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JP5215802B2 - 印刷装置 - Google Patents

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Description

本発明は印刷装置に関し、特に、接続された外部装置から参照可能な領域を有する記憶装置を備え、外部装置に対して記憶装置として振る舞うことが可能な印刷装置に関する。
プリンタを代表とする印刷装置は、印刷するデータをコンピュータなどの外部装置から受け取るための通信インタフェースを備えている。印刷装置が備える通信インタフェースの例としては、USB(Universal Serial Bus)、IEEE1394、IEEE802.11xなどがある。
しかしながら、外部装置から印刷装置を用いて印刷を行うためには、印刷装置固有の命令などを与えるためのデバイスドライバソフトウェア(以下、単にドライバという)を外部装置にインストールする必要がある。
ドライバは通常印刷装置とともにCD-ROMなどの形態で提供されたり、印刷装置のメーカから例えばインターネットを通じて提供されたりしている。しかし、印刷装置に接続可能な外部装置が全てインターネットに接続可能なわけではなく、また、インターネットに接続する機能は備えていても、インターネットに接続できる環境にあるとは限らない。また、CD-ROMが印刷装置と別の場所に保管されていたり、紛失されている場合もある。このように、必要な際にドライバが手に入らない状況が起こりうる。
そのため、印刷装置の記憶装置に外部装置から参照可能な領域を設け、その領域に印刷したいデータをコピーすることで、外部装置からの印刷指示を可能とする印刷装置が知られている(特許文献1及び特許文献2参照)。
特開2006-227992号公報 特開2005-216201号公報
このような印刷装置を用いる場合、印刷装置の記憶装置に印刷したいファイルをコピーするだけで印刷指示が可能であるため、印刷装置のドライバソフトウェアがインストールされていない外部装置からも印刷が可能となる。
しかし、ファイルコピーによる印刷指示は一般的でないため、外部装置のユーザが印刷装置をどのように利用したらよいか分からなくなる可能性がある。さらに、ドライバソフトウェアが存在しないため、ユーザが印刷を希望していることを検出する手段がなく、印刷方法をユーザに知らせる手段が存在しなかった。
本発明はこのような従来技術の課題に鑑みなされたものであり、外部装置から参照可能な記憶領域を有し、この記憶領域へのファイルコピー操作により印刷が可能な印刷装置において、ユーザの使い勝手を改善することを目的とする。
上述の目的は、外部装置と接続するための接続手段と、接続手段を介して接続された外部装置がアクセス可能な領域を有する記憶手段と、記録媒体に印刷を行う印刷手段とを有する印刷装置であって、領域には、印刷設定に対応づけられたフォルダと、フォルダを用いた印刷を行うための説明を記載した文書ファイルが設けられ、さらに、接続手段を介した外部装置との接続時の印刷手段の構成に応じてフォルダ及び文書ファイルを生成する生成手段と、接続された外部装置からのフォルダへのアクセスを検知する検知手段と、検知手段により、接続された外部装置からフォルダへ書き込まれたことが検知されたデータファイルを、当データファイルが書き込まれたフォルダに対応づけられた印刷設定に従って印刷手段に印刷させる制御手段とを有することを特徴とする印刷装置によって達成される。
このような構成により、本発明によれば、外部装置から参照可能な記憶領域を有し、この記憶領域へのファイルコピー操作により印刷が可能な印刷装置において、ユーザの使い勝手を改善することができる。
以下、図面を参照して本発明の好適かつ例示的な実施形態について詳細に説明する。
(第1の実施形態)
(プリンタ1の構成)
図1は本発明の実施形態に係る印刷装置の一例としてのプリンタ1の構成例を示すブロック図である。
図において、制御部109は例えばCPUであり、プリンタ1の全体動作を制御する。RAM105は、各種データや、制御部109が実行するプログラムを読み込んだり、制御部109のワークエリアとして用いられるメモリである。ROM103は、制御部109が実行するプログラムを格納する不揮発性メモリである。通信I/F104は、後述するPC2のような外部装置と通信するためのインタフェースであり、本実施形態ではUSBインタフェースであるとするが、それに限定されない。具体的には、通信I/F104は、プリンタ1が、接続された外部装置(本実施形態ではPC2)からみて記憶装置として振る舞うことが可能なプロトコルをサポートするインタフェースを1つ以上含めばよい。
記憶装置106は半導体メモリやハードディスクドライブであってよい。記憶装置106はその少なくとも一部として、通信I/F104を通じて通信可能に接続された外部装置から読み書き可能な外部参照可能領域4を含む。後述するように、本実施形態のプリンタ1は、外部装置(本実施形態ではPC2)に接続された際、この外部参照可能領域4を有する外部記憶装置として振る舞うことが可能である。記憶装置106は、例えばFAT(File Allocation Table)を用いるファイルシステム107によって管理されている。記憶装置106に記憶されたデータファイルには、ファイルシステム107を通してアクセスする。
アクセス監視部110はファイルシステム107を監視し、記憶装置106のフォルダやファイルに対して外部装置からアクセス(開閉、読み出し、書き込み)があった場合、その状況を把握している。
印刷部108は、所謂プリントエンジンであり、制御部109の制御と印刷データ徒に基づき、紙などの記録媒体に画像形成を行う。印刷部108が用いる記録方式に制限はなく、電子写真方式、インクジェット記録方式、熱転写方式など任意の方式を採用することができるが、本実施形態においてはインクジェット記録方式であるとする。
表示部111は例えばカラーLCDを備え、制御部109の制御に基づき、印刷データ、操作ガイダンスなどのGUI画面などを表示する。
操作部112はキーやボタン、表示部111上に設けられたタッチパネルなど、ユーザからプリンタ1に対する各種指示や設定を受け付けるための入力デバイス群からなる。操作部112の操作内容は、制御部109に伝達され、制御部109は操作内容に応じた制御を行う。
制御部109は例えばCPUであり、ROM103に記憶されたプログラムを実行してプリンタ1全体の動作を統括する。
バス102は、上述の各部を相互に接続する。
(PC2の構成)
図2は本実施形態における外部装置の一例としてのPC(汎用コンピュータ装置)2の構成例を示すブロック図である。
図において、ディスプレイ201は、CRT(Cathode Ray Tube)、LCD(Liquid Crystal Display)等から構成され、各種のGUI(Graphical User Interface)やデータなどを表示する。キーボード203及びポインティングデバイス204は、文字などを入力したり、GUIにおけるアイコンやボタンなどを指し示すためなどに用いられる。CPU205はPC2全体の制御を司る。
ROM206(Read Only Memory)はCPU205が実行するプログラム(主にブートプログラム)やパラメータ等を記憶している。RAM(Random Access Memory)207は各種プログラムをCPU205が実行する時のワークエリア、エラー処理時の一時退避エリア等として用いられる。
ハードディスクドライプ(HDD)208はOSやアプリケーションプログラムなど、CPU205が実行するプログラムを記憶したり、ユーザデータを記憶したりする。また、仮想記憶領域としても用いられる。本実施形態において説明するPC2の各種機能を実現するプログラムは、HDD208に記憶されているものとする。
リムーバブルメディアドライプ(RMD)209は、着脱可能な記録媒体の読み書き又は読み出しを行う装置である。RMD209の具体例としては、フレキシブルディスクドライブ、光ディスクドライブ、光磁気ディスクドライブ、メモリカードリーダ、着脱式HDDなどがある。
USB/IEEE1394インタフェース210は、印刷装置を始めとした各種周辺機器を接続するためのインタフェースの一例である。より具体的には、USB/IEEE1394インタフェース210は、接続された印刷装置がPC2から記憶装置として取り扱い可能なプロトコルをサポートするインタフェースの一例である。従って、同様のプロトコルをサポートする任意の1種類以上のインタフェースであってよい。以下では、説明及び理解を容易にするため、USBインタフェースであるものとして説明する。
ネットワークインタフェース(I/F)211はPC2をコンピュータネットワークに接続するためのインタフェースである。バス212はアドレスバス、データバスおよび制御バスからなり、上述した各ユニット間を接続する。
(プリンタ1のファイル構成)
図3は、本実施形態のプリンタ1が有する記憶装置106のうち、外部装置から読み書き可能な記憶領域(外部参照可能領域)4に形成されたファイル構成の例を示す図である。このファイル構成は、ファイルシステム107によって形成され、管理されている。
図3(a)に示すように、本実施形態では、階層的なフォルダ構成を有する。また、階層は機能の詳細さに対応づけられており、階層を降りる従って機能が詳細になる。
最上位にプリンタフォルダ301を形成し、その中のサブフォルダとして1枚印刷フォルダ302、カレンダー印刷フォルダ303、フレーム印刷フォルダ304及びN-up印刷フォルダ305を設けている。また、N-up印刷フォルダ305には、フォルダを用いた印刷方法を記載した説明文書ファイル(操作方法.htm)307と、2-up印刷フォルダ308、4-up印刷フォルダ309及び8-up印刷フォルダ310の3つのサブフォルダを設けている。
プリンタフォルダ301内に設けるサブフォルダの種類は、プリンタ1の機能及び印刷部108の構成に応じて変化しうる。また、他のフォルダを内包しないフォルダ(最下位にディレクトリに存在するフォルダ)は、格納されたデータファイルに対して予め対応づけられた印刷設定による印刷が実行される所謂ホットフォルダとして機能する。
1枚印刷フォルダ302は、通常の印刷に対応づけられており、コピーされた画像ファイルを1枚印刷する。
カレンダー印刷フォルダ303はコピーされた画像ファイルにカレンダーを付与して印刷する機能に対応づけられている。
フレーム印刷フォルダ304は、コピーされた画像ファイルに予め用意されたフレーム画像を合成して印刷するフレーム印刷に対応づけられたフォルダである。
N-up印刷フォルダ305は、複数(N)ページを1ページに割り付けて印刷するN-up印刷機能に対応づけられている。N-up印刷フォルダ305は、1ページに割り付けるページ数に応じた2-up印刷フォルダ308〜8-up印刷フォルダ310を内包している。
また、説明文書ファイル307は、同じ階層に存在するホットフォルダ、すなわち図3の例では2-up印刷フォルダ308〜8-up印刷フォルダ310を用いた印刷方法(ホットフォルダの操作方法)の説明が記載された文書ファイルである。本実施形態において、説明文書ファイル307はhtml形式であるものとしているが、テキスト形式やPDF(Portable Document Format)形式など、汎用的な任意の形式であってよい。
例えば、2-up印刷フォルダ308を用いた印刷には、2つの画像ファイルが必要とすると、説明文書ファイル307には、「2upで印刷」フォルダには2枚の画像をコピーする必要があり、2枚目の画像をコピーすると印刷が開始される旨が記載されている。
同様に、説明文書ファイル307には、4-up印刷フォルダ309及び8-up印刷フォルダ310についても、個々のフォルダの機能及び、その使用方法(操作方法)が記載されている。従って、PC2のユーザは、説明文書ファイル307をPC2から開くことにより、ホットフォルダを用いた印刷方法及び、個々のホットフォルダの機能並びにその操作方法を理解することができる。
図3(b)は、図3(a)のファイル構成をPC2で表示した状態の画面の例を示している。
(印刷動作)
図4は、本実施形態のプリンタ1の印刷動作を説明するフローチャートである。
S401においてプリンタ1のアクセス監視部110はプリンタフォルダ301内に印刷すべきデータファイルが存在するか否かを調べる。
具体的には、印刷指示を認識したデータファイルをホットフォルダから別のフォルダ(例えば「印刷中」フォルダ)に移す場合、アクセス監視部110はホットフォルダにデータファイルが存在するか否かを調べる。
一方、印刷指示を認識したデータファイルを移動しない場合、アクセス監視部110はホットフォルダに新たなデータファイルがコピーされたか否かを調べる。本実施形態では、前者の場合を説明する。この場合、「印刷中」フォルダは、プリンタフォルダ301内に設けてもよい(但し、内包するフォルダが無くてもホットフォルダとは見なされない)し、記憶装置106のPC2からアクセスできない領域に設けてもよい。
印刷すべきデータファイルが存在しなければ、アクセス監視部110はS401を繰り返し実行し、ホットフォルダを監視する。
印刷すべきデータファイルが存在した場合、制御部109は、そのデータファイルを印刷中フォルダに移動する(S402)。
S403において、制御部109は、印刷パラメータを設定する。印刷パラメータはデータファイルが最初にコピーされたホットフォルダによって異なる。PC2のユーザがたとえば1枚印刷フォルダ302に画像データをコピーしたとすると、制御部109は、1ファイル/1ページで印刷するための印刷パラメータを設定する。この際、制御部109は、データファイルに含まれる画像のサイズと、印刷部108にセットされている記録媒体の大きさを考慮して、画像のリサイズ係数を決定する。
S404で制御部109は、データファイルを必要に応じてデコードし、印刷用データを生成する。デジタルカメラなどで撮影された画像ファイルは圧縮符号化されていることが多いため、印刷するためには復号化(デコード)処理が必要である。デコード後、制御部109は印刷パラメータ及び印刷部108の構成(記録媒体やインクの種類など)に応じた印刷データを生成する。なお、データファイルが例えばビットマップ形式である場合のように、デコードが不要であれば、デコード処理を行わずに直ちに印刷データを生成することができる。
S405で制御部109は、生成した印刷データを印刷部108へ転送する。そして、印刷部108は、インクジェット記録ヘッドや媒体の搬送機構などを制御して印刷を実行する。
S406で制御部109は、印刷が終了したデータファイルを「印刷中」フォルダから削除する。なお、「印刷中」フォルダを用いない場合、S406で制御部109はホットフォルダから印刷済みのデータファイルを削除する。
(接続時の動作)
図5は、本実施形態のプリンタ1が外部装置(PC2)と接続された際に行う処理を説明するためのフローチャートである。
S501で制御部109は、PC2のUSBインタフェース210とプリンタ1の通信I/F104とがUSBケーブル3によって接続されたことを検知する。PC2がUSBホスト、プリンタ1がUSBデバイスとして、接続処理が開始される。なお、この時点ではまだプリンタ1のマウント処理は行われない。
S502において、制御部109は、印刷部108の構成を確認し、プリンタ1で印刷可能な形式をリストアップする。印刷部108には通常異なるサイズの記録媒体や異なる種類のインクカートリッジを装着可能である。これら印刷部108の構成によって対応可能な印刷形式が変化しうるため、制御部109はPC2との接続時に印刷部108の構成を確認し、可能な印刷形式をリストアップする。
本実施形態では、このリストアップの結果、一枚印刷、カレンダー印刷、フレーム印刷、N-up印刷(2-up、4-up、8-up)が可能な印刷形式であることが判明したものとする。
S503で制御部109は、例えば図示しない不揮発性メモリを参照し、プリンタ1の言語設定を取得する。操作部112には設定ボタン(非図示)があり設定ボタンを押すと表示部111に設定メニューが表示される。設定メニューには言語設定メニューが含まれ、言語設定メニューで複数の言語から1つの言語を選択可能で選択した言語でGUIメニューなどが表示される。設定された言語は、設定情報の一部として図示しない不揮発性メモリに保存される。
S504において制御部109は、ファイルシステム107を用いて、S502でリストアップした印刷形式並びにS503で取得した言語設定に基づき、記憶装置106の外部参照可能領域4にフォルダを生成させる。
ファイルシステム107は、外部参照可能領域4に、図3(a)に示したような階層構造でプリンタフォルダ301及び、サブフォルダ(ホットフォルダを含む)302〜309を作成する。これにより、プリンタ1をマウントすることで、PC2では図3(b)に示すように、プリンタフォルダ301に内包されるフォルダ、ファイルをPC2から利用可能な記憶装置のフォルダとして表示され、またアクセス可能となる。
S505で制御部109は、S504で作成したサブフォルダ内にそれぞれの印刷形式に対応した説明文書ファイルを作成する。本実施形態においては、例えば制御部109が内蔵する不揮発性メモリに、可能な印刷形式それぞれに対する説明文書ファイルが設定可能な言語毎に予め記憶されているものとする。従って、制御部109は、S502でリストアップした印刷形式と、S503で取得した言語設定に基づき、不揮発性メモリを検索することで、必要な説明文書ファイルを取得する。そして、制御部109は、取得した説明文書ファイルをS504で作成したフォルダにコピーする。この際、制御部109は、説明文書ファイルは、説明の対象であるホットフォルダと同じ階層にコピーする。すなわち、図3(b)に示すように、N-up印刷のホットフォルダ308〜310についての説明文書ファイル(操作方法.htm)は、N-up印刷フォルダ305にコピーする。
図3(b)の例では、1枚印刷フォルダ302、カレンダー印刷フォルダ303、フレーム印刷フォルダ304についての説明文書ファイルを図示していないが、実際には説明個々のフォルダの操作方法を説明する説明文書ファイルがコピーされる。
なお、印刷形式毎に説明文書ファイルを設けてもよいが、予め同じ階層に含まれるホットフォルダが分かっている場合には、複数のホットフォルダに共通した説明文書ファイルを用意してもよい。具体的には、図3(b)の例であれば、1枚印刷フォルダ302、カレンダー印刷フォルダ303、フレーム印刷フォルダ304についての説明文書ファイルを1つにまとめてもよい。
説明文書ファイルは外部装置(本実施形態ではPC2)で表示可能な任意の形式のデータファイルであってよく、例えばHTML形式、PDF形式、テキスト形式などを例示することができる。
以上の処理により、プリンタ1の準備は整ったので、S506において制御部109は、S501でPC2から受信している接続要求に対する応答を行う。具体的には、プリンタ1からデスクリプタ情報中でUSBマスストレージクラスであることをPC2に通知する。これによりPC2はプリンタ1をUSBマスストレージクラスの装置として認識する。
現在一般的に用いられているOSは、USBやIEEE1394プロトコルのドライバを標準で備えている。従って、このPC2における一連の動作は、OSの機能として通常に提供されるものであり、ドライバのインストールは不要である。
これにより、PC2では、リムーバブルディスクとしてプリンタ1がマウントされ、対応するディスクアイコンがディスプレイ201に表示される。これにより、PC2のユーザは、一般的な記憶装置としてプリンタ1を取り扱うことが可能になり、プリンタフォルダ301やそのサブフォルダ、説明文書ファイルへのアクセスが可能となる。
以上説明したように本実施形態の印刷装置は、外部装置に接続された際、外部装置からアクセス可能な記憶装置として振る舞うとともに、外部装置から記憶装置へ書き込まれたファイルを印刷する。そのため、外部装置にドライバソフトウェアがインストールされていなくても、外部装置から印刷を行うことが可能な印刷装置を提供することができる。
また、印刷方法を説明した文書ファイルを外部装置からアクセス可能に保持しているので、ファイルのコピー動作による印刷指示に不慣れなユーザであっても、所望の印刷を行うことが容易になる。
また、文書ファイルを言語設定に応じて選択するので、ユーザは印刷装置の言語設定を適切に設定することで、自身が理解できる言語で記述された説明文書ファイルを参照することが可能になる。これは、設定可能な言語の各々で記述した説明文書ファイルを全て参照可能に設け、ユーザが自身で所望の言語による説明文書ファイルを探す場合よりも使い勝手がよい。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
本実施形態では、印刷指示に用いるフォルダの操作方法について、プリンタの表示装置に表示させることを特徴とする。本実施形態のプリンタも、第1の実施形態のプリンタ1と同様の構成であってよいため、構成に関する説明は省略する。
図6は、本実施形態に係るプリンタ1の動作を説明するフローチャートである。図6において、図5と同じ動作については同じ参照数字を付して説明を省略する。
図6において、S501〜S506は、S505における説明文書ファイルの生成工程が無いことを除き、第1の実施形態と共通した動作である。
S507でアクセス監視部110は、PC2からプリンタフォルダ301またはそのサブフォルダにアクセスがあったかどうかを監視する。ここでのアクセスは、フォルダに対するファイルの入出力(書き込み・読み出し)だけではなく、フォルダの開閉操作のように、ファイル操作を伴わない操作を含む。
フォルダに対するアクセスがあった場合、S508で制御部109は、アクセス監視部110からの通知により、アクセスのあったフォルダを例えばRAM105に記憶する。本実施形態において、制御部109はアクセスのあったフォルダを、アクセスされた順番とともに、フォルダアクセス履歴情報として複数記憶することが可能である。
図7は、フォルダアクセス履歴情報のデータ構造の例を示す図である。
フォルダアクセス履歴情報は、例えばS501でPC2と接続が検知された際に初期化される。
データメンバーのそれぞれのサイズは2バイトで、次データへのインデックスと、アクセスされたフォルダを特定する情報としてのフォルダ番号とのペアで1つのレコードを形成する。このように、各レコードが次のレコードへのインデックスを持つリスト構造を有する。なお、最後のアクセスに対応するレコードが先頭レコードとなる。
601は先頭のデータへのインデックスで、このインデックスでもっとも最後にアクセスされたフォルダ番号が含まれるレコードを特定することができる。そのレコード中の次データへのインデックスからその次のレコード、すなわち1つ前にアクセスされたフォルダ番号へのレコードを得ることができる。同様にしてアクセスされた順番を遡ってフォルダ番号を得ることができる。
602、604は上述のそれぞれのレコードに含まれる、次のレコードへのインデックスである。
603、605はそれぞれのレコードに含まれるフォルダ番号である。
図6に戻って、S509で制御部109は、例えば操作部112に含まれるガイダンスボタンが押されたかどうかを判定する。ガイダンスボタンは、ユーザが操作説明の表示をプリンタ1に指示する際に押されるボタンである。なお、ユーザが操作説明の表示を指示していることがプリンタ1で判別できれば、他のボタンや他の検知方法を設けることもできる。
ガイダンスボタンが押されていなければ制御部109は処理をS507に戻し、フォルダアクセスの監視を継続する。
ガイダンスボタンが押されていれば、S510において表示制御手段としての制御部109は、該当する説明文書ファイルを取得する。
具体的には、制御部109は、RAM105に記憶したフォルダアクセス履歴情報を参照し、先頭へのインデックス601から最新のレコードに含まれるフォルダ番号を取得する。そして、制御部109は取得したフォルダ番号に対応する説明文書ファイルを取得する。このとき、制御部109は、S503で取得した言語設定に応じた言語で技術された説明文書ファイルを取得する。
本実施形態においても第1の実施形態と同様、例えば制御部109が内蔵する不揮発性メモリに、各フォルダに対する説明文書ファイルが、プリンタ1に設定可能な言語毎に予め記憶されているものとする。従って、制御部109は、アクセスされたフォルダの番号と、言語設定とに基づいて不揮発性メモリを検索することで、アクセスされたフォルダに対応する説明文書ファイルを取得することができる。第1の実施形態と異なるのは、取得した説明文書ファイルをサブフォルダにコピーしないことである。これにより、メモリ容量の節約になると共に、ファイル数も減らすことができ、ファイル管理も容易になる。特に複数のフォルダに共通に利用可能な説明文書ファイルがある場合には、フォルダ毎へのコピーがなされないので、効果が大きい。
該当する説明文書ファイルを取得すると、S511において表示制御手段としての制御部109は、表示部111に説明文書ファイルを表示する。なお、説明文書ファイルの形式はプリンタ1が表示可能で、かつ表示部111の表示能力に適合したものであれば特に制限はないが、もっとも簡単な形式はテキスト形式であろう。また、表示部111が一度に表示できる文字数が少ない場合は、複数回に分けて表示を行うようにしてもよい。
説明文書ファイルを表示部111に表示すると、制御部109は、処理をS507に戻してフォルダアクセスの監視およびガイダンスボタンが押されたかどうかの判定を繰り返す。
なお、制御部109は、S509においてガイダンスボタンが押下されたと判定され、S510においてフォルダアクセス履歴情報からフォルダ番号を取得すると、現在表示中の説明文書ファイルに対応するフォルダ番号と同じかどうか判別する。そして、同じであれば、次データへのインデックスを参照して、現在表示中の説明文書ファイルに対応するフォルダ番号を含むレコードの次のレコードから取得したフォルダ番号に対応する説明文書ファイルを取得、表示する。
このように構成することで、ユーザは、ガイダンスボタンを押下する毎に、アクセスしたフォルダの説明を、最後にアクセスしたフォルダから順に確認することができる。
このように、本実施形態の印刷装置は、外部装置に接続された際、外部装置からアクセス可能な記憶装置として振る舞うとともに、外部装置から記憶装置へ格納する操作によって転送ファイルを印刷する。そのため、外部装置にドライバソフトウェアがインストールされていなくても、外部装置から印刷を行うことが可能な印刷装置を提供することができる。
また、印刷方法を説明した文書ファイルをユーザの指示に応じて表示するので、外部装置の前にいなくても、印刷装置が有するフォルダの操作方法を知ることができる。この際、取得した説明文書ファイルをサブフォルダにコピーしないので、メモリ容量の節約になると共に、ファイル数も減らすことができ、ファイル管理も容易になる。これにより、メモリ容量の節約になると共に、ファイル数も減らすことができ、ファイル管理も容易になる。特に複数のフォルダに共通に利用可能な説明文書ファイルがある場合には、フォルダ毎へのコピーがなされないので、効果が大きい。
さらに、フォルダアクセスの履歴を記憶し、アクセスされた順に説明文書ファイルを表示するので、表示された文書とアクセスしたフォルダとの関係をユーザが理解しやすい。
また、説明文書ファイルを言語設定に応じて選択するので、ユーザは印刷装置の言語設定を適切に設定することで、自身が理解できる言語で記述された説明文書ファイルを参照することが可能になる。
なお、本実施形態において、制御部109は、説明文書ファイルを取得したフォルダの情報を履歴情報として記録しておくことができる。具体的には、フォルダアクセス履歴情報の各レコードに説明文書ファイルを取得したか否かのフラグフィールドを追加し、説明文書ファイルを取得したフォルダ番号に対応するフラグフィールドのフラグを立てる(値を0から1にする)。
フラグフィールドが0のままのフォルダは、アクセスされたが説明文書ファイルは取得されていないことが予測できる。例えば、制御部109は、あるフォルダにデータファイルを書き込んだ際、フォルダに対応するプリント処理を実行する前に、そのフォルダに対応するフォルダアクセス履歴情報中の各レコードのフラグフィールドを参照する。そして、各レコードのフラグフィールドが0であれば、そのフォルダに対応する説明文書ファイルが一度も読まれていないため、説明文書ファイルを自動的に取得して表示したり、ユーザ説明文書ファイルを参照するように促すことができる。そして、制御部109は、説明文書ファイルを自動的に、もしくはユーザの操作に応じて表示した後、プリント処理を実行する。これにより、説明文をより確実に確認させて、プリントの失敗を防止することができる。
(他の実施形態)
上述の実施形態は組み合わせて実施することも可能である。
また、上述の実施形態においては、外部装置の一例として汎用コンピュータを説明したが、印刷装置が記憶装置として振る舞うことのできるプロトコルをサポートする任意の機器を外部装置として用いることができる。上述のように、このようなプロトコルには例えばUSBプロトコルやIEEE1394プロトコルが含まれるので、これらプロトコルのいずれかをサポートする機器であれば外部装置として利用可能である。具体的には、デジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラなどであってよい。
また、上述の実施形態では印刷装置がUSBマスストレージクラスデバイスとして振る舞う例についてのみ説明した。しかし、外部装置がIEEE1394プロトコルをサポートし、印刷装置がAV/Cコマンドにより読み書き可能な記憶装置(カメラストレージサブユニットなど)として振る舞ってもよい。
上述の実施形態は、印刷装置が有するコンピュータ(或いはCPU、MPU等)によりソフトウェア的に実現することも可能である。
従って、上述の実施形態をコンピュータで実現するために、該コンピュータに供給されるコンピュータプログラム自体も本発明を実現するものである。つまり、上述の実施形態の機能を実現するためのコンピュータプログラム自体も本発明の一つである。
なお、上述の実施形態を実現するためのコンピュータプログラムは、コンピュータで読み取り可能であれば、どのような形態であってもよい。例えば、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等で構成することができるが、これらに限るものではない。
上述の実施形態を実現するためのコンピュータプログラムは、記憶媒体又は有線/無線通信によりコンピュータに供給される。プログラムを供給するための記憶媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープ等の磁気記憶媒体、MO、CD、DVD等の光/光磁気記憶媒体、不揮発性の半導体メモリなどがある。
有線/無線通信を用いたコンピュータプログラムの供給方法としては、コンピュータネットワーク上のサーバを利用する方法がある。この場合、本発明を形成するコンピュータプログラムとなりうるデータファイル(プログラムファイル)をサーバに記憶しておく。プログラムファイルとしては、実行形式のものであっても、ソースコードであっても良い。
そして、このサーバにアクセスしたクライアントコンピュータに、プログラムファイルをダウンロードすることによって供給する。この場合、プログラムファイルを複数のセグメントファイルに分割し、セグメントファイルを異なるサーバに分散して配置することも可能である。
つまり、上述の実施形態を実現するためのプログラムファイルをクライアントコンピュータに提供するサーバ装置も本発明の一つである。
また、上述の実施形態を実現するためのコンピュータプログラムを暗号化して格納した記憶媒体を配布し、所定の条件を満たしたユーザに、暗号化を解く鍵情報を供給し、ユーザの有するコンピュータへのインストールを許可してもよい。鍵情報は、例えばインターネットを介してホームページからダウンロードさせることによって供給することができる。
また、上述の実施形態を実現するためのコンピュータプログラムは、すでにコンピュータ上で稼働するOSの機能を利用するものであってもよい。
さらに、上述の実施形態を実現するためのコンピュータプログラムは、その一部をコンピュータに装着される拡張ボード等のファームウェアで構成してもよいし、拡張ボード等が備えるCPUで実行するようにしてもよい。
本発明の第1の実施形態に係る印刷装置の一例としてのプリンタ1の構成例を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係る外部装置の一例としてのPC2の構成例を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係るプリンタ1が有する記憶装置106のうち、外部装置から読み書き可能な記憶領域に形成されたファイル構成の例を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係るプリンタ1の印刷動作を説明するフローチャートである。 本発明の第1の実施形態に係るプリンタ1が外部装置と接続された際に行う処理を説明するためのフローチャートである。 本発明の第2の実施形態に係るプリンタ1が外部装置と接続された際に行う処理を説明するためのフローチャートである。 本発明の第2の実施形態におけるフォルダアクセス履歴情報のデータ構造の例を示す図である。

Claims (3)

  1. 外部装置と接続するための接続手段と、
    前記接続手段を介して接続された外部装置がアクセス可能な領域を有する記憶手段と、
    記録媒体に印刷を行う印刷手段とを有する印刷装置であって、
    前記領域には、印刷設定に対応づけられたフォルダと、前記フォルダを用いた印刷を行うための説明を記載した文書ファイルが設けられ、
    さらに、
    前記接続手段を介した前記外部装置との接続時の前記印刷手段の構成に応じて前記フォルダ及び前記文書ファイルを生成する生成手段と、
    前記接続された外部装置からの前記フォルダへのアクセスを検知する検知手段と、
    前記検知手段により、前記接続された外部装置から前記フォルダへ書き込まれたことが検知されたデータファイルを、当該データファイルが書き込まれたフォルダに対応づけられた印刷設定に従って前記印刷手段に印刷させる制御手段とを有することを特徴とする印刷装置。
  2. 前記生成手段が、前記接続手段を介した前記外部装置との接続時における前記印刷装置の言語設定に対応した言語で記述された前記文書ファイルを生成することを特徴とする請求項記載の印刷装置。
  3. 前記接続手段を介した前記外部装置との接続に応じて、前記外部装置に自身がUSBマスストレージクラスの装置であることを通知することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の印刷装置。
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