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JP5113388B2 - 磁気ディスク装置 - Google Patents

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Description

本発明は、磁気ディスク装置に関し、特に、サイド・シールドを有する垂直磁気記録用の磁気ヘッドとトラック幅を規定する凹凸構造を有する磁気ディスクとを備えた、磁気ディスク装置に関する。
磁気記録再生装置は、磁気記録媒体と磁気ヘッドを備え、磁気記録媒体上のデータは磁気ヘッドによって読み書きされる。磁気記録媒体の単位面積当たりの記録容量を大きくするためには、面記録密度を高める必要がある。しかしながら、記録されるビット長が小さくなると、媒体の磁化の熱揺らぎのために面記録密度を上げられない問題がある。一般に、熱揺らぎは、Ku・V/kT(Kuは磁気異方性定数、Vは磁化最小単位体積、kはボルツマン定数、Tは絶対温度)の値が小さい程影響が大きくなる。したがって、熱揺らぎの影響を小さくするためにはKuをもしくはVを大きくする必要がある。
この問題を解決できるものとして、単磁極ヘッドで軟磁性の裏打層を備えた二層垂直媒体に垂直な方向に磁化信号を記録する垂直記録方式がある。この方式を用いるとより強い記録磁界を媒体に印加することができる。したがって、媒体の記録層に磁気異方性定数(Ku)の大きなものを使用することができる。また、垂直磁気記録方式の磁気記録媒体では、膜厚方向に磁性粒子を成長させることで、媒体表面の粒径は小さいままで、すなわちビット長は小さいままでVを大きくできる利点もある。しかし、今後磁気記録媒体の高密度化がさらに進めば、たとえ垂直磁気記録方式であっても熱揺らぎ耐性に限界がでてくることが予想される。
さらに高記録密度に適した記録媒体の形態としては、磁気的に孤立した磁性粒子を規則的に配列させ、1粒子につき1ビットを対応させて記録させる方式、いわゆるパターンド・メディアが知られている。本方式では、ビット遷移領域での磁化状態の乱れに起因するノイズが発生せず、かつ熱揺らぎ限界まで1ビットを小さくすることが可能であるため、高密度磁気記録に有利であると考えられている。また、同様にトラックのみ磁気的に孤立させるディスクリート・トラックなどがある。これらの方式は記録されるビットのトラック幅方向の大きさは媒体の凸部(ランド)で決定される特徴がある。
図12に、垂直記録用磁気ヘッド14と磁気ディスク11との関係及び垂直記録の概略を示す。従来の磁気ヘッドは、ヘッドの走行方向側(リーディング側)から、下部シールド8、再生素子7、上部シールド9、補助磁極3、薄膜コイル2、主磁極1の順に積層されている。下部シールド8、再生素子7、上部シールド9は再生ヘッド24を構成し、補助磁極3、薄膜コイル2、主磁極1は記録ヘッド(単磁極ヘッド)25を構成する。
主磁極1はピラー17を介して補助磁極に接合される主磁極ヨーク部1Aと浮上面に露出してトラック幅を規定する主磁極ポール・ティップ1Bからなる。記録ヘッド25の主磁極1から出た磁界は磁気ディスク媒体11の磁気記録層19、軟磁性裏打ち層20を通り、補助磁極3に入る磁気回路を形成し、磁気記録層19に磁化パターンを記録する。磁気記録層19と軟磁性裏打ち層20の間には、中間層が形成されている場合もある。再生ヘッド24の再生素子7には巨大磁気抵抗効果素子(GMR)やトンネル磁気抵抗効果型素子(TMR)などが用いられる。
また、図12に示したヘッド構造では、再生素子7と主磁極1との間に補助磁極3と薄膜コイル2とが存在するため、記録再生間隔が大きくなりフォーマット効率が劣化するという欠点がある。そのため、図13(a)に示すように、補助磁極3を主磁極1のトレーリング側に配置する構造が適用されてきている。この構造にすることにより、記録再生間隔を小さくできる。図13(b)は、磁気ヘッド24の浮上面を磁気ディスク11側から見た図である。図13(b)に示すように、主磁極1の浮上面形状は、ヘッドにスキュー角がついた場合を考慮して、リーディング側の幅が狭い台形形状とするのが望ましい。
また、記録ヘッド磁界の強度と共に記録ビットセルの境界を記録するヘッド磁界垂直成分プロファイルにおける磁界勾配、すなわち、ヘッド走行方向のヘッド磁界垂直成分プロファイルの磁界勾配も高い記録密度を実現するための重要な要素である。今後、更に高い記録密度を達成するためには、更に磁界勾配を増大しなければならない。記録磁界勾配を向上させるために、図14に示すように、主磁極1のトレーリング側に磁性体、いわゆるトレーリング・シールド32を配置する構造がある。さらにサイド側にもいわゆるサイド・シールド33を配置する構造がある。
同様に、図13(a)に示すように、閉磁路を形成する補助磁極3を主磁極1のトレーリング側に配置する場合にも、トレーリング・シールド32とサイド・シールド33とを配置することもある。また、図15(a)に示すように、コイルは主磁極ヨーク部1A、主磁極ポール・ティップ1Bに巻かれている、いわゆるヘリカルコイルにすることもある。
パターンド・メディア、ディスクリート媒体の場合、例えば図16に示すように、磁気記録層19、軟磁性裏打ち層20に凹凸が施されている。この他、磁気記録層の下層である非磁性膜や基板に凹凸が施されることもある。図16(a)は円周方向にそってトラックを規定するために、半径方向に凹凸(グルーブとランド)が設けられているディスクリート媒体を模式的に示している。また、図16(b)においては、ビット方向にもビットパターンを規定するために凹凸が設けられている。
なお、基板は平坦でその上の軟磁性裏打ち層20、磁気記録層19に凹凸が施されている場合や、磁気記録層19のみに凹凸が施されている場合などもある。これらのことは、例えば、特許文献1、2に開示されている。また、引用文献3は浮遊磁界によるデータの自己トラックのデータ消去に対する技術が開示されているが、これは、本発明が考慮する記録電流によって励起された主磁極からの記録磁界の隣接トラックへの影響とは異なるものである。
特開2004−259306号公報 特開2004−164492号公報 特開平6−119632号公報
上述のように、凹凸部が施された媒体を用いる方式では、記録されるビットのトラック幅方向の大きさは、媒体の凸部(ランド)に規定される特徴がある。しかし、書き込もうとしているトラックに隣接するトラックに印加される磁界強度を小さくして、隣接トラックにすでに記録されている磁化情報の減衰、消去をなくさなければならないことは従来方式と同様である。
以上の事から、隣接トラックのデータを減衰、消去することなく媒体上の記録トラック幅を小さくすることが高記録密度化にとって必須である。この問題は、垂直磁気記録を用いた磁気ディスク装置のさらなる高記録密度化を実現するために解決しなくてはならない問題である。特に、軟磁性裏打ち層20にも半径方向に凹凸を施してランドとグルーブを形成すると、隣接トラックの軟磁性裏打ち層のランドのエッジに磁束が集中し磁界強度が増加してしまうことを発明者らは見出した。
そこで、本発明は、記録ヘッドのコイルに記録電流が流され、それによって励起された主磁極からの記録磁界が、隣接トラックへ漏洩し、隣接トラックのデータを減衰、消去する問題を解決することを目的とする。
本発明の一態様に係る磁気ディスク装置は、垂直磁気記録用の磁気ディスクと垂直磁気記録用の磁気ヘッドとを備える。前記磁気ディスクは、磁気記録層とその磁気記録層より下の下層とを有し、さらに、前記磁気記録層及び前記下層の少なくとも一方において、トラック幅を規定するグルーブとランドとを有する。前記磁気ヘッドは、主磁極と、補助磁極と、前記主磁極のトラック幅方向両側に非磁性膜を介して配置され、磁性体からなるサイド・シールドとを有する。前記トラック幅を規定する前記主磁極の幅と、その主磁極とその両側の前記サイド・シールドとの間の両サイド・ギャップとの和が、前記ランドの幅とそのランドの両側のグルーブの幅との和以下である。この構造をとることにより、隣接トラックに印加される磁界を低減し、隣接トラックのデータの消去・減少を抑えて記録トラック幅を狭くでき高密度化を図ることができる。
好ましくは、前記両側のサイド・シールドの各トレーリング側端の距離が、前記ランドの幅とそのランドの両側のグルーブの幅との和以下である。これにより、より効果的に隣接トラックのデータの消去・減少を抑えることができる。
好ましくは、前記両側のサイド・シールドの各リーディング端の距離が、前記ランドの幅とそのランドの両側のグルーブの幅との和以下である。これにより、より効果的に隣接トラックのデータの消去・減少を抑えることができる。
前記磁気ヘッドのトラックに対するスキュー角の最大角度をSとし、一方の前記サイド・シールドのリーディング側端から、その対角に位置する他方の前記サイド・シールドの内側端までの距離をL1とし、前記スキュー角の最大角度Sにおいて、前記L1がトラック幅方向に投影された線分の長さをL1´とし、前記ランドの幅とそのランドの両側のグルーブの幅との和をL2とする。この場合において、前記L2が前記L1´以上であることが好ましい。これにより、より効果的に隣接トラックのデータの消去・減少を抑えることができる。
前記下層は軟磁性裏打ち層とすることができる。あるいは、前記下層は非磁性層であり、前記磁気記録層が前記トラック幅を規定するグルーブとランドとを有していてもよい。あるいは、前記磁気記録層においてビット方向に記録ビットを形成するための凹凸が設けられていてもよい。
本発明によれば、隣接トラックに印加される磁界を低減し、隣接トラックのデータの消去・減少を抑えて記録トラック幅を狭くでき磁記録再生装置の高密度化を図ることができる。
以下では、本発明を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図面において、同一要素には同一の符号が付されており、説明の明確化のため、必要に応じて重複説明は省略する。なお、以下に説明する実施の形態は、磁気ディスク装置の一例であるハードディスク・ドライブ(HDD)に対して本発明を適用したものである。本形態のHDDは、主磁極と補助磁極を有する垂直磁気記録用ヘッドと、媒体に凹凸部が設けられたパターンド・メディア、あるいはディスクリート媒体を有している。本形態の目的は、この垂直磁気記録用ヘッドによる磁気ディスクへの書き込みにおいて、隣接トラックに印加される磁界を低減することにある。
図1は、HDDの筐体のトップ・カバーがない状態の上面図を示している。HDDは、データを記録するディスクである磁気ディスク11を備えている。本形態の磁気ディスク11は、図16(a)を参照して説明したような凹凸構造を有している。つまり、半径方向に交互に位置するランド(凸部)とグルーブ(凹部)を有する。また、図16(b)に示すように、ビット方向(円周方向)においても凹凸構造を有してもよい。
ヘッド・スライダ105は、外部ホスト(不図示)との間で入出力されるデータについて、磁気ディスク11への書き込み及び/又は読み出しを行う磁気ヘッドと、その磁気ヘッドがその面上に形成されているスライダとを備えている。磁気ヘッドは、磁気ディスク11への記憶データに応じて電気信号を磁界に変換する記録素子及び磁気ディスク11からの磁界を電気信号に変換する再生素子を有する。磁気ヘッドの構造については、後に詳述する。
アクチュエータ106は、ヘッド・スライダ105を保持し、それを移動する。アクチュエータ106は回動軸107に回動自在に保持されており、駆動機構としてのボイス・コイル・モータ(以下、VCM)109によって駆動される。アクチュエータ106及びVCM109のアセンブリは、ヘッド・スライダ105の移動機構である。磁気ディスク11は、ベース102に固定されたスピンドル・モータ(以下、SPM)103に保持され、SPM103により所定の角速度で回転される。
磁気ディスク11からのデータの読み取り/書き込みのため、アクチュエータ106は回転している磁気ディスク11表面のデータ領域上空にヘッド・スライダ105を移動する。磁気ディスク11に対向するスライダのABS(Air Bearing Surface)面と回転している磁気ディスク11との間の空気の粘性による圧力が、アクチュエータ106によって磁気ディスク11方向に加えられる圧力とバランスすることによって、ヘッド・スライダ105は磁気ディスク11上を一定のギャップを置いて浮上する。
磁気ディスク11の回転が停止する等のときには、アクチュエータ106はヘッド・スライダ105をデータ領域からランプ115に退避させる。上記各構成要素の動作は、制御回路基板(不図示)上の制御回路が制御する。なお、ヘッド・スライダ105がデータ書き込み/読み出し処理を行わない場合に、磁気ディスク11の内周に配置されているゾーンに退避するCSS(Contact Start and Stop)方式に、本発明を適用することも可能である。また、上記の説明では、簡単のために磁気ディスク11が一枚構成で、片面記憶のタイプを説明しているが、HDDは、1もしくは複数枚の両面記憶磁気ディスクを備えることができる。
図2は、本実施形態に係る磁気ディスク11と磁気ヘッド14の主磁極ポール・ティップ1Bの先端部である。図2は、トレーリング方向からみた本形態の主磁極先端部のトレーリング・エッジ端での平面摸式図である。図15に示した構造が、本形態の磁気ヘッドの一例のトラック中心での断面模式図と同様となる。図2に示すように、磁気ディスク11は平坦な非磁性基板22上に、磁気記録層19と磁気記録層19よりも下の層である軟磁性裏打ち層20を有する。
軟磁性裏打ち層20は、半径方向(トラック幅方向)に凹凸のパターン有する。凹凸構造は、半径方向において交互に凹部と凸部が位置しており、この凹部をグルーブ、凸部をランドと呼ぶ。同様に、磁気記録層19も、軟磁性裏打ち層20の形状に沿って、トラック幅方向に交互に位置するランドとグルーブとを有している。軟磁性裏打ち層20のランドは、半径方向における寸法であるランド幅w_landを有している。
また、軟磁性裏打ち層20の各ランドの左側グルーブはグルーブ幅w_groove_1を有し、右側グルーブはグルーブ幅w_groove_2を有している。典型的には、左側と右側のグルーブの幅w_groove_1、w_groove_2は、同一寸法である。図2の構造において、データを記録するトラック幅は、軟磁性裏打ち層20のランドの幅w_landによって規定される。
また、磁気ヘッド14は主磁極ポール・ティップ1B(主磁極1)とサイド・シールド33を備えている。図15に示すように、この磁気ヘッド14は、主磁極1と補助磁極3とを備えた記録ヘッド(単磁極ヘッド)25と、再生素子7を備えた再生ヘッド24を有する記録再生複合ヘッドである。巨大磁気抵抗効果素子(GMR)やトンネル磁気抵抗効果型素子(TMR)などからなる再生素子7は、リーディング側の下部シールド8とトレーリング側の上部シールド9からなる一対の磁気シールド(再生シールド)間に配置されている。
主磁極1と補助磁極3とは浮上面から離れた位置でピラー17によって磁気的に接続され、主磁極1、補助磁極3、ピラー17によって構成される磁気回路に薄膜コイル2が鎖交している。主磁極1は、補助磁極3のリーディング側に配置されている。主磁極1は、補助磁極3とピラー17で接続される主磁極ヨーク部1A、ヘッド浮上面に露出してトラック幅を規定する主磁極ポール・ティップ1Bから構成される。
主磁極ポール・ティップ1Bのトレーリング側に配置した磁性体32(トレーリング・シールド)は、ヘッド走行方向のヘッド磁界垂直成分プロファイルの磁界勾配を増大するためのシールドである。また、主磁極ポール・ティップ1Bのトラック幅方向の両側に配置した磁性体33(サイド・シールド)はトラック幅方向への磁界漏れを小さくし、記録磁界のトラック幅方向の分布を狭小化するためのシールドである。
図2に示すように、本形態の磁気ヘッド14において、主磁極ポール・ティップ1Bは、トラック幅を規定する幅Pwを有している。また、磁気ヘッド14は、サイド・シールド33と主磁極ポール・ティップ1Bとの間隔であるサイド・ギャップ長s_gl_1、s_gl_2を有している。典型的には、左側のサイド・ギャップ長s_gl_1と右側のサイド・ギャップ長s_gl_2とは、同じ寸法である。
図2に示すように、本形態においては、左右のサイド・ギャップ長s_gl_1、s_gl_2、と主磁極ポール・ティップ1Bのトラック幅を規定する幅Pwとの和が、ディスクリート・トラックの軟磁性裏打ち層20のランドの幅w_land幅とその左右両側のグルーブの幅w_groove_1、w_groove_2との和以下の構造となっている。つまり、次の数式1の関係を満たしている。
Pw+s_gl_1+ s_gl_2<=w_land+w_groove_1+w_groove_2 (数式1)
数式1において、左辺は左右のサイド・ギャップ長s_gl_1、s_gl_2と主磁極ポール・ティップ1Bのトラック幅を規定する幅Pwとの和である。右辺は、軟磁性裏打ち層20のランドの幅w_landとその左右両側のグルーブの幅w_groove_1、w_groove_2との和である。この構成により、隣接トラックに印加される磁界強度をサイド・シールド33によって効果的に抑制でき、隣接トラックのデータの消去・減衰を抑制して高密度化した磁気記録装置を提供できる。
記録ヘッド25の主磁極1から出た磁界は、磁気記録媒体11の磁気記録層19及び軟磁性裏打ち層20を通り補助磁極3に入る磁気回路を形成し、磁気記録層19に磁化パターンを記録する。磁気記録層19と軟磁性裏打ち層20の間には中間層が形成されている場合もある。非磁性中間層の材料としては例えばFeTaZr、CoTaZrなどがある。中間層により記録磁性膜の特性を変化させることができる。また、膜厚を変化させることにより、磁界強度や磁界勾配を調整することができる。
また、本発明の磁気記録媒体では必要に応じて記録層のグルーブ(凹部)に非磁性膜(図8の非磁性膜21を参照)を形成し媒体表面の平坦化してもよい。さらに、本発明の磁気記録媒体において記録層19もしくは非磁性膜の上に保護膜を形成することが好ましい。また、軟磁性裏打ち層20の平坦部20と軟磁性裏打ち層20の凸部(ランド)20との間に非磁性層を介入してもよい。非磁性層の材質としてはSiO、Al、TiOなどの酸化物やSi、AlN、TiNなどの炭化物などが用いられる。
軟磁性層裏打ち層20の材料としては、飽和磁束密度の大きい材料としては、FeCo系、FeCoB、FeCoV、FeSi、FeSiB−Cなどがある。それより、飽和磁束密度の小さい材料としては、CoTaZr、CoZrNb、FeNi、FeCr、NiFeO、AlFeSi、NiTaZrなどが例としてあげられる。記録層19の材料としてはCoCrPt−SiO2のグラニュラー膜、FePt規則合金、Co/Pd、Co/Ptの人工格子膜、TbFeCoのアモルファス膜などがある。
図3は、ヘッド・スライダ105の浮上面(磁気ディスク対抗面)から見た場合における、記録ヘッド25及びその近傍の形状を模式的に示している。図3における上側がトレーリング側、下側がリーディング側となる。磁気ヘッド14は、主磁極ポール・ティップ1Bの半径方向の左右両側に、サイド・シールド33を有している。また、主磁極ポール・ティップ1Bの円周方向におけるトレーリング側に、トレーリング・シールド32を有している。
図3の例においては、トレーリング・シールド32とサイド・シールド33とが連続的に形成されている。また、トレーリング・シールド32とサイド・シールド33の主磁極ポール・ティップ1Bに対向する各辺は、主磁極ポール・ティップ1Bの形状に沿うように形成されている。つまり、主磁極ポール・ティップ1Bとトレーリング・シールド32及びサイド・シールド33の各対向辺が、互いに平行となっている。
図3に示すように、主磁極ポール・ティップ1Bのトレーリング側端辺の半径方向寸法が、トラック幅を規定する幅Pである。また、サイド・ギャップs_gl_1、s_gl_2は、幅Pであるトレーリング側端辺に沿った方向における、そのトレーリング側端辺の各端点とサイド・シールド33との間の距離である。左右のサイド・シールド33間のトレーリング側における幅は、w_trailingとして示されている。また、左右のサイド・シールド33間のリーディング側における幅は、w_leadingとして示されている。トレーリング・シールド32と主磁極ポール・ティップ1Bのトレーリング側端辺との間の距離は、トレーリング・ギャップt_glである。
ここで、トレーリング側端における左右サイド・シールド33の幅w_trailingは、ディスクリート・トラックのランドの幅w_landと、左側と右側のグルーブの幅w_groove_1、w_groove_2との和以下の構造をとるようすることが望ましい。つまり、以下の数式2が満足することが好ましい。
w_trailing≦w_land+w_groove_1+w_groove_2 (数式2)
これによって、主磁極ポール・ティップ1Bのトレーリング側端辺で生ずる強い書き込み磁界によって隣接トラックのデータが消去・減衰することを、より確実に抑制することができる。
同様の視点から、図3に示すように、サイド・シールド33が主磁極ポール・ティップ1Bのベベル角に沿うように形成される場合に、設定されたサイド・ギャップに対しては、上記数式2を満たすように、トレーリング・ギャップt_glを構成することが好ましい。すなわち、図3に示すように、ベベル角をbとすると、設定されたサイド・ギャップs_gl_1、s_gl_2に対して、以下の数式を満たすようにトレーリング・ギャップt_glの大きさを設定することが好ましい。
2×t_gl≦((w_land+w_groove_1+w_groove_2)−(Pw+s_gl_1+s_gl_2))/tan(b)
(数式3)
また、図3に示した例において、以下の(数式4)が成立することが理解される。
2×t_gl×tan(b)+Pw+s_gl_1+s_gl_2 = w_trailing (数式4)
従って、上記(数式2)に(数式4)を代入することによって、(数式3)が成立することが好ましいことが理解される。
また、リーディング側のw_leadingも、ディスクリート・トラックのランドの幅w_landと、左側と右側のグルーブの幅w_groove_1、w_groove_2との和以下の構造をとるようすることがさらに望ましい。つまり、以下の(数式5)が成立することがさらに好ましい。
w_leading≦w_land+w_groove_1+w_groove_2 (数式5)
主磁極ポール・ティップ1Bの生成磁界はトレーリング側端辺近傍における磁界が強く、また、その磁界がトラック幅を規定するが、リーディング側端辺における磁界による隣接トラックのデータ消去・減衰も考慮することが好ましい。上記数式3を満足することによって、主磁極ポール・ティップ1Bのリーディング側において、書き込み磁界による隣接トラックへの影響をサイド・シールド33によってより確実に抑えることができる。
ここで、図3の例においては、主磁極ポール・ティップ1Bは、トラック幅方向において線対称であり、そのリーディング部分の幅が、トレーリング部分の幅よりも狭い台形形状を有している。これは、図4に示すように、磁気ヘッド14とトラックとの間にスキュー角が存在する場合、主磁極ポール・ティップ1Bのリーディング部分における磁界によって隣接トラックのデータを消去・減衰させることを抑制するためである。
また、図3の例では、サイド・シールド3が主磁極ポール・ティップ1Bのベベル角に沿うように形成され、サイド・シールド33の形状が主磁極ポール・ティップ1Bの形状に沿ったものである。このため、サイド・シールド33のトレーリング側間隔w_trailingがリーディング側間隔w_leadingよりも大きくなる。つまり、(数式2)が成立すれば、(数式3)が必ず成立する。
しかし、主磁極ポール・ティップ1Bがこれと異なる形状を有する場合、あるいは、サイド・シールド33の主磁極ポール・ティップ1Bに対向する辺が、主磁極ポール・ティップ1Bと平行ではない場合など、サイド・シールド33のリーディング側間隔w_leadingがトレーリング側間隔w_trailingよりも大きくなるケースが考えられる。このような磁気ヘッドにおいて、(数式3)は特に重要な条件となる。
続いて、図4を参照して、磁気ヘッド14とトラックとの間にスキュー角が存在する場合について説明する。HDDにおいて、記録トラックに対して磁気ヘッド14はある角度で傾く。これをスキュー角と呼ぶ。ヘッドにスキュー角がついた場合、記録ヘッド25のサイド・シールド33のリーディング側部分が、図4に示すように、隣接トラックの方向へはみ出る。そこで、本発明の考え方から、隣接トラックのトラック幅を規定するランド(図3の例において軟磁性裏打ち層20のランド)のエッジに磁束が流れ込まないように、サイド・シールド33の端部P1が隣接トラックのランドよりも主磁極1側になる、つまり、端部P1が隣接トラックのランドに重ならないように構成することが好ましい。
すなわち、磁気ヘッド14がトラックに対して傾く角度いわゆるスキュー角の最大角度をSとする。主磁極1のトラック幅方向に配置された磁性体であるサイド・シールド33のリーディング端P1から、その対角に位置するトレーリング・シールド内側の端部P2までの距離をL1とする。スキュー角Sにおいて、L1がトラック幅方向に投影された線分の長さL1'とする。軟磁性裏打ち層20のランド(凸部)の幅w_landとそのランドの左右のグルーブ(凹部)の幅w_groove_1、w_groove_2の和(w_land+w_groove_1+w_groove_2)をL2とする。このとき、L2がL1以下であることが好ましい。また、この関係を満たすために磁気ヘッド14のトレーリング・ギャップ長、主磁極ポール・ティップ1Bの膜厚とトラック幅、サイド・ギャップ長、リーディング側の幅w_leadingを構成する磁気ヘッドを用いてもよい。
本実施形態に係る磁気ヘッド/磁気ディスクと、従来構造の磁気ヘッド/磁気ディスクに対して、主磁極より発生する記録磁界を3次元磁界計算により計算した。ここで軟磁性裏打ち層20のランド(凸部)の幅w_landは50nmとし、サイド・ギャップs_gl_1、s_gl_2は左右で同じとし、従来構造では85nm、本形態に係る構成では35nmとした。主磁極ポール・ティップ1Bの幅Pwは80nmとした。したがって、計算に用いた本形態の構成では、(数式1)の条件を満たしている。
その他の計算の条件は以下の通りである。主磁極ポール・ティップ1Bの先端部分はベベル角bを8度設けて、リーディング部分の幅の幅が狭い台形形状とした。膜厚は200nmとした。主磁極ポール・ティップ1Bとトレーリング・シールド32の間隔t_glは50nmとした。主磁極ポール・ティップ1Bの材料としてはCoNiFeを想定し、飽和磁束密度を2.4T、比透磁率を500とした。主磁極1のヨーク部1Aは、飽和磁束密度が1.0Tの80at%Ni−20at%Feを想定した。補助磁極3は、飽和磁束密度が1.0Tの材料を想定し、大きさは、トラック幅方向の幅を30μm、素子高さ方向の長さを16μm、膜厚を2μmとした。
上部シールド9、下部シールド8は、飽和磁束密度が1.0Tの80at%Ni−20at%Feを想定し、大きさは、トラック幅方向の幅を32μm、素子高さ方向の長さは16μm、膜厚を1.5μmとした。磁性体32の材料は45at%Ni−55at%Feを想定して。飽和磁束密度を1.7T、比透磁率を1000とした。記録電流値は35mAのコイルの巻き数5ターンを仮定した。
磁気記録媒体の軟磁性裏打ち層20の材料としては飽和磁束密度1.35Tを想定した。軟磁性裏打ち層20の平坦部の厚さは50nm、軟磁性裏打ち層20のランド(凸部)の厚さは50nmとした。また、軟磁性裏打ち層20のランド(凸部)の幅は50nm、グルーブ(凹部)の幅は50nmとした。記録磁界は、ヘッド浮上面から15nmの磁気記録層中心位置を想定した位置で算出した。磁気記録層19は膜厚だけを考慮した磁気ヘッドと裏打ち層表面までの距離は31nmとした。サイド・ギャップ長の大きさが85nmの磁気ヘッド/磁気記録媒体の従来構造の構成に対しては、サイド・シールドの大きさ以外は、形状、材料ともに上記例の磁気ヘッドと同様の条件で計算を行った。
図5に、磁界分布の等磁界曲線を示す。1線間隔が2000(×1000/4π(A/m))に相当する。図5(a)が従来構造の比較例、図5(b)が本形態のものである。図5(a)において、破線の円で示した隣接トラック位置付近に磁界強度の大きくなっている。その程度は本発明の方が小さくすることができている。
図6にトラック幅方向の磁界分布を示した。図6(a)の横軸はトラック幅方向位置、縦軸が記録磁界強度である。隣接トラック・エッジ付近に印加される磁界強度は3000(×1000/4π(A/m))程度減少させることができている。図6(b)は縦軸をトラック中心の磁界強度に対する相対値で示した図である。本構成では従来構成に比較してトラック中心の磁界強度に対する隣接トラックのエッジ付近の磁界強度の割合は10%程度減少することができる。これは、本形態の構成では、サイド・シールドが軟磁性裏打ち層のランド(凸部)の隣接トラックのエッジより主磁極に近くなっているために、軟磁性裏打ち層のランド(凸部)の隣接トラックのエッジに流れ込む磁束の量が減少するためである。
また、図7には隣接トラック・エッジに印加される磁界のサイド・ギャップ長依存性を示したものである。横軸はサイド・ギャップ長、縦軸は隣接トラック位置での磁界強度である。以上のような本形態の磁気ヘッドを用いると、パターンが施された垂直磁気記録用媒体において隣接トラックに印加される磁界強度を抑制でき、隣接トラックのデータの消去・減衰を抑制して高密度化した磁気記録装置を提供できる。
本発明のヘッド構造は、図15(a)のように薄膜コイル2が主磁極1のトレーリング側とリーディング側とにある構造の他、図13(a)の構造のようにトレーリング側だけに薄膜コイル2を有することもでき、あるいは、図12、14の構造のようにリーディング側だけに薄膜コイル2を有することもできる。また、図15(a)のように、コイルは主磁極1A、1Bに巻かれている、いわゆるヘリカルコイルにしても良いし、他のコイル構成でもよい。なお、図13(a)、15(a)に示したヘッド構造のように、補助磁極3を主磁極1のトレーリング側に配置してもよいし、図12、14に示すように、補助磁極3を主磁極1のリーディング側に配置してもよい。また、図13(a)に示すように再生シールド9と主磁極1の間にコイルを配置しなくてもよく、また、図15(a)に示した補助シールド10は、配置しなくて良い。
また、浮上面形状は、図3に示すように、サイド・シールドの端部(主磁極ポール・ティップ1Bに対向する端部)が主磁極ポール・ティップ側面に沿っていても良いし、沿っていなくてもよい。また、サイド・シールドとトレーリング・シールドが分離されていてもよい。また、磁界強度を大きくするためにトレーリング・シールドは存在しなく、サイド・シールドのみ構成されていてもよい。いずれの構造においても本発明の効果が得られる。トレーリング・シールドが存在しない場合でもあっても、図3を参照して説明したサイド・シールドのリーディング側間隔w_leading及びトレーリング側間隔w_trailingを定義することができることは明らかである。
以上の説明は、磁気ディスクの軟磁性裏打ち層の凹凸の幅、つまりランド・グルーブ幅によって磁気ヘッドのトラック幅のサイド・ギャップの幅を設定したが、本発明の構成を得るために、磁気ヘッドのサイド・ギャップに合わせて磁気記録媒体の裏打ち層の凹凸の幅を設定しても同様の効果が得られることは明らかである。
また、図8に示すように軟磁性裏打ち層20が隣接トラックと完全に分離していても良い。また、磁気記録層19のグルーブ内に非磁性膜21を形成してもよい。図9に示すように磁気記録層19は裏打ち層20のランドの側面に形成されてなくても良い。製造工程において、裏打ち層20のランドの上に磁気記録される層19aと、同じ材質の磁性膜19bが軟磁性裏打ち層20のグルーブに形成されることもあるがこれは記録ビットとしては用いられない。
さらに図10に示すように、裏打ち層20がない場合においては、磁気記録層19もしくは非磁性層23の凹凸部の幅に対して本発明の構成を適用することにより、効果を得られる。あるいは、基板22に凹凸形状を形成し、それによって磁気記録層19にランド・グルーブ形状を形成するようにすることも可能である。なお、図10の例においては、磁性膜19bが非磁性層23のグルーブ(凹部)に形成されているが、非磁性層23のグルーブ内に磁性膜19bが存在しない場合もある。あるいは、これら構造と異なり、図11に示すように、基板22上に平坦な軟磁性裏打ち層20を形成し、その上にランドとグルーブを構成する凹凸構造を有する磁気記録層19を形成してもよい。
これらが示すように、本発明は、磁気記録層とその下層の一方もしくは双方にトラック幅を規定するランド/グルーブを形成する凹凸構造を有する磁気ディスクに適用することができる。トラック幅は、磁気記録層もしくはその下層のランド幅で規定される。例えば、図2及び図8の構造においては、下層である軟磁性裏打ち層20のランド幅が磁気記録層19のランド幅よりも小さく、軟磁性裏打ち層20のランド幅がトラック幅を規定する。図9の構成において磁気記録層19と軟磁性裏打ち層20のランド幅が同一である。図10の構成において磁気記録層19のランド幅がトラック幅を規定する。また、ランドの幅は上辺と下辺で異なる場合があるが、磁束の集中しやすい上辺の幅がトラック幅を規定するランド幅となり、ランド間の上辺の間隔がグルーブの幅となる。なお、明らかなように、トラック幅は磁気ディスクのランド幅と磁気ヘッドの磁極の幅の双方が規定する。
本発明は、図16(b)に示すように、ランドのビット方向にも凹凸部が設けられたパターンド・メディアにおいて同様に適用でき、前述してきた構成を満たすようにすることで垂直磁気記録用媒体において隣接トラックに印加される磁界強度を抑制でき、隣接トラックのデータの消去・減衰を抑制して高密度化した磁気ディスク装置を提供できる。また、トラックを規定するための凹凸部をトラック方向に、記録ビットを規定するための凹凸部をビット方向に設けた磁気記録媒体であれば、熱アシスト記録や面内磁気記録においても本発明の効果は得られる。
以上、本発明を好ましい実施形態を例として説明したが、本発明が上記の実施形態に限定されるものではない。当業者であれば、上記の実施形態の各要素を、本発明の範囲において容易に変更、追加、変換することが可能である。例えば、本発明をHDD以外の磁気ディスク装置に適用することができ、記録ヘッドのみを有する磁気ヘッドを備えた磁気ディスク装置に適用することができる。
本実施形態に係るHDDの全体構成を模式的に示す平面図である。 本実施形態に係る磁気ヘッドと磁気記録媒体の一例をトレーリング方向から見た主磁極トレーリング端での平面模式図である。 本実施形態に係る主磁極先端付近の浮上面平面模式図である。 本実施形態に係るスキューが生じた時の磁気ヘッドの位置を示す平面模式図である。 本実施形態の例と比較例の等磁界曲線である。 本実施形態の例と比較例のトラック幅方向の磁界分布図である。 本実施形態に係る隣接トラックの凸部の端部に印加される磁界強度のサイド・ギャップ長依存性を示す図である。 本実施形態に係る磁気ヘッドと磁気記録媒体の別の一例をトレーリング方向から見た主磁極トレーリング端での平面模式図である。 本実施形態に係る磁気ヘッドと磁気記録媒体の別の一例をトレーリング方向から見た主磁極トレーリング端での平面模式図である。 本実施形態に係る磁気ヘッドと磁気記録媒体の別の一例をトレーリング方向から見た主磁極トレーリング端での平面模式図である。 本実施形態に係る磁気ヘッドと磁気記録媒体の別の一例をトレーリング方向から見た主磁極トレーリング端での平面模式図である。 従来の技術に係る磁気ヘッドと磁気記録媒体のトラック中心での断面模式図である。 従来の技術に係る磁気ヘッドと磁気記録媒体のトラック中心での断面模式図及び浮上面平面模式図である。 従来の技術に係る磁気ヘッドと磁気記録媒体のトラック中心での断面模式図である。 従来の技術に係る磁気ヘッドと磁気記録媒体のトラック中心での断面模式図及び)浮上面平面模式図である。 従来の技術に係るディスクリート媒体とパターンド媒体の模式図である。
符号の説明
1 主磁極、1A 主磁極ヨーク部、1B 主磁極ポール・ティップ
2 薄膜導体コイル、3 補助磁極、7 再生素子、8 下部シールド
9 上部シールド、10 補助シールド、11 磁気ディスク
14 磁気ヘッド、16 記録ヘッド、17 ピラー
19 磁気記録層、20 軟磁性裏打ち層、21 非磁性層、22 基板
23 非磁性層、24 再生ヘッド、25 記録ヘッド、28 モータ
32 磁性体(トレーリング・シールド)、33 磁性体(サイド・シールド)
102 ベース、103 スピンドル・モータ、105 ヘッド・スライダ
106 アクチュエータ、107 回動軸、109 ボイス・コイル・モータ

Claims (7)

  1. 磁気記録層とその磁気記録層より下の下層とを有し、さらに、前記磁気記録層及び前記下層の少なくとも一方において、トラック幅を規定するグルーブとランドとを有する、垂直磁気記録用の磁気ディスクと、
    主磁極と、補助磁極と、前記主磁極のトラック幅方向両側に非磁性膜を介して配置され、磁性体からなるサイド・シールドと、を有する垂直磁気記録用の磁気ヘッドと、
    を備え、
    前記トラック幅を規定する前記主磁極の幅と、その主磁極とその両側の前記サイド・シールドとの間の両サイド・ギャップとの和が、前記ランドの幅とそのランドの両側のグルーブの幅との和よりも小さく
    かつ、前記両側のサイド・シールドの各トレーリング側端の距離が、前記ランドの幅とそのランドの両側のグルーブの幅との和よりも小さい
    磁気ディスク装置。
  2. 前記両側のサイド・シールドの各リーディング側端の距離が、前記ランドの幅とそのランドの両側のグルーブの幅との和よりも小さい、請求項1に記載の磁気ディスク装置。
  3. 磁気記録層とその磁気記録層より下の下層とを有し、さらに、前記磁気記録層及び前記下層の少なくとも一方において、トラック幅を規定するグルーブとランドとを有する、垂直磁気記録用の磁気ディスクと、
    主磁極と、補助磁極と、前記主磁極のトラック幅方向両側に非磁性膜を介して配置され、磁性体からなるサイド・シールドと、を有する垂直磁気記録用の磁気ヘッドと、
    を備え、
    前記トラック幅を規定する前記主磁極の幅と、その主磁極とその両側の前記サイド・シールドとの間の両サイド・ギャップとの和が、前記ランドの幅とそのランドの両側のグルーブの幅との和よりも小さく
    かつ、前記両側のサイド・シールドの各リーディング側端の距離が、前記ランドの幅とそのランドの両側のグルーブの幅との和よりも小さい
    磁気ディスク装置。
  4. 前記磁気ヘッドのトラックに対するスキュー角の最大角度をSとし、
    一方の前記サイド・シールドのリーディング側端から、その対角に位置する他方の前記サイド・シールドの内側端までの距離をL1とし、
    前記スキュー角の最大角度Sにおいて、前記L1がトラック幅方向に投影された線分の長さをL1´とし、
    前記ランドの幅とそのランドの両側のグルーブの幅との和をL2とし、
    前記L2が前記L1´以上である、
    請求項1乃至3のいずれか1項に記載の磁気ディスク装置。
  5. 前記下層は軟磁性裏打ち層である、
    請求項1乃至3のいずれか1項に記載の磁気ディスク装置。
  6. 前記下層は非磁性層であり、前記磁気記録層が前記トラック幅を規定するグルーブとランドとを有している、
    請求項1乃至3のいずれか1項に記載の磁気ディスク装置。
  7. 前記磁気記録層においてビット方向に記録ビットを形成するための凹凸が設けられている、
    請求項1乃至3のいずれか1項に記載の磁気ディスク装置。
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