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JP5109072B2 - 価値媒体処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、コインの真偽を判別し、及び、コイン型電気的価値情報記憶媒体の価値情報を読み込み、若しくは書き込みできる価値媒体処理装置に関する。
詳しくは、コインとコイン型電気的価値情報記憶媒体を共通する投入口に投入する価値媒体処理装置に関する。
なお、本発明に係る価値媒体処理装置は、コイン式ゲーム機や自動販売機等に使用可能である。
本明細書において、「コイン」とは、通貨としての硬貨、ゲーム機のメダルおよびトークン等の総称であり、「ICコイン」とはコイン型電気的価値記憶媒体の総称である。
第1の従来技術として、ICコインと硬貨のいずれも投入可能な縦スリット状の共通投入口の背後に当該投入口と同幅の縦長行路を設け、当該縦長行路の底面にはその幅方向中央部において硬貨のみを収めうる幅の相対的高勾配なくだり斜面の硬貨用通路を形成してその先に硬貨のみ落下する幅のスリット状硬貨受入口を設けると共に、該硬貨用通路の両端脇においてはより低勾配な下り斜面の路肩を形成し、該スリット状硬貨受入口より先に先方にICコイン受け入れ部を設けた種分け機構知られている(例えば、特許文献1参照。)。
第2の従来技術として、同一の投入口に続いて下向きに傾斜するコイン搬送路を設け、このコイン搬送路に複数のシャッタを配置し、投入されたコインの大きさを判別して複数のシャッタを選択的に開くことにより、ICコイン及びコインをそれぞれに対応した処理部に振り分けるものが知られている(例えば、特許文献2参照。)。
特開2006-189986(図1−図3、2頁―4頁) 特開2005-293097(図2−7、6頁―11頁)
第1の従来技術は、コインとICコインとを同一の投入口に投入でき、顧客が投入口を間違えない利点がある。
しかし、低勾配な下り斜面の路肩によってコインを硬貨通路に落下させるが、コインは転動により慣性力を有しているため、路肩上を転がり、コイン用通路に落下せず、結果としてコインの選別を行うことができない恐れがある。
また、コインはICコインの通路を転動中に振分られた後、識別される。
よって、ICコインの読込若しくは書込装置はコインが転動する通路の下流に配置せねばならず、装置が大型化する問題がある。
さらに、第1の従来技術においては、コインの真偽は、厚みを機械的に判別しているのみであるので、厚みのみ同一とした偽コインを選別することはできない。
真偽判別精度を高めるには直径、材質等を加えて真偽判別する必要があるが、コイン用通路に続いて判別装置を設けねばならず、装置が大型化する問題がある。
詳細には、ゲーム機等に既に使用されているコイン選別装置との互換性を確保する観点から、従来のコイン選別機の大きさに収めることが要求される。
具体的には、大凡幅50ミリ、高さ130ミリ及び奥行き120ミリの空間に価値媒体処理装置が収納されなければならない。
第1従来技術は前記のように大型化するので、既設機と互換性を有する大きさに作ることができない。
第2の従来技術は、第1の従来技術同様にシャッタで振り分けた下流に、ICコインの処理装置及びコインの真偽判別部を配置せねばならず、既設機と互換性を有する大きさにすることができない。
本発明の第1の目的は、小型のICコイン及びコインを処理できる価値媒体処理装置を提供することである。
本発明の第2の目的は、既設の価値媒体処理装置と互換性を有するICコイン及びコインを処理できる価値媒体処理装置を提供することである。
本発明の第3の目的は、小型のICコイン及びコインを処理できる価値媒体処理装置を安価に提供することである。
この目的を達成するため、本発明にかかる価値媒体処理装置は以下のように構成される。
すなわち、請求項1に記載の価値媒体処理装置は、所定の厚みを有するコイン、及び、前記コインの厚みよりも厚いICコインとの投入口を共通にした価値媒体処理装置において、前記投入口に続いて形成した前記ICコインが転動するICコイン通路、前記ICコイン通路に続いて前記ICコイン通路の下方に形成した前記ICコイン通路よりも狭幅のコイン通路、前記ICコイン通路に配置され、選択的に前記ICコインを停止及び開放する前記ICコインの保留手段、前記保留手段によって停止された前記ICコインの近傍に配置された読込書込手段、前記ICコイン通路における前記保留手段の下流に配置され、前記ICコインをICコイン収納通路又は返却通路へ振り分けるICコイン振分手段、前記コイン通路に配置した、前記コインの判別手段、前記コイン通路における前記判別手段の判別に基づいて前記コインをコイン収納通路又は返却通路に振り分けるコイン振分手段、前記返却通路に続いて設けられた共通の返却口を有する価値媒体処理装置である。
本発明の価値媒体処理装置の第1の好ましい実施態様は、請求項1の価値媒体処理装置において、前記ICコイン通路の下部と前記コイン通路の上部とが共通であることを特徴とする。
本発明の価値媒体処理装置の第2の好ましい実施態様は、請求項1の価値媒体処理装置において、前記コイン通路の下方に前記返却通路を配置したことを特徴とする。
本発明の価値媒体処理装置の第3の好ましい実施態様は、請求項1の価値媒体処理装置、または、第1および第2の好ましい実施態様の価値媒体処理装置において、前記ICコイン通路における共通通路の下流の前記ICコイン通路に進退可能な逸らせ手段、及び、前記投入口と前記逸らせ手段との間の前記ICコイン通路に配置したICコイン検知手段を備え、通常、前記逸らせ手段は前記ICコイン通路に進出し、前記ICコイン検知手段がICコインを検知したとき前記ICコイン通路から退出することを特徴とする。
本発明の価値媒体処理装置の第4の好ましい実施態様は、第3の好ましい実施態様の価値媒体処理装置において、前記投入口に隣接して前記ICコイン通路に進退自在な投入阻止手段を設け、前記逸らせ手段の前記ICコイン通路への進退に対し逆位相で前記ICコイン通路に進退することを特徴とする。
請求項1の発明において、共通の投入口から投入されたICコインはICコイン通路を転動しコイン通路を転がり保留手段によって所定の位置に停止される。
保留手段によって停止されたICコインは近傍に配置された読込書き込手段によって所定の情報を読み込まれ、及び書き込まれる。
所定の処理が終了したICコインは保留手段により停止が解除され、再びICコイン通路を転動してICコイン振分手段によって返却通路又は収納通路に振り分けられる。
返却通路に振り分けられたICコインは返却通路を転動して返却口に達し、顧客へ返却され、収納通路に振り分けられたICコインは収納部に収納される。
共通の投入口から投入されたコインは、ICコイン通路からコイン通路に落下し、コイン通路を転動する。
この転動途中において、判別手段によって直径、材質、厚み等のコイン特性が検知され、検知情報に基づいて真偽判別及び/又は金種判別が行われる。
この判別手段による判別結果に基づいて、コインはコイン振分手段によって収納通路又は返却通路に振り分けられる。
返却通路に振り分けられたコインは返却通路を転動して共通の返却口に達し、顧客へ返却され、収納通路に振り分けられたコインは収納部に収納される。
以上より、ICコイン通路及びコイン通路は上下に並置され、それぞれ読込書込手段、判別手段が配置され、かつ、ICコイン及びコインの投入口及び返却口が共通であるので、装置を小型化できる利点がある。
本発明の価値媒体処理装置の第1の好ましい実施態様において、ICコインが転動するICコイン通路の下部及びコインが転動するコイン通路の上部が共通する。
換言すれば、ICコインが転動するICコイン通路の下部及びコインが転動するコイン通路の上部は、ICコインの下部又はコインの上部が転動する。
さらに換言すれば、ICコインが転動するICコイン通路の下部及びコインが転動するコイン通路の上部とは重複している。
これにより、ICコインとコインの通路が重複する分、さらに装置を小型化することができる利点がある。
本発明の価値媒体処理装置の第2の好ましい実施態様において、ICコインが転動するICコイン通路、コインCが転動するコイン通路並びにICコイン及びコインの返却通路が上下方向にずれて配置されているので、さらに装置を小型化することができる利点がある。
本発明の価値媒体処理装置の第3の好ましい実施態様において、コイン通路を転動する途上で判別手段によって正偽及び金種が判別される。
ICコインが共通の投入口に投入された場合、ICコインはICコイン通路を転動する過程でICコイン検知手段により検知される。
ICコイン検知手段の検知により、逸らせ手段はICコイン通路から退出するので、ICコインは逸らせ手段により転動を阻止されることなくICコイン通路を転動し、保留手段により所定の位置に停止される。
この保留位置において、読込書込手段によってICコインの記憶情報が読込書き込みされる。
以上より、コインは逸らせ手段によって確実にコイン通路に落下させられるので、装置の小型化をはかることができる利点がる。
本発明の価値媒体処理装置の第4の好ましい実施態様において、投入阻止手段がコインの逸らせ手段と逆位相でICコイン通路に進退する。
換言すれば、ICコインがICコイン通路に存在する場合、投入阻止手段によって投入口は実質的に閉止され、投入口からICコイン及びコインは投入することができない。
以上より、ICコインの読込書込中に追加でICコインを投入できないので、読込書込エラーを生じることがない利点を有する。
また、投入阻止手段はコインの逸らせ手段と逆位相でICコイン通路に進退するので、逸らせ手段と投入阻止手段との駆動源を共通にできるので安価に製造することができる。
本発明の最良の形態は、所定の厚みを有するコイン、及び、前記コインの厚みよりも厚いICコインとの投入口とを共通にした価値媒体処理装置において、前記投入口に続いて形成した前記ICコインが転動するICコイン通路、前記ICコイン通路に続いて前記ICコイン通路の下方に形成した前記ICコイン通路よりも狭幅のコイン通路、前記ICコイン通路の下部と前記コイン通路の上部とが共通であり、前記ICコイン通路に配置され、選択的に前記ICコインを停止及び開放する前記ICコインの保留手段、前記保留手段によって停止されたICコインの近傍に配置された読込書込手段、前記ICコイン通路における前記保留手段の下流に配置され、ICコインを収納通路又は返却通路へ振り分けるICコイン振分手段、前記第2下向き通路に配置したコインの判別手段、前記第2下向き通路における前記判別手段の判別に基づいてコインを収納通路又は返却通路に振り分けるコイン振分手段、前記ICコイン振分手段及びコイン振分手段の下流に配置され、かつ前記コイン通路の下方に配置された前記ICコイン及びコインのための下向きに傾斜する前記返却通路、前記返却通路に続いて設けられたコイン返却口、前記ICコイン通路に進退可能に配置した逸らせ手段、及び、前記投入口と前記逸らせ手段との間の前記ICコイン通路に配置したICコイン検知手段を備え、通常、前記逸らせ手段は前記ICコイン通路に進出し、前記ICコイン検知手段がICコインを検知したとき前記ICコイン通路から退出し、前記投入口に隣接して前記ICコイン通路に進退自在な投入阻止手段を設け、前記投入阻止手段は前記逸らせ手段の前記ICコイン通路への進退に対し逆位相で前記ICコイン通路に進退する価値媒体処理装置である。
図1は実施例の価値媒体処理装置の斜視図である。
図2は実施例の価値媒体処理装置の正面図である。
図3は実施例の価値媒体処理装置の左側面図である。
図4は実施例の価値媒体処理装置の右側面図である。
図5は実施例の価値媒体処理装置の平面図である。
図6は図5におけるA―A線断面図である。
図7は図4におけるB―B線断面図である。
図8は図4におけるC―C線断面図である。
図9は図4におけるD―D線断面図である。
図10は図5におけるF―F線断面図である。
図11は投入阻止手段の拡大説明図である。
図12は図4におけるG―G線断面図である。
実施例において、コインCは円盤状かつ金属製であって下向き傾斜通路を自重で転動できる。
ICコインICは円盤状であって下向き傾斜通路を自重で転動でき、かつ、非接触で読込若しくは書込可能なアンテナを備えたICチップTPを内蔵し、コインCよりも厚く、かつ、大径である。
コイン形電気的価値情報記憶媒体とは、 ICコインICをいう。
ICコインICはコインCよりも必ずしも大径でなくとも良いが、最高額コインよりも価値が高いことを顧客にイメージさせるため、コインCよりも厚く、かつ、大径であることが好ましい。
本実施例において、ICコインICはコインCに対し厚みが厚く、直径は500円コインよりも大径に作られている。
したがって、ICコインICは少なくともコインCの厚みよりも厚ければ直径はコインCよりも小径であってもよい。
価値媒体処理装置100は、投入口102、ICコイン通路104、コイン通路106、ICコインの保留手段108、読込書込手段112、ICコイン振分手段114、判別手段116、コイン振分手段118、返却通路120、返却口124、キャンセル手段126、ICコインの検知手段128、投入阻止手段132、を含んでいる。
まず、投入口102を説明する。
投入口102は、コインC及び電気的価値情報記憶媒体としてのICコインICを投入される機能を有する。
投入口102は、コインC及びICコインICの投入口を兼用している。
本実施例において、投入口102は縦長矩形であって、その幅はICコインICの厚みよりも僅かに大きく、かつその高さは500円コインの直径よりも僅かに大きく形成されている。
以上より、投入口102にはICコインIC、5円〜500円コイン及びゲームトークンを投入することができる。
コインC及びICコインICの投入口を共通にすることにより、投入口設置範囲を小さくできるので、装置を小型化できる利点を有する。
本実施例において、投入口102はフロントカバ134に形成されている。
フロントカバ134は、金属製の板状のフロントパネル136の前面を覆うように固定されている。
次にICコイン通路104を図6を参照して説明する。
ICコイン通路104は、投入口102に投入されたICコインICが自重により転動する機能を有する。
ICコイン通路104は、投入口102に続いて形成され、投入口102から離れるにしたがって下方に位置する下向きの傾斜通路であり、ICコインガイドレール162、ベース144及びキャンセルカバ146によって下及び左右を囲われた縦長スリット状の通路である。
換言すれば、ICコイン通路104は、ベース144の側面152、キャンセルカバ146の側面160及びICコインガイドレール162によって画定された図6において左下がりに直線的に伸びる通路である。
ICコインガイドレール162は、投入口102の下縁に続いて所定の角度で前下がり(図6において左下がり)に形成された直線状の細長い突起であり、ベース144に一体的に直線状に形成された右ガイドレール162R及びキャンセルカバ146に一体的に右ガイドレール162Rに対象に突出形成された左ガイドレール162Lを含んでいる。
右ガイドレール162R及び左ガイドレール162Lの上面は、それらが近づくにしたがって下方に斜面に成形されている。
右ガイドレール162R及び左ガイドレール162Lの上面は対称に形成されている。
これによりICコインICは、左右のガイドレールからICコイン通路104のセンタに位置するよう案内されながら転動する。
ベース144は、フロントパネル136に対し直角に固定された垂立する非磁性体よりなるほぼ矩形の板状体である。
ベース144の側面152は、投入されたコインC及びICコインICのガイドのため、投入口102の側面140と同一平面内に位置される。
ベース144は、樹脂によって一体成形することが好ましい。
キャンセルカバ146は、非磁性体よりなるほぼ矩形の板状体であり、上端部がベース144の軸受154A、154Bに取り付けられた軸156に揺動自在に支持され、付勢用のスプリング158によってベース144に近づくよう回動力を受け、下端の突起159をベース144に突き当てることにより側面152及び160間が所定の間隔になるよう設定してある。
キャンセルカバ146は、樹脂により一体成形することが好ましい。
キャンセルカバ146のベース144側のICコインガイド側面160から左ガイドレール162Lが突出している。
次にコイン通路106を図6を参照して説明する。
コイン通路106は、投入口102に投入されたコインCを案内する機能を有する。
コイン通路106は、ICコイン通路104に連続し、その隣接下方において、ICコイン通路104と平行に直線的に伸びている。
コイン通路106の幅はICコインICの厚みよりも薄く、5円〜500円コインの中で最も厚い500円硬貨の厚みよりも僅かに広い幅を有している。
換言すれば、コインCはコイン通路106に落下できるが、ICコインICは落下できずにICコインガイドレール162上を転動する。
コイン通路106は、コインガイドレール166、ベース144及びキャンセルカバ146によって囲われた断面矩形の縦長直線状通路である。
換言すれば、コイン通路106は、投入口102から遠ざかるにしたがって下向きに傾斜し、その上端はICコイン通路104に連通している。
さらに、コイン通路106を大径の500円コインが転動する時、その上端はICコイン通路104を移動する。
換言すれば、ICコイン通路104の下部とコイン通路106の上部は共通の通路として機能する。
コインCは投入口102から投入された直後、ICコイン通路104をほぼ直径分移動した後、コイン通路106に落下する。
よって、投入口102に連なるICコイン通路104は、ICコイン通路104との共通通路170である。
キャンセルカバ146の側面160の下端からコインガイドレール166が突出し、コインガイドレール166上面はベース144側に向かって下降するよう傾斜している。
この傾斜により、コインCはベース144にもたれつつ転動するので転動位置が安定する効果がある。
ベース144の側面152とコインガイド側面164との間隔は、選別するコインCの最大厚みよりも僅かに大きく設定されている。
コイン通路106は、ベース144とキャンセルカバ146及びコインガイドレール166によって構成される。
コインガイドレール166は、転動開始ガイドレール148及びガイドレール150によって構成される。
ガイドレール150は、ICコインガイドレール162と平行に形成されている。
転動開始ガイドレール148は、フロントパネル136に隣接したキャンセルカバ146に固定された台形の金属板であり、ガイドレール150に連なる落下転動面168が湾曲して形成されている。
コインCの落下によって落下転動面168が摩耗しないため、及び、コインCの転動速度向上のためである。
コイン通路106は、ベース144の側面152、キャンセルカバ146のコインガイド側面164及びコインガイドレール166によって画定された図6において右下がりに直線的に伸びる通路である。
以上より、コインCは側面160及びコインガイド側面164によって側面を案内されつつ立った状態でコインガイドレール166上を転動可能である。
次にキャンセル手段126を図4を参照して説明する。
キャンセル手段126は、ICコイン通路104若しくはコイン通路106においてジャムしたコインC、又は、投入したコインCをキャンセルし、返却口124に戻す機能を有する。
本実施例において、キャンセル手段126は、キャンセルカバ146、キャンセルレバ174、及び、第1リンク機構176を含んでいる。
まず、キャンセルレバ174を説明する。
キャンセルレバ174は、顧客がコインCをキャンセルするために操作するレバであり、ベース144から横方向に突出する固定軸178にその中間を回転自在に取り付けられている。
その操作レバ180はフロントカバ134の投入口102に対し右側下方に形成された開口182からフロントカバ134の前方に突出され、顧客によって押し下げ可能に配置されている。
下部レバ184は、フロントパネル136に対し平行に下方に伸び、図4に示すほぼ垂立する待機位置においてストッパ(図示せず)により停止され、保持される。
次に第1リンク機構176を説明する。
第1リンク機構176は、下部レバ184が図4において反時計方向に回動された場合、キャンセルカバ146の下端をベース144から遠ざける方向に移動させる機能を有する。
第1リンク機構176は、ベース144から横方向に延びるステー185から上方に突出する軸188に回動自在に取り付けられたL形の第1揺動レバ190を含んでいる。
揺動レバ190の第1レバ190Aは下部レバ184によって押動され、図9において時計方向へ回動される。
揺動レバ190の第2レバ190Bは、ベース144の開口を貫通してキャンセルカバ146の下端部に当接し、押動可能である。
キャンセルレバ174が図4において反時計方向に回動された場合、下部レバ184は第1レバ190Aを押動するので、第2レバ190Bはキャンセルカバ146の下端部を押してベース144から離隔させる。
これにより、キャンセルカバ146は軸156を支点に回動し、ベース144に対し傾斜され、コインガイドレール166の側端面と側面152との隙間はコインCの厚み以上にされ、かつ、ガイドレール150の上面は横方向に対して下向き傾斜になるので、その上に載っているコインCは、自重により落下する。
落下したコインCは、コイン通路106の下方においてベース144に形成され、フロントパネル136側へ下向きに傾斜し、返却通路120を構成するコイン返却ガイドレール192上に落下した後、自重によりその上を図6において右方向へ転動し、返却口124へ転げ落ちる。
返却口124は、コインCの両サイド及び前方を囲う溝状に形成されているので、コインCは返却口124において立った状態で保持される。
次にICコインIC及びコインCの検知手段128を図6を参照して説明する。
検知手段128は、共通通路170に配置され、投入口102に投入された価値媒体がコインCであるかICコインICであるかを判別する機能を有する。
よって、検知手段128は同様の機能を有する他の装置変更することができる。
本実施例において、検知手段128は、ベース144の側面152に配置された第1センサ196と第2センサ198を含んでいる。
本実施例において、第1センサ196及び第2センサ198は、共通通路170を横断する透過型の光電センサであるが、反射型光電センサや接触式センサ等に変更することができる。
第1センサ196は、逸らせ手段122及びICコインガイドレール162の近傍に配置され、コインC及びICコインICによって投射光を遮断され、遮断された時に検知信号を出力する。
第2センサ198は、共通通路170を通過するコインCによっては遮断されないが、大径のICコインICによって遮断される位置に配置されている。
よって、第1センサ196及び第2センサ198の投射光が同時に遮断された場合、ICコインICが投入されたと判別し、逸らせ手段122をICコイン通路104から退出させる。
次にキャンセル不作動手段220を図を参照して説明する。
キャンセル不作動手段220は、投入口102にICコインICが投入された場合、キャンセル手段126、具体的にはキャンセルレバ174を不作動にする機能を有する。
よって、キャンセル不作動手段220は、同様の機能を有する他の装置変更することができる。
本実施例において、キャンセル不作動手段220は、キャンセルレバ174を機械的に不作動にする。
キャンセル手段126が機械的に不作動にされる構造は、安価に構成できる利点がある。
キャンセル不作動手段220は、一部を後述の逸らせ手段122と共用しているので、主要部の説明は逸らせ手段122の説明において説明する。
逸らせ手段122が非逸らせ位置にある場合、一体的に移動する第2ストッパ224がキャンセルレバ174に一体的に形成された係止部226の回動経路に突出し、キャンセルレバ174の回動を阻止する。
次に判別手段116を説明する。
判別手段116は、コイン通路106を転動するコインCの正偽及び金種を判別する機能を有する。
判別手段116は、コイン通路106に沿ってベース144及びキャンセルカバ146に相対して固定されたコアにコイルを巻きつけたコイル体232、234、236を含んでいる。
コイル体232は、コインCの直径を検知するために用いられる。
コイル体234は、コインCの厚みを検知するために用いられる。
コイル体236は、コインCの材質を検知するために用いられる。
これらコイル体232、234、236からの出力を判別回路(図示せず)に入力し、所定の基準値と比較してコインCの正貨及び偽貨並びに金種を判別する。
判別手段116は偽貨の場合、コイン振分手段118にキャンセル信号CSを出力する。
次にコイン振分手段118を説明する。
コイン振分手段118は、コイン通路106を転動するコインCをコイン返却通路191若しくは保留金庫へのコイン収納通路244Cに振り分ける機能を有する。
コイン振分手段118は、コイン振分体246と第1電磁アクチュエータ248と第2リンク機構252を有する。
コイン振分体246は、コイン通路106の延長上のキャンセル位置CP若しくは収納通路244Cへ案内する収納位置SPに位置可能である。
コイン振分体246は、ベース144から横方向へ突出する固定軸258に回転自在に取り付けられた第2揺動レバ254の先端から横方向に向かってコイン通路106に延びる棒体である。
第2揺動レバ254の他端は、第1電磁アクチュエータ248の鉄心260にリンク機構252によってリンク結合されている。
鉄心260は、スプリング(図示せず)により、図4において左方向へ付勢され、通常、キャンセル位置CPに保持される。
判別手段116が真正コインと判別した場合、第1電磁アクチュエータ248が励磁され、鉄心260が図4において右方へ移動されるので、第2揺動レバ254は反時計方向へ回動され、コイン振分体246は収納位置SPに移動され、保持される。
コイン振分体246が収納位置SPに保持される場合、コイン通路106を転動するコインCは、コインガイドレール166からコイン振分体246上に落下してコイン収納通路244Cに案内される。
コイン振分体246がキャンセル位置CPに位置する場合、コイン通路106から落下したコインCはコイン振分体246に当接して図6において右方へ案内されるので、コイン返却通路191のコインキャンセルガイドレール192上を転動して返却口124へ戻される。
次に逸らせ手段122を図6、7を参照して説明する。
逸らせ手段122は、投入口102に投入されたコインCをコイン通路106に案内する機能を有する。
逸らせ手段122は、逸らせ体262、第3リンク機構264、及び第2電磁アクチュエータ266を含んでいる。
逸らせ体262は、板状であり、図6に示すようにL形に形成され、ベース144に対し平行に固定された固定軸268に回動自在に取り付けた第3揺動レバ270の一端に対し直角に位置している。
逸らせ体262は垂立部272及び下向き傾斜部274を有し、投入されたコインCは垂立部272に衝突して転がり慣性力を消去され、自重で下方へ落下した後、ガイドレール162L、162Rの傾斜によってコイン通路106の上端開口に案内された後、転動開始ガイドレール148の転動面168上に落下する。
第3揺動レバ270の固定軸268よりもベース144に遠い位置から上方に突出する軸276にリンク278の端部が回動自在に取り付けられている。
リンク278の他端は、第2電磁アクチュエータ266の鉄心280に回動自在に取り付けられている。
鉄心280は、スプリング(図示せず)によって突出方向に付勢されている。
よって、第2電磁アクチュエータ266が励磁され、鉄心280が吸引され、図7において上方へ移動された場合、第3揺動レバ270は反時計方向へ回動され、逸らせ体262はICコイン通路104の共通通路170に進行し、共通通路170をほぼ横断するよう位置する。
第2電磁アクチュエータ266が消磁された場合、鉄心280は図示しないスプリングにより図4における左方へ移動される。
第3揺動レバ270は反時計方向へ回動され、逸らせ体262が共通通路170(ICコイン通路104)から退出する(図4,5、7の位置)。
このとき、後述のように、投入阻止部材306が投入口102に隣接したICコイン通路104に進出しているので、コインCを投入することはできない。
傾斜部274の背面側にキャンセル不作動手段220としての第2ストッパ224が突出形成されている。
第2ストッパ224は、第3揺動レバ270の逸らせ体262がICコイン通路104から退出した場合、揺動レバ180に一体に形成された係止部226の回動経路に進出し、その回動を阻止する。
逸らせ体262がICコイン通路104に進行した場合、第2ストッパ224は係止部226の回動経路から退出するので、揺動レバ180はキャンセルのための回動が可能である。
次にICコイン保留手段108を説明する。
ICコイン保留手段108は、ICコインICが投入された場合、ICコインICをICコイン通路104に保留する機能を有する。
ICコイン保留手段108は、停止片282及び第2電磁アクチュエータ266との第4リンク機構283を含んでいる。
停止片282は、ICコイン通路104の上方において、ベース144から側方に突出する固定軸284に回動自在に取り付けられ、ベース144に隣接し、ベース144に対し平行な平面内において回動できる。
第4リンク機構283は、鉄心280に固定され、ベース144にガイドされつつ横方向に往復動可能に設けたスライド片287、スライド片287から横方向へ突出するピン288及び、停止片282に形成した長孔290を含み、ピン288が長孔290にスライド可能に挿入されている。
第2電磁アクチュエータ266が消磁されている場合、スライド片287は図4において最左方に位置しているので、停止片282は図6において時計方向に回動された保持位置SPに保持される。
停止片282が保持位置SPに位置する場合、ICコインガイドレール162上を転動してきたICコインICは、停止片282の先端に当接して転動を阻止され、保留位置HPに保持される。
第2電磁アクチュエータ266が励磁された場合、鉄心280が図4において右方へ移動されるため、停止片282は図6において反時計方向へ回動される。
これにより、停止片282の先端はICコインICに当接しない位置に移動され、ICコインICはICコイン通路104を図6においてさらに左方へ転動可能になる。
ICコイン通路104を転動するICコインICは、ICコイン振分手段114によってICコイン収納通路244IC又はICコイン返却通路313へ案内される。
次に投入阻止手段132を図7、11を参照して説明する。
投入阻止手段132は、ICコインICが保留位置HPに保留されている場合、コインC及びICコインICを投入口102に投入できないようにする機能を有する。
投入阻止手段132は、第3揺動レバ270の支軸である固定軸268と同軸に支持されたL形レバ302及びL形レバ302を固定軸268に対し図11において時計方向に弾性的に付勢するスプリング304を含んでいる。
L形レバ302の先端が阻止片306である。
阻止片306は、投入口102の後方のフロントパネル136に近接した位置において、共通通路170に進退可能である。
よって、逸らせ体262と阻止片306とは第3揺動レバ270の揺動によって反対位相で共通通路170に進退する。
詳述すれば、逸らせ体262が共通通路170に位置している場合、阻止片306は共通通路170から退出する。
逸らせ体262が共通通路170から退出している場合、阻止片306は投入口102に相対する共通通路170に位置する。
よって、阻止片306が共通通路170に位置する場合、コインC及びICコインICを投入口102に投入することが出来ない。
次に読込書込手段112を説明する。
読込書込手段112は、保留位置HPに保留されたICコインICのICチップTPと価値情報を通信によって読込書込する機能を有する。
本実施例においては、読込書込手段112は、ベース144に固定され、通信機能を有するIC及びアンテナを搭載した通信基板311である。
次にICコイン振分手段114を説明する。
ICコイン振分手段114は、停止片282による保持を解除されたICコインICをICコイン収納通路244IC若しくはICコイン返却通路313に振分る機能を有する。
ICコイン振分手段114は、ICコイン振分体314及び第3電磁アクチュエータ316を含んでいる。
ICコイン振分体314は縦軸318がベース144に形成された軸受318A、318Bに回転自在に支持されている。
縦軸318の上端部に側方に突出する被動レバ325が固定され、被動レバ325の自由端は第3電気アクチュエータ316の鉄心326の先端に固定された駆動体328の孔332に挿入されている。
第3電気アクチュエータ316が消磁されている場合、鉄心326はスプリング(図示せず)によって突出され図12に示す待機位置に保持される。
待機位置において、ICコイン振分体314は図9の位置に保持され、一側面である返却案内面334はICコイン通路104を形成する側面152に連なって後、下方に向かうにしたがって横方向へ突出するよう緩やかに湾曲している。
この湾曲によって、ICコインICは、ICコイン返却通路313に案内される。
ICコイン返却通路313は、ガイドレール150上に形成され、隔壁335によって区切られてコイン返却通路191に並列配置されている。
隔壁335はキャンセルカバ146の延長上に位置している。
第3電気アクチュエータ316が励磁された場合、ICコイン振分体314は図9において時計方向に回動され、返却案内面334の裏面側の収納案内面336がキャンセルカバ146の側壁の延長上に位置する。
収納案内面336は、ICコインICをIC収納通路244ICに案内するよう湾曲形成されている。
これにより、ICコインICはICコイン収納通路244ICへ案内される。
ICコイン収納通路244ICは、ベース144によってコイン収納通路244Cに対し区画され、並列配置されている。
なお、コイン収納通路244Cに糸吊り防止手段320を配置することが好ましい。
本実施例の糸吊り防止手段320は、軸322に対し揺動可能に取り付けた扇形の阻止体324である。
通常、重力により阻止体324の一部が収納通路244に突出した状態に垂下される。
正貨コインCが通過する場合、阻止体324は当該コインCにより移動され、当該コインCは通過することが出来る。
コインCが通過した後、阻止体324は自己モーメントにより元に戻る。
これにより、糸吊りしたコインCを引き上げた場合、当該コインCによって阻止体324は収納通路244C内に引き入れられるように力を受けるのでようとしても阻止体324に移動を阻止され、引き上げることはできない。
フロントカバ134にICコインIC若しくはICカードCDのICチップTPに記憶された価値情報を表示するための表示器330を装着することが好ましい。
表示器330は、上向きに形成し、顧客から見えやすいように配置することが好ましい。
また、フロントカバ134を透光性樹脂にて製造し、フロントカバ134裏面側のフロントパネル136に多数のLEDを配置して発光させることにより、装飾性を高めることができる。
さらに、スピーカーを組み込むことにより、音楽やアナウンスを流すことができる。
次に本実施例の作用を説明する。
まず正貨コインCを投入したケースを説明する。
本価値媒体処理装置100がスタンバイ状態にない場合、逸らせ手段122の第2電磁アクチュエータ266は、消磁され、鉄心280がスプリング(図示せず)によって下方に移動され、リンク278を介して第3揺動レバ270は時計方向へ回動され、最時計回り位置に位置する(図7の状態)。
これにより、逸らせ体262は共通通路170から退出した位置に保持される。
一方、逆位相に移動される投入阻止片306は、共通通路170に進出している。
よって、投入口102には、コインC及びCコインICを投入することができない。
本価値媒体処理装置100がスタンバイ状態にされた場合、第2電磁アクチュエータ266は励磁され、鉄心280が図7において引き上げられ、リンク278を介して第3揺動レバ270は反時計方向へ回動される。
これにより、逸らせ体262は共通通路170に進出し、投入阻止片306は共通通路170から退出する。
よって、投入口102にコインC又はICコインICをそれぞれ投入可能になる。
コイン振分手段118の第1電磁アクチュエータ248は消磁され、鉄心260はスプリング(図示せず)によって図4において右方へ移動されるので、第2リンク252を介して第2揺動レバ254が最時計方向に回動される(図4の状態)。
これにより、コイン振分体246はキャンセル位置CP(図6における実線位置)に保持される。
ICコイン振分手段114の第3電磁アクチュエータ316も消磁され、キャンセル位置に保持される。
換言すれば、ICコイン振分体314の返却案内面334がベース144の側壁152に連続的に連なっている位置に保持される(図9の状態)。
投入口102に投入されたコインCは、コイン通路106に落下し、又は、左ガイドレール162L及び/又は右ガイドレール162R上を転動してICコイン通路104における共通通路170において図6において左方斜め下へ移動し、逸らせ体262の垂立部272に衝突する。
コインCは直径が小さいため、第1センサ196及び第2センサ198の光軸を同時に遮断することはないので、第2電磁アクチュエータ266は励磁されたままである。
垂立部272に衝突したコインCは投入口102側へ跳ね返って横方向への移動慣性力を消滅させられ、重力により落下して左ガイドレール162L及び右ガイドレール162Rの傾斜によってコイン通路106の上部へ案内された後、転動開始ガイドレール148上に落下する。
転動開始ガイドレール148の転動面168に落下したコインCは、その円弧面により加速されつつ転動し、次いでガイドレール150上を転動する。
この転動時、コインCが大径コイン、例えば500円コインの場合、500円コインの上部はICコイン通路104を移動する。
コインCはガイドレール150上を転動する過程でセンサ体236、234、232に順次相対し、コインCの材質、厚み及び直径に関する識別情報を検知される。
判別手段116は、これらの識別情報からコインCの真偽及び金種を判別する。
本ケースは正貨であるため、正貨として判別され、第1電磁アクチュエータ248が所定時間励磁される。
この励磁によって、鉄心260は図4において右方へ引かれるので、第2揺動レバ254は反時計方向へ回動される。
これにより、振分体246は図6に示す保留位置SPへ移動される。
ガイドレール150から落下したコインCはコイン振分体246上に落下して図6における左方へ跳ね返り、コイン収納通路244Cへ案内される。
コイン収納通路244Cを落下するコインCは、阻止体324を図6において時計方向へ回動させて通過し、保留金庫(図示せず)に保留される。
保留されたコインCを糸吊りにより引き上げようとしても前述のように阻止片324に阻止されて引き上げることができない。
次に偽コインが投入されたケースを説明する。
投入口102に投入された偽コインは、前述同様にコイン通路106のガイドレール150上を転動する。
判別手段116はセンサ体236、234、232からの識別情報に基づき偽信号を出力するので、第1電磁アクチュエータ248は励磁されない。
これにより、コイン振分体246は図6におけるキャンセル位置CPを維持するので、偽コインは振分体242に衝突してコイン返却通路191へ案内され、返却口124に保持されてキャンセルされる。
次にICコインICを投入口102に投入したケースを説明する。
ICコインICは、ICコインガイドレール162上を転動してICコイン通路104を図6において右方から左方へ転動する。
ICコインICは、転動途上で第1センサ196及び第2センサ198の投射光を遮断するので、検知手段128はICコインICとして検知する。
これにより、第2電磁アクチュエータ266が消磁され、鉄心280が図5において下方へ移動されるので、第3揺動レバ270は時計方向へ回動され、逸らせ体262は共通通路170から退出すると共にICコイン投入阻止片306は共通通路170に進出し、コインCは投入不可能になる(図5、12に示す状態)。
また、スライド片287、ピン288を介して係止片282が図6の位置に回動され、ICコインIC保持位置HPに保持される。
さらに、第2ストッパ224が係止部226の回動経路に突出するので、キャンセルレバ174も回動されることができない。
逸らせ体262の共通通路170からの退出により、ICコインICはICコインガイドレール162上を転動して上端部が係止片282によって停止され、保留位置HPにおいて保留される(図6)。
ICコインIC保留位置HPに保留された後、読込書込手段112によってICコインICに内蔵されたICチップTPと通信し、価値情報を読込若しくは書き込む。
ICコインICが保留位置HPに保留された場合、前述のようにキャンセルレバ174を回動させることが出来ないので、ICコインICはベース144とキャンセルカバ146間に保持されて位置が安定するので読込書込エラを生じることはない。
ICコインICの価値情報がゼロになった場合、ICコイン振分手段114の第3電磁アクチュエータ316が励磁され、図12において駆動体328が上方に移動されるので、被動レバ325の先端が上方へ移動されるので、縦軸318は反時計方向へ回動される。
この回動によって、ICコイン振分体314が図9において時計方向に回動され、収納案内面336がキャンセルカバ146の壁面と面一になる収納位置に保持される。
次いで第2電磁アクチュエータ266が励磁され、図7において上方へ移動される。
これにより、スライド片287が同方向へ移動され、ピン288を介して係止片282が図6において反時計方向に回動され、非保持位置に移動される。
係止片282の係止を解除されたICコインICは、ICコインガイドレール162の傾斜によって転動を開始し、ICコイン振分体314に達する。
ICコイン振分体314が保留位置にあるため、ICコインICは収納案内面336に案内されてICコイン収納通路244ICへ案内される。
ICコインICに価値情報が残存している場合、第3電磁アクチュエータ316は励磁されず、キャンセル位置に保持される。
換言すれば、ICコイン振分体314の返却案内面334がベース144の側面152と面一の位置に保持される。
この場合、ICコインICは、ICコイン振分体314によってICコイン返却通路313に案内され、返却口124へ戻される。
図1は実施例の価値媒体処理装置の斜視図である。 図2は実施例の価値媒体処理装置の正面図である。 図3は実施例の価値媒体処理装置の左側面図である。 図4は実施例の価値媒体処理装置の右側面図である。 図5は実施例の価値媒体処理装置の平面図である。 図6は図5におけるA―A線断面図である。 図7は図4におけるB―B線断面図である。 図8は図4におけるC―C線断面図である。 図9は図4におけるD―D線断面図である。 図10は図5におけるF―F線断面図である。 図11は投入阻止手段の拡大説明図である。 図12は図4におけるG―G線断面図である。
符号の説明
C コイン
IC ICコイン
100 価値媒体処理装置
102 投入口
104 ICコイン通路
106 コイン通路
108 ICコインの保留手段
112 読込書込手段
114 ICコイン振分手段
116 判別手段
118 コイン振分手段
122 逸らせ手段
124 返却口
128 ICコイン検知手段
126 投入阻止手段
191 コイン返却通路
244C コイン収納通路
224IC ICコイン収納通路
313 ICコイン返却通路

Claims (1)

  1. 所定の厚みを有するコイン(C)、及び、前記コインの厚みよりも厚いICコイン(IC)との投入口(102)を共通にした価値媒体処理装置において、
    前記投入口に続いて形成した前記ICコインが転動するICコイン通路(104)、
    前記ICコイン通路に続いて前記ICコイン通路の下方に形成した前記ICコイン通路よりも狭幅のコイン通路(106)、
    前記ICコイン通路に配置され、選択的に前記ICコインを停止及び開放する前記ICコインの保留手段(108)、
    前記保留手段によって停止された前記ICコインの近傍に配置された読込書込手段(112)、
    前記ICコイン通路における前記保留手段の下流に配置され、前記ICコインをICコイン収納通路(244IC)又は返却通路(224IC)へ振り分けるICコイン振分手段(114)、
    前記コイン通路に配置した、前記コインの判別手段(116)、
    前記コイン通路における前記判別手段の判別に基づいて前記コインをコイン収納通路(244C)又は返却通路(191)に振り分けるコイン振分手段(118)、
    前記返却通路に続いて設けられた共通の返却口(124)
    を有する価値媒体処理装置。
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