JP5106608B2 - 読み上げ支援装置、方法、およびプログラム - Google Patents
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Description
(本実施形態)
本実施形態に係る読み上げ支援装置について図1のブロック図を参照して説明する。
本実施形態に係る読み上げ支援装置100は、ユーザ指示受信部101、部分文書抽出部102、語句抽出部103、詳細属性取得部104、提示候補生成部105、候補提示部106、音声合成部107、形態素解析辞書108、および用語辞書109を含む。なお、本実施形態では、外部から自動読み上げの対象となる文書(以下、入力文書という)の文字列を音声合成部107が音声として出力している状態(読み上げている状態)を仮定するが、外部の音声合成装置を支援する読み上げ支援装置であってもよい。
語句抽出部103は、部分文書抽出部102から部分文書を受け取り、形態素解析辞書108を参照して部分文書を形態素解析し、文書の読み直しの開始位置の対象となる品詞である語を候補語として抽出する。さらに、候補語と候補語を形態素解析した情報(以下、形態素解析情報という)とを対応付けた候補語情報を得る。語句抽出部103の動作については、図4および図5を参照して後述する。
詳細属性取得部104は、語句抽出部103から候補語情報を受け取り、形態素解析辞書108と用語辞書109とを参照して、候補語情報ごとに候補語に関する情報を示す属性情報を取得し、候補語情報と属性情報とを対応付けた詳細属性情報を得る。属性情報は、例えば候補語の他の読み候補や、同音異義語などである。詳細属性取得部104の動作については、図6および図7を参照して後述する。
候補提示部106は、提示候補生成部105から提示順序と詳細属性情報とを受け取り、提示順序に従って候補語と候補語の属性情報とを提示する。また、候補提示部はユーザ指示受信部101から指示信号を受け取った場合に、別の候補語などを提示する。
音声合成部107は、外部から入力文書を受け取り、文書の文字列を音声として出力し、文書の読み上げを行う。また、音声合成部107は、候補提示部106から候補語と候補語の属性情報とを受け取り、音声情報に変換して外部に音声として出力する。
形態素解析辞書108は、形態素解析をおこなうためのデータを格納する。
用語辞書109は、例えば、データリポジトリであって、アクセス可能な状態にある国語辞書、技術用語辞書、オントロジ、または百科辞典的情報が格納されるが、これらに限定されない。
なお、形態素解析辞書108および用語辞書109は、それぞれ外部にある辞書を参照しネットワークを介してwebなどから適宜必要な情報を取得するようにしてもよいし、語句抽出部103および詳細属性取得部104がそれぞれ、形態素解析辞書108および用語辞書109を含んでもよい。
部分文書として抽出する対象は、ユーザが指示を入力した時点で読み上げていた語を含む文や、その読み上げていた語を含む文に先行する文、ある期間を設定しその期間内で読み上げられた文、またはそれらの組み合わせでもよい。さらに、文の途中でユーザから指示があった場合は、その一文の文末までといった、未だ読み上げていない部分を含めて部分文書としてもよい。図2の例では、ユーザからの指示があり、部分文書抽出部102がユーザ指示受信部101から指示信号を受け取った時点で読み上げられていた直前の2文を部分文書とする。なお、ここでは、図2に示す(A)の時点でユーザからの指示信号を受け取った場合を想定する。
ステップS301では、部分文書抽出部102から部分文書を受け取り、部分文書に対して形態素解析をおこなう。
ステップS302では、形態素解析結果から、接尾語および非自立語を除外した名詞を候補語として抽出する。なお、本実施形態では、接尾語および非自立語を除いた名詞を抽出したが、これに限らず、形容詞または動詞を抽出してもよい。また、文字種に着目し、アルファベットによる単語、または数値表現が出現した場合に、それらを抽出してもよい。
ステップS303では、ステップS302で抽出された候補語と、対応する見出し表記、読み、名詞、属性(固有名詞)の情報、及び出現順序とをそれぞれ対応付けて候補語情報を得る。
図4Aから図4Cまでは、図2に示す部分文書の形態素解析結果を示す。カラム401は、部分文書が品詞ごとに区切られた表層表現、カラム402が各品詞に対応付けられた形態素解析情報である。形態素解析情報としては、品詞名、読み、活用形などがある。なお、「*」は情報がないことを示す。
図4Aから図4Cまでの形態素解析結果のうち、カラム402の詳細情報に含まれる品詞名が「名詞」である品詞を候補語としてカラム401から抽出する。具体的には、図4Aでは、「湾岸」「雨脚」が、図4Bでは、「リア」「遮光」といった候補語が抽出される。また、抽出された候補語に対応する形態素解析情報も共に抽出され、候補語と形態素解析情報とを合わせて候補語情報として格納される。ID501は、部分文書の先頭から抽出された候補語の順番、つまり候補語の出現順序を示す。表記502は、図4のカラム401から抽出された候補語の表記である。形態素解析結果503は、名詞に対応する詳細情報である。ここでは、品詞名、名詞の種類、読みが格納されるが、これらに限らない。以上より、ID501と、表記502と、形態素解析結果503とがそれぞれ対応付けられて候補語情報504となる。
ステップS601では、1つの候補語に関する候補語情報を受け取る。
ステップS613では、候補語に対して、他の連接パターン、すなわち他の品詞の区切り位置を保持する。ここでは、全ての連接パターンを保持することが望ましい。
第3カラムまでが語句抽出部103からの候補語情報であり、第4カラム以降の連接コスト701、他の読み702、異義語703、内部索引または内部辞書704、および外部辞書705といった要素を合わせた情報が属性情報706である。これら候補語情報504と属性情報706とを合わせたものが詳細属性情報707となる。例えばID501(8)の語では、形態素解析の結果、固有名詞で読みは「サエグサ」が得られているが、属性情報を取得した結果、他の読み候補として「ミエ」や「サンシ」などが保持されていることを示している。
ステップS801では、候補語を1つ抽出する。なお、ここでは、図7に示すID501が大きい順に抽出する。すなわち、文書の読み直しの指示信号を受け取った時点に近い候補語から遡って抽出する。
ステップS802では、抽出した候補語に対して属性情報が保持されているかどうかを判定する。属性情報が保持されていない場合は、ステップS805へ進み、属性情報が保持されている場合は、ステップS803へ進む。
ステップS803では、保持されている属性情報に応じて重み付けを行い、ノードを生成する。
ステップS804では、属性情報の取得結果に応じて、ステップS803において重み付けした値を補正する。なお、ステップS803とステップS804とにおけるノードに対する重み付けは、以下の式(1)を用いて算出することができる。
ステップS806では、各候補語のノードの重みと、候補語ノードごとの距離を考慮して基点からリンクを張る。ノード間の重み付けは、以下の式(2)を用いて算出すればよい。
ステップS1101では、ユーザの指示が発生する。なお、以下では、図2に示す(B)の位置、つまり「は」という語を読み上げ終わった位置でユーザの指示が発生した場合を想定する。
ステップS1201では、ユーザから指示が発生する。ここでは文書中の「航跡」(読み:コーセキ)が候補語とする。
本変形例では、文書のコンテンツおよび種類に応じた候補語の提示順序と候補語に関する属性情報とを対応付けたモデルを参照することにより、提示順序と提示する属性情報とを変更する点が本実施形態と異なる。
本実施形態の変形例に係る読み上げ支援装置1300は、ユーザ指示受信部101、部分文書抽出部102、語句抽出部103、詳細属性取得部104、提示候補生成部1303、候補提示部106、音声合成部107、形態素解析辞書108、用語辞書109、提示用モデル1301、および文書判定部1302を含む。
また、記録媒体からコンピュータや組み込みシステムにインストールされたプログラムの指示に基づきコンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)や、データベース管理ソフト、ネットワーク等のMW(ミドルウェア)等が本実施形態を実現するための各処理の一部を実行してもよい。
さらに、本実施形態における記録媒体は、コンピュータあるいは組み込みシステムと独立した媒体に限らず、LANやインターネット等により伝達されたプログラムをダウンロードして記憶または一時記憶した記録媒体も含まれる。
また、記録媒体は1つに限られず、複数の媒体から本実施形態における処理が実行される場合も、本実施形態における記録媒体に含まれ、媒体の構成は何れの構成であってもよい。
また、本実施形態におけるコンピュータとは、パソコンに限らず、情報処理機器に含まれる演算処理装置、マイコン等も含み、プログラムによって本実施形態における機能を実現することが可能な機器、装置を総称している。
Claims (8)
- 文書の文字列を音声として読み上げる音声合成装置を支援する読み上げ支援装置であって、
ユーザの指示を受け付け、指示信号を生成する指示受信部と、
前記文書の読み上げ時に前記指示信号を受け取った場合、該指示信号を受け取った時に読み上げられていた語を含んだ前後のある範囲である前記文書の一部を、部分文書として抽出する文書抽出部と、
前記部分文書に含まれる文を形態素解析し、前記部分文書から、文書の読み直しの開始位置の対象となる品詞である語を1以上の候補語として抽出する語句抽出部と、
前記候補語に関する、読み候補を含む情報を示す属性情報を候補語ごとに取得する詳細属性取得部と、
前記候補語から前記読み上げられていた語までの文字数を示す距離に対応する値を含む重み付けをおこない、該重み付けに対応して優先して提示する候補語を判定し提示順序を生成する提示候補生成部と、
前記提示順序に応じて、前記候補語と該候補語に対応する属性情報とを提示する候補提示部と、を具備することを特徴とする読み上げ支援装置。 - 前記詳細属性取得部は、前記属性情報の要素として、前記候補語の複数の読み候補と、該候補語の同音異義語と、および内部文書と外部文書との少なくとも1つから該候補語の人名または該候補語の正式名称とを取得することを特徴とする請求項1に記載の読み上げ支援装置。
- 前記提示候補生成部は、ユーザによる前記読み候補の選択結果に応じて、文書読み上げ時の前記候補語の読みの優先度を変更することを特徴とする請求項1に記載の読み上げ支援装置。
- 前記候補提示部は、前記候補語を提示中にユーザから第1指示があった場合は、該候補語の次の読み候補を提示し、ユーザから第2指示があった場合は、別の候補語を提示し、ユーザから第3指示があった場合は、提示中の前記候補語の属性情報の要素とは別の要素を提示することを特徴とする請求項2に記載の読み上げ支援装置。
- 文書の種類を判定して判定結果を得る文書判定部と、をさらに具備し、
前記提示候補生成部は、前記判定結果と、文書の種類に応じた候補語の提示順序と該候補語の属性情報とを対応付けたモデルとを参照して、前記提示順序と候補語の属性情報の要素が提示される順番を変更することを特徴とする請求項1に記載の読み上げ支援装置。 - 前記提示候補生成部は、属性情報の要素を取得した数と、該要素ごとの重み係数とを用いて候補語ごとの重み付けをさらにおこない、候補語の前記距離が近いほど該候補語の重み付けを大きくすることを特徴とする請求項1に記載の読み上げ支援装置。
- 文書の文字列を音声として読み上げる音声合成装置を支援する読み上げ支援方法であって、
ユーザの指示を受け付け、指示信号を生成し、
前記文書の読み上げ時に前記指示信号を受け取った場合、該指示信号を受け取った時に読み上げられていた語を含んだ前後のある範囲である前記文書の一部を、部分文書として抽出し、
前記部分文書に含まれる文を形態素解析し、前記部分文書から、文書の読み直しの開始位置の対象となる品詞である語を1以上の候補語として抽出し、
前記候補語に関する、読み候補を含む情報を示す属性情報を候補語ごとに取得し、
前記候補語から前記読み上げられていた語までの文字数を示す距離に対応する値を含む重み付けをおこない、該重み付けに対応して優先して提示する候補語を判定し提示順序を生成し、
前記提示順序に応じて、前記候補語と該候補語に対応する属性情報とを提示することを具備することを特徴とする読み上げ支援方法。 - 文書の文字列を音声として読み上げる音声合成装置を支援する読み上げ支援プログラムであって、
コンピュータを、
ユーザの指示を受け付け、指示信号を生成する指示受信手段と、
前記文書の読み上げ時に前記指示信号を受け取った場合、該指示信号を受け取った時に読み上げられていた語を含んだ前後のある範囲である前記文書の一部を、部分文書として抽出する文書抽出手段と、
前記部分文書に含まれる文を形態素解析し、前記部分文書から、文書の読み直しの開始位置の対象となる品詞である語を1以上の候補語として抽出する語句抽出手段と、
前記候補語に関する、読み候補を含む情報を示す属性情報を候補語ごとに取得する詳細属性取得手段と、
前記候補語から前記読み上げられていた語までの文字数を示す距離に対応する値を含む重み付けをおこない、該重み付けに対応して優先して提示する候補語を判定し提示順序を生成する提示候補生成手段と、
前記提示順序に応じて、前記候補語と該候補語に対応する属性情報とを提示する候補提示手段として機能させるための読み上げ支援プログラム。
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