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JP5227795B2 - 抗寄生虫活性を有する新規ベンゾイミダゾール(チオ)カルバメートおよびその合成 - Google Patents

抗寄生虫活性を有する新規ベンゾイミダゾール(チオ)カルバメートおよびその合成 Download PDF

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Description

本発明は、抗寄生虫活性を有する新規ベンゾイミダゾール(チオ)カルバメートに関する。
ベンゾイミダゾールは、当初は植物用殺菌剤として、後に動物用およびヒト用の駆虫剤として開発された。駆虫活性を有するベンゾイミダゾールの系統は、チアゾリルベンゾイミダゾールおよびベンゾイミダゾールカルバメートを含む。該ベンゾイミダゾールは、蠕虫寄生虫に対する幅広い活性スペクトルを示す。対蠕虫活性を有する、周知のベンゾイミダゾールには、例えば、チアベンダゾール;カムベンダゾール;ならびにパルベンダゾール(US3480642)、メベンダゾール(US3657267)、フルベンダゾール(US3657267)、フェンベンダゾール(US3954791)、オクスフェンダゾール(US3929821)、オキシベンダゾール(US3574845)、アルベンダゾール(US3915986)、リコベンダゾール(アルベンダゾールスルホキシド)(US3915986)およびルキサベンダゾール(US4639463)などのベンゾイミダゾールカルバメートがあり、そのすべてがベンゾイミダゾール母核上の置換基において異なっている。
ベンゾイミダゾールは、その活性がベータ−チューブリンの微小管への重合を阻害するという事実に負っていると考えられている。その活性は、該寄生虫内で細胞の輸送機能に作用し、最終的には該寄生虫を殺す。
駆虫性ベンゾイミダゾールへ代謝的に変換されるフェニルグアニジン・プロドラッグがまた、開発された。例えばフェバンテル(US3993682)は、フェンベンダゾールに変換されるプロドラッグであり、ネトビミン(US4406893)はアルベンダゾールを与える。
ベンゾイミダゾールは、一般に水に難溶である。ベンゾイミダゾールは、懸濁液、ペースト、もしくは粉末として経口で、または反すう胃内注入(McKellar and Scott,J.Vet.Pharmacol.Therap.,13,223−247,1990)により投与される。ベンゾイミダゾール、および特にベンゾイミダゾールカルバメートが水に難溶であるという事実は、その適用を制限している。詳細には、該ベンゾイミダゾールカルバメートの溶解度は非常に低く、該ベンゾイミダゾール部分の該カルバメート基の存在に起因すると思われる。これらの化合物は、水にほとんど不溶である。例えば水産養殖投与および飲料水投与における使用などの、該化合物のいくつかの有用な適用に対して、該ベンゾイミダゾールの低い水溶性は、重大な障害である。
ベンゾイミダゾール(カルバメート)の低水溶性または非水溶性の問題の解決に、多大な努力が既に払われてきた。
ベンゾイミダゾールのより可溶な誘導体(該活性化合物に代謝されるプロドラッグ類)を実現することもまた試みられてきた。プロドラッグの有効性は、例えばどの程度の速度まで、およびどの程度まで該プロドラッグが該活性物質に変換されるのか、およびその変換の部位などの多くの要因に依存している。更に、該プロドラッグは、最大安定度のpHで高い水溶性、および該投与前に十分な水溶液安定性を有するべきである。もちろん該プロドラッグは、良好な耐容性であるべきであり、該活性化合物よりもより有毒であってはならない。
ベンゾイミダゾール・プロドラッグに関する取り組みは、例えば条虫、エキノコックス・マルチクラリス(Echinococcus multicularis)およびE.グラヌロシス(E. granulosis))の幼虫段階による全身感染症との闘いにおける、ベンゾイミダゾールの使用との関連で開始された。これらの場合、該薬物の血漿レベルおよび組織レベルは、体系的に作用するために、該ベンゾイミダゾールが血流中に取り込まれる必要があることから、重要である。
アルベンダゾール・プロドラッグのいくつかは、Hernandez−Luisらにより、Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters,11,1359−1362,2001に記載されている。Hernandez−Luisらは、N−アシル誘導体3種およびN−アルコキシカルボニル誘導体2種を合成することにより、アルベンダゾールの溶解度を高めようと試みた。これら誘導体は主に、例えば旋毛虫感染症、水和症(hydrated disease)(エキノコックス症)、および神経嚢虫症といった、アルベンダゾールの低溶解度および低吸収に起因して高投与量および長期治療が必要となる、いくつかの組織内侵入寄生に対するアルベンダゾール・プロドラッグ類の使用との関連で開発された。
もう一つのグループ、Nielsenら(Acta Pharm.Nord.,4(1),43−49,1992)は、様々なクロロギ酸エステルを用いた該ベンゾイミダゾール部分のN−アシル化により、並びにアシルメチル化により、また水和症に対する使用のために該ベンゾイミダゾールの溶解度向上をも目標として、チアベンダゾールのプロドラッグを合成した。あるN−(4−アミノ−メチルベンゾイル)オキシメチル誘導体は、300倍に増加した水溶性を有することが報告された。しかしこの種類の化合物は、加水分解に対してあまり安定ではなく、したがって例えば飲料水投与用には適さないと思われる。またその溶解度は飲料水投与において使用するには、まだ不十分でもある。更に、4−アミノメチル安息香酸は、止血剤(antibrinolytic agent)として用いられており(Kloecking,H.P.;Markwardt,F.,Haematologia,Supplement 1,175−9,1970)、開裂した該前駆部分は薬理学的に不活性ではないことを示唆すると指摘しておきたい。Nielsenのグループはまた、メベンダゾールのN−アルコキシカルボニル誘導体も、Int.J.Pharm.,104,175−179,1994で報告した。
アルベンダゾールおよびフェンベンダゾールのマンニッヒ塩基は、例えばジメチルアミン、ジプロピルアミン、ピロリジン、ピペラジンなどといった様々な二級アミンを用いて、Dhaneshwarら、Indian drugs,28(1),24−26,1990、により調製された。更に別のマンニッヒ塩基は、Garstら(US6093734)に記載されている。しかし実際の活性は、該マンニッヒ塩基に関して立証されておらず、およびこれら誘導体は非常に低い水中安定性を示す。
アルベンダゾールの水溶性プロドラッグが存在し、すなわちネトビミンである。しかしネトビミンは水溶性ではあるが、胎児毒性を引き起こすと報告されている。
WO9312124において、もう一つ別の種類のベンゾイミダゾールが議論されており、すなわち置換されている2−[[(3,4−ジアルコキシ−2−ピリジニル)−メチル]スルホニル]−1(H)−ベンゾイミダゾール−1−イル化合物である。これらベンゾイミダゾールは、胃酸分泌阻害剤(プロトンポンプ阻害剤)であり、オメプラゾールおよびランソプラゾールのような、周知の胃酸分泌阻害剤と構造的に類似している。水にほとんど不溶である該ベンゾイミダゾールカルバメートとは対照的に、該ベンゾイミダゾールプロトンポンプ阻害剤は、顕著により水溶性である。例えばオメプラゾールは、500μg/mLの溶解度を有する。
WO9312124において、該ベンゾイミダゾール核の1位のN−置換基として結合させたホスホノオキシメチル基を含むように修飾された、これらプロトンポンプ阻害剤の誘導体が列挙されている。上記のように修飾された該化合物は、甲状腺へのヨウ素吸収を阻害しないという有益な効果を有する。更に該化合物は、水中での高い溶解度および化学的安定性を有すると言われている。これら化合物はその効果を及ぼす前に、該ベンゾイミダゾール核の1位のN−置換基で代謝されると考えられ、このことは実質的にその化合物をプロドラッグにしている。該化合物を1g/Lで含む経口投与用シロップ、並びに4mg/mLおよび6mg/mLで含む静脈内投与用溶液も調製された。
例えばフェンベンダゾールといった駆虫剤ベンゾイミダゾールカルバメートは、わずか0.05μg/mL未満という、はるかに低い溶解度を有する(Nguomo,A.J. PhD.Thesis,1983、McKellarらによりJ.Vet.Pharmacol.Therap.1990,13,223−247で引用)。
ベンゾイミダゾールカルバメートは、例えば大規模生産農場で家禽類およびブタに投与するため、投薬飲料水を介して該化合物が投与可能であれば都合が良いと思われる。しかし、該化合物の非常に低い溶解度のため、飲料水を介した投与は、非常に問題がある。
飲料水投与に関して、正確な投薬を確実にする該化合物用の適した調合物を見つけるために多くの努力が注がれてきた。水に不溶な薬物の懸濁液およびエマルションに伴う問題とは、飲料水システムを介した正確な投薬を確実にするために、該懸濁液または該エマルションは均一で非常に安定でなければならないことである。例えばEP1214052は、飲料水投与における使用を意図した、フルベンダゾール用のサスポエマルションに関する。
懸濁液またはエマルションを調製するよりもむしろ、もし水溶性代替物、例えば、所望の該活性を依然有する、または実際の該活性物質にインビボ変換される、元の不溶性の該活性化合物の改変誘導体が実現できるならば、より都合が良いと思われる。しかし、特に飲料水投与では非常に高い溶解度が要求される。いずれかの薬物の飲料水投与に関して、通常、該薬物のかなり高い溶解度が要求される濃縮物を、まず製造する必要がある。該化合物はまた、短い時間内に溶解すべきでもある。更に、飲料水を介して投与されるいずれかの化合物が適切に溶解しない、またはしばらくすると沈降するのであれば、その化合物は飲料水システムの該パイプ内に堆積し得、および該系全体が閉塞し得る。
該飲料水が、飲料水システムの該タンク内または該パイプ内に長期間にわたり留まり得るため、溶解させた該化合物はまた、化学的に非常に安定であることも必要である。もし該化合物が長期間にわたって化学的に安定でないならば、実際の該活性化合物は全く、または不十分な量しか、該水を飲む該動物に届かない可能性がある。特に飲料水投与については、5から9までのpH範囲で少なくとも8時間の安定性が要求される。
「飲料水経由投与に関する動物用医薬品の品質面」についてのガイドライン(EMEA/CVMP/540/03)が、欧州医薬品庁(EMEA)により発行された。このガイドラインにおいて品質データ要件は、動物に対して飲料水中で投与される動物薬製品について反映されている。該ガイドラインは例えば、該製品の安定性および溶解度、ならびに該製品が完全に溶解するまでに経過する時間に関する基準を提供する。
したがって、例えば大規模動物生産施設で使用される飲料水システムを介して投与されようとしている薬物について特に、この具体的な目的のための薬物の多くの、および特にベンゾイミダゾールカルバメートの適応性を制限する、多くの制約がある。
本発明は、水に容易に溶解し、化学的に安定で、優秀な抗寄生虫活性を示す新規ベンゾイミダゾール(チオ)カルバメートを実現する。本発明による該化合物は、最新のベンズイミダゾールカルバメートとして同じ治療投与に適しており、特に駆虫剤としての使用に適している。
本発明は、以下の一般式の化合物を実現する。
式I:
Figure 0005227795
(式中、
およびXは、SまたはOのいずれかであり、好ましくはその2つのうち少なくとも一つがOであり、および最も好ましくは両方ともOである。
およびYは、SまたはOのいずれかであり、好ましくはその2つのうち少なくとも一つがOであり、および最も好ましくは両方ともOである。)
本発明による好ましい化合物は、該一般式Iに合致するN−ホスホノオキシメチル置換ベンゾイミダゾールカルバメート、すなわち、XおよびX、並びにYおよびYがOである化合物である。
は、1〜4炭素原子を有するアルキルであり、好ましくはメチルである。
、RおよびRは、互いに独立に水素またはカチオンであり、該カチオンは好ましくはナトリウム、カリウム、またはアンモニウムである。本発明に従う好ましい化合物は、塩、すなわちR、RおよびRの1つまたは複数がカチオンである化合物である。この化合物は例えば、RがH、ならびに、RおよびRがナトリウムである塩、ならびにR、RおよびRの3つ全てがナトリウムである塩、並びに例えばジナトリウム塩およびトリナトリウム塩との混合物を含む。
およびRは、両方とも独立に水素またはハロゲン、または
1〜8炭素原子を有するアルキル、好ましくは1〜6炭素原子を有するアルキル、最も好ましくは4炭素原子を有するアルキルであり、最も好ましい化合物は、(5−および6−ブチル−1−ホスホノオキシメチル−1(H)−ベンゾイミダゾール−2−イル)−カルバミン酸メチルエステルまたはこれらの混合物、および最も好ましくはこれらの塩、N−ホスホノオキシメチル置換パルベンダゾール)である。または
が、1〜8炭素原子を、好ましくは1〜6炭素原子を、最も好ましくは3炭素原子を有するアルキルである−ORであり、好ましい化合物は、(1−ホスホノオキシメチル−5−および6−プロポキシ−1(H)−ベンゾイミダゾール−2−イル)−カルバミン酸メチルエステルまたはこれらの混合物、および最も好ましくはこれらの塩(N−ホスホノオキシメチル置換オキシベンダゾール)である、またはRが、アリールであり、好ましくは置換されているまたは置換されていない可能性があるフェニル基である。
が、1〜8炭素原子を有するアルキル、好ましくは1〜6炭素原子を有するアルキル、最も好ましくは3炭素原子を有するアルキルである−SRであり、最も好ましい化合物は、(1−ホスホノオキシメチル−5−および6−プロピルスルファニル−1(H)−ベンゾイミダゾール−2−イル)−カルバミン酸メチルエステルまたはこれらの混合物、および最も好ましくはこれらの塩(N−ホスホノオキシメチル置換アルベンダゾール)であり、またはRが、アリールであってよく、好ましくは置換されているもしくは置換されていない可能性があるフェニル基であり、好ましい化合物は、(5−および6−フェニルスルファニル−1−ホスホノオキシメチル−1(H)−ベンゾイミダゾール−2−イル)−カルバミン酸メチルエステルまたはこれらの混合物、および最も好ましくはこれらの塩(N−ホスホノオキシメチル置換フェンベンダゾール)である。
が、1〜8炭素原子を有するアルキルまたは3〜6炭素原子を有するシクロアルキルである−CO−Rであり、最も好ましい化合物は、(5−および6−シクロプロパンカルボニル−1−ホスホノオキシメチル−1(H)−ベンゾイミダゾール−2−イル)−カルバミン酸メチルエステルまたはこれらの混合物、および最も好ましくはこれらの塩(N−ホスホノオキシメチル置換シクロベンダゾール)である。またはRが、アリールであり、好ましくは置換されているまたは置換されていないフェニル基であり、このとき、好ましい化合物は、(5−および6−ベンゾイル−1−ホスホノオキシメチル−1(H)−ベンゾイミダゾール−2−イル)−カルバミン酸メチルエステルまたはこれらの混合物、および最も好ましくはこれらの塩(N−ホスホノオキシメチル置換メベンダゾール)であり、および該フェニル基が置換されている場合は、該パラ位に存在できる例えばフッ素などのハロ置換基が好ましく、好ましい化合物は、[5−および6−(4−フルオロベンゾイル)−1−ホスホノオキシメチル−1(H)−ベンゾイミダゾール−2−イル]−カルバミン酸メチルエステルまたはこれらの混合物、および最も好ましくはこれらの塩(N−ホスホノオキシメチル置換フルベンダゾール)であり、または
Arが、アリールであり、好ましくは置換されているまたは置換されていない、好ましくは4位がフッ素原子で置換されているフェニル基である−OSO−Arであり、最も好ましい化合物は、4−フルオロベンゼンスルホン酸2−メトキシカルボニルアミノ−1−ホスホノオキシメチル−1(H)−ベンゾイミダゾール−5−および6−イルエステルまたはこれらの混合物であり、および最も好ましくはこれらの塩(N−ホスホノオキシメチル置換ルキサベンダゾール)であり、または
10が、1〜8炭素原子を、好ましくは3炭素原子を有するアルキルであってよい−S(O)R10であり、好ましい化合物は、[1−ホスホノオキシメチル−5−および6−(プロパン−1−スルフィニル)−1(H)−ベンゾイミダゾール−2−イル]−カルバミン酸メチルエステルまたはこれらの混合物、および最も好ましくはこれらの塩(N−ホスホノオキシメチル置換リコベンダゾール)であり、またはR10が、アリールであってよく、好ましくは置換されているまたは置換されていないフェニル基であり、好ましい化合物は、(5−および6−ベンゼンスルフィニル−1−ホスホノオキシメチル−1(H)−ベンゾイミダゾール−2−イル)−カルバミン酸メチルエステルまたはこれらの混合物、および最も好ましくはこれらの塩(N−ホスホノオキシメチル置換オクスフェンダゾール)である。
好ましくはRがHであり、および、Rが該ベンゾイミダゾール核の5位または6位に結合している。アルキル基は、例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ヘキシルおよびオクチルなどの直鎖または分岐鎖であってよく、例えばハロ置換基で場合により置換されていてよい。アルキルを含んでいる本発明の好ましい化合物において、該アルキルは直鎖および無置換である。用語アリールは、フェニル、ナフチルなどの6〜14炭素原子を有する芳香族炭化水素基を意味し、置換基は、該作用、該化合物の該駆虫活性に影響しない限りにおいて、ヒドロキシ、ハロゲン、ニトロ、シアノ、アミノ、アルキル、アルコキシ、アミノなどの1つ以上の置換基で場合により置換されていてよい。フェニル基を含んでいる本発明の好ましい化合物において、前記フェニルは、無置換または1個のハロ置換基で置換されている。
本発明に従う上述された一般式の範囲内の該化合物のいくつかは、選択された該合成ルートの結果として、位置異性体の混合物として存在してよい。例えば化合物の混合物は、合成されてよく、ここでRは、該ベンゾイミダゾール核の5位および該ベンゾイミダゾール核の6位にそれぞれ結合している。純粋な該位置異性体の他に、もちろん例えば異なる位置異性体を含む混合物も同様に、本発明の一部であると理解される。本発明に従う該化合物のいくつかは、光学活性エナンチオマーを形成するキラル中心1個または複数を含んでよい。該一般式(式I)は、個々の該エナンチオマー、並びに、エナンチオマー混合物を含むことを意図している。
本発明の該化合物は、水中で高溶解性であり、安定である。例えば、(5−および6−フェニルスルファニル−1−ホスホノオキシメチル−1(H)−ベンゾイミダゾール−2−イル)−カルバミン酸メチルエステル二ナトリウム塩の混合物は、132mM(67g/L)の水への溶解度を有する。更に例えばN−ホスホノオキシメチル置換した、アルベンダゾール、メベンダゾール、フルベンダゾールおよびラクサベンダゾールのナトリウム塩などの、本発明に従う他の化合物は、少なくとも50mMの水溶解度を有する。
更に、飲料水投与に適するために化合物が8時間にわたって安定であるべき下限pHおよび上限pHであるpH5およびpH9で、本発明に従う該化合物は8時間にわたって安定であることが見出された。
更に、本発明の該化合物は優秀な駆虫活性、および特にインビボ駆虫活性を有し、アルベンダゾールおよびフェンベンダゾールなどの、最新で、水に不溶のベンゾイミダゾールカルバメートに匹敵する。
従って本発明の該化合物は、ヒト、および食料生産動物(例えばウシ、ブタ、家禽類または魚類)並びにコンパニオン・アニマルの両方の動物に対する、投薬水を介しての投与に特に有用である。投薬水の投与は、大規模生産農場で飼育される家禽類およびブタの治療において一般的な方法である。それだけでなく個々の動物に対する投与にも、投薬水を介した投与は適している可能性がある。本発明の該化合物は、駆虫剤として特に有用である。従って本発明は、投薬水を介した駆虫性ベンゾイミダゾールの投与を可能にする。
本発明に従う該化合物は、その高い溶解度に起因して投薬水を介しての投与に特に適してはいるが、経口または他の例えば注射による、他の適したどのような経路を介しても同様に投与されてよい。経口投与の場合に、該化合物を、飼料中に混合することも、または錠剤、カプセル、ボーラスまたはその他に製剤することもできる。本発明に従う化合物に関して、経口投与経路が好ましい一方で、例えば非経口といった他の投与経路を介した治療もまた可能である。例えば、ペットに関して、皮下投与または筋肉内投与も可能であり得る。
該化合物は単独で、または特定の用途および特定の寄生虫または関与された寄主に対して適応させた調合物において使用されてよい。本発明に基づく該化合物は単独で、調合物中の唯一の活性成分として、または他の治療薬と共に使用されてもよい。投与の調合物および経路は、該疾患および該治療方法に依存するのは確かである。そのような調合物は、従来の動物またはヒトの医療行為に基づいた標準的方法において調製されてよい。本発明は更に、本発明に従う1つまたは複数の化合物の有効量を含む医薬組成物を包含する。
そのような組成物は更に、例えば担体、安定剤、その他賦形剤といった、必要で薬学的に許容できるいずれかの補助剤、場合により他の治療剤を含んでよい。用語「許容できる」は、該組成の他の該成分と混合可能であり、およびその服用者に無害であることを意味する。
担体は、液体希釈剤または固体であってよい。該活性成分の作用を妨害しない従来のいかなる医薬担体も、本発明に従う調製において使用できる。
飲料水を介して投与されようとする溶解性薬物は、溶液用の顆粒もしくは粉末として、または経口溶液用の事前濃縮製剤として供給されてもよい。
経口使用を意図した調合物は、香味剤、着色剤、保存剤および同種のものを含んでもよい。カプセル、ボーラスおよび錠剤は、該活性化合物(複数)/物質と、薬学的に許容できる希釈剤または担体とを混合することによって調製され得る。
非経口投与用に、該化合物を液体担体ビヒクル中に溶解または分散させてよい。等張食塩水溶液および無菌の注射可能な溶液が、薬学的に許容できる安定剤を含んで使用されてよい。もし必要であれば、保存剤が添加され得る。
本発明の化合物の有効量または有効濃度は変化してよく、個別の必要性によって決まる。最小量は所望の該効果により決まり、最大量は望まない副作用により決定される。使用される実際の投与量は、感染の種類および重症度で決まる。特定の投与量レベルは、例えば使用される該化合物の活性、および種、年齢、体重、健康状態、食餌、投与時間、投与経路などの、多くの因子により影響される。
本発明の該化合物は、下記の合成順序に従って調製され得る。
Figure 0005227795
第一工程において、官能基化されたベンゾイミダゾール(チオ)カルバメートIIの、例えばナトリウム塩、カリウム塩、またはリチウム塩といった適した塩を、例えば塩素、臭素、ヨウ素、トシラート、またはメシラートといった脱離基Qを有するメチレン基で置換されているリン酸ジエステルIIIと反応させ、式IV(式中、R11およびR12は、保護基である。)の化合物を得る。
適した保護基は当業者に既知であり、例えばtert−ブチルといったアルキル、またはフェニルまたはベンジルであり得る。この種類のリン酸エステルIIIは、文献の手順(例えば、Tetrahedron Letters;2002,43,3793)を用いて調製できる。該ベンゾイミダゾール(チオ)カルバミン酸アルカリ塩の生成は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水素化ナトリウム、または水素化カリウムなどの塩基を、該(チオ)ベンゾイミダゾールIIに対して、−10から30℃までの温度範囲で、適した溶媒中、好ましくは例えばN,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、N−エチルピロリジン、テトラヒドロフラン、またはジオキサンなどの有機溶媒中で添加することにより達成できる。上述のようにして得られた該塩の、該リン酸トリエステルIIIとの反応は、0から80℃までの温度範囲で、好ましくは10から50℃までの間で実施できる。該反応を実施する該温度によっては、該反応時間は1から24時間までの間で変化してよい。反応させるベンゾイミダゾール(チオ)カルバメートの種類によっては、該求電子剤を該求核剤に添加するべきである、または該添加が逆に行われるべきである。
第二工程において、該中間体IVは続いて、例えば酢酸、トリフルオロ酢酸、または塩酸といった酸の添加により、場合によりジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、またはジクロロメタンなどの有機溶媒中で、室温から50℃までの間の温度で加水分解でき、化合物I(式中、R、RおよびRの全てが、Hである。)を与える。
任意選択の第三工程において、該単離生成物は続いて、例えばナトリウムアルコキシド、水酸化ナトリウム、カリウムアルコキシド、水酸化カリウム、またはアンモニアといった塩基の添加により、その対応する塩I(ここで、R、RおよびRの少なくとも1つがカチオンであり、好ましくはナトリウム、カリウム、またはアンモニウムである)に変換できる。該反応は、水中、またはメタノール、エタノール、イソプロパノール、tert−ブタノール、またはこれらの混合物などの有機溶媒中で実施され得る。
(実施例)
(5−フェニルスルファニル−1−ホスホノオキシメチル−1(H)−ベンゾイミダゾール−2−イル)−カルバミン酸メチルエステル二ナトリウム塩6および(6−フェニルスルファニル−1−ホスホノオキシメチル−1(H)−ベンゾイミダゾール−2−イル)−カルバミン酸メチルエステル二ナトリウム塩7の合成。
該化合物は、以下の一般的合成順序を用いて、合成してよい。
工程A:リン酸ジ−tert−ブチルエステルクロロメチルエステル1の合成。
Figure 0005227795
文献の手順(Tetrahedron Letters;2002,43,3793)に従って、化合物1を以下のようにして調製した。ジ−tert−ブチルリン酸カリウム(6.35g)、硫酸水素テトラ−n−ブチルアンモニウム(917mg)および炭酸水素ナトリウム(8.96g)を水(230mL)に溶解した。ジクロロメタン(130mL)を加え、得られた該混合物を0℃まで冷却した。クロロスルホン酸クロロメチル(917mg)のジクロロメタン溶液(100mL)を、激しく撹拌しながらゆっくりと加えた。該反応混合物を室温になるまで放置し、更にこの温度で一夜撹拌した。そして該有機層を分離し、塩水(50mL)で洗浄し、NaSOで乾燥し、真空下で濃縮した。所望の該生成物1が、無色油状物として得られた(2.4g)。
リン酸ジ−tert−ブチルエステルクロロメチルエステル1。無色油状物、H−NMR(CDCl)δ 5.65(d,J=15.0Hz,2H),1.52(s,18H);13C−NMR(CDCl)δ 84.2(d,J=7.6Hz),73.3(d,J=6.9Hz),29.8(d,J=4.3Hz);31P−NMR(CDCl)δ −11.8。
工程B:[1−(ジ−tert−ブトキシ−ホスホノオキシメチル)−5−フェニルスルファニル−1(H)−ベンゾ−イミダゾール−2−イル]−カルバミン酸メチルエステル2および[1−(ジ−tert−ブトキシ−ホスホノオキシメチル)−6−フェニルスルファニル−1(H)−ベンゾイミダゾール−2−イル]−カルバミン酸メチルエステル3の合成。
Figure 0005227795
(5−フェニルスルファニル−1(H)−ベンゾイミダゾール−2−イル)−カルバミン酸メチルエステル(2g)を、ジメチルホルムアミド(200mL)に溶解し、水素化ナトリウム60%鉱油懸濁物(960mg)を加えた。得られた緑色の該溶液を、室温で45分間撹拌し、リン酸ジ−tert−ブチルエステルクロロメチルエステル(2.3g)のジメチルホルムアミド溶液(100mL)をゆっくりと加えた。該反応物を、室温で5時間撹拌した。そして該混合物をジクロロメタン(600mL)で希釈した。そして該有機相を、水(300mL)、飽和NaHCO水溶液(300mL)および塩水(200mLで2回)の順に洗浄し、NaSOで乾燥し、ろ過した。該有機層を4℃まで冷却し、析出した未反応の(5−フェニルスルファニル−1(H)−ベンゾイミダゾール−2−イル)−カルバミン酸メチルエステルをろ別し、該ろ液を真空下で濃縮した。該油状残渣を、シリカゲルの短い層でろ過して精製した。該非極性不純物を、酢酸エチル/石油エーテル1:1で溶出し、そして所望の該生成物を、ジエチルエーテルで溶出した。所望の該生成物は、2種の位置異性体2および3が1:1の比で、無色固体として得られた(1.4g)。
[1−(ジ−tert−ブトキシ−ホスホノオキシメチル)−5−フェニルスルファニル−1(H)−ベンゾイミダゾール−2−イル]−カルバミン酸メチルエステル2。無色固体、H−NMR(DMSO−d6)δ 12.2(s,1H),7.49(d,J=8.4Hz,1H),7.47(s,1H),7.34(d,J=8.1Hz,1H),7.33(t,J=7.3Hz,2H),7.24(t,J=7.2Hz,1H),7.19(d,J=7.3Hz,2H),5.85(d,J=10.3Hz,2H),3.64(s,3H),1.34(s,18H);13C−NMR(DMSO−d6)δ 162.8,154.1,137.3,130.8,129.9,129.2,127.9,127.6,127.1,116.1,111.6,83.1(d,J=7.2Hz),67.0,52.5,29.7(d,J=3.9Hz);31P−NMR(DMSO−d6)δ −11.3(t,J=10.3Hz)。
[1−(ジ−tert−ブトキシ−ホスホノオキシメチル)−6−フェニルスルファニル−1(H)−ベンゾイミダゾール−2−イル]−カルバミン酸メチルエステル3。無色固体、H−NMR(DMSO−d6)δ 12.3(s,1H),7.60 (s,1H),7.46(d,1H),7.32(d,1H),7.30(t,2H),7.21(t,1H),7.19(d,2H),5.83(d,J=10.2Hz,2H),3.63(s,3H),1.30(s,18H);13C−NMR(DMSO−d6)δ 162.8,154.1,137.6,130.2,129.9,129.8,129.3,128.6,126.8,126.4,113.1,115.5,83.1(d,J=7.2Hz),67.0,52.5,29.6(d,J=3.9Hz);31P−NMR(DMSO−d6)δ −11.4(t,J=10.2Hz)。
工程C:(5−フェニルスルファニル−1−ホスホノオキシメチル−1(H)−ベンゾイミダゾール−2−イル)−カルバミン酸メチルエステル4および(6−フェニルスルファニル−1−ホスホノオキシメチル−1(H)−ベンゾイミダゾール−2−イル)−カルバミン酸メチルエステル5の合成。
Figure 0005227795
異性体2および3の1:1混合物(1g)をジオキサン(10mL)に溶解し、4N HClジオキサン溶液(10mL)を撹拌しながら加えた。該出発物質の対応する酸への完全変換を、該反応のHPLCモニターにより確認した。生成した該沈殿をろ別し(550mg)、該母液を真空下で半分の体積まで濃縮した。ジエチルエーテル(5mL)を加え、所望の生成物の二番収量(100mg)をろ過で得た。所望の該生成物は、2種の位置異性体4および5が1:1の比で、無色固体として得られた(650mg)。
(5−フェニルスルファニル−1−ホスホノオキシメチル−1(H)−ベンゾイミダゾール−2−イル)−カルバミン酸メチルエステル4。H−NMR(DO)δ 7.41(d,J=1.4Hz,1H),7.39(d,J=8.2Hz,1H),7.15−7.07(m,6H),5.52(d,J=3.3Hz,2H),3.53(s,3H);13C−NMR(DO)δ 162.8,158.6,142.2,137.9,133.3,129.3,129.2,128.3,126.2,124.3,120.6,110.2,66.0,52.1;31P−NMR(DO)δ 1.97(t,J=3.3Hz)。
(6−フェニルスルファニル−1−ホスホノオキシメチル−1(H)−ベンゾイミダゾール−2−イル)−カルバミン酸メチルエステル5。H−NMR(DO)δ 7.62(d,J=1.4Hz,1H),7.31(d,J=8.2Hz,1H),7.22−7.11(m,6H),5.52(d,J=4.3Hz,2H),3.60(s,3H);13C−NMR(DO)δ 161.4,156.2,139.8,137.8,133.2,129.3,128.6,128.5,128.1,124.4,114.7,66.5,52.3;31P−NMR(DO)δ 2.24(t,J=4.3Hz)。
工程D:(5−フェニルスルファニル−1−ホスホノオキシメチル−1(H)−ベンゾイミダゾール−2−イル)−カルバミン酸メチルエステル二ナトリウム塩6および(6−フェニルスルファニル−1−ホスホノオキシメチル−1(H)−ベンゾイミダゾール−2−イル)−カルバミン酸メチルエステル二ナトリウム塩7の合成。
Figure 0005227795
異性体4および5の1:1混合物(50mg)をメタノール(2mL)中に懸濁させ、ナトリウムメトキシドの0.1N溶液を、pH11に達するまで撹拌しながら加えた。該溶液を濃縮し、そして高真空下で乾燥した。所望の該生成物を、2種の位置異性体6および7の1:1混合物において、白色固体として得た(52mg)。
(5−フェニルスルファニル−1−ホスホノオキシメチル−1(H)−ベンゾイミダゾール−2−イル)−カルバミン酸メチルエステル二ナトリウム塩6および(6−フェニルスルファニル−1−ホスホノオキシメチル−1(H)−ベンゾイミダゾール−2−イル)−カルバミン酸メチルエステル二ナトリウム塩7。H−NMR(DO)δ 7.75(d,J=1.3Hz,1H),7.59(d,J=6.8Hz,1H),7.58(s,1H),7.46(d,J=8.4Hz,1H),7.40−7.26(m,12H),5.69(d,J=6.0Hz,2H),5.66(d,J=6.2Hz,2H),3.76(s,3H),3.75(s,3H);31P−NMR(DO)δ 2.89(s)。
(5−ベンゾイル−1−ホスホノオキシメチル−1(H)−ベンゾイミダゾール−2−イル)−カルバミン酸メチルエステル二ナトリウム塩8および(6−ベンゾイル−1−ホスホノオキシメチル−1(H)−ベンゾイミダゾール−2−イル)−カルバミン酸メチルエステル二ナトリウム塩9の合成。
Figure 0005227795
該化合物8および9は、実施例1に記載された該合成順序を用いて合成された。
(5−ベンゾイル−1−ホスホノオキシメチル−1(H)−ベンゾイミダゾール−2−イル)−カルバミン酸メチルエステル二ナトリウム塩8および(6−ベンゾイル−1−ホスホノオキシメチル−1(H)−ベンゾイミダゾール−2−イル)−カルバミン酸メチルエステル二ナトリウム塩9。H−NMR(DO)δ 7.91−7.45(m,16H),5.67−5.61(m,4H),3.73−3.71(m,6H);31P−NMR(DO)δ 2.72(s)。
3−フルオロ−ベンゼンスルホン酸2−メトキシカルボニルアミノ−1−ホスホノオキシメチル−3(H)−ベンゾイミダゾール−5−イルエステル二ナトリウム塩10および3−フルオロ−ベンゼンスルホン酸2−メトキシカルボニルアミノ−3−ホスホノオキシメチル−3H−ベンゾイミダゾール−5−イルエステル二ナトリウム塩11の合成。
Figure 0005227795
該化合物10および11は、実施例1に記載された該合成順序を用いて合成された。
3−フルオロ−ベンゼンスルホン酸2−メトキシカルボニルアミノ−1−ホスホノオキシメチル−3(H)−ベンゾイミダゾール−5−イルエステル二ナトリウム塩10および3−フルオロ−ベンゼンスルホン酸2−メトキシカルボニルアミノ−3−ホスホノオキシメチル−3(H)−ベンゾイミダゾール−5−イルエステル二ナトリウム塩11。H−NMR(DO)δ 7.83−7.75(m,4H),7.39−7.20(m,8H),6.80−6.70(m,2H),5.58−5.61(m,4H),3.71(s,6H);31P−NMR(DO)δ 3.23(s)。
(5−(4−フルオロ)−ベンゾイル−1−ホスホノオキシメチル−1(H)−ベンゾイミダゾール−2−イル)−カルバミン酸メチルエステル二ナトリウム塩12および(6−(4−フルオロ)−ベンゾイル−1−ホスホノオキシメチル−1(H)−ベンゾイミダゾール−2−イル)−カルバミン酸メチルエステル二ナトリウム塩13の合成。
Figure 0005227795
該化合物12および13は、実施例1に記載された該合成順序を用いて合成された。
(5−(4−フルオロ)−ベンゾイル−1−ホスホノオキシメチル−1(H)−ベンゾイミダゾール−2−イル)−カルバミン酸メチルエステル二ナトリウム塩12および(6−(4−フルオロ)−ベンゾイル−1−ホスホノオキシメチル−1(H)−ベンゾイミダゾール−2−イル)−カルバミン酸メチルエステル二ナトリウム塩13。H−NMR(DO)δ 7.86−7.45(m,10H),7.21−7.16(m,4H),5.66−5.60(m,4H),3.71(m,6H);31P−NMR(DO)δ 3.08(s)。
1−ホスホノオキシメチル−5−プロピルスルファニル−1(H)−ベンゾイミダゾール−2−イル)−カルバミン酸メチルエステル二ナトリウム塩14および1−ホスホノオキシメチル−6−プロピルスルファニル−1(H)−ベンゾイミダゾール−2−イル)−カルバミン酸メチルエステル二ナトリウム塩15の合成。
Figure 0005227795
該化合物14および15は、実施例1に記載された該合成順序を用いて合成された。しかしこの場合は最初の工程で、(5−プロピルスルファニル−1(H)−ベンゾイミダゾール−2−イル)−カルバミン酸メチルエステルのナトリウム塩のN−メチルピロリドン溶液を、リン酸ジ−tert−ブチルエステルクロロメチルエステルのジメチルホルムアミド溶液中に加えることが、より適していた。
1−ホスホノオキシメチル−5−プロピルスルファニル−1(H)−ベンゾイミダゾール−2−イル)−カルバミン酸メチルエステル二ナトリウム塩14および1−ホスホノオキシメチル−6−プロピルスルファニル−1(H)−ベンゾイミダゾール−2−イル)−カルバミン酸メチルエステル二ナトリウム塩15。H−NMR(DO)δ 7.53−7.22(m,6H),5.58(s,4H),3.70(s,6H),2.91−2.83(m,4H),1.56−1.49(m,4H),0.90−0.85(m,6H);31P−NMR(DO)δ 2.71(s)。
(5−ブチル−1−ホスホノオキシメチル−1(H)−ベンゾイミダゾール−2−イル)−カルバミン酸メチルエステル二ナトリウム塩16および(6−ブチル−1−ホスホノオキシメチル−1(H)−ベンゾイミダゾール−2−イル)−カルバミン酸メチルエステル二ナトリウム塩17。
Figure 0005227795
該化合物16および17は、実施例1に記載された該合成順序を用いて合成された。
(5−ブチル−1−ホスホノオキシメチル−1(H)−ベンゾイミダゾール−2−イル)−カルバミン酸メチルエステル二ナトリウム塩16および(6−ブチル−1−ホスホノオキシメチル−1(H)−ベンゾイミダゾール−2−イル)−カルバミン酸メチルエステル二ナトリウム塩17。H−NMR(DO)δ 7.36−7.00(m,6H),5.51(d,4H),3.62(s,6H),2.55 (q,4H),1.50−1.43(m,4H),1.22−1.13(m,4H),0.78−0.74(m,6H);31P−NMR(DO)δ 2.50(s)。
(5−ベンゼンスルフィニル−1−ホスホノオキシメチル−1(H)−ベンゾイミダゾール−2−イル)−カルバミン酸メチルエステル二ナトリウム塩18および(6−ベンゼンスルフィニル−1−ホスホノオキシメチル−1(H)−ベンゾイミダゾール−2−イル)−カルバミン酸メチルエステル二ナトリウム塩19。
Figure 0005227795
該化合物18および19は、実施例1に記載された該合成順序を用いて合成された。
(5−ベンゼンスルフィニル−1−ホスホノオキシメチル−1(H)−ベンゾイミダゾール−2−イル)−カルバミン酸メチルエステル二ナトリウム塩18および(6−ベンゼンスルフィニル−1−ホスホノオキシメチル−1(H)−ベンゾイミダゾール−2−イル)−カルバミン酸メチルエステル二ナトリウム塩19。H−NMR(DO)δ 7.74−7.43(m,16H),5.63(d,4H),3.71(m,6H);31P−NMR(DO)δ 3.25(s)。
駆虫剤としての該化合物の利用は、例えば以下の手法により評価できる。
アスカリディア・ガリ(Ascaridia galli)(トリ腸管内線虫)およびエソファゴストーマム・デンタータム(Oesophagostomum dentatum)(ブタ腸結節虫)に対する活性。
本発明の該化合物の駆虫効果を、寄生線虫2種の腸管湧出(gut welling)幼虫期を用いて、インビトロで試験した。すなわち、アスカリディア・ガリ(トリ腸管内線虫)、幼虫期3(L3)、およびエソファゴストーマム・デンタータム(ブタ腸結節虫)、幼虫期3ならびに4(L3;L4)。
該アッセイの原理:
様々な濃度の化合物を、次いでウェルごとに幼虫20匹で寄生虫を分配した96ウェルマイクロタイタープレート中で温置した。該駆虫効果は5日目に顕微鏡観察により、DMSO対照および標準駆虫剤フェンベンダゾールと比較して、死亡率、損傷率、運動性、発達の進行度、および該幼虫のニュートラルレッド摂取を評価して分類した。該駆虫効果は表1に反映されたように、最小効果濃度(MEC)により明示された。
Figure 0005227795
アスカリディア・ガリで実験的に感染させたトリにおける、(5−および6−フェニルスルファニル−1−ホスホノオキシメチル−1(H)−ベンゾイミダゾール−2−イル)−カルバミン酸メチルエステルの駆虫効果評価。
実験的に感染させたトリにおけるA.ガリ(A. galli)に対する、(5−および6−フェニルスルファニル−1−ホスホノオキシメチル−1(H)−ベンゾイミダゾール−2−イル)−カルバミン酸メチルエステル(今後「化合物A」とする)の効果を、飼料中に混合したフェンベンダゾールおよびフェンベンダゾールの市販調合物(Panacur(登録商標)懸濁液2.5%、動物用)と比較して評価するために、本試験を設定した。
トリを経口的に(強制飼養により)、A.ガリ由来の卵を含んだ幼虫150匹で実験的に感染させた。計60羽のトリを、トリ5羽の箱にグループ化し、それぞれトリ15羽から構成される4処置群(A−D)に分けた。該動物にブロイラー鶏用の完全食を与え、飲用水に自由に行けるようにした。A群を、化合物Aで処置し、B群をPanacur(登録商標)懸濁液2.5%で処置し、C群にはフェンベンダゾールを投薬した完全食を与えた。D群は未処置対照としての役割であり、薬物を含まない脱イオン水を与えた。該処置群の詳細は、表1に掲載されている。
処置調合物の調製
化合物Aを50mLスクリューキャップ管に秤量して入れ、NaHCO水溶液に溶解した。Panacur(登録商標)懸濁液2.5%を50mLスクリューキャップ管に移し、脱イオン水で希釈した。フェンベンダゾールを、ブロイラー鶏用の完全食と混合した。
投与量および投与
A群、B群、およびD群には、連続5日間、毎日4回の単一投与量に分けて、強制飼養により経口的に投与し、C群には投薬した飼料を与えた。強制飼養で与えられる該投与量を、該飼料が投薬されていたとの仮定の下で測定された、平均飼料摂取に基づいて算出した。
投与量および投与の詳細は、表2に記載されている。
Figure 0005227795
D0(最初の処置)からD8(剖検)まで、排泄された該線虫を、毎日1回または2回捕集し、計数した。該動物を最終処置から4日後に安楽死させ、消化管を取り出して開いた(盲腸を除く)。消化管内に存在する該成熟線虫を計数した。
該処置の結果は、該対照群(D)と比較して全ての処置群(A−C)において、線虫数において100%減少であった。
ヘモンクス・コントルタス(Haemonchus contortus)で実験的に感染させたスナネズミにおける、(5−および6−フェニルスルファニル−1−ホスホノオキシメチル−1(H)−ベンゾイミダゾール−2−イル)−カルバミン酸メチルエステルの駆虫効果評価。
腹腔内(IP)、皮下(SC)、および経口(PO)投与後のスナネズミ(メリオネス・ウングイクラタス(Meriones unguiculatus))における捻転胃虫(ヘモンクス・コントルタス(Haemonchus contortus))に対する、(5−および6−フェニルスルファニル−1−ホスホノオキシメチル−1(H)−ベンゾイミダゾール−2−イル)−カルバミン酸メチルエステル(今後「化合物A」とする)の効果とフェンベンダゾールの効果とを比較するために、本試験を設定した。該化合物を、3mg/kg体重(BW)、1mg/kgBW、および0.3mg/kgBWの投与量で試験した。
該動物を、L幼虫期のH.コントルタス(H. contortus)で経口的に感染させた。D10に感染後(PI)動物を、10%DMF/90%水中の該試験化合物を用いて、3.0mg/kgBW、1.0mg/kgBW、または0.3mg/kgBWの投与量で、IP、SC、またはPOで一回処置した。処置後3日の動物を安楽死させ、腹内の幼虫負荷を決定した。効果は、該対照群と比較して、該処置群における該平均幼虫計数(幾何平均)の減少として定義された。該投与−応答関係を、ピアソン相関係数の算出により検討した。
フェンベンダゾールおよび3mg/kgBW投与について、95.10%(SC投与)から100.00%(IP投与)の間の幼虫数減少が観察された。1mg/kgBW投与の群について該減少は、78.05%(PO投与)から89.33%(IP投与)の間であった。0.3mg/kgBW投与の群について該減少は、80.63%(IP投与)から91.73%(PO投与)の間であった。
化合物Aおよび3mg/kgBW投与(1.8mg/kgBWフェンベンダゾール等価)について、90.81%(PO投与)から94.84%(SC投与)の間の幼虫数減少が観察された。1mg/kgBW投与(0.6mg/kgBWフェンベンダゾール等価)の群について該減少は、87.61%(SC投与)から90.65%(IP投与)の間であった。0.3mg/kgBW投与(0.2mg/kgBWフェンベンダゾール等価)の群について該減少は、47.40%(SC投与)から87.00%(PO投与)の間であった。該処置群の幼虫数減少はすべて、該対照群と比較して著しく異なっていた。
上述の該結果は、表3に示されている。
Figure 0005227795
化合物Aを用いた処置は、フェンベンダゾールを用いた処置と同じ効果を有し、異なるフェンベンダゾール等価間の該幼虫係数の比較は、相関係数R=−0.7622を伴う高い相関を示した。投与量依存性および投与量相関を、両化合物について検証できた。
トリコストロンギルス・アクセイ(Trichostrongylus axei)およびT.コラブリフォルミス(T. colubriformis)で実験的に感染させたスナネズミにおける、(5−および6−フェニルスルファニル−1−ホスホノオキシメチル−1(H)−ベンゾイミダゾール−2−イル)−カルバミン酸メチルエステルの駆虫効果評価。
腹腔内(IP)、皮下(SC)、および経口(PO)投与後のスナネズミ(メリオネス・ウングイクラタス)における旋毛虫および蛇状毛様線虫(T.アクセイ(T. axei)およびT.コラブリフォルミス(T.colubriformis))に対する、(5−および6−フェニルスルファニル−1−ホスホノオキシメチル−1(H)−ベンゾイミダゾール−2−イル)−カルバミン酸メチルエステル(今後「化合物A」とする)の駆虫効果とフェンベンダゾールの駆虫効果とを比較するために、本試験を設定した。該化合物を、3mg/kg体重(BW)、1mg/kgBW、および0.3mg/kgBWの投与量で試験した。
該動物を、L幼虫期のT.アクセイおよびT.コラブリフォルミスそれぞれで経口的に感染させた。D19に感染後(PI)動物を、10%DMF/90%水中の該試験化合物を用いて、3mg/kgBW、1mg/kgBW、または0.3mg/kgBWの投与量で、IP、SC、またはPOで一回処置した。処置後3日の動物を安楽死させ、腹内および小腸内の幼虫負荷を決定した。効果は、該対照群と比較して、該処置群における該平均幼虫計数(幾何平均)の減少として定義された。該投与−応答関係は、ピアソン相関係数の算出により検討した。
フェンベンダゾールおよび3mg/kgBW投与について、3種すべての投与および両線虫種に対して100%の線虫数減少が観察され、該対照群(p=0.0011)と比較して著しく異なった。1mg/kgBW投与の群について該減少は、T.アクセイ(T. axei)に対しては80.94%(IP投与、p=0.0422)から88.80%(PO投与、p=0.0162)の間であった。T.コラブリフォルミスに対して該線虫数減少は、80.04%(IP投与、p=0.0173、およびPO投与、p=0.0563)から81.10%(SC投与、p=0.0097)の間であった。0.3mg/kgBW投与の群について該減少は、T.アクセイ感染に対してはSC投与(p=0.0162)で82.15%であり、他の投与では線虫数減少は観察できなかった(IP投与、−283.85%、p=算出不能、およびPO投与、−115.44%、p=算出不能)。T.コラブリフォルミスに対して該線虫数減少は、43.18%(SC投与、p=0.2543)から79.33%(IP投与、p=0.0162)の間であった。
化合物Aおよび3mg/kgBW投与(1.8mg/kgBWフェンベンダゾール等価について、T.アクセイ感染に対しては、98.00%(PO投与、p=0.0011)から100%(IPおよびSC投与、p=0.0011)の間の線虫数減少が観察された。T.コラブリフォルミス感染に対しては、該線虫数減少は85.70%(SC投与、p=0.0108)から100.00%(PO投与、p=0.0011)の間であった。1mg/kgBW投与(0.6mg/kgBWフェンベンダゾール等価)の群について該減少は、T.アクセイ感染に対しては、82.98%(SC投与、p=0.0108)から96.71%(PO投与、p=0.0022)の間であった。T.コラブリフォルミスに対して該線虫減少は、28.18%(IP投与、p=0.3019)から68.61%(SC投与、p=0.0682)の間であった。0.3mg/kgBW投与(0.2mg/kgBWフェンベンダゾール等価の群について該減少は、T.アクセイ感染に対して、IP投与(p=0.0530)で69.66%およびPO投与(p=0.1407)で59.20%であり、SC投与では線虫数減少は観察できなかった(−43.64%、p=算出不能)。T.コラブリフォルミスに対して該線虫数減少は、IP投与(−50.17%、p=算出不能)、SC投与(−106.50%、p=算出不能)、およびPO投与(−3.71%、p=0.4740)について観察されなかった。
上述の該結果は、表4に示されている。
Figure 0005227795
化合物Aを用いた処置は、フェンベンダゾールを用いた処置と同じ効果を有し、異なるフェンベンダゾール等価間の該線虫係数の比較は、T.アクセイに対してR=−0.8146、およびT.コラブリフォルミスに対してR=−0.9161の相関係数を伴う高い相関を示した。投与量依存性および投与量相関を、両化合物について検証できた。

Claims (19)

  1. 以下の一般式の化合物。
    式I:
    Figure 0005227795
    (式中、
    およびXは、OまたはSであり、XおよびXの少なくとも1つは、Oであり、
    およびYは、OまたはSであり、YおよびYの少なくとも1つは、Oであり、
    は、1〜4炭素原子のアルキルであり、
    、RおよびRは、互いに独立に水素またはカチオンであり、
    およびRは、両方とも独立に水素またはハロゲン、または
    1〜8炭素原子を有するアルキル、または
    が1〜8炭素原子を有するアルキルである−OR、または
    が1〜8炭素原子を有するアルキル、またはアリールである−SR、または
    が1〜8炭素原子を有するアルキル、3〜6炭素原子を有するシクロアルキルである、もしくはRがアリールである、−CO−R、または
    Arがアリールである−OSO−Ar、または
    10が1〜8炭素原子を有するアルキルである、もしくはR10がアリールである、−S(O)R10であってよい。)
  2. およびXが、両方ともOである、請求項1に記載の化合物。
  3. およびYが、両方ともOである、請求項1または2に記載の化合物。
  4. およびX並びにYおよびYが、Oである、請求項1から3のいずれかに記載の化合物。
  5. がHであり、ならびにRおよびRがナトリウムである、またはR、RおよびRが、ナトリウムである、請求項1から4のいずれかに記載の化合物。
  6. が、メチルである、請求項1から5のいずれかに記載の化合物。
  7. がHであり、およびRがn−ブチルである、請求項1から6のいずれかに記載の化合物。
  8. がHであり、およびRが、−OR(ここで、Rは、n−プロピルである。)である、請求項1から6のいずれかに記載の化合物。
  9. がHであり、およびRが、−SR(ここで、Rは、n−プロピルまたはフェニルである。)である、請求項1から6のいずれかに記載の化合物。
  10. が、フェニルである、請求項9に記載の化合物。
  11. がH、および、Rが、−CO−R(ここで、Rは、フッ素原子で4位が場合により置換されているフェニルである。)である、請求項1から6のいずれかに記載の化合物。
  12. がH、および、Rが、−OSO−Ar(ここで、Arは、フッ素原子で4位が置換されているフェニルである。)である、請求項1から6のいずれかに記載の化合物。
  13. がHであり、および、Rが、−S(O)R10(ここで、R10は、n−プロピルまたはフェニルである。)である、請求項1から6のいずれかに記載の化合物。
  14. が、ベンゾイミダゾール核の5位または6位のいずれかに結合している、請求項6から13のいずれかに記載の化合物。
  15. 医薬としての使用のための、請求項1から14のいずれかに記載の化合物。
  16. 駆虫剤としての使用のための、請求項1から14のいずれかに記載の化合物。
  17. 請求項1から14のいずれかに記載の化合物、および薬学的に許容できる担体を含む、医薬組成物。
  18. 寄生虫に対する動物の治療を意図した投薬水の調製方法における、請求項1から14のいずれかに記載の化合物の使用。
  19. 蠕虫に対する動物の治療を意図した投薬水の調製方法における、請求項1から14のいずれかに記載の化合物の使用。
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