以下、本発明の実施の形態について、図1〜図17に基づいて詳細に説明する。ここでは、まず、本実施形態に係る電子学習装置の構成について、図1に基づいて説明する。図1は、電子学習装置(コンテンツ再生装置)1の要部構成を示すブロック図である。
電子学習装置1は、コンテンツを再生する装置であり、図示のように、入力部10、画像を表示する表示部11、制御部12、及び記憶部13を備えている。
入力部10は、ユーザの入力操作を受け付けるものであり、ユーザは入力部10を介して電子学習装置1の動作を制御する。ここでは、入力部10は、表示部11の表示面に対する入力操作を検出し、検出した入力操作を受け付ける、いわゆるタッチパネルであることを想定している。無論、入力部10は、ユーザの入力操作を受け付けることのできるものであればよく、入力キーやキーボード等で構成してもよい。また、ここでは、電子学習装置1が入力部10を備えている例を示しているが、入力部10は、電子学習装置1と別体の装置であってもよい。
表示部11は、制御部12の制御に従って画像を表示するものであり、例えば液晶表示装置やEL表示装置等を表示部11として適用することもできる。表示部11も、入力部10と同様に、電子学習装置1と別体の装置であってもよい。
制御部12は、電子学習装置1の動作を統括して制御するものであり、再生処理部20、検索処理部(検索手段、検索結果表示手段)21、履歴データ生成部(履歴データ生成手段、履歴データ削除手段)22、キーワード表示処理部(キーワード表示処理手段)23、辞書表示順決定部(優先度データ生成手段、使用履歴データ生成手段)24、コンテンツ種類判定部(属性特定手段)25、及び辞書キー表示処理部(オブジェクト表示手段)26を含んでいる。
再生処理部20は、コンテンツを再生する処理を行う。具体的には、再生処理部20は、入力部10が受け付けた入力操作の内容に応じたコンテンツを記憶部13から読み出して表示部11に表示させる。ここでは、再生処理部20は、動画像のコンテンツを再生することを想定しているが、静止画像からなるコンテンツをスライドショー表示したり、音声からなるコンテンツを再生したりするものであってもよい。なお、再生するコンテンツが音声を含む場合には、再生処理部20は図示しないスピーカから当該コンテンツの音声を出力する。
検索処理部21は、再生処理部20がコンテンツを再生しているときに入力されたキーワードでデータベースの検索を行って検出したデータに基づく画像を検索結果として表示する。具体的には、検索処理部21は、キーワードを入力させるためのキーワード入力画面を表示部11に表示する。そして、キーワード入力画面の表示中に入力部10が入力を受け付けたキーワードを用いてデータベースの検索を行い、検索結果を表示部11に表示する。なお、ここで検索を行うデータベースは、記憶部13に格納されている辞書データであることを想定している。
履歴データ生成部22は、キーワード検索が行われた履歴を示す履歴データを生成する。具体的には、履歴データ生成部22は、キーワード検索が行われたときのコンテンツの再生位置(コンテンツの先頭からの再生位置)を示す位置情報と、そのキーワードによる検索結果にアクセスするためのアクセス情報とを対応付けて履歴データを生成し、記憶部13に格納する。また、履歴データ生成部22は、上記履歴データに、上記位置情報と上記アクセス情報に加えて、検索に使用したキーワードを対応付ける。
なお、ここでは、上記位置情報として、コンテンツの再生時刻を用い、上記アクセス情報として、検索対象となったデータベースを示す辞書IDと検索に用いられたキーワードを示すキーワードIDとを用いることを想定している。
無論、位置情報は、キーワード検索が行われたときのコンテンツの再生位置を示すものであればよく、この例に限られない。また、アクセス情報は、上記検索結果にアクセスできるような情報であればよく、この例に限られない。例えば、アクセス情報として、キーワードを特定する情報と、辞書を特定する情報とを用いてもよい。
キーワード表示処理部23は、コンテンツの再生時に、過去にキーワード検索が行われたタイミングで、検索に用いられたキーワードを表示部11に表示する。具体的には、キーワード表示処理部23は、履歴データ生成部22が格納した履歴データを参照して、過去にキーワード検索が行われたタイミングと、検索に用いられたキーワードとを特定し、上記のような表示を行う。
また、キーワード表示処理部23は、表示したキーワードが選択されたときには、履歴データのアクセス情報を用いてそのキーワードによる検索結果を取得し、これを表示する。具体的には、キーワード表示処理部23は、表示したキーワードが選択されたときには、選択されたキーワードと、そのキーワードを用いた検索を行ったデータベースとを検索処理部21に通知してキーワード検索を行わせ、その結果を表示させる。
辞書表示順決定部24は、検索処理部21が検索に用いる辞書を自装置のユーザに提示する順序を決定する。具体的には、辞書表示順決定部24は、辞書の使用履歴を示す使用履歴集計データを生成・更新し、この使用履歴集計データを用いて、辞書の表示優先度を規定する辞書表示順データを生成する。なお、使用履歴集計データ及び辞書表示順データの詳細については後述する。
コンテンツ種類判定部25は、再生処理部20が再生しているコンテンツの種類を判定し、その判定結果を辞書キー表示処理部26に通知する。なお、コンテンツの種類とは、そのコンテンツの再生中にどのような辞書をユーザに提示すべきかを判断する基準となるコンテンツの属性を指す。
具体的には、ここでは、コンテンツが属する教科をコンテンツの種類とすることを想定している。教科が分かれば、そのコンテンツの再生中に提示すべき辞書がある程度特定できるためである。無論、コンテンツ種類判定部25が判定するコンテンツの種類は、そのコンテンツの再生中に提示すべき辞書がある程度特定できるようなコンテンツの属性であればよく、この例に限られない。
辞書キー表示処理部26は、コンテンツ種類判定部25が判定したコンテンツの種類に応じて辞書キーに割り当てる辞書を決定する。そして、辞書キー表示処理部26は、辞書表示順決定部24が決定した表示順で辞書キー(オブジェクト)を表示する。
具体的には、辞書キー表示処理部26は、コンテンツの種類と辞書とが対応付けられた種類−辞書対応データを用いて、コンテンツ種類判定部25が判定したコンテンツの種類に対応する辞書を特定し、これらの辞書に対応する辞書キーを優先してユーザに提示する。また、辞書表示順決定部24が生成した辞書表示順データを参照して、表示順位の高い辞書に対応する辞書キーを表示順位の低い辞書に対応する辞書キーよりも優先して表示する。
記憶部13は、電子学習装置1が使用する各種データを格納するものであり、動画データ(コンテンツ)30、辞書データ(データベース)31、履歴データ32、使用履歴集計データ(使用履歴データ)33、辞書表示順データ(優先度データ)34、及び種類−辞書対応データ(対応情報)35を含んでいる。
動画データ30は、再生処理部20が再生するコンテンツの動画データである。すなわち、再生処理部20は、動画データ30を読み出して再生する。なお、ここでは、動画データ30が記憶部13に格納されている例について説明するが、動画データ30は、再生処理部20が再生できるように格納されていればよく、例えば電子学習装置1に接続された外部記憶装置に格納されていてもよい。また、例えば、電子学習装置1と通信可能に接続されたサーバ等の装置に格納されていてもよい。この場合には、動画データ30を電子学習装置1にダウンロードして再生してもよいし、ダウンロードは行わずにストリーミング再生を行ってもよい。
辞書データ31は、検索処理部21がキーワード検索に使用するデータベースであり、ここでは、辞書データ31として英和辞典や国語辞典等、複数の辞書のデータベースが格納されていることを想定している。これらのデータベースでは、見出し語(キーワード検索の対象となる語)と、その意味等を示すデータとが対応付けられており、見出し語と一致するキーワードで検索を行うことにより、その見出し語に対応付けられたその見出し語の意味等を示すデータにアクセスすることができるようになっている。
履歴データ32は、上述のように、履歴データ生成部22が生成して格納するデータであり、キーワード検索が行われたときのコンテンツの再生時刻と、そのキーワードによる検索結果にアクセスするためのアクセス情報とが対応付けられたデータである。
使用履歴集計データ33は、辞書の使用履歴を示すものである。ここでは、使用履歴集計データ33を用いて各辞書の使用頻度を特定し、この使用頻度に基づいて辞書の表示順を決定することを想定している。このため、使用履歴集計データ33は、各辞書について、その使用頻度を示す頻度情報を含むものであればよい。
辞書表示順データ34は、辞書の表示順を示すデータである。上述のように、辞書表示順データ34は、使用履歴集計データ33に基づいて生成される。具体的には、辞書表示順データ34は、使用履歴集計データ33におけるカウント数が多い辞書ほど順番の数値が高くなるように生成される。
また、この辞書表示順データ34を参照して辞書の表示順が決定される。このため、辞書表示順データ34は、各辞書のそれぞれについて、その辞書をユーザに提示する優先度が設定された優先度データと表現することもできる。
種類−辞書対応データ35は、コンテンツの種類と辞書とが対応付けられたデータである。上述のように、この種類−辞書対応データ35を参照して、再生されているコンテンツの種類に応じた辞書が特定される。
〔履歴データ32について〕
履歴データ32は、例えば図2に示すようなデータであってもよい。図2は、履歴データ32の一例を示す図である。図示の履歴データ32は、「研修動画1−1」というコンテンツについて生成されたものであり、番号と、再生時刻と、使用辞書と、キーワードと、辞書IDと、キーワードIDとが対応付けられたデータである。
番号は、履歴データ32に含まれる、再生時刻と使用辞書とキーワードとの組を管理するための番号である。この番号は、履歴データ生成部22が、再生時刻と使用辞書とキーワードとを記憶するときに付与する。
再生時刻は、キーワード検索が行われたときのコンテンツの再生時刻を示すものである。再生時刻は、履歴データ生成部22が、キーワード検索が行われたときのコンテンツの再生時刻を取得して格納する。
使用辞書は、キーワード検索に使用した辞書を示すものである。使用辞書は、履歴データ生成部22が、キーワード検索に用いた辞書を特定して格納する。
キーワードは、キーワード検索に使用したキーワードを示すものである。キーワードは、履歴データ生成部22が、キーワード検索が行われたときに取得して格納する。
辞書IDは、キーワード検索に用いた辞書を特定するものであり、キーワードIDは、検索に用いた辞書において、当該キーワードが格納されている位置を特定するものである。すなわち、ここでは、各辞書に含まれる見出し語(キーワード検索の対象となる語)には、キーワードIDが予め付与されていることを想定している。そして、キーワードによる検索が行われ、検索に用いられたキーワードが上記見出し語と一致したときには、その見出し語に付与されているキーワードIDを含む履歴データ32を生成することを想定している。
この構成によれば、辞書に含まれる各見出し語と、キーワードとを照合して、キーワードに一致する見出し語を探索するという処理を行うことなく、キーワードに一致する見出し語の格納位置を特定し、その見出し語の意味等を示すデータ、つまり検索結果にアクセスすることができる。したがって、キーワードによる再検索を行う場合と比べて、キーワードによる検索結果にたどり着くまでの時間を短縮することができる。
このような履歴データ32を用いることによって、「研修動画1−1」を再生するときに、過去にキーワード検索が行われたタイミングで、そのキーワード検索に用いられたキーワードを表示することができる。そして、表示したキーワードが選択されたときには、そのキーワードによる検索を再度実行させて、その検索結果を表示させることができる。
なお、履歴データ32は、過去にキーワード検索が行われたタイミングでキーワードを表示することができ、表示したキーワードが選択されたときに、そのキーワードによる検索結果を表示させることができるものであればよく、図2の例に限られない。
すなわち、図2の例では、キーワードによる検索結果にアクセスするための情報として、辞書ID及びキーワードIDを履歴データ32に含める例を示した。しかしながら、履歴データ32には、検索が行われたときの再生位置を示す位置情報と、検索の結果にアクセスするためのアクセス情報とが含まれていればよく、上述の例に限られない。例えば、アクセス情報として、キーワードと使用辞書を示す情報のみを含むものであってもよいし、検索結果の格納位置を示す情報(アドレス等)が含まれていてもよい。
〔使用履歴集計データ33について〕
使用履歴集計データ33は、図3に示すようなものであってもよい。図3は、使用履歴集計データ33の一例を示す図である。図示の使用履歴集計データ33は、辞書IDとカウント数とが対応付けられたデータである。つまり、図示の使用履歴集計データ33は、各辞書の使用回数をカウントするカウンタである。
このような使用履歴集計データ33を用いることによって、何れの辞書の使用頻度が高いかを特定することができ、これにより、使用頻度が高い辞書を、使用頻度が低い辞書に優先してユーザに提示することができる。
なお、使用履歴集計データ33は、各辞書を特定する情報と、その辞書の使用頻度を示す情報とが対応付けられたものであればよく、図示の例に限られない。例えば、辞書IDの代わりに辞書名が格納されていてもよい。また、例えば、使用回数の代わりに、「高」、「中」、「低」等のような、使用頻度の高低を示す情報が格納されていてもよい。
なお、ここでは、履歴データ32を用いて使用履歴集計データ33を生成することを想定している。具体的には、履歴データ32に含まれる「辞書ID」のそれぞれについて、「再生時刻」が記録されている件数をカウントし、辞書IDとカウントした件数を対応付けることにより、図3に示すような使用履歴集計データ33を生成する。
〔辞書表示順データ34について〕
辞書表示順データ34は、図4に示すようなものであってもよい。図4は、辞書表示順データ34の一例を示す図である。図示の辞書表示順データ34は、辞書の表示順(優先度)を示す数値と辞書名とが対応付けられたデータである。
つまり、図示の例では、表示順を示す数値が小さい順に辞書を提示する(辞書キーに割り当てる)ことを想定している。なお、辞書表示順データ34は、各辞書の表示順を特定することができるようなものであればよく、図示の例に限られない。例えば、辞書名の代わりに辞書ID等のような辞書を特定するための情報が対応付けられていてもよい。
なお、ここでは、辞書表示順決定部24が使用履歴集計データ33を用いて辞書表示順データ34を生成することを想定しているが、電子学習装置1で一度も検索が行われていない場合に対応するために、辞書表示順データ34を記憶部13に予め格納しておいてもよい。
また、ユーザ操作によって、辞書表示順データ34の値を設定・変更できるようにしてもよい。これにより、ユーザの好みの表示順で辞書の提示を行うことも可能になる。
〔種類−辞書対応データ35について〕
種類−辞書対応データ35は、図5に示すようなものであってもよい。図5は、種類−辞書対応データ35の一例を示す図である。図示の種類−辞書対応データ35は、コンテンツの種類と辞書名とが対応付けられたデータである。
図示の例では、種類として「国語」、「英語」、及び「社会」が含まれている。つまり、ここでは「教科」がコンテンツの種類であることを想定している。そして、各教科には、その教科で使用頻度の高い辞典がそれぞれ対応付けられている。
具体的には、「国語」には、「国語辞典K」、「国語辞典D」、及び「国語辞典M」が対応付けられている。また、「英語」には、「英和辞典G」、「英和辞典P」、及び「英英辞典O」が対応付けられている。そして、「社会」には、「人物事典A」、「地図B」、及び「地図C」が対応付けられている。これらの辞典及び事典は、辞書データ31として記憶部13に格納されている。地図についても同様である。なお、地図のデータベースは、地名等をキーワードとして検索を行い、その地名等が含まれる地図を検索結果として提示するためのデータベースである。
この種類−辞書対応データ35を用いることによって、再生しているコンテンツの種類に応じた辞書等を特定することができる。例えば、再生しているコンテンツが「国語」のコンテンツである場合に、表示すべき辞書が「国語辞典K」、「国語辞典D」、及び「国語辞典M」であることを特定することができる。
また、図示の例では、各辞書に番号が対応付けられている。この番号は、各教科に対応付けられた辞書を管理する番号である。
〔電子学習装置1の動作例(履歴データの生成及び記録)〕
次に、電子学習装置1の動作例について、図6に基づいて説明する。図6は、電子学習装置1の動作例を示す図であり、同図(a)は辞書選択前、同図(b)は選択した辞書を用いたキーワード検索時、同図(c)はキーワード検索実行後における動作例を示している。
同図(a)の例では、画像表示領域A1には、コンテンツの画像が表示されている。ここでは、英会話の学習用のコンテンツが再生され、その画像が画像表示領域A1に表示されていることを想定している。
また、画像表示領域A1の隣には、キーK1〜K5が表示されている。キーK1〜K5は、いわゆるソフトウェアキーであり、キーK1〜K5に対してタッチペンPや指などでタッチ操作を行うことによって、キーK1〜K5に予め割り当てられた処理を電子学習装置1に実行させることができる。
キーK1〜K4は、辞書呼び出し用の辞書キーである。辞書キーに割り当てられる辞書は、再生中のコンテンツに応じて決定される。また、各辞書は、その辞書の使用頻度に応じた優先度で辞書キーに割り当てられる。
ここでは、英語に関するコンテンツを再生していることを想定しているので、キーK1〜K4には、英語の学習中に使用される可能性の高い、英和辞典G、英和辞典P、英英辞典O、及び国語辞典Kがそれぞれ割り当てられている。また、これらの辞書は、使用頻度順に割り当てられている。
つまり、ここでは、ユーザの目に付きやすくユーザが選択しやすい画面の一番上に表示されるキーK1に、最も使用頻度が高い辞書(この例では英和辞典G)を割り当てる。以下、使用頻度の順に、キーK2〜4に英和辞典P、英英辞典O、国語辞典Kがそれぞれ割り当てられる。
なお、辞書キーの表示は、表示の優先度が高い辞書に対応する辞書キーが、優先度のより低い辞書に対応する辞書キーよりも、ユーザが選択しやすいようなものであればよく、図示の例に限られない。例えば、優先度が高い辞書に対応する辞書キーについては、他の辞書キーと色を変える、点灯させる、他の辞書キーよりも大きく表示する等のハイライト表示を行ってもよい。
これらの辞書キーにタッチ操作が行われたときには、電子学習装置1は、その辞書キーに対応付けられた辞書によってキーワード検索を行うための画面を表示する。これにより、ユーザは、学習中に意味を確認したい用語や単語などが出てきたときに、その語を容易に検索することができる。そして、再生中のコンテンツに応じた辞書が、使用頻度順に表示されることにより、ユーザは所望の辞書を容易に選択することができる。
また、キーK5は、選択対象の辞書を切り替えるための切替キーであり、この切替キーにタッチ操作が行われたときには、電子学習装置1は、検索に使用できる辞書の他の候補を辞書キーとして表示する。再生中のコンテンツと関連性の低い辞書や使用頻度の低い辞書は、この切替キーを操作することで選択可能となる。
ここで、キーK1にタッチ操作が行われたときには、電子学習装置1は、コンテンツの再生を一時停止し、同図(b)のような画面を表示する。図示の例では、キーワード検索に使用する辞書の名称(英和辞典G)が表示されていると共に、キーワード表示領域A2及びキーボードK6が表示されている。
つまり、ここでは、キーボードK6に含まれる文字等をタッチペンP等で選択することによって、検索に使用するキーワード(辞書で調べたい用語)を構成する文字の入力を行うことを想定している。入力した文字はキーワード表示領域A2に表示され、キーボードK6の「Enter」を選択することによって、入力した文字列をキーワードとして検索が行われる。
図6(b)では、「Compliance」と入力して決定する(「Enter」のキーを入力する)ことを想定しており、これにより、同図(c)のような表示が行われる。図示の例では、キーワード検索に使用した辞書の名称が表示されていると共に、該辞書で「Compliance」を検索した結果が表示されている。また、辞書検索結果の表示を終了して、コンテンツの再生に戻るためのキーK7も表示されている。
ここで、電子学習装置1は、このようなキーワード検索が行われたときには、キーワード検索が行われたときのコンテンツの再生時刻と、上記のキーワード検索の結果を示すデータにアクセスするためのアクセス情報とを対応付けた履歴データ32を生成して記憶する。なお、ここでは、上記アクセス情報として、キーワード検索の対象となった辞書の辞書IDと、検索に用いたキーワードと、該キーワードのキーワードIDとを含めることを想定している。
そして、電子学習装置1は、次に上記コンテンツを再生するときに、この履歴データ32を参照して、過去にキーワード検索が行われたタイミングで、その検索に用いられたキーワードを表示する。なお、キーワードを表示するときの動作例については、以下説明する。
〔電子学習装置1の動作例(キーワードの表示)〕
続いて、電子学習装置1が履歴データ32に基づいてキーワードを表示するときの動作例を図7に基づいて説明する。図7は、電子学習装置1が、コンテンツの再生中にキーワードを表示するときの動作の一例を示す図であり、同図(a)はキーワードを表示していないときの画面例を示し、同図(b)はキーワードを表示したときの画面例を示し、同図(c)は表示したキーワードが選択されたときの画面例を示している。
同図(a)に示すように、キーワードを表示していないときには、図6(a)の例と同様に、画像表示領域A1にコンテンツの画像を表示すると共に、キーK1〜K5を表示する。
ここで、電子学習装置1は、コンテンツの再生時刻と、履歴データ32に格納されている再生時刻とが一致するかを監視しており、一致することが確認されたときには、一致した再生時刻と対応付けられているキーワードを表示する。例えば、キーワード「Compliance」に対応付けられている再生時刻となったときには、図7(b)に示すように、「Compliance」と表示されたキーK8を表示する。
そして、表示したキーK8がタッチペンPや指等で選択されたときには、電子学習装置1は、図7(c)に示すように、キーワード「Compliance」で検索を行った結果を表示する。
このように、電子学習装置1は、以前にキーワード検索が行われたタイミングで、その検索に用いられたキーワードを表示する。このキーワードは、以前にユーザが辞書データ31を用いて調べたものであるから、そのときにユーザがその意味等を記憶していれば、改めてそのキーワードによる検索結果を表示する必要はなく、コンテンツの再生を継続することが望ましい。その一方で、以前に検索した結果をユーザが忘れていることもある。
そこで、電子学習装置1は、表示したキーワードが選択されないときには、そのキーワードで検索を行った結果を表示せず、表示したキーワードが選択されたときには、そのキーワードで検索を行った結果を表示する。
これにより、ユーザは、検索結果の表示が不要と判断したときには、そのままコンテンツの再生を継続することができる。また、表示されるのがキーワードのみであるから、コンテンツの視聴が妨げられることもない。そして、検索結果を確認したいと考えたときには、図6(b)のような文字入力の手間をかけることはなく確認が可能である。
なお、キーワードを表示させる代わりに、検索結果を表示させても構わないが、検索結果が長文になるような場合にはコンテンツの視聴が妨げられると考えられ、またキーワードによる検索結果をユーザが覚えていたか否かの確認がし難くなるので、キーワードを表示して、そのキーワードが選択されたときに検索結果を表示することが好ましい。
また、キーワードの表示は、ユーザがキーワードを認識できるような態様であればよく、図7(b)の例に限られない。例えば、字幕スーパーのように、コンテンツの画像と重畳してキーワードを表示してもよい。
また、同じ再生時刻または近い再生時刻に複数のキーワードが記録されているときには、図8の例のように、複数のキーワードを同時に表示してもよい。図8は、複数のキーワードを同時に表示する例を示す図である。
図8の例では、「Compliance」に加えて「CSR」のキーワードが表示されている。ユーザは、これらのキーワードの何れでも選択することができ、キーワードを選択することによって、そのキーワードによる検索結果を確認することができる。
また、表示されたキーワードを選択して、そのキーワードによる検索結果を確認したユーザは、次に同じコンテンツを再生するときには、そのキーワードを表示させる必要がないと判断することも考えられる。つまり、コンテンツを繰り返し再生することにより、ユーザの知識が定着してゆくので、知識の定着度合いに応じて表示させるキーワードを変更できるようにすることが好ましい。
例えば、図9のような画面を表示して、履歴データ32から記録を削除するか否かをユーザに選択させてもよい。図9は、履歴データ32から記録を削除するか否かをユーザに選択させるための表示画面の一例を示している。
図9の例では、図7(b)の例と同様に「閉じる」と表示されたキーK7が表示されていると共に、「削除」と表示されたキー(削除用オブジェクト)K10が表示されている。すなわち、ユーザは、このキーK10を選択することによって、履歴データ32から「Compliance」のデータを削除することができる。これにより、次に同じコンテンツを再生するときには、「Compliance」のキーワードが表示されなくなる。
なお、履歴データを削除するキーK10を表示するタイミングは、上述の例に限られず、例えばキーワードが表示されたときにキーK10を表示してもよい。これにより、検索結果を確認するまでもなく、キーワードの履歴データを削除することができる。
また、表示したキーワードが選択されなかった場合には、ユーザがそのキーワードの検索結果の表示を不要と判断していると考えられるので、選択されなかったキーワードの履歴データ32を削除するようにしてもよい。
〔処理の流れ〕
次に、電子学習装置1が実行する処理の流れについて、図10に基づいて説明する。図10は、電子学習装置1が実行する処理の一例を示すフローチャートである。
再生処理部20は、再生するコンテンツの選択を待ち受けている(S1)。ここで、入力部10に対する入力操作からコンテンツの再生指示があったことを確認した場合(S1でYES)には、再生処理部20は、その旨をコンテンツ種類判定部25に通知する。この通知を受信したコンテンツ種類判定部25は、辞書割当処理を行って各辞書キーに辞書を割り当てる(S2)。なお、辞書割当処理の詳細については後述する。
また、コンテンツの再生指示があったことを確認した再生処理部20は、再生を指示されたコンテンツを記憶部13の動画データ30から読み出して再生を開始する(S3)。つまり、ここで再生するコンテンツは動画のコンテンツであることを想定している。
ここで、検索処理部21は、S2で辞書の割り当てを行った辞書キーの選択を待ち受けており(S4)、辞書キーが選択されたことを確認した場合(S4でYES)には、再生処理部20にコンテンツの再生を一時停止させ(S5)、S6の処理に進む。一方、辞書キーが選択されたことが確認されなかった場合(S4でNO)には、S12の処理に進む。
S6では、検索処理部21は、選択された辞書キーに応じたキーワード入力画面、より詳細には選択された辞書キーに割り当てられた辞書を用いた検索用のキーワード入力画面を表示部11に表示させて(S6)、検索が実行されるのを待ち受ける(S7)。
なお、S6では、例えば、英和辞書のように、アルファベットでキーワードを入力する辞書が割り当てられた辞書キーが選択されたときには、アルファベット入力用のキーワード入力画面を表示する。同様に、和英辞書のように、仮名でキーワードを入力する辞書が割り当てられた辞書キーが選択されたときには、仮名入力用のキーワード入力画面を表示する。
そして、キーワードが入力され、検索の実行指示が入力されたときには、検索処理部21は、S4で選択された辞書キーに割り当てられた辞書で当該キーワードの検索を行い、検索結果を表示部11に表示する(S8)。また、検索処理部21は、検索に使用したキーワード、該キーワードのキーワードID、及び検索に使用した辞書の辞書IDを履歴データ生成部22に通知する。
上記の通知を受けた履歴データ生成部22は、再生処理部20からコンテンツの現在の再生時刻、つまりS5で一時停止したときの再生時刻を取得し、取得した再生時刻と、検索処理部21から通知されたキーワード、キーワードID、及び辞書IDを対応付けて履歴データ32を生成し、記憶部13に格納する(S9)。
一方、S8で検索結果を表示した検索処理部21は、検索結果の表示を終了するか否かを確認する(S10)。ここで、検索結果の表示を終了することを確認した場合(S10でYES)には、検索処理部21は、再生処理部20にコンテンツの再生を再開するように指示する。これにより、検索結果の表示が終了し、代わりにコンテンツの画像が表示部11に表示されるようになる(S11)。
再生を再開した再生処理部20は、動画再生を終了するか否かを確認し(S12)、終了しないことを確認した場合(S12でNO)には処理はS4に戻る。一方、動画再生を終了することを確認した場合(S12でYES)には処理はS13に進み、再生処理部20は、動画の再生を終了する。また、再生処理部20は、動画の再生を終了する旨を辞書表示順決定部24に通知する。
S12では、再生処理部20は、再生中のコンテンツの終了時刻まで再生したとき、または入力部10が再生を終了する旨の入力操作を受け付けたときに、動画再生を終了すると判断する。
動画の再生を終了する旨の通知を受信した辞書表示順決定部24は、履歴集計処理を行い(S14)、これにより、コンテンツの再生中に行われた検索の履歴が使用履歴集計データ33に反映される。履歴集計処理の詳細については後述する。
なお、S11において、再生処理部20は、コンテンツの再生を停止した位置から再生を再開してもよいが、停止した再生位置(検索を開始する入力操作が行われたときの再生位置)よりも前(コンテンツの先頭寄り)の再生位置から再生を再開してもよい。これは、検索の契機となるタイミング(例えば、不明な用語が使われたとき)と、ユーザが検索を開始する入力操作を行うタイミングとに差があるためである。つまり、検索を行う契機となったコンテンツの再生位置よりも前からコンテンツの再生を再開することによって、ユーザは、検索の結果を認識した状態で、検索の契機となるシーン(例えば、不明な用語が使われたシーン)を確認することが可能になり、コンテンツの理解を深めることができる。
〔キーワード表示処理〕
続いて、電子学習装置1がキーワードを表示するキーワード表示処理について図11に基づいて説明する。図11は、キーワード表示処理の一例を示すフローチャートである。キーワード表示処理は、コンテンツの再生中に行われる処理である。
入力部10に対する入力操作からコンテンツの再生指示があったことを確認した再生処理部20は、再生を指示されたコンテンツを記憶部13の動画データ30から読み出して再生を開始する(S20)。
コンテンツの再生が開始されると、キーワード表示処理部23は、履歴データ32を参照して、コンテンツの現在の再生時刻と、履歴データ32に格納されている再生時刻とで一致するものがあるか確認する(S21)。
ここで、一致するものが確認されなかった場合(S21でNO)には、処理はS32に進む。一方、一致するものが確認された場合(S21でYES)には、キーワード表示処理部23は、履歴データ32において、現在の動画データ再生時刻と一致する再生時刻に対応付けられているキーワードを特定する。そして、キーワード表示処理部23は、特定したキーワードを表示部11に表示する(S22)。そして、キーワード表示処理部23は、表示したキーワードが選択されたか否かを確認する(S23)。
ここで、キーワードの選択が確認されなかった場合(S23でNO)には、キーワード表示処理部23は、キーワードの表示後、予め定めた一定時間が経過したか否かを確認する(S24)。
そして、一定時間が経過したことが確認された場合(S24でYES)には、キーワード表示処理部23は、キーワードの表示を終了し(S25)、S32の処理に進む。一方、一定時間が経過したことが確認されなかった場合(S24でNO)には、S23の処理に戻る。
ここで、S23において、キーワードが選択されたことを確認したとき(S23でYES)には、キーワード表示処理部23は、再生処理部20に再生を一時停止するよう指示する(S26)。また、キーワード表示処理部23は、選択されたキーワードとそのキーワードで検索した辞書を示す情報とを検索処理部21に通知する。この通知を受けた検索処理部21は、通知されたキーワードで通知された辞書の検索を行い、その結果を表示部11に表示する(S27)。
検索結果を表示させた検索処理部21は、検索結果の表示を終了するか否かを確認する(S28)。ここで、検索結果の表示を終了することを確認した場合(S28でYES)には、検索処理部21は、検索結果を表示していたキーワードに対応する履歴データ32の記録を消去するか否かを確認する(S29)。
例えば、S27において、図9に示すような画面で検索結果を表示していた場合には、キーK10が選択されたときに、検索結果の表示を終了すると判断する(S28でYES)と共に、記録を消去すると判断する(S29でYES)。一方、図9の画面例でキーK7が選択されたときには、検索結果の表示を終了すると判断し(S28でYES)、記録を消去しないと判断する(S29でNO)。
S29において、記録を消去することを確認した場合(S29でYES)には、検索処理部21は、その旨を履歴データ生成部22に通知する。そして、この通知を受けた履歴データ生成部22は、履歴データ32から該当する記録を削除する。例えば、図9の画面例でキーK10が選択されたときには、キーワード「Compliance」に対応する履歴データを削除する。
S31では、検索処理部21は、再生処理部20にコンテンツの再生を再開するように指示する。これにより、検索結果の表示が終了し、代わりにコンテンツの画像が表示されるようになる。
コンテンツの再生を再開した再生処理部20は、動画再生を終了するか否かを確認し(S32)、終了しないことを確認した場合(S32でNO)には、処理はS21に戻る。一方、コンテンツの再生を終了することを確認した場合(S32でYES)には処理はS33に進み、再生処理部20は、コンテンツの再生を終了し、これによりキーワード表示処理は終了する。
なお、上記の例では、コンテンツの現在の再生時刻と、履歴データ32に格納されている再生時刻とが一致したときに、その再生時刻に対応付けられているキーワードを表示する例を示したが、履歴データ32の再生時刻より前にキーワードを表示してもよい。
例えば、キーワードの表示タイミングを、検索を開始するための入力操作を受け付けたときのコンテンツの再生位置よりも前にずらした場合には、検索を行う契機となったコンテンツの再生位置と、実際に検索を行ったときの再生位置とのずれを小さくすることができるので好ましい。
〔辞書割当処理〕
続いて、図10のS2で行われる辞書割当処理の詳細について、図12に基づいて説明する。図12は、辞書割当処理の一例を示すフローチャートである。
まず、コンテンツ種類判定部25は、再生処理部20が再生しているコンテンツの種類を判定し(S40)、判定結果を辞書キー表示処理部26に通知する。なお、コンテンツの種類の判定方法については後述する。
次に、コンテンツの種類の判定結果を受信した辞書キー表示処理部26は、通知されたコンテンツの種類に応じた辞書を特定する(S41)。具体的には、辞書キー表示処理部26は、種類−辞書対応データ35を参照して、通知された種類に対応付けられた辞書を特定する。
続いて、辞書キー表示処理部26は、辞書の並び順を決定する(S42)。具体的には、辞書キー表示処理部26は、辞書表示順データ34を参照して、S41で特定した辞書が、辞書表示順データ34に規定される「順番」の値が小さいものから順に並ぶように、辞書の並び順を決定する。続いて、辞書キー表示処理部26は、S41で特定した辞書以外の辞書が、辞書表示順データ34に規定される「順番」の値が小さいものから順に並ぶように、辞書の並び順を決定する。これにより、全ての辞書の並び順(表示の優先度)が決定されたことになる。
最後に、辞書キー表示処理部26は、S42で決定した並び順に従って辞書キーに辞書を割り当て(S43)、辞書割当処理を終了する。具体的には、辞書キー表示処理部26は、予め定められた数の辞書キーを表示部11に表示すると共に、表示した辞書キーにS42で決定した並び順に従って辞書名を表示する。なお、辞書キーに割り当てられなかった辞書については、例えば図6(a)のキーK5が選択されて、辞書キーの表示が切り替えられたときに表示する。
この後、辞書キーが選択されたときには、検索処理部21は、選択された辞書キーに辞書キー表示処理部26が対応付けていた辞書で検索を行う。
〔コンテンツの種類判定方法〕
次に、コンテンツ種類判定部25がコンテンツの種類を判定する方法について、図13に基づいて説明する。図13は、コンテンツが格納されているフォルダの構成をツリー形式で示す図である。なお、同図では、フォルダとファイルとを区別するために、フォルダの名称の後には(F)を付している。
図13の例では、「コンテンツ」フォルダの中に「テキスト」フォルダと「動画」フォルダとが含まれている。そして、「テキスト」フォルダの中には「人物事典.pdf」等が格納されている「日本史」フォルダと、「世界地図.pdf」等が格納されている「世界史」フォルダとが含まれている。
また、「動画」フォルダの中には「国語」、「数学」、「英語」の教科のフォルダが格納されており、各教科のフォルダ内には、その教科を更に細かく分類した「国I」、「数I」、「TOEIC600点突破講座」等のフォルダが含まれている。そして、「TOEIC600点突破講座」フォルダの中には、「TOEIC600点突破講座(1).avi」〜「TOEIC600点突破講座(3).avi」の3つの動画ファイルが格納されている。
このように、図13の例では、「教科」という基準でコンテンツを分類し、フォルダ分けしている。したがって、コンテンツ種類判定部25は、再生中のコンテンツが格納されているフォルダを特定し、そのフォルダが何れの「教科」のフォルダに属するかを確認することによって、そのコンテンツが何れの「教科」に属するかを判定することができる。
なお、コンテンツの種類の判定方法は、上記の例に限られない。例えば、コンテンツのファイルに付加されたプロパティ等の情報にコンテンツの種類が含まれている場合には、この情報を参照することによって、コンテンツの種類を判定することもできる。また、例えば、コンテンツのファイルとは別のファイル(例えばXMLファイル等)に、そのコンテンツに付随する情報等が記録されている場合には、そのファイルを参照することによって、コンテンツの種類を判定することもできる。
〔履歴集計処理〕
続いて、図10のS14で行われる履歴集計処理の詳細について、図14に基づいて説明する。図14は、履歴集計処理の一例を示すフローチャートである。
まず、辞書表示順決定部24は、履歴データ32を参照して、各辞書の使用回数をカウントする。そして、カウントした使用回数と、その辞書の辞書IDとを対応付けて使用履歴集計データ33を生成する(S50)。
次に、辞書表示順決定部24は、S50で生成した使用履歴集計データ33を記憶部13に格納する。つまり、辞書表示順決定部27は、S50でカウントした使用回数に基づいて使用履歴集計データ33を更新する(S51)。これにより、履歴集計処理は終了する。
〔複数の装置における検索の履歴を集計する例〕
上述では、電子学習装置1において行われた検索の履歴に基づいて辞書の表示順を決定する例を説明したが、複数の装置で行われた検索の履歴に基づいて辞書の表示順を決定してもよい。
ここでは、複数の装置で行われた検索の履歴に基づいて辞書の表示順を決定する電子学習システムの例を図15に基づいて説明する。図15は、電子学習システム60に含まれる、電子学習装置(コンテンツ再生装置)40とサーバ(集計装置)50の要部構成を示すブロック図である。なお、図1の電子学習装置1と同様の構成については同一の参照番号を付し、その説明を省略する。
電子学習装置40は、図1の電子学習装置1と比べて、通信部14を備えている点、及び辞書表示順決定部24が辞書表示順決定部(優先度データ生成手段、使用履歴データ生成手段)27に代わっている点が異なっている。なお、記憶部13に格納されている使用履歴集計データ(端末)33は、図1の使用履歴集計データ33と名称は異なっているがデータの構成は同じである。
通信部14は、電子学習装置40が他の装置と通信するためのものである。ここでは、電子学習装置40は、通信部14から通信ネットワークに接続し、通信ネットワークを介してサーバ50と通信することを想定している。
辞書表示順決定部27は、自装置で行われた検索の履歴を示す使用履歴集計データ(端末)をサーバ50に送信する。これにより、サーバ50は、電子学習装置40が行った検索の履歴を反映させた使用履歴集計データ(サーバ)(統合使用履歴データ)を生成することができる。
そして、辞書表示順決定部27は、サーバ50が生成(更新)した使用履歴集計データ(サーバ)を受信して、使用履歴集計データ(端末)33を更新する。使用履歴集計データ(サーバ)には、他の装置における検索の履歴も反映されているので、上記の更新によって他の装置における検索の履歴が使用履歴集計データ(端末)33に反映される。
サーバ50は、電子学習装置40が送信する使用履歴集計データ(端末)を受信して、使用履歴集計データ(サーバ)を更新し、更新した使用履歴集計データ(サーバ)を電子学習装置40に送信する装置である。図示のように、サーバ50は、サーバ通信部51、サーバ制御部52、及びサーバ記憶部53を備えている。
サーバ通信部51は、サーバ50が他の装置と通信するためのものである。ここでは、サーバ通信部51は、通信ネットワークを介して電子学習装置40、及び電子学習装置40と同様に使用履歴集計データ(端末)33を生成して送信する装置と通信することを想定している。
サーバ制御部52は、サーバ50の動作を統括して制御するものであり、サーバ制御部52には使用履歴集計部54が含まれている。使用履歴集計部54は、電子学習装置40が送信する使用履歴集計データ(端末)を受信して、使用履歴集計データ(サーバ)を更新し、更新した使用履歴集計データ(サーバ)を電子学習装置40に送信する。
サーバ記憶部53は、サーバ50で使用する各種データを格納するものであり、サーバ記憶部53には使用履歴集計データ(サーバ)55が含まれている。使用履歴集計データ(サーバ)55は、複数の装置における辞書の使用履歴が反映されたデータである。使用履歴集計データ(サーバ)55は、辞書を特定する情報と、その辞書の使用頻度を示す情報とが対応付けられたものであればよく、例えば、図3のようなものであってもよい。
〔履歴集計処理(端末側)〕
続いて、電子学習装置40が実行する履歴集計処理(端末側)について図16に基づいて説明する。図16は、電子学習装置40が実行する履歴集計処理(端末側)の一例を示すフローチャートである。なお、この処理は、図10のS14で図14の処理の代わりに行われる。
まず、辞書表示順決定部27は、履歴データ32を参照して、各辞書の使用回数をカウントする。そして、カウントした使用回数と、その辞書の辞書IDとを対応付けて使用履歴集計データ(端末)33を生成する(S60)。
次に、辞書表示順決定部27は、S60で生成した使用履歴集計データ(端末)33を、通信部14を介してサーバ50に送信する(S61)。この使用履歴集計データ(端末)33を受信したサーバ50は、後述する履歴集計処理(サーバ側)によって、使用履歴集計データ(サーバ)55を電子学習装置40に送信する。
そして、辞書表示順決定部27は、使用履歴集計データ(サーバ)55を受信し(S62)、受信した使用履歴集計データ(サーバ)55を使用履歴集計データ(端末)33として記憶部13に格納する。つまり、辞書表示順決定部27は、使用履歴集計データ(端末)33を使用履歴集計データ(サーバ)55で更新する(S63)。これにより、履歴集計処理(端末側)は終了する。
このようにして更新された使用履歴集計データ(端末)33を用いて辞書の表示順を決定することにより、他の装置のユーザがよく使用する辞書も優先的に辞書キーに割り当てられる。このため、他の装置のユーザがどのような辞書を使用しているかを認識することができ、他のユーザの使用頻度の高い辞書を選択することもできる。
〔履歴集計処理(サーバ側)〕
次に、サーバ50が実行する履歴集計処理(サーバ側)について、図17に基づいて説明する。図17は、サーバ50が実行する履歴集計処理(サーバ側)の一例を示すフローチャートである。
サーバ50の使用履歴集計部54は、電子学習装置40の辞書表示順決定部27が送信した使用履歴集計データ(端末)33を受信する(S70)。続いて、使用履歴集計部54は、受信した使用履歴集計データ(端末)33を用いて、サーバ記憶部53に格納されている使用履歴集計データ(サーバ)55を更新する(S71)。具体的には、使用履歴集計部54は、受信した使用履歴集計データ(端末)33に含まれる各カウント数を、使用履歴集計データ(サーバ)55において対応する辞書IDのカウント数にそれぞれ加算することによって、使用履歴集計データ(サーバ)55を更新する。
使用履歴集計データ(サーバ)55に格納されているカウント数は、電子学習装置40及び/または他の装置から受信した使用履歴集計データ(端末)33のカウント数を集計したものであるから、上記更新後のカウント数は、電子学習装置40及び/または他の装置の使用履歴集計データ(端末)33を集計したものとなる。
そして、使用履歴集計部54は、更新後の使用履歴集計データ(サーバ)55を、サーバ通信部51を介して電子学習装置40に送信する(S72)。これにより、履歴集計処理(サーバ側)は終了する。
〔使用データの変形例〕
上述では、使用履歴集計データ33から生成した辞書表示順データ34を用いて辞書の表示順を決定する例を説明したが、使用履歴集計データ33から直接辞書の表示順を決定することもできる。例えば、図3の使用履歴集計データ33を用いる場合には、カウント数の多い順に表示順を決定すればよい。
また、上述では、履歴データ32を用いて使用履歴集計データ33を生成する例を説明したが、履歴データ32を用いずに使用履歴集計データ33を生成することももちろん可能である。例えば、検索の回数を辞書毎にカウントする構成を設けて、この構成により使用履歴集計データ33を生成してもよい。ただし、履歴データ32を用いた場合には、電子学習装置1の備える構成を増加させずに済むので、履歴データ32を用いることが好ましい。
〔辞書データ格納先の変形例〕
上述では、電子学習装置1が備える記憶部13に辞書データ31が格納されている例を説明したが、電子学習装置1が辞書データ31による検索結果をユーザに提示することができるようになっていれば、辞書データ31は他の装置に格納されていてもよい。また、辞書データ31を用いた検索についても電子学習装置1以外の装置が行い、電子学習装置1はその検索結果を取得する構成であっても構わない。
この場合、電子学習装置1は、図15の電子学習装置40のように通信部14を備えていればよい。そして、検索処理部21は、キーワードを用いた検索を外部の装置に実行させ、その結果を表示すればよい。
具体的には、検索処理部21は、キーワードを入力させるためのキーワード入力画面を表示部11に表示する。そして、キーワード入力画面の表示中に入力部10が入力を受け付けたキーワードと、そのキーワードで検索するデータベースを特定する情報と、該キーワードによる検索の実行指示とを、通信部14を介して外部の装置に送信する。そして、外部の装置からその検索の結果を受信して、表示部11に表示する。
〔検索結果を表示するための構成の変形例〕
上述では、コンテンツ再生時に表示したキーワードが選択されたときに、選択されたキーワードを用いた検索を再度行うことによって検索結果を表示する例を説明した。しかしながら、電子学習装置1または40は、コンテンツ再生時に表示したキーワードが選択されたときに、選択されたキーワードを用いた検索の結果を表示できるようになっていればよく、上記の例に限られない。
例えば、履歴データ32に検索結果を含めてもよい。この場合には、キーワードが選択されたときに、履歴データ32から検索結果を取得することができるので、再度検索を行うことなく検索結果を表示することができる。また、例えば、履歴データ32とは別に検索結果を記憶しておき、この検索結果にアクセスするための情報(例えば、検索結果の格納先アドレス等)を履歴データ32に含めておいてもよい。
特に、〔辞書データ格納先の変形例〕に記載した構成のように、外部のデータベースで検索を行う場合には、再検索に時間がかかることが予想されるので、検索結果を電子学習装置1の内部に格納しておくことが好ましい。
〔検索対象のデータベースについて〕
上述では、国語辞書、英和辞書等のデータベースの何れかでキーワードを検索する例を説明したが、検索に用いるデータベースはこれらの例に限られない。例えば、百科事典等の事典や字典等のデータベースを用いてもよいし、英語以外の外国語の辞書のデータベースを用いてもよい。また、例えば、インターネット等のネットワーク上に設けられたデータベースを用いて検索を行ってもよい。
また、ネットワーク上のデータベースで検索を行う場合には、所望の検索結果を得るために、キーワードを追加して検索を行ったり、検索条件を付けて検索を行ったりすることも考えられる。
このような検索を行った場合には、最終的な検索結果にアクセスするための情報(例えばアドレス等)を履歴データ32に格納しておけばよい。また、検索条件を履歴データ32に格納しておいてもよく、この場合には格納された検索条件を用いて再検索を行うことになる。
さらに、データベースを用いた検索は、キーワード検索に限られず、任意の検索手法が適用可能である。この場合にも、検索手法に応じて、その検索結果にアクセスするための情報を履歴データ32に格納しておけばよい。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
〔ソフトウェアによる構成例〕
最後に、電子学習装置1及び40の各ブロック、特に制御部12は、集積回路(ICチップ)上に形成された論理回路によってハードウェア的に実現してもよいし、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェア的に実現してもよい。
後者の場合、電子学習装置1及び40は、各機能を実現するプログラムの命令を実行するCPU、上記プログラムを格納したROM(Read Only Memory)、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアである電子学習装置1及び40の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、上記電子学習装置1及び40に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ類、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク類、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード類、マスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ類、あるいはPLD(Programmable logic device)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の論理回路類などを用いることができる。
また、電子学習装置1及び40を通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークは、プログラムコードを伝送可能であればよく、特に限定されない。例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(Virtual Private Network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、この通信ネットワークを構成する伝送媒体も、プログラムコードを伝送可能な媒体であればよく、特定の構成または種類のものに限定されない。例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、IEEE802.11無線、HDR(High Data Rate)、NFC(Near Field Communication)、DLNA(Digital Living Network Alliance)、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。