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JP5100794B2 - シールチェーン - Google Patents

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Description

本発明は、内リンクプレートと外リンクプレートとの間にシール機構を介在させ、シール機構により連結ピンの外周面とブシュの内周面とで構成される軸受部に封入された潤滑剤(例えば、潤滑油、グリース、固体潤滑材など)が外部へ漏れ出すのを防止するとともに、外部から異物(例えば、粉塵等)が侵入するのを防止するシールチェーンに関するものである。
従来から、粉塵等の多い雰囲気中において使用される伝動及び搬送手段として、内リンクプレートと外リンクプレートとの間にシール機構を配置して、ブシュの内周面と連結ピンの外周面とで構成される軸受部に封入されたグリース等の潤滑剤が外部に漏れ出すのを防止するとともに、外部から異物が侵入することを防止するようにしたシールチェーンが使用されており、このシール機構としては従前Oリングのような環状の弾性シール部材あるいは環状の剛性シール部材等が一般的に用いられている。
また、さらにシール機能を改善するようなものとして、内リンクプレートと外リンクプレートとの間に、リップを有する弾性シールリングと弾性シールリングの外側に配置された剛性シールリングとから構成され、主として、ブシュ端面に当接する弾性シールリングのリップによって軸受部に封入された潤滑剤の漏出を防止するとともに、外側に配置された剛性シールリングと内リンクプレートの外側面と隙間から侵入してきた異物についても、このリップによって軸受部に侵入することを防止するようにしたものが提案されていた(特許文献1)。
特開2007−285477号公報
ところが、上述した特許文献1に記載されたようなシール機構は、先細に形成された弾性シールリングのリップの先端がブシュ等の内リンクプレートを構成する部材の端面に当接してリップの押圧力によって充填された潤滑剤を封止しているが、先細のリップがブシュ端面と当接する面積は小さく、またリップ先端の押圧力を大きくすることはリップ先端を摩耗する原因ともなるため、むやみに押圧力を大きくすることが困難であることもあり、封入された潤滑剤を保持するシール能力を高くできず、流動性の高い潤滑剤を使用することが難しいという問題があった。
特に、潤滑剤を与圧して封止した場合や連結ピンの内部に潤滑剤を供給するような手段を講じた場合等、上昇した潤滑剤の内圧に弾性シールリングのリップが抗しきれず、潤滑剤の垂れ流しとなってしまいかねないという問題があった。
また、稼動中において発生するチェーン自体の伸縮、回転運動等の結果、外リンクと内リンクとの間で相互にラジアル方向又は軸方向に位置ずれを生じ、このリンク相互の位置ずれによって弾性シール部材のリップ先端とブシュ等との間に押圧力が作用したり摺動が生じたりするが、弾性シールリングのリップ先端とブシュ等との当接部は面積が小さくリップ先端を磨耗又は破損し易いため、その結果、シール機能が低下して潤滑剤の漏出や異物の侵入を引き起こしてチェーン寿命が短くなる虞があるという問題があった。
本発明は、前述したような従来技術の問題点を解決するものであって、本発明の技術的課題、すなわち、本発明の目的は、大面積のシールを採用することで密閉性を向上して流動性の高い潤滑油を使用してもシール機能を長期にわたって維持するシールチェーンを提供することにある。
請求項1に係る発明は、左右一対の内リンクプレートのブシュ孔にブシュの両端をそれぞれ圧入嵌合した内リンクと左右一対の外リンクプレートのピン孔に連結ピンの両端をそれぞれ圧入嵌合した外リンクとが、前記外リンクの連結ピンを前後に隣接した2つの内リンクのブシュ内にそれぞれ遊嵌させることによりチェーン長手方向に順次連結され、前記ブシュの内周面と連結ピンの外周面との間に封入された潤滑油の外部漏出と外部からの異物侵入を阻止するシール機構が前記外リンクプレートと内リンクプレートとの間に配置されてなるシールチェーンにおいて、前記シール機構が、前記内リンクプレートのプレート外側面から一部突出したブシュの端部外周面に嵌合される内周側環状基部と該内周側環状基部からラジアル方向外方に延設される内周側フランジ部とを有する内周側弾性シール部材と、前記外リンクプレートのプレート内側面に固設されて前記内周側弾性シール部材を囲繞する剛性環状シール部材と、前記剛性環状シール部材の内周面に圧入嵌合されて前記内周側弾性シール部材の内周側フランジ部を摺接可能に挟持するフランジ摺接溝部を設けた外周側弾性シール部材とを備え、前記外周側弾性シール部材が、前記剛性環状シール部材に密接する外周側環状基部と該外周側環状基部から内周側弾性シール部材に向かってそれぞれ延設される外側フランジ部と内側フランジ部とを有し、前記外周側弾性シール部材の外側フランジ部が、前記外リンクプレートのプレート内側面と当接する外側フランジ部外側面と前記内周側弾性シール部材の内周側フランジ部の内周側フランジ部外側面と摺接する外側フランジ部摺接面とを備え、前記外周側弾性シール部材の内側フランジ部が、前記内周側弾性シール部材の内周側フランジ部の内周側フランジ部内側面と摺接する内側フランジ部摺接面を備え、前記外周側弾性シール部材のフランジ摺接溝部が、前記外周側環状基部、外側フランジ部及び内側フランジ部により形成され、前記外周側弾性シール部材の内側フランジ部の内径が、前記外側フランジ部の内径より大径であることにより、前述した課題を解決したものである。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の発明の構成に加えて、前記外周側弾性シール部材のフランジ摺接溝部が、前記内周側弾性シール部材の内周側フランジ部の先端近傍に潤滑油を収容する油封入領域として形成されていることにより、前述した課題をさらに解決したものである。
請求項3に係る発明のシールチェーンは、請求項1又は請求項2に記載の発明の構成に加えて、前記外周側弾性シール部材の外側フランジ部が、前記外リンクプレートのプレート内側面と対向して内周側に位置する油流入領域を設けて該油流入領域の潤滑油により内リンクプレート側に付勢する背圧を発生させていることにより、前述した課題をさらに解決したものである。
本請求項4に係る発明のシールチェーンは、請求項1乃至請求項3の何れかに記載の発明の構成に加えて、前記内リンクプレートと内周側弾性シール部材との間に前記内周側弾性シール部材の内周側環状基部端面と当接する面を平滑面としたシールプレートが設けられていることにより、前述した課題をさらに解決したものである。
本発明のシールチェーンは、左右一対の内リンクプレートのブシュ孔にブシュの両端をそれぞれ圧入嵌合した内リンクと左右一対の外リンクプレートのピン孔に連結ピンの両端をそれぞれ圧入嵌合した外リンクとが、外リンクの連結ピンを前後に隣接した2つの内リンクのブシュ内にそれぞれ遊嵌させることによりチェーン長手方向に順次連結され、ブシュの内周面と連結ピンの外周面との間に封入された潤滑油の外部漏出と外部からの異物侵入を阻止するシール機構が前記外リンクプレートと内リンクプレートとの間に配置されているので、長時間にわたって連結ピンの外周面及びブシュの内周面等の摩擦箇所における摩耗を軽減しつつ異物の侵入に起因する損耗を予防して長寿命のチェーンとすることができるとともに、以下のような本発明に特有の効果を奏することができる。
すなわち、請求項1に係る発明であるシールチェーンによれば、シール機構が内リンクプレートのプレート外側面から一部突出したブシュの端部外周面に嵌合される内周側環状基部と内周側環状基部からラジアル方向外方に延設される内周側フランジ部とを有する内周側弾性シール部材と、外リンクプレートのプレート内側面に固設されて内周側弾性シール部材を囲繞する剛性環状シール部材と、剛性環状シール部材の内周面に圧入嵌合されて内周側弾性シール部材の内周側フランジ部を摺接可能に挟持するフランジ摺接溝部を設けた外周側弾性シール部材とを備えていることにより、従来のように弾性リップの当接によるシールとは異なり、連結ピン軸方向と比べ寸法的に余裕があり充分な長さを確保できるラジアル方向に延びる内周側弾性シール部材の内周側フランジ部を外周側弾性シール部材のフランジ摺接溝部に挟持して摺接するようにして、内周側フランジ部の両側面及びフランジ摺接溝部の内側面で構成される面摺接部の全体を面シールとして活用し、シール部分全体の面積及び長さを拡大してシール機能を格段に向上させたため、潤滑油の漏れや異物の侵入を大幅に減少することができる。
なお、本発明のような大面積の摺接面を利用したシール(面シール)は、シール機構を装着した当初は、大面積である2つのシール部材の摺動面どうしの間で摺動が発生すると些少ではあるが適宜に摩耗しつつ潤滑油の封止状態を維持し、2つのシール部材の摩耗が徐々に進行してくると、封止されていた潤滑油が少量ずつ流出するようになって2つのシール部材間を潤滑油で満たし、両者の摩耗を軽減しつつシール機能を維持するように作用するものである。
また、請求項1に係る発明のシールチェーンでは、前述したようにシール機能が著しく向上したため流動性が高く潤滑性に優れる液状の潤滑油を使用することが可能となり、流動性の高い潤滑油を連結ピン・ブシュ間等のチェーンの摺動箇所全体に十分行き渡らせて、チェーンの摩耗を大幅に低減することができる。
さらに、前述したことの相乗効果として、耐摩耗効果の高く高流動性の潤滑油を密閉性高く封止して長時間にわたって摺動部分において潤滑油切れを起こすことがなくなるため、シールチェーンの寿命を飛躍的に向上することができる。
そして、外周側弾性シール部材が剛性環状シール部材に密接する外周側環状基部とこの外周側環状基部から内周側弾性シール部材に向かってそれぞれ延設される外側フランジ部と内側フランジ部とを有し、さらに、外周側弾性シール部材の外側フランジ部が外リンクプレートのプレート内側面と当接する外側フランジ部外側面と内周側弾性シール部材の内周側フランジ部の内周側フランジ部外側面と摺接する外側フランジ部摺接面とを備え、外周側弾性シール部材の内側フランジ部が内周側弾性シール部材の内周側フランジ部の内周側フランジ部内側面と摺接する内側フランジ部摺接面を備え、外周側弾性シール部材のフランジ摺接溝部が外周側環状基部、外側フランジ部及び内側フランジ部により形成されていることにより、内周側弾性シール部材が備える内周側フランジ部側面と外周側弾性シール部材が備える2つのフランジ部摺接面とで構成される面摺接部全体を利用してシール機能を果たすようにしたので、従来技術のようなリップ先端部だけのシールと比べシール機能を果たす摺接面の面積が大幅に拡張されるため、シール機能が大幅に向上して流動性の高い潤滑油を密封性高く封止することができるとともに、フランジ摺接溝部が外周側環状基部から延設した外側フランジ部及び内側フランジ部により形成されていて構造が簡易であるため、特に複雑な工程を要することなく低コストでシール機構を製造することができる。
さらに、外周側弾性シール部材の内側フランジ部の内径が外側フランジ部の内径より大径であることにより、潤滑油が封入された軸受部と連通して潤滑油の供給側であり内径を小径とされている外側フランジ部については外側フランジ部摺接面の面積を可能な限り大面積とされるため、潤滑油の供給側であり上流側の外側フランジ部ではシール機能を最大限に発揮できるとともに、ブシュ側に内周側弾性シール部材の内周側環状基部が存在してその内径を外側フランジ部の内径より大径とされている内側フランジ部については前述したような内リンクと外リンクとの位置ずれが発生しても内側フランジ部と内周側環状基部との間に寸法的余裕があって衝突することがないため、下流側の内側フランジ部におけるシール部材の破損を有効に阻止することができる。
請求項2に係る発明のシールチェーンは、請求項1記載の発明が奏する効果に加えて、外周側弾性シール部材のフランジ摺接溝部が内周側弾性シール部材の内周側フランジ部の先端近傍に潤滑油を収容する油封入領域として形成されていることにより、内リンクと外リンクとがラジアル方向に相対移動して内周側弾性シール部材と外周側弾性シール部材との相対位置に変動が生じたとしても、内周側弾性シール部材の内周側フランジ部が外周側弾性シール部材のフランジ摺接溝部の中で摺動することによりラジアル方向の位置変動を封入領域において吸収し、シール機構を構成する内周側弾性シール部材又は外周側弾性シール部材のいかなる部分においても集中加重を生ずることがないため、シール機構の破損を予防して一層の長寿命化を図ることができるとともに、封入領域に収容された潤滑油をフランジ摺接溝部と内周側フランジ部とが摺動・密接する接触面の隅々にまで行き渡らせて摩耗の発生を軽減しつつ両者の隙間を封止するため、それぞれのシール部材の摩耗を減少しつつシール機能をさらに向上することができる。
請求項3に係る発明のシールチェーンによれば、請求項1または請求項2記載の発明が奏する効果に加えて、外周側弾性シール部材の外側フランジ部が外リンクプレートのプレート内側面と対向して内周側に位置する油流入領域を設けて油流入領域の潤滑油により内リンクプレート側に付勢する背圧を発生させていることにより、潤滑油の貯留部に背圧等の正圧が存在する場合には、その正圧により油流入領域に流入した潤滑油それ自体に内在する正圧が外側フランジ部を内周側フランジ部へ向けて押圧するように作用してフランジ摺接溝部内におけるシール機能を高めるため、潤滑油に内在する圧力に相応してシール機能を高めて潤滑油の漏れを効果的に防止することができる。
請求項4に係る発明のシールチェーンによれば、請求項1乃至請求項3の何れかに記載の発明が奏する効果に加えて、内リンクプレートと内周側弾性シール部材との間に内周側弾性シール部材の内周側環状基部端面と当接する面を平滑面としたシールプレートが設けられていることにより、内リンクプレートの表面については作業負担の大きい平滑面化処理を行うことなく加工作業が容易なシールプレートのみ平滑面を形成してこれを内リンクプレートと内周側弾性シール部材との間に介在させてシールプレートの平滑面と内周側環状基部端面とを当接するようにしたため、作業能率よく低コストで内周側弾性シール部材の内周側環状基部の端面と平滑なシールプレートとの密着性を向上してこの部分でのシール機能を向上することができるとともに、内周側弾性シール部材の内周側環状基部端面が平滑面化されていない内リンクプレート表面によって磨耗することがないため、シール部材の摩耗を防止してシール部材の寿命を飛躍的に増大することができる。
本発明の第1実施例であるシールチェーンの一部を切欠いた全体概略図。 図1に示すシールチェーンの連結状態を示す斜視図。 図1に示すシールチェーンの一部を断面で示した斜視図。 図1に示すシールチェーンの断面図。 図1に示すシールチェーンの要部拡大断面図。 本発明の第2実施例であるシールチェーンの要部拡大図。 本発明の第3実施例であるシールチェーンの要部拡大図。
本発明は、左右一対の内リンクプレートのブシュ孔にブシュの両端をそれぞれ圧入嵌合した内リンクと左右一対の外リンクプレートのピン孔に連結ピンの両端をそれぞれ圧入嵌合した外リンクとが、外リンクの連結ピンを前後に隣接した2つの内リンクのブシュ内にそれぞれ遊嵌させることによりチェーン長手方向に順次連結され、ブシュの内周面と連結ピンの外周面との間に封入された潤滑油の外部漏出と外部からの異物侵入を阻止するシール機構が外リンクプレートと内リンクプレートとの間に配置されてなるシールチェーンにおいて、シール機構が内リンクプレートのプレート外側面から一部突出したブシュの端部外周面に嵌合される内周側環状基部と内周側環状基部からラジアル方向外方に延設される内周側フランジ部とを有する内周側弾性シール部材と、外リンクプレートのプレート内側面に固設されて内周側弾性シール部材を囲繞する剛性環状シール部材と、剛性環状シール部材の内周面に圧入嵌合されて内周側弾性シール部材の内周側フランジ部を摺接可能に挟持するフランジ摺接溝部を設けた外周側弾性シール部材とを備え、この外周側弾性シール部材が剛性環状シール部材に密接する外周側環状基部とこの外周側環状基部から内周側弾性シール部材に向かってそれぞれ延設される外側フランジ部と内側フランジ部とを有し、さらに、外周側弾性シール部材の外側フランジ部が外リンクプレートのプレート内側面と当接する外側フランジ部外側面と前記内周側弾性シール部材の内周側フランジ部の内周側フランジ部外側面と摺接する外側フランジ部摺接面とを備え、外周側弾性シール部材の内側フランジ部が内周側弾性シール部材の内周側フランジ部の内周側フランジ部内側面と摺接する内側フランジ部摺接面を備え、外周側弾性シール部材のフランジ摺接溝部が外周側環状基部、外側フランジ部及び内側フランジ部により形成され、外周側弾性シール部材の内側フランジ部の内径が外側フランジ部の内径より大径であって、大面積のシールを採用することで密閉性を向上して流動性の高い潤滑油を使用してもシール機能を長期にわたって維持するものであれば、その具体的な態様は、いかなるものであっても何ら構わない。
すなわち、シールチェーンを構成するチェーン自体は、内リンクプレートと外リンクプレートの間にシール機構を配置できるものであれば、ローラをブシュに外嵌したローラチェーンであってもよい。
また、内周側弾性シール部材又は外周側弾性シール部材は、ポリアミド樹脂、フッ素樹脂等の耐油性、低摩擦で耐摩耗性に優れた合成樹脂性のシール材料を使用することができる。
次に、剛性環状シール部材は、外リンクプレートに対し圧入等の方法で密閉性高く固着されていて、外周側弾性シール部材を内周面に圧入等の方法で装着可能なものであれば、種々の金属、合成樹脂等が使用可能であるが、強度、耐摩耗性、加工性、コスト等を考慮すると、鋼製とすることが望ましい。
さらに、本発明において封入された潤滑油は、流動性が高く細部にまで行き渡る液状の潤滑油を使用することが望ましく、また、潤滑油に内圧が付与される与圧タイプのものであれば、内圧により各シール部材に対しシール機能を向上するように圧力を印加できるのでさらに望ましい。
また、本発明のシールチェーンを連結ピン側部等から潤滑油が供給されるタイプのチェーンに適用することもできる。
以下、本発明の第1実施例について図1乃至図5を参照して説明する。
図1は、本発明の第1実施例であるシールチェーンの一部を切欠いた全体概略図であり、図2は、図1に示すシールチェーンの連結状態を示す斜視図であり、図3は、図1に示すシールチェーンの一部を断面で示した斜視図であり、図4は、図1に示すシールチェーンの断面図であり、図5は、図1に示すシールチェーンの要部拡大断面図である。
まず、第1実施例のシールチェーン100は、図1及び図2に示すように、チェーンの長手方向と直交する方向に離間して配置された左右一対の内リンクプレート111とこれらの内リンクプレート111の両端部のブシュ穴に一部を突出させて圧入嵌合した一対の円筒状のブシュ112とブシュ112に遊嵌したローラ113とからなる内リンク110と、チェーンの長手方向と直交する方向に離間する左右一対の外リンクプレート121のピン穴に圧入嵌合した連結ピン122とからなる外リンク120とからなり、外リンク120の連結ピン122を前後に隣接した2つの内リンクのブシュ112内に遊嵌させて、長手方向に順次連結されてチェーンが構成されている。
また、内リンクプレート111と外リンクプレート121との間、すなわち、内リンクプレート111の外側面と外リンクプレート121の内側面との間に、シール機構Sが配置されている。
そして、連結ピン122には、図1及び図4に示すように、内部に潤滑油を貯留する油貯留部122aが形成されており、油貯留部122aは一端を蓋体122bにより閉鎖されている。
これにより、油貯留部122aから油通路122cを経由して、ブシュ112の内周面と連結ピン122の外周面とで構成される軸受部180に流動性の高い潤滑油が供給されるようになっている。
また、前述したシール機構Sは、図2乃至図5に示すように、基本的に、内周側弾性シール部材130、外周側弾性シール部材140、及び剛性環状シール部材150の、3つの部材から構成されている。
内周側弾性シール部材130は、ブシュ112の内リンクプレート111から突出した部分の内リンクプレート111に近接した位置に圧入される内周側環状基部131、及び、内周側環状基部131からラジアル方向外側に延設される内周側フランジ部132を備えていて、弾性で、低摩擦、耐摩耗性かつ耐油性のある合成樹脂により形成されている。
外周側弾性シール部材140は、図2乃至図4に示すように、剛性環状シール部材150の内周面に圧入嵌合された外周側環状基部141から内周側弾性シール部材130側に向けて、外リンクプレート121側に外側フランジ部142が形成され、また、内リンクプレート111側に内側フランジ部143が形成されている。
これら外側フランジ部142、内側フランジ部143及び外周側環状基部141により、内周側弾性シール部材130の内周側フランジ部132が摺接自在に挟持するフランジ摺接溝部160が構成されていて、前述した内周側弾性シール部材130と同様の合成樹脂材料により形成されている。
そして、外側フランジ部142の内リンクプレート111側の側面である外側フランジ部摺接面142bと、内周側弾性シール部材130の内周側フランジ部132の外リンクプレート121側の側面である内周側フランジ部外側面132aとが、面どうしで当接して密接しながら摺動する面シールを構成している。
同様に、内側フランジ部143の外リンクプレート121側の側面である内側フランジ部摺接面143aと、内周側弾性シール部材130の内周側フランジ部132の内リンクプレート111側の側面である内周側フランジ部内側面132bとも、面どうしで当接して密接しながら摺動する面シールを構成している。
また、外周側弾性シール部材140の外周に、外周側弾性シール部材140を支持する剛性環状シール部材150が設けられている。
剛性環状シール部材150は、外リンクプレート121の内リンクプレート111と対向する側の面に、突起部を圧入する等して液密に固着されている。
剛性環状シール部材150が断面矩形状で鋼のような硬質の材料から形成されていて、外周側弾性シール部材140を密接して支持するものであるとともに、剛性環状シール部材150の側面と内リンクプレート111の外側面との間がラビリンス構造を呈するように隙間を小さくして配置されているので、チェーンの外からシール機構Sの内部に異物が侵入することを防止する機能をも発揮するものである。
外周側弾性シール部材140に形成されたフランジ摺接溝部160の内部で外周側環状基部141と内周側弾性シール部材130の内周側フランジ部132の先端との間に、油封入領域161が設けられていて、この油封入領域161には潤滑油が充填されている。
この油封入領域161が存在することにより、シールチェーン100稼動中に内リンク110と外リンク120とがラジアル方向に位置ずれを起こしたとしても、内周側弾性シール部材130の内周側フランジ部132が外周側弾性シール部材140のフランジ摺接溝部160内を油封入領域161の範囲で摺動するので、前述した位置ずれが発生しても、内周側弾性シール部材130又は外周側弾性シール部材140の何れの部分にも無理な力が作用することがなく、何れのシール部材130、140を破損することもない。
なお、内周側フランジ部132がフランジ摺接溝部160の内部を摺動する際に、内周側フランジ部132の両側の側面である内周側フランジ部外側面132a及び内周側フランジ部内側面132bと、フランジ摺接溝部160を構成する外側フランジ部142の外側フランジ部摺接面142b及び内側フランジ部143の内側フランジ部摺接面143aとの間で摩擦が生ずることが考えられる。
しかし、外側フランジ部摺接面142bと内周側フランジ部外側面132aとの間へは、外リンクプレート121の内側面とブシュ112端面との間を経由して軸受部180に封止されている潤滑油が供給され、また、内側フランジ部摺接面143aと内周側フランジ部内側面132bとの間へは油封入領域161に収容されている潤滑油が供給されるので、これらの間に浸透された潤滑油により摩擦が著しく軽減され、内周側フランジ部132と内外両側フランジ部142、143との摺接面で生ずる磨耗が大幅に軽減されるので、前述した摩擦の懸念も実際上全く問題が生じない程度のものとなる。
また、シールチェーン100の作成時等に、油貯留部122aに封止する潤滑油を予め与圧しておき、油貯留部122a又は軸受部180から外方に向けて圧力が作用するように設定しておくと、潤滑油に印加された圧力が常時シール機構Sの外方に向けて作用することになるので、それぞれの摺動箇所へ潤滑油が行き渡り易くなるとともに、相対的に低圧である外部からの異物の侵入を効果的に抑制することにも役立つ。
なお、与圧された潤滑油は、内周側弾性シール部材130及び外周側弾性シール部材140の間に形成される面シールによってシールされるのみならず、内周側弾性シール手段130の内周側環状基部131とブシュ112との嵌合部や外周側弾性シール部材140と剛性環状シール部材150との間でも、それぞれの箇所で構成される面シールにより封止されているので、潤滑油が外部に漏出することが一層効果的に抑制される。
加えて、外側フランジ部142の内径が内側フランジ部143の内径と比べ小径とされ、外側フランジ部142の外側フランジ部摺接面142bの面積を大面積としているので、外側フランジ部摺接面142bと内周側フランジ部外側面132aとで構成される潤滑油供給側の面シールのシール機能を可能な限り高性能としている。
一方、内側フランジ部143の内径が大径とされて内周側環状基部131との間に隙間が形成されているので、内リンクと外リンクとの間に位置ずれ等が生じても内側フランジ部143と内周側環状基部131とが衝突することはない。
なお、外側フランジ部142の内周部とブシュ112の外周面との間にも、前述した内リンク110と外リンク120との位置ずれが生じてもこれらが衝突しない程度の隙間が形成されている。
また、フランジ摺接溝部160の奥にある油封入領域161に対して供給される側のシール機能が高く、送出される側のシール機能は相対的に低くなるので、油封入領域161に供給された潤滑油が高圧で滞留することが回避される。
したがって、潤滑油供給側でのシール機能を高くして潤滑油の漏出を強力に抑制し、油封入領域161に高圧の潤滑油が滞留してシール機能に支障をきたすこともなく、漏出側でも面シールを作用させて、二段階でシール機能を発揮することにより、内圧を印加されている場合であっても、潤滑油の漏出が効果的に阻止されるとともに、内リンクと外リンクとの間で位置ずれを引き起こしたとしてもシール部材どうしが衝突して破損することもない。
以上のようにして得られた本発明の第1実施例であるシールチェーン100は、シール機構Sが内リンクプレート111のプレート外側面から一部突出したブシュ112の端部外周面に嵌合される内周側環状基部131と内周側環状基部131
からラジアル方向外方に延設される内周側フランジ部132とを有する内周側弾性シール部材130と、外リンクプレート121のプレート内側面に固設されて内周側弾性シール部材130を囲繞する剛性環状シール部材150と、剛性環状シール部材150の内周面に圧入嵌合されて内周側弾性シール部材130の内周側フランジ部132を摺接可能に挟持するフランジ摺接溝部160を設けた外周側弾性シール部材140とを備えているとともに、外周側弾性シール部材140が剛性環状シール部材150に密接する外周側環状基部141と外周側環状基部141から内周側弾性シール部材130に向かって延設される外側フランジ部142及び内側フランジ部143を有して、外側フランジ部142が外リンクプレート121の内側面と当接する外側フランジ部外側面142aと内周側弾性シール部材130の内周側フランジ部132の内周側フランジ部外側面132aと摺接する外側フランジ部摺接面142bとを備えて内側フランジ部143が内周側弾性シール部材130の内周側フランジ部132の内周側フランジ部内側面132bと摺接する内側フランジ部摺接面143aを備えて、これら外周側環状基部141、外側フランジ部142及び内側フランジ部143により内周側弾性シール部材130の内周側フランジ部132を摺接可能に挟持するフランジ摺接溝部160を形成していることにより、シール機構Sが2つの面シールを利用してシール機能を果たすものとなり、シール機能が大幅に向上して潤滑油の封止性能を著しく改善したので、流動性の高い潤滑油を使用してもシール機能を長期にわたって維持できるとともに外部からの異物の侵入に対する阻止機能も大幅に改善できてシールチェーンの寿命を飛躍的に延ばすことができる。
また、フランジ摺接溝部160における油封入領域161を備えたことにより、内外リンクプレートの間で位置ずれが生じてもシール機構Sが損傷せず円滑にシール機能を発揮することができるとともに、油封入領域161に保留された潤滑油によりフランジ摺接溝部160内にある内周側フランジ部132の両側面132a、132bとフランジ摺接溝160の内側面を構成するフランジ部摺接面142b、143aとの間の摩擦防止に役立つため、シール機構をさらに長寿命、高性能とすることができる。
さらに、フランジ摺接溝部160を外周側環状基部141、外側フランジ部142及び内側フランジ部143とで構成したことにより、フランジ摺接溝部160を複雑な構造とすることなく形成して製造コストを抑えることができるとともに、フランジ摺接溝部160内に潤滑油を収容する油封入領域161を設けたことにより、面シールにおける摩擦を軽減して面シールを採用したにもかかわらず特に摩擦に起因する損耗を増加させることがないなど、その効果は甚大である。
次に、本発明の第2実施例であるシールチェーン200について図6を参照して説明する。
第2実施例のシールチェーン200は、第1実施例において内リンクプレートのシール機構と対向する側の面に、内周側弾性シール部材の内周側環状基部端面と当接する面を平滑面とする加工を施したシールプレートが配設されていることのみが異なり、その他の具体的な構成は同様であるから、第1実施例のシールチェーンと同様の部材に対応して200番台の符号を付すのみとし、重複する説明は省略する。
図6は、本発明の第2実施例であるシールチェーン200の要部拡大断面図である。
本第2実施例のシール機構Sは、図6に示されるように、内周側弾性シール部材230、外周側弾性シール部材240及び剛性環状シール部材250を備えることは第1実施例と同様であるが、これらに加えて、内リンクプレート211の外リンクプレート221と対向する面において、ブシュ212の外周にシールプレート270が圧入固定されている。
シールプレート270が、その内周側弾性シール部材230の内周側環状基部231端面と当接する表面を平滑度高く仕上げられているので、内周側環状基部231の端面とシールプレート270の表面とも密着度良く当接するため、この部分でも、面シールを構成することとなるので、ブシュ212と内周側環状基部231との間のシール機能がさらに改善されることとなる。
また、潤滑油に内圧が印加されている場合には、内周側環状基部231のブシュ212端部側に存在する潤滑油の圧力により内周側環状基部231の端面がシールプレート270の平滑面に押圧されてこの部分におけるシール機能が一層向上される。
さらに、表面平滑性の高いシールプレート270を内リンクプレート211と内周側環状基部231の間に介在させたことにより、内リンクプレート211の表面の平滑性が高くなくとも樹脂製の内周側環状基部231の端部を磨耗させることが大幅に減少し、内周側弾性シール部材230の損耗が軽減されてチェーンの寿命を延ばすことができる。
加えて、内リンクプレート211の表面にシールプレート270を位置させたことにより、シールプレート270の外周端面が剛性環状シール部材250と内リンクプレート211との間の隙間を通過してくる異物に対して壁として侵入を防止するように機能するとともに、2つのシール部材230、240と内リンクプレート211との間の隙間を小さくして一種のラビリンスとして機能するので、潤滑油の漏出防止及び外部からの異物の進入防止に役立つ。
以上のようにして得られた本発明の第2実施例であるシールチェーン200によれば、前述した第1実施例の構成に加えて、内リンクプレート211と内周側弾性シール部材230との間に内周側弾性シール部材230の内周側環状基部231と当接する面を平滑面としたシールプレート270を備えていることにより、第1実施例の奏する効果に加えて、シールプレート270によるラビリンス効果によって潤滑油の漏出と異物の侵入を効果的に阻止できるとともに、内周側環状基部231とブシュ212との間を経由した潤滑油の漏出についてもより一層軽減することができる。
また、シールプレート270の表面を平滑面としたことにより、内周側弾性シール部材230の磨耗による劣化を軽減することができるとともに、特に、潤滑油に内圧が付与されている場合などには内周側弾性シール部材230の内周側環状基部231端部におけるシール機能を一層向上できる。
さらに、平滑面としたシールプレート270を設けることとし、内リンクプレート211の表面については平滑化加工等の処理を行うことがなくなったので、前述したようなシール機能の向上について作業負担を大幅に軽減して低コストで達成できるなど、その効果は甚大である。
次に、本発明の第3実施例であるシールチェーン300について図7を参照して説明する。
第3実施例は、第2実施例において外周側弾性シール部材の外側フランジ部の内周側に油流入領域を形成されている点のみが異なり、その他の具体的な構成は同様であるから、第2実施例のシールチェーンと同様の部材に対応して300番台の符号を付すのみとし、重複する説明は省略する。
図7は、本発明の第3実施例であるシールチェーン300の要部拡大断面図である。
本第3実施例のシール機構Sは、図5に示されるように、外周側弾性シール部材340の外側フランジ部342の外リンクプレート321側であって、内周側弾性シール部材330側の箇所に油流入領域342cが形成されていることを特徴とするものである。
外側フランジ部342にこのような油流入領域342cを設けたことにより、潤滑油がこの油流入領域342c内にも流入し、油貯留部322a、軸受部380等の潤滑油貯留部に圧力が加わると、潤滑油の内圧により外周側弾性シール部材340の外側フランジ部342が内周側弾性シール部材330の内周側フランジ部332側に押圧されるので、外周側弾性シール部材340の外側フランジ部摺接面342bを内周側弾性シール部材330の内周側フランジ部外側面332aとの間に構成される面シールのシール機能を向上させる。
また、外側フランジ部342付近に貯留されている潤滑油に作用している内圧により、潤滑油が外周側弾性シール部材340のフランジ摺接溝部360内に流入し、面シールを構成する内周側フランジ部外側面332aと外側フランジ部摺接面342b、及び内周側フランジ部内側面332bと内側フランジ部摺接面343a、それぞれの間の摩擦を大幅に低減させて内周側弾性シール部材330及び外周側弾性シール部材340の摩耗を大幅に軽減することができる。
なお、この油流入領域342cは剛性環状シール350の内周まで達するようには形成されておらず、外側フランジ部342の油流入領域342cの外周部において外側フランジ部外側面342aと外リンクプレート321の内側面とが密接しているので、外側フランジ部342と外リンクプレート321との間でシール機能が確保され、潤滑油が外リンクプレート321の内側面側から漏出することはない。
以上のようにして得られた第3実施例のシールチェーン300によれば、前述した第2実施例のように構成したことに加えて、外周側弾性シール部材340の外側フランジ部342が外リンクプレート321のプレート内側面と対向して内周側に位置する油流入領域342cを設けてこの油流入領域342cの潤滑油により内リンクプレート311側に付勢するように背圧を発生させていることにより、前述した第2実施例の奏する効果に加えて、外周側弾性シール部材340の外側フランジ部342に対し潤滑油から印加される背圧により外側フランジ部342の、内周側弾性シール部材330の内周側フランジ部332の両側面におけるシール機能を向上させるので、流動性の高い潤滑油を使用してもシール機能を一層長期にわたって維持することができる。
特に、第3実施例のシールチェーン300によれば、外周側弾性シール部材340の外側フランジ部342に油流入領域342cを設けるというだけの簡易な手段によりシール機能を向上させることができるとともに、外側フランジ部342付近に流入した潤滑油の背圧が面シールの摩擦軽減にも寄与するので、面シールを採用しても摩擦による損耗を大幅に軽減してシール機構Sの耐久性を一層向上するものであり、その効果は甚大である。
100、 200、 300 ・・・シールチェーン
110、 210、 310 ・・・内リンク
111、 211、 311 ・・・内リンクプレート
112、 212、 312 ・・・ブシュ
120、 220、 320 ・・・外リンク
121、 221、 321 ・・・外リンクプレート
122、 222、 322 ・・・連結ピン
122a、 222a、 322a ・・・油貯留部
122b、 222b、 322b ・・・蓋体
122c、 222c、 322c ・・・油通路
S、 ・・・シール機構
130、 230、 330 ・・・内周側弾性シール部材
131、 231、 331 ・・・内周側環状基部
132、 232、 332 ・・・内周側フランジ部
132a、 232a、 332a ・・・内周側フランジ部外側面
132b、 232b、 332b ・・・内周側フランジ部内側面
140、 240、 340 ・・・外周側弾性シール部材
141、 241、 341 ・・・外周側環状基部
142、 242、 342 ・・・外側フランジ部
142a、 242a、 342a ・・・外側フランジ部外側面
142b、 242b、 342b ・・・外側フランジ部摺接面
342c ・・・油流入領域
143、 243、 343 ・・・内側フランジ部
143a、 243a、 343a ・・・内側フランジ部摺接面
150、 250、 350 ・・・剛性環状シール部材
160、 260、 360 ・・・フランジ摺接溝部
161、 261、 361 ・・・油封入領域
270、 370 ・・・シールプレート
180、 280、 380 ・・・軸受部

Claims (4)

  1. 左右一対の内リンクプレートのブシュ孔にブシュの両端をそれぞれ圧入嵌合した内リンクと左右一対の外リンクプレートのピン孔に連結ピンの両端をそれぞれ圧入嵌合した外リンクとが、前記外リンクの連結ピンを前後に隣接した2つの内リンクのブシュ内にそれぞれ遊嵌させることによりチェーン長手方向に順次連結され、前記ブシュの内周面と連結ピンの外周面との間に封入された潤滑油の外部漏出と外部からの異物侵入を阻止するシール機構が前記外リンクプレートと内リンクプレートとの間に配置されてなるシールチェーンにおいて、
    前記シール機構が、前記内リンクプレートのプレート外側面から一部突出したブシュの端部外周面に嵌合される内周側環状基部と該内周側環状基部からラジアル方向外方に延設される内周側フランジ部とを有する内周側弾性シール部材と、前記外リンクプレートのプレート内側面に固設されて前記内周側弾性シール部材を囲繞する剛性環状シール部材と、前記剛性環状シール部材の内周面に圧入嵌合されて前記内周側弾性シール部材の内周側フランジ部を摺接可能に挟持するフランジ摺接溝部を設けた外周側弾性シール部材とを備え、
    前記外周側弾性シール部材が、前記剛性環状シール部材に密接する外周側環状基部と該外周側環状基部から内周側弾性シール部材に向かってそれぞれ延設される外側フランジ部と内側フランジ部とを有し、
    前記外周側弾性シール部材の外側フランジ部が、前記外リンクプレートのプレート内側面と当接する外側フランジ部外側面と前記内周側弾性シール部材の内周側フランジ部の内周側フランジ部外側面と摺接する外側フランジ部摺接面とを備え、
    前記外周側弾性シール部材の内側フランジ部が、前記内周側弾性シール部材の内周側フランジ部の内周側フランジ部内側面と摺接する内側フランジ部摺接面を備え、
    前記外周側弾性シール部材のフランジ摺接溝部が、前記外周側環状基部、外側フランジ部及び内側フランジ部により形成され、
    前記外周側弾性シール部材の内側フランジ部の内径が、前記外側フランジ部の内径より大径であることを特徴とするシールチェーン。
  2. 前記外周側弾性シール部材のフランジ摺接溝部が、前記内周側弾性シール部材の内周側フランジ部の先端近傍に潤滑油を収容する油封入領域として形成されていることを特徴とする請求項1に記載のシールチェ−ン。
  3. 前記外周側弾性シール部材の外側フランジ部が、前記外リンクプレートのプレート内側面と対向して内周側に位置する油流入領域を設けて該油流入領域の潤滑油により内リンクプレート側に付勢する背圧を発生させていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のシールチェーン。
  4. 前記内リンクプレートと内周側弾性シール部材との間に前記内周側弾性シール部材の内周側環状基部端面と当接する面を平滑面としたシールプレートが設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載のシールチェーン。
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