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JP5296094B2 - ボーディングブリッジのトンネル部移動装置 - Google Patents

ボーディングブリッジのトンネル部移動装置 Download PDF

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Description

この発明は、ボーディングブリッジのトンネル部を移動する装置に関する。より詳しくは、本発明は、空港ビルと飛行機との間での乗客の移動に役立つように設けられるボーディングブリッジに、複数のトンネル部からなるトンネルが接続されており、これらのトンネル部が互いに接触かつ接続可能であるものにおいて、複数のトンネル部を安定的に移動させるようにしたボーディングブリッジのトンネル部移動装置に関する。
ボーディングブリッジは、空港ビルと飛行機との間に設けられるもので、種々の天候や外部環境に影響されることなく乗客が空港ビルから飛行機へとその内部を安全かつ便利に移動することができる。そして、ボーディングブリッジは、空港ビルと飛行機との間の距離や飛行機の出入り口ドアの位置に応じて、その長さが伸縮し、かつ向きを変更できる構造となっている。
一般に、ボーディングブリッジは、乗客が通る通路を構成するとともに長さを調節できるように互いに接触かつ接続できる複数のセクションからなるトンネルと、飛行機の位置に応じて上記トンネルが回転できるように回転軸として機能する円形部と、飛行機の大きさおよび出入り口ドアの位置に応じて上記トンネルを上昇・下降させるリフト支柱と、上記円形部の反対側で飛行機の出入り口ドアへ向かうようにその向きが変更可能なキャビン部と、を備えている。
上記のトンネル100が互いに接触かつ接続可能な3つのセクション(以下、第1トンネル部110、第2トンネル部120、第3トンネル部130と記す)を有するものとすると、これらの第1トンネル部110、第2トンネル部120、第3トンネル部130から構成されるトンネル100の長さは、固定位置に保たれる第1トンネル部110の一端に対し第2トンネル部120および第3トンネル部130が接近あるいは離間する方向へ移動することによって、調節される。
トンネルを伸縮させかつ方向を変更するための駆動ギアは、第3トンネル部130に接続された上記のリフト支柱の下部に設けられている。従って、第2トンネル部120は、移動に必要な付勢力を駆動ギアから直接に受けるのではなく、第3トンネル部130を通して間接的に付勢力を受ける。従来技術においては、第2トンネル部120および第3トンネル部130の双方を移動させるに際して、第2トンネル部120ないし第3トンネル部130の長手方向に沿って突出・後退可能な機能的構造を有する複数のフックが、第2トンネル部120ないし第3トンネル部130に設けられており、このフックの突出位置が第3トンネル部130の位置に応じて変化し、このフックを介して第3トンネル部130が第2トンネル部120を押すことで、第2トンネル部120が第1トンネル部110に特定の幅において接触かつ接続する。
しかしながら、上記の機能的構造においては、第2トンネル部120と第3トンネル部130とをフックで接続する際に、フックと第2トンネル部120もしくは第3トンネル部130との衝突によって騒音が発生するとともに、このフックとの衝突に起因した衝撃が第2トンネル部120や第3トンネル部130さらにはフックに作用し、装置の寿命が低下する。
また、上記第3トンネル部130が指定量だけ上記第2トンネル部120を押して動かそうとしたときに、第2トンネル部120の荷重や摩擦力が分担され、第2トンネル部120が指定量だけ動き得るので、上記リフト支柱および駆動ギアに過剰な荷重が作用するのみならず、上記第2トンネル部120および第3トンネル部130は速やかに動くことができない。
図14は、一般的なボーディングブリッジの他の例を示している。これは、乗客が通る通路を構成するとともに長さを調節できるように互いに接触かつ接続できる複数のセクションからなるトンネル1010と、飛行機の位置に応じて上記トンネル1010が回転できるように回転軸として機能する円形部1020と、飛行機の大きさおよび出入り口ドアの位置に応じて上記トンネル1010を上昇・下降させるリフト支柱1030と、上記円形部1020の反対側で飛行機の出入り口側へ向かうようにその向きが変更可能なキャビン部1040と、配線ケーブルを保持するようにトンネル1010の底部に設けられたケーブルトレイ1050と、から構成されている。
上記トンネル1010は2つのセクション(以下では、第1トンネル部1011および第2トンネル部1012と呼ぶ)を有し、固定位置に保たれる第1トンネル部1011の一端に対し第2トンネル部1012が接近・離間する方向に移動するので、第1トンネル部1011および第2トンネル部1012の双方によって構成されるトンネル1010の全長は変化する。
固定位置に保たれる第1トンネル部1011の一端から移動可能な第2トンネル部1012に電力を安定的に供給可能とするために、ケーブルトレイ1050においては、トンネル部1011の底部に設けられたケーブルトレイ1050上に延びるケーブルと第2トンネル部1012に配置されたケーブルとを接続する接続ケーブルの両端部が、接近・離間を許容すべく変形可能な構成となっている。
図15は、従来技術のボーディングブリッジにおけるケーブルトレイを示している。ケーブル類を連続的に案内する保持面を備えたトレイ部1051が第1トンネル部1011の底部に配置されているとともに、第1トンネル部1011と第2トンネル部1012との間の接続距離に応じて上記トレイ部1051に対し接続あるいは離間する第2トンネル部1012に複数のローラ部材1052が取り付けられており、かつ、第2トンネル部1012に対する接続ケーブル1053が、トレイ部1051と第2トンネル部1012との間で湾曲するように配置されている。
上記のような構成のケーブルトレイは、2つのセクションに分割されたトンネルでは問題なく適用することができる。しかし、3つ以上のセクションに分割されたトンネルに上記ケーブルトレイを適用する場合には、トンネルが指定された長さとなるように複数のトンネル部が互いに移動するので、上記の構成を単純に各トンネル部に適用したとすると、複数のトンネル部の往復運動に伴って複数の接続ケーブルが互いに拡がったり曲がったりし、これらケーブルの経路が重なり合い、互いに絡み合ってしまう。
また、このような絡み合いを回避するために、複数のトンネル部に電力を供給する配線ケーブルや接続ケーブルを、互いに独立した経路に沿って配置することは、複数の配線経路のためにケーブルトレイの構造が複雑化し、これに比例して容積や重量が増加し、材料や人員の消費が大となるばかりか、保守や調整も困難となる。
開示した実施例の一つの特徴は、第2トンネル部と第3トンネル部の接続状態が瞬時に変化し第2トンネル部と第3トンネル部とが衝突することによる騒音の発生を防止することで、装置の寿命を改善し、ボーディングブリッジのトンネル部の移動を許容することにある。
開示した実施例の他の特徴は、リフト支柱および駆動ギアに加わる荷重をさらに低減し、第3トンネル部が付勢力の伝達により第2トンネル部を移動させる際に、第2トンネル部および第3トンネル部の移動がより速くかつスムースに実現できるものとして、ボーディングブリッジのトンネル部の移動を許容することにある。
例示的なボーディングブリッジのトンネル部移動装置は、トンネル100を有し、このトンネル100は、一端から順に、第1トンネル部110と、第2トンネル部120と、第3トンネル部130と、からなり、上記第1トンネル部110を基準として上記第2トンネル部120および第3トンネル部130が互いに接触かつ接続されるように、移動することができる。この装置は、一端が上記第1トンネル部110に接続されるとともに他端が上記第3トンネル部130に接続された第1ロープ210と、上記第1ロープ210の上記他端からトンネル長の伸長方向に離れた位置において上記第2トンネル部120に固定的に取り付けられ、上記第1ロープ210が巻き掛けられるとともに、上記第1ロープ210の上記他端の移動変位に応じて係止されて移動する第1プーリ220と、上記第1ロープ210とは別に設けられ、一端が上記第1トンネル部110に接続されるとともに他端が上記第3トンネル部130に接続された第2ロープ230と、上記第2ロープ230の上記一端からトンネル長の縮小方向に離れた位置において上記第2トンネル部120に固定的に取り付けられ、上記第2ロープ230が巻き掛けられるとともに、上記第2ロープ230の上記他端の移動変位に応じて係止されて移動する第2プーリ240と、を含む。
ここで、上記第1ロープ210および上記第2ロープ230は、好ましくは、ロープ部材211およびばね部材212を含み、上記ロープ部材211は、延びており、かつ、第1ロープ210および第2ロープ230の両端部が第1トンネル部110および第3トンネル部130の所定位置に固定されるように、その端末部が、第1トンネル部および第3トンネル部の底部プレート111,131に取り付けたロープ支持部材251に設けられてなる貫通孔を通るように構成され、また上記ばね部材212は、上記ロープ支持部材251を貫通したロープ部材211の端末部を、ロープ部材211の延びる方向と反対側へ弾性的に付勢するように、上記ロープ部材211に取り付けられている。そして、上記第1トンネル部110、上記第2トンネル部120および上記第3トンネル部130においては、好ましくは、上記第2トンネル部の底部プレート121が上記第1トンネル部の底部プレート111の下面に対向し、かつ上記第3トンネル部の底部プレート131が上記第2トンネル部の底部プレート121の下面に対向する状態でもって、上記第2トンネル部120および第3トンネル部130が係止されかつ移動する。
また、好ましくは、上記第1ロープ210の一端はロープ支持部材251に接続され、このロープ支持部材251は、第1トンネル部の底部プレート111の下部から第3トンネル部の底部プレート131と水平となる位置まで下方へ延びており、また上記第1ロープ210の他端は、好ましくは、上記一端と水平となる位置において、第3トンネル部の底部プレート131の上部に接続されている。
そして、好ましくは、上記第1プーリ220は、第2トンネル部の底部プレート121と第3トンネル部の底部プレート131との間に固定的に配置され、この第1プーリの回転の形態が、第2トンネル部120および第3トンネル部130の移動方向と直交する方向にある。
さらに、上記第1プーリ220は、好ましくは、第2トンネル部の底部プレート121の下部において周方向の突出した部分を形成するように固定的に取り付けられたベアリングベース221と、上記ベアリングベース221の外周に取り付けられたベアリング222と、上記ベアリング222の外周に取り付けられ、第1ロープ210の延びる方向に沿って回転可能な接触面を備えたローラ223と、上記ベアリング224を上記ベアリングベース221に締付固定するベアリングカバー224と、を備えている。
そして、上記第2ロープ230の一端は好ましくは第1トンネル部の底部プレート111の下部に接続されており、他端は、好ましくは上記の一端とは異なる高さ位置において、第3トンネル部の底部プレート131の上部に接続されている。
また、好ましくは、上記第2プーリ240は、第1トンネル部の底部プレート111と第3トンネル部の底部プレート131との間において、第2トンネル部120および第3トンネル部130の移動方向に直交する方向から傾いた回転軸を有し、第2ロープ230の一端部との接触および第2ロープ部230の他端部との接触が異なる高さ位置でなされる。
そして、上記第2プーリ240は、好ましくは、ベアリングベース241を含み、このベアリングベース241は、第2トンネル部120および第3トンネル部130の移動方向に直交する方向から傾いた状態で回転軸固定具252に取り付けられており、この回転軸固定具252は、第1トンネル部の底部プレート111と第3トンネル部の底部プレート131との間において固定的に取り付けられ、かつ一対の突出部分を形成しており、上記第2プーリ240は、さらに、上記ベアリングベース241の外周に取り付けられたベアリング242と、上記ベアリング242の外周に取り付けられ、第2ロープ230の延びる方向に沿って回転可能な接触面を備えたローラ243と、を備えている。
また、好ましくは、第1ロープもしくは第2ロープを下側から保持する保持面を具備したロープホルダ253が、第1プーリないし第2プーリに取り付けられており、第1ロープ210もしくは第2ロープ230を特定の方向に案内するように、第1ロープ210もしくは第2ロープ230の延長経路に配置されたロープガイド260を備えている。
上記のような構成を機能的構造として有する本発明によれば、もし第3トンネル部が第1トンネル部へ向かって移動すると、第1ロープおよび第1プーリによって第2トンネル部が自然に第3トンネル部に係止され、第1トンネル部へ向かって移動し、また、もし第3トンネル部が第1トンネル部から離れる方向に移動すると、第2ロープおよび第2プーリによって第2トンネル部が自然に第3トンネル部に係止されて移動する。
従って、第2トンネル部と第3トンネル部は、両者の接続状態を常に保ったまま、第1ロープ,第1プーリ,第2ロープ,第2プーリによって、スムースに移動することができ、無理な接続による騒音や衝突による装置の寿命の低下を回避することができる。
また、第2トンネル部は、該第2トンネル部を直接に押して動かす場合に必要な力の半分に相当する付勢力で移動し得る。もし第3トンネル部が2xだけ移動すると、第2トンネル部は自動的にこれに係止されてxだけ移動するので、駆動力を第3端末部へ伝達するための駆動ギアおよびリフト支柱に作用する荷重は半分に低減し、かつ第2トンネル部および第3トンネル部はより速く移動することができる。
従って、付勢力を第2トンネル部へ安定して伝達するような大きさの複雑な構造を有しかつ突出後退可能な複数の別のフックを備えた従来の装置に比較して、本発明の装置は小型で、第1トンネル部,第2トンネル部,第3トンネル部の中の分離スペースおよび余裕スペースに安定的に配置でき、第1ロープ,第1プーリ,第2ロープ,第2プーリを含む単純な構造によって実現できる。
また、第2プーリが傾斜した状態で取り付けられた構造においては、複数のプーリやローラ部材を用いることなく、第2ロープの一端側および他端側を異なる高さ位置で延長かつ配置でき、かつ、その直径を過度に小さなものとすることなく、第1トンネル部と第2トンネル部との間の分離スペースを利用して、第2ロープを空間的に効率良く配置できる。
例示的なボーディングブリッジ用のケーブルトレイは、単純な構造の手段によって実現でき、互いに接触かつ接続可能な3つのセクションを有するトンネルを備えたボーディングブリッジに適用した場合に、互いに絡み合うことなく独立した配線状態を保つように接続ケーブルを複数のトンネル部に延ばした状態を可能とする。
1つの例示のケーブルトレイは、互いに接触かつ接続可能な第1トンネル部、第2トンネル部、第3トンネル部を有するトンネルを備えたボーディングブリッジに配置される。このケーブルトレイは、上記第1トンネル部の下部において該第1トンネル部の長手方向に沿って設けられた第1トレイ部を含む。第2トレイ部は、上記第2トンネル部の下部において該第2トンネル部の長手方向に沿って設けられ、かつ一端部が上記第1トレイ部に支持された状態でスライド移動する。第3トレイ部は、上記第3トンネル部の下部において該第3トンネル部の長手方向に沿って設けられ、かつ一端部が上記第2トレイ部に支持された状態でスライド移動する。第1接続ケーブルは、上記第1トンネル部に対して湾曲し、一端が上記第1トレイ部に接続されるとともに他端が上記第2トンネル部に接続されている。第2接続ケーブルは、上記第3トンネル部に対して湾曲し、一端が上記第1トレイ部に接続されるとともに、他端が、上記第1接続ケーブルの一端から第3トンネル部への方向へ離れた位置において、第3トンネル部に接続されている。
1つの例では、上記第1接続ケーブルおよび上記第2接続ケーブルの一端および他端は、それぞれヒンジを介して、第1トレイ部と第2トンネル部、および、第1トレイ部と第3トンネル部に、接続されている。
また、第1トレイ部と第2トレイ部との間のスライド移動が転動によってガイドされるように、第1ガイドローラが、第1トレイ部と第2トレイ部との間に設けられている。第2トレイ部と第3トレイ部との間のスライド移動が転動によってガイドされるように、第2ガイドローラが、第2トレイ部と第3トレイ部との間に設けられている。
また、上記第1ガイドローラおよび上記第2ガイドローラの少なくとも一方は、頂部および下部が、第1トレイ部と第2トレイ部とに、あるいは第2トレイ部と第3トレイ部とに、接した状態で回転する水平軸ローラを備えていてもよい。垂直軸ローラは、両側部が、第1トレイ部と第2トレイ部とに、あるいは第2トレイ部と第3トレイ部とに、接した状態で回転する。
上記構成の本発明によれば、互いに接触かつ接続可能な3つのセクションを有するトンネルを備えたボーディングブリッジにこのケーブルトレイを適用した場合に、複数の可動トンネル部に電力を供給する複数の接続ケーブルが別々の位置でトレイ部に接続され、かつ互いに反対方向に湾曲した形に取り付けられる。従って、複数の可動トンネル部が同時にかつ繰り返し往復動するように移動したとしても、接続ケーブルは別々の状態を維持するので、絡み合うことなく安定した配線が維持される。
また、接続ケーブルの接続位置および湾曲方向が複数のトレイ部からなる1つの配線経路の中で異なっている単純な構造によって、安定したブランチ状の配線が実現されるので、各々のトンネル部へ電力供給するための独立した複数の配線経路が不要であり、ケーブルトレイの容積および負荷が最小限となる。従って、ケーブルトレイの製造および設置が容易となり、使用中の保守や調整が容易に実現できる。
本発明の種々の特徴および利点は、後述の詳細な説明によって当業者には明らかになるであろう。
本発明に係るボーディングブリッジのトンネル部移動装置の一実施例の主要部を、トンネル部に取り付けた状態で示す正面図。 図1の主要部の平面図。 図1のZ−Z線に沿った断面図。 本発明に係るボーディングブリッジのトンネル部移動装置をトンネルに取り付けた状態で示す構成説明図。 図4のものにおいて、第3トンネル部と第2トンネル部が係止して移動する作動原理を示す構成説明図。 第1トンネル部に取り付けた状態の主要部を示す正面図。 図6の主要部の平面図。 図6の主要部の側面図。 第2トンネル部に取り付けた状態の主要部を示す正面図。 図9の主要部の平面図。 図9の主要部の側面図。 第1プーリの取付手順を示す正面図。 第2プーリの取付手順を示す平面図。 ボーディングブリッジ全体を示す正面図。 従来のボーディングブリッジ用のケーブルトレイの主要部を示す正面図。 本発明に係るボーディングブリッジ用のケーブルトレイの第1実施例をボーディングブリッジに取り付けた状態で示す正面図。 第1トレイ部を示す正面図。 第2トレイ部を示す正面図。 本発明のボーディングブリッジ用のケーブルトレイの作動原理を示す概略図。 図16の端面図。 図16の線Aに沿った断面図。 図16の線Bに沿った断面図。 図16の線Cに沿った断面図。 図16の線Dに沿った断面図。 図16の線Eに沿った断面図。
本発明に係るボーディングブリッジのトンネル部移動装置は、図1〜図3に示すように、トンネル100を有するボーディングブリッジに設けられるものであって、トンネル100は、第1トンネル部110と、第2トンネル部120と、第3トンネル部130と、を有し、上記第1トンネル部110を基準として上記第2トンネル部120および第3トンネル部130が互いに接触かつ接続されるように、係止でき、かつ移動することができる。この装置は、主に、第1ロープ210と、第1プーリ220と、第2ロープ230と、第2プーリ240と、によって構成されている。
上記第1ロープ210および上記第1プーリ220は、上記第1,第2,第3トンネル部110,120,130に亘って設けられた構成要素であって、上記第3トンネル部130が上記第1トンネル部110へ向かって移動するときに上記第2トンネル部120が第3トンネル部130に係止されて移動するようになっている。上記第1ロープ210の両端部は、上記第1トンネル部110および第3トンネル部130にそれぞれ連結されており、上記第1プーリ220は、上記第1ロープ210が巻き掛けられる形で上記第2トンネル部120に固定されており、その位置は、トンネル部300の全長を拡大すべく第2,第3トンネル部120,130が移動する方向に、第1ロープ210の他端部から離れている。
上記第2ロープ230および上記第2プーリ240は、上記第1,第2,第3トンネル部110,120,130に亘って設けられた構成要素であって、上記第3トンネル部130が上記第1トンネル部110から離れる方向に移動するときに上記第2トンネル部120が第3トンネル部130に係止されて移動するようになっている。上記第1ロープ210と同様に、上記第2ロープ230の一端および他端は、上記第1トンネル部110および第3トンネル部130にそれぞれ連結されており、上記第2プーリ240は、上記第2ロープ230が巻き掛けられる形で上記第2トンネル部120に固定されており、その位置は、トンネル部300全長を縮小すべく第2,第3トンネル部120,130が移動する方向に、第2ロープ230の一端から離れている。
図4に示す状態において、もし上記第3トンネル部130が図5に示すように上記第1トンネル部110の自由端へ向かって2xだけ移動したとすると、第1ロープ210の一端部が第1トンネル部110とともに通常位置に固定された状態を保つのに対し、該第1ロープ210の他端部が第3トンネル部130とともに第1トンネル部110の自由端へ向かって2xだけ引っ張られ、従って、上記第1プーリ220は係止され、第1トンネル部110の自由端へ向かって第2トンネル部120とともにxだけ移動する。
図5に示す状態において、もし第3トンネル部130が図4に示す初期位置に戻るように2xだけ逆方向に移動したとすると、第2ロープ230の一端部が第1トンネル部110とともに通常位置に固定された状態を保つのに対し、該第2ロープ230の他端部が第3トンネル部130とともに2xだけ引っ張られて動き、従って、上記第2プーリ240は係止され、第3トンネル部130の自由端へ向かって第2トンネル部120とともにxだけ移動する。
次に、第1トンネル部110および第3トンネル部130の底部プレート111,113には、第1ロープ210および第2ロープ230の両端部を第1,第3トンネル部110,130の所定位置に固定するためのロープ支持部材251が設けられている。また、上記第1プーリ220ないし第2プーリ240を第1トンネル部110の底部プレート111と第3トンネル部130の底部プレート113の間の所定位置に固定するために、回転シャフト支持具252と呼ばれる構成要素が設けられており、これは一対の分離した突起部品を有し、かつ固定されている。
上記第1ロープ210および第2ロープ230は、それぞれ、ロープ部材211とばね部材212とからなる。上記ロープ部材211は、ロープ状をなし、かつ第1トンネル部110から第3トンネル部130まで延びているとともに、その端末部が上記ロープ支持部材251の貫通孔251aを貫通している。上記ばね部材212は、上記ロープ部材211に接続されており、ロープ支持部材251を貫通した上記ロープ部材211の端末部を、該ロープ部材211が延びる方向と反対方向へ向かって弾性的に付勢している。
上記のように、上記ばね部材212がロープ部材211の端末部を該ロープ部材211が延びる方向と反対方向へ向かって弾性的に付勢することにより、第1ロープ210および第2ロープ230の他端部は、ロープ支持部材251を介して第3トンネル部130の変位および力を徐々に受けることになり、同時に、ばね部材212が最大圧縮変位へと圧縮されていく。
そして、第1トンネル部110のロープ支持部材251に連結された第1ロープ210および第2ロープ230の一端が徐々に受ける力によって、ばね部材212が最大圧縮変位へと圧縮されつつ、第1プーリ220ないし第2プーリ240を引っ張ることになり、従って、第3トンネル部130が移動したときにロープ部材211やロープ支持部材251に瞬間的に過大な力が伝達されることが回避される。
上記第1トンネル部110,第2トンネル部120,第3トンネル部130が、第2トンネル部120の底部プレート121が第1トンネル部110の底部プレート111の下側に対向し、第3トンネル部130の底部プレート131が第2トンネル部120の底部プレート121の下側に対向する、という構成を有するのであれば、これら複数のトンネル部の底部プレート111,121,131の間に設けられる分離スペースおよび余裕スペースを最大限に利用して、第1ロープ210,第1プーリ220,第2ロープ230,第2プーリ240を配置することができる。
複数のトンネル部の底部プレート111,121,131の間に設けられる分離スペースおよび余裕スペースを利用した設置の場合、第1ロープ210および第2ロープ230の一端および他端は、それぞれ第1トンネル部110の底部プレート111および第3トンネル部130の底部プレート131に取り付けられる。しかしながら、第1プーリ220および第2プーリ240は第2トンネル部120の底部プレート121に取り付けられ、それぞれ、第3トンネル部130および第1トンネル部110に隣接している。
従って、第1ロープ210の一端は、第2,第3トンネル部120,130に接触ないし接続されない第1トンネル部110の一部分において底部プレート111の下側に生じる余裕スペースを利用して、他端の高さに応じて取り付けることが可能であるが、第2ロープ230の一端は、第1トンネル部110の底部プレート111と第2トンネル部120の底部プレート121との間の分離スペース内に必ず位置しなければならず、また第2ロープ230の他端は、必ず、第2トンネル部120の底部プレート121の下側において第3トンネル部130の底部プレート131上に取り付けなければならない。
次に、上記の空間的制約の中で、複数のトンネル部の底部プレート111,121,131の間に設けられる分離スペースおよび余裕スペースを利用した設置構造の詳細を以下に説明する。
図6〜図8に示すように、第1ロープ210の一端は、ロープ支持部材251に接続されており、このロープ支持部材251は、第1トンネル部110の下部において第3トンネル部130の底部プレート131と水平となる位置まで下方へ延びている。第1ロープ210の他端は、上記の一端と水平となる位置において、第3トンネル部130の底部プレート131の上側部分に接続されている。図9〜図11に示すように、第1プーリ220は、第2トンネル部120の底部プレート121と第3トンネル部130の底部プレート131との間に固定的に配置され、第2トンネル部120および第3トンネル部130の移動方向に対し直交する方向に沿った回転中心軸を有する。
上記の第1の実施例においては、上記第1プーリ220は、ベアリングベース221と、ベアリング222と、ローラ223と、ベアリングカバー224と、を含む構成を有する。ベアリングベース221は、第2トンネル部120の底部プレート121の下側に固定的に取り付けられ、かつ周方向の突出した部品を形成するものであり、ベアリング222はこのベアリングベース221の外周に取り付けられる。上記ローラ223は、上記ベアリング222の外周に取り付けられ、第1ロープ210の延びる方向に沿って回転し得る接触面を備える。ベアリングカバー224は、上記ベアリング222を上記ベアリングベース221に締付固定している。
図12に示すように、上記第2トンネル部120の底部プレート121に対する第1プーリ220の取付においては、ベアリングベース221が第2トンネル部120の底部プレート121の下部に固定的に取り付けられ、ローラ223と組み付けた状態のベアリング222が下側からベアリングベース221に挿入され、このベアリング222の下端を支持するようにベアリングカバー224がベアリングベース221に固定される。
そして、望ましくは、第1ロープ210を下側から保持するロープ保持面を具備したロープホルダ253が第2トンネル部120と第3トンネル部130との間に設けられており、第1ロープ210が第1プーリ220に密接している状態が保たれなくなった場合でも、第1ロープ210が第1プーリ220に対する接続経路および延長経路から外れて完全に戻らなくなることを防止している。
図6〜図8に示すように、第2ロープ230の一端は第1トンネル部110の底部プレート111の下部に接続され、他端は、上記の一端とは異なる高さにおいて、第3トンネル部130の底部プレート131の上部に接続されている。第2プーリ240は、図9〜図11に示すように、第1トンネル部110の底部プレート111と第3トンネル部130の底部プレート131との間において、第2トンネル部120と第3トンネル部130の移動方向に直交する方向から傾いた回転中心軸を有するように、固定的に取り付けられており、第2ロープ230の一端との接触および他端との接触が異なる高さでなされるようになっている。
上記の第1の実施例においては、上記第2プーリ240は、ベアリングベース241と、ベアリング242と、ローラ243と、を含む構成を有する。ベアリングベース241は、第2トンネル部120と第3トンネル部130の移動方向に直交する方向に対し傾いた状態でもって回転シャフト支持具252に接続されており、ベアリング242はこのベアリングベース241の外周に取り付けられる。ローラ243は、第2ロープ230の延びる方向に沿って回転し得る接触面を備え、上記ベアリング242の外周に取り付けられている。上記第2プーリ240を第1トンネル部110の底部プレート111と第3トンネル部130の底部プレート131との間において上記の構造に取り付けるには、図13に示すように、回転シャフト支持具252を第2トンネル部120の底部プレート121に固定し、ベアリングベース241を所定角度傾けて回転シャフト支持具252に固定し、この状態で、ベアリング242、ローラ243および第2ロープ230を取り付ける。
上記のように第2プーリ240が傾いた状態で固定された構成においては、複数のプーリやローラ部材を用いることなしに、第2ロープ230の両側を異なる高さで延ばし、かつ異なる高さで取り付けることができ、第1トンネル部110と第3トンネル部130との間の分離スペースを利用することで、第2ロープ230をスペース効率に優れた形で配置でき、ロープの過剰な曲げを回避し得る250mm以上の直径のものとすることができる。
第1ロープ210および第2ロープ230の延長経路には、好ましくは、図9〜図11に示すように、第1ロープ210ないし第2ロープ230を特定の方向に案内する凹部ないし貫通孔を備えたロープガイド260が設けられており、上記ロープ支持部材251および第1,第2プーリ220,240に対応する部分以外の数カ所において第1ロープ210および第2ロープ230を支持することで、第1ロープ210および第2ロープ230が過剰に曲げられることなく異なる方向について異なる高さ位置においてガイドされるように構成されている。
本発明に係るボーディングブリッジのトンネル部移動装置によれば、もし第3トンネル部130が第1トンネル部110へ向かって移動すると、第1ロープ210および第1プーリ220によって、第2トンネル部120が自然に第3トンネル部130に係止されて、第1トンネル部110へと移動し、もし第3トンネル部130が第1トンネル部110から離れる方向へ移動すると、第2ロープ230および第2プーリ240によって、第2トンネル部120が第3トンネル部130に係止されて移動する。
従って、第2トンネル部120と第3トンネル部130の連結状態が、第1ロープ210および第1プーリ220と第2ロープ230および第2プーリ240とによって常に一定に保たれて変化しないまま、第2トンネル部120と第3トンネル部130は、スムースに移動することができ、従来のフック等を用いた構造における無理な接続による騒音や衝撃による衝突を回避することができる。
また、第1ロープ210および第2ロープ230の両側が、第1プーリ220および第2プーリ240による力を分散して支持し、第2トンネル部120は、該第2トンネル部120を直接に付勢する場合に必要な力の半分の付勢力でもって移動させることが可能である。もし第3トンネル部130が2xだけ移動したとすると、第2トンネル部120は自動的に第3トンネル部130に係止し、xだけ移動するので、第2トンネル部120および第3トンネル部130は、速やかに移動することができる。
従来のボーディングブリッジのトンネル部移動装置は、第2トンネル部120へ付勢力を安定的に伝えるための寸法を有し、かつ突出・後退可能な複数のフックが別に設けられているが、このような従来装置に比べて、本発明の装置は、第1ロープ210、第1プーリ220、第2ロープ230、第2プーリ240からなる単純な構造とすることで、小型に具体化でき、第1トンネル部110、第2トンネル部120、第3トンネル部130の間の分離スペースや余裕スペース内に安定的に配置できる。
図16〜図25には、第1トンネル部1110、第2トンネル部1120、第3トンネル部1130からなるトンネル1100を備えたボーディングブリッジ用の本発明のケーブルトレイ1200が示されている。このケーブルトレイ1200は、第2トンネル部1120および第3トンネル部1130へ安定的に電源を供給するために、トンネル1100の底部に設けられているもので、これら第2,第3トンネル部1120,1130は、ボーディングブリッジ内で固定位置を保つ第1トンネル部1110に対して移動する。このケーブルトレイ1200は、主に、第1トレイ部1210と、第2トレイ部1220と、第3トレイ部1230と、第1接続ケーブル1240と、第2接続ケーブル1250と、から構成される。
図16に示すように、第1トレイ部1210、第2トレイ部1220、第3トレイ部1230は、それぞれ、第1トンネル部1110、第2トンネル部1120、第3トンネル部1130の底部に設けられている。第1接続ケーブル1240は、第1トンネル部1110に対して曲がっており、その上端および下端はそれぞれ第2トンネル部1120および第1トレイ部1210に接続されている。第2接続ケーブル1250は、第3トンネル部1130に対して曲がっており、その上端および下端はそれぞれ第3トンネル部1130および第1トレイ部1210に接続されている。
第1トレイ部1210は、図17に示すように、ケーブル類を第1,第2接続ケーブル1240,1250まで連続的にガイドする保持面を備えており、第1トンネル部1110の底部において第1トンネル部1110の長手方向に沿って配設されている。
図16は、トンネル1100に設けられた本発明のケーブルトレイを、第1トンネル部1110、第2トンネル部1120、第3トンネル部1130の各左端が互いに最大限に離れている状態でもって示しており、図17は、第1トンネル部1110、第2トンネル部1120、第3トンネル部1130の各左端が隣接して接続されている状態でもって第1トレイ部1210を示している。
第2トレイ部1220は、図18に示すように、一端が第1トレイ部1210に保持された状態で摺動できるように第1トレイ部1210に対応した形状を有し、かつ第2接続ケーブル1250を第3トンネル部1130へと連続的にガイドする保持面を備え、第2トンネル部1120の底部において第2トンネル部1120の長手方向に沿って配設されている。
第3トレイ部1230は、第3トンネル部1130の底部において第3トンネル部1130の長手方向に沿って配設され、一端が第2トレイ部1220に保持されたまま摺動できるようになっているが、第1,第2トレイ部1210,1220と異なり、ケーブル類もしくは接続ケーブルをガイドする機能は必要ないので、ケーブル類もしくは接続ケーブルをガイドする保持面を具備せずに、第2トレイ部1220の他端を安定的に保持する構造とすれば足りる。
本発明の第1実施例においては、第1トレイ部1210の一端部は、第1トンネル部1110の底部に下方へ延びるように設けられた接続支持手段によって第1トンネル部1110の所定位置に固定されており、第2トレイ部1220の一端部は、接続支持手段によって第2トンネル部1120の所定位置に固定されて、第1トレイ部1210の他端部の底部に接続されており、第3トレイ部1230は、複数の接続支持手段によって第3トンネル部1130に固定的に接続され、第2トレイ部1220の他端部の下部に接続されている。
従って、第1トレイ部1210の2つの端部は、第1トンネル部1110に設けられた接続支持部と第2トンネル部1120に設けられた接続支持部とによって支持され、第2トレイ部1220の2つの端部は、第2トンネル部1120に設けられた接続支持部と第3トレイ部1230に設けられた接続支持部とによって支持され、第3トレイ部1230は、第3トンネル部1130の長手方向に沿って離れて配置された複数の接続支持部によってトンネル1100の底部の所定位置に支持されている。
第1接続ケーブル1240は、第1トレイ部1210に沿って延びるケーブルと第2トンネル部1120に設けられたケーブルとを接続するように設けられている。その下端は第1トレイ部1210に接続され、その上端は第2トンネル部1120に接続され、第1トンネル部1110に対して湾曲している。
第2接続ケーブル1250は、第1トレイ部1210に沿って延びるケーブルと第3トンネル部1130に設けられたケーブルとを接続するように設けられている。その下端は、第1接続ケーブル1240の下端から第3トンネル部1130の方向に離れた位置において、第1トレイ部1210に接続されており、また他端は、第3トンネル部1130に接続され、第3トンネル部1130に対して湾曲している。
第1,第2,第3トンネル部1110,1120,1130の端部の一方が、互いに離れている状態において、第1接続ケーブル1240および第2接続ケーブル1250は、図19(a)に示すように、それぞれ、第1トンネル部1110および第3トンネル部1130に対して湾曲しており、かつ、これらの接続ケーブルは重なり合ったり交差したりしていない。第2,第3トンネル部1120,1130が第1トンネル部1110の一端部へと徐々に移動し、第1,第2,第3トンネル部1110,1120,1130の一端部が図19(b)のように互いに隣接した状態においても、これらの接続ケーブルは第1トンネル部1110および第3トンネル部1130に対し湾曲した状態を保ち、かつ、重なり合ったり交差したりしていない。
図19(a)に示す状態および図6(b)に示す状態が交互に繰り返されるとしても、第1接続ケーブル1240および第2接続ケーブル1250は、重なり合ったり交差したりしていない状態を常に維持する。望ましくは、第1,第2接続ケーブル1240,1250の上端および下端は、これらの中間部が湾曲方向を保つように特定の方向でもって接続されているとともに、角度が所定の範囲内で自由に変化できるようにヒンジを介して接続されており、湾曲部の位置や中間部の湾曲の程度に応じて、湾曲方向が変化したり、ケーブルが重なり合ったり交差したりすることがない。
図20に示すように、ボーディングブリッジ用のケーブルトレイにおいては、第3トレイ部1230と第2トレイ部1220と第1トレイ部1210とが外側から順に入れ子状に構成されており、この入れ子状の構成において、第1トレイ部1210と第2トレイ部1220との間および第2トレイ部1220と第3トレイ部1230との間に、好ましくはローラ部材が設けられており、この転動手段によりスムースなスライド移動が実現されるようになっている。
図21〜図25は、本発明の第1実施例における第1トレイ部1210、第2トレイ部1220、第3トレイ部1230の断面形状の詳細およびこれらの間の接続構造を示している。本発明の第1実施例は、第1トレイ部1210と第2トレイ部1220との間に第1ガイドローラ1260が設けられ、第2トレイ部1220と第3トレイ部1230との間に第2ガイドローラ1270が設けられた構成を備えている。
上記第1ガイドローラ1260は、第1トレイ部1210と第2トレイ部1220との間のスライド運動が転動によってガイドされるように、第1トレイ部1210と第2トレイ部1220との間に配設されており、第2ガイドローラ1270は、第2トレイ部1220と第3トレイ部1230との間のスライド運動が転動によってガイドされるように、第2トレイ部1220と第3トレイ部1230との間に配設されている。
第1ガイドローラ1260は、水平方向に延びる回転シャフトに取り付けられており、頂部と下部が第1トレイ部1210および第2トレイ部1220に接した状態でもって転動する。第2ガイドローラ1270は、その頂部と下部が第2トレイ部1220および第3トレイ部1230に接した状態でもって転動する水平軸のローラ1271と、左右が第2トレイ部1220および第3トレイ部1230に接した状態でもって転動する垂直軸のローラ1272と、を含む。
本発明のボーディングブリッジ用のケーブルトレイ1200によれば、可動の第2,第3トンネル部1120,1130が同時かつ繰り返し往復運動したとしても、第1,第2接続ケーブル1240,1250が互いに離れた状態を保つので、第1,第2接続ケーブル1240,1250は絡み合うことがなく、常に安定した配線状態を保つことができる。
また、第1,第2トレイ部1210,1220を接続するように形成される1つの配線経路において第1,第2接続ケーブル1240,1250の接続位置および湾曲方向が異なっている単純な構成によって、安定したブランチ状の配線が実現されるので、第2,第3トンネル部1120,1130の個々に電力を供給する複数の配線経路が不要であり、ケーブルトレイの保守管理、製造および設置が容易となる。
以上の記載は例示に過ぎず、限定のためのものではない。当業者には、本発明の範囲を逸脱することなく、開示した実施例についての変更や修正が自明である。

Claims (10)

  1. 第1トンネル部、第2トンネル部、第3トンネル部、を順に備えたトンネルを有し、第2トンネル部および第3トンネル部が第1トンネル部を基準として互いに接触かつ接続されるように移動可能であるボーディングブリッジのトンネル部移動装置であって、
    一端が上記第1トンネル部に接続されるとともに他端が上記第3トンネル部に接続された第1ロープと、
    上記第1ロープの上記他端からトンネル長の伸長方向に離れた位置において上記第2トンネル部に固定的に取り付けられ、上記第1ロープが巻き掛けられるとともに、上記第1ロープの上記他端の移動変位に応じて係止されて移動する第1プーリと、
    上記第1ロープとは別に設けられ、一端が上記第1トンネル部に接続されるとともに他端が上記第3トンネル部に接続された第2ロープと、
    上記第2ロープの上記一端からトンネル長の縮小方向に離れた位置において上記第2トンネル部に固定的に取り付けられ、上記第2ロープが巻き掛けられるとともに、上記第2ロープの上記他端の移動変位に応じて係止されて移動する第2プーリと、を備えてなり、
    上記第1ロープおよび上記第2ロープは、ロープ部材およびばね部材を含み、
    上記ロープ部材は、延びており、かつ、第1ロープおよび第2ロープの両端部が第1トンネル部および第3トンネル部の所定位置に固定されるように、その端末部が、第1トンネル部および第3トンネル部の底部プレートに取り付けたロープ支持部材に設けられてなる貫通孔を通るように構成され、
    上記ばね部材は、上記ロープ支持部材を貫通したロープ部材の端末部を、ロープ部材の延びる方向と反対側へ弾性的に付勢するように、上記ロープ部材に取り付けられている、ボーディングブリッジのトンネル部移動装置。
  2. 上記第2トンネル部の底部プレートが上記第1トンネル部の底部プレートの下面に対向し、かつ上記第3トンネル部の底部プレートが上記第2トンネル部の底部プレートの下面に対向する状態でもって、上記第2トンネル部および第3トンネル部が係止されかつ移動することを特徴とする請求項1に記載のボーディングブリッジのトンネル部移動装置。
  3. 上記第1ロープの一端は上記ロープ支持部材に接続され、このロープ支持部材は、第1トンネル部の底部プレートの下部から第3トンネル部の底部プレートと水平となる位置まで下方へ延びており、また上記第1ロープの他端は、上記一端と水平となる位置において、第3トンネル部の底部プレートの上部に接続されている、ことを特徴とする請求項1に記載のボーディングブリッジのトンネル部移動装置。
  4. 上記第1プーリは、第2トンネル部の底部プレートと第3トンネル部の底部プレートとの間に固定的に配置され、この第1プーリの回転の形態が、第2トンネル部および第3トンネル部の移動方向と直交する方向にある、ことを特徴とする請求項1に記載のボーディングブリッジのトンネル部移動装置。
  5. 上記第1プーリは、
    第2トンネル部の底部プレートの下部において周方向の突出した部分を形成するように固定的に取り付けられたベアリングベースと、
    上記ベアリングベースの外周に取り付けられたベアリングと、
    上記ベアリングの外周に取り付けられ、第1ロープの延びる方向に沿って回転可能な接触面を備えたローラと、
    上記ベアリングを上記ベアリングベースに固定するベアリングカバーと、
    を備えていることを特徴とする請求項に記載のボーディングブリッジのトンネル部移動装置。
  6. 上記第2ロープの一端は第1トンネル部の底部プレートの下部に接続されており、他端は、上記の一端とは異なる高さ位置において、第3トンネル部の底部プレートの上部に接続されている、ことを特徴とする請求項1に記載のボーディングブリッジのトンネル部移動装置。
  7. 上記第2プーリは、第1トンネル部の底部プレートと第3トンネル部の底部プレートとの間において、第2トンネル部および第3トンネル部の移動方向に直交する方向から傾いた回転軸を有し、第2ロープの一端部との接触および第2トンネル部の他端部との接触が異なる高さ位置でなされることを特徴とする請求項1に記載のボーディングブリッジのトンネル部移動装置。
  8. 上記第2プーリは、ベアリングベースを含み、このベアリングベースは、第2トンネル部および第3トンネル部の移動方向に直交する方向から傾いた状態で回転軸固定具に取り付けられており、この回転軸固定具は、第1トンネル部の底部プレートと第3トンネル部の底部プレートとの間において固定的に取り付けられ、かつ一対の突出部分を形成しており、
    上記第2プーリは、さらに、
    上記ベアリングベースの外周に取り付けられたベアリングと、
    上記ベアリングの外周に取り付けられ、第2ロープの延びる方向に沿って回転可能な接触面を備えたローラと、
    を備えていることを特徴とする請求項に記載のボーディングブリッジのトンネル部移動装置。
  9. 第1ロープもしくは第2ロープを下側から保持する保持面を具備したロープホルダが、第1プーリないし第2プーリに取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載のボーディングブリッジのトンネル部移動装置。
  10. 第1ロープもしくは第2ロープを特定の方向に案内するように、第1ロープもしくは第2ロープの延長経路に配置されたロープガイドを備えていることを特徴とする請求項1に記載のボーディングブリッジのトンネル部移動装置。
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