JP5369906B2 - 放射線像変換パネル、及び放射線像検出装置 - Google Patents
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11.前記蛍光体層がCsIを母体とする蛍光体を含むことを特徴とする前記3〜9のいずれか1項に記載の放射線像変換パネル。
本発明の放射線像検出装置は、放射線を光に変換する蛍光体層を基板上に有する放射線像変換パネルを備えていることを特徴とするが、当該蛍光体層の外に、目的に応じて、後述するような各種機能層を設けた構成とすることが好ましい。
図1は本発明の放射線像変換パネルの概略構成を示す断面図である。
本発明に係る蛍光体層は、柱状結晶の輝尽性蛍光体からなる蛍光体層であることが好ましい。蛍光体層を形成する材料としては、種々の公知の蛍光体材料を使用することができるが、X線から可視光に対する変更率が比較的高く、蒸着によって容易に蛍光体を柱状結晶構造に形成できるため、光ガイド効果により結晶内での発光光の散乱が抑えられ、蛍光体層の厚さを厚くすることが可能であることから、ヨウ化セシウム(CsI)及び酸硫化ガドリウム(Gd2O2S)が好ましい。
本発明においては、高分子基板上には反射層を設けることが好ましい、蛍光体から発した光を反射して、光の取り出し効率を高めるためのものである。当該反射層は、Al、Ag、Cr、Cu、Ni、Ti、Mg、Rh、Pt及びAuからなる元素群の中から選ばれるいずれかの元素を含む材料により形成されることが好ましい。特に、上記の元素からなる金属薄膜、例えば、Ag膜、Al膜などを用いることが好ましい。また、このような金属薄膜を2層以上形成するようにしてもよい。
本発明においては、基板と蛍光体層の間、または反射層と蛍光体層の間に膜付の観点から、下引き層を設けることが好ましい。当該下引き層は、高分子結合材、分散剤等を含有することが好ましい。なお、下引き層の厚さは0.5〜4μmが好ましい、4μm以下とすることで下引き層内での光散乱が小さくなり鮮鋭性が良化する。以下、下引き層の構成要素について説明する。
本発明に係る下引き層は、溶剤に溶解または分散した高分子結合材を塗布、乾燥して形成することが好ましい。
本発明に係る保護層は、蛍光体層の保護を主眼とするものである。即ち、ヨウ化セシウム(CsI)は、吸湿性が高く露出したままにしておくと空気中の水蒸気を吸湿して潮解してしまうため、これを防止することを主眼とする。
本発明の放射線像変換パネルは、基板として可撓性を有する高分子フィルムを用いることが好ましい。高分子フィルムとしては、セルロースアセテートフィルム、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、ポリエチレンナフタレート(PEN)フィルム、ポリアミドフィルム、ポリイミド(PI)フィルム、ポリエーテルサルフォン、ポリフェニレンサルファイド、トリアセテートフィルム、ポリカーボネートフィルム、炭素繊維強化樹脂シート等の高分子フィルム(プラスチックフィルム)、液晶ポリマー等を主成分として含有するものが好ましく、中でもポリイミド、液晶ポリマーを含有する高分子フィルムが、ヨウ化セシウム等を原材料として気相法にて蛍光体柱状結晶を形成する場合に、好適である。
本発明に係る剛性板は、熱膨張係数が0.1ppm/℃以上10ppm/℃以下であればいかなる材料でも使用できる。具体的には、ガラス、炭素繊維板、グラファイト、積層ポリイミド材料が挙げられる。中でも、ガラスは剛性だけでなく平面性にも優れているため好ましい。剛性板の厚みは0.1mm以上1mm以下が好ましい。0.1mm以下であると剛性を保つことができず、1mm以上ではX線吸収が多くなり画像品質が落ちる可能性がある。
図2は、本発明に係る放射線像変換パネルにおける蛍光体層作製の蒸着装置1の概略構成図である。図2に示すように、蒸着装置1は真空容器2を備えており、真空容器2には真空容器2の内部の排気及び大気の導入を行う真空ポンプ3が備えられている。
図2に示した蒸着装置1を用いた蛍光体層の製造方法について説明する。
以下に、図3を参照しながら、当該放射線像変換パネル10を具備した放射線像検出装置100の構成について説明する。なお、図3は放射線像検出装置100の概略構成を示す一部破断斜視図である。
〔放射線像変換パネルの作製〕
〔放射線像変換パネル2の作製〕
(基板上への反射層の形成)
厚さ125μm、250×200mmサイズのポリイミドフィルム(熱膨張係数は20ppm/℃)(宇部興産製ユーピレックス)にアルミをスパッタして反射層(0.10μm)を形成した。
バイロン630(東洋紡製:高分子ポリエステル樹脂) 100質量部
メチルエチルケトン(MEK) 90質量部
トルエン 90質量部
上記処方を混合し、ディスパーにて15時間分散し、塗設用の塗布液を得た。この塗布液を上記ポリイミドフィルムのスパッタ面に乾燥膜厚が1.0μmになるようにバーコーターで塗布した後、100℃で8時間乾燥することで下引き層を作製した。下引き層の膜厚は30μmであった。
基板の下引き層側に蛍光体(CsI:0.003Tl)を図2に示した蒸着装置を使用して蒸着させ、蛍光体層を形成した。
上記蛍光体層を設けた基板の基板側と剛性板としてのガラス(熱膨張係数は3ppm/℃)を、耐熱性両面接着テープで接着させた。
上記のようにガラスを接着させたところで、CVD装置の蒸着室に入れ、ポリパラキシリレンの原料が昇華した蒸気中に露出させておくことにより、ポリパラキシリレン膜で被服された放射線像変換パネル2を得た。
放射線像変換パネル2の作製において、ガラスを接着しなかった以外は同様にして放射線像変換パネル1を作製した。なお、放射線像変換パネルの熱膨張係数は26ppm/℃であった。
放射線像変換パネル2の作製と同様に作製したが、放射線像変換パネルの熱膨張係数、ポリイミドの熱膨張係数(放射線像変換パネル10、11については、それぞれ熱膨張係数10ppm/℃、5ppm/℃のポリイミドフィルム(宇部興産製ユーピレックス)を使用)、更には下引き層の膜厚は表1の通りである。
放射線像変換パネル8の作製の作製において、ガラスを接着しなかった以外は同様にして放射線像変換パネル9を作製した。なお、放射線像変換パネルの熱膨張係数は25ppm/℃であった。
放射線像変換パネル1の作製において、ポリイミドに代えて熱膨張係数5ppm/℃の液晶ポリマー(クラレ製ベクスター)を用いた以外は、同様にして放射線像変換パネル12を作製した。放射線像変換パネルの熱膨張係数、下引き層の膜厚は表1の通りである。
放射線像変換パネル12の作製において、ガラスを接着しなかった以外は同様にして放射線像変換パネル13を作製した。放射線像変換パネルの熱膨張係数、下引き層の膜厚は表1の通りである。
各パネルの蛍光体層を上にして、ホットプレート上に置く。続いて、パネル表面の対向する角から10mmの位置にマーキングを2点(A、B)行い、パネル中央にカプトンテープを用いて熱電対を貼り付ける。
この時のプレート表面温度をT0とする。
光電変換素子アレイは既知の作製方法により作製した。例えば、特開2006−5077号公報が挙げられる。この時、アレイ基板には熱膨張係数を3ppm/℃及び5ppm/℃のガラスを使用した。
上記光電変換素子アレイと上記放射線像変換パネル1〜13を密着させて、セットした。80kVのX線を照射し、初期画像を得た。
1:ムラが多く、使用できない
2:ムラが多い
3:ムラが見える
4:ムラがあるが、わかりにくい
5:ムラがない、もしくはわからない。
2 真空容器
3 真空ポンプ
4 基板
5 基板ホルダ
6 基板回転機構
7 基板回転軸
8a、8b 蒸発源
9 シャッタ
10 放射線像変換パネル
11 剛性板
12 接着層
13 反射層
14 下引き層
15 蛍光体層
16 保護層
100 放射線像検出装置
Claims (11)
- 2次元的に配列された光電変換素子アレイ上に放射線を光に変換する放射線像変換パネルを密着させてなる放射線像検出装置において、
該放射線像変換パネルが基板の上に反射層、下引き層、蛍光体層を有しており、
該放射線像変換パネルの熱膨張係数が20ppm/℃以下であり、且つ該光電変換素子アレイの放射線像変換パネル密着面の熱膨張係数と放射線像変換パネルの光電変換素子アレイ密着面の熱膨張係数の差が20ppm/℃以下であることを特徴とする放射線像検出装置。 - 上記熱膨張係数の差が10ppm/℃以下であることを特徴とする請求項1に記載の放射線像検出装置。
- 請求項1または2に記載の放射線像検出装置における放射線像変換パネルにおいて、
基板の上に反射層、下引き層、蛍光体層を有しており、
該蛍光体層が気相堆積により形成されており、該蛍光体層と該基板との距離が10μm未満であることを特徴とする放射線像変換パネル。 - 前記放射線像変換パネルが基板より熱膨張係数の低い剛性板に固定されていることを特徴とする請求項3に記載の放射線像変換パネル。
- 前記基板の熱膨張係数が0.1ppm/℃以上25ppm/℃以下であることを特徴とする請求項3または4に記載の放射線像変換パネル。
- 前記剛性板の熱膨張係数が0.1ppm/℃以上10ppm/℃以下であることを特徴とする請求項4または5に記載の放射線像変換パネル。
- 前記基板が可撓性を有する基板であることを特徴とする請求項3〜6のいずれか1項に記載の放射線像変換パネル。
- 前記基板が可撓性を有する基板がポリアミド、ポリイミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエーテルサルフォン、ポリフェニレンサルファイドのいずれかであることを特徴とする請求項7に記載の放射線像変換パネル。
- 前記可撓性を有する基板が液晶ポリマーであることを特徴とする請求項7に記載の放射線像変換パネル。
- 前記蛍光体層が輝尽性蛍光体を含むことを特徴とする請求項3〜9のいずれか1項に記載の放射線像変換パネル。
- 前記蛍光体層がCsIを母体とする蛍光体を含むことを特徴とする請求項3〜9のいずれか1項に記載の放射線像変換パネル。
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