JP5189070B2 - Actuator and variable valve operating apparatus for internal combustion engine to which this actuator is applied - Google Patents
Actuator and variable valve operating apparatus for internal combustion engine to which this actuator is applied Download PDFInfo
- Publication number
- JP5189070B2 JP5189070B2 JP2009287887A JP2009287887A JP5189070B2 JP 5189070 B2 JP5189070 B2 JP 5189070B2 JP 2009287887 A JP2009287887 A JP 2009287887A JP 2009287887 A JP2009287887 A JP 2009287887A JP 5189070 B2 JP5189070 B2 JP 5189070B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- shaft
- electric motor
- actuator
- valve
- force
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Valve Device For Special Equipments (AREA)
Description
本発明は、例えば内燃機関の吸気弁や排気弁のバルブリフト量や作動角等の作動特性を可変機構により可変制御する可変動弁装置、とりわけ、前記可変機構を駆動させるアクチュエータの改良技術に関する。 The present invention relates to a variable valve operating apparatus that variably controls operation characteristics such as a valve lift amount and an operation angle of an intake valve and an exhaust valve of an internal combustion engine, for example, and more particularly to an improved technique for an actuator that drives the variable mechanism.
従来の内燃機関の運転状態に応じて例えば吸気弁のリフト量を変化させる可変動弁装置のアクチュエータとしては、種々提供されており、その1つとして以下の特許文献1に記載されているものが知られている。 For example, various actuators for variable valve operating devices that change the lift amount of an intake valve according to the operating state of a conventional internal combustion engine are provided, and one of them is described in Patent Document 1 below. Are known.
概略を説明すれば、電動モータの回転トルクによってボール螺子軸を回転させて移動ナットを軸方向に移動させることにより、リンク機構を介して制御軸の回転位置を変化させ、これによって、吸気弁のリフト量を機関運転状態に応じて可変にするようになっている。また、前記移動ナットは、一対のバイアススプリングのばね力によって移動方向の中間位置に付勢されている。 In brief, by rotating the ball screw shaft by the rotational torque of the electric motor and moving the moving nut in the axial direction, the rotational position of the control shaft is changed via the link mechanism, and thereby the intake valve The lift amount is made variable according to the engine operating state. The moving nut is biased to an intermediate position in the moving direction by the spring force of a pair of bias springs.
これによって、たとえ駆動機構が故障した場合であっても、前記移動ナットが中間位置に保持されているから、冷機時の始動性が確保されるようになっている。 As a result, even if the drive mechanism fails, the moving nut is held at the intermediate position, so that startability during cold operation is ensured.
前記従来のアクチュエータにあっては、前記ボール螺子軸の外周に形成された螺子のリード角が小さいことから、内燃機関の停止状態においては、バイアススプリングのばね力によって直接的に前記移動ナットを確実に軸方向へ移動させることが難しかった。 In the conventional actuator, since the lead angle of the screw formed on the outer periphery of the ball screw shaft is small, the moving nut can be directly secured by the spring force of the bias spring when the internal combustion engine is stopped. It was difficult to move it in the axial direction.
本発明は、前記従来のアクチュエータの実状に鑑みて案出されたもので、請求項1に記載の発明は、内燃機関の状態に応じて出力軸を回転制御して前記制御軸に作動力を付与する電動モータと、前記出力軸から回転力が伝達され、可逆特性を有する可逆伝達軸と、該可逆伝達軸に付勢力を与える付勢手段と、を備えたことを特徴としている。 The present invention has been devised in view of the actual state of the conventional actuator, and the invention according to claim 1 controls the rotation of the output shaft in accordance with the state of the internal combustion engine so that the operating force is applied to the control shaft. An electric motor to be applied, a reversible transmission shaft having a reversible characteristic to which a rotational force is transmitted from the output shaft, and a biasing means for imparting a biasing force to the reversible transmission shaft are provided.
請求項2に記載の発明は、内燃機関の状態に応じて電動モータの動力により制御軸を移動させることによって、機関弁の作動特性を可変にする可変動弁装置のアクチュエータであって、前記電動モータによって回転駆動され、一方向に付勢力が作用された可逆伝達軸を有し、前記電動モータから前記制御軸への伝達効率よりも該制御軸から電動モータへの伝達効率の方が小さく、該電動モータから前記可逆伝達軸への伝達効率と、該可逆伝達軸から電動モータへの伝達効率は同等であることを特徴としている。
The invention according to
請求項3に記載の発明は、クランクシャフトから回転力が伝達され、駆動カムが設けられた駆動軸と、該駆動軸の回転力を揺動力に変換して動力を伝達する伝達機構と、該伝達機構の揺動力が伝達されて揺動運動を行うことによって機関弁を作動させる揺動カムと、内燃機関の状態に応じて移動することにより、前記伝達機構の伝達経路を変更して前記揺動カムの揺動状態を変更し、前記機関弁のリフト量を可変させる制御軸と、を備えた可変機構と、内燃機関の状態に応じて出力軸を回転制御する電動モータと、前記出力軸の回転力が伝達され、可逆特性を有する可逆伝達軸と、該可逆伝達軸に付勢力を与える付勢手段と、を備えたアクチュエータと、を有することを特徴としている。 According to a third aspect of the present invention, there is provided a drive shaft to which a rotational force is transmitted from a crankshaft and provided with a drive cam, a transmission mechanism for transmitting the power by converting the rotational force of the drive shaft into a swinging force, A swing cam for operating the engine valve by performing a swing motion by transmitting the swing force of the transmission mechanism, and a movement according to the state of the internal combustion engine, thereby changing the transmission path of the transmission mechanism to change the swing mechanism. A variable mechanism including a control shaft that changes a swing state of the dynamic cam and varies a lift amount of the engine valve, an electric motor that controls the rotation of the output shaft in accordance with the state of the internal combustion engine, and the output shaft And a reversible transmission shaft having a reversible characteristic and an urging means for applying a urging force to the reversible transmission shaft.
本発明によれば、前記付勢手段によって付勢された可逆伝達軸の回転力を直接的に出力軸に伝達するので、該出力軸を容易に回転させることが可能になり、例えば機関停止時おいて前記制御軸を所望の移動位置に容易に移動させることができる。 According to the present invention, since the rotational force of the reversible transmission shaft urged by the urging means is directly transmitted to the output shaft, the output shaft can be easily rotated, for example, when the engine is stopped. Thus, the control shaft can be easily moved to a desired movement position.
以下、本発明に係るアクチュエータの実施形態を図面に基づいて詳述する。この実施形態では、前記アクチュエータをV型6気筒の内燃機関の吸気側の可変動弁装置に適用し、図面では片側3気筒側のみを示している。 Hereinafter, an embodiment of an actuator according to the present invention will be described in detail with reference to the drawings. In this embodiment, the actuator is applied to a variable valve device on the intake side of a V-type 6-cylinder internal combustion engine, and only one side of the three cylinders is shown in the drawing.
前記可変動弁装置は、図1に示すように、シリンダヘッド1に図外のバルブガイドを介して摺動自在に設けられて、バルブスプリング3,3によって閉方向に付勢された機関弁である一対の吸気弁2,2と、該各吸気弁2,2の作動特性であるバルブリフト量と作動角を可変制御する可変機構4と、該可変機構4の作動位置を制御する制御機構5と、該制御機構5を回転駆動する駆動機構6と、を備えている。
As shown in FIG. 1, the variable valve operating apparatus is an engine valve that is slidably provided on a cylinder head 1 via a valve guide (not shown) and is urged in a closing direction by
前記可変機構4は、シリンダヘッド1の上部に有する軸受14に回転自在に支持された中空状の駆動軸13と、該駆動軸13に圧入等により固設された偏心回転カムである駆動カム15と、駆動軸13の外周面に揺動自在に支持されて、各吸気弁2,2の上端部に配設されたバルブリフター16,16の上面に摺接して各吸気弁2,2を開作動させる2つの揺動カム17,17と、駆動カム15と揺動カム17,17との間に連係されて、駆動カム15の回転力を揺動カム17,17に揺動力として伝達する伝達機構と、を備えている。
The
前記駆動軸13は、機関前後方向に沿って配置されていると共に、一端部に設けられた図外の従動スプロケットや、該従動スプロケットに巻装されたタイミングチェーン等を介して機関のクランク軸から回転力が伝達されており、この回転方向は図1中、時計方向(矢印方向)に設定されている。
The
前記軸受14は、図5Aに示すように、シリンダヘッド1の上端部に設けられて駆動軸13の上部を支持するメインブラケット14aと、該メインブラケット14aの上端部に設けられて後述する制御軸32を回転自在に支持するサブブラケット14bとを有し、両ブラケット14a、14bが一対のボルト14c、14cによって上方から共締め固定されている。
As shown in FIG. 5A, the
前記駆動カム15は、ほぼリング状を呈し、円環状のカム本体と、該カム本体の外端面に一体に設けられた筒状部とからなり、内部軸方向に駆動軸挿通孔が貫通形成されていると共に、カム本体の軸心Yが駆動軸13の軸心Xから径方向へ所定量だけオフセットしている。
The
前記両揺動カム17は、同一形状のほぼ雨滴状を呈し、円筒状のカムシャフト20の両端部に一体的に設けられていると共に、該カムシャフト20が内周面を介して駆動軸13に回転自在に支持されている。また、先端部のカムノーズ部21側にピン孔が貫通形成されていると共に、下面にはカム面22が形成されている。このカム面22は、カムシャフト20側のベースサークル面と、該ベースサークル面からカムノーズ部21側に円弧状に延びるランプ面と、該ランプ面からカムノーズ部21の先端側に有する最大リフトの頂面に連なるリフト面を有しており、該ベースサークル面とランプ面及びリフト面が、揺動カム17の揺動位置に応じて各バルブリフター16の上面の所定位置に当接するようになっている。
Both the
前記伝達機構は、駆動軸13の上方に配置されたロッカアーム23と、該ロッカアーム23の一端部23aと駆動カム15とを連係するリンクアーム24と、ロッカアーム23の他端部23bと揺動カム17とを連係するリンクロッド25と、を備えている。
The transmission mechanism includes a
前記ロッカアーム23は、中央に有する筒状の基部が支持孔を介して後述する制御カム33に回転自在に支持されている。また、筒状基部の外端部に突設された前記一端部23aには、ピン26が嵌入するピン孔が貫通形成されている一方、基部の内端部に突設された前記他端部23bには、リンクロッド25の一端部と連結するピン27が嵌入するピン孔が形成されている。
The
前記リンクアーム24は、比較的大径な円環状の基部24aと、該基部24aの外周面所定位置に突設された突出端24bと、を備え、基部24aの中央位置には、前記駆動カム15のカム本体が回転自在に嵌合する嵌合孔24cが形成されている一方、突出端24bには、前記ピン26が回転自在に挿通するピン孔が貫通形成されている。
The
前記リンクロッド25は、ロッカアーム23側が凹状のほぼく字形状に形成され、両端部25a,25bには前記ロッカアーム23の他端部23bと揺動カム17のカムノーズ部21の各ピン孔に挿入した各ピン27,28の端部が回転自在に挿通するピン挿通孔が貫通形成されている。
The
なお、各ピン26,27,28の一端部には、リンクアーム24やリンクロッド25の軸方向の移動を規制する図外のスナップリングがそれぞれ設けられている。
A snap ring (not shown) that restricts the movement of the
前記制御機構5は、駆動軸13の上方位置に同じ軸受14に回転自在に支持された制御軸32と、該制御軸32の外周に固定されてロッカアーム23の支持孔に摺動自在に嵌入されて、ロッカアーム23の揺動支点となる制御カム33と、を備えている。
The control mechanism 5 is rotatably mounted on the
前記制御軸32は、駆動軸13と並行に機関前後方向に配設されていると共に、所定位置のジャーナル部が前記軸受14のメインブラケット14a、とサブブラケット14bとの間に回転自在に軸受されていると共に、前記駆動機構6によって正転あるいは逆転方向へ回転制御されるようになっている。
The
前記制御カム33は、円筒状を呈し、軸心P2位置が制御軸32の軸心P1から所定分だけ偏倚している。
The
また、前記制御軸32は、図1に示すように、一方側の最大回転位置と他方側の最大回転位置がストッパ機構31によって規制されるようになっている。このストッパ機構31は、シリンダヘッド1の上端部に突設された図外のストッパ壁と、制御軸32の外周面に一体的に固定されたストッパ部材31aとから構成され、前記ストッパ壁は、上端部のほぼ中央に半円形状の凹溝が形成されていると共に、該凹溝の両側上面に一対の第1、第2ストッパ部が形成されている。
As shown in FIG. 1, the
一方、前記ストッパ部材31aは、制御軸32の外周面に前記凹溝内に一定のクリアランスを介して嵌合した円板フランジ状の基部31bが一体的に結合されていると共に、該基部31bの上端面に扇状のストッパ片31cが径方向外側に一体に突設されている。そして、前記ストッパ片31cは、円周方向の一端側に前記制御軸32の一方側の回転に伴って前記第1ストッパ部に当接して前記制御軸32を最小バルブリフト量の回転制御位置に規制する第1ストッパ面31dを有すると共に、他端側に、前記制御軸32の他方側の回転に伴って前記第2ストッパ部に当接して前記制御軸32を最大バルブリフト量の回転制御位置に規制する第2ストッパ面31eを有している。
On the other hand, the
前記駆動機構6は、図1〜図4に示すように、シリンダヘッド1の後端部に固定されたハウジング35と、該ハウジング35の一端部に固定された回転力発生機構である電動モータ36と、ハウジング35の内部に収容されて、電動モータ36の回転力を前記制御軸32に伝達する変換機構(減速機)であるボール螺子機構37と、前記ハウジング35の前記電動モータ36と反対側の位置に収容されて、前記ボール螺子機構37を介して前記制御軸32により吸気弁2,2を最大リフト量に制御する方向へ回転力を付与する回転付与機構39と、から構成されている。
As shown in FIGS. 1 to 4, the
前記ハウジング35は、アルミ合金材などによって一体に形成され、内部に前記制御軸32の軸方向とほぼ直角方向に沿って配置されて、ボール螺子機構37が収容配置された細長い収容室35aと、該収容部35aの上端部に上方へ突出して、内部に前記制御軸32の一端部32aが臨む膨出室35bと、電動モータ36と反対側に隔壁35fを介して隔成されたほぼ円環状の環状室35cと、をそれぞれ有している。さらに、前記収容室35aは、軸方向の一端部に円形状の開口部35dが形成されている一方、前記環状室35cは、後端側が端壁35eによって閉塞されている。
The
前記電動モ−タ36は、比例型のDCモータによって構成され、ほぼ円筒状のモータケーシング38の先端部38aが前記収容室35aの前記開口部35dを封止する状態で固定されている。また、電動モータ36は、図1に示すように、機関の運転状態を検出するコントロールユニット40から出力された制御電流によって正逆回転駆動するようになっている。
The
このコントロールユニット40は、クランク角センサ41やエアーフローメータ42、水温センサ43や、制御軸32の回転位置を検出する後述のポテンショメータ44等の各種のセンサからの検出信号をフィードバックして現在の機関運転状態を演算などにより検出して、前記電動モータ36に制御電流を出力している。
The
前記ボール螺子機構37は、前記ハウジング35の収容室35a内に電動モータ36の駆動シャフト36aとほぼ同軸上に配置された出力軸であるボール螺子軸45と、該ボール螺子軸45の外周に螺合する移動部材であるボールナット46と、膨出室35b内で前記制御軸32の一端部32aに軸方向から連結された連係アーム47と、該連係アーム47と前記ボールナット46とを連係するリンク部材48と、から主として構成されている。
The
前記ボール螺子軸45は、両端部45a、45bを除く外周面全体に所定幅のねじ部であるボール循環溝49が螺旋状に連続して形成されていると共に、前記収容室35aの一端開口部35dと環状室35c内にそれぞれ臨んだ両端部45a、45bが第1、第2ボールベアリング50、51によって回転自在に軸受けされている。前記電動モータ36側の第1ボールベアリング50は、外周面が一端開口部35dの内側に圧入固定されていると共に、先端側の第2ボールベアリング51は、外周面が他端壁35e側の小径部の内部に圧入固定されている。
In the
さらに、ボール螺子軸45は、一端部45aの先端部と電動モータ36のモータ軸36aの先端部が円筒状の連結部材52によって同軸上で軸方向移動可能にセレーション結合され、かかる結合によって電動モータ36の回転力を前記ボール螺子軸45に伝達すると共に、ボール螺子軸45の軸方向の僅かな移動を許容している。
Further, the
前記ボールナット46は、ほぼ円筒状に形成され、内周面に前記ボール循環溝49と共同して複数のボール53を転動自在に保持するガイド溝が螺旋状に連続して形成されていると共に、複数のボール53の循環列をボールナット46の軸方向の前後2個所に設定する2つのディフレクタが取り付けられている。つまり、このディフレクタは、前記ボール循環溝49とガイド溝との間を転動する前記複数のボール53を同一溝内に循環させるために、同循環列内に再び戻すようにボール53を案内するものである。
The
前記ボールナット46は、各ボール53を介してボール螺子軸45の回転運動をボールナット46に直線運動に変換しつつ軸方向の移動力が付与されるようになっている。また、ボールナット46は、軸方向のほぼ中央位置に前記リンク部材48の一端部と連結される枢支ピン54が回転自在に設けられている。
The
前記連係アーム47は、図2〜図4に示すように、く字形状に形成され、制御軸32の一端部32aに軸方向から一体的にボルト47b、47bによって結合固定されていると共に、基部の一端側に突設された突部47aに前記リンク部材48の他端部が枢支ピン55によって回転自在に連結されている。
As shown in FIGS. 2 to 4, the
前記リンク部材48は、板材をプレス成形によってほぼH字形状に形成され、平行な一対の細長い平板状のリンク部48a、48aの一端部が前記ボールナット46の両側に跨がって配置されて前記枢支ピン54を介してボールナット46に回転自在に連結されている一方、他端部側が前記収支ピン55を介して連係アーム47に回転自在に連結されている。
The
また、前記ボール螺子機構37は、図2に示すように、前記ボール螺子軸45の一方向の回転に伴ってボールナット46が図中、最大左方向へ移動した位置で、前記制御軸32を介して吸気弁2,2のリフト量を最小リフト及び作動角を最小作動角に制御し、また、図3に示すように、前記ボール螺子軸45の他方向の回転に伴ってボールナット46が図中、所定量だけ右方向へ移動した位置で、前記制御軸32を介して吸気弁2,2のリフト量を中間リフト及び作動角を中作動角に制御するようになっている。また、図4に示すように、前記ボール螺子軸45の他方向の回転に伴ってボールナット46が、図中、最大右方向へ移動した位置で、前記制御軸32を介して吸気弁2,2のリフト量を最大リフト及び作動角を最大作動角に制御するようになっている。
Further, as shown in FIG. 2, the
前記ボールナット46は、図2に示す最大左方向位置から図3に示す中間移動位置までは約10mm程度右方向に移動し、ボール螺子軸45の1回転当たりのリードは約4mmであるから、この間にボール螺子軸45は約2.5回転する。さらに、ボールナット46のこの中間移動位置から図4に示す最大右方向の移動位置までは、約40mm程度移動することから、ボール螺子軸45は約10回転する。したがって、ボールナット46の一方向への最大移動距離では、ボール螺子軸45はトータルで約12回転する。
The
前記回転付与機構39は、前記ボールナット46に連係する回転部材である大小2つの第1、第2平歯車60、61と、第1平歯車60を一方向へ回転させるように付勢する拡縮変形可能なばね部材であるトーションスプリング62と、から主として構成されている。
The
前記第1平歯車60は、大径で比較的薄肉な円盤状に形成されて、中央に穿設された固定用孔60aに貫通固定された可逆伝達軸である支持軸63によって回転自在に支持されていると共に、外周に複数の歯部60bが形成されている。
The
前記支持軸63は、軸方向の両端部が前記端壁35eと隔壁35fにそれぞれ設けられた保持孔に固定された一対のボールベアリング64,65によって正逆回転自在に支持されている。
The
前記第2平歯車61は、小径で比較的薄肉な円盤状に形成されて、中央に穿設された軸孔61aを介して前記ボール螺子軸45の他端部45bに圧入固定されていると共に、外周に前記第1平歯車60の歯部60bに噛み合う複数の歯部61bが形成されている。
The
また、前記第1平歯車60と第2平歯車61の歯数比(N2/N1)は約1:3程度に設定されている。つまり、前記第1平歯車60が、例えば1/3回転すると第2平歯車61(ボール螺子軸45)が1回転するように設定されている。
The gear ratio (N2 / N1) of the
前記トーションスプリング62は、支持軸63の外周に固定された円筒状のリテーナ66の外周に所定隙間をもって巻回状態に配置され、一端部62aが前記端壁35eに形成された小孔に挿入係止されている一方、他端部62bが前記第1平歯車60の一側部に形成された小孔に挿入係止されている。
The
このトーションスプリング62は、ボールナット46が図2に示す最大左方向の位置(最小リフト)では最も縮径する方向へ変形し、最大限の8巻き数まで増加する。つまり、この時点で最大のモーメントが発生する。
The
そして、電動モータ36に回転トルクが発生していない場合には、トーションスプリング62は、前述の最縮径変形状態から拡径変形して両平歯車60,61からボール螺子軸45にバルブスプリング3のばね反力に打ち勝って一方向の回転力を付与して前記ボールナット46を図4に示す最大右方向の位置(最大リフト)へ移動させるようになっている。
When no rotational torque is generated in the
以下、本実施形態に係るアクチュエータの作動を説明する。まず、例えば、機関のアイドリング運転時を含む低回転運転領域では、コントロールユニット40から出力された制御電流によって電動モータ36が回転してこの回転トルクによりボール螺子軸45が回転する。
Hereinafter, the operation of the actuator according to the present embodiment will be described. First, for example, in the low rotation operation region including when the engine is idling, the
そうすると、この回転に伴って各ボール53がボール循環溝49とガイド溝との間を転動しながらボールナット46を、図2に示すように、図中、最大左方向へ直線状に移動させる。これによって制御軸32は、リンク部材48と連係アーム47とによって時計方向に回転駆動され、前記第1ストッパ面31dが第1ストッパ部に当接して制御軸32のそれ以上の回転を規制する。
Then, with this rotation, each
したがって、制御カム33は、軸心P2が図5A、Bに示すように制御軸32の軸心P1の回りを同一半径で回転して、肉厚部が駆動軸13から上方向に離間移動する。これにより、ロッカアーム23の他端部23bとリンクロッド25の枢支点は、駆動軸13に対して上方向へ移動し、このため、各揺動カム17は、リンクロッド25を介してカムノーズ部21側が強制的に引き上げられて全体が時計方向へ回動する。
Therefore, in the
よって、駆動カム15が回転してリンクアーム24を介してロッカアーム23の一端部23aを押し上げると、そのバルブリフト量がリンクロッド25を介して各揺動カム17及び各バルブリフター16に伝達されるが、そのリフト量は十分に小さくなる。
Therefore, when the
したがって、かかる機関の低回転領域では、バルブリフト量L1が図7に示すように最も小さくなることにより、各吸気弁2の開時期が遅くなり、排気弁とのバルブオーバラップが小さくなる。このため、燃費の向上と機関の安定した回転が得られる。また、制御軸32をストッパ位置から浮かせてL1よりも若干高いリフトとし、リフト量の微細な制御を行うようにしてもよい。
Therefore, in such a low rotation region of the engine, the valve lift amount L1 becomes the smallest as shown in FIG. 7, so that the opening timing of each
また、機関高回転領域に移行した場合は、コントロールユニット40からの制御電流によって電動モータ36が逆回転し、この回転トルクがボール螺子軸45に伝達されて回転すると、この回転に伴ってボールナット46が各ボール53を介して図2に示す位置から図4に示す右方向へ直線移動する。
In addition, when the engine has shifted to the high engine speed region, the
このボールナット46の右方向への直線移動中は、前記トーションスプリング62のばね力が第1、第2平歯車60、61を介して電動モータ36の回転力に対するアシスト力として作用することから、バルブスプリング3のばね反力に打ち勝ちつつモータ軸36の回転力によってボールナット46は右方向へ速やかに移動することができる。
During the linear movement of the
したがって、前記制御軸32は、図4に示すように、反時計方向へ回転して、第2ストッパ面31eが第2ストッパ部に当接してそれ以上の回転が規制される。
Therefore, as shown in FIG. 4, the
これにより、制御カム33は、図6A、Bに示すように軸心P2を下方向へ回動させる。このため、ロッカアーム23は、今度は全体が駆動軸13方向寄りに移動して他端部23bが揺動カム17のカムノーズ部21を、リンクロッド25を介して下方へ押圧して該揺動カム17全体を所定量だけ反時計方向へ回動させる。
As a result, the
よって、駆動カム15が回転してリンクアーム24を介してロッカアーム23の一端部23aを押し上げると、そのバルブリフト量がリンクロッド25を介して揺動カム17及びバルブリフター16に伝達されるが、そのリフト量は大きくなる。
Therefore, when the
したがって、かかる高回転領域では、各吸気弁2のバルブリフト量L3が図7に示すように、最大に大きくなり、該各吸気弁2の開時期が早くなると共に、閉時期が遅くなる。この結果、吸気充填効率が向上し、十分な出力が確保できる。
Accordingly, in such a high rotation region, the valve lift amount L3 of each
次に、機関停止時における回転付与機構39の作動について説明する。
Next, the operation of the
すなわち、イグニッションスイッチをオフにして機関を停止させると、電動モータ36の回転トルクが発生しないことから、前記トーションスプリング62のばね力によって第1平歯車60が一方向へ回転して第2平歯車61を反対方向へ回転させる。
That is, when the engine is stopped by turning off the ignition switch, the rotational torque of the
これによって、ボール螺子軸45が一方向へ回転してボールナット46を、バルブスプリングのばね反力に抗して図中右方向へ移動させて、図4に示す最大右方向位置で停止させてこの位置に安定的に保持する(デフォルト位置)。
As a result, the
これによって、前記吸気弁2,2のバルブリフト量は、図7に示す最大リフトL3まで増加すると共に、作動角も最大になって開時期がほぼピストン上死点(TDC)より十分早い位置となり、閉時期が下死点(BDC)より十分に遅くなる位置になる。
As a result, the valve lift amount of the
このように、前記吸気弁2,2を最大リフトに制御することによって、冷機状態において十分なリフト量を確保できるので、機関のフリクションの大きな冷機始動時での要求吸入空気量を満足することができ、この結果、良好な始動性が得られる。また、最大リフトに制御されていることによって、機関の圧縮行程時の圧縮力がある程度低減していわゆるデコンプレッション状態になることから、クランキング性が向上して良好な始動性が得られる。
Thus, by controlling the
また、前述のように、機関停止時には、ボールナット46がトーションスプリング62のばね力によって軸方向の最大右方向位置に自動的かつ確実に移動させることができるので、例えば、前記電動モータ36が故障して作動できない場合でも機関の良好な始動性を確保することができ、フェールセーフ機能が働く。
Further, as described above, when the engine is stopped, the
ここで、特開2008−208780号公報に記載されているように、ボールナットに付勢力を作用させるものであると、機関が完全に停止されるまでの回転している状態ではデフォルト位置(保持位置)に移動させることができるが、完全停止してしまうとリード角が小さいので、ボールナットを確実に動かすことが難しかった。これに対して、本実施形態では、機関停止状態でも確実にデフォルト位置に移動させることができる。 Here, as described in Japanese Patent Application Laid-Open No. 2008-208780, if the urging force is applied to the ball nut, the default position (holding state) is maintained in a rotating state until the engine is completely stopped. Although the lead angle is small when it stops completely, it is difficult to move the ball nut reliably. On the other hand, in the present embodiment, the engine can be reliably moved to the default position even when the engine is stopped.
また、前記ボールナット46が最大左方向位置から最大右方向位置まで移動すると、第1平歯車60が2回転して第2平歯車61を介してボール螺子軸45を6回転させる。そして、この時点では、前記トーションスプリング62の実巻き数は8巻きから拡径変形して4巻きだけ低下して4巻きに減少する。径は8巻/4巻の比で拡径する。
When the
このように、トーションスプリング62は、ボールナット46の最大右方向の移動位置までは、拡径変形しながら4巻き減少するから、その拡径変形量は、図4に示すように大きくなるが、ハウジング35との間の隙間は確保されている。これは、前記第1、第2平歯車60,61の歯数比を1:3に設定したので、第1平歯車60の総回転数が1/3に減少したからである。
In this way, the
したがって、この総回転数の減少効果により、前記最大リフト時(ボールナット46の最大右方向位置)においてトーションスプリング62が最大に拡径変形しても、その外径拡大を抑制して、トーションスプリング62の外周縁と他の部位、例えば前記ハウジング35との干渉を抑制することが可能になる。この結果、トーションスプリング62の装着性が良好になる。
Therefore, due to the effect of reducing the total number of revolutions, even if the
すなわち、ボールナット46を最大左方向の移動位置(吸気弁2,2最小リフト)から最大右方向の移動位置(最大リフト)まで移動させるには、ボール螺子軸45の回転数をトータルで12回転としなければならず、これだけ多く回転するボール螺子軸45に対して、トーションスプリングを直接的に連係させて付勢回転モーメントを付与する場合には、最大リフトでのトーションスプリングの実巻き数をより少なくするか、あるいは、最小リフトでの巻き数をより多くしなければならず、その拡縮変形量も過度に大きくなってしまう。このため、トーションスプリングの装着性が悪化するおそれがある。前者の場合は、外径が過大となり、後者の場合は、軸方向の長さが長くなったり、スプリング内径が小さくなり過ぎて、いずれにしても搭載面での不都合が発生してしまう。
That is, in order to move the
しかし、本実施形態では、歯数比の異なる2つの第1、第2平歯車60,61を用い、大径な第1平歯車60にトーションスプリング62を連係させたことから、1:3の歯数比によって第1平歯車60の回転数を5回転まで減少させることが可能になる。これによって、前述のように、拡径変形量及び縮径変形量を可及的に小さくできる。この結果、狭いスペース内への装着性を向上させることができるのである。
However, in the present embodiment, the two first and second spur gears 60 and 61 having different tooth ratios are used, and the
さらに、以上のように、トーションスプリング62のねじり総回転数は減少しつつ電動モータの総回転数を減少させないで済むことから、モータトルクを抑制し、もってモータの小型化や消費電力を抑制することができる、といった効果も得られる。
Further, as described above, since it is not necessary to reduce the total number of rotations of the electric motor while the total number of rotations of the
ここで、トーションスプリング62の総回転数を減少させない場合であっても、第1、第2平歯車60,61を適宜配置させることで、トーションスプリング62の搭載位置の自由度を向上させることができる。すなわち、トーションスプリング62を、直接モータ軸やボール螺子軸の装着するのは、装着性が悪いが、第1,第2平歯車60,61を適宜配置することで、装着作業性の良好な位置にトーションスプリング62を配置することも可能である。
Here, even when the total number of rotations of the
なお、前記第1実施形態における前記各構成部材の回転伝達効率、つまり、前記電動モータ36と制御軸32及びボール螺子軸45の連関するそれぞれの伝達効率をみると、前記電動モータ36から前記制御軸32への伝達効率よりも該制御軸32から電動モータ36への伝達効率の方が小さく、また、該電動モータ36から前記ボール螺子軸45への伝達効率と、該ボール螺子軸45から電動モータ36への伝達効率はほぼ同等となっている。
The rotation transmission efficiency of each component in the first embodiment, that is, the transmission efficiency associated with the
〔第2実施形態〕
図8は本発明の第2実施形態を示し、基本構造は第1実施形態と同様であるから、同一箇所には同一の符号を付して具体的な説明は省略する。
[Second Embodiment]
FIG. 8 shows a second embodiment of the present invention, and the basic structure is the same as that of the first embodiment. Therefore, the same portions are denoted by the same reference numerals, and detailed description thereof is omitted.
前記ボールナット46の軸方向の一端部と前記第2ボールベアリング51の内端側にほぼ円板状のスプリングリテーナ56、57がそれぞれ設けられていると共に、該両スプリングリテーナ56、57との間には、前記ボールナット46を電動モータ36の方向(制御軸32を最小バルブリフト量の回転制御軸方向)へ付勢するバイアススプリングであるコイルスプリング58が弾装されている。このコイルスプリング58は、そのばね荷重が比較的小さく設定され、前記トーションスプリング62のばね力とバランスするようになっている。
The disk
したがって、前述と同じく、イグニッションスイッチをオフにして機関を停止させると、ボールナット46は、前記コイルスプリング58のばね反力及びバルブスプリング3のばね反力によって最大左方向へ移動しようとするが、電動モータ36の回転トルクが発生しないことから、前記トーションスプリング62のばね力によって第1平歯車60が一方向へ回転して第2平歯車61を反対方向へ回転させようとする。
Therefore, as described above, when the ignition switch is turned off and the engine is stopped, the
これによって、ボール螺子軸45が一方向へ回転してボールナット46をコイルスプリング58のばね力及びバルブスプリングのばね反力に抗して図中右方向へ約10mm程度の図8に示す中間位置に移動して安定的に保持する。これによって、前記吸気弁2,2のバルブリフト量は、図7に示す中間リフトL2まで増加すると共に、作動角も大きくなって開時期がほぼピストン上死点(TDC)位置となり、閉時期が下死点(BDC)付近になる。この中間移動位置は、機関の始動に最適な吸気弁2,2のリフト位置であって、ピストンフリクションの高い冷機始動時にも、十分な吸入空気量が得られる程度のリフト量になっている。したがって、機関の始動性が良好になる。
As a result, the
また、この実施形態も前記電動モータ36が故障して作動できない場合でも機関の良好な始動性を確保することができ、フェールセーフ機能が働く。
Also in this embodiment, even when the
すなわち、機関停止している状態でも、ボール螺子軸45をトーションスプリング62のばね力によって可逆伝達軸を介して付勢しているので、所望のボールナット46の位置に移動させることができるのである。
That is, even when the engine is stopped, the
この実施形態は、前記可変機構4によって制御される吸気弁2,2のリフト量が、最小リフト制御で例えば約0.1mmなど極端に低く、また、最大リフト制御で第1実施形態のものよりも高くなるように設定した可変動弁装置に適用した場合に有効である。
In this embodiment, the lift amount of the
つまり、例えば、最大リフトが比較的高く設定されている場合には、機関停止時のデフォルト位置を第1実施形態のように最大リフトにすると、動弁系のフリクションが大きくなってクランキング回転の上昇が遅れるおそれがあるが、本実施形態のようの中間リフト量であれば、動弁系の過度なフリクションの発生を低減できるので、クランキングの回転速度を高めて良好な始動性が得られるのである。 That is, for example, when the maximum lift is set to be relatively high, if the default position when the engine is stopped is set to the maximum lift as in the first embodiment, the friction of the valve train increases and cranking rotation is increased. Although there is a possibility that the rise will be delayed, if the intermediate lift amount is as in the present embodiment, it is possible to reduce the occurrence of excessive friction of the valve system, so that the cranking rotation speed can be increased and good startability can be obtained. It is.
逆に最小リフトをデフォルト位置とすると、0.1mmでは始動に必要な吸入空気量を確保できない。したがって、中間リフトをデフォルトにしている。ここで、もし最小リフトが2mm程度であれば、最小リフトをフォルトにすることもできる。その場合は、トーションスプリング62を最小リフト側に付勢するように設ければよい。
Conversely, if the minimum lift is set to the default position, the intake air amount necessary for starting cannot be secured at 0.1 mm. Therefore, the intermediate lift is the default. Here, if the minimum lift is about 2 mm, the minimum lift can be a fault. In that case, the
また、この実施形態では、騒音と振動(音振)の面で有利になる。すなわち、ボールナット46は、コイルスプリング58のばね反力及びバルブスプリング3のばね反力によって図8中、左方向への付勢力を受ける、つまり、電動モータ36方向への押圧力を受ける。一方、前記トーションスプリング62によってボールナット46に逆方向に付勢力を作用させる。これによって、前記ボール環状溝49とガイド溝及びボール53との間の隙間(バックラッシ隙間)を吸収してボールナット46の軸方向のガタ付きを抑制することができる。この結果、バックラッシ音と振動を低減できる。
〔第3実施形態〕
図9A、Bは第3実施形態を示し、回転付与機構39をハウジング35の外側に配置して、出力軸に対するばね付勢力の経路を変更したものである。なお、ボール螺子機構37の構造やコイルスプリング58を有する点などは第2実施形態と同じである。
Further, this embodiment is advantageous in terms of noise and vibration (sound vibration). That is, the
[Third Embodiment]
9A and 9B show a third embodiment, in which a
前記回転付与機構39は、出力軸としての前記電動モータ36のモータ軸36aが、モータケーシング38の後端側から突出形成されており、該モータ軸36aに固定された小径な第1平歯車100と、前記ハウジング35の下部にボルト固定された支持ブロック101と、該支持ブロック101の上下位置に横方向から穿設された一対の支持穴102,103に挿通されて、それぞれ前後一対のボールベアリング104a、104b、105a、105bによって回転自在に支持された第1、第2支持軸106、107と、第1支持軸106の先端部に固定されて、前記第1平歯車100に噛合した大径な第2平歯車108と、前記第1支持軸106の第2平歯車108より内側に固定された小径な第3平歯車109と、前記第2支持軸107の先端部に固定されて、前記第3平歯車109に噛合する大径な扇状の第4平歯車110と、該第4平歯車110を一方向へ回転付勢する付勢手段111と、から構成されている。
In the
前記付勢手段111は、基端部112aが前記第2支持軸107に固定され、先端部112bが球状に形成されたアーム112と、前記支持ブロック101の下端部内に形成された摺動用孔101aに進退自在に保持された押圧ロッド113と、該押圧ロッド113を進出方向へ付勢するコイルばね114と、を備えている。
The biasing means 111 has a
前記押圧ロッド113は、先端部に一体に設けられたフランジ部113aが前記コイルばね114のばね力によって前記アーム112の前記先端部112bを第4平歯車110の接線方向へ押圧して、前記アーム112を図示の揺動角度範囲α(変換角)だけ揺動させる。これによって、第4平歯車110を同揺動角度範囲だけ回転させるようになっている。
In the
したがって、この実施形態によれば、イグニッションスイッチをオフにして機関を停止させると、電動モータ36の回転トルクが発生しないことから、前記ボールナット46は、前記コイルスプリング58のばね反力及びバルブスプリング3のばね反力で最大左方向に移動しようとする。
Therefore, according to this embodiment, when the ignition switch is turned off and the engine is stopped, the rotational torque of the
同時に回転付与機構39側では、前記コイルばね114のばね力によって押圧ロッド113が摺動用孔101aを介して進出動する。これにより、先端のフランジ部113aがアーム112の先端部112bを押圧して第4平歯車110を図9Bの時計方向へ回転させる。
At the same time, on the
そうすると、第3平歯車109が反時計方向へ回転して第1支軸106を介して第2平歯車108も反時計方向をこれと反対方向へ回転させる。このため、第1平歯車100が、第4平歯車110と同方向(時計方向)へ回転してモータ軸36aを同じ方向へ回転させる。これにより、ボール螺子軸45が回転して、ボールナット46をコイルスプリング58のばね力及びバルブスプリングのばね反力に抗して図中右方向へ約10mm程度の位置まで移動させて、図9Aに示す中間位置で停止して安定的に保持する。
Then, the
これによって、前記吸気弁2,2のバルブリフト量は、第2実施形態と同じく、図7に示す中間リフトL2まで増加すると共に、作動角も大きくなって開時期がほぼピストン上死点(TDC)位置となり、閉時期が下死点(BDC)付近になる。この中間移動位置は、機関の始動に最適な吸気弁2,2のリフト位置であって、ピストンフリクションの高い冷機始動時にも、十分な吸入空気量が得られる程度のリフト量になっている。したがって、機関の始動性が良好になる。
As a result, the valve lift amount of the
また、この実施形態では、図9Aに示すように、第1,第2支持軸70,71の配置を適宜設定することによって前記付勢手段75の搭載位置を適宜選択することができる。
In this embodiment, as shown in FIG. 9A, the mounting position of the urging means 75 can be selected as appropriate by appropriately setting the arrangement of the first and
さらに、第2支持軸107の回転角(変換角)も減速比によって小さくすることができるので、コイルばね114の伸張変形、つまり押圧ロッド113のストロークを短くすることができる。したがって、回転付与機構39のレイアウトの自由度を向上させることができる。
〔第4実施形態〕
図10〜図12は第4実施形態を示し、可変機構4と、制御機構5及びアクチュエータである駆動機構6の具体的な構造を変更したものである。
Furthermore, since the rotation angle (conversion angle) of the
[Fourth Embodiment]
10 to 12 show a fourth embodiment, in which the specific structure of the
前記可変機構4は、図11A、Bに示すように、シリンダヘッド1の上部に一定間隔ごとに設けられた多数の隔壁に軸方向並びに周方向に不動となるように支持された内部中空状のロッカシャフト70と、該ロッカシャフト70の中心孔内に軸方向へ変位可能に挿入された制御軸71と、前記ロッカシャフト70の外周に設けられて、気筒数と同数に配置されたアーム組立体72と、前記制御軸71を軸方向に進退駆動させる駆動機構6(図12参照)と、を備えている。
As shown in FIGS. 11A and 11B, the
前記制御軸71は、図10に示すように、機関の前後方向に配設されていると共に、外径が比較的小径に形成されていると共に、一端部71aの先端部に前記駆動機構6が連係されている。
As shown in FIG. 10, the
前記アーム組立体72は、ロッカシャフト70に対して各気筒に対応するように配置され、図10、図11に示すように、吸気側のカムシャフト73の外周に有する駆動カム73a及び一端部が前記各吸気弁2のステムエンドに当接したスイングアーム74の中央に有するローラ74aとの間に配設されて、入力アーム75と2つの揺動カム76並びにスライダーギア77と、を備えている。
The
前記入力アーム75は、ロッカシャフト70の外周面から離れる方向に突出するアーム部と、該アーム部の先端に回転自在に設けられて、前記駆動カム73aの外周面に転動するローラ部75aと、を備えている。
The
前記各揺動カム76は、ロッカシャフト70の外周面から離れるように突出するほぼ三角形状に形成されたノーズ部76aをそれぞれ有している。このノーズ部76aの下面に形成された凹状のカム面76bに、前記バルブスプリング3のばね力によって前記スイングアーム74のローラ74aが押し付けられている。
Each of the
前記入力アーム75と各揺動カム76は、一体となって制御軸71(ロッカシャフト70)の軸心を中心として揺動し、前記カムシャフト73が回転すると、駆動カム73aに当接された入力アーム75がローラ部75aを介して揺動することに伴ってそれぞれ揺動する。各揺動カム76の揺動力がスイングアーム74を介して各吸気弁2に伝達されて開閉作動するようになっている。
The
前記スライダーギア77は、ロッカシャフト70の外周面に対して回転可能でかつ軸方向へ摺動自在に支持され、その軸方向の中央部には右ねじ螺旋状のヘリカルギア78が設けられていると共に、ヘリカルギア78の両側に位置して、ヘリカルギア78とは逆に左ねじ螺旋状の2つのヘリカルギア79、79がそれぞれ設けられている。
The
一方、スライダーギア77を収容する空間を規定する前記入力アーム75及び2つの揺動カム76の内周面には、前記ヘリカルギア78,79,79にそれぞれ対応する右ねじ、左ねじ螺旋状のヘリカルスプラインがそれぞれ形成されて、各ヘリカルギア78,79,79に噛み合っている。
On the other hand, on the inner peripheral surfaces of the
前記スライダーギア77には、ヘリカルギア78と一方のヘリカルギア79との間に位置して円周方向に伸びる長孔80が形成されている一方、ロッカシャフト70には、前記長孔80の一部と重なるように軸方向に伸びる図外の長孔が形成されている。前記制御軸71には、前記両長孔の重なった部分を通じて突出する係止ピン81が一体に設けられている。
The
したがって、制御軸71が駆動機構6によって軸方向へ移動すると、スライダーギア77が係止ピン81により押されてヘリカルギア78,79、79が同時に制御軸71の軸方向に移動する。このようなヘリカルギア78,79の軸方向の移動に対してこれらにスプライン係合された入力アーム75及び揺動カム76は、軸方向に移動しないため、ヘリカルスプラインの噛み合いを通じて制御軸71の軸心回りに回動する。
Therefore, when the
このとき、入力アーム75と揺動カム76は、形成されたヘリカルスプラインの向きが逆であるため、回動方向が互いに逆方向になる。これにより、入力アーム75及び揺動カム76との相対位相差が変化して、前記吸気弁2のリフト量と作動角は変更されるようになっている。
At this time, since the
前記駆動機構6は、図12に示すように、シリンダヘッド1の後端部に固定されたハウジング82と、該ハウジング82の内部一端側のモータ収容室82aに収容された回転力発生機構である電動モータ83と、ハウジング82の内部に収容されて、電動モータ83の回転力を前記制御軸71に伝達する変換機構(減速機)である螺子機構84と、前記ハウジング82の前記電動モータ83と反対側の位置に収容されて、前記螺子機構84を介して前記制御軸71により吸気弁2,2を大作動角側へ制御する方向へ回転力を付与する回転付与機構39と、から構成されている。
As shown in FIG. 12, the
前記電動モータ83は、比例型のDCモータであって、第1実施形態と同じくコントロールユニット40からの制御信号によって正逆回転制御されるようになっている。
The
前記螺子機構84は、電動モータ83の図外のロータに固定されて、軸方向の前後端部85a、85bがハウジング82に設けられたボールベアリング86,86に回転自在に支持された出力軸及び可逆伝達軸である円筒部材85と、一端部87aが前記円筒部材85の内部に挿通配置され、外部へ延出した他端部87bが前記制御軸71に軸方向から直結された駆動ロッド87と、から主として構成されている。
The
前記円筒部材85は、内周面に台形雌ねじ部85cが形成されていると共に、他端部85bの先端部85dが段差小径状に形成されている。また、円筒部材85は、他端部85bの外周面に円環溝85eが形成されている一方、前記ハウジング82には、前記円環溝85eに対して径方向から嵌着して前記円筒部材85の軸方向の移動を規制する規制部89が突設されている。
The
前記駆動ロッド87は、一端部87aの外周面に前記台形雌ねじ部85cに噛合する台形雄ねじ部87cが形成されていると共に、一端部87aの小径先端部87dが断面ほぼコ字形状の支持部88の内部支持溝88aに軸方向へ摺動自在に支持されている。また、駆動ロッド87の他端部87bは、ハウジング82の前端側内部に一体に有する隔壁82bの案内用孔82cに軸方向摺動自在に支持されている。
The
そして、前記電動モータ83によって円筒部材85が正転あるいは逆転すると、前記台形雌雄ねじ部85c、87cの噛み合いを介して駆動ロッド87が軸方向へ移動するようになっており、前記台形雌雄ねじ部85c、87cのリード、つまり円筒部材85が1回転すると駆動ロッド87が軸方向へ約2〜3mm移動するように設定されている。
When the
また、前記駆動ロッド87は、他端部87b側の下面に軸方向に沿って長い凹溝87dが形成されている。一方、ハウジング82の隔壁82b近傍には、先端縁が前記凹溝87dに当接しつつ駆動ロッド87の前後方向の最大移動ストロークを規制する規制片90が突設されており、この規制片90と凹溝87dによって前記駆動ロッド87(制御軸71)の回転が規制されると共に、前後の最大移動ストロークが約5mm程度に設定されている。
Further, the
したがって、前記リード長さからすると、円筒部材85が2回転すると、制御軸71を介して吸気弁2,2のバルブリフト量がL1〜L3に変化することになる。
Therefore, in view of the lead length, when the
前記回転付与機構39は、前記モータ収容室82aと隔壁82bとの間に形成された収容室82dに収容され、基本構造は第1実施形態のものとほぼ同一であるから、共通の構成部材は同一の符号を付して簡単に説明する。
The
前記円筒部材85に連係する大小2つの第1、第2平歯車60、61と、第1平歯車60を一方向へ回転させるように付勢する拡縮変形可能なばね部材であるトーションスプリング62と、から主として構成されている。
Two large and small first and second spur gears 60, 61 linked to the
大径な前記第1平歯車60は、中央に穿設された固定用孔60aに貫通固定された支持軸63によって回転自在に支持されていると共に、外周に複数の歯部60bが形成されている。
The
前記支持軸63は、軸方向の両端部が前記端壁82bと隔壁82eにそれぞれ設けられた保持孔に固定された一対のボールベアリング64,65によって回転自在に支持されている。また、この支持軸63の後端側には、該支持軸63の回転位置を検出するポジションセンサ91が設けられており、このポジションセンサ91によって検出された回転角度情報が前記コントローラに出力されて、前記可変機構4の制御に供されるようになっている。
The
小径な前記第2平歯車61は、中央に穿設された軸孔61aに前記円筒部材85の小径先端部85dが挿入固定されていると共に、外周に前記第1平歯車60の歯部60bに噛み合う複数の歯部61bが形成されている。なお、第2平歯車61は、円筒部材85と一体成形することも可能である。
In the
また、前記第1平歯車60と第2平歯車61の歯数比(N2/N1)は約1:2.5〜1:3程度に設定されている。したがって、前記第1平歯車60が、例えば1/3回転すると第2平歯車61(円筒部材85)が1回転するように設定されている。そして、前記駆動ロッド87(制御軸71)は、軸方向へ最大5mmストロークすることによって吸気弁2,2のバルブリフト量がL1〜L3まで制御することができるので、前記第1平歯車60は、最大で1回転未満しかならない、つまり、360°未満の回転角度になる。
The gear ratio (N2 / N1) between the
前記トーションスプリング62は、支持軸63の外周に固定された円筒状のリテーナ66の外周に所定隙間をもって巻回状態に配置され、一端部62aが前記隔壁82bに形成された小孔に圧入により係止されている一方、他端部62bが前記第1平歯車60の一側部に形成された小孔に挿入係止されている。
The
そして、このトーションスプリング62は、駆動ロッド87が図12に示す最大左方向の位置(最小リフト)では最大に縮径する方向へ変形し、最大限の9から10巻き数まで増加する。つまり、この時点で最大のモーメントが発生し、電動モータ36に回転トルクが発生していない場合には、ここから拡径変形して両平歯車60,61から円筒部材85に一方向の回転力を付与して前記駆動ロッド87を右方向(リフト増大方向)へ移動させるようになっている。
The
以下、本実施形態の作用について説明する。 Hereinafter, the operation of the present embodiment will be described.
前述のように、イグニッションスイッチをオフにして機関を停止させると、制御軸71(駆動ロッド87)は、各バルブスプリング3の単独のばね力によっては最大左方向の移動位置になろうとするが、電動モータ83の回転トルクが発生せず、前記トーションスプリング62のばね力によって第1平歯車60が一方向へ回転して第2平歯車61を反対方向へ回転させようとするので、全体でみれば、円筒部材85が一方向へ回転して駆動ロッド87を図中右方向へ約1〜1.5mm程度移動させて中間位置で停止させて安定的に保持する。したがって、前記吸気弁2,2のバルブリフト量は、図7に示す中間リフトL2まで増加すると共に、作動角も大きくなる。よって、第1実施形態と同じく機関の再始動性が良好になり、また、例えば、前記電動モータ83が故障して作動できない場合でも機関の良好な始動性を確保することができ、フェールセーフ機能が働く。
As described above, when the engine is stopped by turning off the ignition switch, the control shaft 71 (drive rod 87) tends to reach the maximum leftward movement position depending on the individual spring force of each
特に、本実施形態のように、制御軸を軸方向に移動させて円筒部材85を回転させることができない非可逆伝達機構であっても所望の中間リフトL2に移行できるのである。しかも、機関停止している状態であっても、中間リフトL2に移行できるのである。
In particular, even in the case of a nonreciprocal transmission mechanism that cannot rotate the
また、駆動ロッド87が、中間移動位置から最大右方向へ移動した場合には、トーションスプリング62は、拡径変形量は増加するものの、その外径が過度に大きくはならない。これは、前記第1、第2平歯車60,61の歯数比を1:2.5から1:3に設定したために、トーションスプリング62のねじれ回転数が減少したためである。
Further, when the
したがって、前記最大リフト時(駆動ロッド87の最大右方向位置)においてトーションスプリング62が最大に拡径変形しても、その外径が過度に大きくなるのを抑制できることから、トーションスプリング62の外周縁と他の部位との干渉を抑制することが可能になり、また、内径側の軸の外周面との密着も回避できる。この結果、トーションスプリング62の装着性が良好になる。
Therefore, even when the
しかも、本実施形態では、駆動ロッド87の最大左側の位置(最小リフト位置)と最大右側の位置(最大リフト位置)間の移動ストロークが約5mm程度であり、このストローク範囲では大径な第1平歯車60(支持軸63)の回転角度は360°未満であるから、前記ポジションセンサ91による吸気弁2,2のバルブリフト量の検出精度が高くなる。
In addition, in this embodiment, the movement stroke between the maximum left position (minimum lift position) and the maximum right position (maximum lift position) of the
すなわち、第1平歯車60が最大1回転(360°)を超えてしまうと、回転型のポジションセンサ91を使用することができなくなり、制御軸71の軸方向のストローク位置を検出しなければならなくなるため、検出精度の低下を招きやすい。しかし、本実施形態では、360°未満の回転位置を一般的なポジションセンサ91によって検出すれば良いことから、検出精度が高くなるのである。
That is, if the
本発明は前記各実施形態の構成に限定されるものではなく、前記各実施形態では、減速機としてボール螺子機構のものを示したが、モータ駆動のものであれば、他の減速機を用いてもよい。例えば、特開2008−286188号公報に記載された、ウォームをモータ軸で回転駆動してウォームホイールの位相を変化させるように構成したものでもよい。特に、ウォームホイールのような非可逆機構の場合は、機関停止時に制御軸側からモータ軸側を動かし中間作動角に変換するのは難しかったが、本発明を用いれば、回転付与機構により容易に変換できる。 The present invention is not limited to the configuration of each of the above-described embodiments. In each of the above-described embodiments, the ball screw mechanism is shown as the speed reducer. May be. For example, a configuration described in Japanese Patent Application Laid-Open No. 2008-286188 may be configured to change the phase of the worm wheel by rotationally driving a worm with a motor shaft. In particular, in the case of a nonreciprocal mechanism such as a worm wheel, it is difficult to move the motor shaft side from the control shaft side to convert it to an intermediate working angle when the engine is stopped. Can be converted.
また、駆動機構6の駆動源は電動モータ以外に油圧によるものであってもよく、さらに、本願のアクチュエータを前記吸気弁側の他に排気弁側あるいは両方の弁側に適用することも可能である。
The
さらに、ばね部材としては前記トーションスプリングやコイルスプリング以外にゼンマイばねなどの種々のばね部材に適用することが可能である。 Furthermore, the spring member can be applied to various spring members such as a spring spring in addition to the torsion spring and the coil spring.
前記実施形態から把握される前記請求項以外の発明の技術的思想について以下に説明する。
〔請求項a〕請求項1に記載のアクチュエータにおいて、
前記出力軸の回転が減速されて前記可逆伝達軸に回転力が伝達されることを特徴とするアクチュエータ。
The technical ideas of the invention other than the claims ascertained from the embodiment will be described below.
[Claim a] In the actuator according to claim 1,
An actuator characterized in that rotation of the output shaft is decelerated and rotational force is transmitted to the reversible transmission shaft.
この発明によれば、電動モータによって出力軸が多回転した場合でも、この回転を減速して可逆伝達軸に伝達されるので、これを受ける付勢手段の変位も小さくなることから、該付勢手段を小型化できるので、装置への搭載性が向上する。
〔請求項b〕請求項aに記載のアクチュエータにおいて、
前記可逆伝達軸は、360度以内で回転するように前記出力軸の回転が減速されて回転力が伝達されることを特徴とするアクチュエータ。
According to the present invention, even when the output shaft is rotated many times by the electric motor, the rotation is decelerated and transmitted to the reversible transmission shaft. Since the means can be reduced in size, mountability to the apparatus is improved.
[Claim b] In the actuator according to claim a,
The actuator, wherein the reversible transmission shaft is rotated so that the rotation of the output shaft is decelerated so that the reversible transmission shaft rotates within 360 degrees.
この発明によれば、可逆伝達軸の回転が1回転以下になることから、付勢手段としての捩りスプリングなどの装置への装着性、つまり組付性が良好になる。
〔請求項c〕請求項bに記載のアクチュエータにおいて、
前記可逆伝達軸の回転位置を検出することによって前記制御軸の移動位置を検出することを特徴とするアクチュエータ。
According to this invention, since the rotation of the reversible transmission shaft is 1 rotation or less, the mountability to a device such as a torsion spring as the biasing means, that is, the assembly performance is improved.
[Claim c] In the actuator according to claim b,
An actuator, wherein the moving position of the control shaft is detected by detecting the rotational position of the reversible transmission shaft.
この発明によれば、可逆伝達軸のフル変換角が360°以内なので、回転位置検出手段によって制御軸の移動(回転)位置、つまり、機関弁のリフト量を容易に検出することができる。特に、軸方向の移動型の制御軸の場合は、軸方向ではなく回転位相の位置として検出できるので、検出方法がより簡素化できる。
〔請求項d〕請求項1に記載のアクチュエータにおいて、
前記付勢手段は、前記制御軸が機関弁の最大リフト量となるように前記可逆伝達軸を付勢することを特徴とするアクチュエータ。
According to the present invention, since the full conversion angle of the reversible transmission shaft is within 360 °, the rotational position detecting means can easily detect the movement (rotation) position of the control shaft, that is, the lift amount of the engine valve. In particular, in the case of an axially movable control shaft, the detection method can be further simplified because it can be detected not as an axial direction but as a rotational phase position.
[Claim d] In the actuator according to claim 1,
The actuator, wherein the urging means urges the reversible transmission shaft so that the control shaft reaches a maximum lift amount of the engine valve.
この発明によれば、冷機状態において十分なリフト量を確保できるので、機関のフリクションの大きな冷機始動時での要求吸入空気量を満足することかでき、この結果、良好な始動性が得られる。
〔請求項e〕請求項1に記載のアクチュエータにおいて、
前記出力軸から前記制御軸に動力は伝達されるが、前記制御軸から前記出力軸に動力が伝達されないような非可逆特性の減速機構によって前記出力軸から前記制御軸に動力が伝達されることを特徴とするアクチュエータ。
According to the present invention, since a sufficient lift amount can be ensured in the cold state, it is possible to satisfy the required intake air amount at the time of cold start with large engine friction, and as a result, good startability can be obtained.
(Claim e) In the actuator according to claim 1,
Power is transmitted from the output shaft to the control shaft, but power is transmitted from the output shaft to the control shaft by a non-reversible reduction mechanism that does not transmit power from the control shaft to the output shaft. An actuator characterized by.
減速機構が非可逆式であってもリフト量を増大する方向へ十分に付勢することが可能になる。
〔請求項f〕請求項1に記載のアクチュエータにおいて、
前記出力軸から回転力が伝達される螺子軸と、
該螺子軸の回転により軸方向に移動する移動部材と、を備え、
該移動部材の移動によって前記制御軸を移動させるように構成されていることを特徴とするアクチュエータ。
〔請求項g〕請求項fに記載のアクチュエータにおいて、
前記可逆伝達軸は、前記螺子軸から歯車を介して伝達される軸であることを特徴とするアクチュエータ。
〔請求項h〕請求項gに記載のアクチュエータにおいて、
前記螺子軸に設けられる歯車は小径歯車であり、前記可逆伝達軸に設けられる歯車は大径歯車であることを特徴とするアクチュエータ。
〔請求項i〕請求項hに記載のアクチュエータにおいて、
前記付勢手段は、捩りばねであり、前記大径歯車に前記捩りばねの一端が固定され、前記捩りばねの他端が固定部に固定されていることを特徴とするアクチュエータ。
〔請求項j〕請求項fに記載のアクチュエータにおいて、
前記移動部材は、前記付勢手段によって付勢される方向と逆側に付勢されていることを特徴とするアクチュエータ。
〔請求項k〕請求項1に記載のアクチュエータにおいて、
前記制御軸を回転させることによって機関弁のリフト量を可変させるものであることを特徴とするアクチュエータ。
〔請求項l〕請求項1に記載のアクチュエータにおいて、
前記制御軸を軸方向に移動させることによって機関弁のリフト量を可変させるものであることを特徴とするアクチュエータ。
Even if the speed reduction mechanism is irreversible, it is possible to sufficiently energize in the direction of increasing the lift amount.
[Claim f] In the actuator according to claim 1,
A screw shaft to which a rotational force is transmitted from the output shaft;
A moving member that moves in the axial direction by rotation of the screw shaft,
An actuator configured to move the control shaft by movement of the moving member.
[Claim g] In the actuator according to claim f,
The reversible transmission shaft is an shaft transmitted from the screw shaft through a gear.
(Claim h) In the actuator according to claim g,
The gear provided on the screw shaft is a small-diameter gear, and the gear provided on the reversible transmission shaft is a large-diameter gear.
(Claim i) In the actuator according to claim h,
The urging means is a torsion spring, and one end of the torsion spring is fixed to the large-diameter gear, and the other end of the torsion spring is fixed to a fixed portion.
[Claim j] In the actuator according to claim f,
The actuator according to claim 1, wherein the moving member is biased in a direction opposite to a direction biased by the biasing means.
(Claim k) In the actuator according to claim 1,
An actuator characterized in that the lift amount of the engine valve is varied by rotating the control shaft.
[Claim 1] In the actuator according to claim 1,
An actuator characterized in that the lift amount of the engine valve is varied by moving the control shaft in the axial direction.
2…吸気弁(機関弁)
4…可変機構
5…制御機構
6…駆動機構
32・71…制御軸
33…制御カム
36・83…電動モータ
36a…モータ軸(出力軸)
37…ボール螺子機構(減速機)
39…回転付与機構
45…ボール螺子軸(可逆伝達軸)
46…ボールナット(移動部材)
60…第1平歯車
61…第2平歯車
62…トーションスプリング(付勢手段)
63…支持軸(可逆伝達軸)
84…螺子機構(減速機)
85…円筒部材(出力軸・可逆伝達軸)
87…螺子軸
111…付勢手段
2 ... Intake valve (engine valve)
DESCRIPTION OF
37 ... Ball screw mechanism (reduction gear)
39 ...
46 ... Ball nut (moving member)
60 ...
63 ... Support shaft (reversible transmission shaft)
84 ... Screw mechanism (reduction gear)
85 ... Cylindrical member (output shaft / reversible transmission shaft)
87 ...
Claims (3)
内燃機関の状態に応じて出力軸を回転制御して前記制御軸に作動力を付与する電動モータと、
前記出力軸から回転力が伝達され、可逆特性を有する可逆伝達軸と、
該可逆伝達軸に付勢力を与える付勢手段と、
を備えたことを特徴とするアクチュエータ。 An actuator that variably controls the position of the control shaft in a variable valve gear that varies the operating characteristics of the engine valve by moving the control shaft,
An electric motor that rotationally controls the output shaft according to the state of the internal combustion engine and applies an operating force to the control shaft;
A rotational force is transmitted from the output shaft, and a reversible transmission shaft having reversible characteristics;
Biasing means for imparting biasing force to the reversible transmission shaft;
An actuator comprising:
前記電動モータによって回転駆動され、一方向に付勢力が作用された可逆伝達軸を有し、
前記電動モータから前記制御軸への伝達効率よりも該制御軸から電動モータへの伝達効率の方が小さく、
前記電動モータから前記可逆伝達軸への伝達効率と、該可逆伝達軸から電動モータへの伝達効率はほぼ同等であることを特徴とするアクチュエータ。 An actuator of a variable valve operating device that varies the operating characteristics of an engine valve by moving a control shaft by the power of an electric motor according to the state of the internal combustion engine ,
Having a reversible transmission shaft that is rotationally driven by the electric motor and in which an urging force is applied in one direction;
The transmission efficiency from the control shaft to the electric motor is smaller than the transmission efficiency from the electric motor to the control shaft,
An actuator characterized in that a transmission efficiency from the electric motor to the reversible transmission shaft is substantially equal to a transmission efficiency from the reversible transmission shaft to the electric motor.
該駆動軸の回転力を揺動力に変換して動力を伝達する伝達機構と、
該伝達機構の揺動力が伝達されて揺動運動を行うことによって機関弁を作動させる揺動カムと、
内燃機関の状態に応じて移動することにより、前記伝達機構の伝達経路を変更して前記揺動カムの揺動状態を変更し、前記機関弁のリフト量を可変させる制御軸と、
を備えた可変機構と、
内燃機関の状態に応じて出力軸を回転制御する電動モータと、
前記出力軸の回転力が伝達され、可逆特性を有する可逆伝達軸と、
該可逆伝達軸に付勢力を与える付勢手段と、
を備えたアクチュエータと、
を有することを特徴とする内燃機関の可変動弁装置。 A drive shaft in which a rotational force is transmitted from the crankshaft and a drive cam is provided; and
A transmission mechanism for transmitting the power by converting the rotational force of the drive shaft into a swinging force;
A swing cam for operating the engine valve by transmitting the swing force of the transmission mechanism and performing swing motion;
A control shaft for changing the lift amount of the engine valve by changing the transmission path of the transmission mechanism to change the swing state of the swing cam by moving according to the state of the internal combustion engine;
A variable mechanism with
An electric motor that controls the rotation of the output shaft in accordance with the state of the internal combustion engine;
A reversible transmission shaft to which the rotational force of the output shaft is transmitted and having reversible characteristics;
Biasing means for imparting biasing force to the reversible transmission shaft;
An actuator with
A variable valve operating apparatus for an internal combustion engine, comprising:
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009287887A JP5189070B2 (en) | 2009-12-18 | 2009-12-18 | Actuator and variable valve operating apparatus for internal combustion engine to which this actuator is applied |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009287887A JP5189070B2 (en) | 2009-12-18 | 2009-12-18 | Actuator and variable valve operating apparatus for internal combustion engine to which this actuator is applied |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2011127540A JP2011127540A (en) | 2011-06-30 |
JP5189070B2 true JP5189070B2 (en) | 2013-04-24 |
Family
ID=44290379
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009287887A Expired - Fee Related JP5189070B2 (en) | 2009-12-18 | 2009-12-18 | Actuator and variable valve operating apparatus for internal combustion engine to which this actuator is applied |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5189070B2 (en) |
Family Cites Families (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3968184B2 (en) * | 1999-02-15 | 2007-08-29 | 株式会社日立製作所 | Variable valve operating device for internal combustion engine |
JP2001263014A (en) * | 2000-03-15 | 2001-09-26 | Unisia Jecs Corp | Variable valve system for internal conbustuion engine |
JP4830999B2 (en) * | 2006-10-02 | 2011-12-07 | 日産自動車株式会社 | Variable valve operating device for internal combustion engine |
JP4768647B2 (en) * | 2007-02-27 | 2011-09-07 | 日立オートモティブシステムズ株式会社 | Variable valve operating device for internal combustion engine |
JP2008208779A (en) * | 2007-02-27 | 2008-09-11 | Hitachi Ltd | Variable valve gear of internal combustion engine |
JP4177425B2 (en) * | 2007-08-07 | 2008-11-05 | 株式会社日立製作所 | Drive mechanism for variable valve operating device of internal combustion engine |
JP4932761B2 (en) * | 2008-02-28 | 2012-05-16 | 日立オートモティブシステムズ株式会社 | Valve timing control device for internal combustion engine |
JP4661902B2 (en) * | 2008-04-18 | 2011-03-30 | 株式会社デンソー | Valve timing adjustment device |
JP4827891B2 (en) * | 2008-06-19 | 2011-11-30 | 日立オートモティブシステムズ株式会社 | Variable valve actuator |
-
2009
- 2009-12-18 JP JP2009287887A patent/JP5189070B2/en not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2011127540A (en) | 2011-06-30 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5036651B2 (en) | Actuator device | |
JP5136366B2 (en) | Control device for variable compression ratio mechanism of internal combustion engine | |
US20080289605A1 (en) | Actuator control apparatus | |
JP4169716B2 (en) | Variable valve actuator | |
US7886703B2 (en) | Variable valve mechanism of internal combustion engine | |
JP4225321B2 (en) | Variable valve mechanism | |
JP5189030B2 (en) | Actuator | |
JPWO2008081534A1 (en) | Mechanical adjuster | |
JP5119233B2 (en) | Variable valve operating device for internal combustion engine | |
JP4827891B2 (en) | Variable valve actuator | |
JP4177425B2 (en) | Drive mechanism for variable valve operating device of internal combustion engine | |
JP5189070B2 (en) | Actuator and variable valve operating apparatus for internal combustion engine to which this actuator is applied | |
JP4109926B2 (en) | Variable valve operating device for internal combustion engine | |
JP4177866B2 (en) | Variable valve operating device for internal combustion engine | |
JP5288035B2 (en) | Control device for variable compression ratio mechanism of internal combustion engine | |
JP2007198387A (en) | Variable valve gear for internal combustion engine | |
JP3797083B2 (en) | Variable valve operating device for internal combustion engine | |
JP4696215B2 (en) | Variable valve operating device for internal combustion engine | |
JP2011021547A (en) | Actuator for variable valve gear | |
JP2010236456A (en) | Reciprocating internal combustion engine | |
JP4742346B2 (en) | Variable valve actuator | |
JP4527755B2 (en) | Variable valve operating apparatus for internal combustion engine and drive mechanism for the variable valve operating apparatus | |
JP2005057911A (en) | Actuator | |
JP2002155716A (en) | Variable valve system for internal combustion engine | |
JP5652013B2 (en) | Variable valve operating device for internal combustion engine |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20110811 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20110811 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20120924 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20121002 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20121107 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20130108 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20130123 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160201 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |