JP5299733B2 - ゴム組成物および空気入りタイヤの製造方法 - Google Patents
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Description
本発明のゴム組成物において、ゴム成分は天然ゴムおよび変性天然ゴムの少なくともいずれかからなる。上記ゴム成分を用いることにより、石油資源由来の原料の使用量を低減することができる。
本発明のゴム組成物は、上述のゴム成分に加えて、木タールの精製により得られるカーボンブラックを含有する。木タールの精製により得られるカーボンブラックとは、典型的には、木炭を製造する際に副生物として発生する木タールを原料として、オイルファーネス法により製造されるカーボンブラックを意味し、本発明においては、たとえば上記のようにして得られるカーボンブラックを用いる。
本発明のゴム組成物はシリカを含有しても良い。シリカは、補強用充填剤として機能するものであり、シリカを配合することによりゴム組成物が与える機械強度を向上させることができる。また、シリカは石油外資源由来であるため、たとえば石油由来のカーボンブラックなどを主な補強剤として配合する場合と比べて、ゴム組成物中の石油資源由来の原料の使用量を低減できる。
本発明のゴム組成物がシリカを含有する場合、該シリカとともに、シランカップリング剤を配合することが好ましい。シランカップリング剤としては、従来公知のシランカップリング剤を用いることができ、たとえば、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(4−トリエトキシシリルブチル)テトラスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−トリメトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(4−トリメトキシシリルブチル)テトラスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)トリスルフィド、ビス(4−トリエトキシシリルブチル)トリスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(2−トリメトキシシリルエチル)トリスルフィド、ビス(4−トリメトキシシリルブチル)トリスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)ジスルフィド、ビス(4−トリエトキシシリルブチル)ジスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2−トリメトキシシリルエチル)ジスルフィド、ビス(4−トリメトキシシリルブチル)ジスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、2−トリエトキシシリルエチル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、2−トリメトキシシリルエチル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピルベンゾチアゾリルテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピルベンゾチアゾールテトラスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピルメタクリレートモノスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピルメタクリレートモノスルフィドなどのスルフィド系;3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、2−メルカプトエチルトリメトキシシラン、2−メルカプトエチルトリエトキシシランなどのメルカプト系;ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシランなどのビニル系;3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリエトキシシラン、3−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシランなどのアミノ系;γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシランなどのグリシドキシ系;3−ニトロプロピルトリメトキシシラン、3−ニトロプロピルトリエトキシシランなどのニトロ系;3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリエトキシシラン、2−クロロエチルトリメトキシシラン、2−クロロエチルトリエトキシシランなどのクロロ系;などを挙げることができる。これらのシランカップリング剤は、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明のゴム組成物には、上記した成分以外にも、従来ゴム工業で使用される他の配合剤、たとえば加硫剤、ステアリン酸、加硫促進剤、加硫促進助剤、オイル、硬化レジン、ワックス、老化防止剤などを配合しても良い。
老化防止剤としては、アミン系、フェノール系、イミダゾール系の老化防止剤や、カルバミン酸金属塩などを適宜選択して使用することができる。
本発明はまた、上述したような本発明のゴム組成物からなるトレッドゴムを少なくとも備える空気入りタイヤ、および、該ゴム組成物からなるサイドウォールゴムを少なくとも備える空気入りタイヤをも提供する。図1は、本発明の空気入りタイヤの一例を示す概略断面図である。空気入りタイヤ1は、トレッド部2と、該トレッド部2の両端からタイヤ半径方向内方に延びる一対のサイドウォール部3と、各サイドウォール部3の内方端に位置するビード部4とを備える。またビード部4,4間にはカーカス6が架け渡されるとともに、このカーカス6の外側かつトレッド部2内にはタガ効果を有してトレッド部2を補強するベルト層7が配される。
表1に示す配合処方に従い、神戸製鋼所(株)製1.7Lバンバリーミキサーを用いて、硫黄および加硫促進剤を除く配合成分を充填率が58%になるように充填し、回転数80rpmで140℃に到達するまで3分間混練りした。ついで、得られた混練り物に硫黄および加硫促進剤を表1に示す配合量で加えた後、オープンロールを用いて、80℃で5分間混練りし、実施例1,2および比較例1〜4に係る配合の未加硫ゴムシートを押出した。これを、実施例1および比較例1,2についてはタイヤトレッド部分に、実施例2および比較例3,4についてはサイドウォール部分に、それぞれ形成し、タイヤの他の部材とともに、タイヤ成形機上にて通常の方法で成形することにより、未加硫タイヤを形成した。この未加硫タイヤを加硫機中で、150℃で30分間加熱加圧することにより、図1に示す構造を有するサイズ195/65R15の空気入りタイヤを試験用タイヤとして作製した。
得られた試験用タイヤの耐候性を評価した。各実施例および各比較例に係る試験用タイヤを、それぞれ乗用車に装着し、30000km走行させた。走行後のタイヤのサイド部の表面状態を、下記の基準で3段階評価した。
A:クラックが発生しなかった。
B:しわが発生した。
C:クラックが発生した。
各実施例および各比較例における配合成分の配合量から、下記の式、
石油外比率=(石油外資源由来の配合成分の配合量(質量部))÷(全配合成分の配合量の合計(質量部))×100
により、石油外比率(質量%)を算出し、下記の基準で2段階評価した。
A:石油外比率が96質量%以上である。
B:石油外比率が96質量%未満である。
(1)天然ゴム(NR):「TSR20」グレード
(2)ISAF:三菱化学(株)製の「ダイヤブラックI」
(3)FEF:三菱化学(株)製の「ダイヤブラックE」
(4)木タールカーボン:木炭を製造する際に副生物として発生する木タールを原料として、オイルファーネス法により製造したカーボンブラック(窒素吸着比表面積:125m2/g、DBP吸油量:105cm3/100g)
(5)シリカ:デグッサ・ヒュルス(株)製の「ウルトラジルVN3」(窒素吸着比表面積:175m2/g)
(6)シランカップリング剤:デグッサ・ヒュルス(株)製の「Si−69」
(7)植物油:日清製油(株)製の「精製パーム油J(S)」
(8)ワックス:日本精鑞(株)製の「オゾエース0355」
(9)老化防止剤:住友化学工業(株)製の「アンチゲン6C」
(10)ステアリン酸:日本油脂(株)製の「ステアリン酸椿」
(11)酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)製の「酸化亜鉛2種」
(12)硫黄:鶴見化学(株)製の「粉末硫黄」
(13)加硫促進剤:大内新興化学工業(株)製の「ノクセラーNS」
表1に示す結果から、トレッドゴムの配合について検討した実施例1および比較例1,2においては、トレッドゴムの配合にISAFを用いた比較例1においては石油外比率が低く、カーボンを使用しない比較例2においては耐候性が低かったのに対し、木タールカーボンを用いた実施例1においては、耐候性が良好でかつ石油外比率を高くできた。
Claims (4)
- ゴム組成物の製造方法であって、
木タールを精製することによりカーボンブラックを準備する工程と、
ゴム成分100質量部と、前記カーボンブラック1質量部以上とを混合してゴム組成物を得る工程とを備え、
前記ゴム成分は、天然ゴムおよび変性天然ゴムの少なくともいずれかからなる、ゴム組成物の製造方法。 - 前記変性天然ゴムがエポキシ化天然ゴムである、請求項1に記載のゴム組成物の製造方法。
- 空気入りタイヤの製造方法であって、
木タールを精製することによりカーボンブラックを準備する工程と、
ゴム成分100質量部と、前記カーボンブラック1質量部以上とを混合してゴム組成物を得る工程と、
前記ゴム組成物をトレッド部に適用して空気入りタイヤを成形する工程とを備え、
前記ゴム成分は、天然ゴムおよび変性天然ゴムの少なくともいずれかからなる、空気入りタイヤの製造方法。 - 空気入りタイヤの製造方法であって、
木タールを精製することによりカーボンブラックを準備する工程と、
ゴム成分100質量部と、前記カーボンブラック1質量部以上とを混合してゴム組成物を得る工程と、
前記ゴム組成物をサイドウォール部に適用して空気入りタイヤを成形する工程とを備え、
前記ゴム成分は、天然ゴムおよび変性天然ゴムの少なくともいずれかからなる、空気入りタイヤの製造方法。
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