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JP5357466B2 - 液化ガス運搬船 - Google Patents

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Description

本発明は、液化ガス運搬船に関し、特に、モス方式球形タンク内に低温にて液化された天然ガス(LNG)を貯蔵して運搬するLNG船に関するものである。
モス方式球形タンク内に低温にて液化された天然ガス(LNG)を貯蔵して運搬する液化ガス運搬船としては、例えば、特許文献1に開示されたものが知られている。
特表2005−521589号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示された液化ガス運搬船には、船首尾方向に沿って配置された複数個の球形タンクの上半部を覆う一つの連続したタンクカバーが設けられており、船級協会のルール等で要求される諸条件を満たすためには、船橋高さを高くせざるを得ず、タンクカバーの上面に沿って船首側から船尾側に向かって流れてきた風が、ハウスの前面に直接当たり、ハウスの前面が受ける風圧抵抗が増加してしまうといった問題点があった。
また同様に、船首前方からタンクカバーの前面に向かって流れてきた風が、タンクカバーの前面に直接当たり、タンクカバーの前面が受ける風圧抵抗が増加してしまうといった問題点もあった。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、ハウスの前面および/またはタンクカバーの前面が受ける風圧抵抗を低減させることができる液化ガス運搬船を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を採用した。
本発明に係る液化ガス運搬船は、内部に液化ガスを貯蔵するとともに、船首尾方向に沿って配置され、かつ、スカートを介して船体に固定された複数個の球形タンクと、これら球形タンクの上半部を覆うとともに、船首尾方向および船幅方向に沿って延びる一つの、または複数個のタンクカバーとを備えた液化ガス運搬船であって、前記タンクカバーの上面に沿って船首側から船尾側に向かって流れてきた風が、ハウスの前面に直接当たらないように、前記風の向きを前記ハウスの前面よりも前方で変更する風向変更手段が、前記タンクカバーの上面に設けられており、前記風向変更手段の後端における垂直方向の高さは、船底からハウスの頂面までの垂直距離と、前記船底から前記タンクカバーの頂面までの垂直距離との差の40%〜90%の範囲内に設定され、前記風向変更手段は、その後端から前記ハウスの前面までの水平距離が、前記船底から前記タンクカバーの頂面までの垂直距離の30%〜150%の範囲内に設置されており、前記風向変更手段の傾斜角度は、20度〜60度の範囲内に設定されている。
なお、タンクカバーの上面とは、タンクカバーの頂面、およびこの頂面から舷側に向かって傾斜する傾斜面を含む面のことである。
本発明に係る液化ガス運搬船によれば、風向変更手段により、タンクカバーの上面に沿って船首側から船尾側に向かって流れてきた風の向きが、ハウスの前方で、例えば、上方に変えられ、タンクカバーの上面に沿って船首側から船尾側に向かって流れてきた風が、ハウスの前面に直接当たらないようになっているので、ハウスの前面が受ける風圧抵抗を低減させることができて、その結果、船全体が受ける風圧抵抗を低減させることができる。
本発明に係る液化ガス運搬船によれば、風向変更手段により、船首前方からタンクカバーの前面に向かって流れてきた風の向きが、タンクカバーの前面よりも前方で、例えば、上方に変えられ、タンクカバーの前面に直接当たる風が減少させられることとなるので、タンクカバーの前面が受ける風圧抵抗を低減させることができて、その結果、船全体が受ける風圧抵抗を低減させることができる。
本発明に係る液化ガス運搬船は、内部に液化ガスを貯蔵するとともに、船首尾方向に沿って配置され、かつ、スカートを介して船体に固定された複数個の球形タンクと、これら球形タンクの上半部を覆うとともに、船首尾方向および船幅方向に沿って延びる一つの、または複数個のタンクカバーとを備えた液化ガス運搬船であって、前記タンクカバーの上面に沿って船首側から船尾側に向かって流れてきた風が、ハウスの前面に直接当たらないように、前記風の向きを前記ハウスの前面よりも前方で変更する第1の風向変更手段が、前記タンクカバーの上面に設けられており、前記第1の風向変更手段の後端における垂直方向の高さは、船底からハウスの頂面までの垂直距離と、前記船底から前記タンクカバーの頂面までの垂直距離との差の40%〜90%の範囲内に設定され、前記第1の風向変更手段は、その後端から前記ハウスの前面までの水平距離が、前記船底から前記タンクカバーの頂面までの垂直距離の30%〜150%の範囲内に設置されており、前記第1の風向変更手段の傾斜角度は、20度〜60度の範囲内に設定されているとともに、船首前方から前記タンクカバーの前面に向かって流れてきた風が、前記タンクカバーの前面に直接当たらないように、前記風の向きを前記タンクカバーの前面よりも前方で変更する第2の風向変更手段が、船首甲板上に設けられており、前記第2の風向変更手段の後端における垂直方向の高さは、上甲板から前記タンクカバーの頂面までの垂直距離の20%〜70%の範囲内に設定され、前記第2の風向変更手段の傾斜角度は、5度〜60度の範囲内に設定されている。
本発明に係る液化ガス運搬船によれば、第1の風向変更手段により、タンクカバーの上面に沿って船首側から船尾側に向かって流れてきた風の向きが、ハウスの前方で上方に変えられ、タンクカバーの上面に沿って船首側から船尾側に向かって流れてきた風が、ハウスの前面に直接当たらないようになっているので、ハウスが受ける風圧抵抗を低減させることができる。
また、第2の風向変更手段により、船首前方からタンクカバーの前面に向かって流れてきた風の向きが、タンクカバーの前面よりも前方で上方に変えられ、タンクカバーの前面に直接当たる風が減少させられることとなるので、タンクカバーの前面が受ける風圧抵抗を低減させることができる。
その結果、船全体が受ける風圧抵抗を低減させることができる。
本発明に係る液化ガス運搬船によれば、ハウスの前面および/またはタンクカバーの前面が受ける風圧抵抗を低減させることができるという効果を奏する。
以下、本発明に係る液化ガス運搬船の第1実施形態について、図1から図5を参照しながら説明する。
図1は本実施形態に係る液化ガス運搬船の図であって、(a)は右側面図、(b)は平面図、図2は本実施形態に係る液化ガス運搬船の正面図、図3は図1(a)のII−II矢視断面図、図4は本実施形態に係る液化ガス運搬船の図であって、(a)は図1(a)のA−A矢視断面図、(b)は図1(a)のB−B矢視断面図、図5は図1(a)のIV−IV矢視断面図である。
図1(a)、図1(b)、および図4(a)に示すように、本実施形態に係る液化ガス運搬船(本実施形態では「LNG船」)1は、例えば、四個のアルミニウム製の球形タンク(「モス方式球形タンク」ともいう。)2を備えた船舶であり、これらアルミニウム製の球形タンク2はそれぞれ、その内部に、液化ガス(本実施形態では低温にて液化された天然ガス)を貯蔵することができるように構成されたものである。
また、図3に示すように、これら球形タンク2はそれぞれ、その上端部が球形タンク2の赤道部に固定され、その下端部がファンデーションデッキ4上に固定された円筒形のスカート3を介して船体5に支持されている。すなわち、これら球形タンク2の重量は、スカート3を通して船体5で受けられるようになっている。
さらに、図1(a)、図1(b)、および図3に示すように、これら球形タンク2の上半部は、その下端部が上甲板6上に固定されるとともに、船首尾方向および船幅方向に沿って延びる一つの連続したタンクカバー7により覆われている。また、タンクカバー7と上甲板6との間に、伸縮継手は一切設けられておらず、タンクカバー7は剛体構造になっている。すなわち、タンクカバー7は、船体5とともに、船級協会のルール等で要求される船舶の縦強度(船首尾方向(縦方向)に対し、自重、積載される貨物、波の力により生じる曲げの力およびせん断力に対する強度)を確保する構造となっている。
なお、図3中の符号8,9はそれぞれ、縦通隔壁、船側外板を示している。
図1(a)、図3、図4(a)、図4(b)、および図5に示すように、船体5の船底部には、船首尾方向および船幅方向に沿って、複数個(本実施形態では17個)のバラストタンク10が設けられている。
これらバラストタンク10のうち、船首に最も近い位置に配置されたバラストタンク10以外のバラストタンク10はそれぞれ、球形タンク2の周方向に沿うとともに、球形タンク2の底部上方を取り囲むように配置された上部と、船体5の船側外板9および船底(船底外板)11に沿って、船首尾方向に配置された下部とを備えている。
さて、図1(a)、図1(b)、および図2に示すように、本実施形態に係る液化ガス運搬船1には、タンクカバー7の上面に、カバートップFIN(以下「トップフィン」という。)15が設けられている。トップフィン(風向変更手段:第1の風向変更手段)15は、タンクカバー7の上面に沿って船首側(図1において右側)から船尾側(図1において右側)に向かって流れてきた風が、ハウス(居住区)16の前面(より詳しくは、ハウス16の上部に設けられた船橋17の前面)に直接当たらないように、風の流れる方向を上方に変えるためのものである。
トップフィン15の後端における垂直方向の高さcは、船底11からハウス16(より詳しくは、ハウス16の上部に設けられた船橋17)の頂面19までの垂直距離(「船橋高さ」ともいう。)aと、船底11からタンクカバー7の頂面20までの垂直距離bとの差の40%〜90%の範囲内で、かつ、船級協会のルール等で要求される諸条件を満たす高さに設定されている。
また、トップフィン15は、その後端(あるいは上端)からハウス16の前面21までの水平距離dが、船底11からタンクカバー7の頂面20までの垂直距離bの30%〜150%の範囲内で、かつ、船級協会のルール等で要求される諸条件を満たす位置に設置されている。
そして、トップフィン15の傾斜角度αは、20度〜60度の範囲内(本実施形態では45度、より好ましくは30度)で、かつ、船級協会のルール等で要求される諸条件を満たす傾斜角度に設定されている。
ここで、上述したトップフィン15による効果を、図6および図7を用いて説明する。図6はトップフィン15の傾斜角度αを45度に固定し、d/bの値およびc/(a−b)の値を変化させて実施した風洞試験の結果を示す図表で、図7は図6に示す結果をグラフ化したものである。
図6および図7に示すように、トップフィン15により、図6および図7において、d/b=0.00、c/(a−b)=0.00、相対値=1.00で示すトップフィン15を備えていないものよりも抗力(「風圧抵抗」ともいう。)が減少していることが分かる。特に、d/b=0.37、c/(a−b)=0.90とした場合には、トップフィン15を備えていないものよりも抗力が11%減少していることが分かる。
本実施形態に係る液化ガス運搬船1によれば、トップフィン15により、タンクカバー7の上面に沿って船首側から船尾側に向かって流れてきた風の向きが、ハウス16の前方で上方に変えられ、タンクカバー7の上面に沿って船首側から船尾側に向かって流れてきた風が、ハウス16の前面21に直接当たらないようになっているので、ハウス16の前面21が受ける風圧抵抗を低減させることができて、その結果、船全体が受ける風圧抵抗を低減させることができる。
また、全球形タンク2の上半部を覆う一つの連続したタンクカバー7が、船体5に対して剛に結合され、船体5とともに、船級協会のルール等で要求される船舶の縦強度を確保する構造となっているので、船体5の幅を2%〜4%程度(好ましくは2%程度)低減させることができ、船体抵抗および船体重量を低減させることができて、航行性能を向上させることができるとともに、船体5を構成する材料(例えば、鋼材)の総量を低減させることができて、建造コストの低減化を図ることができる。
さらに、図4(a)に示すように、バラストタンク10の上部が、球形タンク2の周方向に沿うとともに、球形タンク2の底部上方を取り囲むように配置されているので、これらバラストタンク10の上部を、球形タンク2を支持するスカート3の一部として流用することができ、スカート3を構成する材料の総量を低減させることができて、建造コストの低減化を図ることができる。
本発明に係る液化ガス運搬船の第2実施形態について、図8および図9を参照しながら説明する。図8は本実施形態に係る液化ガス運搬船の右側面図、図9は本実施形態に係る液化ガス運搬船の正面図である。
図8および図9に示すように、本実施形態に係る液化ガス運搬船25は、トップフィン15の代わりに、船首部カバー26が設けられているという点で上述した第1実施形態のものと異なる。その他の構成要素については上述した第1実施形態のものと同じであるので、ここではそれら構成要素についての説明は省略する。
船首部カバー(風向変更手段:第2の風向変更手段)26は、船首前方からタンクカバー7の前面27に向かって流れてきた風の向きを、タンクカバー7の前面27よりも前方で上方に変えて、タンクカバー7の前面27において発生する抗力(「風圧抵抗」ともいう。)を低減させるものであり、船首甲板(「係船機甲板」ともいう。)の幅方向および長さ方向の略全体を覆うように設けられている。
また、船首部カバー26の後端における垂直方向の高さfは、上甲板6からタンクカバー7の頂面20までの垂直距離(「タンクカバー高さ」ともいう。)eの20%〜70%の範囲内に設定されている。
そして、船首部カバー26の傾斜角度θ(水平面28との成す角度)は、5度〜60度の範囲内に設定されている。
ここで、上述した船首部カバー26による効果を、図11から図13を用いて説明する。図11は船首部カバー26(図11においては「船首カバー(形状1)」で示す。)のeの値を固定し、θの値およびf/eの値を変化させて実施した風洞試験の結果を示す図表で、図12および図13(図12および図13においては「形状1」で示す。)はそれぞれ図11に示す結果をグラフ化したものである。
図11から図13に示すように、船首部カバー26により、図11から図13において、θ=0.00、f/e=0.00、抗力相対値=1.00で示す船首部カバー26を備えていないものよりも抗力(「風圧抵抗」ともいう。)が減少していることが分かる。特に、θ=10.40度、f/e=0.492とした場合には、船首部カバー26を備えていないものよりも抗力が5%減少していることが分かる。
本実施形態に係る液化ガス運搬船25によれば、船首部カバー26により、船首前方からタンクカバー7の前面27に向かって流れてきた風の向きが、タンクカバー7の前面27よりも前方で上方に変えられ、タンクカバー7の前面27に直接当たる風が減少させられることとなるので、タンクカバー7の前面27が受ける風圧抵抗を低減させることができて、その結果、船全体が受ける風圧抵抗を低減させることができる。
その他の作用効果は、前述した第1実施形態のものと同じであるので、ここではその説明を省略する。
本発明に係る液化ガス運搬船の第3実施形態について、図10を参照しながら説明する。図10は本実施形態に係る液化ガス運搬船の右側面図である。
図10に示すように、本実施形態に係る液化ガス運搬船31は、船首部カバー26の代わりに、船首部カバー32が設けられているという点で上述した第2実施形態のものと異なる。その他の構成要素については上述した第2実施形態のものと同じであるので、ここではそれら構成要素についての説明は省略する。
船首部カバー(風向変更手段:第2の風向変更手段)32は、船首部カバー26と同様、船首前方からタンクカバー7の前面27に向かって流れてきた風の向きを、タンクカバー7の前面27よりも前方で上方に変えて、タンクカバー7の前面27において発生する抗力(「風圧抵抗」ともいう。)を低減させるものであり、その先端が、船首甲板上に設置された係船装置(図示せず)よりも船尾側に位置するように舳先33よりも船尾側にずらされ、その後端が、タンクカバー7の前面27と接する位置まで延ばされているという点で前述した船首部カバー26と異なる。
ここで、上述した船首部カバー32による効果を、図11から図13を用いて説明する。図11は船首部カバー32(図11においては「船首側タンク形状(形状2)」で示す。)のeの値を固定し、θの値を30.77度に、f/eの値を0.613として実施した風洞試験の結果を示す図表で、図12および図13(図12および図13においては「形状2」で示す。)はそれぞれ図11に示す結果をグラフ化したものである。
図11から図13に示すように、船首部カバー32により、図11から図13において、θ=0.00、f/e=0.00、抗力相対値=1.00で示す船首部カバー32を備えていないものよりも抗力(「風圧抵抗」ともいう。)が6%減少していることが分かる。
本実施形態に係る液化ガス運搬船31によれば、船首部カバー32の先端が、船首甲板上に設置された係船装置よりも船尾側に位置するように舳先33よりも船尾側にずらされており、従来通り、係船装置が暴露甲板上に設置されていることとなるので、従来通りの係船作業を行うことができる。
また、船首部カバー32により、船首前方からタンクカバー7の前面27に向かって流れてきた風の向きが、タンクカバー7の前面27よりも前方で上方に変えられ、タンクカバー7の前面27に直接当たる風が減少させられることとなるので、タンクカバー7の前面27が受ける風圧抵抗を低減させることができて、その結果、船全体が受ける風圧抵抗を低減させることができる。
その他の作用効果は、前述した実施形態のものと同じであるので、ここではその説明を省略する。
本発明に係る液化ガス運搬船の第4実施形態について、図14および図15を参照しながら説明する。図14は本実施形態に係る液化ガス運搬船の右側面図、図15は本実施形態に係る液化ガス運搬船の正面図である。
図14および図15に示すように、本実施形態に係る液化ガス運搬船41は、第2実施形態のところで説明した船首部カバー26がさらに設けられているという点で上述した第1実施形態のものと異なる。その他の構成要素については上述した第1実施形態のものと同じであるので、ここではそれら構成要素についての説明は省略する。
本実施形態に係る液化ガス運搬船41によれば、トップフィン15により、タンクカバー7の上面に沿って船首側から船尾側に向かって流れてきた風の向きが、ハウス16の前方で上方に変えられ、タンクカバー7の上面に沿って船首側から船尾側に向かって流れてきた風が、ハウス16の前面21に直接当たらないようになっているので、ハウス16の前面21が受ける風圧抵抗を低減させることができる。
また、船首部カバー26により、船首前方からタンクカバー7の前面27に向かって流れてきた風の向きが、タンクカバー7の前面27よりも前方で上方に変えられ、タンクカバー7の前面27に直接当たる風が減少させられることとなるので、タンクカバー7の前面27が受ける風圧抵抗を低減させることができる。
その結果、船全体が受ける風圧抵抗をさらに低減させることができる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、例えば、第1実施形態と第3実施形態とを組み合わせて実施することもできるし、上述した実施形態において、スカート3の内周面と、バラストタンク10の上部を構成(形成)する壁部(球形タンク2の周方向に沿って存する壁部)12(図3参照)の内周面とを同一平面上に位置させ、かつ、これらスカート3と壁部12とを同一の部材で構成する等、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内で適宜必要に応じて変形実施および変更実施することができる。
また、上述した実施形態では、四個の球形タンク2の上半部を、船首尾方向および船幅方向に沿って延びる一つの連続したタンクカバー7で覆うものについて説明したが、本発明はこのようなものに限定されるものではなく、各球形タンク2に対応した四つのタンクカバーを備えたようなものにも適用することができる。
本発明の第1実施形態に係る液化ガス運搬船の図であって、(a)は右側面図、(b)は平面図である。 本発明の第1実施形態に係る液化ガス運搬船の正面図である。 図1(a)のII−II矢視断面図である。 本発明の第1実施形態に係る液化ガス運搬船の図であって、(a)は図1(a)のA−A矢視断面図、(b)は図1(a)のB−B矢視断面図である。 図1(a)のIV−IV矢視断面図である。 トップフィンによる効果を実証するために行った風洞試験の結果を示す図表である。 図6に示す結果をグラフ化したものである。 本発明の第2実施形態に係る液化ガス運搬船の右側面図である。 本発明の第2実施形態に係る液化ガス運搬船の正面図である。 本発明の第3実施形態に係る液化ガス運搬船の右側面図である。 船首部カバーによる効果を実証するために行った風洞試験の結果を示す図表である。 図11に示す結果をグラフ化したものである。 図11に示す結果をグラフ化したものである。 本発明の第4実施形態に係る液化ガス運搬船の右側面図である。 本発明の第4実施形態に係る液化ガス運搬船の正面図である。
符号の説明
1 液化ガス運搬船
2 球形タンク
3 スカート
5 船体
7 タンクカバー
15 トップフィン(風向変更手段:第1の風向変更手段)
16 ハウス
21 前面
25 液化ガス運搬船
26 船首部カバー(風向変更手段:第2の風向変更手段)
27 前面
31 液化ガス運搬船
32 船首部カバー(風向変更手段:第2の風向変更手段)
41 液化ガス運搬船

Claims (2)

  1. 内部に液化ガスを貯蔵するとともに、船首尾方向に沿って配置され、かつ、スカートを介して船体に固定された複数個の球形タンクと、
    これら球形タンクの上半部を覆うとともに、船首尾方向および船幅方向に沿って延びる一つの、または複数個のタンクカバーとを備えた液化ガス運搬船であって、
    前記タンクカバーの上面に沿って船首側から船尾側に向かって流れてきた風が、ハウスの前面に直接当たらないように、前記風の向きを前記ハウスの前面よりも前方で変更する風向変更手段が、前記タンクカバーの上面に設けられており、
    前記風向変更手段の後端における垂直方向の高さは、船底からハウスの頂面までの垂直距離と、前記船底から前記タンクカバーの頂面までの垂直距離との差の40%〜90%の範囲内に設定され、
    前記風向変更手段は、その後端から前記ハウスの前面までの水平距離が、前記船底から前記タンクカバーの頂面までの垂直距離の30%〜150%の範囲内に設置されており、
    前記風向変更手段の傾斜角度は、20度〜60度の範囲内に設定されていることを特徴とする液化ガス運搬船。
  2. 内部に液化ガスを貯蔵するとともに、船首尾方向に沿って配置され、かつ、スカートを介して船体に固定された複数個の球形タンクと、
    これら球形タンクの上半部を覆うとともに、船首尾方向および船幅方向に沿って延びる一つの、または複数個のタンクカバーとを備えた液化ガス運搬船であって、
    前記タンクカバーの上面に沿って船首側から船尾側に向かって流れてきた風が、ハウスの前面に直接当たらないように、前記風の向きを前記ハウスの前面よりも前方で変更する第1の風向変更手段が、前記タンクカバーの上面に設けられており、
    前記第1の風向変更手段の後端における垂直方向の高さは、船底からハウスの頂面までの垂直距離と、前記船底から前記タンクカバーの頂面までの垂直距離との差の40%〜90%の範囲内に設定され、
    前記第1の風向変更手段は、その後端から前記ハウスの前面までの水平距離が、前記船底から前記タンクカバーの頂面までの垂直距離の30%〜150%の範囲内に設置されており、
    前記第1の風向変更手段の傾斜角度は、20度〜60度の範囲内に設定されているとともに、
    船首前方から前記タンクカバーの前面に向かって流れてきた風が、前記タンクカバーの前面に直接当たらないように、前記風の向きを前記タンクカバーの前面よりも前方で変更する第2の風向変更手段が、船首甲板上に設けられており、
    前記第2の風向変更手段の後端における垂直方向の高さは、上甲板から前記タンクカバーの頂面までの垂直距離の20%〜70%の範囲内に設定され、
    前記第2の風向変更手段の傾斜角度は、5度〜60度の範囲内に設定されていることを特徴とする液化ガス運搬船。
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