃に加熱し溶解した後、A相をB相に加えて乳化機を用いて乳化した。得られた乳化物を熱交換機を用いて冷却し、目的の乳液を得た。
処方例2:クリーム
(配合成分) (質量%)
A相
(1)ステアリン酸 10.0
(2)ステアリルアルコール 3.5
(3)ステアリン酸ブチル 6.0
(4)POB(30)POE(35)トリメチルグリセリルエーテル 1.5
(前記式(III)中、a+c+e=30、b+d+f=35であり、BOはオキシブチレン基、EOはオキシエチレン基を示す。)
(5)モノステアリン酸グリセリン 2.5
(6)ビタミンEアセテート 0.5
(7)ビタミンAパルミテート 0.1
(8)マカデミアナッツ油 0.5
(9)香料 0.15
(10)防腐剤 適量
B相
(11)グリセリン 6.0
(12)1,2−ペンタンジオール 2.0
(13)ヒアルロン酸ナトリウム 1.5
(14)水酸化カリウム 2.0
(15)アスコルビン酸リン酸マグネシウム 0.1
(16)L−アルギニン塩酸塩 0.01
(17)エデト酸三ナトリウム 0.05
(18)精製水 残余
(製法)
A相とB相を各々70℃に加熱し溶解した後、A相をB相に加えて乳化機を用いて乳化した。得られた乳化物を熱交換機を用いて冷却し、目的のクリームを得た。
処方例3:化粧水
(配合成分) (質量%)
A相
(1)エタノール 5.0
(2)POB(32)POE(52)トリメチルグリセリルエーテル 0.2
(前記式(III)中、a+c+e=32、b+d+f=52であり、BOはオキシブチレン基、EOはオキシエチレン基を示す。)
(3)2−エチルヘキシル−P−ジメチルアミノベンゾエート 0.1
(4)防腐剤 適量
(5)香料 0.1
B相
(6)ピロリドンカルボン酸ナトリウム 0.3
(7)ニコチン酸アミド 0.2
(8)ジモルホリノピリダジノン 0.1
(9)アロエ抽出液 0.2
(10)精製水 残余
(製法)
A相とB相を各々溶解させた後、A相をB相に加えて可溶化し、目的の化粧水を得た。
処方例4:ファンデーション
(配合成分) (質量%)
A相
(1)セタノール 3.5
(2)脱臭ラノリン 4.0
(3)ホホバ油 5.0
(4)ワセリン 2.0
(5)スクワラン 6.0
(6)モノステアリン酸グリセリン 2.5
(7)POB(17)POE(28)トリメチルグリセリルエーテル 1.5
(前記式(III)中、a+c+e=17、b+d+f=28であり、BOはオキシブチレン基、EOはオキシエチレン基を示す。)
(8)ピリドキシントリパルミテート 0.1
(9)香料 0.3
(10)防腐剤 適量
B相
(11)プロピレングリコール 10.0
(12)ナイロン球状粉末 2.0
(13)シリコーン処理二酸化チタン 5.0
(14)シリコーン処理酸化鉄 2.0
(15)シリコーン処理マイカ 1.0
(16)金属セッケン処理タルク 2.0
(17)エデト酸三ナトリウム 0.5
(18)精製水 残余
(製法)
A相とB相を各々70℃に加熱し溶解した後、A相をB相に加えて乳化機を用いて乳化した。得られた乳化物を熱交換機を用いて冷却し、目的のファンデーションを得た。
処方例5:ローションマスク
(配合成分) (質量%)
A相
(1)エタノール 8.0
(2)POE(41)POP(48)トリメチルグリセリルエーテル 0.5
(前記式(III)中、a+c+e=41、b+d+f=48であり、BOはオキシブチレン基、EOはオキシエチレン基を示す。)
(3)乳酸メンチル 0.002
(4)香料 0.01
(5)防腐剤 適量
B相
(6)バーチ抽出液 0.2
(7)苛性カリ 適量
(8)精製水 残余
(製法)
A相をB相に添加し、化粧水を調製し、さらにこれを不織布に含浸させて、目的のローションマスクを得た。

Claims (6)

  1. 下記の式(I)で示されるブロック型アルキレンオキシド誘導体を含むことを特徴とする皮膚外用剤。
    Figure 0005305574
    (式中、Yは3〜6個の水酸基を有する多価アルコールの水酸基を除いた残基、kは前記多価アルコールの水酸基数、EOはオキシエチレン基、AOは炭素数3〜6のオキシアルキレン基でそれぞれブロック状に付加されている。a×k、b×kおよびc×kはそれぞれオキシエチレン基、炭素数3〜6のオキシアルキレン基、オキシエチレン基の平均付加モル数であり、0≦a×k≦100、1≦b×k≦100、0≦c×k≦100、ただし(a+c)×k>1である。式(I)中の全オキシエチレン基と炭素数3〜6のオキシアルキレン基の合計に対する、式(I)中の全オキシエチレン基の割合は、10〜80質量%である。Rは同一もしくは異なってもよい炭素数1〜4の炭化水素基である。)
  2. 請求項1に記載の皮膚外用剤において、前記式(I)で示されるブロック型アルキレンオキシド誘導体のAOがオキシブチレン基であることを特徴とする皮膚外用剤。
  3. 請求項1または2に記載の皮膚外用剤において、前記式(I)で示されるブロック型アルキレンオキシド誘導体のaが0であり、AOとEOの付加順序が、式中のYに対して、(AO)−(EO)であることを特徴とする皮膚外用剤。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の皮膚外用剤において、前記式(I)で示されるブロック型アルキレンオキシド誘導体を0.01〜70質量%配合することを特徴とする皮膚外用剤。
  5. 下記の式(I)で示されるブロック型アルキレンオキシド誘導体を有効成分とする肌荒れ改善剤。
    Figure 0005305574
    (式中、Yは3〜6個の水酸基を有する多価アルコールの水酸基を除いた残基、kは前記多価アルコールの水酸基数、EOはオキシエチレン基、AOは炭素数3〜6のオキシアルキレン基でそれぞれブロック状に付加されている。a×k、b×kおよびc×kはそれぞれオキシエチレン基、炭素数3〜6のオキシアルキレン基、オキシエチレン基の平均付加モル数であり、0≦a×k≦100、1≦b×k≦100、0≦c×k≦100、ただし(a+c)×k>1である。式(I)中の全オキシエチレン基と炭素数3〜6のオキシアルキレン基の合計に対する、式(I)中の全オキシエチレン基の割合は、10〜80質量%である。Rは同一もしくは異なってもよい炭素数1〜4の炭化水素基である。)
  6. 下記の式(I)で示されるブロック型アルキレンオキシド誘導体を有効成分とする使用性向上剤。
    Figure 0005305574
    (式中、Yは3〜6個の水酸基を有する多価アルコールの水酸基を除いた残基、kは前記多価アルコールの水酸基数、EOはオキシエチレン基、AOは炭素数3〜6のオキシアルキレン基でそれぞれブロック状に付加されている。a×k、b×kおよびc×kはそれぞれオキシエチレン基、炭素数3〜6のオキシアルキレン基、オキシエチレン基の平均付加モル数であり、0≦a×k≦100、1≦b×k≦100、0≦c×k≦100、ただし(a+c)×k>1である。式(I)中の全オキシエチレン基と炭素数3〜6のオキシアルキレン基の合計に対する、式(I)中の全オキシエチレン基の割合は、10〜80質量%である。Rは同一もしくは異なってもよい炭素数1〜4の炭化水素基である。)
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