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JP5257053B2 - 光走査装置及びレーザレーダ装置 - Google Patents

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JP5257053B2 JP2008328012A JP2008328012A JP5257053B2 JP 5257053 B2 JP5257053 B2 JP 5257053B2 JP 2008328012 A JP2008328012 A JP 2008328012A JP 2008328012 A JP2008328012 A JP 2008328012A JP 5257053 B2 JP5257053 B2 JP 5257053B2
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Description

本発明は、光走査装置及びレーザレーダ装置に関する。
従来、広角度の視野領域を監視する監視装置として、レーザレーダ装置が知られている。レーザレーダ装置は、視野領域内に在る障害物を監視し、レーザ光の直進性を利用して障害物までの距離などを計測する。上記レーザレーダ装置は、車両前方及び車両側方の障害物との距離を測定する測距装置(車両用レーザレーダ装置)としても使用されている。
レーザレーダ装置は、レーザ光を出力する光出力部と、レーザ光を検出する光検出部とで構成されている。光出力部では、レーザ光源からパルス変調されて出力されたレーザ光を、光偏向器で偏向して被走査面に照射する。ここで被走査面とは、視野領域の最外部に仮想的に設定される被走査面のことである。光検出部では、障害物から反射されたレーザ光(反射パルス光)を検出し、光電変換により得られた電気信号を解析器に出力する。解析器では、反射パルス光の遅延時間から、障害物までの距離を算出する。
レーザレーダ装置の光出力部には、広角度の視野領域を、死角が生じないように高角度分解能で走査する機能が必要とされる。特に、移動体である車両に搭載される車両用レーザレーダ装置には、高速且つ高角度分解能で走査する機能が要求される。従来、レーザレーダ装置の光偏向器には、ガルバノミラーやポリゴンミラー等の可動ミラーが用いられている。また、近年、日本信号社製の「エコスキャン(登録商標)」等、広角度走査が可能で且つ角度分解能に優れるMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)共振ミラーが実用化されている。
これらの可動ミラー方式の光偏向器は、動作速度が遅く、高速走査が要求される用途には適していない。例えば、MEMS共振ミラーは、共振周波数では広角に走査することが可能であるが、共振周波数は数100Hz程度であり高速走査は困難である。そこで、高速に光走査を行うために、光偏向器にレーザアレイ光源を用いて光走査を行う技術が提案されている(特許文献1)。このレーザアレイ方式の光偏向器では、レーザアレイ光源の複数の発光点を順次点灯させることで、高速走査を可能としている。
特開2004-247461号公報
しかしながら、従来のレーザアレイ方式の光偏向器では、広角に且つ高角度分解能で走査を行うためには、多数の発光点を備えたレーザアレイ光源が必要となる。換言すれば、レーザアレイ光源の発光点の個数により、光走査角度及び角度分解能が制限されることになる。即ち、レーザアレイ方式では、レーザ光の照射角度を連続的に変化させることは困難であり、レーザ光の照射領域は離散的となる。このため、光学系の構成によっては、十分な角度分解能を得ることができない。
また、車両用レーザレーダ装置では、車両前方の障害物(前方車両)の検出及びその障害物との距離の計測が重要である。従って、車両前方には約100m先程度まで監視する必要があるが、車両側方には約40m程度まで監視できれば十分である。従来のレーザレーダ装置では、水平方向での被走査面との距離に応じた光走査が行われていない。このため、被走査面が遠方に在る場合には、反射パルス光を検出することができない等の問題があった。例えば、車両用レーザレーダ装置では、水平方向の方位角に拘らず同じ距離内で光走査を行ったのでは、車両前方の障害物が監視範囲から外れる可能性がある。
本発明は、上記問題を解決すべく成されたものであり、本発明の目的は、広角度範囲を高速に走査することが可能で且つ角度分解能に優れる光走査装置及びレーザレーダ装置を提供することにある。本発明の他の目的は、水平方向での被走査面との距離に応じた走査を行うことができる光走査装置及びレーザレーダ装置を提供することにある。
上記目的を達成するために各請求項に記載の発明は、下記構成を備えている。
請求項1の発明は、レーザ光を出射する複数の発光点が、光軸と交差する所定方向に離間して配列されたレーザアレイ光源と、前記複数の発光点の各々から出射されたレーザ光を集光する集光レンズと、前記集光レンズの焦点位置に配置され且つ前記集光レンズで集光されたレーザ光を反射して被走査面に照射する可動ミラーを備え、光軸に対する前記可動ミラーの配置角度が変化するように駆動されるミラーデバイスと、前記レーザアレイ光源の複数の発光点の各々を、前記発光点から前記被走査面までの距離の二乗に比例した強度及びタイミングで発光するように独立に駆動制御すると共に、前記ミラーデバイスの可動ミラーを、前記可動ミラーの配置角度の変化により前記レーザ光が前記所定方向に沿って前記被走査面を走査するように駆動制御する制御部と、を備えた光走査装置である。
請求項2の発明は、前記制御部は、前記複数の発光点が前記所定方向に配列された順序で順次点灯するように、前記レーザアレイ光源の複数の発光点の各々を発光させる請求項1に記載の光走査装置である。
請求項3の発明は、前記制御部は、前記複数の発光点の一部又は全部が同時点灯するように、前記レーザアレイ光源の複数の発光点の各々を発光させる請求項1に記載の光走査装置である。
請求項4の発明は、前記レーザアレイ光源は、複数の発光点が光軸と交差する第1方向に離間して配列された発光点列を複数備え、前記複数の発光点列が前記第1方向と交差する第2方向に離間して配列された請求項1から3までのいずれか1項に記載の光走査装置である。
請求項5の発明は、レーザ光を出射する複数の発光点が、光軸と交差する所定方向に離間して配列されたレーザアレイ光源と、前記複数の発光点の各々から出射されたレーザ光を集光する集光レンズと、前記集光レンズの焦点位置に配置され且つ前記集光レンズで集光されたレーザ光を反射して被走査面に照射する可動ミラーを備え、光軸に対する前記可動ミラーの配置角度が変化するように駆動されるミラーデバイスと、前記レーザアレイ光源の複数の発光点の各々を、前記被走査面の位置に応じた強度及びタイミングで発光するように独立に駆動制御すると共に、前記ミラーデバイスの可動ミラーを、前記可動ミラーの配置角度の変化により前記レーザ光が前記所定方向に沿って前記被走査面を走査するように駆動制御する制御部と、を備えた光走査装置と、前記ミラーデバイスと前記被走査面との間にある障害物で反射された反射光を検出する光検出装置と、を備えた車両用のレーザレーダ装置である。
請求項6の発明は、請求項1から4までのいずれか1項に記載の光走査装置と、前記ミラーデバイスと前記被走査面との間にある障害物で反射された反射光を検出する光検出装置と、を備えた車両用のレーザレーダ装置である。
請求項7の発明は、前記制御部は、車両から水平方向に所定距離の位置に在る車両前方の被走査面を走査するレーザ光を出射する発光点の発光強度が、車両から水平方向に前記所定距離の半分の位置に在る車両側方の被走査面を走査するレーザ光を出射する発光点の発光強度の2倍以上となるように、前記レーザアレイ光源の複数の発光点の各々を発光させる請求項5又は6に記載のレーザレーダ装置である。
請求項8の発明は、前記車両前方の被走査面は、前記車両進行方向に対する水平方位角が20°以内の領域に在る被走査面である請求項7に記載のレーザレーダ装置である。
本発明によれば、広角度範囲を高速に走査することが可能で且つ角度分解能に優れる光走査装置及びレーザレーダ装置が提供される、という効果がある。また、水平方向での被走査面との距離に応じた走査を行うことができる光走査装置及びレーザレーダ装置が提供される、という効果がある。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態の一例を詳細に説明する。
<レーザレーダ装置の概略構成>
図1は本発明の実施の形態に係るレーザレーダ装置の構成を示す概略図である。
図1に示すように、レーザレーダ装置10は、レーザ光を出力する光出力部12、監視領域内に在る障害物14により反射されたレーザ光を検出する光検出部16、及びレーザレーダ装置10の各部を制御する制御部18を含んで構成されている。
光出力部12は、複数の発光点を有するレーザアレイ光源20、及び入射されたレーザ光を偏向する光偏向器22を備えている。光偏向器22は、入射されたレーザ光の光路を、反射により変更する可動ミラー(図示せず)を備えている。レーザアレイ光源20は、レーザドライバ24に接続されている。光偏向器22は、光偏向器ドライバ26に接続されている。光検出部16は、集光レンズ28及び光検出器30を含んで構成されている。
レーザアレイ光源20は、レーザ光を出射する複数の発光点が、光軸と交差する所定方向に離間して配列されたレーザアレイである。複数の発光点の各々は、レーザダイオード(LD)等のレーザ光源で構成されている。レーザ光源としては、複数の素子を同一基板上にモノリシックに形成できてアレイ化が容易な、面発光型の半導体レーザ(VCSEL:Vertical Cavity Surface Emitting Laser)が好適である。本実施の形態では、VCSELアレイを用いる場合について説明する。
レーザアレイ光源20は、複数の発光点が光軸と交差する1方向に離間して配列された1次元のレーザアレイとすることができる。また、レーザアレイ光源20は、複数の発光点が光軸と交差する第1方向に離間して配列された発光点列を複数備え、複数の発光点列が第1方向と交差する第2方向に離間して配列された2次元のレーザアレイとすることができる。2次元配列としては、マトリクス状(行列状)の配列でもよく、千鳥状の配列でもよい。
制御部18は、一般のコンピュータと同様に、装置全体の制御及び各種演算を行うCPU(中央処理装置; Central Processing Unit)32、OS(Operating Systems)等の各種プログラムを記憶したROM(Read Only Memory)34、プログラムの実行時にワークエリアとして使用されるRAM(Random Access Memory)36、及び入出力部(I/Oポート)38を備えている。これら各部は、バスにより相互に接続されている。
本実施の形態では、ROM34には、レーザレーダ装置10により視野領域を監視するための種々の監視用プログラムが記憶されている。これらの監視用プログラムの実行により、制御部18は、反射パルス光の遅延時間から障害物14までの距離を算出する測距装置(解析装置)として機能する。
入出力部38は、レーザドライバ24、光偏向器ドライバ26、及び光検出器30の各々に接続されている。また、入出力部38は、装置の操作を行うための操作部40に接続されている。なお、制御部18は、各種情報を記憶するハードディスク(HD)や各種情報を入力する各種ドライブを備えていてもよい。また、入出力部38には、小型ディスプレイ等の表示装置が接続されていてもよい。
次に、上記レーザレーダ装置10の動作を簡単に説明する。
操作部40からの指示入力、走行開始の検知等により、レーザレーダ装置10による視野領域の監視が開始される。CPU32は、監視用プログラムをROM34から読み出し、RAM36にロードする。そして、RAM36をワークエリアとして使用し、ロードされたプログラムを実行する。
まず、制御部18からレーザドライバ24に、レーザアレイ光源20の複数の発光点の各々を独立に駆動するための制御信号が入力される。レーザドライバ24は、入力された制御信号に基づいて駆動信号を生成する。レーザアレイ光源20の複数の発光点の各々は、この駆動信号に基づいてパルス変調駆動される。例えば10ナノ秒(ns)程度のパルス幅のレーザ光を照射するように駆動される。また、複数の発光点の各々からは、パルス変調された所定発光強度のレーザ光パルス(以下、単に「レーザ光」という。)が出射される。後述する通り、レーザ光は、被走査面までの距離に応じた所定の発光強度に制御されている。
また、制御部18から光偏向器ドライバ26に、光偏向器22を駆動するための制御信号が入力される。光偏向器ドライバ26は、入力された制御信号に基づいて駆動信号を生成する。光偏向器22は、この駆動信号に基づいて駆動される。即ち、光偏向器22内の可動ミラー(図示せず)が、所定の軸周りに回転しながら、入射されたレーザ光を反射する。
こうしてレーザアレイ光源20から出射されたレーザ光は、光偏向器22で偏向され、被走査面に向けて照射される。ここで被走査面とは、監視領域の最外部に仮想的に設定されるレーザ光の照射面のことである。被走査面に向けて照射されたレーザ光は、監視領域内に在る障害物14に照射される。障害物14で反射されたレーザ光(反射光パルス)は、光検出部16の集光レンズ28で集光されて、光検出器30で検出される。光検出器30は、検出した光を電気信号に変換して増幅する。増幅された検出信号は、光検出器30から制御部18に入力される。
制御部18では、反射光パルスの遅延時間τ(単位:秒)と光速c(=3.0×10m/秒)とを用いて、障害物14までの距離L(単位:m)が、τ=2L/cの関係に基づいて算出される。なお、遅延時間τは、レーザアレイ光源20の発光点から出力されたレーザ光パルスが、光検出器30で反射光パルスとして検出されるまでの時間である。また、算出された障害物14までの距離Lは、必要に応じて表示装置(図示せず)に表示される。
以下では、本発明の光走査装置及びレーザレーダ装置を、車両用のレーザレーダ装置に適用した実施の形態について説明する。車両用のレーザレーダ装置では、上記のレーザアレイ光源20及び光偏向器22を備えた光出力部12が「光走査装置」に相当する。なお、車両用のレーザレーダ装置では、路面と平行な方向が「水平方向」であり、路面と直交する方向が「鉛直方向」である。また、車両用のレーザレーダ装置には、870nm以上の発振波長のレーザ光源が好適に使用される。
<第1の実施の形態>
(光出力部の構成)
図2は本発明の第1の実施の形態に係るレーザレーダ装置の光出力部の構成を示す概略図である。図3は光出力部の各部材の位置関係を示す光軸に沿った断面図である。なお、レーザレーダ装置の構成は、図1に示したレーザレーダ装置10と同様であるため、レーザレーダ装置10に関する説明を流用し、同じ構成部分には同じ符号を付して説明を省略する。
図2に示すように、光出力部12は、複数の発光点を有するレーザアレイ光源20、及び入射されたレーザ光を偏向する光偏向器22を備えている。第1の実施の形態では、レーザアレイ光源20は、5個のVCSEL2011〜2015を備えた1次元のVCSELアレイである。このVCSELアレイでは、5個のVCSEL2011〜2015が1行5列で水平方向に配列されている。
なお、レーザアレイ光源20の発光面の中心点を通る軸が光軸である。従って、第1の実施の形態では、中央に配置されたVCSEL2013の中心点を通る軸が光軸である。また、マトリクス状に配列されたVCSELアレイのn行m列に在るVCSELを「VCSEL20nm」として表示している。また、VCSEL20nmの各々を区別する必要がない場合には、VCSEL20又はVCSEL20nmと総称する。
光偏向器22は、入射されたレーザ光を集光する集光レンズ42、入射されたレーザ光を反射する反射ミラー44、及び入射されたレーザ光を偏向するMEMSミラー46から構成されている。集光レンズ42、反射ミラー44、及びMEMSミラー46の各々は、レーザアレイ光源20の光出射側に、レーザアレイ光源20側から光軸に沿ってこの順序で配置されている。MEMSミラー46は、外形が矩形状の支持枠46A、及びこの支持枠46Aに保持された矩形状の可動ミラー46Bを備えている。この可動ミラー46Bの回転により、入射されたレーザ光を偏向する。
図3に示すように、集光レンズ42の焦点距離をfとすると、5個のVCSEL2011〜2015の各々は、集光レンズ42の後側焦点位置に配置されている。一方、MEMSミラー46(詳しくは、可動ミラー46B)は、集光レンズ42の前側焦点位置に配置されている。なお、反射ミラー44は、光路を折り曲げる役割を果すに過ぎないため、ここでは図示を省略する。
可動ミラー46Bを集光レンズ42の前側焦点位置に配置することで、VCSEL2011〜2015の各々から出射されたレーザ光は、可動ミラー46Bの同じ位置に集光される。従って、5個のVCSEL2011〜2015について、1組の光学系、即ち、1組の集光レンズ42、反射ミラー44及びMEMSミラー46を配置すればよい。なお、本実施の形態では、VCSELの個数が5個の場合について説明するが、VCSELの個数が増減しても、1組の光学系で対応可能な点は同様である。
MEMSミラー46としては、少なくとも水平方向に沿った方向に偏向が可能なMEMSミラーが用いられる。第1の実施の形態では、水平方向及び鉛直方向の2軸方向に偏向が可能なMEMSミラーが用いられている。このようなMEMSミラーとしては、日本信号社製のMEMS共振ミラー「エコスキャン(登録商標)」等を用いることができる。例えば、上記の「エコスキャン(登録商標)」は、使用書によれば、約240Hzの共振周波数で水平方向に最大±40°、約560Hzの共振周波数で鉛直方向に最大±40°と、大きな偏向角度を得ることが可能である。
(光出力部の動作)
次に、図2及び図3を参照して、上記光出力部12の動作を簡単に説明する。
レーザアレイ光源20のVCSEL2011〜2015の各々は、制御部18からの制御信号に基づいて、レーザドライバ24により駆動される(図1参照)。レーザアレイ光源20のVCSEL2011〜2015の各々から、駆動信号に応じたレーザ光が出射される。VCSEL2011〜2015の各々から出射されたレーザ光は、集光レンズ42に入射して平行光化される。平行光化されたレーザ光は、反射ミラー44で光路が折り曲げられて、MEMSミラー46の可動ミラー46Bに照射される。可動ミラー46Bは、入射されたレーザ光を反射して被走査面48に照射する。被走査面48には、レーザ光による照射スポット50が形成される。
(光偏向器の偏向動作)
まず、可動ミラー46Bが静止状態に在る場合の光偏向器22の偏向動作について説明する。図3に示すように、VCSEL2011〜2015の各々から出射されたレーザ光は、光偏向器22により水平方向において異なる方向に偏向される。なお、図3では、入射光と反射光とが可動ミラー46Bの反射面に対し左右対称となるように、光路を展開して表示している。発光点であるVCSEL20nmの光軸からのずれ量をd(単位:m)とし、集光レンズ42の焦点距離をf(単位:m)とする。偏向されたレーザ光は、光軸と角度θ(単位:°)で交差する方向に出射される。角度θの値は、ずれ量dと焦点距離fとから、下記式(1)により求めることができる。
θ=tan−1(d/f) 式(1)
例えば、光軸上に在るVCSEL2013とVCSEL2015とのずれ量がdであるとする。VCSEL2013から出射されたレーザ光は、光偏向器22により光軸方向P13に沿って進む。これに対し、VCSEL2015から出射されたレーザ光は、光偏向器22により光軸と角度θを成す方向P15に偏向される。例えば、焦点距離fは20mm程度とすることができる。また、隣接する2つのVCSEL20間の距離(即ち、最小ずれ量d)は2mm〜3mmとすることができる。換言すれば、焦点距離f=20mm、最小ずれ量d=2mmとすると、角度θ=5.7°が実現できる。ミラーを用いた反射光学系の場合、光てこの原理により角度θの2倍の11.4°の偏向角を実現できる。
即ち、レーザ光が光偏向器22により異なる方向に偏向されることで、VCSEL2011〜2015の各々が分担する監視領域が定まる。これら監視領域の各々に対応して、その最外部に被走査面4811〜4815が仮想的に設定される。VCSEL2011〜2015の各々が順次点灯することで、被走査面4811〜4815の各々が順次走査される。なお、図2では、VCSEL2011〜2015の各々が分担する監視領域は均等としているが、後述する通り、第1の実施の形態では、VCSEL2011〜2015の各々が分担する監視領域を異ならせている。また、被走査面48nmの各々を区別する必要がない場合には、被走査面48又は被走査面48nmと総称する。
次に、可動ミラー46Bが動作状態に在る場合の光偏向器22の偏向動作について説明する。上述した通り、可動ミラー46Bが静止状態に在る場合でも、VCSEL2011〜2015の各々が順次点灯することで、被走査面4811〜4815の各々が順次走査される。このレーザアレイ方式による光走査によれば、高速での走査が可能となる。
しかしながら、図示した通り、被走査面4813の全体にレーザ光が照射される訳ではない。被走査面4813の一部にレーザ光が照射されて、照射スポット50が形成される。被走査面4811〜4815の各々に照射スポットが形成されるが、照射スポット50の周囲には、レーザ光で走査されない死角領域が発生する。即ち、レーザアレイ方式では、発光点の個数が制限されるために、レーザ光の照射領域は離散的となり、十分な角度分解能を得ることができない。
そこで、第1の実施の形態では、光偏向器22のMEMSミラー46は、可動ミラー46Bの配置角度を2軸方向に変化させることで、可動ミラー46Bに入射したレーザ光を更に偏向させる。光偏向器22の一部であるMEMSミラー46は、光偏向器ドライバ26により駆動されている。光偏向器ドライバ26により、所望の偏向角度が得られるように駆動することができる。
MEMSミラー46として上記のMEMS共振ミラーを用いる場合には、レーザドライバ24及び光偏向器ドライバ26により、レーザ光のパルス周波数とMEMS共振ミラーの共振周波数とが同期するように、レーザアレイ光源20及びMEMSミラー46の各々を駆動することができる。
可動ミラー46Bによる偏向により、被走査面48に形成された照射スポット50が所定方向に移動する。即ち、被走査面48(図2では被走査面4813)に形成された照射スポット50が、矢印で図示したように、水平方向及び鉛直方向の両方に移動する。これにより、被走査面48内が更に走査されて、レーザ光で走査されない死角領域が減少し、光偏向器22の角度分解能が向上する。ひいては、レーザレーダ装置10の角度分解能が向上する。
図4(A)及び(B)は被走査面内を照射スポットが移動する方向の一例を示す図である。水平方向に沿った方向に偏向が可能なMEMSミラー46の場合には、図4(A)に示すように、被走査面48の略中央に形成された照射スポット50は、例えば付番した順序で水平方向に移動する。この例では、照射スポット50は、左方向に被走査面48の端まで移動して右方向に折り返す。続いて、右方向に被走査面48の端まで移動して左方向に折り返し、被走査面48の略中央まで戻る。
水平方向及び鉛直方向の2軸方向に偏向が可能なMEMSミラー46の場合には、図4(B)に示すように、照射スポット50は、例えば付番した順序で水平方向及び鉛直方向に移動する。この例では、図4(A)と同様に水平方向に移動した後に、照射スポット50は、上方向に所定距離だけ移動する。続いて、図4(A)と同様に水平方向での移動を繰り返す。
(監視領域の分担)
図5は第1の実施の形態に係るレーザレーダ装置の監視領域を示す平面図である。車両用のレーザレーダ装置10は、車両前方を監視する役割を担うと共に、車両側方を監視する役割を担っている。このため、車両用のレーザレーダ装置10は、車両前方及び車両側方が監視視野内に入るように、車両52の前部に取り付けられている。
車両前方を監視するのは、前方車両を検出し、検出された前方車両との距離を計測するためである。走行時に前方車両との距離を計測するためには、水平方位角20°の範囲において、車両52の前方80m〜100m先までを監視領域に含める必要がある。一方、車両側方を監視するのは、歩道や路側帯の歩行者や交差点での側方車両を検出し、検出された歩行者や側方車両との距離を計測するためである。歩行者や側方車両との距離を計測するためには、水平方位角120°の範囲において、車両52の側方40m先までを監視領域に含めれば十分である。
従来のレーザレーダ装置では、水平方向の方位角に拘らず、監視領域は均等とされていた。車両用のレーザレーダ装置10の役割としては、前方車両の検出及びその前方車両との距離の計測がより重要である。これにも拘らず、同じ距離内でレーザ光による走査を行ったのでは、前方車両が監視領域から外れる可能性がある。そこで、第1の実施の形態では、VCSEL2011〜2015の各々が分担する監視領域を、水平方向の方位角毎に定めている。
水平方位角20°の範囲を分担するVCSEL2013の監視領域を、80m先までとした。水平方位角120°の範囲から水平方位角20°の範囲を除いた残り100°の範囲を、車両進行方向に対し右側と左側とに分けた。右側の50°の範囲を分担するVCSEL2011及び2012の監視領域を、40m先までとした。同様に、左側の50°の範囲を分担するVCSEL2014及び2015の監視領域を、40m先までとした。
被走査面4811〜4815の位置は、各々、VCSEL2011〜2015の監視領域に対応して設定されている。従って、被走査面4813は、レーザレーダ装置10(正確には、VCSEL2013)から80m先に設定されている。また、被走査面4811、被走査面4812、被走査面4814及び被走査面4815の各々は、レーザレーダ装置10から40m先に設定されている。
VCSEL20(光源)から出射されたレーザ光パルスを対応する被走査面48に照射したときに、対応する被走査面48に在る障害物14からの反射光パルスの検出強度(受光パワー)は、下記式(2)に示すレーザレーダ方程式で定義される。
Pr=Pt(Kαα)(Dr/4L) 式(2)
上記式(2)において、「Pr」は受光パワー(単位:W)を表し、「Pt」は光源から出射されたレーザ光パルスの出力パワー(単位:W)を表す。「K」は測定対象(障害物)の反射率を表し、「α」は投光光学系(光出力部の光学系)の透過率を表し、「α」は受光光学系(光検出部の光学系)の透過率を表す。「D」は受光開口径(光検出部の集光レンズの開口径)を表し、「L」は測定対象(障害物)までの距離(単位:m)を表す。
上記式(2)で表されるレーザレーダ方程式から、受光パワーPrは、距離Lの二乗に反比例して減少することが分かる。従って、VCSEL2011〜2015の各々について、一定以上の受光パワーPrを得るためには、距離Lが長くなるほど、VCSEL20の出力パワーPtを大きくすればよい。例えば、被走査面4813が80m先に設定されているVCSEL2013の出力パワーPtを、被走査面4811が40m先に設定されているVCSEL2011の出力パワーPtの4倍以上の高出力にする。なお、高出力といっても、レーザ出力のエネルギーは、数マイクロジュール(μJ)のオーダである。
VCSEL2013の出力パワーPtを高出力化することで、VCSEL2013についても、他のVCSEL20と同様に、一定以上の受光パワーPrを得ることができる。このようにVCSEL2011〜2015の各々を、被走査面48までの距離に応じた強度で発光させることにより、即ち、VCSEL2011〜2015の出力パワーPtを被走査面48までの距離に応じた大きさとすることにより、水平方向の方位角に応じた監視領域(即ち、測定可能距離)の設定が可能となる。
また、VCSEL2011〜2015の出力パワーPtを全方位に亘り高出力化する場合と比べて、車両側方にレーザ光を照射するVCSEL2013等の出力パワーPtを一定値以内とすることにより、レーザレーダ装置10全体について安全性を高めることができる。
(走査方法の変形例)
図6(A)〜(C)は複数の被走査面を順次走査する様子を時系列で示す図である。VCSEL2011〜2015の各々が順次点灯することで、被走査面4811〜4815の各々が順次走査される。まず、図6(A)に示すように、VCSEL2011が点灯して、被走査面4811にレーザ光が照射され、被走査面4811の中央に照射スポット50が形成される。上述した通り、照射スポット50が移動して、被走査面4811内が更に走査される。次に、図6(B)に示すように、VCSEL2012が点灯して、被走査面4811と同様にして、被走査面4812が走査される。続いて、被走査面4813、被走査面4814が順次走査される。そして、図6(C)に示すように、VCSEL2015が点灯して、被走査面4811と同様にして、被走査面4815が走査される。
上記では、複数の被走査面を順次走査する例について説明したが、複数の被走査面を同時に走査することもできる。図7は複数の被走査面を同時に走査する様子を示す図である。図7に示すように、VCSEL2011〜2015が同時に点灯して、被走査面4811〜4815の各々にレーザ光が照射され、被走査面4811〜4815の各々の中央に照射スポット50が形成される。上述した通り、照射スポット50の各々が移動して、被走査面4811〜4815の各々が同時に走査される。複数の被走査面を同時に走査することで、短時間で全部の監視領域の情報を取得することができる。
<第2の実施の形態>
図8は本発明の第2の実施の形態に係るレーザレーダ装置の光出力部の構成を示す概略図である。なお、レーザレーダ装置の構成は、図1に示したレーザレーダ装置10と同様であるため、レーザレーダ装置10に関する説明を流用し、同じ構成部分には同じ符号を付して説明を省略する。また、レーザアレイ光源20を2次元のVCSELアレイとした以外は、図3に示すレーザレーダ装置の光出力部12と同様であるため、同じ構成部分には同じ符号を付して説明を省略する。
(光出力部の構成)
図8に示すように、第2の実施の形態では、レーザアレイ光源20は、15個のVCSEL2011〜2035を備えた2次元のVCSELアレイである。このVCSELアレイでは、15個のVCSEL2011〜2035が3行5列で水平方向及び鉛直方向にマトリクス状に配列されている。第2の実施の形態では、中央に配置されたVCSEL2023の中心点を通る軸が光軸である。
15個のVCSEL2011〜2035について、1組の光学系、即ち、1組の集光レンズ42、反射ミラー44及びMEMSミラー46が配置されている。15個のVCSEL2011〜2035の各々は、集光レンズ42の後側焦点位置に配置されている。一方、MEMSミラー46(詳しくは、可動ミラー46B)は、集光レンズ42の前側焦点位置に配置されている。
(光出力部の動作)
次に、第2の実施の形態の光出力部12の動作を簡単に説明する。レーザアレイ光源20のVCSEL2011〜2035の各々は、制御部18からの制御信号に基づいて、レーザドライバ24により駆動される(図1参照)。レーザアレイ光源20のVCSEL2011〜2035の各々から、駆動信号に応じたレーザ光が出射される。VCSEL2011〜2035の各々から出射されたレーザ光は、集光レンズ42に入射して平行光化される。平行光化されたレーザ光は、反射ミラー44で光路が折り曲げられて、MEMSミラー46の可動ミラー46Bに照射される。可動ミラー46Bは、入射されたレーザ光を反射して被走査面48に照射する。被走査面48には、レーザ光による照射スポット50が形成される。
(光偏向器の偏向動作)
光偏向器22の偏向動作は、基本的には、第1の実施の形態と同様である。可動ミラー46Bが静止状態に在る場合の光偏向器22の偏向動作において、第1の実施の形態では、水平方向に配列された複数のVCSEL20の各々から出射されたレーザ光が、光偏向器22により水平方向において異なる方向に偏向される例について説明した。
第2の実施の形態では、同様の原理で、鉛直方向に配列された複数のVCSEL20の各々から出射されたレーザ光が、光偏向器22により鉛直方向において異なる方向に偏向される。即ち、光軸上に在るVCSEL2023と他のVCSEL20nmとの間に鉛直方向のずれ量があると、他のVCSEL20nmから出射されたレーザ光は、光偏向器22により光軸と鉛直方向に所定角度を成す方向に偏向される。
レーザ光が光偏向器22により水平方向及び鉛直方向の各々に偏向されることで、VCSEL2011〜2035の各々が分担する監視領域が定まる。これら監視領域の各々に対応して、その最外部に被走査面4811〜4835が仮想的に設定される。VCSEL2011〜2035の各々が順次点灯することで、被走査面4811〜4835の各々が順次走査される。
次に、第1の実施の形態と同様にして、光偏向器22のMEMSミラー46が、可動ミラー46Bの配置角度を2軸方向に変化させることにより、可動ミラー46Bに入射したレーザ光を更に偏向させる。可動ミラー46Bによる偏向により、被走査面48に形成された照射スポット50が所定方向に移動する。これにより、被走査面48内が更に走査されて、レーザ光で走査されない死角領域が減少し、光偏向器22の角度分解能が向上する。ひいては、レーザレーダ装置10の角度分解能が向上する。
(監視領域の分担)
第2の実施の形態では、第1の実施の形態と同様に、VCSEL2011〜2035の各々が分担する監視領域を、水平方向の方位角毎に定めている。水平方位角20°の範囲を分担するVCSEL2013、VCSEL2023、及びVCSEL2033の監視領域を80m先までとし、車両進行方向に対し左右50°の範囲を分担する他のVCSEL20nmの監視領域を40m先までとした。
被走査面4811〜4835の位置は、各々、VCSEL2011〜2035の監視領域に対応して設定されている。従って、被走査面4813、被走査面4823、及び被走査面4833は、レーザレーダ装置10から80m先に設定されている。また、他の被走査面48nmの各々は、レーザレーダ装置10から40m先に設定されている。
第1の実施の形態と同様に、被走査面48が80m先に設定されているVCSEL2013、VCSEL2023、及びVCSEL2033の出力パワーPtを、被走査面48が40m先に設定されている他のVCSEL20nmの出力パワーPtの4倍以上の高出力にする。VCSEL2013、VCSEL2023、及びVCSEL2033の出力パワーPtを高出力化することで、他のVCSEL20と同様に、一定以上の受光パワーPrを得ることができる。このようにVCSEL2011〜2035の各々を、被走査面48までの距離に応じた強度で発光させることにより、即ち、VCSEL2011〜2035の出力パワーPtを被走査面48までの距離に応じた大きさとすることにより、水平方向の方位角に応じた監視領域(即ち、測定可能距離)の設定が可能となる。
また、VCSEL2011〜2035の出力パワーPtを全方位に亘り高出力化する場合と比べて、車両側方にレーザ光を照射する他のVCSEL20nm等の出力パワーPtを一定値以内とすることにより、レーザレーダ装置10全体について安全性を高めることができる。
(走査方法の変形例)
第1の実施の形態では、水平方向に配列された複数の被走査面を順次走査する方法、水平方向に配列された複数の被走査面を同時に走査する方法について説明した。第2の実施の形態では、複数の被走査面は、水平方向及び鉛直方向の両方向に二次元状に配列されているので、第1の実施の形態と同様の方法で走査することができると共に、更に異なる方法で複数の被走査面を走査することができる。
まず、第1の実施の形態と同様に、VCSEL2011〜2035の各々を順次点灯することで、被走査面4811〜4835の各々を順次走査することができる。また、図9に示すように、VCSEL2011〜2035を同時に点灯して、被走査面4811〜4835の各々にレーザ光を照射し、被走査面4811〜4835の各々の中央に照射スポット50を形成する。上述した通り、照射スポット50の各々を移動して、被走査面4811〜4835の各々を同時に走査することができる。複数の被走査面を同時に走査することで、短時間で全部の監視領域の情報を取得することができる。
更に、第2の実施の形態では、水平方向及び鉛直方向に二次元状に配列された複数の被走査面の一部を走査することもできる。例えば、図10に示すように、1行分のVCSEL2021〜2025が同時に点灯されて、対応する被走査面4821〜4825の各々にレーザ光が照射され、被走査面4821〜4825の各々の中央に照射スポット50が形成される。上述した通り、照射スポット50が移動して、被走査面4821〜4825の各々が更に走査される。
<変形例>
なお、上記の実施の形態では、車両用のレーザレーダ装置について、前方方向の監視領域を80m先までとし、側方方向の監視領域を40m先までとしたが、監視領域はレーザレーダ装置のニーズに応じて適宜設定することができる。
また、上記の実施の形態では、MEMSミラーとして、日本信号社製の「エコスキャン(登録商標)」等、角度分解能に優れるMEMS共振ミラーを用いる例について説明したが、可動ミラーによる偏向角度が小さい場合には、ガルバノミラーやポリゴンミラー等の可動ミラーを用いることもできる。
本発明の実施の形態に係るレーザレーダ装置の構成を示す概略図である。 本発明の第1の実施の形態に係るレーザレーダ装置の光出力部の構成を示す概略図である。 光出力部の各部材の位置関係を示す光軸に沿った断面図である。 (A)及び(B)は被走査面内を照射スポットが移動する方向の一例を示す図である。 第1の実施の形態に係るレーザレーダ装置の監視領域を示す平面図である。 (A)〜(C)は複数の被走査面を順次走査する様子を時系列で示す図である。 複数の被走査面を同時に走査する様子を示す図である。 本発明の第2の実施の形態に係るレーザレーダ装置の光出力部の構成を示す概略図である。 複数の被走査面を同時に走査する様子を示す図である。 複数の被走査面の一部を同時に走査する様子を示す図である。
符号の説明
10 レーザレーダ装置
12 光出力部
14 障害物
16 光検出部
18 制御部
20 レーザアレイ光源
22 光偏向器
24 レーザドライバ
26 光偏向器ドライバ
28 集光レンズ
30 光検出器
38 入出力部
40 操作部
42 集光レンズ
44 反射ミラー
46 MEMSミラー
46A 支持枠
46B 可動ミラー
48 被走査面
50 照射スポット
52 車両

Claims (8)

  1. レーザ光を出射する複数の発光点が、光軸と交差する所定方向に離間して配列されたレーザアレイ光源と、
    前記複数の発光点の各々から出射されたレーザ光を集光する集光レンズと、
    前記集光レンズの焦点位置に配置され且つ前記集光レンズで集光されたレーザ光を反射して被走査面に照射する可動ミラーを備え、光軸に対する前記可動ミラーの配置角度が変化するように駆動されるミラーデバイスと、
    前記レーザアレイ光源の複数の発光点の各々を、前記発光点から前記被走査面までの距離の二乗に比例した強度及びタイミングで発光するように独立に駆動制御すると共に、前記ミラーデバイスの可動ミラーを、前記可動ミラーの配置角度の変化により前記レーザ光が前記所定方向に沿って前記被走査面を走査するように駆動制御する制御部と、
    を備えた光走査装置。
  2. 前記制御部は、前記複数の発光点が前記所定方向に配列された順序で順次点灯するように、前記レーザアレイ光源の複数の発光点の各々を発光させる請求項1に記載の光走査装置。
  3. 前記制御部は、前記複数の発光点の一部又は全部が同時点灯するように、前記レーザアレイ光源の複数の発光点の各々を発光させる請求項1に記載の光走査装置。
  4. 前記レーザアレイ光源は、複数の発光点が光軸と交差する第1方向に離間して配列された発光点列を複数備え、前記複数の発光点列が前記第1方向と交差する第2方向に離間して配列された請求項1から3までのいずれか1項に記載の光走査装置。
  5. レーザ光を出射する複数の発光点が、光軸と交差する所定方向に離間して配列されたレーザアレイ光源と、前記複数の発光点の各々から出射されたレーザ光を集光する集光レンズと、前記集光レンズの焦点位置に配置され且つ前記集光レンズで集光されたレーザ光を反射して被走査面に照射する可動ミラーを備え、光軸に対する前記可動ミラーの配置角度が変化するように駆動されるミラーデバイスと、前記レーザアレイ光源の複数の発光点の各々を、前記被走査面の位置に応じた強度及びタイミングで発光するように独立に駆動制御すると共に、前記ミラーデバイスの可動ミラーを、前記可動ミラーの配置角度の変化により前記レーザ光が前記所定方向に沿って前記被走査面を走査するように駆動制御する制御部と、を備えた光走査装置と、
    前記ミラーデバイスと前記被走査面との間にある障害物で反射された反射光を検出する光検出装置と、
    を備えた車両用のレーザレーダ装置。
  6. 請求項1から4までのいずれか1項に記載の光走査装置と、
    前記ミラーデバイスと前記被走査面との間にある障害物で反射された反射光を検出する光検出装置と、
    を備えた車両用のレーザレーダ装置。
  7. 前記制御部は、車両から水平方向に所定距離の位置に在る車両前方の被走査面を走査するレーザ光を出射する発光点の発光強度が、車両から水平方向に前記所定距離の半分の位置に在る車両側方の被走査面を走査するレーザ光を出射する発光点の発光強度の4倍以上となるように、前記レーザアレイ光源の複数の発光点の各々を発光させる請求項5又は6に記載のレーザレーダ装置。
  8. 前記車両前方の被走査面は、前記車両進行方向に対する水平方位角が20°以内の領域に在る被走査面である請求項7に記載のレーザレーダ装置。
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