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JP5367490B2 - イムノクロマト法用テストストリップ - Google Patents

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Description

本発明は、イムノクロマト法用テストストリップに関する。さらに、本発明は、前記イムノクロマト法用テストストリップを用いた、検出対象物の検出方法又は定量方法に関する。
イムノクロマト法とは、検出対象物が毛細管現象により多孔質支持体内を移動し、標識粒子に捕捉され、更に多孔質支持体に局所的(例えば、ライン状)に固定化された捕捉物質と効率的に接触することによって前記検出対象物が濃縮され、捕捉物質が固定化されたラインが発色することによって検出対象物の有無を判定する免疫測定法をいう。
イムノクロマト法の特徴として下記の3点が挙げられる。
(1)判定までに要する時間が20分以下であり迅速な検査が可能である。
(2)検体を滴下するだけで測定でき、操作が簡便であるため、複数の検体処理が可能である。
(3)特別な検出装置を必要とせず、判定が容易なため一般消費者が自身で検査できる。
これらの特徴を利用して、イムノクロマト法は妊娠検査薬やインフルエンザ検査薬に用いられており、新たなPOCT(Point Of Care Testing)の手法として注目を集めている(例えば、特許文献1参照)。
ここで、POCTとは、患者にできる限り近い場所での診断のための検査をいう。従来は採取した血液、尿、患部組織などの検体は、病院の中央検査室や専門の検査センターに送られデータを出すので、診断の確定までに時間がかかっていた(例えば、1日以上)。POCTによれば、瞬時に提供される検査情報をもとに迅速かつ的確な治療が可能となることから、病院での緊急検査や手術中の検査が可能になるので、最近、医療現場でニーズが高い。
イムノクロマト法において、一度の測定で複数の検出対象物の検出が可能であれば、検体の使用の効率化が図れ、さらに一検査項目あたりのイムノクロマト法用テストストリップの部材コストを減らすことができ、有用である。
複数の検出対象物を検出するイムノクロマト法用テストストリップとしては、例えば2種類の検出対象物であれば、2本のテストストリップを使用する方法が知られている。しかし、この方法では2倍量の検体が必要となり、少量の検体しか用いることが出来ないときには使用出来ない。
複数の検出対象物を検出する第2のイムノクロマト法用テストストリップとしては、1本のテストストリップに2本のテストラインを保持させ、1本のテストストリップで2種類の検出対象物を検出する方法が知られている。しかし、この方法では、使用する検体量は少なくて済むものの、同じメンブレン上に2種類のラインが塗布されているため、両方の検出対象物についてメンブレンの処理方法あるいはメンブレンの種類を変えることができず、検出感度を向上させるための条件最適化が困難であることが課題であった。さらに、2種類の標識粒子が2種類のラインを毛細管現象で通過することとなり、標識粒子とライン状に固定化された抗体の間で非特異的吸着が生じ、擬陽性の原因となる場合がある。
複数の検出対象物を検出する第3のイムノクロマト法用テストストリップとしては、1本のテストストリップを用い、1本のテストラインに2種類の抗体を固定化し、2種類の異なる色調の標識試薬を用いることで、同一ライン上で2種類の検出対象物を検出する方法が知られている(例えば、特許文献2、特許文献3参照)。しかし、この方法では、使用する検体量は少なくて済むものの、同じメンブレン上に2種類の検出用抗体が塗布されているため、両方の検出対象物についてメンブレンの処理方法あるいはメンブレンの種類を変えることができず、検出感度を向上させるための条件最適化が困難である。さらに2種類の標識粒子が同一ライン上で抗原抗体意反応をする際に、本来ならば特異的には結合しない標識粒子とライン状に固定化された抗体の間で非特異的吸着が生じ、正しい判定ができない場合がある。
イムノクロマト法では標識粒子として金ナノ粒子や着色ラテックス粒子が最もよく使用されている(例えば、特許文献4参照)。金ナノ粒子や着色ラテックス粒子を用いたイムノクロマト法用テストストリップの幅は、ラインの判定を精度よく行うために、通常5mm程度必要である。ストリップの幅を狭くしても精度よく判定が可能であれば、使用する検体の量が少なくて済むため、微量の検体しか使用できない場合にも使用が可能であり、さらに1ストリップあたりの作製コストを下げることが可能となる。しかし、金ナノ粒子や着色ラテックス粒子を用いたイムノクロマト法用テストストリップでは、ストリップの幅が5mm以下になると、ラインの有無をはっきり目視で判別することができなくなり、判定の精度が低下してしまう場合がある。
特開2006−67979公報 特開2002−303629公報 特開2004−132892公報 特開2003−262638公報
本発明の課題は、上記の問題点に鑑みて、検体に含まれる2種以上の検出対象物を一度で高精度の検出又は定量が可能な、ラテラルフロー型イムノクロマト法用テストストリップ、検出対象物の検出方法又は定量方法、及びイムノクロマト法用検出システムを提供することにある。
本発明者等は上記課題に鑑み、鋭意検討を行った。その結果、検出対象物ごとにコンジュゲートパッドとメンブレンを分けてラテラルフロー型イムノクロマト法用テストストリップを作製することで、複数の検出対象物を検出することが可能であることを見い出した。本発明はこの知見に基づいて完成するに至ったものである。
本発明の課題は下記の手段により達成された。
(1)検体に含まれる少なくとも2種の検出対象物を一度で検出又は定量するラテラルフロー型イムノクロマト法用テストストリップであって、
試料添加用部材、
第1の検出対象物に対する標識粒子が固定化されたイムノクロマト法用コンジュゲートパッド、
前記第1の検出対象物に対する標識粒子が流れる方向に対して、第1の検出対象物を検出するための抗体固定化部及び第1の検出対象物に対する標識粒子を捕捉するための抗体固定化部を順次設けた、第1のメンブレン、
第2の検出対象物に対する標識粒子が固定化されたイムノクロマト法用コンジュゲートパッド、
第2の検出対象物を検出するための抗体固定化部を有する第2のメンブレン、及び
吸収パッド
をこの順に直列連結して有し、
第1の検出対象物に対する標識粒子が固定化されたイムノクロマト法用コンジュゲートパッドと、第2の検出対象物に対する標識粒子が固定化されたイムノクロマト法用コンジュゲートパッドとを分離し、第1の検出対象物に対する標識粒子が固定化されたイムノクロマト法用コンジュゲートパッドの下流側且つ第2の検出対象物に対する標識粒子が固定化されたイムノクロマト法用コンジュゲートパッドの上流側で、第2の検出対象物に対する標識粒子が固定化されたイムノクロマト法用コンジュゲートパッドの直前に第1の検出対象物に対する標識粒子を捕捉する抗体固定化部を設けた、ラテラルフロー型イムノクロマト法用テストストリップ。
(2)前記第1の検出対象物に対する標識粒子及び前記第2の検出対象物に対する標識粒子がそれぞれ平均粒径20〜600nmのシリカナノ粒子であり、前記第1の検出対象物を検出するための抗体固定化部及び第1の検出対象物に対する標識粒子を捕捉するための抗体固定化部を設けた第1のメンブレンに対する、前記第1の検出対象物に対する標識粒子の透過率が3%以下であることを特徴とする、前記(1)項に記載のラテラルフロー型イムノクロマト法用テストストリップ。
(3)前記第1の検出対象物に対する標識粒子及び前記第2の検出対象物に対する標識粒子がそれぞれ蛍光シリカナノ粒子であることを特徴とする、前記(1)又は(2)項に記載のラテラルフロー型イムノクロマト法用テストストリップ。
(4)前記テストストリップの幅が0.5mm〜2mmであり、前記試料添加用部材に添加する検出対象物を含む試料の体積が5〜40μLであることを特徴とする、前記(1)〜(3)のいずれか1項に記載のラテラルフロー型イムノクロマト法用テストストリップ。
(5)前記(1)〜(4)のいずれか1項に記載のラテラルフロー型イムノクロマト法用テストストリップの試料添加用部材に検体を添加し、前記検体に含まれる2種の検出対象物を一回の検査で検出又は定量することを特徴とする、ラテラルフロー型イムノクロマト法用テストストリップを用いた検出対象物の検出方法又は定量方法。
(6)前記検出対象物がA型インフルエンザウイルス及びB型インフルエンザウイルスであることを特徴とする、前記(5)項記載のラテラルフロー型イムノクロマト法用テストストリップを用いた検出対象物の検出方法又は定量方法。
(7)前記ラテラルフロー型イムノクロマト法用テストストリップにおける第1の検出対象物に対する標識粒子及び第2の検出対象物に対する標識粒子がそれぞれ蛍光物質を含有する平均粒径20〜600nmのシリカナノ粒子であり、第1の検出対象物を検出するための抗体固定化部及び第2の検出対象物を検出するための抗体固定化部に集積される前記シリカナノ粒子に励起光源を照射し、前記シリカナノ粒子が発する蛍光を電荷結合素子もしくは光電子増倍管で受光または目視で蛍光を確認することで、検体に含まれる検出対象物を検出または定量することを特徴とする、前記(5)又は(6)項記載のラテラルフロー型イムノクロマト法用テストストリップを用いた検出対象物の検出方法又は定量方法。
(8)前記(1)〜(4)のいずれか1項に記載のラテラルフロー型イムノクロマト法用テストストリップを用いたイムノクロマト法用テストストリップの試料添加用部材に検体を添加し、前記検体に含まれる2種の検出対象物を一回の検査で検出又は定量するラテラルフロー型イムノクロマト法用テストストリップを用いた検出対象物の検出方法又は定量方法であって、前記第1の検出対象物に対する標識粒子及び前記第2の検出対象物に対する標識粒子がそれぞれ蛍光シリカナノ粒子であり、さらに第1の検出対象物及び第2の検出対象物を検出するための抗体固定化部における蛍光測定の際の蛍光バックグランド強度を低下させる、ラテラルフロー型イムノクロマト法用テストストリップを用いた検出対象物の検出方法又は定量方法
本発明のラテラルフロー型イムノクロマト法用テストストリップ、検出対象物の検出方法又は定量方法及びイムノクロマト法用検出システムによれば、複数の検出対象物を一度で高精度に検出することができる。
図1(a)は、本発明のイムノクロマト法用テストストリップの一実施態様の平面図であり、図1(b)は、本発明のイムノクロマト法用テストストリップの一実施態様の縦断面図である。 図2は、実施例で得られたシリカナノ粒子のTEM写真像を示す図である。 図3は、比較用イムノクロマト法用テストストリップの平面図である。 図4は、実施例で得られた本発明のイムノクロマト法用テストストリップの平面図である。
まず、本発明のラテラルフロー型イムノクロマト法用テストストリップの好ましい一実施形態を説明する。
本発明のラテラルフロー型イムノクロマト法用テストストリップの一実施態様としては、
(1)試料添加用部材(本明細書において、「サンプルパッド」ともいう)と、第1の検出対象物に対する標識粒子が固定化されたイムノクロマト法用コンジュゲートパッド(本明細書において、「第1のコンジュゲートパッド」ともいう)とが、
(2)前記第1のコンジュゲートパッドと、前記第1の検出対象物に対する標識粒子が流れる方向に対して第1の検出対象物を検出するための抗体固定化部及び第1の検出対象物に対する標識粒子を捕捉するための抗体固定化部を順次設けたメンブレン(本明細書において、「第1のメンブレン」ともいう)とが、
(3)前記第1のメンブレンと、第2の検出対象物に対する標識粒子が固定化されたイムノクロマト法用コンジュゲートパッド(本明細書において、「第2のコンジュゲートパッド」ともいう)とが、及び
(4)前記第2のコンジュゲートパッドと、第2の検出対象物を検出するための抗体固定化部を有するメンブレン(本明細書において、「第2のメンブレン」ともいう)と吸収パッドとが、
それぞれ相互に毛細管現象が生じるように直列連結してなる。
ラテラルフロー型イムノクロマト法用テストストリップの形状は、添加する検体がテストストリップ中を毛細管現象により移動することができる限り、特に制限はない。例えば、ラテラルフロー型イムノクロマト法用テストストリップの形状としては、サンプルパッド、第1のコンジュゲートパッド、第1のメンブレン、第2のコンジュゲートパッド、第2のメンブレンをこの順で一方向に連結した形状、第1のコンジュゲートパッドと第1のメンブレン中を検体が移動する向きと第2のコンジュゲートパッドと第2の抗体固定化メンブレン中を検体が移動する向きが逆になった形状等が挙げられる。第1のコンジュゲートパッドと第1のメンブレン中を検体が移動する向きと第2のコンジュゲートパッドと第2の抗体固定化メンブレン中を検体が移動する向きが逆になった構造の場合、第1のメンブレンの抗体固定化部と第2のメンブレンのコントロールラインが隣接し、かつ第1のメンブレンの抗体固定化部と第2のメンブレンの抗体固定化部が隣接していると、蛍光検出の際、読み取りが効率的にできる。ここで、「コントロールライン」とは、標識粒子により標識された検出対象物を検出することはできないが、テストラインと結合しなかった標識粒子を検出するためのメンブレンの一部分をいう。
ラテラルフロー型イムノクロマト法用テストストリップは、検出又は定量する検出対象物(標的物質ともいう)の種類に応じて、コンジュゲートパット及びメンブレンを直列連結して作成することができる。例えば、検出対象物が2種類である場合、サンプルパッド、第1のコンジュゲートパッド、第1のメンブレン、第2のコンジュゲートパッド、第2のメンブレンをこの順で直列連結することでテストストリップを作成することができる。検出対象物が3種類である場合、上記のテストストリップの構成部材に加えて、第3のコンジュゲートパッド及び第3のメンブレンをさらに連結することでテストストリップを作成することができる。すなわち、検出対象物の種類に応じて、適宜本発明のテストストリップを作成することができる。このように、検出対象物が3種類以上ある場合は、それぞれの検出対象物に対するメンブレン及びコンジュゲートパッドのセットを設けることにより、3種類目以上の検出対象物を、検出対象物ごとに検出することができる。
本発明のラテラルフロー型イムノクロマト法用テストストリップにおいて、第1の検出対象物を検出するための抗体固定化部を有する第1のメンブレンに、第1の検出対象物に対する標識粒子を捕捉するための抗体固定化部(本明細書において、「標識粒子捕捉部」ともいう)を第1の検出対象物に対する標識粒子が固定化されたイムノクロマト法用コンジュゲートパッドの下流側且つ第2の検出対象物に対する標識粒子が固定化されたイムノクロマト法用コンジュゲートパッドの上流側で、第2の検出対象物に対する標識粒子が固定化されたイムノクロマト法用コンジュゲートパッドの直前に設ける。このように標識粒子を捕捉するための抗体固定化部を第1のメンブレンに設けることで、第1の検出対象物に対する標識粒子が下流側の第2のメンブレンに移動することを防ぎ、擬陽性が生じることを防ぐことができる。第1のメンブレンにおける標識粒子捕捉部の位置は、第1の検出対象物に対する標識粒子が固定化されたイムノクロマト法用コンジュゲートパッドの下流側且つ第2の検出対象物に対する標識粒子が固定化されたイムノクロマト法用コンジュゲートパッドの上流側で、第2の検出対象物に対する標識粒子が固定化されたイムノクロマト法用コンジュゲートパッドの直前に、かつ標識粒子が流れる方向に対して、検出対象物を検出するための抗体固定化部より下流に設ける。
本発明の標識粒子を捕捉するための抗体固定化部は、標識粒子のみを結合する抗体が固定化されてなる。例えば、標識粒子の表面にマウスIgGが結合している場合は、ヤギ抗マウスIgG抗体が固定化した抗体固定化部を用いることができる。本発明に用いることができる抗体としては、マウスIgG、ヤギIgGの他、ウサギIgG、ニワトリIgY、マウスIgE、ヒトIgG、ヒトIgEが挙げられる。前記抗体固定化部(標識粒子捕捉部)の形状としては局所的に捕捉用抗体が固定化されている限り特に制限はなく、ライン状、円形状、帯状等が挙げられるが、帯状であることが好ましく、幅1.0〜3.0mmの帯状であることがより好ましい。また、標識粒子を十分捕捉するために前記抗体固定化部の抗体の固定量は、1〜100μg/cmであることが好ましく、10〜100μg/cmであることがより好ましい。
抗体の固定化方法としては、抗体溶液を塗布、滴下ないしは噴霧後、乾燥して物理吸着により固定化する方法等が挙げられる。
次に、本発明のラテラルフロー型イムノクロマト法用テストストリップの各部材について図1(a)及び(b)を参考に説明する。しかし、本発明はこれに制限するものではない。
1)試料添加用部材(サンプルパッド)2
サンプルパッド2は検出対象物を含むサンプルを滴下する構成部材である。
2)標識粒子含浸部材(コンジュゲートパッド)3及び5
コンジュゲートパッド3及び5は、それぞれ第1の検出対象物に対する標識粒子及び第2の検出対象物に対する標識粒子が含浸された構成部材であり、サンプルパッド2から毛細管現象により移動してきた試料に含まれる検出対象物が抗原抗体反応等の分子認識反応で、前記標識粒子によって捕捉され、標識される部分である。
コンジュゲートパッドにおける単位面積(cm)当たりの前記標識粒子の含有量は特に制限はないが50μg〜2mgが好ましい。含浸方法としては、前記標識粒子の分散液を塗布、滴下又は噴霧後、乾燥する方法等が挙げられる。
3)抗体固定化メンブレン(第1のメンブレン4及び第2のメンブレン
第1のメンブレン4及び第2のメンブレン6は、前記標識粒子により標識された検出対象物が毛細管現象によって移動する構成部材であり、固定化抗体−検体−標識粒子からなるサンドイッチ型免疫複合体形成反応が行われる、第1の検出対象物に対する抗体固定化部(第1の検出対象物の判定部)(41)及び第2の検出対象物に対する抗体固定化部(第2の検出対象物の判定部)(61)をそれぞれ有する。
前記メンブレンにおける前記抗体固定化部(判定部)の形状としては局所的に捕捉用抗体が固定化されている限り特に制限はなく、ライン状、円状、帯状等が挙げられるが、できるだけ細いライン状であることが好ましく、幅0.5〜2.0mmのライン状とすることができる。
固定化抗体−検出対象物−標識粒子からなるサンドイッチ型免疫複合体形成反応により、抗体固定化部(判定部)(41及び61)に前記標識粒子により標識された検出対象物が捕捉され、形成された前記複合体中の前記標識粒子に由来する発色又は蛍光等の標識の程度により検出対象物の有無を判定、すなわち陽性・陰性を判定することができる。すなわち、前記抗体固定化部(判定部)(41及び61)に標識粒子が濃縮され、着色シグナルとして目視的に、又は検出機器を用いて検出、判定できる。
前記サンドイッチ型免疫複合体形成反応を充分に完了させるため、又は試料中の着色物質による測定への影響や検出対象物と結合していない標識粒子による測定への影響を回避するため、メンブレンにおける判定部は、前記コンジュゲートパッドとの連結端及び前記吸収パッドとの連結端からある程度離れた位置(例えば、前記メンブレンの中程など)に設けておくことが好ましい。
前記抗体固定化部(判定部)(41及び61)における抗体固定化量は特に制限ないが、形状がライン状の場合、単位長さ(cm)当たり0.1μg〜5μgが好ましい。固定化方法としては、抗体溶液を塗布、滴下又は噴霧後、乾燥して物理吸着により固定化する方法等が挙げられる。
前述の抗体固定化後に、非特異的吸着による測定への影響を防止するために前記メンブレン全体をいわゆるブロッキング処理を施しておいてもよい。ブロッキング処理としては、例えば、アルブミン、カゼイン、ポリビニルアルコール等のブロッキング剤を含有する緩衝液中に適当な時間浸漬した後乾燥する方法等が挙げられる。市販の前記ブロッキング剤としては、例えば、スキムミルク(DIFCO社製)、4%ブロックエース(明治乳業社製)などが挙げられる。
本発明において、第1の検出対象物に対する標識粒子のみを捕捉し、第1の検出対象物に対する標識粒子が第2のメンブレン6に入り込まないようにするために、標識粒子捕捉部43を設ける。
本発明において、第1の検出対象物のコントロール部42及び第2の検出対象物のコントロール部62をそれぞれ設けることが好ましい。第1の検出対象物のコントロール部42は、第1の検出対象物に対する標識粒子が第1のメンブレンを移動していることを確認するために設ける。第2の検出対象物のコントロール部62は、第2の検出対象物に対する標識粒子が第2のメンブレンを移動していることを確認するために設ける。
ここで、第1の検出対象物のコントロール部42及び第2の検出対象物のコントロール部は、それぞれ第1の検出対象物に対する標識粒子及び第2の検出対象物に対する標識粒子に表面修飾された、検体に含まれる検出対象物を認識する物質と結合する抗体が固定化されてなる。例えば、標識粒子にマウスIgGが表面修飾されている場合は、ヤギ抗マウスIgG抗体が固定化された抗体固定化部をコントロール部として用いることができる。
メンブレンを毛細管現象で移動し、コントロール部まで達した標識粒子は、コントロール部においてメンブレンに固定化された抗体に捕捉される。従って、コントロール部から前記標識粒子に由来する発色又は蛍光等の標識が検出されれば、標識粒子がコントロール部まで移動したことが確認できる。逆に、コントロール部から前記標識粒子に由来する発色又は蛍光等の標識が検出されない場合は、何らかの原因で標識粒子がメンブレンを移動していないことを意味している。こういった場合は、検出部が標識粒子で標識されていなくても陰性と判定するのではなく、判定不能と評価する。このように評価することで、陽性の検体であるのに標識粒子がメンブレンをうまく移動しないために判定部が標識されない場合を、陰性と判定してしまう誤判定を防げる。
コントロール部の形状としては、局所的に標識粒子を捕捉する抗体が固定化されている限り特に制限はなく、ライン状、円形状、帯状等が挙げられるが、ライン状であることが好ましく、幅0.3〜1.0mmのライン状であることがより好ましい。また、抗体の固定量は、形状がライン状の場合、単位長さ(cm)当たり0.1μg〜5μgが好ましい。
4)吸収パッド7
本発明のイムノクロマト法用テストストリップに吸収パッド7を設けることが好ましい。吸収パッド7は、毛細管現象でメンブレンを移動してきた試料液体および標識粒子を吸収し、常に一定の流れを生じさせるための構成部材である。
5)バッキングシート8
本発明のイムノクロマト法用テストストリップにバッキングシート8を設けることが好ましい。バッキングシート8は、サンプルパッド、コンジュゲートパッド、メンブレン、吸収パッドの各部材を安定に固定するための構成部材である。バッキングシート8は、粘着剤付きバッキングシートであることが好ましい。
これら各構成部材の材料としては特に制限は無く、イムノクロマト法用テストストリップに用いられる通常の部材が使用できる。
サンプルパッドおよびコンジュゲートパッドとしてはGlass Fiber Conjugate Pad(商品名、MILLIPORE社製)等のガラスファイバーのパッドが好ましく、メンブレンとしてはHi−Flow Plus120メンブレン(商品名、MILLIPORE社製)等のニトロセルロースメンブレンが好ましく、吸収パッドとしてはCellulose Fiber Sample Pad(商品名、MILLIPORE社製)等のセルロースメンブレンが好ましい。
前記粘着剤付きバッキングシートとしては、AR9020(商品名、Adhesives Research社製)等が挙げられる。
本発明のイムノクロマト法用テストストリップの作製法としては特に制限はない。検体に含まれる検出対象物が2種の場合、サンプルパッド、第1のコンジュゲートパッド、第1のメンブレン、第2のコンジュゲートパッド、第2のメンブレン、吸収パッドの並び順に、各部材間で毛細管現象を生じさせ易くするために、それら各部材の両端を隣接する部材と1〜2mm程度重ね合わせて(好ましくはバッキングシート上に)貼付することで作製することができる。
本発明のイムノクロマト法用テストストリップにおいて、検出対象物を検出するための抗体固定化部を有するメンブレンに対する、標識粒子の透過率が3%以下、より好ましくは1%以下、さらに好ましくは0.5%以下であることが好ましい。標識粒子の透過率をこのような範囲とすることで、第2のメンブレンに入り込んだ第1の検出対象物に対する標識粒子が、第2のメンブレンの判定部の抗体と非特異的に吸着することで生じる擬陽性を防ぐことができる。また、標識粒子として蛍光物質を含有する粒子を用いた場合、標識粒子がメンブレンに吸着や結合することで生じるバックグラウンドを低減させ、抗体固定化部の発色をよりはっきりと認識することができる。
本明細書における「透過率」とは、使用前のラテラルフロー型イムノクロマト法用テストストリップのコンジュゲートパッドに保持されている標識粒子のうち、試料滴下部に試料を滴下してラテラルフロー型イムノクロマト法用テストストリップを使用した際にメンブレンを流れきった標識粒子の割合である。透過率は、使用前のラテラルフロー型イムノクロマト法用テストストリップのコンジュゲートパッドから抽出された標識粒子の蛍光強度に対する、ラテラルフロー型イムノクロマト法用テストストリップを使用後のメンブレンの下流側の部材から抽出された標識粒子の蛍光強度の比から求めることができる。標識粒子の透過率を3%以下にする方法としては、第1のメンブレンにおける第1の検出対象物の判定部及び第1の検出対象物のコントロール部の下流側に第1の検出対象物に対する標識粒子を捕捉するための抗体固定化部を設け、第1の検出対象物に対する標識粒子を捕捉する方法が挙げられる。
本発明のイムノクロマト法用テストストリップの幅は、0.5〜2mm、より好ましくは0.5〜1mmであることが好ましい。イムノクロマト法用テストストリップでは、一定量のサンプル液がテストストリップ内を毛細管現象で透過する必要がある。そのため、必要なサンプル液の量はメンブレンの面積に比例する。ストリップの幅を狭くすることで、メンブレンの面積が小さくなり、使用する検体量を減らすことが可能となる。例えば、本発明によれば、添加する検出対象物を含む試料の体積を例えば、5〜40μL、好ましくは5〜20μLとすることができる。さらに、イムノクロマト法用テストストリップの幅を狭くすることで、イムノクロマト法用テストストリップの製造コストを低減することができる。
本発明における標識粒子は、蛍光物質を含有するシリカナノ粒子(本明細書において、「蛍光シリカナノ粒子」ともいう)であることが好ましい。検出対象物を検出するための抗体固定化部に集積された金ナノ粒子や着色ラテックス粒子を目視で判定するよりも、検出対象物を検出するための抗体固定化部に集積された蛍光シリカナノ粒子の蛍光を検出し、判定する方法の方が高感度であり、幅の狭いテストストリップであっても、精度良く判定することが可能になるからである。
本発明において用いることができる蛍光シリカ粒子は特に制限はなく、任意のいかなる調製方法によって得られたシリカ粒子であってもよい。例えば、Journal of Colloid and Interface Science,159,150-157(1993)に記載のゾル−ゲル法で調製されるシリカ粒子、WO2007/074722号パンフレット記載の方法で調製される蛍光色素化合物含有コロイドシリカ粒子等が挙げられる。
具体的には、前記蛍光シリカナノ粒子は、蛍光物質とシラン化合物とを反応させ、共有結合、イオン結合その他化学的に結合もしくは吸着させて得られた生成物に1種又は2種以上のシラン化合物を縮重合させることにより調製することができる。又は、シランカップリング剤を反応させて縮重合を行い、縮重合生成物を蛍光物質の表面に共有結合、イオン結合その他化学的に結合もしくは吸着させることにより調製することができる。さらには、蛍光物質とシラン化合物とを混合し、蛍光物質の表面に共有結合、イオン結合その他化学的に結合もしくは吸着したシラン化合物を起点とし順次シラン化合物の縮重合を行うことにより調製することもできる。
前記蛍光シリカナノ粒子の好ましい調製方法の態様としては、N−ヒドロキシスクシンイミド(NHS)エステル基、マレイミド基、イソシアナート基、イソチオシアナート基、アルデヒド基、パラニトロフェニル基、ジエトキシメチル基、エポキシ基、シアノ基等の活性基を有する蛍光物質と、前記活性基と反応する反応性置換基(例えば、アミノ基、水酸基、チオール基)を有するシランカップリング剤とを反応させ、共有結合させて得られた生成物に1種又は2種以上のシラン化合物を重合させることにより調製することができる。
前記蛍光シリカナノ粒子は、例えば、下記(a)及び(b)の工程を行なうことにより調製することができる。
(a)N−ヒドロキシスクシンイミド(NHS)エステル等の活性エステル基を有する蛍光物質(1)とアミノ基を有するシランカップリング剤(2)とを反応させて、蛍光物質−シランカップリング剤複合化合物(3)を生成する工程
(b)前記(a)で得られた蛍光物質−シランカップリング剤複合化合物(3)を、シリカ化合物(4)と塩基性条件下で重合させて蛍光シリカナノ粒子(5)を形成する工程
前記工程(a)で用いるNHSエステル基を有する蛍光物質(1)は、カルボジイミドによるカルボキシル基の活性化と、それに引き続くNHSとのエステル化反応によって調製できる。但し、商業的に市販のものを入手することも可能である。
前記蛍光物質(1)と前記シランカップリング剤(2)との反応は、DMSO(ジメチルスルホキシド)やDMF(N,N−ジメチルホルムアミド)等の溶媒に溶解した後、室温(例えば、25℃)条件下で攪拌しながら反応することによって行うことができる。
反応に用いる前記蛍光物質(1)とシランカップリング剤(2)との割合は特に制限されないが、前記蛍光物質(1):前記シランカップリング剤(2)=1:0.5〜2(モル比)の割合が好ましく、1:0.8〜1.2(モル比)の割合がより好ましい。
前記蛍光物質は特に制限はないが、汎用の検出器(例えば、AE−6931FXCF プリントグラフ(商品名、ATTO社製))による検出およびデータの互換性の観点から、青色蛍光(440〜490nm)、黄色蛍光(540〜590nm)、オレンジ色蛍光(590〜620nm)又は赤色蛍光(620〜740nm)である蛍光物質が好ましい。前記活性基を有する蛍光物質の具体例として、DY550−NHSエステル、DY555−NHSエステル、DY630−NHSエステル、DY635−NHSエステル(いずれも商品名、Dyomics GmbH社製)、5−TAMRA−NHSエステル、Alexa Fluor546−NHSエステル、Alexa Fluor555−NHSエステル、Alexa Fluor633−NHSエステル、Alexa Fluor647−NHSエステル(いずれも商品名、Invitrogen社製)、Oyster643−NHSエステル、Oyster656−NHSエステル(いずれも商品名、Denovo Biolabels社製)、5−(及び−6)−カルボキシテトラメチルローダミン・スクシンイミジルエステル(商品名、emp Biotech GmbH社製)等のNHSエステル基を有する蛍光物質を挙げることができる。
前記蛍光物質の活性基と反応する反応性置換基を有するシランカップリング剤の具体例として、γ-アミノプロピルトリエトキシシラン(APS)、3−[2−(2−アミノエチルアミノ)エチルアミノ]プロピル-トリエトキシシラン、N−2(アミノエチル)3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2(アミノエチル)3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノ基を有するシランカップリング剤を挙げることができる。中でも、APSが好ましい。
斯くして、蛍光物質(1)のカルボニル基等の活性基と、シランカップリング剤(2)のアミノ基等の前記活性基と反応する反応性置換基とが、アミド結合(−NHCO−)等を形成して、蛍光物質−シランカップリング剤複合化合物(3)が得られる。すなわち、前記蛍光物質−シランカップリング剤複合化合物(3)は、アミド結合等を介して蛍光物質とシリカ成分が結合している。
次いで工程(b)で、前記前記蛍光物質−シランカップリング剤複合化合物(3)をシリカ化合物(4)と反応させる。前記前記シラン化合物(4)としては、特に制限はないが、テトラエトキシシラン(TEOS)、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン(MPS)、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン(APS)、3−チオシアナトプロピルトリエトキシシラン、3−グリシジルオキシプロピルトリエトキシシラン、3−イソシアナトプロピルトリエトキシシラン、及び3−[2−(2−アミノエチルアミノ)エチルアミノ]プロピル−トリエトキシシランを挙げることができる。中でも、TEOS、MPS又はAPSが好ましい。
蛍光物質−シランカップリング剤複合化合物(3)とシリカ化合物(4)の割合は、特に制限はないが、蛍光物質−シランカップリング剤複合化合物(3)1モルに対するシリカ化合物(4)のモル比として、50〜40000が好ましく、100〜2000がより好ましく、150〜1000がさらに好ましい。
この反応は、アルコール、水及びアンモニアの存在下で行うのが好ましい。ここでアルコールとしてはメタノール、エタノール、プロパノール等の炭素数1〜3の低級アルコールを挙げることができる。
かかる反応系における水とアルコールの割合は、特に制限されないが、好ましくは水1容量部に対してアルコールを0.5〜20容量部、より好ましくは2〜16容量部、さらに好ましくは4〜10容量部の範囲である。アンモニアの量も特に制限されないが、アンモニアの濃度が30〜1000mMが好ましく、60〜500mMがより好ましく、80〜200mMがさらに好ましい。
この反応は室温で行うことができ、また攪拌しながら行うことが好ましい。通常、数十分〜数十時間の反応で、本発明の蛍光色素化合物含有コロイドシリカ粒子(5)を調製することができる。
なお、前記工程(b)において、使用するシリカ化合物(4)の濃度を調整したり、反応時間を調整することにより、調製する蛍光シリカナノ粒子の大きさ(直径)を適宜調節することができる。使用するシリカ化合物(4)の濃度を低くしたり、また反応時間を短くすることにより、より小さな蛍光シリカナノ粒子を調製することができる(例えば、Blaaderenet al.,“Synthesis and Characterization of Monodisperse Colloidal Organo-silica Spheres”,J.Colloid and Interface Science,156,1-18,1993参照)。一方、工程(b)を複数回、繰り返し行えば、より大きな蛍光シリカナノ粒子を調製することができる。このように、得られる蛍光シリカナノ粒子の粒径(直径)を、所望の大きさに、例えばnmオーダーからμmオーダーへと自在に調整することができる。具体的には、3〜30nmといった微小な大きさを有する蛍光シリカナノ粒子を調製することが可能である。また必要に応じて、その後の処理により希望する粒子径分布となるように調整することもでき、斯くして所望の粒子径分布範囲にある蛍光シリカナノ粒子を得ることができる。
前記蛍光シリカナノ粒子の平均粒径は20〜600nmであることが好ましく、100〜300nmであることがより好ましい。粒径が小さすぎると、抗体固定化部に集積される蛍光シリカ粒子の蛍光強度が低下し、十分な感度が得られない。逆に粒径が大きすぎると、メンブレンが目詰まりし、蛍光シリカナノ粒子のメンブレン透過性が著しく低下し十分な感度が得られない。
本発明において、前記平均粒径は、透過型電子顕微鏡(TEM)、走査型電子顕微鏡(SEM)等の画像から無作為に選択した100個のシリカナノ粒子の合計の投影面積からシリカナノ粒子の占有面積を画像処理装置によって求め、この合計の占有面積を、選択したシリカナノ粒子の個数(100個)で割った値に相当する円の直径の平均値(平均円相当直径)を求めたものである。
本発明で用いることができる蛍光シリカナノ粒子は単分散であることが好ましく、粒度分布の変動係数、いわゆるCV値、は15%以下が好ましく、10%以下がより好ましく、8%以下がさらに好ましい。
本発明で用いる標識粒子は、球状、もしくは、球状に近い蛍光シリカ粒子であることが好ましい。球状に近い蛍光シリカ粒子とは、具体的には粒子の長軸と短軸の比が2以下の形状の粒子を指す。
所望の平均粒径のシリカ粒子を得るためには、YM−10、YM−100(いずれも商品名、ミリポア社製)等の限外ろ過膜を用いて限外ろ過を行い、粒径が大きすぎたり小さすぎる粒子を除去するか、または適切な重力加速度で遠心分離を行い、上清または沈殿のみを回収することで可能である。限外ろ過膜などの常法を利用して共存イオンや共存する不要物を除いて精製してもよい。
本発明において、前記蛍光物質は、前記蛍光シリカナノ粒子中において固定化された状態にある。蛍光物質に関して特に制限はなく、有機分子、無機化合物、半導体粒子等である。
蛍光物質を蛍光シリカナノ粒子内に固定し、包含させると、前記蛍光物質がシリカナノ粒子内に分散して存在しているので、遊離の蛍光色素化合物よりも感度を上げることができる。すなわち、遊離の蛍光物質よりも輝度を増加させることができる。
また、本発明の蛍光シリカナノ粒子は、自己消光を起こすことなく、多くの蛍光物質をシリカナノ粒子内に固定し、包含させることができる。このため、微小な領域でも使用可能な、高感度な標識が可能である。
前記蛍光シリカナノ粒子に対する蛍光物質の濃度が20mmol/L以上であることが好ましく、40〜80mmol/Lであることがより好ましい。ここで、「前記蛍光シリカナノ粒子に対する蛍光物質の濃度」とは、蛍光物質のモル数を、前記蛍光シリカナノ粒子の体積で割ったものである。蛍光物質のモル数は、前記蛍光シリカナノ粒子の吸光度もしくは蛍光強度から求めたものであり、また前記蛍光シリカナノ粒子の体積は、前記蛍光シリカナノ粒子分散液から前記蛍光シリカナノ粒子を遠心分離または限外ろ過によって回収し、乾燥させ、質量を求め、シリカ粒子の密度を2.3g/cmとして求めたものである。
次に、蛍光シリカナノ粒子の表面修飾について説明する。
シリカは、一般に、化学的に不活性であると共に、その修飾が容易であることが知られている。本発明における蛍光シリカナノ粒子もまた、容易に所望の分子を表面に結合させることが可能であり、またその表面をメソポーラスや平滑状にすることもできる。
前記蛍光シリカナノ粒子の表面修飾について、具体的には、上記工程(b)で用いるシリカ化合物(4)の種類に応じて、所望の分子と結合可能なアクセプター基を表面に有する蛍光シリカナノ粒子とすることができる。前記アクセプター基として、アミノ基、水酸基、チオール基、カルボキシル基、マレイミド基、スクシンイミジルエステル基等が挙げられる。
反応に用いるシリカ化合物(4)と、それによって得られる蛍光シリカナノ粒子の表面に形成されたアクセプター基との関係を表1に示す。
なお、蛍光シリカナノ粒子(5)について、反応に使用したシリカ化合物(4)によって表面に導入されるアクセプター基とは異なるアクセプター基を導入したい場合には、前記蛍光シリカナノ粒子(5)を、さらに工程(b)で使用したシリカ化合物(4)とは異なるシリカ化合物で処理することにより達成できる。この処理は、工程(b)で使用したシリカ化合物(4)とは異なるシリカ化合物を用いて、上記工程(b)と同様な操作を行うことにより実施することができる。
前記蛍光シリカナノ粒子をイムノクロマト法に用いるためには、検体に含まれる検出対象物を認識する物質(例えば、抗体、抗原、DNA、RNAなどの生体分子)で表面修飾されていることが好ましい。前記標識粒子として、検体を認識する物質で表面修飾された前記蛍光シリカナノ粒子を用いる場合には、前記蛍光シリカナノ粒子が発する蛍光を検出することにより高感度検出ないしは定量が可能である。
前記蛍光シリカナノ粒子群の表面を所望の生体分子等で修飾させる方法として特に制限はないが、下記(i)〜(iii)の例が挙げられる。
(i)MPS等を用いて調製したチオール基を表面に有する蛍光シリカナノ粒子は、ジスルフィド結合、チオエステル結合、またはチオール置換反応を介した結合を介して、その表面を生体分子等で修飾することができる。
(ii)特に前記生体分子等がアミノ基を有する場合には、蛍光シリカナノ粒子が有するチオール基と、前記生体分子等が有するアミノ基とをスクシンイミジル−トランス−4−(N−マレイミジルメチル)シクロヘキサン−1−カルボキシレート(SMCC)、N−(6−マレイミドカプロイルオキシ)スクシンイミド(EMCS)等の架橋剤を用いて結合することもできる。
(iii)APS等を用いて調製したアミノ基を表面に有する蛍光シリカナノ粒子は、前述と同様に、このアミノ基と生体分子等が有するチオール基とをSMCC、EMCS等の架橋剤を用いて結合することができる。また、このアミノ基と生体分子等が有するアミノ基とをグルタルアルデヒド等の架橋剤で結合することもできる。さらに、アミド結合やチオウレア結合を介して、その表面を生体分子等で修飾することもできる。
本発明において、前記蛍光シリカナノ粒子は、標的生体分子で直接修飾してもよいが、前記蛍光シリカナノ粒子を修飾した所望の分子〔例えば、抗体、DNA、RNA、糖鎖、受容体、ペプチド等〕が、更にそれ自体がアクセプター分子となって、例えば抗原−抗体反応、ビオチン−アビジン反応、塩基配列の相補性を利用したハイブリダイゼーションなどの特異的な分子認識反応を利用して、標的生体分子に特異的に結合させることが好ましい。ここで、分子認識反応とは、(1)DNA分子間又はDNA−RNA分子間のハイブリダイゼーション、(2)抗原抗体反応、(3)酵素(受容体)−基質(リガンド)間の反応など、生体分子間の特異的相互作用に由来する反応をいう。
本発明において、前記蛍光シリカナノ粒子を所望の生体分子等で表面修飾した後に、ブロッキング処理することが好ましい。
所望の生体分子で表面修飾した前記蛍光シリカナノ粒子の表面には、生体分子やメンブレンと非特異的に吸着しやすい部分が存在する。これは、所望の生体分子等で表面修飾した際に、蛍光シリカナノ粒子表面の生体分子等と結合しやすい部分が、前記所望の生体分子等で完全に被覆されていないことが原因であると考えられる。このような非特異的な吸着が起こりやすい部分が蛍光シリカナノ粒子表面に存在すると、陰性の検体であっても蛍光シリカナノ粒子が抗体固定化部(判定部)においてメンブレンあるいは固定化抗体と非特異的に吸着し擬陽性の原因になったり、毛細管現象で蛍光シリカナノ粒子がメンブレンを移動する際に蛍光シリカナノ粒子がメンブレンに非特異的に吸着してバックグランドが上昇し、感度が低下する原因になる。こういった現象を防ぐために、蛍光シリカナノ粒子を所望の生体分子等で修飾した後に、適当な高分子を加えて蛍光シリカナノ粒子表面をブロッキング処理することが好ましい。
ブロッキング処理に用いることができる高分子としては特に制限はないが、PEG(ポリエチレングリコール)、ポリビニルアルコールなどの親水性の高分子や、BSA(ウシ血清アルブミン)、カゼインなどのタンパク質、アルギン酸、デキストラン、ヒアルロン酸などの多糖が挙げられる。本発明において、蛍光シリカナノ粒子にブロッキング処理を行う場合、前記高分子を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明のラテラルフロー型イムノクロマト法用テストストリップは、手技の習熟していない一般需要者でも操作し易くし、かつPOCTの観点から、テストストリップの検出ラインを目視にて観察する観察窓のプラスチック材料等でハウジング(ケーシング)されていることが好ましい。例えば、特開2000−356638等に記載されているハウジング等が挙げられる。
次に、本発明の検出対象物の検出方法又は定量方法について説明する。
本発明の検出対象物の検出方法又は定量方法は、本発明のラテラルフロー型イムノクロマト法用テストストリップの試料添加用部材に検体を添加し、前記検体に含まれる2種以上の検出対象物を一度で検出または定量する。
本発明のラテラルフロー型イムノクロマト法用テストストリップの試料添加用部材に添加することができる検体としては特に制限はないが、鼻腔吸引液、鼻腔拭い液、咽頭拭い液、唾液、全血、血清、血漿、食品粉砕物、尿、糞便などが挙げられる。
本発明の検出対象物の検出方法又は定量方法により検出又は定量することができる検出対象物としては、抗原、抗体、DNA、RNA、糖、糖鎖、リガンド、受容体、ペプチド、生理活性有機化合物等が挙げられる。より具体的には、A型インフルエンザウイルス核タンパク質、A型インフルエンザウイルス赤血球凝集素、A型インフルエンザウイルスノイラミダーゼ、A型インフルエンザウイルス膜タンパク質、B型インフルエンザウイルス核タンパク質、B型インフルエンザウイルス赤血球凝集素、B型インフルエンザウイルスノイラミダーゼ、B型インフルエンザウイルス膜タンパク質、イムノグロブリンE、食物アレルギー物質、細菌性毒素などが挙げられる。
前記標識粒子と前記検体に含まれる検出対象物を認識する物質を結合させるために、静電的引力、ファンデルワールス力、疎水性相互作用等によって前記検体に含まれる検出対象物を認識する物質を、前記標識粒子に吸着させても良いし、架橋剤や縮合剤によって化学結合で結合させても良い。また、前記標識粒子表面にMPS(γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン)等のチオール基を有するシランカップリング剤を用いてチオール基を導入し、前記検体に含まれる検出対象物を認識する物質のチオール基とS−S結合によって結合させても良い。例えば、本発明の検出対象物の検出方法又は定量方法によりA型インフルエンザウイルスを検出する場合、標識粒子表面をマウス抗A型インフルエンザウイルス核タンパク質モノクローナル抗体、またはマウス抗A型インフルエンザウイルス赤血球凝集素モノクローナル抗体、またはマウス抗A型インフルエンザウイルスノイラミダーゼモノクローナル抗体、またはマウス抗A型インフルエンザウイルス膜タンパク質モノクローナル抗体で修飾することが好ましく、B型インフルエンザウイルスを検出する場合、標識粒子表面をマウス抗B型インフルエンザウイルス核タンパク質モノクローナル抗体、またはマウス抗B型インフルエンザウイルス赤血球凝集素モノクローナル抗体、またはマウス抗B型インフルエンザウイルスノイラミダーゼモノクローナル抗体、またはマウス抗B型インフルエンザウイルス膜タンパク質モノクローナル抗体で修飾することが好ましい。
また、前記標識粒子表面の生体分子(例えば、抗体、抗原、DNA、RNA)などの前記検体に含まれる検出対象物を認識する物質を結合したときに標識粒子が凝集する場合は、予め、前記標識粒子表面に交互吸着法によって表面処理を施しておいても良い。交互吸着法とは、電荷を有する基板や粒子の表面に電荷を持った高分子を静電的引力で吸着させることで、基板や粒子の表面に高分子の薄膜を形成する手法である。前記標識粒子の表面に交互吸着処理を行うことにより粒子表面に電荷を付与できるため、粒子間に静電的反発力が生じ、分散性が向上する。また、粒子に結合した高分子は排除体積を持つことから、立体反発力の効果によっても分散性が向上する。
次に、本発明のイムノクロマト法用蛍光検出システムについて説明する。
本発明のイムノクロマト法用蛍光検出システムは、本発明のラテラルフロー型イムノクロマト法用テストストリップを有する。本発明のイムノクロマト法用蛍光検出システムに用いるテストストリップはバッキングシートにより裏打ちされていることが好ましい。さらに、励起光源、及び励起光を透過せず、蛍光を透過する光学フィルタを有することが好ましい。
本発明の蛍光検出システムにおいて、前記励起光源の波長に特に制限はなく、波長200nm〜700nmの励起光を発することが好ましい。前記励起光源としては、水銀ランプ、ハロゲンランプ又はキセノンランプ、青色LED、緑色LEDが挙げられる。
また、本発明の蛍光検出システムにおいて光源がランプまたは発光ダイオードの場合は、前記励起光源から特定の波長の光のみを透過するためのフィルタを備えていることがより好ましい。さらに、本発明の蛍光検出システムは、前記蛍光を受光する電荷結合素子もしくは光電子増倍管もしくはフォトダイオードを備えることが特に好ましく、これにより目視では確認できない強度ないしは波長の蛍光も検出でき、さらにはその蛍光強度を測定できることから検体の定量もでき、高感度検出及び定量が可能となる。
以下、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明する。本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
(1)標識シリカナノ粒子の調製
5−(及び−6)−カルボキシローダミン6Gスクシンイミジルエステル(商品名、HiLyte Biosciences社製)3.0mgを1mlのジメチルホルムアミド(DMF)に溶解した。ここに1.3μlのAPSを加え、室温(23℃)で1時間反応を行った。
得られた反応液400μLにエタノール128ml、TEOS(テトラエトキシシラン)600μL、蒸留水28.8ml、28質量%アンモニア水400μLを加え、室温で24時間反応させ、TEOSを重合し付加した。
反応液を18000×gの重力加速度で30分間遠心分離を行い、上清を除去した。沈殿したシリカ粒子に蒸留水を4ml加え、粒子を分散させ、再度18000×gの重力加速度で30分間遠心分離を行った。本洗浄操作をさらに2回繰り返し、標識シリカナノ粒子分散液に含まれる未反応のTEOSやアンモニア等を除去し、平均粒径172nmのシリカナノ粒子149.2mgを得た。収率約92%。
図2は、得られた標識シリカナノ粒子のSEM写真像を示す図である。図中、白く見える球形状物質が、得られた標識シリカナノ粒子である。
(2)A型インフルエンザウイルス検出用コンジュゲートパッドの作製
遠心管に50mM KHPO(pH6.5)700μLと前記5−(及び−6)−カルボキシローダミン6G含有シリカナノ粒子分散液(10mg/mL)200μLを加えて軽く撹拌した。遠心管にマウス抗A型インフルエンザウイルス核タンパク質モノクローナル抗体(商品名:Influenza A NP、santa cruz biotechnology社製)100μL(10μg/mL)加え、室温で1時間混合し、マウス抗A型インフルエンザウイルス核タンパク質モノクローナル抗体を前記シリカナノ粒子に吸着させた。これに1%PEG(ポリエチレングリコール、分子量20000、和光純薬工業社製)100μL加え軽く撹拌し、更に10%BSAを100μL加え軽く撹拌した。
混合液を12000×gで15分間遠心分離し、上清を取り除き、沈殿にリン酸バッファー(10mM KHPO(pH7.2),0.05%PEG20,000、1%BSA, 0.1%NaN)1mL加え、遠心分離し、上清を取り除き、沈殿にさらにもう一度リン酸バッファー(10mM KHPO(pH7.2)、0.05%PEG20,000、1%BSA、0.1%NaN)を1mL加え、遠心分離し、上清を取り除いた。得られた沈殿にリン酸バッファー(10mM KHPO(pH 7.2)、0.05%PEG20,000、1%BSA、0.1%NaN)を10.67mL加え、沈殿を分散さ、マウス抗A型インフルエンザウイルス核タンパク質モノクローナル抗体を吸着させてなるシリカナノ粒子の分散液(187.5μg/mL)を得た。
Glass Fiber Conjugate Pad(商品名:GFCP、MILLIPORE社製)(8×150mm)に、前記マウス抗A型インフルエンザウイルス核タンパク質モノクローナル抗体を吸着させてなるシリカナノ粒子の分散液0.8mLを均等に塗布した。デシケーター内で室温下、一夜減圧乾燥し、マウス抗A型インフルエンザウイルス核タンパク質モノクローナル抗体を吸着させてなるシリカナノ粒子を含有してなるコンジュゲートパッド143を作製した。
(3)B型インフルエンザウイルス検出用コンジュゲートパッドの作製
B型インフルエンザウイルス検出用のコンジュゲートパッド145は、マウス抗A型インフルエンザウイルス核タンパク質モノクローナル抗体の代わりにマウス抗B型インフルエンザウイルス核タンパク質モノクローナル抗体(商品名:Influenza B NA、santa cruz biotechnology社製)を用いたこと以外は、A型インフルエンザウイルス検出用のコンジュゲートパッドと同じ方法で作製した。
(4)A型インフルエンザウイルス検出用抗体固定化メンブレンの作製
メンブレン(丈25mm、商品名Hi−Flow Plus120 メンブレン、MILLIPORE社製)の端から約8mmの位置に幅約1mmのテストライン(抗体固定化部)としてマウス抗A型インフルエンザウイルス核タンパク質モノクローナル抗体が0.5mg/mL含まれる溶液((50mMKHPO,pH7.0)+5%スクロース)を0.75μL/cmの塗布量で塗布し、A型インフルエンザウイルス用抗体固定化部148を設けた。
続いて、メンブレンの端から約12mmの位置に幅約1mmのコントロールラインとして抗IgG抗体(Goat Anti Mouse IgG、Dako社製)が0.5mg/mL含まれる溶液((50mMKHPO,pH7.0)シュガー・フリー)を0.75μL/cmの塗布量で塗布し、コントロールライン149を設けた。
続いて、メンブレンの端から約16mmの位置に幅約2mmの標識粒子捕捉部として、抗IgG抗体(Goat Anti Mouse IgG、Dako社製)が10.0mg/mL含まれる溶液((50mMKHPO,pH7.0)シュガー・フリー)を1.0μL/cmの塗布量で塗布し、50℃で30分乾燥させ、標識粒子捕捉部150を設けた。
次に、ブロッキング処理として前記メンブレン全体をブロッキングバッファー中に室温で30分浸した。
メンブレン洗浄/安定バッファーに移し室温で30分以上静置した。メンブレンを引き上げ、ペーパータオル上に置いて室温で一夜乾燥させて、A型インフルエンザウイルス検出用抗体固定化メンブレン144を作製した。
(5)B型インフルエンザウイルス検出用抗体固定化メンブレンの作製
B型インフルエンザウイルス検出用抗体固定化メンブレン146は、マウス抗B型インフルエンザウイルス核タンパク質モノクローナル抗体と抗IgG抗体を用いて、A型インフルエンザウイルス検出用抗体固定化メンブレンと同じ方法で、B型インフルエンザウイルス用抗体固定化部151及びコントロールライン152のみを塗布して作製した。
(6)テストストリップの作製
前記得られた2種類のメンブレン144及び146、前記得られた2種類のコンジュゲートパッド143及び145、サンプルパッド(Glass Fiber Conjugate Pad(GFCP)、MILLIPORE社製)142、吸収パッド(Cellulose Fiber Sample Pad(CFSP)(MILLIPORE社製)147をバッキングシート(商品名AR9020,Adhesives Research社製)上で直列連結し、1.5mm幅、長さ90mmのストリップ状に切断し、図4に示した構成のテストストリップ141を得た。
なお、各構成部材は、図1(b)に示すように、各々その両端を隣接する部材と2mm程度重ね合わせて貼付した。
(7)A型インフルエンザウイルス及びB型インフルエンザウイルスの検出
前記テストストリップを2本用意し、一方のテストストリップのサンプルパッドにはA型インフルエンザウイルスを5×10FFU/mL含む液を30μL滴下し、10分間静置した。もう一方のテストストリップのサンプルパッドにはB型インフルエンザウイルスを5×10FFU/mL含む液を30μL滴下し、10分間静置した。
前記テストストリップの蛍光の画像をAE−6935GS VISIRAYS−GS(製品名、アトー株式会社製)を用いて取得した。得られた画像を、画像解析ソフトCS Analyzer3(製品名、アトー株式会社製)で解析した。
その結果、A型インフルエンザウイルスを含む液を滴下したテストストリップでは、A型インフルエンザウイルス検出用の抗体固定化メンブレンのテストラインとコントロールおよびB型インフルエンザウイルス検出用の抗体固定化メンブレンのコントロールラインの蛍光が確認され、B型インフルエンザウイルスを含む液を滴下したテストストリップでは、A型インフルエンザウイルス検出用の抗体固定化メンブレンのコントロールラインおよびB型インフルエンザウイルス検出用の抗体固定化メンブレンのテストラインとコントロールラインの発色が確認された。
(8)標識粒子透過率の評価
前記(4)で作製した標識粒子捕捉部を有するA型インフルエンザウイルス検出用の抗体固定化メンブレン、前記(2)で作製したA型インフルエンザウイルス検出用のコンジュゲートパッド、サンプルパッド(Glass Fiber Conjugate Pad(GFCP)、MILLIPORE社製)、吸収パッドをバッキングシート(商品名AR9020,Adhesives Research社製)上で直列連結し、1.5mm幅、長さ60mmのストリップ状に切断し、テストストリップを得た。尚、吸収パッドはCellulose Fiber Sample Pad(CFSP、MILLIPORE社製)の代わりにGlass Fiber Conjugate Pad(GFCP)、MILLIPORE社製)を用いた。
このように作製したテストストリップにリン酸緩衝液(50mMKHPO,pH7.0)30μL滴下し、静置した。
1時間後、テストストリップから吸収パッドのみを分離し、リン酸緩衝液(50mMKHPO,pH7.0)3mlに浸し、1時間振とう処理した。1時間後、液を回収し(抽出液1)、蛍光分光光度計FP−6500(商品名、日本分光社製)で530nmの励起波長を照射した際の、555nmの蛍光強度を測定した。
続いて、リン酸緩衝液を滴下する前のテストストリップからコンジュゲートパッドのみを分離し、リン酸緩衝液(50mMKHPO,pH7.0)3mlに浸し、1時間振とう処理した。1時間後、液を回収し(抽出液2)、蛍光分光光度計FP−6500(商品名、日本分光社製)で励起波長530nmとし、555nmの蛍光強度を測定した。
標識粒子捕捉部を有するA型インフルエンザウイルス検出用抗体固定化メンブレン144のテストストリップの吸収パッド抽出液の蛍光強度と、リン酸緩衝液を滴下する前のテストストリップのコンジュゲートパッド抽出液の蛍光強度の比から粒子の透過率を求めた。その結果を表2に示す。
表2において、抽出液1の蛍光強度はA型インフルエンザウイルス検出用抗体固定化メンブレン144を透過した蛍光シリカ粒子の蛍光強度を示している。また、抽出液2の蛍光強度はA型インフルエンザウイルス検出用抗体固定化メンブレン144に入り込んだ粒子の全量の蛍光強度を示している。従って、抽出液1の蛍光強度を、抽出液2の蛍光強度で割った値が、本テストストリップのメンブレンの透過率であり、透過率が0.6%であることがわかる。
(9)同一メンブレンに二本のテストラインを有するメンブレンを用いたテストストリップの作成
遠心管に50mMKHPO(pH6.5)700μLと前記5−(及び−6)−カルボキシローダミン6G含有シリカナノ粒子分散液(10mg/mL)200μLを加えて軽く撹拌した。遠心管にマウス抗A型インフルエンザウイルス核タンパク質モノクローナル抗体(商品名:Influenza A NP、santa cruz biotechnology社製)100μL(10μg/mL)加え、室温で1時間混合し、マウス抗A型インフルエンザウイルス核タンパク質モノクローナル抗体を前記シリカナノ粒子に吸着させた。これに1%PEG(ポリエチレングリコール、分子量20000、和光純薬工業社製)を100μL加え軽く撹拌し、更に10%BSAを100μL加え軽く撹拌した。
混合液を12000×gで15分間遠心分離し、上清を取り除き、沈殿にリン酸バッファー(10mM KHPO(pH7.2),0.05%PEG20,000,1%BSA,0.1%NaN)を1mL加え、遠心分離し、上清を取り除き、沈殿にさらにもう一度リン酸バッファー(10mM KHPO(pH7.2),0.05%PEG20,000,1%BSA,0.1%NaN)を1mL加え、遠心分離し、上清を取り除いた。得られた沈殿にリン酸バッファー(10mM KHPO(pH7.2),0.05%PEG20,000,1%BSA,0.1%NaN)5.33mL加え、沈殿を分散さ、マウス抗A型インフルエンザウイルス核タンパク質モノクローナル抗体を吸着させてなるシリカナノ粒子の分散液(375μg/mL)を得た。
続いて、マウス抗A型インフルエンザウイルス核タンパク質モノクローナル抗体の代わりにマウス抗B型インフルエンザウイルス核タンパク質モノクローナル抗体(商品名:Influenza B NA、santa cruz biotechnology社製)を用いたこと以外は同様の方法で、マウス抗B型インフルエンザウイルス核タンパク質モノクローナル抗体を吸着させてなるシリカナノ粒子の分散液(375μg/mL)を得た。
続いて、前記、マウス抗A型インフルエンザウイルス核タンパク質モノクローナル抗体を吸着させてなるシリカナノ粒子の分散液(375μg/mL)1mLと、前記マウス抗B型インフルエンザウイルス核タンパク質モノクローナル抗体を吸着させてなるシリカナノ粒子の分散液(375μg/mL)1mLを混合し、マウス抗A型インフルエンザウイルス核タンパク質モノクローナル抗体を吸着させてなるシリカナノ粒子とマウス抗B型インフルエンザウイルス核タンパク質モノクローナル抗体を吸着させてなるシリカナノ粒子の混合分散液を得た。
Glass Fiber Conjugate Pad(GFCP、MILLIPORE社製)(8×150mm)に、前記混合分散液0.8mLを均等に塗布した。デシケーター内で室温下、一夜減圧乾燥し、マウス抗A型インフルエンザウイルス核タンパク質モノクローナル抗体を吸着させてなるシリカナノ粒子とマウス抗B型インフルエンザウイルス核タンパク質モノクローナル抗体を吸着させてなるシリカナノ粒子を含有してなるコンジュゲートパッド133を作製した。
メンブレン134(丈25mm、商品名Hi−Flow Plus120 メンブレン、MILLIPORE社製)の端から約8mmの位置にA型インフルエンザウイルス用のテストラインとしてマウス抗A型インフルエンザウイルス核タンパク質モノクローナル抗体が0.5mg/mL含まれる溶液((50mMKHPO,pH7.0)+5%スクロース)を0.75μL/cmの塗布量で塗布し、A型インフルエンザウイルス用抗体固定化部136を設けた。
続いて、前記メンブレン134の端から約12mmの位置にB型インフルエンザウイルス用のテストラインとしてマウス抗B型インフルエンザウイルス核タンパク質モノクローナル抗体が0.5mg/mL含まれる溶液((50mMKHPO,pH7.0)+5%スクロース)を0.75μL/cmの塗布量で塗布し、B型インフルエンザウイルス用抗体固定化部137を設けた。
続いて、前記メンブレン134の端から約16mmの位置に幅約1mmのコントロールラインとして抗IgG抗体(Goat Anti Mouse IgG、Dako社製)が0.5mg/mL含まれる溶液((50mMKHPO,pH7.0)シュガー・フリー)を0.75μL/cmの塗布量で塗布し、50℃で30分乾燥させた。
次に、ブロッキング処理として前記メンブレン134全体をブロッキングバッファー中に室温で30分浸した。
メンブレン洗浄/安定バッファーに移し室温で30分以上静置した。メンブレンを引き上げ、ペーパータオル上に置いて室温で一夜乾燥させて、同一メンブレンに二本のテストラインを有する抗体固定化メンブレンを作製した。
上記、同一メンブレンに二本のテストラインを有する抗体固定化メンブレン134と、上記マウス抗A型インフルエンザウイルス核タンパク質モノクローナル抗体を吸着させてなるシリカナノ粒子とマウス抗B型インフルエンザウイルス核タンパク質モノクローナル抗体を吸着させてなるシリカナノ粒子を含有してなるコンジュゲートパッド133、サンプルパッド(Glass Fiber Conjugate Pad(GFCP)、MILLIPORE社製)132、吸収パッド(Glass Fiber Conjugate Pad(GFCP)、MILLIPORE社製)135をバッキングシート(商品名AR9020,Adhesives Research社製)上で組み立て、1.5mm幅、長さ60mmのストリップ状に切断し、テストストリップ131を得た。
(10)バックグラウンドの評価
前記(9)で作成した同一メンブレンに二本のテストラインを有するメンブレンを用いたテストストリップの、図3に示すaの部分の蛍光強度を、蛍光プレートリーダー(Spectra Max、Molecular Device社製)を用い、励起波長を530nm、蛍光波長を555nmとして測定した。その結果、蛍光強度は657であった。
続いて、前記同一メンブレンに二本のテストラインを有するメンブレンを用いたテストストリップのサンプルパッドにB型インフルエンザウイルスを5×10FFU/mL含む液を30μL滴下し、1時間静置した。
続いて、図3に示すaの部分のバックグラウンド蛍光強度を、蛍光プレートリーダー(Spectra Max、Molecular Device社製)を用い、励起波長を530nm、蛍光波長を555nmとして測定した。その結果、蛍光強度は1840であった。
次に、前記(6)で作製した、直列型のテストストリップの、図4に示すaおよびbの部分の蛍光強度を、蛍光プレートリーダー(Spectra Max、Molecular Device社製)を用い、励起波長を530nm、蛍光波長を555nmとして測定した。その結果、aの部分の蛍光強度は651、bの部分の蛍光強度は648であった。
続いて、前記(6)で作成したテストストリップのサンプルパッドにB型インフルエンザウイルスを5×10FFU/mL含む液を30μL滴下し、1時間静置した。
続いて、図4に示すテストストリップのaおよびbの部分のバックグラウンド蛍光強度を、蛍光プレートリーダー(Spectra Max、Molecular Device社製)を用い、励起波長を530nm、波長555nmの蛍光を測定することで測定した。その結果、aの部分の蛍光強度は1189、bの部分の蛍光強度は1204であった。
以上の評価結果を表3にまとめる。この結果から、同一メンブレンに二本のテストラインを有するメンブレンを用いたテストストリップに比べ、実施例1の方法で作製した直列型のテストストリップは、吸着した粒子の蛍光強度が半分程度であり、ラインの判定に適しているといえる。
1 テストストリップ
2 サンプルパッド
3 コンジュゲートパッド
4 メンブレン
5 コンジュゲートパッド
6 メンブレン
7 吸収パッド
8 バッキングシート
41 第1の検出対象物の判定部
42 第1の検出対象物のコントロール部
43 標識粒子捕捉部
61 第2の検出対象物の判定部
62 第2の検出対象物のコントロール部
131 テストストリップ
132 サンプルパッド
133 コンジュゲートパッド
134 メンブレン
135 吸収パッド
136 A型インフルエンザウイルス用抗体固定化部
137 B型インフルエンザウイルス用抗体固定化部
141 テストストリップ
142 サンプルパッド
143 コンジュゲートパッド
144 A型インフルエンザウイルス検出用抗体固定化メンブレン
145 コンジュゲートパッド
146 B型インフルエンザウイルス用抗体固定化メンブレン
147 吸収パッド
148 A型インフルエンザウイルス用抗体固定化部
149 コントロールライン
150 標識粒子捕捉部
151 B型インフルエンザウイルス用抗体固定化部
152 コントロールライン

Claims (8)

  1. 検体に含まれる少なくとも2種の検出対象物を一度で検出又は定量するラテラルフロー型イムノクロマト法用テストストリップであって、
    試料添加用部材、
    第1の検出対象物に対する標識粒子が固定化されたイムノクロマト法用コンジュゲートパッド、
    前記第1の検出対象物に対する標識粒子が流れる方向に対して、第1の検出対象物を検出するための抗体固定化部及び第1の検出対象物に対する標識粒子を捕捉するための抗体固定化部を順次設けた、第1のメンブレン、
    第2の検出対象物に対する標識粒子が固定化されたイムノクロマト法用コンジュゲートパッド、
    第2の検出対象物を検出するための抗体固定化部を有する第2のメンブレン、及び
    吸収パッド
    をこの順に直列連結して有し、
    第1の検出対象物に対する標識粒子が固定化されたイムノクロマト法用コンジュゲートパッドと、第2の検出対象物に対する標識粒子が固定化されたイムノクロマト法用コンジュゲートパッドとを分離し、第1の検出対象物に対する標識粒子が固定化されたイムノクロマト法用コンジュゲートパッドの下流側且つ第2の検出対象物に対する標識粒子が固定化されたイムノクロマト法用コンジュゲートパッドの上流側で、第2の検出対象物に対する標識粒子が固定化されたイムノクロマト法用コンジュゲートパッドの直前に第1の検出対象物に対する標識粒子を捕捉する抗体固定化部を設けた、ラテラルフロー型イムノクロマト法用テストストリップ。
  2. 前記第1の検出対象物に対する標識粒子及び前記第2の検出対象物に対する標識粒子がそれぞれ平均粒径20〜600nmのシリカナノ粒子であり、前記第1の検出対象物を検出するための抗体固定化部及び第1の検出対象物に対する標識粒子を捕捉するための抗体固定化部を設けた第1のメンブレンに対する、前記第1の検出対象物に対する標識粒子の透過率が3%以下であることを特徴とする、請求項1に記載のラテラルフロー型イムノクロマト法用テストストリップ。
  3. 前記第1の検出対象物に対する標識粒子及び前記第2の検出対象物に対する標識粒子がそれぞれ蛍光シリカナノ粒子であることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載のラテラルフロー型イムノクロマト法用テストストリップ。
  4. 前記テストストリップの幅が0.5mm〜2mmであり、前記試料添加用部材に添加する検出対象物を含む試料の体積が5〜40μLであることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載のラテラルフロー型イムノクロマト法用テストストリップ。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のラテラルフロー型イムノクロマト法用テストストリップの試料添加用部材に検体を添加し、前記検体に含まれる2種の検出対象物を一回の検査で検出又は定量することを特徴とする、ラテラルフロー型イムノクロマト法用テストストリップを用いた検出対象物の検出方法又は定量方法。
  6. 前記検出対象物がA型インフルエンザウイルス及びB型インフルエンザウイルスであることを特徴とする、請求項5記載のラテラルフロー型イムノクロマト法用テストストリップを用いた検出対象物の検出方法又は定量方法。
  7. 前記ラテラルフロー型イムノクロマト法用テストストリップにおける第1の検出対象物に対する標識粒子及び第2の検出対象物に対する標識粒子がそれぞれ蛍光物質を含有する平均粒径20〜600nmのシリカナノ粒子であり、第1の検出対象物を検出するための抗体固定化部及び第2の検出対象物を検出するための抗体固定化部に集積される前記シリカナノ粒子に励起光源を照射し、前記シリカナノ粒子が発する蛍光を電荷結合素子もしくは光電子増倍管で受光または目視で蛍光を確認することで、検体に含まれる検出対象物を検出または定量することを特徴とする、請求項5又は6記載のラテラルフロー型イムノクロマト法用テストストリップを用いた検出対象物の検出方法又は定量方法。
  8. 請求項1〜4のいずれか1項記載のラテラルフロー型イムノクロマト法用テストストリップの試料添加用部材に検体を添加し、前記検体に含まれる2種の検出対象物を一回の検査で検出又は定量するラテラルフロー型イムノクロマト法用テストストリップを用いた検出対象物の検出方法又は定量方法であって、前記第1の検出対象物に対する標識粒子及び前記第2の検出対象物に対する標識粒子がそれぞれ蛍光シリカナノ粒子であり、さらに第1の検出対象物及び第2の検出対象物を検出するための抗体固定化部における蛍光測定の際の蛍光バックグランド強度を低下させる、ラテラルフロー型イムノクロマト法用テストストリップを用いた検出対象物の検出方法又は定量方法。
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