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JP5239521B2 - パウチ容器 - Google Patents

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JP5239521B2 JP2008146377A JP2008146377A JP5239521B2 JP 5239521 B2 JP5239521 B2 JP 5239521B2 JP 2008146377 A JP2008146377 A JP 2008146377A JP 2008146377 A JP2008146377 A JP 2008146377A JP 5239521 B2 JP5239521 B2 JP 5239521B2
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Description

本発明は、積層フィルムの周囲をシールしてなるパウチ本体と、該パウチ本体の開放部に接合される熱可塑性樹脂の筒状部を有する充填口部材とからなるパウチ容器に関し、特に、パウチのハンドリング性、胴部保型性および使用性を向上した自立安定性に優れるパウチ容器に関する。
従来、主に店頭で販売されるドレッシングや各種味付け用のタレ類など、図36(a)に示すように、ガラス瓶容器Gなどのボトル形状の容器を用いることが多い。このようなガラス瓶容器Gは、容器Gの耐久性や自立時の安定性に優れるものの、ガラス瓶Gは重量が重く、さらには落とすと割れてしまう危険性がある。そこで、近年、図36(b)に示すように、プラスチック成型品からなるブローボトルBに注出口を設けた容器Bを用いる場合がある。
他方、シャンプーやリンス、液体洗剤などは、ボトル容器Bからフィルム袋状のパウチPへと移行が進んでおり、このようなパウチPは、減容性および廃棄性に優れており、環境に配慮した容器形態となっている。
しかしながら、このようなパウチPでは、内容物の量によってはパウチ本体のフィルムが変形するため、パウチPの把持性や自立性に問題があり、パウチPをそのままの状態で直接用いることが困難である。よって、パウチの内容物を、ブローボトル容器Bへと移し替える等の手間を要し、ドレッシングや焼肉のタレなどの食品類を内容物として扱うことが困難であった。このため、液体の食品類は、ブローボトルBやガラス瓶Gなどの従来容器形態で販売されることが多く、パウチへの移行が進まずにいる。
また、図37に示すように、主に、清涼飲料などを内容物とした、前記パウチPに口径の小さいスパウトS(注出口)を取り付けたスパウト付きパウチPがあるが、筒状部材からなるスパウトSが、内容物の充填口と注出口とを兼ね備えるため、前記口径の小さいスパウトSの場合には、充填スピードが遅くなるという問題がある。
特に、この種のスパウトSは、パウチPの内部に残存する内容物を余すことなく注出することや、パウチPを傾けても内容物を取り出すことが困難という欠点がある。さらには、内容物の減少に伴い、パウチPがしぼみ、パウチPの把持が不安定となる欠点を内在するため、スパウトSの口径を大きくして注出性の向上を図った場合でも、注出口の重量が増大してしまい、パウチの自立性も同時に向上させることが困難である。
さらには、内容物によりパウチ本体Pの膨らみを維持しており、内容物の減少に伴い、パウチPの胴部にシワが生じてしまい、パウチPの見栄えが良くないという問題や、前記シワ部分を起点にパウチ本体Pが折れ曲ってしまうという問題があった。
一方、例えば、筒状に形成した注ぎ口本体と、注ぎ口本体上面を覆うように設けた蓋体と、袋状容器の開口縁を前記注ぎ口本体の円筒部に密着させるための締付手段とにより構成される袋状容器用栓が開示されている(特許文献1)。注ぎ口本体(3)の円筒部(4)が袋状容器(1)と密着しやすいように、後側下部ほど幅広のテーパー状に成型された袋状容器用の栓である。従来のコーヒー用ミルクなどのガラス製の瓶には、瓶の口元にプラスチック製の特殊な栓が螺合されているが、この栓は、別種の瓶に装着できず、瓶の使い捨てによって栓も使い捨てされている点に鑑みてなされたものであり、ガラス瓶にかえてラミネート製の自立性袋状容器に装着しうる、締め付け具を有する栓である。
特開昭60−240658号公報
しかしながら、特許文献1に記載される容器は、使用者がラミネート製の袋状容器に取り付けて用いる着脱自在な注ぎ口であって、栓の再利用を可能とするものである。従って、前記円筒部(4)と袋状容器との密着を袋口部材による締め付けに特徴があるが、このような簡易な接合では、注ぎ口本体(3)を把持して容器を取り扱うと、接合部から袋が脱落してしまう等の問題がある。このため、同特許文献1でも取り扱いを確実にするため、別途、袋状容器1に装着する略U字状の合成樹脂製ケース(23)を挙げているが、これらのケースを消費者が別途用意する必要がある。また、袋の脱落のみならず、袋状容器と前記注ぎ口とは密着していないために、使用時に液漏れが生ずる可能性がある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、従来のガラス瓶やブローボトル等のボトル容器に代えて、廃棄性や減容性のみならず、内容物の充填性や注出性を向上した新しい形態のパウチ容器を提供することを課題とするものである。
また、本発明は、内容物が減少した場合であっても、パウチが折れ曲ることなく優れた胴部保型性および自立安定性を有し、パウチの胴部にシワが生じることなく意匠性が向上されたパウチ容器を提供することを課題とする。
さらに、本発明は、液漏れ等を防ぐためのケース等を別途必要とせず、液漏れが防止され、注ぎやすく、把持しやすいパウチ容器を提供することを課題とする。
本発明者は、パウチ容器について詳細に検討した結果、パウチ本体の上端に中空の筒状部からなる充填口部材を接合すれば、前記筒状部を介してパウチ本体を把持することができ、かつ、前記筒状部の端部に中空の注出口部や蓋部を連設することで内容物の注出を容易に行うことができ、更に上部に蓋部が装着されると内容物の保存性に優れ、筒状部をテーパーにしてパウチ本体がテーパー形状となるように装着すると自立安定性に優れ、内容物が減容した後も安定して自立できるため従来のガラス瓶などの代替となりうることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、少なくとも一端に開放部が形成されたパウチ本体の前記開放部に熱可塑性樹脂からなる充填口部材を接合してなるパウチ容器であって、前記パウチ本体は、積層フィルムからなり、前記充填口部材は、中空である円筒状の筒状部からなり、前記パウチ本体の開放部の内層と前記筒状部の外周とが接合され、前記筒状部の外周がテーパー形状であり、前記パウチ本体の開放部に、パウチ容器の下方に向かって広がるテーパー形状で前記筒状部が接合され、前記パウチ容器が、底部を備えるとともに自立性を有することを特徴とする、パウチ容器を提供するものである。
また、平面視した前記充填口部材の筒状部は、底面視した前記筒状部の内接円の直径(φ)に対する比(h/φ)が、0.15〜2.5である高さ(h)を有することを特徴とする、前記パウチ容器を提供するものである。
また、本発明は、前記充填口部材の筒状部が、底面視、舟形形状を有することを特徴とする前記パウチ容器を提供するものである。
また、本発明は、前記充填口部材は、中空の注出口部が着脱不可に一体に連設されていることを特徴とする、前記パウチ容器を提供するものである。
また、前記充填口部材は、前記筒状部に連設する注出口部との連結部を有し、更に、前記連結部によって脱着しうる中空の注出口部が連設されることを特徴とする、前記パウチ容器を提供するものである。
また、前記注出口部は、ノズル部を有し、前記ノズル部の内径は、前記充填口部材の筒状部の内径よりも短径である特徴とする、前記パウチ容器を提供するものである。
また、本発明は、前記充填口部材または前記注出口部に、それらの中空の上端を被覆する蓋部が装着されたことを特徴とする前記パウチ容器を提供するものである。
また、本発明は、前記注出口部または前記充填口部材の前記中空部は、プルリングを有する閉塞面または初期開封フィルムにより密閉されていることを特徴とする前記パウチ容器を提供するものである。
また、前記パウチ容器が、前記充填口部材接合部から底部に向かって広がるテーパー形状であることを特徴とする前記パウチ容器を提供するものである。
本発明は、少なくとも一端に開放部が形成されたパウチ本体の前記開放部に熱可塑性樹脂からなる充填口部材を接合してなるパウチ容器であって、前記パウチ本体は、積層フィルムからなり、前記充填口部材は、中空である円筒状の筒状部からなり、前記パウチ本体の開放部の内層と前記筒状部の外周とが接合され、前記筒状部の外周がテーパー形状であり、前記パウチ本体の開放部に、パウチ容器の下方に向かって広がるテーパー形状で前記筒状部が接合され、前記パウチ容器が、底部を備えるとともに自立性を有することを特徴とするため、前記筒状部を介してパウチ容器を把持することができ、ハンドリング性を向上した新しい形態のボトルタイプからなるパウチ容器を提供することが可能である。
また、パウチ本体が、側面視において、略ハの字形状を形成するとともに大きな底面を形成するため、パウチの内容物が減少した場合であっても、パウチが折れ曲ることなく優れた胴部保型性および自立安定性を有するパウチ容器を提供するとともに、把持性に優れるパウチ容器を提供することが可能である。さらには、パウチ容器を倒立させた状態であっても、パウチ本体の強固な胴部保型性により、パウチ本体がしぼむことなく、パウチ容器を安定して倒立させることが可能である。
また、充填口部材の筒状部が、底面視、舟形形状を有することを特徴とするから、前記充填口部材と前記パウチ本体とが容易に剥離してしまうことのない、パウチ容器を提供することが可能である。
また、前記充填口部材は、前記筒状部に連設する注出口部との連結部を有していてもよく、前記連結部を介して中空の注出口部が連設されることを特徴とするから、内容物の充填を容易に行うことができ、液体等の内容物を注ぐ際にも液切れがよく、内容物がノズルの外側部分へと付着することを防ぐ効果がある。また、前記注出口部を介して内容物を安定して適量注ぎだすことが可能である。このように、充填口部材と注出口部とを別体とすることで、充填性や注出性に優れるものをそれぞれ別個に選択し、装着することができるため、使用形態に応じて最も好適な態様を選択することができる。
また、前記充填口部材は、中空の注出口部が、着脱不可に一体に連設されたものあってもよい。充填口部材に一体に形成された注出口部の注出口部を用いて、スムースかつ安定して内容物を充填することが可能であるとともに、使用時においても、内容物を安定して適量注ぎだすことが可能である。
また、前記充填口部材または前記注出口部に、それらの中空の上端を被覆する蓋部が装着されたことを特徴とするから、注出口部若しくは充填口部材の中空を閉封して、パウチ容器の内容物を密封、保存することが可能である。
また、前記注出口部は、ノズル部を有し、前記ノズル部の内径は、前記充填口部材の筒状部の内径よりも短径であるを特徴とするから、装着が確実で、液漏れを防止することができ、かつ充填口部材の中空から内容物をスムースかつ安定して充填することが可能であるとともに、使用時においても、注出口部の中空から内容物を安定して適量注ぎだすことが可能である。
また、前記注出口部または前記充填口部材の前記中空部は、プルリングを有する閉塞面または初期開封フィルムにより密閉されていることを特徴とするから、酸素ガス、炭酸ガス、水蒸気等の透過を遮断する耐透過性を向上して、内容物の品質保持性を向上し内容物を密封して保存することが可能であり、さらには、不正開封防止の効果を奏することが可能である。
(1)パウチ容器
本発明は、少なくとも一端に開放部が形成されたパウチ本体の前記開放部に熱可塑性樹脂からなる充填口部材を接合してなるパウチ容器であって、前記パウチ本体は、積層フィルムからなり、前記充填口部材は、中空である円筒状の筒状部からなり、前記パウチ本体の開放部の内層と前記筒状部の外周とが接合され、前記筒状部の外周がテーパー形状であり、前記パウチ本体の開放部に、パウチ容器の下方に向かって広がるテーパー形状で前記筒状部が接合され、前記パウチ容器が、底部を備えるとともに自立性を有することを特徴とする、パウチ容器である。パウチ本体の開放部に接合された充填口部材の筒状部を介して液密にパウチ本体と接合させることができ、筒状部を介してパウチを把持することができ、かつ前記充填口部材を介して内容物を注出することができる。
本発明に係るパウチ容器Aの好適な一例を図4に示す。パウチ本体(1)に接合される充填口部材(2)は中空(21)の筒状部(22)からなり、パウチ本体(1)の開放部に前記充填口部材(2)の筒状部(22)が接合されて製造されたものである。図4に示す充填口部材(2)の筒状部(22)の上端には、連結フランジ(24)が配設されていてもよく、前記連結フランジ(24)を介して、例えば、図16(a)に例示するような注出口部(33)を有する注出口部(3)を装着することができる。更に、図17に例示するように、該注出口部(3)に蓋部との連結部を形成すれば、その上部を被覆する蓋部(4)を取り付けることができる。このような、パウチ本体(1)に充填口部材(2)、注出口部(3)および蓋部(4)を取り付けた態様を図1(a)に示し、蓋部(4)をはずした態様を図1(b)に示す。
なお、本発明において、パウチ本体の開放部と充填口部材との接合は、前記パウチ本体の開放部の内層と前記筒状部の外周とが接合されるものであれば、その方法に制限はなく、これらの材質によって適宜選択することができる。例えば、パウチ本体と充填口部材とを熱融着によって接合する方法、接着剤を介して接合する方法など、これらの材質やパウチ容器の形状、パウチ容器に収納する内容物の種類その他に応じて、適宜選択することができる。
本発明のパウチ容器(A)は、充填口部材(2)を構成する筒状部(22)が所定の幅を有するため、パウチ本体(1)の外方から筒状部(22)を把持し、図5に示すように、安定してパウチ容器Aを操作することができるため、パウチ容器Aのハンドリング性に優れる。
また、本発明では、前記充填口部材(2)の筒状部(22)の形状をテーパー形状とすることにより、図8に例示するように、側面視、パウチ容器Aを、下方にかけて広がるテーパー形状とすることができる。パウチ容器Aの底部(14)の面積が増大するため、内容物が減少した場合であってもパウチ容器Aが折れ曲ることなく、優れた胴部保型性、自立安定性を確保することができる。さらには、図10に例示するように、前記充填口部材(2)が、底面視、舟形形状を有する場合には、パウチ本体(1)の開放部と前記充填口部材(2)との接合性をより高めることが可能である。得られたパウチ容器の外観を図11に例示する。本発明のパウチ容器は、前記筒状部(22)を外側から把持し、傾斜させても、図20に示すように安定して内容物を注ぎ出すことができる。
本発明のパウチ容器Aは、前記充填口部材(2)の中空の筒状部を介して内容物を充填することが可能である。この中空筒状部は、例えば、液体や粘体、さらには固形物や粉末などの内容物の種類によって適した形状を選択することができる。なお、前記注出口部(3)も、同様に内容物の種類によって適した注出口部を有する注出口部(3)を選択することができる。
また、本発明のパウチ容器は、パウチ本体を積層フィルムで構成されるものであるが、自立しうる。なお、本発明において「パウチ容器の自立性」とは、パウチ容器に空気を充填し、前記充填口部材がパウチ容器上方にあり、パウチ底面がパウチ容器下方にあるように静置しうる性質を意味する。本発明のパウチ容器は、使用によって内容物が減容した場合でもパウチ本体にシワなどが発生せず意匠性に優れ、かつ内容物がない状態でも自立性を有するため、容器として従来の成型ボトルやガラス瓶を用いる必要がない。また、パウチ本体を構成する積層フィルムは柔軟性に富むため、従来の成型ボトルやガラス瓶等のボトルに比べて内容物充填前および使用後に減容性、廃棄性を向上することができ、環境に配慮したパウチ容器となっている。
本発明のパウチ容器は、内容物が充填された状態で自立性を有し、かつ内容物が消費され減容した場合でも自立しうるため、例えば、サラダドレッシングやマヨネーズなどの食料品、シャンプーや洗剤、漂白剤などの医薬部外品を内容物として充填して使用する態様に優れる。
以下に、本発明のパウチ容器Aを構成するパウチ本体(1)、充填口部材(2)、注出口部(3)、蓋部(4)について詳細に説明する。
(2)パウチ本体
本発明のパウチ本体は、積層フィルムからなる袋状容器である。積層フィルムとしては、熱可塑性樹脂からなる充填口部材と接合可能であれば特に制限はないが、熱融着によって相互に接合できるものであることが好ましい。充填口部材を熱融着によって容易に接合することができ、製造が容易だからである。また、用途によってガスバリア性を担保する目的で、いずれかの層にアルミニウム箔などのガスバリア性層を積層した積層フィルムであってもよい。
前記パウチ本体を構成する部材としては、充填する内容物の種類や充填後の加熱処理の有無など使用条件に応じて適するものを適宜、選択することができる。例えば、ポリエチレンテレフタレートなどを基材フィルムとし、これにポリアミドフィルムやポリオレフィンフィルムなどを中間フィルムとして積層し、更に最内層にヒートシール性フィルムなどを積層した積層フィルムなどを例示することができる。更に、アルミニウム箔やシリカやアルミナ蒸着フィルムを積層してもよい。具体的には、以下の積層フィルムを好適に使用することができる。
(1)ONフィルム/接着剤/L・LDPEフィルム(シーラント層)
(2)ONフィルム/接着剤/一軸延伸HDPEフィルム/接着剤/L・LDPEフィル ム(シーラント層)
(3)ONフィルム/接着剤/一軸延伸PPフィルム/接着剤/L・LDPEフィルム(シーラント層)
(4)ONフィルム/接着剤/一軸延伸PPフィルム/接着剤/アルミニウム箔/接着剤/L・LDPEフィルム(シーラント層)
(5)ONフィルム(シリカ蒸着層)/接着剤/一軸延伸HDPEフィルム/接着剤/L・LDPEフィルム(シーラント層)
(6)ONフィルム/アンカーコート層/共押し出しコート層(HDPE層/L・LDPE層)(シーラント層はL・LDPE層)
(6)ONフィルム/アンカーコート層/共押し出しコート層(HDPE層/LDPE層)/接着剤/L・LDPEフィルム(シーラント層)
(7)PETフィルム/接着剤/アルミニウム箔/接着剤/ONフィルム/接着剤/L・LDPEフィルム(シーラント層)
(8)PETフィルム/接着剤/アルミニウム箔/接着剤/ONフィルム/接着剤/CPPフィルム(シーラント層)
(9)PETフィルム/接着剤/ONフィルム/接着剤/アルミニウム箔/接着剤/L・LDPEフィルム(シーラント層)
(10)PETフィルム/接着剤/ONフィルム/接着剤/アルミニウム箔/接着剤/CPPフィルム(シーラント層)
(11)PETフィルム/接着剤/EVOHフィルム/接着剤/ONフィルム/接着剤/CPPフィルム(シーラント層)
(12)PETフィルム/接着剤/アルミニウム箔/接着剤/ONフィルム/接着剤/PEフィルム
(13)PETフィルム/接着剤/ONフィルム/接着剤/アルミニウム箔/接着剤/PEフィルム
(14)PETフィルム/接着剤/EVOHフィルム/接着剤/ONフィルム/接着剤/PEフィルム
(15)PETフィルム/接着剤/一軸延伸PPフィルム/接着剤/アルミニウム箔/接着剤/PPフィルム
(16)PETフィルム(シリカまたはアルミナ蒸着層)/接着剤/(シリカまたはアルミナ蒸着層)ONフィルム/接着剤/PPフィルム、
(17)PETフィルム(シリカまたはアルミナ蒸着層)/接着剤/ONフィルム/接着剤/PP、
(18)PETフィルム/接着剤/ONフィルム(シリカまたはアルミナ蒸着層)/接着剤/LLDPE、
(19)PETフィルム/接着剤/ONフィルム(シリカまたはアルミナ蒸着層)/接着剤/PPなどがある。
なお、上記において、ONフィルムは2軸延伸ナイロンフィルム、L・LDPEは直鎖状低密度ポリエチレン、HDPEは高密度ポリエチレン、LDPEは低密度ポリエチレン、PPフィルムはポリプロピレンフィルム、PETフィルムは2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、EVOHフィルムはエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物フィルム、CPPフィルムは無延伸ポリプロピレンフィルムである。また、アンカーコートは、押し出しコーティングで樹脂を積層する際、接着性を向上させるために基材フィルム側に予めコーティングされるものである。また、前記の積層フィルムの構成において、ONフィルム、PETフィルムは、基材フィルムとしてパウチに機械的強度や印刷適性を付与することができ、一軸延伸HDPEフィルム、一軸延伸PPフィルムは、その延伸方向がパウチを開口させる際の引き裂き方向と一致するように用いることにより、引き裂きの方向性を一層安定化させることができる。また、アルミニウム箔、シリカ蒸着層、EVOHフィルムなどによって、ガスバリヤー性が付与される。
また、シーラント層としては、L・LDPEフィルムとCPPフィルムの2種類の例を挙げたが、L・LDPEフィルムは、ヒートシールの安定性や耐内容物性、例えば界面活性剤に対する耐ストレスクラッキング性などに優れ、CPPフィルムは、耐熱性、低臭性に優れており、これらの性能を必要とする場合に好適に使用される。
シーラント層として、上記のほかに、エチレン・αオレフィン共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・アクリル酸エステル共重合体、アイオノマー、ポリエステル系樹脂などを適宜選択して使用することができる。特に、エチレン・αオレフィン共重合体でメタロセン系触媒を用いて重合したものは、分子量分布の幅が狭く、共重合比も安定しているため、低温ヒートシール性や、熱間シール性に優れており、ガセットパウチ、スタンディングパウチなどヒートシール部にフィルムの重なりの差による段差のあるパウチのシーラント層にはシール抜けによるピンホールの発生を防止できる点で適する。更に、該共重合体にオレフィン系エラストマーをブレンドしたものを用いることにより、シーラント層の熱流動性が改善され、前記段差によるピンホールの発生も一層効果的に防止することができる。
本発明で使用するパウチ本体を構成する積層フィルムとしては、上記に限定されるものでなく、更に不織布層や紙基材層などを積層したものであってもよい。
パウチ本体(1)は、充填口部材(2)を接合するための開放部を有する袋状容器であればその形状には特に限定はなく、広く各種の袋状容器に適用することができる。一方、これに充填口部材を接合してなるパウチ容器に自立性を担保するためには、パウチ本体が自立性を有することが好ましい。なお、本発明において、「パウチ本体の自立性」とは、パウチ本体に空気を充填した場合、前記充填口部材の装着個所がパウチ本体上方にあり、パウチ底面がパウチ本体下方にあるように静置しうる性質を意味する。
例えば、図3(a)に例示するように、角に丸みを設けた長方形の2枚の胴部シート(1a、1b)の底部に折込シート(1c)を挿入し、前記胴部シート(1a、1b)の両端を熱融着して胴側シール部(12)、底面シール部(13)を形成するよう前記胴部シート(1a、1b)の下端と折込シート(1c)とを相互に熱融着して、胴部と底部とを形成した袋状容器を好適に使用することができる。なお、このような袋状容器は、底部を折込シート(1c)で構成するものであり、底部の全周に亘って底面シール部(13)が形成されるが、本発明で使用するパウチ本体はこれに限定されるものではない。
例えば、図31に示すように、角に丸みを形成した長方形のシートを折り畳んで胴部と底部とを構成し、胴部の左右両端をシールし、および底部(14)の両端を斜めにシールした袋状容器であってもよい。胴部と底部を貼り合せたシール部(B1,B2)の強度によって胴部にシワや窪みの発生を防止することができ、パウチ本体の自立性を担保することができる。なお、図31では、底部(14)とパウチ胴部との斜めシールを、2段のシール部(B1、B2)で構成しているが、2段に限定するものではなく、1段でも、3段以上でも、または曲線で構成してもよい。斜めシール部を構成することでパウチ本体に内容物を充填した後にも胴部のシワや窪みの発生を防止し、パウチの安定した膨らみと、優れた自立性とを奏することができる。
なお、図3では、底部が胴部と別個に調整された別個の折込シートであるため、底部の全周に亘って底面シール部(13)が形成されたが、図31では1枚のシールを折り込んで底面を形成しているため、底面の一部にのみ底面シール部(B1、B2)が4隅に形成されている点で相違する。本発明では、いずれも好適に使用することができる。また、上記は、いずれもパウチ本体の胴側部に折込部のない形状であるが、自立性を有すれば、両側に折込部を有するガゼット袋であってもよい。
また、図3では、長方形のシートで胴部を構成する態様を示したが、本発明で使用するパウチ本体は、下端が長辺、上端が短辺の台形のシート2枚で胴部を構成してもよい。例えば、上端(開放部)の内周よりも下端(底部)の内周が長い場合には、充填口部材を接合した後のパウチ容器の底部面積を大きく確保することができるため、パウチ本体ならびにパウチ容器の自立安定性を向上させることができる。
さらに、本発明で使用するパウチ本体は、充填口部材を装着後に自立性を有するものであれば上記に限定されるものではなく、公知の袋状容器に適用することができる。
なお、パウチ本体において、充填口部材を接合する開放部は、パウチ容器を自立させた際にパウチ本体の上端になるように形成されることが好ましいが、これに限定されるものではない。本発明のパウチ容器は自立安定性に優れるが、たとえ転倒した場合でも、胴部保形性に優れる利点がある。
更に、本発明で使用するパウチ本体は、少なくとも一端に開放部が形成されているが、前記開放部は、充填口部材(2)を接合する個所のみ開放されている場合に限定されず、上記図3に示すように、パウチ本体(1)の上端の全範囲が開放されていてもよい。充填口部材(2)の接合時に合せて開放部の残りの部分もシールすることができるからである。
(3)充填口部材
本発明で使用する充填口部材は、少なくとも中空の筒状部を有するものであればよい。パウチ本体の開放部に接合することで、該充填口部材から内容物を注出することができ、かつ中空の筒状部を介してパウチ容器を把持することができるからである。
筒状部の形状は、中空(21)であれば特に制限はなく、円筒状、楕円筒状、角柱状、不定形状のいずれであってもよい。ただし、筒状部を介してパウチ本体の開放部と接合させるため、筒状部は接合可能な平面又は曲面を有することが好ましい。よって、例えば、図2(a)、(b)に示すように、中空の筒状部(22)が円筒状からなるものが好ましい。
また、本発明で使用する充填口部材は、筒状部(22)の上端に後記する注出口部や蓋部との連結部を有していてもよい。このような連結部によって、注出口部や蓋部を、脱着可能に装着することができるからである。このような連結部としては、例えば、螺合による連結の際の外ネジや内ネジ、嵌合のための凹部と凸部、ヒンジ構造などが例示できる。
また、更に、パウチ本体への装着を容易に行うため、位置合わせ用の突起やフランジなどが形成されていてもよい。
図2では、中空(21)の筒状部(22)にフランジ(23)、(24)を有する態様を示めす。前記上段のフランジ(24)は、後述する注出口部(3)を嵌合によって連結するための連結部として機能させ、前記下段のフランジ(23)は、後述するパウチ本体(1)のフィルムと接する位置まで充填口部材(2)を挿入するための位置決めフランジとして機能させることができる。
本発明では、平面視した前記充填口部材の筒状部は、底面視した前記筒状部の内接円の直径(φ)に対する比(h/φ)が、0.15〜2.5、より好ましくは0.2〜2.0、特に好ましくは0.3〜1.5である高さ(h)を有することが好ましい。上記範囲であれば、パウチ本体(1)の開放部への接合を液密に行うことができ、かつ筒状部を介してパウチ容器を容易に把持することができるからである。また、底面視した前記筒状部の内接円の直径(φ)とは、前記筒状部(22)が下方に広がるテーパー形状の場合には、筒状部の下端部を構成する最も広い外周線となる。
本発明の充填口部材(2)がその上端に位置決めフランジ(23)を有する場合、このフランジはパウチ本体の外方に突出して接合される。図3(a)に示すように、胴側シール部(12)と底面シール部(13)とを有するパウチ本体(1)の上端に形成された開放部(11)に、図3(b)に示すように前記充填口部材(2)の位置決めフランジ(23)と、パウチ本体(1)の開放部(11)とが接する位置まで前記筒状部(22)を挿入する。次いで、図4(a)に示すように、パウチ本体(1)の前記開放部(11)と上端と充填口部材の筒状部(22)とを接合すると、パウチ本体(1)の開放部(11)が前記充填口部材(2)の筒状部(22)に沿って形成された本発明のパウチ容器Aを形成することができる。
本発明では、底面視した前記充填口部材の筒状部(22)の外周長さに対する前記パウチ本体の上端部の開口幅は、1.6〜15倍、より好ましくは2.0〜7.5倍、特に好ましくは2.8〜5.0倍である。この範囲で、パウチ容器の自立安定性に優れ、かつ後記する各種形状の注出口部を充填口部材に装着することができる。
本発明では、底面視した前記充填口部材の筒状部(22)の外周線に内接する円の直径(φ)は、13〜45mm、より好ましくは20〜40mm、より好ましくは25〜35mmである。この範囲であれば、充填口部材(2)の大きな中空(21)から、直接、内容物をパウチ本体(1)へと充填することができる。また、上記範囲であれば、図4(b)に示すように、充填口部材(2)を接合したパウチ容器Aの外観がパウチ本体の上端および下端が共にほぼ円筒形状となり、安定した自立性および胴部保型性を奏することができる。内容物の充填に伴い、図4(b)に示すように、パウチ本体(1)の底部(14)が膨らみ、パウチ容器Aは、自立性がより向上する。更に、図5に示すように、筒状部(22)を把持することができ、取り扱い性を向上させることができる。なお、前記「中空」の直径は、前記底面視した前記充填口部材の筒状部(22)の外周線に内接する円の直径(φ)から肉厚を差し引いたものとなるが、上記範囲であれば、製造されたパウチ容器に内容物を充填する際に、充填口部材の筒状部(22)に充填ノズルを直接挿入することができ、これによって充填口部材(2)の内側に内容物が付着することを回避することができる。なお、予め前記充填口部材(2)から空気や不活性ガスを充填し、パウチ容器を自立させてから内容物を充填することもできる。
本発明のパウチ容器Aは、図5に示すように、筒状部(22)を把持することができ、取り扱い性に優れる。この把持性を確保するため、本発明で使用する充填口部材(2)における平面視した前記筒状部(22)の前記高さ(h)は、10mm以上であることが好ましく、より好ましくは15mm以上、より好ましくは15〜25mmである。なお、筒状部(22)の高さ(h)が上記範囲であり、開放部(11)と筒状部(22)との接合が可能であれば、前記パウチ本体(1)の前記開放部(11)における筒状部(22)との接合幅には限定がない。従って、筒状部(22)の高さ(h)よりも開放部(11)の接合幅のほうが狭くてもよい。いずれにしても、前記充填口部材(2)と前記パウチ本体(1)との接合によって液密が確保され、かつ筒状部(22)の前記高さ(h)によってパウチ容器Aの外方から把持することができ、優れたハンドリング性が確保され、さらに、充填性、自立安定性が確保されるからである。
一方、前記充填口部材の筒状部(22)は、テーパー形状であってもよい。このような態様を図6に示す。図6(a)は充填口部材の斜視図であり、図6(b)はその部分断面図である。図6(b)に示すように、筒状部(22)がテーパー形状であれば、パウチ本体の開放部にパウチ容器の下方に向かって広がるテーパー形状となるように接合することで、パウチ本体(1)も下方にかけて広がる形状となり易い。このため、パウチ容器Aの底部(14)の面積を大きく確保することができ、パウチ容器Aの胴部保型性および自立安定性、把持性をさらに向上することができる。また、パウチ本体が積層フィルムからなるため、従来のブローボトルやガラス瓶などの容器に比べ、減容性、廃棄性、環境性に優れる。
このような充填口部材(2)を用いて、図7(a)に示すように、前記充填口部材(2)の位置決めフランジ(23)と、パウチ本体(1)の開放部(11)とが接する位置まで、前記筒状部(22)を挿入し、図7(b)に示すように、パウチ本体の上部をシールすると共に前記充填口部材(2)の筒状部(22)をテーパー形状に沿ってパウチ本体と接合させる。
充填口部材(2)を介して内容物をパウチ本体(1)へ充填すると、パウチ容器Aの底部(14)が前記テーパー形状に従って膨らみ、パウチ容器Aの自立安定性をより高めることができる。得られたパウチ容器Aの外観斜視図を図8に示す。図8(a)において、符号21はフランジ側中空部を示す。また、図8(b)に、前記パウチ容器Aの側面斜視図を示す。図8(b)に示すように、パウチ本体(1)の側面形状が、下方にかけて広がる略ハの字のテーパー形状を形成するため自立安定性に優れ、かつ胴部の保型性にも優れる。さらには、前記筒状部(22)が、下方にかけて外方へと開いたテーパー形状であるため、筒状部(22)を介して把持する際にも、パウチ容器Aを安定して把持することができる。
本発明では、前記テーパー形状の筒状部(22)を有する充填口部材を使用して、パウチ容器Aの形状を、前記充填口部材接合部から底部に向かって広がるテーパー形状に成形しうる。なお、本発明において、パウチ容器における「充填口部材接合部から底部に向かって広がるテーパー形状」とは、本発明のパウチ容器を自立させた場合に、側面視、充填口部材接合部から底部に向かって広がるテーパー形状であることを意味する。本発明では、前記筒状部(22)のテーパー形状と、パウチ容器Aのテーパー形状とは以下の関係を有することが好ましい。
図9に、パウチ容器に内容物を充填した際の平面図(a)、側面図(b)を示す。なお、図9(a)において、L1は充填口部材(2)の下端部分における水平線、L2はパウチ本体(1)の内容物を充填しうる最下端の水平線である。
図9(b)に示すように、本発明のパウチ容器を自立させて側面から観察した場合に、筒状部(22)の外周の傾斜角θ1と、パウチ本体(1)の表面の鉛直方向に対する傾斜角θ2とが、−5°≦(θ2−θ1)≦5°となるように成形する。(θ2−θ1)が5°を超える場合および−5°を下回る場合には、胴部保型性や意匠性が低下する恐れがあり好ましくない。上記範囲で、パウチ本体(1)の折れ曲りを防止することが可能であり、かつ優れた意匠性を確保することができる。なお、本発明において充填口部材(2)の筒状部(22)外周の「傾斜角θ1」とは、図9(b)に示す充填口部材(2)の外周のフランジ(23)下端をA点、前記A点から鉛直に下ろした線と前記L1との交点をB点、前記円筒部の外周線と前記L1との交点をC点とすると、直線ABと直線ACとのなす角である。また、パウチ本体の「傾斜角θ2」とは、前記C点から鉛直に下ろした線と前記L2との交点をD点、パウチ本体の外周線と前記L2との交点をE点とした場合に、直線CDと直線CEとのなす角である。なお、−5°≦(θ2−θ1)<0°とは、0°<θ1−θ2≦5°を意味する。
本発明では、−1°≦(θ2−θ1)≦1°の場合には、パウチ本体(1)の折れ曲りを強固に防止することが可能であり、さらに優れた胴部保型性および意匠性を奏することが可能である。なお、前記筒状部(22)の外周の傾斜角θ1は、1〜10°であることが望ましく、これにより優れた胴部保形性、自立安定性を奏することが可能である。
本発明では、前記テーパー形状の筒状部(22)を有する充填口部材を使用して、パウチ容器の形状を、前記充填口部材接合部から底部に向かって広がるテーパー形状に成形することで、パウチ本体(1)の底部(14)が大きな面積を確保でき、内容物が減少した場合であっても、パウチ本体(1)が折れ曲ることなく、優れた胴部保型性、自立安定性を有するパウチ容器Aを提供しうるからである。さらには、パウチ容器Aが倒立した場合でも、パウチ本体(1)がしぼむことなく、パウチ本体の形状を維持した状態で安定して倒立させることが可能である。
また、本発明で使用する充填口部材(2)は、底面視、舟形形状を有するものであってもよい。これにより、前記パウチ本体(1)と前記充填口部材(2)との接合性をさらに高めたることができる。
図10に底面視、舟形形状の充填口部材の斜視図(a)、その一部断面図(b)、側面斜視図を示す。図10に示すように、充填口部材(2)の筒状部(22)の両側に、緩やかに外方へと開いた曲線形状からなる羽根部(26)が形成される。この羽根部(26)は、筒状部(22)の下方に向かって裾広がりのテーパー形状をなしており、このため、前記充填口部材(2)は、底面視、略舟形形状をなすとともに、前記充填口部材(2)の前記筒状部(22)は、側面視、テーパー形状をなしている。テーパー形状と羽根部(26)の形成により、パウチ本体(1)と充填口部材(2)とはさらに強固に接合することができる。
この充填口部材(2)は、図11(a)に示すように、充填口部材(2)のフランジ部(23)と、パウチ本体(1)の開放部(11)とが接する位置まで挿入するとともに、図11(b)に示すように、滑らかな曲線形状からなる羽根部(26)に沿って、パウチ本体(1)の上部をシールし、併せて前記筒状部(22)を接合することにより、本発明のパウチ容器Aを形成することができる。
このパウチ容器Aは、図12(a)に示すように、充填口部材(2)の大きな中空部(21)から、内容物をパウチ本体(1)へと充填することができ、内容物の充填に伴いパウチ本体(1)の底部(14)が膨らむ。
このパウチ容器Aは、図12(b)の側面図に示すように、パウチ本体(1)の側面形状が下方にかけて広がるテーパー形状で自立安定性に優れるとともに、優れた胴部保型性を有する。また、充填口部材(2)の羽根部(26)を介して、パウチ本体(1)が強固に接合されるため、充填口部材(2)とパウチ本体(1)とが容易に剥離してしまうことがない。
なお、前記充填口部材(2)は、充填口部材の筒状部が、底面視、舟形形状を有するものであれば、筒状部(22)がテーパー形状である場合に限定されるものではない。図10と相違して、羽根部(26)を含む筒状部(22)が略方形である充填口部材の斜視図を図13(a)に、その部分断面図を図13(b)に、側面斜視図を図13(c)に示す。図13に示すように、この充填口部材(2)は、外方へと開いた形状を有する筒状部(22)と、該筒状部の側面に形成された曲線形状からなる羽根部(26)とを有するが、正面視および側面視、略直方体形状をなしている。
滑らかな曲線形状からなる羽根部(26)に沿って、パウチ本体(1)の上部をシールし、および充填口部材(22)を接合すると、パウチ本体(1)と充填口部材(2)とが液密にさらに強固に接合される。得られたパウチ容器Aの斜視図および側面斜視図を図14(a)、(b)に示す。
図14に示すように、本発明のパウチ容器Aは、前記充填口部材(2)の前記筒状部(22)の羽根部(26)によってパウチ本体(1)と充填口部材(2)との接合が強固になされると共に、筒状部(22)のテーパーの程度が低いため、筒状部(22)を介して行う把持が容易であり、優れた充填性、ハンドリング性を確保することができる。すなわち、前記充填口部材(2)が底面視、舟形形状であるため前記パウチ本体(1)と前記充填口部材(2)との接合性が向上し、充填口部材(2)とパウチ本体(1)とが容易に剥離してしまうことのない、パウチ容器となる。なお、このパウチ容器Aは、胴部保型性、自立安定性にも優れる。
なお、前記したように、本発明で使用しうるパウチ本体(1)の形状は、パウチ本体を構成する胴部の上端に形成される前記開放部と下端(底部)との内周が異なるものであってもよい。開放部の内周が底部の内周よりも短いパウチ本体(1)に、図13に示す充填口部材(2)を接合した態様を図15に示す。図15(a)(b)では、パウチ本体(1)の胴部の両側に形成される2つの胴側シール部(12)のなす角が鋭角であり、このためパウチ容器が、前記充填口部材(2)から底部(14)に向かって広がるテーパー形状となり、パウチ容器Aの重心がより下方に移動するため、自立安定性および胴部保型性が向上し、また、パウチ容器の意匠性が向上する。
本発明で使用する充填口部材(2)は、熱可塑性樹脂からなるものであれば、その種類は問わない。ただし、熱融着性樹脂であれば、熱融着によって前記したパウチ本体(1)へ接合することができ、有利である。このような熱融着性樹脂としては、加圧加熱殺菌、耐熱性などに優れる点で、ポリプロピレン、中密度または高密度ポリエチレン、ポリエステル、ポリカーボネートなどを射出成形して形成したものであることが好ましい。
(4)注出口部
本発明では、前記充填口部材に中空の注出口部を連結して使用することができる。本発明で使用する注出口部は、内容物を注出するためのノズル部を有する。注出口部は、前記充填口部材(2)との連結部を有するものであってもよく、さらに、後記する蓋部との連結部を有していてもよい。これにより、充填口部材への装着や、蓋部の脱着を容易に行うことができる。更に、注出口部としては、プルリング付き閉塞面や、初期開封シールなどが形成されていてもよい。ガスバリア性を確保し、内容物の保存性を高めることができる。
前記連結部としては、例えば、螺合による連結の際の外ネジや内ネジ、嵌合のための凹部と凸部、ヒンジ構造などが例示できる。前記充填口部に形成した連結部や後記する蓋部の構造に応じて適宜選択することができる。例えば、前記充填口部材(2)が、連結部としてフランジを有する場合には、注出口部に前記フランジの形状に対応する凹部を形成することで、前記フランジを介して中空の注出口部を連結させることができる。なお、本発明で使用する充填口部材および注出口部において「中空」とは、内容物を充填し、および注出するなどのパウチ容器の使用時に中空が確保されるものであればよく、使用前において未開封を保証するためのプルリング付き閉塞面や初期開封フィルムなどが形成されるものであってもよい。本発明では、前記充填口部材(2)のフランジを介して注出口部(3)を連結することで、内容物の注出性を向上することができる。
本発明で使用する注出口部に形成するノズル部の形状は、内容物を容器外へ取り出すことができれば特に限定はなく、たとえば、薄肉で外方へと開いたラッパ形状や、細口ノズル、スプレー式のノズルなどを例示することができる。ラッパ形状であれば、液体等の内容物を注ぐ際に液切れがよく、内容物がノズルの外側部分へと付着することを効果的に防止することができ、細口ノズルであれば、少量ずつ内容物を取り出すことができるからである。また、スプレー式のノズルであれば、内容物を横向きに噴射できるなどの利点がある。
ノズル部がラッパ形状である注出口部(3)の一例を図16(a)、(b)に示す。注出口部(3)の内周の下端には、充填口部材(2)の連結フランジ(24)と嵌合しうる段部(39)が形成され、前記充填口部材(2)との連結部となっている。前記充填口部材の前記連結フランジ(24)の外周は、前記注出口部材の段部(39)の最端半径における内周より長いことが好ましい。連結フランジ(24)と段部(39)との嵌合が離脱されるのを効果的に防止しうるからである。この注出口部(3)では、段部(39)に連設してノズル部(33)が形成されている。
なお、図16に示す注出口部(3)は、中空の注出口部(3)にプルリング(35)付き閉塞面(32)が形成される態様を示す。パウチ本体(1)に充填した内容物が容器外に遺漏することを防止しうる態様を示すものである。パウチ容器Aの初期開封時において、前記プルリング(35)をつまみ上方へと引くと薄肉部(34)に沿って破断し、図16(b)に示すように、閉塞面(32)に略菱形状の中空(31)が形成され、内容物を注ぎだすことができる。
また、この注出口部(3)には、前記ノズル部(33)の下段外周に外ネジ(36)が形成され、後記する蓋部との連結部となっている。図17に、外ネジ(36)と連結しうる内ネジ(46)を形成した蓋部(4)を示し、両者が外ネジ(36)と内ネジ(46)とによって連結しうる態様を示す。
本発明で使用する注出口部(3)のノズル部の内径は、前記充填口部材(2)の筒状部(22)の内径よりも短径であることが好ましい。前記充填口部材(2)の筒状部(22)と注出口部(3)のノズル部との内径に相違を持たせることで、前記筒状部(22)による把持ならびにパウチ容器の自立性を確保し、かつノズル部からの内容物の適量の取り出しを容易にすることができる。
図18に、連結部として連結フランジ(24)を有する充填口部材(2)がパウチ本体(1)に接合され、前記連結フランジ(24)を介して注出口部(3)が連設され、更に注出口部(3)に蓋部(4)が装着された態様を示す。充填口部材(2)と注出口部(3)とを別体とすることで、充填性に優れる充填口部材剤(2)と、内容物に応じた注出性に優れる注出口部(3)とをそれぞれ別個に選択して装着することができ、使用形態に応じて最も好適な態様を広く選択することができる利点がある。
本発明で使用する注出口部(3)も、充填口部材と同様に熱可塑性樹脂であることが好ましい。成形が容易だからである。熱可塑性樹脂としては、加圧加熱殺菌、耐熱性などに優れる点で、ポリプロピレン、中密度または高密度ポリエチレン、ポリエステル、ポリカーボネートなどを射出成形して形成したものであることが好ましい。また、充填口部材と着脱不可に一体に成形する場合には、充填口部材と同じ材質が使用される。
(5)蓋部
本発明のパウチ容器は、前記充填口部材または前記注出口部に、それらの中空の上端を被覆する蓋部が装着されたものであることが好ましい。本発明で使用する蓋部は、少なくとも充填口部材または前記注出口部を被覆する被覆部を有する。更に、前記充填口部材(2)や注出口部(3)との連結部を有するものであってもよい。これにより、充填口部材や注出口部への装着を容易に行うことができる。このような連結部としては、例えば、螺合による連結の際の外ネジや内ネジ、嵌合のための凹部と凸部、ヒンジ構造などが例示できる。前記充填口部や注出口部に形成した連結部の構造に応じて適宜選択することができる。例えば、前記充填口部材(2)が、連結部としてフランジを有する場合には、蓋部に前記フランジの形状に対応する凹部を形成することで、前記フランジを介して中空の注出口部を連結させることができ、充填口部材(2)や注出口部(3)に外ネジや内ネジが形成される場合には、それに対応する内ネジや外ネジを形成して、連結部とすることができる。
図17に、前記注出口部(3)と、その上端を被覆して閉封するための蓋部(4)を示す。蓋部(4)では冖型の被覆部と、被覆部の下端に設けられた内ネジ(46)があり、内ネジが連結部となっている。注出口部(3)に形成された外ネジ(36)と螺合することで、注出口部(3)に蓋部(4)が脱着可能に装着されている。
図18に、パウチ本体(1)に、図6に示す充填口部材(2)が接合され、前記充填口部材(2)の連結フランジ(24)と図16に示す注出口部(3)の段部(39)とが嵌合により連結され、さらに注出口部(3)の上端に図17に示す蓋部(4)が装着されたパウチ容器Aの部分断面図を示す。
このパウチ容器Aは、注出口部(3)の中空(31)がプルリング(35)付き閉塞面(32)により密封されており、この状態で商品として店頭に並べることが可能であるとともに、注出口部(3)に形成された前記プルリング付き閉塞面(32)により、初期開封前の不正開封を防止することができる。
本発明のパウチ容器Aは、注出口部(3)に取り付けられた前記蓋部(4)を取り外し、注出口部(3)のプルリング(35)付き閉塞面(32)を切除することによって開封して使用することができる。開封後のパウチ容器の外観斜視図を図19(a)、(b)に示す。
このパウチ容器Aは、前記充填口部材(2)の、下方にかけて広がる形状を有する筒状部(22)を有し、これがパウチ本体(1)へと接合されたため、図19(b)に示すように、パウチ本体(1)の側面形状が下方にかけて広がるテーパー形状をなし、面積の大きな底部(14)が確保される。このため、充填口部材(2)へ注出口部(3)を取り付けても、パウチ容器Aに高い自立安定性と胴部保型性とを付与することができる。
このパウチ容器Aは、図20に示すように、パウチ本体(1)から前記筒状部(22)を介してパウチ容器Aを安定かつ強固に把持することが可能であり、パウチ容器Aのハンドリング性が向上し、注出口部(3)のノズル部(33)から、パウチ容器Aの内容物を安定して注ぎ出すことが可能である。
注出口部(3)や蓋部(4)の他の態様としては、図21(a)(b)に示すように、前記注出口部(3)と蓋部(4)とが、ヒンジHを介して一体に形成された、キャップ付き注出口部(3)であってもよく、蓋部(4)の開封をさらに容易に行なうことが可能であり、パウチ容器Aの使用性を向上することが可能である。
また、注出口部(3)や蓋部(4)の更に他の態様としては、図22(a)(b)に示すように、注出口部(3)にノズル部の下端に逆止弁gを設けた、逆止弁付き注出口部(3)を用いてもよく、パウチに充填する内容物が、ハチミツ、マヨネーズ、整髪量などの、粘性を有する液体である場合であっても、所望量の内容物を簡単に注出することが可能であり、液切れがよく、さらなる使用性を向上したパウチ容器Aとなる。
さらに、本発明で使用する充填口部材(2)は、その上端に中空の注出口部(3)が着脱不可に一体に連設されたものであってもよい。このような注出口部(3)は、単に充填口部材(2)の上端に連設されたノズル部(33)であってもよい。充填口部材(2)に形成されたノズル部(33)を介して、スムースかつ安定して内容物を充填することが可能であり、一体に連設されているため、使用時において充填口部材(2)と注出口部(3)との連設部から液漏れを生ずることなく、内容物を安定して適量注ぎだすことが可能である。ノズル部としては、内容物を容器外へ取り出すことができれば特に限定はなく、たとえば、薄肉で外方へと開いたラッパ形状や、細口ノズル、スプレー式のノズルなどを例示することができる。
この一例としては、図23(a)に示すように、充填口部材(2)の位置決めフランジ(23)にラッパ形状のノズル部(33)が一体に成形された態様を例示することができる。なお、ノズル部(33)の外周には、蓋部(4)の内周に形成された内ネジ(45)と螺合するための外ネジ(27)が連結部として形成されている。
また、本発明では、中空の充填口部材(2)に初期開封シールが形成されていてもよい。図23では、充填口部材(2)のフランジ部(23)の上部内側に初期開封シールQが形成される態様を示す。充填口部材(2)の外周に形成された外ネジ(27)と、蓋部(4)の内周に形成された内ネジ(45)とを螺合すると、図23(b)に示すように、蓋部(4)が装着された充填口部材(2)を形成することができる。
この充填口部材(2)をパウチ本体(1)へ接合してなるパウチ容器Aを、図24(a)に示す。このパウチ容器Aの使用時には、図24(b)に示すように、注出口部に取り付けた蓋部(4)を取り外し、充填口部材(2)に形成した初期開封シールQを除去することによりノズル部(33)から直接内容物を注出することが可能であり、パウチ容器Aの注出性ならびに使用性を向上させることができる。
このように、前記充填口部材(2)と前記注出口部(3)とが着脱不可に一体をなす充填口部材(2)は、充填口部材(2)に形成されたノズル部(33)を用いて、スムースかつ安定して内容物を充填することができ、有利である。
前記充填口部材(2)と、中空(21)の前記注出口部(3)とが、着脱不可に一体に連設された他の態様としては、例えば、図25(a)(b)に示すように、筒状部(22)が下方に向かって広がるテーパー形状の充填口部材(2)で、充填口部材(2)のフランジ(23)の上方に蓋部(4)と螺合するための外ネジ(27)とノズル部(33)とが形成されたものであってもよい。
また、図25(c)(d)に示すように、充填口部材(2)のフランジ(23)の最外周端部に、蓋部(4)と螺合するための外ネジ(27)が形成され、かつフランジ(23)に、前記外ネジ(27)との間に間隙(29)が形成されるようにノズル部(33)が形成されるものであってもよい。前記隙間(29)を形成することで、ノズル部(33)の外側に内容物が付着しても、内容物が前記隙間(29)に落下するため、内容物が外ネジ(27)に付着することを防止することができる。
さらには、図25(e)(f)に示すように、筒状部(22)の前記フランジ(23)の上方に蓋部(4)と螺合するための外ネジ(27)とノズル部(33)とが形成され、かつ外ネジ(27)とノズル部(33)との間に前記隙間(29)が形成されるものであってもよい。
前記フランジ(23)により、蓋部(4)の下端部分が、充填口部材(2)のフランジ(23)に当接するため、蓋部(4)の締め過ぎを防ぐとともに、容器密封性を高めることが可能となる。さらには、万が一内容物が、外ネジ(27)に付着しても、フランジ(23)より下方のパウチ本体(1)に達することはない。
本発明では、更に、図26(a)に示すように、このような充填口部材(2)の筒状部(22)の内周に初期開封シールQを形成したものであってもよい。充填口部材(2)のフランジ(23)の上方の外周に形成された外ネジ(27)と、蓋部(4)の内周に形成された内ネジ(45)とを螺合した態様を図26(b)に示す。
これをパウチ本体(1)に接合してなるパウチ容器Aを図27に示す。このパウチ容器Aの使用時には、前記蓋部(4)を取り外し、初期開封シールQを除去し、ノズル部(33)から、直接内容物を注出することが可能である。
次に、ノズル部(33)がスプレー式である場合を説明する。前記注出口部(3)は、上記例に限らず、例えば、横方向に内容物を注出する(噴射する)霧吹き形状の注出口部(3)であってもよい。この場合、前記霧吹き形状の注出口部(3)の一例としては、図28(a)(b)に示すように、内容物中に配置されるホース(56)を介して内容物を吸い上げるとともに、吸い上げられた内容物を圧縮するためのポンプ(53)を有し、該ポンプ(53)を作動させるレバー(52)により内容物を噴射するノズル(51)を有する注出口部(3)であってもよく、該注出口部(3)の内ネジ(55)を有する係合部材(54)を、充填口部材(2)の外ネジ(27)へと螺合する構成であってもよい。
そして、このような注出口部(3)を形成した充填口部材(2)を、パウチ本体(1)へと接合することにより、図29(a)(b)に示すように、本発明のパウチ容器Aを形成することが可能である。そして、このような注出口部(3)の使用時には、図30に示すように、パウチ容器Aの外側から筒状部(22)を把持し、注出口部(3)のレバー(52)を引く簡単な操作で、内容物を注出することが可能である。
特に、従来の霧吹き形状の注出口部(3)を有する容器等は、プラスチックの成形品やガラス容器を用いることが多かった。しかしながら、本発明のパウチ容器Aは、充填口部材(2)へと霧吹き形状の注出口部(3)を形成し、前記充填口部材(2)をパウチ本体(1)に接合する簡単な構成により、減容性および廃棄性さらには使用性の優れたパウチ容器Aを提供することが可能である。
更にまた、本発明で使用する注出口部(3)と蓋部(4)とがヒンジを介して連設される他の態様を図32に示す。充填口部材(2)は、底面視、舟形形状であり、筒状部(22)に2段にフランジ(23)が形成されている。充填口部材(2)の筒状部(22)の内周に初期開封シールQが形成され、前記フランジ(23)と嵌合しうる注出口部(3)が装着される。この注出口部(3)には細口ノズル(3a)が配設され、かつヒンジHを介して蓋部(4)が連設されている。注出口部(3)に形成された細口ノズル(3a)と対応する蓋部(4)内側には、突起部(4a)が形成され、前記細口ノズル(3a)と嵌合することで内容物が細口ノズル(3a)に固着することを防止することができる。この注出口部(3)は、内周に形成された段部(37)と、充填口部材(2)に形成された前記フランジ(23)とを介して結合される。この態様によれば、内容物を少量ずつ注ぎだすことが容易であり、かつ初期開封シールQによって、酸素ガス、炭酸ガス、水蒸気等の透過を遮断する耐透過性を向上することができる。
なお、本発明で使用する蓋部(4)も、充填口部材と同様に熱可塑性樹脂であることが好ましい。成形が容易だからである。熱可塑性樹脂としては、加圧加熱殺菌、耐熱性などに優れる点で、ポリプロピレン、中密度または高密度ポリエチレン、ポリエステル、ポリカーボネートなどを射出成形して形成したものであることが好ましい。
このような注出口部(3)をパウチ本体(1)に接合してなるパウチ容器Aを図33(a)(b)に示す。
前記充填口部材(2)の筒状部(22)が、下方にかけて広がるテーパー形状であり、かつ充填口部材(2)が底面視、舟形形状であるため、パウチ本体(1)が正面視、下方にかけて広がるテーパー形状をなし、パウチ容器Aの胴部保型性および自立安定性が確保される。特に、図33では、パウチ本体(1)の両側部の2つのシール(12)のなす角が鋭角となり、かつ充填口部材(2)の羽根部(26)の傾斜に合わせたテーパー形状を構成できるため、パウチ容器Aの自立安定性をさらに向上させることが可能である。
すなわち、図34(a)に示すように、平面視、充填口部材(2)の羽根部(26)の傾斜角θ3と、パウチ本体(1)のテーパーを有する胴側シール部(12)の傾斜角θ4とが等しくなるように形成することにより、パウチ本体(1)の胴側シール部(12)が、充填口部材(2)の羽根部(26)の傾斜に合わせて下方にかけて広がる(θ3=θ4)。
また、パウチ容器Aは、前記したように筒状部(22)の外周の傾斜角θ1とパウチ本体(1)の表面の鉛直方向に対する傾斜角θ2とが等しくてもよく(θ1=θ2)、パウチ本体(1)の胴側シール部(12)、表面および背面が、下方にかけて広がる形状となる。
これにより、パウチ容器Aの胴部保型性ならびに自立安定性がさらに向上する。さらには、パウチ容器Aを倒立させた状態であっても、パウチ本体(1)の強固な胴部保型性により、図35(a)(b)に示すように、パウチ本体(1)がしぼむことなく、パウチ容器Aを安定して倒立させることが可能である。さらには、前記蓋部(4)の天面を広い円盤形状とすることで、倒立時の安定性をさらに向上させることができる。
このように、本発明のパウチ容器Aは、様々な形状の注出口部(3)を装着することでパウチ容器Aの使用性を向上することができる。さらには、種々形状からなる充填口部材(2)によって、パウチ本体(1)の胴部保形性および自立安定性を向上した新しい形態のパウチ容器Aを提供することが可能である。
以上のように、本発明のパウチ容器Aは、積層フィルムからなるパウチ本体(1)に、熱可塑性樹脂からなる充填口部材(2)を接合してなるパウチ容器Aであって、前記充填口部材(2)が有する筒状部(22)によって、前記パウチ本体(1)の外側から前記筒状部(22)を把持することができ、優れた把持性およびハンドリング性を有するパウチ容器Aを提供することが可能である。
また、前記充填口部材(2)の前記筒状部(22)が、下方にかけて広がるテーパー形状を有することにより、前記パウチ本体(1)が下方にかけて広がる形状となり、前記パウチ本体(1)の胴部保型性および自立安定性を向上することが可能である。
また、前記充填口部材の筒状部が、底面視、舟形形状を有することにより、前記パウチ本体(1)と前記充填口部材(2)との接合性を高めて、充填口部材(2)とパウチ本体(1)とが容易に剥離してしまうことのない、パウチ容器Aを提供することが可能である。
さらには、パウチ容器Aに様々の注出口部(3)を取り付けることができ、パウチ容器Aのハンドリング性のみならず、内容物のガスバリア性、品質保持性、不正開封防止性、注出性、充填性、使用性を向上させることができる。
平面視した前記充填口部材の筒状部は、底面視した前記筒状部の内接円の直径(φ)が、12mmφ〜40mmφであれば、パウチ容器A製造時において、内容物を充填する充填ノズルを前記充填口部材(2)へと直接挿入して内容物を充填することが可能であり、充填口部材(2)の内側に内容物が付着することを防ぐことが可能である。
また、平面視した前記充填口部材の筒状部の高さ(h)は、少なくとも10mm以上であることが好ましく、これによりパウチ容器Aを外側から容易に把持することができ、ハンドリング性を向上させることができる。
(a)(b)本発明のパウチ容器の一例を示す図である。 充填口部材を示す説明図である。(a)充填口部材を示す図である。(b)充填口部材の一部切断説明図である。 パウチ本体に充填口部材を取り付ける際の一例を示す説明図である。(a)パウチ本体を示す説明図である。(b)パウチ本体に充填口部材を挿入した場合を示す説明図である。 パウチ本体に充填口部材を接合した場合を示す説明図である。(a)パウチ本体に充填口部材を接合した場合を示す図である。(b)パウチ本体に内容物を充填した場合を示す図である。 パウチ容器の使用例を示す説明図である。 充填口部材の別の例を示す説明図である。(a)充填口部材を示す図である。(b)充填口部材の一部切断説明図である。 パウチ本体に充填口部材を取り付ける際の一例を示す説明図である。(a)パウチ本体に充填口部材を挿入した場合を示す説明図である。(a)パウチ本体に充填口部材を接合した場合を示す図である。 本発明のパウチ容器の一例を示す説明図である。(a)パウチ容器の略正面視図である。(b)パウチ容器の略側面視図である。 本発明のパウチ容器を示す断面図である。(a)パウチ容器の正面視断面図である。(b)パウチ容器の側面視断面図である。 充填口部材のさらに別の例を示す説明図である。(a)充填口部材の正面視を示す説明図である。(b)充填口部材の一部切断説明図である。(c)充填口部材の側面視を示す説明図である。 パウチ本体に充填口部材を取り付ける際の一例を示す説明図である。(a)パウチ本体に充填口部材を挿入した場合を示す説明図である。(a)パウチ本体に充填口部材を接合した場合を示す図である。 本発明のパウチ容器の一例を示す説明図である。(a)パウチ容器の略正面視図である。(b)パウチ容器の略側面視図である。 充填口部材のさらに別の例を示す説明図である。(a)充填口部材の正面視を示す説明図である。(b)充填口部材の一部切断説明図である。(c)充填口部材の側面視を示す説明図である。 本発明のパウチ容器を示す説明図である。(a)パウチ容器の略正面視図である。(b)パウチ容器の略側面視図である。 (a)(b)パウチ本体の別の例を示す説明図である。 注出口部の一例を示す説明図である。(a)初期開封前を示す注出口部の一部切断説明図である。(b)初期開封後を示す注出口部の一部切断説明図である。 注出口部にキャップを取り付けた場合の一例を示す一部切断説明図である。 パウチ容器を示す一部切断説明図である。 パウチ容器を示す図である。(a)パウチ容器の略正面視図である。(b)パウチ容器の略側面視図である。 パウチ容器の使用例を示す説明図である。 (a)(b)注出口部の別の例を示す説明図である。 (a)(b)注出口部のさらに別の例を示す一部切断説明図である。 (a)(b)充填口部材のさらに別の例を示す一部切断説明図である。 (a)(b)パウチ容器を示す図である。 (a)(b)充填口部材のさらに別の例を示す説明図である。(c)(d)充填口部材のさらに別の例を示す説明図である。(e)(f)充填口部材のさらに別の例を示す説明図である。 (a)(b)充填口部材とキャップとを示す説明図である。 パウチ容器を示す一部切断説明図である。 (a)(b)注出口部のさらに別の例を示す一部切断説明図である。 (a)(b)パウチ容器を示す図である。 パウチ容器の使用例を示す説明図である。 パウチ本体の一例を示す図であり、胴部と底部とを構成する1枚のシートを折り畳み、胴部の前後を形成すると共に折り畳んだ底部を形成し、胴部の左右両端をシールし、および底部(14)の両端を斜めにシールしたパウチ本体を説明する図である。 (a)(b)充填口部材および注出口部の一例を示す説明図である。 (a)(b)パウチ容器を示す説明図である。 本発明のパウチ容器を示す説明図である。(a)パウチ容器の正面図である。(b)パウチ容器の側面図である。 (a)(b)パウチ容器を倒立させた状態を示す説明図である。 従来のボトル容器の一例を示す図である。(a)ガラス瓶容器の一例を示す図である。 (b)ブローボトルの一例を示す図である。 従来のスパウト付きパウチの一例を示す図である。
符号の説明
1・・・パウチ本体、
2・・・充填口部材、
3・・・注出口部、
4・・・蓋部、
11・・・開放部、
12・・・パウチ本体の胴側シール部、
13・・・パウチ本体の底面シール部、
14・・・パウチ容器の底部、
21・・・中空、
22・・・筒状部、
23・・・位置決めフランジ、
24・・・連結フランジ(連結部)、
26・・・羽根部、
27・・・外ネジ(連結部)、
29・・・隙間、
31・・・中空、
32・・・閉塞面、
33・・ノズル部、
35・・・プルリング、
36・・・外ネジ(連結部)、
37・・・内ネジ(連結部)、
39・・・段部(連結部)、
45・・・外ネジ(連結部)、
46・・・内ネジ(連結部)、
51・・・ノズル、
52・・・レバー、
53・・・ポンプ、
54・・・係合部財、
55・・・内ネジ、
56・・・ホース、
A・・・パウチ容器
Q・・・初期開封シール、
H・・・ヒンジ(連結部)、
g・・・逆止弁。

Claims (9)

  1. 少なくとも一端に開放部が形成されたパウチ本体の前記開放部に熱可塑性樹脂からなる充填口部材を接合してなるパウチ容器であって、
    前記パウチ本体は、積層フィルムからなり、
    前記充填口部材は、中空である円筒状の筒状部からなり、前記パウチ本体の開放部の内層と前記筒状部の外周とが接合され
    前記筒状部の外周がテーパー形状であり、前記パウチ本体の開放部に、パウチ容器の下方に向かって広がるテーパー形状で前記筒状部が接合され、
    前記パウチ容器が、底部を備えるとともに自立性を有することを特徴とする、パウチ容器。
  2. 平面視した前記充填口部材の筒状部は、底面視した前記筒状部の内接円の直径(φ)に対する比(h/φ)が、0.15〜2.5である高さ(h)を有することを特徴とする、請求項1に記載のパウチ容器。
  3. 前記充填口部材の筒状部が、底面視、舟形形状を有することを特徴とする、請求項1または2に記載のパウチ容器。
  4. 前記充填口部材は、中空の注出口部が着脱不可に一体に連設されていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載のパウチ容器。
  5. 前記充填口部材は、前記筒状部に連設する注出口部との連結部を有し、更に、前記連結部によって脱着しうる中空の注出口部が連設されることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載のパウチ容器。
  6. 前記注出口部は、ノズル部を有し、前記ノズル部の内径は、前記充填口部材の筒状部の内径よりも短径であることを特徴とする、請求項4または5に記載のパウチ容器。
  7. 前記充填口部材または前記注出口部に、それらの中空の上端を被覆する蓋部が装着されたことを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載のパウチ容器。
  8. 前記注出口部または前記充填口部材の前記中空部は、プルリングを有する閉塞面または初期開封フィルムにより密閉されていることを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載のパウチ容器。
  9. 前記パウチ容器が、前記充填口部材接合部から前記底部に向かって広がるテーパー形状であることを特徴とする、請求項1〜8のいずれかに記載のパウチ容器。
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