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JP5355735B2 - 加熱調理器及び調理方法 - Google Patents

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Description

本実施形態は、加熱調理器及び調理方法に関する。
従来より、調理物の栄養分を増加させる研究が行われている。
例えば、いも類のビタミンCを増加させる方法として、いも類を、平均温度が速やかに7度C乃至−1度Cの範囲に冷却できる貯蔵庫に収め、アスコルビン酸含有量が貯蔵初期値を上回る15日から35日間貯蔵し、流通出荷する、加工するビタミンCの増加方法が提案されている(特許文献1参照)。
また、従来加熱調理器において、蒸気を加熱庫内に供給することにより、調理物の栄養分を破壊しないように調理する調理器が提案されている(特許文献2参照)。
特開2001−275606号公報 特開2006-38315号公報
しかしながら、特許文献1のようなビタミンC増加方法においては、調理物を平均温度が速やかに7度C乃至−1度Cの範囲に冷却できる貯蔵庫に収める為の貯蔵庫の設備が必要であり、ビタミンCを増加させるのには高額であった。
また貯蔵期間が15日から35日と長く、ビタミンCを増加させるのに長い時間を待たないといけないという問題があった。
本発明は上記問題点を解決するためになされたもので、容易にビタミンCを増加させる調理方法および加熱調理器を提供することを目的とする。
本実施形態に係る加熱調理器は、緑黄色または淡黄色野菜が収容される加熱室と、前記加熱室に蒸気を供給する蒸気供給手段と、前記蒸気供給手段を制御する制御手段と、緑黄色または淡黄色野菜の種類ごとに緑黄色または淡黄色野菜に含まれるビタミンCが増加する40度C〜60度Cの温度帯及び時間を記憶する記憶部を備え、前記制御手段は、前記加熱室に収容された緑黄色または淡黄色野菜の種類に応じてビタミンCが増加する温度帯及び時間を前記記憶部から選択し、前記加熱室に蒸気を供給して選択した温度帯の雰囲気に前記加熱室内の緑黄色または淡黄色野菜を選択した時間晒すように蒸気供給手段を制御することを特徴とする。
また、本実施形態に係る調理方法は、緑黄色または淡黄色野菜が収容される加熱室と、前記加熱室に蒸気を供給する蒸気供給手段とを備えた加熱調理器で実行される調理方法において、前記加熱室に収容された緑黄色または淡黄色野菜の種類に応じてビタミンCが増加する40度C〜60度Cの温度帯及び時間を選択し、前記蒸気供給手段からの蒸気の供給により前記加熱室内の緑黄色または淡黄色野菜を選択した温度帯の雰囲気に選択した時間晒すことを特徴とする。
本発明を適用した電子レンジの扉を閉塞した状態の正面図。 電子レンジの扉を開放した状態を示す正面図。 電子レンジの縦断正面図。 電子レンジの横断平面図。 電子レンジの縦断側面図。 概略的な電気的構成を示すブロック図。 温度別の調理物(ほうれん草)のビタミンC増加率を示すデータ。 重量別の調理物(ほうれん草)のビタミンC増加率を示すデータ。 温度別の調理物(ほうれん草1株)のビタミンC増加率を示すデータ。 温度別の調理物(パプリカ)のビタミンC増加率を示すデータ。 温度別の調理物(大根)のビタミンC増加率を示すデータ。 操作部の詳細図。
以下、図面を用いて本発明の実施例を説明する。
本発明の加熱調理器を電子レンジに適用した一実施例を示す図1乃至図8を参照して説明する。
図1は、電子レンジの扉を閉塞した状態の正面図である。図2は扉を開放した状態で示す正面図である。図3は縦断正面図である。図4は横断平面図である。図5は縦断側面図である。図6は、電気的構成図。図7は、温度別の調理物のビタミンC増加率のデータである。図8は、重量別の調理物のビタミンC増加率のデータである。
図1、2に示すように電子レンジの本体1は、外郭が矩形状の外箱2で形成されていて、底部下面に脚部3が設けられている。
外箱2の内部には前面が開口した内箱4が設けられており、この内箱4の内部を加熱室5としている。またこの加熱室5の前面開口部5dは本体1の前面のほぼ全幅にわたる大きさの矩形状をなしている。
そして、本体1の前面には加熱室5の前面開口部5dを開閉可能な扉6が設けられている。この扉6は図示しないヒンジ部を介して本体1の前下部に上下方向に可動可能に枢支されている。
また扉6の前面部には図1に示すように、上部に手掛け部7が設けられていると共に、下部に複数の操作部9及び表示部10を有する操作パネル8が設けられている。この操作パネル8は、操作部9は加熱調理の調理方法等を選択設定するもので、表示部10は選択された調理方法や調理温度などを表示するためのものである。
またこの扉6には、扉6をロックする扉ロックスイッチ11(図6参照)が設けられており、この扉ロックスイッチ11は加熱室5内が高温時は扉6を開放できないように扉6をロックするロック機能を有している。
そして外箱2と内箱4の間には図4、図5に示すように空間が設けられており、内箱4の右方には右側空間12、左方には左側空間13、下方には下側空間14が設けられている。
また図5に示すように加熱室5の後方には機械室15が形成されていて、この機械室15には下部にマグネトロン16と、このマグネトロン16の駆動装置17が設けられている。
このマグネトロン16はマイクロ波を発生するもので、その発生したマイクロ波は、下側空間14に設けられ加熱室5の下面の中央に延びる導波管18を通して開口部(図示せず)から加熱室5内に供給可能としている。
また機械室15の中央部から上部にかけては、左右方向の中央部に後述する熱風循環機構60が設けられている。
さらに機械室15の上部には加熱室5内の温度と、被加熱物の温度を測定する温度センサ19(温度検知手段に相当)が設けられている。
一方、加熱室5内には図3に示すように両側壁に突起状の段部30が形成されており、上方に上段部30a、下方に下段部30bが形成されている。
またその段部30上に加熱調理用の角皿31が載置できるように構成されていて、上段角皿31aと下段角皿31bが其々配置されている。
これら角皿31はいずれも段部30上をスライド移動することが可能で、角皿31を前面開口部5d方向にスライド移動させることによりに加熱室5から取出し可能である。
そして図2、図3に示すように左側空間13における加熱室5の左側壁5aの外側であって、上段部30aと下段部30bの間に位置して蒸気発生容器41が配設されている。
図3に示すように、蒸気発生容器41は、図示右側が開口している容器で構成され、容量が12ml程度の蒸気発生室41aが形成される。
これら蒸気発生容器41は、例えば金属ダイカスト(例えばアルミダイカスト)から構成されている。
蒸気発生容器41の蒸気発生室41aの上下には棒状のシーズヒータからなる蒸気用ヒータ44が2本鋳込まれている。この2本の蒸気用ヒータ44は両端の端子が蒸気発生容器41から突出されており、電気的に独立して電源101(図6参照)と接続されている。
また容器本体42の図示左側には給水口が形成されていて、これにパイプ55が取り付けられている。
また蒸気発生室41aの上部には蒸気発生容器41の温度を検出するサーミスタ48が取り付けられている(図6参照)。
一方、蒸気発生容器41の側壁には3個の筒状の蒸気吹出口49が横方向に並んで略等間隔に形成され、右端面から突出している。
そして図3に示すように加熱室5の左側壁5aには、蒸気吹出口49に対応する3個の蒸気開口部51が形成されている。また、加熱室5の左側壁5aの内側には蒸気開口部51の周縁を覆うカバー部材52が取り付けられている。このカバー部材52は、蒸気開口部51と連通する3個の筒状の蒸気口53を有している。
一方、図3に示すように、加熱室5の下側空間14には水タンク54が配設されている。水タンク54は約400mlの水を収容可能な大きさを有しており、外箱2に対して着脱可能に構成されている。外箱2に装着された水タンク54はパイプ55を介して蒸気発生容器41の給水口47と接続される。パイプ55の途中には給水ポンプ56が接続されており、給水ポンプ56が駆動されると水タンク54内の水は蒸気発生室41a内に供給されるようになっている。
これら蒸気発生容器41、水タンク54、パイプ55、給水ポンプ56などから蒸気発生装置40が構成される。
一方、加熱室5の後壁側には熱風循環機構60が配設されている。
図5に示すようにこの熱風循環機構60は、熱風ファン61と、熱風ヒータ62、ケーシング65、及びファンモータ66で構成されており、そのうち、熱風ファン61は遠心ファンが用いられている。
この熱風ファン61はケーシング65に覆われており、このケーシング65の後側の機械室15にはファンモータ66が取付けている。このファンモータ66の回転軸がケーシング65内に挿入されており、これに熱風ファン61の中心ボス部が取付けられ、この熱風ファン61を回転駆動するように構成されている。
そして、熱風ヒータ62は、2本のシーズヒータで構成され熱風ファン61の周囲部を囲うように配設されている。
この2本のヒータからなる熱風ヒータ62は、定格出力が異なる第1の熱風ヒータ63と第2の熱風ヒータ64で構成されており、これら第1の熱風ヒータ63と第2の熱風ヒータ64は其々独立して電源101に接続され、第1の熱風ヒータ63は1300Wの定格出力で、第2の熱風ヒータ64は1000Wの定格出力で構成されている。
これらに対して、図2に示すように加熱室5の後壁5cには、熱風ファン61の中央部と対応する位置に循環空気の吸入口67が多数の小孔により形成され、熱風ファン61の外周部より外側の位置に循環空気の吹出口68を同じく多数の小孔により形成している。
また吹出口68は熱風ヒータ62と対応するように環状に配置して形成されている。
なお、前述の上段角皿31aと下段角皿31bについては、循環空気の吸入口67と吹出口68とを遮断するように、吸入口67を上下より挟むように配置されている。
またさらに図4に示すように、加熱室5内の右側壁5bには排出開口部70が設けられており、その右側壁5bの外側には蒸気排気機構71が設けられている。
この蒸気排気機構71は、通常時には排気ダンパ72がばね(図示せず)の付勢力により排出開口部70が閉塞されており、排気ダンパ72を回動させるダンパモータ78の駆動により、回転移動するようになる。
つづいて、電子レンジの電気的構成について説明する。
図6は、電子レンジの概略的な電気的構成を示すブロック図である。
電子レンジが備える制御装置100には、前述の操作パネル8の操作部9、加熱室5内の温度を検出する温度センサ19、また蒸気発生容器41内の温度を検出するサーミスタ48、及び電子レンジに電源を供給する電源101が接続されている。
操作部9では、調理方法等を設定した信号を制御装置100に入力し、温度センサ19及びサーミスタ48は、それぞれ温度検出信号を入力する。
そして制御装置100には、操作パネル8の表示部10、マグネトロン16の駆動装置17が接続されていると共に、蒸気発生装置40の蒸気用ヒータ44、及び給水ポンプ56が接続されている。
さらに、熱風循環機構60のファンモータ66、及び熱風ヒータ62である第1の熱風ヒータ63、第2の熱風ヒータ64に接続されている。
また扉6の開閉をロックする扉ロックスイッチ11と、蒸気排気機構71のダンパモータ78も接続されている。
また制御部100は、メモリー100aを有していて、加熱手段の制御方法のリストが予め記憶されており、これらのリストは、階層化されて分かれ記憶されており、第1の階層には、複数の加熱手段の「レンジ」「オーブン」「スチーム」「低温スチーム」と、「お好み温度」がリスト項目として記憶されており、これら項目が設定されることにより予めプログラムされた加熱手段が選択されて調理されるように構成されている。
例えば調理方法の項目のうち「レンジ」が選択されると、マグネトロンにより食品を加熱する調理方法「レンジ調理メニュー」が選択される。また「オーブン」の場合には、熱風循環機構が生成する熱風により食品を加熱する調理方法「オーブン調理メニュー」、「スチーム」の場合は、蒸気発生装置による高温スチームにより食品を加熱する調理方法「スチーム調理メニュー」が選択される。「低温スチーム」の場合は、蒸気発生装置から蒸気が供給されて、加熱室が100度C以下になるようにして食品を加熱する調理方法「低温スチーム調理メニュー」が選択される。なお「お好み温度」が選択されると、調理温度が設定できる状態になる。
また、第1の階層の下位に位置する第2の階層は、加熱条件である調理温度を設定するためのリストで構成されていて、30度Cから250度Cまで1度間隔で設定可能としている。
なお第1の階層の他の領域には調理方法のリストである複数の料理メニューも記憶されており、そのうち、「低温スチーム」の下位層には、「ビタミンC増加」なる料理メニューが記憶されている。
またこの「ビタミンC増加」の下位層には、ほうれん草やパプリカなどの緑黄色野菜の調理物が記憶され、それについての調理方法が記憶されている。さらにその下位層には、調理物の重量が記憶され、その重量に基づいた調理方法が記憶されている。
次に、上記構成の電子レンジの作用について述べる。
まず、扉6を開け図示しない調理物を加熱室5内に収容載置し、後述するが使用者は調理方法と加熱条件を決めて操作部9から「レンジ」、「スチーム」、「オーブン」「低温スチーム」の調理方法や加熱時間、加熱設定温度などの加熱条件を入力操作する。
そして、操作部9のうちのスタートスイッチを操作して加熱開始を指示すると、制御装置100は設定された調理方法や加熱条件に基づき予め設定された制御プログラムに従ってマグネトロン16や蒸気発生装置40、熱風循環機構60を駆動させて加熱調理を実行する。
ここでまず、加熱室5内に蒸気を供給しながら加熱調理を実行する調理メニュー(以下、「スチーム調理メニュー」と称する)が設定された場合の動作について説明する。
これは、例えばケーキやシュークリームのシューを焼くためや、シューマイや肉まん等の加熱調理に利用される。
「スチーム調理メニュー」の開始が指示されると蒸気用ヒータ44がオンされる。この結果、蒸気発生容器41及が加熱される。そして、蒸気発生容器41に設置されているサーミスタ48が蒸気発生室41aの温度を120度C以上に達したと判断したら、給水ポンプ56を駆動して、水タンク54から蒸気発生容器41への給水を開始する。
蒸気発生容器41に給水ポンプ56により少量の水が供給されると、その水は蒸気発生室41a内に落下し、瞬時に蒸発する。
この蒸気発生室41aで発生した蒸気は、蒸気吹出口49を通り、上段角皿31aと下段角皿31bの間の蒸気開口部51から加熱室5内に放出される。このとき、蒸気吹出口49及び蒸気口53が筒状であるため、蒸気は図3の矢印Sのように加熱室5の左壁部に対して略垂直な方向に放出される。
そして加熱室5内に載置されている調理物に蒸気が当たり凝縮熱効果により調理物は加熱される。
次に、加熱室5内に熱風を循環供給しながら加熱調理を実行する調理メニュー(以下、「オーブン調理メニュー」と称する)が設定された場合の動作について説明する。
これは、例えばトーストや肉類のロースト等の加熱調理に使用される。
「オーブン調理メニュー」の開始が指示されると、ファンモータ66と熱風ヒータ62
が通電される。
これによって、ファンモータ66は熱風ファン61を回転駆動し、熱風ファン61は図5の矢印Mに示すように加熱室5内の空気を加熱室後壁5cの吸入口67から吸入する。
そして、熱風ファン61により円周方向に送風され熱風ヒータ62によって加熱される。
その加熱された空気が加熱室後壁5cの吹出口68から吹出されることにより加熱室5内の空気が循環され、加熱室5内の温度が高まる。
この熱風循環機構60の動作により調理物は強制対流加熱される。またこの際、加熱室5内は熱風ヒータ62の熱輻射による加熱も行われる。
さらに、加熱室5内の調理物をマイクロ波により加熱調理を実行する調理メニュー(以下、「レンジ調理メニュー」と称する)が設定された場合の動作について説明する。
これは、例えば牛乳のあたためや、冷凍食品の解凍等の加熱調理に利用される。
加熱室5の底に直接調理物を載置収容し、「レンジ調理メニュー」の開始が指示されると、マグネトロン16が駆動し、マイクロ波が導波管18を通り、加熱室5下方から回転アンテナ(図示せず)によりマイクロ波が加熱室5内にむらなく照射されて加熱調理が行なわれる。
さらにここで、蒸気発生装置40と熱風循環機構60を併用して過熱スチームを生成し、この過熱スチームで調理物の加熱調理を実行する調理メニュー(以下、「過熱スチームメニュー」と称する)が設定された場合の動作について説明する。
この過熱スチームメニューは例えば鳥の丸焼きや、ハンバーグの加熱等の加熱調理に利用される。
まず、加熱室5内の上段部30aと下段部30bにそれぞれ上段角皿31a及び下段角皿31bをセットする。
そして、上段角皿31a及び下段角皿31bに調理物を載置収容する。
次いで、操作パネル8の操作部9により「過熱スチーム調理メニュー」が選択されて、スタート指示を受けると、制御装置100は所定のプログラムに基づいて指令を出す。
まず、熱風循環機構60の第1の熱風ヒータ63と第2の熱風ヒータ64に電力が供給されると共にファンモータ66が駆動して、加熱室5内の予熱を行い、加熱室5内を100度Cに達するまで加熱する。
つづいて、蒸気発生装置40の蒸気用ヒータ44を発熱させ120度Cまで蒸気発生室41aを高温にする。そして給水ポンプ56を駆動させて、蒸気発生室41aへの給水を開始する。このとき、制御装置100は所定容量の水が間欠的に、例えば2秒おきに蒸気発生室41aに供給されるように給水ポンプ56を駆動させ、1回当たりの給水量は「過熱スチーム調理メニュー」の種類に応じて制御する。例えばケーキやシュークリームのシューを焼くための「過熱スチーム調理メニュー」が設定されたときの1回当たりの給水量は0.5mlに、シューマイや肉まん等の「過熱スチーム調理メニュー」が設定されたときの1回当たりの給水量は1.0mlにそれぞれ設定されている。
そして、120度Cまで温度上昇している蒸気発生容器41に少流量の水が供給されることにより、その水は蒸気発生室41a内に落下し、瞬時に蒸発し、蒸気吹出口49に至った蒸気は、蒸気吹出口49を通り、蒸気口53から加熱室5内に放出される。
加熱室内に充満した蒸気は、加熱室5の後壁5cに位置する吸入口67から熱風循環機構60に吸入され、熱風循環機構60内で、蒸気は熱風ヒータ62により過熱される。
そして、蒸気は過熱され温度が上昇していき、飽和温度以上の過熱スチームとなる。
この飽和温度以上の過熱スチームは、加熱室5の後壁5cの吹出口68から加熱室5内へ吹出され調理物に満遍なく過熱スチームが行き渡るようになり、過熱スチーム調理をすることができる。
またこれら調理方法の調理時間が終了すると、夫々の加熱手段がオフされ、制御装置100によりダンパモータ78が回転駆動し、排出開口部70が開放される。これにより、加熱室5内の熱風、蒸気、過熱スチームは排出開口部70から排気され、内箱4外に排気される。そして外箱2に設けられる排気口(図示せず)から外箱2外に排気されることで調理が完了する。
ここで第1の階層に記憶されている「低温スチーム」が選択されて、第2の階層の「ビタミンC増加」なる料理メニューが選択された場合(以下、「ビタミンC増加メニュー」と称する)について説明する。
この「ビタミンC増加」なる料理メニューは、メモリー100aに記憶されている調理物のビタミンC増加方法を実行することで、調理物のビタミンCを増加させつつ調理するという使用者の健康を考えた料理メニューであり、この「ビタミンC増加」メニューを選択した後に、メモリー100aに記憶されている食材を選択して、さらにその下位層にあるその食材の重量を選択してスタートをさせることによって実行される。
ここでは、ビタミンCを増加させる調理物として、緑黄色野菜であるほうれん草(40g)を使った調理方法について説明する。
まず、40gのほうれん草を、加熱室に載置する。そして、「低温スチーム」―「ビタミンC増加」―「ほうれん草」―「40g」を操作部9により選択し、スタートをする。
すると、制御装置100は、メモリー100aに記憶された「ほうれん草40gのビタミンCを増加させる調理方法プログラム」に基づいて実行する。
まず、蒸気用ヒータ44がオンされて、蒸気発生容器41が加熱される。
そして、蒸気発生容器41に設置されているサーミスタ48が蒸気発生室41aの温度が80度Cに達したと判断したら、給水ポンプ56を駆動して、水タンク54から蒸気発生容器41への給水を開始する。
蒸気発生容器41に給水ポンプ56により少量の水が供給されると、その水は蒸気発生室41a内に落下し蒸発する。
この蒸気発生室41aで発生した蒸気は、蒸気吹出口49を通り、加熱室5内に放出される。そして、制御装置100は、加熱室5内の温度が40度Cになるまで、連続して蒸気を加熱室5内に供給し、加熱室内を飽和蒸気の状態とする。
そして、加熱室内の温度が40度Cに到達したと、温度センサ19が検知したとき、蒸気発生室41aの温度と、蒸気の供給を可変的に切り替えて、加熱室内を40度Cに維持し、且つ飽和蒸気の状態を維持するように制御することで、ほうれん草は40度Cの飽和蒸気の環境下で、凝縮熱効果により調理される。
そして、温度センサ19が40度Cを検知してから、5分経過したときに、蒸気供給を停止し、蒸気排気機構71の排気ダンパ72を開き、蒸気を加熱室外に放出する。
以上のように制御装置100は、「ビタミンC増加」メニューを実行することで、ほうれん草のビタミンCの含有率を大きく増加させることができる。
このビタミンCを増加させる調理方法は、予め実験によって判明したデータに基づいて行われている方法であり、その実験データとともにその根拠を図7をもとに説明する。
図7は、ほうれん草40gを飽和蒸気下で各種調理温度を変えて実験したデータであって、調理前のビタミンC含有量を1とし、加熱調理を行うことにより、調理前のビタミンCがどのくらい増加したかを示すグラフである。縦軸がビタミンCの増加率を示しており、横軸が調理時間を示している。なお、ここでのビタミンCは還元型ビタミンCのデータである。
この実験データを見ると、調理温度が20度Cから35度Cの条件では、ビタミンCは1を超えておらず、時間が経過するとビタミンCが減少することが示されている。
また、調理温度が50度Cから100度Cの条件でも、ビタミンC含有量は、調理前に比べて減少していることがわかる。
なお調理温度が50度Cの場合は、調理時間が15分経過したときに、極大値を迎えるが、調理前のビタミンC以上に増えてはいない。
その中で、調理温度が40度C、45度Cの条件については、設定温度に到達した加熱開始後、すぐにビタミンCの含有量が増加していることがわかる。そして、徐々に増加し、調理開始後10分経過したときに、ビタミンCは、40度Cでは1.25、45度Cでは1.3まで増加して極大値を向かえ、その後急激に減少していくことがわかる。
これによれば、この調理条件では、調理前のほうれん草のビタミンC含有量に比べて、1.25倍、1.3倍のビタミンCを含有したほうれん草ができあがることを示している。
すなわちこの実験データによれば、ほうれん草では、ある所定の温度雰囲気中で低温スチーム加熱調理すると、ビタミンCが増加する現象が起こり、またその所定温度雰囲気で加熱を維持するとある所定の時間が経過するときにビタミンCが急激に減少する現象が起こることがわかる。
そのため、「ビタミンC増加」メニューのプログラムをこの実験データに基づいて、蒸気を供給して所定の雰囲気温度で凝縮伝熱加熱し、ビタミンCが極大となる時に調理を停止するように設定することにより、ビタミンC含有量が最大となった時にほうれん草を取り出すことができる。
したがって、この状態のほうれん草を使用者が食することにより、調理前のほうれん草に比べて、ビタミンCが増加したほうれん草を食することができ、使用者にとってヘルシーな調理物を提供することができる。
またここで、ほうれん草の重量を変えて、ビタミンCの増加率を求めた実験データを説明する。
図8は、30gと40gのほうれん草を40度Cの蒸気によって調理した実験データで、調理前のビタミンC含有量を1とし、調理前のビタミンCがどのくらい増加したかを示すグラフである。なお、ここでのビタミンCは還元型と酸化型とをあわせた総合のビタミンC含有量のデータである。縦軸がビタミンCの増加率を示しており、横軸が調理時間を示している。
これによれば、40gではビタミンCは10分を経過したときに1.6まで増加して極大値に達し、30gでは5分を経過したときに1.5まで増加して極大値に達している。
そのためこのデータによれば、30gのほうれん草を調理するときは、蒸気によって40度Cの加熱室環境をつくり、蒸気を供給して加熱調理室が40度Cに達してから5分経過したときに蒸気の供給を停止して調理を終了することにより、調理前のビタミンC含有量から1.5倍のビタミンCを含有したほうれん草に調理することができる。
このように、ほうれん草など緑黄色野菜の調理物に、所定の温度の低温蒸気雰囲気中で調理しストレスを与えることにより、ビタミンCが増加するという実験データをもとに、加熱調理器で蒸気による調理を設定したため、使用者は、調理前のビタミンCに比べて増加したビタミンCを容易に作ることが可能となり、使用者にとってビタミンC摂取が手軽に簡単にできる。
またビタミンCが増加する所定の温度で加熱するときに、極大値を到達する時間を発見し、その所定時間が経過したときに、蒸気の供給を停止して調理を終了するようにしたため、使用者はビタミンCが極大となった時の調理物を食すことができ、より多いビタミンCを摂取することができる。
特に、調理物が緑黄色野菜の場合には、加熱室内の温度が40度Cから50度Cになるように蒸気を供給することで調理物のビタミンCを増加させることができる。
またさらに蒸気供給手段を、蒸気発生容器、前記蒸気発生容器を加熱する蒸気用ヒータ、前記蒸気発生室内に給水する給水ポンプとから構成し、前記蒸気発生容器から蒸気を加熱室に供給するようにしたため、連続して蒸気を加熱室に供給することができ、すばやく加熱室内を飽和蒸気の状態にすることができる。従って、ビタミンCの含有量が極大に到達する時間を早くすることができる。
また、調理物を100度C以下の所定温度帯(ほうれん草においては、40度C〜45度C(図7参照))の蒸気雰囲気に所定時間晒すことで、調理物のビタミンCを増加させることができ(図7のほうれん草においては、加熱室が40度Cに達して40度Cの温度における加熱が開始してから10分程度までの間)、さらに、調理物が調理物のビタミンCが増加する所定の時間帯(ビタミンCの含有量が「1」以上になっている時間帯)に到達した時に、蒸気発生装置40により蒸気の供給を停止して、調理物が晒される加熱室内の蒸気の量を低減するようにしたため、ビタミンCが増加した調理物を取り出すことができる。
また、調理物が調理物のビタミンCが増加する所定の時間帯に到達した時に蒸気排気機構71により加熱室5内の蒸気を加熱室5外に排気するようにしても、蒸気の排気後にビタミンCが増加した調理物を取り出すことができる。
使用者は、このように調理物のビタミンCが増加した時に調理物を取り出して、調理物のビタミンCが調理前より減少するまでに食することにより、調理前に比べて増加したビタミンCを摂取することができる。
またビタミンCが増加した状態の調理物を調理室から取り出して、蒸気雰囲気でない常温状態に晒していても、急激にビタミンCが低下することはないので、比較的長い時間放置した後にその調理物を食しても、使用者はビタミンCが増加したままの調理物を食することができる。
また、ほうれん草を含む調理物を、40度C〜45度Cの蒸気雰囲気に所定時間晒すことによっても、調理物に含まれるほうれん草のビタミンCが増加するので、使用者がそのビタミンCが増加した状態の調理物を食することができる。
またここで、上記した図8のほうれん草の実験データは、30gと40gに限定してデータを示しているが、ほうれん草の1株分(重量は15g)についてビタミンCの増加方法を使用した実験データを示す(図9参照)。
この図9は、図7同様に還元型ビタミン含有量について測定し、調理物前のビタミンC含有量を1とし、調理後のビタミンCの増加率を縦軸に設定し、調理経過時間を横軸としている。図7と異なる部分は、横軸の開始時間(0分)を、蒸気を加熱室に供給する開始時点としている所である。
この実験では、1株分のほうれん草を前記加熱室5に収納して低温スチーム調理を行うことで、加熱室内に蒸気を供給して調理物のビタミンCの増加の有無を確認するものであって、加熱室内の温度が40度Cと42度Cとなるように二つの条件について実験を行っている。
加熱室内温度を42度Cに設定した実験データの場合には、蒸気発生容器41内に供給された水が加熱されることで蒸発し、その蒸気を加熱室に供給し始めて(0分)、加熱室内を予熱後3分経過して加熱室が42度Cに到達する。そしてこの42度に到達した所定温度で加熱が開始された直後、ビタミンC含有量が急に増加し始める。
次いで、その所定温度42度Cを維持しながら加熱していくと10分経過時(42度C到達点からは7分経過時)にビタミンC含有量が1.5倍の極大値に到達する。その後は徐々に下がり続けていく。
また、加熱室内温度を40度Cに設定した実験データの場合、蒸気を供給開始(0分)して予熱をし、加熱室内の温度が3分後に40度Cに到達する。
その後、加熱室内を所定温度の40度Cを維持して、調理物の表面の一部の温度を40度Cに維持していくと、ビタミンCの含有量は生の状態と比較して「1」倍付近を推移していき、10分経過時にビタミンCが増加し始める。すなわち加熱室内が40度Cに到達、即ち所定温度で加熱開始されてからは7分経過時にビタミンCは増加する。
そして20分を経過したとき(40度C到達点からは17分経過時)には、ビタミンCの増加が極大を向かえ1.45倍の値となる。
このように、1株の分量(15g)のほうれん草においても、蒸気発生装置40を制御して、調理物の一部が所定の温度帯である40度や42度になるように維持することにより、調理物のビタミンCを増加させることができる。
また、ビタミンCが増加する所定の時間帯、すなわち図9においてビタミンC含有量が1以上となる範囲の時間帯(42度Cで加熱調理する場合は、42度Cに到達後0分以降、40度Cで加熱調理する場合は40度Cに到達後7分以降で、ビタミンC含有量が1以下に減らない範囲)に、「ビタミンC増加」メニューの加熱調理を停止すれば、ビタミンCの増加した調理物が取り出すことができる。
特に、調理温度や、調理物の重量に応じてビタミンCの含有量が極大値に到達する時間が異なる場合があることが分かっているので、予め実験により極大値に到達する時間を求めて、その所定時間付近に「ビタミンC増加」メニューの加熱調理を停止するとよりビタミンC含有量が高い調理物を取り出すことができる。
この場合、加熱調理を停止する方法としては、前記「ビタミンC増加」メニューの動作で説明したように蒸気発生装置40を停止してもよいし、蒸気発生装置40の加熱室内への蒸気の供給量を低減させてもよい。例えば、給水ポンプ56の間欠駆動のタイミングを遅くすることより、蒸気発生室41aから加熱室5内への蒸気供給量を低減させることができる。
また同様に、「ビタミンC増加」メニューの動作で説明したように蒸気排気機構71を駆動させて、加熱室5内の蒸気を加熱室外に排出することで、ビタミンCを増加させる加熱調理を停止させてもよい。
また上記したほうれん草のビタミンCの増加率のデータの他、種々の調理物によるビタミンCの実験をしており、以下そのデータについて説明する。
図10は、調理物としてパプリカを使用して、上記実施例の加熱室5により、ビタミンC含有量の増減を調べた実験データである。これは、パプリカを一個体のまま、加熱室の中央に皿を用いずに置いて測定したものである。なお、ここでのビタミンCは、還元型ビタミンを示している。
この実験データを見ると、加熱室5内の蒸気雰囲気温度を40度C、42度Cに設定した場合に、ビタミンC含有量が増えていることがわかる。
また図11は、調理物として大根を使用して上記実施例の加熱室5により測定した実験データである。蒸気が充満した加熱室内の温度を40度C、50度C、60度Cと変えて実験したものである。大根は、円柱の大根をいちょう切にカットし、断面を1/8に分割した形状のものを加熱室内において測定した。
なお、縦軸のビタミンCは、還元型ビタミンを示しており、横軸の調理経過時間は、開始時間(0分)を、蒸気を加熱室に供給する開始時点としている。
これによれば、加熱室内の温度を40度Cに設定した時は、ビタミンC含有量が減少しているが、50度C、60度Cの場合は、増加していることが分かる。
この場合、40度C、50度C、60度Cの内、ビタミンCの増加が極大となる温度は50度Cで調理した条件であり、1.3倍もビタミンCの含有量を増加させることができる。そのため、大根の一部がこの50度C付近の温度帯に維持されるように蒸気発生装置40を制御すれば、大根において極大のビタミンC含有量を得ることができる。
したがって、ほうれん草、パプリカのような緑黄色野菜だけでなく、大根のような淡黄色野菜においても、ビタミンC含有量が増加することが分かった。
なお、この実験データによると、蒸気供給開始(0分)後、加熱室5が50度C、60度Cに到達するまでに、各々4分、5分経過しており、それから、12〜13分後にビタミンCが「1」以上に増加している。
したがって、調理物の一部を所定温度帯(50度C付近〜60度C付近)に到達してから12〜13分間その温度帯を維持した後に調理を停止すれば、ビタミンCの含有量が増加した大根を取り出すことができる。
また大根の一部が50度Cに維持されてから15分後にビタミンC含有量が極大値に到達するので、その時点で蒸気の供給を停止したり、蒸気を排気することで、ビタミンCの含有量が極大の大根を得ることができる。
これらのように、ビタミンCが増加する調理物を測定し、その調理物のビタミンCが増加する蒸気雰囲気中の100度C以下の所定の温度帯を予め実験により把握することにより、調理物に応じた「ビタミンC増加」メニューを設定することができ、そのメニューを実行することにより、ビタミンCが増加した健康的な調理物を使用者に提供することができる。すなわち調理物の種類に応じて、ビタミンCが増加する所定温度帯や、ビタミンCが増加する所定の時間帯を変更して設定しておくことで、ほうれん草、パプリカ、大根等の種々の調理物について、ビタミンCが増加する調理物を提供することができる。
この場合、調理物の一部が調理物のビタミンCが増加する100度C以下の所定温度帯に維持されるように蒸気発生装置40を制御すればよい。本実施例のように、温度センサ19によって加熱室5内の温度を測定し、温度センサ19の加熱室5内の検知温度が、調理物の一部の温度の温度になると推定しても良い。この場合、加熱室5内の温度と、調理物の表面の温度は一致している。なお温度センサ19の検知する加熱室内の温度が、ビタミンCが増加する所定温度帯より高い温度であっても調理物の一部さえ所定温度帯に維持されていればよい。
また、温度センサ19を赤外線センサとして、調理物の温度を直接検知してもよい。この場合は、「ビタミンC増加」メニューの精度のよい制御が可能となる。
また同様に、温度検知するプローブを別に設け、プローブを調理物に接触させて、直接温度を検知しても勿論よい。
その他、調理物の一部を所定温度帯に維持させるためには蒸気発生装置40により蒸気の供給を制御すればよいが、同時に熱風ファン61を駆動して、加熱室内の温度を均一にするように制御していても良い。
なお、調理物のビタミンCを増加させるには、調理物を飽和蒸気雰囲気に維持することが好ましい。これは、蒸気発生装置40において、加熱室5内に蒸気を供給し続けることにより、加熱室5内にあった空気が、前面開口部5dと扉6との間の隙間などから押し出されることにより、加熱室内を略飽和蒸気雰囲気とすることができ、その後も略飽和蒸気雰囲気を維持することができる。
また、調理物の温度に対するビタミンCの増加が極大となる付近の温度帯に維持するように蒸気発生装置40を制御すると良い。前述したように、ほうれん草の場合は45度C付近、大根の場合は50度C付近の温度で調理するとその調理物において極大のビタミンCを含有した調理物を得ることができる。
また、本実施例では、操作部9に「低温スチーム」調理の設定を有し、その下位層で「ビタミンC増加」なる料理メニューを選択できるように構成したが、図12に示すように操作部9に直接「ビタミンC増加」なる料理メニューを選択実行する専用キー9aを設けても良い。そして、そのビタミンCの専用キーの押圧回数により、ほうれん草―パプリカ―大根が順番に表示部10に表示され、所望の調理物が表示された時に、スタートキーを押すことにより該当する調理物にあったビタミンCが増加する調理方法が開始されるように構成しても良い。
なお、上記した実施形態は例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1は本体、2は外箱、3は脚部、4は内箱、5は加熱室、5aは左側壁、5bは右側壁、5cは後壁、5dは前面開口部、6は扉、7は手掛け部、8は操作パネル、8aはビタミンC増加キー、9は操作部、10は表示部、11は扉ロックスイッチ、12は右側隙間空間、13は左側隙間空間、14は下側隙間空間、15は機械室、16はマグネトロン、17は駆動装置、18は導波管、19は温度センサ、30は段部、30aは上段部、30bは下段部、31は角皿、31aは上段角皿、31bは下段角皿、40は蒸気発生装置、41は蒸気発生容器、41aは蒸気発生室、44は蒸気用ヒータ、47は給水口、48はサーミスタ、49は蒸気吹出口、52はカバー部材、53は蒸気口、54は水タンク、55はパイプ、56は給水ポンプ、60は熱風循環機構、61は熱風ファン、62は熱風ヒータ、63は第1の熱風ヒータ、64は第2の熱風ヒータ、65はケーシング、66はファンモータ、67は吸入口、68は吹出口、70は排出開口部、71は蒸気排気機構、72は排気ダンパ、100は制御装置、100aはメモリー、101は電源、を示す

Claims (12)

  1. 緑黄色または淡黄色野菜が収容される加熱室と、
    前記加熱室に蒸気を供給する蒸気供給手段と、
    前記蒸気供給手段を制御する制御手段と、
    緑黄色または淡黄色野菜の種類ごとに緑黄色または淡黄色野菜に含まれるビタミンCが増加する40度C〜60度Cの温度帯及び時間を記憶する記憶部を備え、
    前記制御手段は、前記加熱室に収容された緑黄色または淡黄色野菜の種類に応じてビタミンCが増加する温度帯及び時間を前記記憶部から選択し、前記加熱室に蒸気を供給して選択した温度帯の雰囲気に前記加熱室内の緑黄色または淡黄色野菜を選択した時間晒すように蒸気供給手段を制御することを特徴とする加熱調理器。
  2. 緑黄色または淡黄色野菜が収容される加熱室と、
    前記加熱室に蒸気を供給する蒸気供給手段と、
    前記蒸気供給手段を制御する制御手段と、
    緑黄色または淡黄色野菜の種類ごとに緑黄色または淡黄色野菜に含まれるビタミンCが増加する40度C〜60度Cの温度帯及び時間と、緑黄色または淡黄色野菜に含まれるビタミンCが増加するメニューを含む複数のメニューとを記憶する記憶部と、
    前記記憶部が記憶する複数のメニューから実行するメニューを選択するメニュー選択手段とを備え、
    ビタミンCが増加するメニューが選択されると、前記制御手段は、前記加熱室に収容された緑黄色または淡黄色野菜の種類に応じてビタミンCが増加する温度帯及び時間を前記記憶部から選択し、前記加熱室に蒸気を供給して選択した温度帯の雰囲気に前記加熱室内の緑黄色または淡黄色野菜を選択した時間晒すように蒸気供給手段を制御することを特徴とする加熱調理器。
  3. 前記記憶部は、ビタミンCが増加する温度帯として40度C〜50度Cの温度帯と50度C〜60度Cの温度帯とを記憶し、
    前記制御手段は、前記加熱室に収容された緑黄色または淡黄色野菜の種類に応じて、40度C〜50度Cの温度帯と50度C〜60度Cの温度帯のいずれかの温度帯の雰囲気に前記加熱室内の緑黄色または淡黄色野菜を晒すことを特徴とする請求項1に記載の加熱調理器。
  4. 前記加熱室内の温度を検知する温度検知手段を有し、
    前記制御手段は、前記温度検知手段が検知した前記加熱室内の温度が、選択した温度帯に維持されるように前記蒸気供給手段を制御することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の加熱調理器。
  5. 前記制御手段は、緑黄色または淡黄色野菜のビタミンCが増加する所定の時間帯に、蒸気の供給量を低減または蒸気の供給を停止することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の加熱調理器。
  6. 前記制御手段は、緑黄色または淡黄色野菜の増加するビタミンCの量が極大値付近に到達する時間帯に、蒸気の供給量を低減または蒸気の供給を停止することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の加熱調理器。
  7. 前記加熱室内の蒸気を前記加熱室外に排出する蒸気排気機構をさらに備え、
    前記制御手段は、前記蒸気排気機構を制御し、
    緑黄色または淡黄色野菜のビタミンCが増加する所定の時間帯に、前記加熱室内の蒸気を排出することを特徴とする請求項1乃至請求項6いずれかに記載の加熱調理器。
  8. 前記制御手段は、前記加熱室内が略飽和状態に維持するように前記蒸気供給手段を制御することを特徴とする請求項1乃至請求項7いずれかに記載の加熱調理器。
  9. 緑黄色または淡黄色野菜が収容される加熱室と、前記加熱室に蒸気を供給する蒸気供給手段とを備えた加熱調理器で実行される調理方法において、
    前記加熱室に収容された緑黄色または淡黄色野菜の種類に応じてビタミンCが増加する40度C〜60度Cの温度帯及び時間を選択し、前記蒸気供給手段からの蒸気の供給により前記加熱室内の緑黄色または淡黄色野菜を選択した温度帯の雰囲気に選択した時間晒すことを特徴とする調理方法。
  10. 前記加熱室に収容された緑黄色または淡黄色野菜の種類に応じて、40度C〜50度Cの温度帯と50度C〜60度Cの温度帯のいずれかの温度帯の雰囲気に前記加熱室内の緑黄色または淡黄色野菜を晒すことを特徴とする請求項9に記載の調理方法。
  11. 緑黄色または淡黄色野菜のビタミンCが増加する所定の時間帯に到達した時に緑黄色または淡黄色野菜が晒される前記加熱室内の蒸気の量を低減することを特徴とする請求項9または請求項10記載の調理方法。
  12. 緑黄色または淡黄色野菜のビタミンCが増加する所定の時間帯に到達した時に蒸気排気機構により前記加熱室内の蒸気を前記加熱室外に排気することを特徴とする請求項11記載の調理方法。
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