JP5391754B2 - エアフローメータ - Google Patents
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Description
請求項1に記載のエアフローメータは、所定の空気流路を通過する空気流との伝熱を利用して、空気流の流量を検出するものである。
そして、エアフローメータは、通電により発熱する発熱抵抗体と、発熱抵抗体の上流側および下流側に抵抗体を有し、空気流の流量変化に伴う抵抗体の抵抗値変化を電圧値として出力するブリッジ回路と、ブリッジ回路に電力を供給する電源の電圧を一定時間ごとに監視する監視手段と、監視手段を介して把握する電源の電圧に応じて電圧値を補正する補正演算部とを備え、監視手段は、ブリッジ回路の中点の電位を差動増幅して電圧値として出力する増幅器と、増幅器の出力をデジタル化して補正演算部に出力するA/D変換器と、増幅器の出力と電源の電圧とを一定時間ごとに切り換えてA/D変換器に入力するスイッチとを有することを特徴とする。
これにより、電圧値は電源の電圧の変動の影響がない数値になるので、エアフローメータは空気流の流量の真値に対して高精度な信号を出力できる。
請求項2に記載のエアフローメータによれば、補正演算部は、電圧値を電源の電圧の基準値における数値に補正する。
この手段は、電源の電圧についての補正機能の一態様を示すものである。
請求項3に記載のエアフローメータによれば、補正演算部は、電源の電圧に応じて補正された電圧値を、さらに空気流の温度の基準値における数値に補正する。
空気流の温度も電圧値に影響を与える要素の1つである。そこで、補正演算部に、空気流の温度に応じて電圧値を補正する機能を追加し、さらに、電源の電圧についての補正を、空気流の温度についての補正に先行させる。
そして、エアフローメータは、通電により発熱する発熱抵抗体と、発熱抵抗体の上流側および下流側に抵抗体を有し、空気流の流量変化に伴う抵抗体の抵抗値変化を電圧値として出力するブリッジ回路と、ブリッジ回路に電力を供給する電源の電圧を一定時間ごとに監視する監視手段と、監視手段を介して把握する電源の電圧に応じて電圧値を補正する補正演算部とを備え、監視手段は、ブリッジ回路の中点の電位を差動増幅して電圧値として出力する増幅器と、増幅器の出力をデジタル化して補正演算部に出力するA/D変換器と、増幅器の出力と電源の電圧とを一定時間ごとに切り換えてA/D変換器に入力するスイッチとを有する。
また、補正演算部は、電圧値を電源の電圧の基準値における数値に補正し、電源の電圧に応じて補正された電圧値を、さらに空気流の温度の基準値における数値に補正する。
実施例のエアフローメータ1の構成を、図面を用いて説明する。
エアフローメータ1は、所定の空気流路を通過する空気流との伝熱を利用して、空気流の流量を検出するものであり、例えば、図1に示すように、車両の内燃機関(図示せず)に吸入される空気流(以下、吸気流と呼ぶ)の流量(以下、吸気量と呼ぶ)を検出するために吸気管2内に突出するように配される。
また、エアフローメータ1は、図2に示すように、発熱抵抗体3を有するとともに温度分布に基づき吸気量に応じた信号を出力するセンサ部5と、センサ部5から出力される信号に各種の処理を施して出力する信号処理回路部6とを備える。
以上の構成により、発熱温度制御ブリッジ回路7は、発熱抵抗体3の温度を吸気流の温度よりも一定の温度だけ高い基準温度に制御する。
以上の構成により、センサ電圧検出ブリッジ回路8は、吸気量に応じた電圧値を出力する。
なお、比較器16、増幅器30、A/D変換器34、DSP35、F/V変換器36等は、発熱温度制御ブリッジ回路7やセンサ電圧検出ブリッジ回路8を構成する各種の抵抗体が設けられるシリコン基板26とは別のシリコン基板(図示せず)に搭載され、発熱温度制御ブリッジ回路7やセンサ電圧検出ブリッジ回路8を構成する各種の抵抗体とボンディングワイヤ(図示せず)により電気的に接続されている。
実施例のエアフローメータ1によれば、信号処理回路部6のDSP35は、センサ電圧検出ブリッジ回路8の電圧値を、各種のパラメータに応じて補正する補正演算部として機能する。そして、ECUは、補正後の電圧値に基づいて吸気量を把握する。
具体的には、このDSP35は、一定時間ごとにスイッチ39に制御信号を出力して、増幅器30とA/D変換器34との電気的接続を断ち、電源25の出力側とA/D変換器34とを電気的に接続する。これにより、DSP35は、一定時間ごとに電源電圧を監視することができる。
〔数式〕VD=VD´×VCC1/VCC2
なお、電源電圧の初期値VCC1は、例えば、メモリ37に記憶されており、メモリ37からDSP35に読み出されて補正演算に利用される。
ここで、メモリ37は、電圧値VDを、吸気温の基準値における電圧値VDrに補正するための補正係数を、例えば、電圧値VDと吸気温とをパラメータとするマップデータとして記憶している。
実施例のエアフローメータ1によれば、信号処理回路部6のDSP35は、センサ電圧検出ブリッジ回路8に電力を供給する電源25の電圧を監視し、電源電圧に応じて、センサ電圧検出ブリッジ回路8の電圧値VD´を補正する。
電源電圧は経時変化するため、吸気量等の他の要素が同一であっても、電圧値VD´は、電源電圧の変動の影響を受けて経時変化する。
これにより、電源電圧についての補正後の電圧値VDは、電源電圧の変動の影響がない値になるので、エアフローメータ1は高精度な信号を出力できる。
これにより、電圧値VDrは、電源電圧の変動、および吸気温の変動の影響がない値になるので、エアフローメータ1は、吸気量の真値に対して高精度な信号を出力できる。
実施例のエアフローメータ1によれば、メモリ37は、吸気温についての補正をするための補正係数を、電圧値VDと吸気温とをパラメータとするマップデータとして記憶していたが、補正係数を算出するためのマップデータは、このような態様に限定されない。例えば、電圧値VDと吸気温とをパラメータとする吸気量に関するマップデータ、および吸気温と吸気量とをパラメータとする補正係数に関するマップデータをメモリ37に記憶しておき、電圧値VDと吸気温とに基づいて吸気量を求め、さらに、求めた吸気量と吸気温とに基づいて補正係数を算出してもよい。
3 発熱抵抗体
8 センサ電圧検出ブリッジ回路(ブリッジ回路)
21 上流側流量検出抵抗体(抵抗体)
22 上流側流量検出抵抗体(抵抗体)
23 下流側流量検出抵抗体(抵抗体)
24 下流側流量検出抵抗体(抵抗体)
25 電源
35 DSP(補正演算部)
VD´ 電圧値
VD 電圧値(電源の電圧の基準値における数値)
VDr 電圧値(空気流の温度の基準値における数値)
VCC1 電源電圧の初期値(電源の電圧の基準値)
Claims (3)
- 所定の空気流路を通過する空気流との伝熱を利用して、前記空気流の流量を検出するエアフローメータにおいて、
通電により発熱する発熱抵抗体と、
この発熱抵抗体の上流側および下流側に抵抗体を有し、前記空気流の流量変化に伴う前記抵抗体の抵抗値変化を電圧値として出力するブリッジ回路と、
このブリッジ回路に電力を供給する電源の電圧を一定時間ごとに監視する監視手段と、
この監視手段を介して把握する前記電源の電圧に応じて前記電圧値を補正する補正演算部とを備え、
前記監視手段は、前記ブリッジ回路の中点の電位を差動増幅して前記電圧値として出力する増幅器と、この増幅器の出力をデジタル化して前記補正演算部に出力するA/D変換器と、前記増幅器の出力と前記電源の電圧とを一定時間ごとに切り換えて前記A/D変換器に入力するスイッチとを有することを特徴とするエアフローメータ。 - 請求項1に記載のエアフローメータにおいて、
前記補正演算部は、前記電圧値を、前記電源の電圧の基準値における数値に補正することを特徴とするエアフローメータ。 - 請求項1または請求項2に記載のエアフローメータにおいて、
前記補正演算部は、前記電源の電圧に応じて補正された前記電圧値を、さらに前記空気流の温度の基準値における数値に補正することを特徴とするエアフローメータ。
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