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JP5393339B2 - 直積み式自動販売機の商品収納装置 - Google Patents

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JP5393339B2 JP2009190557A JP2009190557A JP5393339B2 JP 5393339 B2 JP5393339 B2 JP 5393339B2 JP 2009190557 A JP2009190557 A JP 2009190557A JP 2009190557 A JP2009190557 A JP 2009190557A JP 5393339 B2 JP5393339 B2 JP 5393339B2
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Description

本発明は、商品収納経路に複数の商品が上下に積み重ねて収納される直積み式自動販売機の商品収納装置に関し、特に商品の容器が、柔軟性を有しており、上下に積み重ねた際に、一部が経路幅方向に対して重なる場合がある商品でも販売できる直積み式自動販売機の商品収納装置に関する。
近年、液体飲料やゲル状飲料などを、柔軟性を有する軟質包装材で形成された、口栓付きなどの容器に入れた商品A(図11(a)〜(d)参照)が販売されている。このような柔軟性容器商品Aはチュアパック、チアーパックなどと称されるが、この種の柔軟性容器商品Aを、自動販売機で販売する場合には、チェーンエレベーター式の自動販売機や、スパイラル式の自動販売機、水平押し出し式の自動販売機などが用いられている。しかし、何れの方式の自動販売機でも、異型の商品に対応できるように自動販売機の価格が高価で、かつ、自動販売機の設置容積に対して商品の収納数が比較的少ない難点がある。
これに対して、図12に示すように、上下に延びる商品収納経路51内に、商品Bを上下に積み重ねて収納し、商品収納経路51の最下端の商品Bを一つずつ払い出す、いわゆる直積み式自動販売機が、既に広く知られている(特許文献1〜3など)。この直積み式自動販売機は、箱型の商品や、円筒型の商品などのいわゆる異形でない商品(非異形商品)Bに対して対応したものであり、図12に示すように、商品収納経路51の下端の開口部を開閉自在に配置されて最下端の商品Bを下方から受け止める商品受台52と、商品収納経路51内の下から2番目の商品Bに対応する位置において商品収納経路51内に出退自在に配設されて、商品収納経路1内に突出した際に、商品収納経路1内の下から2番目の商品Bを、商品収納経路51の側壁部54に押し付けて当該商品Bの落下を規制する規制体53とを備えている。そして、販売待機時には、図12における右側において示すように、規制体53は商品収納経路51内に突出しておらず、商品受台52により、最下端の商品Bを下方から受け止めている。一方、商品販売時には、図12における左側において示すように、商品収納経路51内の下から2番目の商品Bの落下を規制体53により規制しながら、商品受台52を下方に揺動させた開放姿勢として商品収納経路51の下端の開口部を開けて最下端の商品Bを払い出すよう構成されている。
このような直積み式自動販売機は、従来、上述したように箱型の商品や、円筒型の商品などのいわゆる異型でない商品Bしか対応していないが、自動販売機の価格が比較的安価で、かつ、自動販売機の設置容積に対して商品Bの収納数が比較的多い利点がある。
前記直積み式自動販売機を、チュアパックなどと称される柔軟性容器商品Aにも適用できるように構成することが考えられる。柔軟性容器商品Aにも適用させるための改造費などがあまりかからなければ、この種の柔軟性容器商品Aを扱う自動販売機として価格を比較的安価とすることができて、かつ、自動販売機の設置容積に対する商品の収納数を比較的多くできる。
特開平5−46862号公報 特開平5−108941号公報 特開2009−54059号公報
しかしながら、商品が前記柔軟性容器商品Aである場合には、以下のような不具合を生じてしまう。
図13に示すように、前記柔軟性容器商品Aは、その端部が突片状(ひだ状)にシールされた形状であるが、この柔軟性容器商品Aを商品収納経路51に上下に積み重ねて収納した際に、図13の左側に示すように、柔軟性容器商品Aの両側面上端となる突片部Atと、この柔軟性容器商品Aの直ぐ上に積まれた柔軟性容器商品Aの両側面下端となる突片部Atとが、横方向(詳しくは、経路幅方向)に対して、重なり合うことがある。
また、柔軟性容器商品Aを商品収納経路51に上下に積み重ねて収納した際には、直積みした柔軟性容器商品Aの荷重により、商品収納経路51の下端部にある柔軟性容器商品Aが縦方向に押圧された状態となるため、横方向に膨らみ気味の状態で収納されており、さらに、払出時に下から2番目の柔軟性容器商品Aは、規制体53により側方から押圧されるので、側壁部54に強く押し付けられた状態となる。
したがって、払出時に、規制体53により下から2番目の柔軟性容器商品Aを側方から押圧した際に、図13の左側に示すように、下から2番目の柔軟性容器商品Aとともに、最下端の柔軟性容器商品Aの両側面上端となる突片部Atが、商品収納経路51の側壁部54との間に、大きな圧力を受けた状態で挟まれてしまって、最下端の柔軟性容器商品Aが宙吊りとなり、払い出されないことがあり、払出不良を発生する。
本発明は上記課題を解決するもので、直積み型自動販売機により、商品収納経路における最下端の商品の上端部と下から2番目の商品の下端部とが経路幅方向に重なる可能性のある柔軟性容器商品などの商品を扱うことができながら、払出不良を発生することのない直積み型自動販売機の商品収納装置を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するために本発明の直積み式自動販売機の商品収納装置は、商品を上下に積み重ねて収納する商品収納経路と、商品収納経路下端の開口部を開閉自在に配置されて最下端の商品を下方から受け止める商品受台と、商品収納経路内の下から2番目の商品に対応する位置において側方から商品収納経路内に出退自在に配設されて、商品収納経路内に突出した際には、商品収納経路内の下から2番目の商品を、商品収納経路の側壁部に押し付けて当該商品の落下を規制する規制体とを備え、商品収納経路内の下から2番目の商品の落下を前記規制体により規制しながら、商品受台を開放姿勢として商品収納経路下端の開口部を開けて最下端の商品を払い出す直積み式自動販売機の商品収納装置であって、商品収納経路における最下端の商品の上端部と下から2番目の商品の下端部とが経路幅方向に重なる可能性のある商品の重複領域の有効経路幅を、商品収納経路における前記重複領域より上方の領域の有効経路幅より大きく形成したことを特徴とする。
上記構成により、商品収納経路における最下端の商品の上端部と下から2番目の商品の下端部とが経路幅方向に重なる可能性のある重複領域の有効経路幅を、商品収納経路における前記重複領域より上方の領域の有効経路幅より大きく形成したので、商品収納経路に商品を収納した際に、最下端の商品の上端部と下から2番目の商品の下端部とが経路幅方向に重なり、商品の払出時に、規制体により下から2番目の商品が側方から押圧された際でも、最下端の商品の上端部が、下から2番目の商品の下端部や商品収納経路の側壁部から受ける圧力(押圧力)がない状態または極めて低い状態となるので、最下端の商品の上端部が下から2番目の商品の下端部と商品収納経路の側壁部との間に強く挟まれて宙吊りになるようなことが防止される。したがって、上記構成により、最下端の商品が宙吊りとなって、払い出されないことによる払出不良の発生を、防止できる。
また、本発明の直積み式自動販売機の商品収納装置は、商品が、軟質包装材で形成されて柔軟性を有するとともに商品収納経路に収納された状態で上下方向に突出する突片部を有する容器に収容されている柔軟性容器商品であることを特徴とする。
また、本発明の直積み式自動販売機の商品収納装置における商品収納経路の側壁部は、重複領域より上方においてアタッチメントが着脱自在に構成されており、前記アタッチメントが重複領域より上方に取り付けられることで、商品収納経路における重複領域の有効経路幅を、商品収納経路における前記重複領域より上方の領域の有効経路幅より大きく形成していることを特徴とする。
この構成により、商品収納経路における最下端の商品の上端部と下から2番目の商品の下端部とが経路幅方向に重なる可能性のある商品については、アタッチメントを装着することで対応できる一方、最下端の商品の上端部と下から2番目の商品の下端部とが経路幅方向に重なる可能性のない従来から取り扱われている非異形商品などの商品については、アタッチメントを取り外すことで、対応できる。
また、本発明の直積み式自動販売機の商品収納装置における商品収納経路の側壁部は、商品収納経路の経路幅方向に移動可能な可動体に対して、アタッチメントが着脱自在に取り付けられた構成であることを特徴とする。
この構成により、比較的簡単な構造でありながら、商品幅の異なる商品についても良好に対応することができる。
また、本発明の直積み式自動販売機の商品収納装置は、アタッチメントと商品収納経路の内壁部との少なくとも一方に、商品との接触面積を低減させる突状部が形成されていることを特徴とする。
この構成により、商品との接触面積を低減させる突状部によって、商品が商品収納経路内を良好に下方に導かれ、この結果、信頼性がより向上する。
また、本発明の直積み式自動販売機の商品収納装置は、アタッチメントと商品収納経路の内壁部との少なくとも一方に、低摩擦部材が用いられていることを特徴とする。
この構成により、アタッチメントと商品収納経路の内壁部との少なくとも一方に、低摩擦部材が用いられることにより、何れの商品でも、商品収納経路において商品が下方に良好に導かれ、この結果、信頼性が向上する。
本発明によれば、自動販売機の販売商品として、商品収納経路における最下端の商品の上端部と下から2番目の商品の下端部とが経路幅方向に重なる可能性のある商品が用いられる場合でも、商品収納経路における重複領域の有効経路幅を、商品収納経路における前記重複領域より上方の領域の有効経路幅より大きく形成することにより、商品の払出時に、最下端の商品が宙吊りとなることを防止でき、これにより払出不良の発生を防止できて、自動販売機の信頼性が向上する。
また、本発明によれば、商品収納経路の側壁部は、重複領域より上方においてアタッチメントを着脱自在に構成することにより、商品収納経路における最下端の商品の上端部と下から2番目の商品の下端部とが経路幅方向に重なる可能性のある商品については、アタッチメントを装着することで対応できる一方、最下端の商品の上端部と下から2番目の商品の下端部とが経路幅方向に重なる可能性のない従来から取り扱われている商品については、アタッチメントを取り外すことで、対応できる。これにより、従来の直積み式自動販売機の商品収納装置の構造に関する改良による製造コストの増加点を最小限に抑えながら、商品収納経路における最下端の商品の上端部と下から2番目の商品の下端部とが経路幅方向に重なる可能性のある商品に対しても良好に商品の払出を行うことができる。
本発明の実施の形態に係る自動販売機(外扉および内扉を開けた状態)の斜視図である。 同自動販売機の商品収納装置の正面図である(収納扉等は省いている)。 同商品収納装置の、商品払出装置が設けられている箇所の概略的な平面断面図である。 同商品収納装置の、要部正面図である。 同商品収納装置の、要部平面断面図である。 (a)および(b)は、それぞれ同商品収納装置の経路幅可変装置の斜視図で、(a)はアタッチメントを可動体に装着する前の状態を示し、(b)はアタッチメントを可動体に装着した状態を示す。 同商品収納装置の正面断面図で、商品として非異形商品を収納した場合を示す。 同商品収納装置の正面断面図で、商品として柔軟性容器商品を収納した場合を示す。 比較例としての、自動販売機の商品収納装置の正面断面図で、商品として柔軟性容器商品を収納した場合を示す。 (a)は同商品収納装置の要部平面図、(b)は他の実施の形態に係る商品収納装置の要部平面図である。 (a)〜(d)はチュアパックなどと称される柔軟性容器商品の、斜視図、側面図、底面図、断面図である。 従来の自動販売機の商品収納装置の正面断面図で、商品として非異形商品を収納した場合を示す。 従来の自動販売機の商品収納装置の正面断面図で、左側の商品収納経路に、商品として柔軟性容器商品を収納した場合を示す。
以下、本発明の実施の形態に係る自動販売機の商品収納装置を、図面に基づき説明する。なお、ここで示す実施の形態はあくまでも一例であって、必ずしもこの実施の形態に限定されるものではない。
図1、図2に示すように、本発明の実施の形態に係る自動販売機1は、商品(詳しくは、非異形商品Bや柔軟性容器商品A)を収納する断熱構造の商品収納庫2(いわゆる内箱)を内蔵した自動販売機本体3と、自動販売機本体3の前面部に開閉自在に取り付けられた外扉4と、商品収納庫2の前面開口部を開閉自在に取り付けられた内扉5とを備えている。商品収納庫2内には、商品A、Bを収納する商品収納装置6が左右に複数列設けられ、各商品収納装置6が、自動販売機1の天井部下面において前後方向に延びる姿勢で取り付けられたガイドレール9に沿って、自動販売機本体3の商品収納庫2内より手前側に引出自在(出退自在)に配設されている。
商品収納装置6には、上下に延びる商品収納経路10が自動販売機の奥行方向に偶数列(この実施の形態では6列)配設されており、各商品収納経路10に、紙パックや瓶、缶、PETボトル等の容器に入れられた商品(非異形商品)Bが、横向き姿勢で上下方向に複数、直積みした状態で収納される。さらに、本発明の実施の形態に係る自動販売機では、商品(飲料商品)として、液体飲料やゲル状飲料などを、柔軟性を有する軟質包装材で形成された、口栓付きなどの容器に入れた商品(以下、柔軟性容器商品Aと称す)も同様に収納されて販売可能に構成されている。このような柔軟性容器商品Aはチアーパック、チュアパックなどと称される。
なお、図1に示すように、商品収納装置6の一側面(例えば、図1に示すように、向かって左側寄りの商品収納装置6の商品収納経路10においては、正面視して右側面側)には、商品A、Bを補充するための商品投入口7が上下方向に開口されている。この商品投入口7が設けられている箇所には、上下方向に沿った縦軸心(図示せず)を中心として回動する収納扉8が開閉自在に配設されており、この収納扉8を閉じることで商品収納経路10に収納した商品A、Bが商品投入口7を通して倒れ出ることが阻止される。なお、図2においては、収納扉8等を省いて図示している。また、以下においては、商品投入口7が開口されている面が正面であり、正面に臨んで左右となる方向が商品収納経路10における経路幅方向であるとして説明する。
図2〜図5に示すように、商品収納経路10間の下部には、1列おきに、商品収納経路10の最下端の商品A、Bを払い出す商品払出装置11の主要構成部が配設されている。商品払出装置11は、商品収納経路10下端の開口部を開閉自在に配置されて最下端の商品A、Bを下方から受け止める商品受台12と、商品収納経路10内の下から2番目の商品A、Bに対応する位置に側方から出退自在に配設されて、商品収納経路10内に突出した際には、商品収納経路10内の下から2番目の商品A、Bを、商品収納経路10の側壁部10aに押し付けて当該商品Aの落下を規制する規制体13と、平面視略半円形状とされて、商品受台12を水平姿勢と、垂下姿勢とに切り換える支持板17と、これらの商品受台12や規制体13とを連動させながら駆動する連動機構および駆動源と、商品収納経路10内の商品A、Bが無くなったことを検知する売切検知レバー14と、規制体13の商品収納経路10への突出位置が商品収納経路10内の下から2番目の商品A、Bに対応するように上下位置を調整する規制体位置調整レバー15などを備えている。そして、販売待機時には、図7、図8における右側において示すように、規制体13は商品収納経路10内に突出しておらず、商品受台12により、最下端の商品A、Bを下方から受け止めている。一方、商品販売時には、図7、図8における左側において示すように、商品収納経路11内の下から2番目の商品A、Bの落下を規制体13により規制しながら、商品受台12を下方に揺動させた開放姿勢(垂下姿勢)として商品収納経路10の下端の開口部を開けて最下端の商品A、Bを払い出すよう構成されている。なお、商品払出装置11の詳細な具体構成に関しては、本出願人が出願した商品払出装置が記載されている特開2009−54059号公報等を参照されたい。
また、商品収納経路10の側壁部10aは、上下に延びた姿勢で配置され、商品収納経路10の経路幅方向に移動可能な可動体21の内面側に、同じく上下に延びるアタッチメント22が着脱自在に構成されている。ここで、アタッチメント22は、可動体21よりも、おおよそ商品Aの1つ分だけの長さだけ、下方に対して短い寸法とされている。
可動体21は、商品収納装置6における両端部または商品収納経路10間箇所で奥行方向に延びるように固定された側面固定枠16に対して平行リンク23を介して、商品収納経路10内に向かって平行に移動可能に支持されている。そして、側面固定枠16の前面部にその前端が突出された位置調整用の幅調整レバー25を用いて調整することにより、側面固定枠16から可動体21の裏面に対して出退可能な幅調整リンク部品24などが所定量突出して、可動体21が鉛直な平行姿勢を維持しながら、所定の選択位置で位置決めされるよう構成されている。これらの、側面固定枠16、平行リンク23、幅調整リンク部品24、幅調整レバー25、可動体21、アタッチメント22などにより、商品収納経路10の経路有効幅を調整可能な経路幅可変装置20が構成されている。
可動体21に着脱自在のアタッチメント22は、図6(a)に示すように、その前辺部と後辺部とから可動体21に向かって突出する係止用爪部22aが上下に適当間隔ごとに形成されている。また、これに対応して、可動体21には、アタッチメント22の係止用爪部22aが挿入されて係合される長孔状の係合孔21aが上下に適当間隔ごとに形成されている。そして、アタッチメント22が可動体21に装着される際には、前記アタッチメント22の係止用爪部22aが可動体21の係合孔21aに挿入されて係止される。
ここで、商品収納経路10に収納される商品が、紙パックや瓶、缶、PETボトル等の容器に入れられた非異形商品Bである場合には、図7に示すように、商品収納経路10の側壁部10aとして、可動体21にアタッチメント22が装着されていない状態で使用される。
一方、商品収納経路10に収納される商品が、柔軟性容器商品Aなど、商品収納経路10における最下端の商品の上端部と下から2番目の商品の下端部とが経路幅方向に重なる可能性のある商品である場合には、図8に示すように、可動体21にアタッチメント22が装着されて、重複領域の有効経路幅H1を、商品収納経路10における前記重複領域より上方の領域の有効経路幅H2より大きく形成させている。つまり、柔軟性容器商品Aなどの場合には、収納時に両側面上端や両側面下端となる位置に突片部Atを有するため、柔軟性容器商品Aを商品収納経路10に上下に積み重ねて収納した際に、図8における右側部分で示すように、柔軟性容器商品Aの両側面上端となる突片部Atと、この柔軟性容器商品Aの直ぐ上に積まれた柔軟性容器商品Aの両側面下端となる突片部Atとが、横方向(詳しくは、経路幅方向)に対して、重なり合うことがある。
また、柔軟性容器商品Aを商品収納経路10に上下に積み重ねて収納した際には、直積みした柔軟性容器商品Aの荷重により、商品収納経路10の下端部にある柔軟性容器商品Aが縦方向に押圧された状態となるため、横方向に膨らみ気味の状態で収納されており、さらに、払出時に下から2番目の柔軟性容器商品Aは、規制体13により側方から押圧されるので、側壁部10aに強く押し付けられた状態となる。
したがって、商品が非異形商品Bである場合と同様に、可動体21にアタッチメント22が装着されず、商品収納経路10の有効経路幅が一定である(重なり合った突片部Atの箇所でも一定である)と、図9に示すように、払出時において、規制体13により下から2番目の柔軟性容器商品Aを側方から押圧した際に、下から2番目の柔軟性容器商品Aとともに、最下端の柔軟性容器商品Aの両側面上端となる突片状部Atが、商品収納経路10の側壁部10a(可動体21)との間に、大きな圧力を受けた状態で挟まれてしまって、最下端の柔軟性容器商品Aが宙吊りとなり、払い出されないことがあり、払出不良を発生する。
しかしながら、本発明では、可動体21にアタッチメント22が装着されて、重複領域の有効経路幅H1を、商品収納経路10における前記重複領域より上方の領域の有効経路幅H2より大きく形成させている。これにより、図8に示すように、商品収納経路10に柔軟性容器商品Aなどの商品を収納した際に、最下端の商品の上端部と下から2番目の商品の下端部とが経路幅方向に重なり、商品の払出時に、規制体13により下から2番目の商品が側方から押圧された際でも、最下端の柔軟性容器商品Aの上端部が、下から2番目の柔軟性容器商品Aの下端部や商品収納経路10の側壁部10aから受ける圧力(押圧力)がない状態または極めて低い状態となるので、最下端の柔軟性容器商品Aの上端部(突片状部At)が下から2番目の柔軟性容器商品Aの下端部(突片状部At)と商品収納経路10の側壁部10aとの間に強く挟まれて宙吊りになるようなことが防止される。したがって、最下端の柔軟性容器商品Aが宙吊りとなって、払い出されないことによる払出不良の発生を防止できる。これにより自動販売機の信頼性が向上する。
なお、本実施の形態では、図8に示すように、商品収納経路10における最下端の商品(柔軟性容器商品A)の上端部と下から2番目の商品(柔軟性容器商品A)の下端部との重複領域だけでなく、この重複領域より下方の領域(すなわち、最下端の柔軟性容器商品Aが配設されている領域)の有効経路幅H1(可動体21と商品収納経路10の内壁部10bとの間の寸法)を、商品収納経路10における前記重複領域より上方の領域の有効経路幅H2(アタッチメント22と商品収納経路10の内壁部10bとの間の寸法)より大きく形成させているので、重複領域だけ有効経路幅H1を大きく形成させた場合より、下端部の柔軟性容器商品Aがより良好に払い出されることとなる。しかし、これに限るものではなく、商品同士の重複領域だけ有効経路幅H1を大きく形成させてもよく、この場合でも、商品収納経路10全域にわたり一定の有効経路幅H2である場合と比較すると、最下端の商品(柔軟性容器商品A)が宙吊りとなることを最小限に抑えることができる効果を有する。
また、上記のように、商品収納経路10の側壁部10aを、重複領域より上方においてアタッチメント22が可動体21に着脱自在に構成し、アタッチメント22が重複領域より上方に取り付けられることで、商品収納経路10における重複領域の有効経路幅H1を、商品収納経路10における前記重複領域より上方の領域の有効経路幅H2より大きく形成している。
この構成により、商品収納経路10における最下端の商品の上端部と下から2番目の商品の下端部とが経路幅方向に重なる可能性のある柔軟性容器商品Aなどの商品については、アタッチメント22を装着することで対応できる。一方、最下端の商品の上端部と下から2番目の商品の下端部とが経路幅方向に重なる可能性のない従来から取り扱われている非異形商品Bなど商品については、アタッチメント22を可動体21から取り外すことで、対応できる。この結果、柔軟性容器商品Aなどの商品と、非異形商品Bなどの商品との両方に対応することができる。また、従来の直積み式自動販売機の商品収納装置の構造に、アタッチメント22を可動体21に取り付け可能にした構成だけであるので、製造コストの増加を最小限に抑えることができる。なお、上記実施の形態では、アタッチメント22に係止用爪部22aを形成し、可動体21に係止孔21aを形成して、アタッチメント22を可動体21に着脱可能な構造を示したが、これに限るものではなく、アタッチメント22を可動体21に着脱可能な構造であれば、どのような構造であってもよい。
また、上記実施の形態では、アタッチメント22の商品に接触する面は、図10(a)に示すように、単なる平面形状であったが、これに限るものではなく、アタッチメント22の商品に接触する面に、商品との接触面積を低減させる突状部26を形成してもよい。
この構成によれば、アタッチメント22の装着時には、突状部26により、柔軟性容器商品Aなどの商品が商品収納経路10内を良好に下方に導かれることとなって、さらに信頼性が向上する。特に、突状部26をアタッチメント22に形成することで、柔軟性容器商品Aなどの商品に対して適した形状や数の突状部26を形成できて、より信頼性が向上する。なお、突状部26を商品収納経路10の内壁部10bに形成してもよく、これによれば、商品詰まりなどの不具合の発生を全般的に防止する機能が向上する。
また、アタッチメント22と商品収納経路10の内壁部10bとの少なくとも一方に、低摩擦部材を用いてもよく、この構成によれば、何れの商品でも、商品収納経路10において商品が下方に良好に導かれることとなり、信頼性が向上する。
また、上記の実施の形態では、アタッチメント22を可動体21に着脱する構造の場合を図示したが、これに限るものではなく、可動体自体の形状を変更させて、商品に応じた可動体を選択して平行リンク23に取り付けるよう構成してもよい。
なお、上記実施の形態では、商品収納経路10における最下端の商品の上端部と下から2番目の商品の下端部とが経路幅方向に重なる可能性のある商品として、軟質包装材で形成されて柔軟性を有するとともに商品収納経路10に収納された状態で上下方向に突出する突片部Atを有する容器に収容されている、いわゆるチアーパック、チュアパックなどと称される柔軟性容器商品Aの場合を述べたが、これにかぎるものではなく、最下端の商品の上端部と下から2番目の商品の下端部とが経路幅方向に重なる可能性のある商品ならば、同様に適用できることはもちろんである。
1 自動販売機
6 商品収納装置
10 商品収納経路
10a 側壁部
10b 内壁部
16 側面固定枠
11 商品払出装置
12 商品受台
13 規制体
20 経路幅可変装置
21 可動体
22 アタッチメント
23 平行リンク
24 幅調整リンク部品
25 幅調整レバー
26 突状部
A 柔軟性容器商品(商品)
B 非異形商品(商品)

Claims (6)

  1. 商品を上下に積み重ねて収納する商品収納経路と、商品収納経路下端の開口部を開閉自在に配置されて最下端の商品を下方から受け止める商品受台と、商品収納経路内の下から2番目の商品に対応する位置において側方から商品収納経路内に出退自在に配設されて、商品収納経路内に突出した際には、商品収納経路内の下から2番目の商品を、商品収納経路の側壁部に押し付けて当該商品の落下を規制する規制体とを備え、商品収納経路内の下から2番目の商品の落下を前記規制体により規制しながら、商品受台を開放姿勢として商品収納経路下端の開口部を開けて最下端の商品を払い出す直積み式自動販売機の商品収納装置であって、
    商品収納経路における最下端の商品の上端部と下から2番目の商品の下端部とが経路幅方向に重なる可能性のある商品の重複領域の有効経路幅を、商品収納経路における前記重複領域より上方の領域の有効経路幅より大きく形成したことを特徴とする直積み式自動販売機の商品収納装置。
  2. 商品が、軟質包装材で形成されて柔軟性を有するとともに商品収納経路に収納された状態で上下方向に突出する突片部を有する容器に収容されている柔軟性容器商品であることを特徴とする請求項1記載の直積み式自動販売機の商品収納装置。
  3. 商品収納経路の側壁部は、重複領域より上方においてアタッチメントが着脱自在に構成されており、前記アタッチメントが重複領域より上方に取り付けられることで、商品収納経路における重複領域の有効経路幅を、商品収納経路における前記重複領域より上方の領域の有効経路幅より大きく形成していることを特徴とする請求項1または2に記載の直積み式自動販売機の商品収納装置。
  4. 商品収納経路の側壁部は、商品収納経路の経路幅方向に移動可能な可動体に対して、アタッチメントが着脱自在に取り付けられた構成であることを特徴とする請求項3に記載の直積み式自動販売機の商品収納装置。
  5. 商品収納経路の側壁部と内壁部との少なくとも一方に、商品との接触面積を低減させる突状部が形成されていることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の直積み式自動販売機の商品収納装置。
  6. 商品収納経路の側壁部と内壁部との少なくとも一方に、低摩擦部材が用いられていることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の直積み式自動販売機の商品収納装置。
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