JP5390245B2 - 吸音材および吸音複合材 - Google Patents
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Description
すなわち本発明は、芳香族ポリアミドを溶媒で溶解した溶液を電解紡糸してなり、繊維軸と直交する断面直径が10〜500nmの芳香族ポリアミドナノファイバーからなり、該芳香族ポリアミドの反復構造単位がメタフェニレンイソフタルアミドである、周波数4000Hzの吸音率が60%以上である吸音材である。
−(NH−Ar1−NH−CO−Ar1−CO)− ・・・式(1)
ここで、Ar1はメタ配位又は平行軸方向以外に結合基を有する2価の芳香族基である。
上記ナノファイバー目付は吸音性能ならびに厚み、重量の観点より、0.1〜20g/m2が好ましい。
上記吸音材および吸音複合材は、カレンダー加工、エンボス加工等により、熱処理、加圧処理、熱圧処理を施されていてもしてもよい。
−(NH−Ar1−NH−CO−Ar1−CO)− ・・・式(1)
ここで、Ar1はメタ配位又は平行軸方向以外に結合基を有する2価の芳香族基である。
H2N−Ar2−NH2 ・・・式(2)
H2N−Ar2−Y−Ar2−NH2 ・・・式(3)
XOC−Ar3−COX ・・・式(4)
XOC−Ar3−Y−Ar3−COX ・・・式(5)
ここで、Ar2はAr1とは異なる2価の芳香族基、Ar3はAr1と異なる2価の芳香族基、Yは酸素原子、硫黄原子、アルキレン基からなる群から選ばれる少なくとも1種の原子又は官能基であり、Xはハロゲン原子を表す。
(1)断面直径
任意にサンプリングした100本のナノファイバーについて、走査型電子顕微鏡JSM6330F(JEOL社製)にて測定し、断面直径の平均値を求めた。なお測定は、上層および下層は3,000倍、中層は30,000倍の倍率で行った。
(2)目付
ナノファイバー層および繊維構造体を15cm角にサンプリング、質量を測定し、1m2当たりの質量に換算し目付とした。また、ナノファイバーを直接、繊維構造体上に積層した場合は、同様に15cm角にサンプリング、繊維構造体およびナノファイバー積層後の複合繊維構造体の質量を測定し、両者の差を計算し、1m2当たりの質量に換算し、目付とした。
(3)吸音率
ISO 10534−2(音響−インピーダンス管の吸音率及びインピーダンスの測定)に定める伝達関数法に準じて測定した。
特公昭47−10863号公報記載の方法に準じた界面重合法により本発明の芳香族ポリアミドポリマーを下記のように製造した。
イソフタル酸ジクロライド25.25g(100mol%)を水分含有率2mg/100mlのテトラヒドロフラン125mlに溶解し、−25℃に冷却した。これを撹拌しながらメタフェニレンジアミン13.52g(100mol%)を、上記テトラヒドロフラン125mlに溶解した溶液を細流として約15分間にわたって添加し、白色の乳濁液(A)を作製した。これとは別に無水炭酸ナトリウム13.25gを水250mlに室温で溶かし、これを撹拌しながら5℃まで冷却して炭酸ナトリウム水和物結晶を析出させ分散液(B)を作製した。上記乳濁液(A)と分散液(B)とを激しく混合した。更に2分間混合を続けた後、200mlの水を加えて希釈し、生成重合体を白色粉末として沈殿させた。重合終了系からろ過、水洗、乾燥して目的とするポリマーを得た。
得られた吸音材を、市販の掃除機の外装遮音樹脂カバー内側に取り付け、比較例1と比較し騒音が小さくなっていることを確認した。また、ナノファイバーの熱による劣化も認められなかった。
イソフタル酸ジクロライド25.25g(100mol%)に代えて、イソフタル酸ジクロライド25.13g(99mol%)とテレフタル酸ジクロライド0.25g(1mol%)を使用した以外は、実施例1と同様にしてナノファイバー層のみからなる吸音材を得た。結果を表1に示す。
また、得られた吸音材を実施例1と同様にして掃除機に取り付けて騒音を評価したが、比較例1と比較し騒音が小さくなっていることを確認した。また、ナノファイバーの熱による劣化も認められなかった。
導電性ポリオレフィンフィルムに代えて、断面直径24.1μm、目付300g/m2、厚み1.5cmのポリエチレンテレフタレート不織布(日本不織布製ボンニップ)を用いた以外は実施例1と同様にして該不織布上にナノファイバーを積層させ積層体を得た。この際、ナノファイバー層の目付を0.5g/m2に変更した。その後、得られた積層体に、温度150℃、線圧50kg/cm、スペーサー1cm、ロール速度1m/minにてカレンダー加工を施し、ナノファイバー層と繊維構造体層からなる吸音複合材を得た。結果を表1に示す。
また、得られた吸音材を実施例1と同様にして掃除機に取り付けて騒音を評価したが、比較例1と比較し騒音が小さくなっていることを確認した。また、ナノファイバーの熱による劣化も認められなかった。
導電性ポリオレフィンフィルムに代えて、断面直径24.1μm、目付300g/m2、厚み1.5cmのポリエチレンテレフタレート不織布(日本不織布製ボンニップ)を用いた以外は実施例2と同様にして該不織布上にナノファイバーを積層させ積層体を得た。この際、ナノファイバー層の目付を0.5g/m2に変更した。その後、得られた積層体に、温度150℃、50kg/cm、スペーサー1cm、ロール速度1m/minにてカレンダー加工を施し、ナノファイバー層と繊維構造体層からなる吸音複合材を得た。結果を表1に示す。
また、得られた吸音材を実施例1と同様にして掃除機に取り付けて騒音を評価したが、比較例1と比較し騒音が小さくなっていることを確認した。また、ナノファイバーの熱による劣化も認められなかった。
ナノファイバー目付を15g/m2に変更する以外は、実施例4と同様にして、ナノファイバー層と繊維構造体層からなる吸音複合材を得た。結果を表1に示す。
また、得られた吸音材を実施例1と同様にして掃除機に取り付けて騒音を評価したが、比較例1と比較し騒音が小さくなっていることを確認した。また、ナノファイバーの熱による劣化も認められなかった。
芳香族ポリアミドポリマーをN,N−ジメチルアセトアミドに、13%となるように溶解させる以外は、実施例4と同様にして、ナノファイバー層と繊維構造体層からなる吸音複合材を得た。結果を表1に示す。
また、得られた吸音材を実施例1と同様にして掃除機に取り付けて騒音を評価したが、比較例1と比較し騒音が小さくなっていることを確認した。また、ナノファイバーの熱による劣化も認められなかった。
ナノファイバーを積層させる不織布を断面直径15.5μm、目付80g/m2、厚み1cmからなるポリエチレンテレフタレート不織布に変更する以外は、実施例4と同様にして、ナノファイバー層と繊維構造体層からなる吸音複合材を得た。結果を表1に示す。
また、得られた吸音材を実施例1と同様にして掃除機に取り付けて騒音を評価したが、比較例1と比較し騒音が小さくなっていることを確認した。また、ナノファイバーの熱による劣化も認められなかった。
ナノファイバーを積層させない以外は、実施例3と同様にして、吸音材を得た。結果を表1に示す。
また、得られた吸音材を実施例1と同様にして掃除機に取り付け騒音を評価し、これを基準として、実施例1〜5の騒音を比較した。
(株)クラレ製ポリビニルアルコール、を7:93の重量比で水に溶解させたポリマー溶液を調製して全芳香族ポリアミドポリマー溶液の代わりに用いた以外は、実施例3と同様にして、吸音複合材を得た。加熱加圧処理の後、操作型電子顕微鏡にて観察したところ、ナノファイバーが確認できなかったため、評価は実施しなかった。
Claims (6)
- 芳香族ポリアミドを溶媒で溶解した溶液を電解紡糸してなり、繊維軸と直交する断面直径が10〜500nmの芳香族ポリアミドナノファイバーからなり、該芳香族ポリアミドの反復構造単位がメタフェニレンイソフタルアミドである、周波数4000Hzの吸音率が60%以上である吸音材。
- 該芳香族ポリアミドが、下記の式(1)で示される反復構造単位を含む芳香族ポリアミド骨格中に、反復構造の主たる構造単位とは異なる芳香族ジアミン成分、または芳香族ジカルボン酸ハライド成分を、第3成分として芳香族ポリアミドの反復構造単位の全量に対し1〜10mol%となるように、共重合させた芳香族ポリアミドである請求項1記載の吸音材。
−(NH−Ar1−NH−CO−Ar1−CO)− ・・・式(1)
ここで、Ar1はメタ配位又は平行軸方向以外に結合基を有する2価の芳香族基である。 - 第3成分となる芳香族ジアミンが、式(2)又は(3)、芳香族ジカルボン酸ハライドが、式(4)又は(5)である請求項1または2記載の吸音材。
H2N−Ar2−NH2 ・・・式(2)
H2N−Ar2−Y−Ar2−NH2 ・・・式(3)
XOC−Ar3−COX ・・・式(4)
XOC−Ar3−Y−Ar3−COX ・・・式(5)
ここで、Ar2はAr1とは異なる2価の芳香族基、Ar3はAr1と異なる2価の芳香族基、Yは酸素原子、硫黄原子、アルキレン基からなる群から選ばれる少なくとも1種の原子又は官能基であり、Xはハロゲン原子を表す。 - 繊維軸と直交する断面直径が0.5〜100μmの繊維を含む請求項1〜3いずれかに記載の吸音材。
- 芳香族ポリアミドを溶媒で溶解した溶液を電解紡糸してなり、繊維軸と直交する断面直径が10〜500nmの芳香族ポリアミドナノファイバーからなり、該芳香族ポリアミドの反復構造単位がメタフェニレンイソフタルアミドである、1層以上のナノファイバー層と、繊維軸と直交する断面直径が0.5〜100μmの繊維からなる1層以上の繊維構造体層とを積層してなり、周波数4000Hzの吸音率が60%以上である吸音複合材。
- 繊維構造体層が、布帛織物、編物、不織布のいずれか、あるいはこれらの組合せからなる請求項5項記載の吸音複合材。
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