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JP5187497B2 - 金属筒部材の熱間曲げ加工方法及びその装置 - Google Patents

金属筒部材の熱間曲げ加工方法及びその装置 Download PDF

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Description

金属筒部材の熱間曲げ加工方法及びその装置に関し、特に、テーパ部を有する金属筒部材を加熱する際に誘導加熱コイルを金属筒部材のテーパ部に対して傾斜させながら加熱し曲げ加工するものに関する。
従来、自動車の車体を構成するピラー、ダッシュパネルの前面下部のダッシュクロスメンバ、リヤサイドフレームなどの筒状の車体部材において、機能性や安全性の向上のため軽量で且つ高強度の部材が要請されている。このため、これら部材では、細長の閉断面のフレーム部材であってその軸線方向に断面形状を変化させた筒状のフレーム部材が適用されている。この閉断面フレーム部材は、複数のプレス成形部品をスポット溶接により組み立てる方法、1本の鋼管をハイドロフォーミングにより成形する方法などの種々の方法で製作される。
しかし、上記スポット溶接による製作方法では、複数のプレス成形部材を接合するため部品数が多くなり、接合に時間もかかるので製造コストが高価になる。上記ハイドロフォーミング成形による製作方法では、冷間加工であるため成形性の制約から使用できる材料強度に上限があり、部品ごとに成形金型が必要となる、などの問題がある。
他方、特許文献1に記載の金属管の熱間曲げ加工方法およびその装置においては、金属管材料の曲げ加工部の外周側に環状の誘導加熱コイルを配設し、このコイルに高周波電流を供給して曲げ加工部を加熱しながら、金属管材料の先端部をクランプするアームをピボットを中心に回転させることで、金属管の曲げ加工を行い、その後に加工部を冷却する。
特開平9−24423号公報
上記の特許文献1に記載の熱間曲げ加工技術(方法および装置)によりテーパ部を有する金属管の曲げ加工をする際には、環状の誘導加熱コイルの閉ループ面が、金属管の軸線に対して直交状に配置されるため、テーパ部を加熱する際は、金属管とコイルとの間の距離が一定とならずに変化してしまう。そのため、金属管を均等に加熱するために誘導加熱コイルの出力をテーパ部の形状に応じて増減させる必要があるが、均等に加熱するための出力制御が複雑になる。
従来の方法では、テーパ部の加熱部の引張り側と圧縮側を誘導加熱コイルにより均等に加熱するので、加熱温度を高温に設定すると圧縮側の金属管の表面にしわが発生する虞があり、また加熱温度を低温に設定すると引張り側の金属管の表面が割れる虞があるので、金属管の曲げ加工精度が悪化する。
本発明の目的は、金属筒部材のテーパ部から誘導加熱コイルまでの距離が等しくなるように誘導加熱コイルを金属筒部材の軸線に対して傾斜させ、テーパ部の曲げ加工の引張り側のコイル移動量を圧縮側のコイル移動量より小さくすることで加熱部に温度差を付与することのできる金属筒部材の熱間曲げ加工方法及びその装置を提供することである。
請求項1の金属筒部材の熱間曲げ加工方法は、少なくとも一部にテーパ部を有する金属筒部材の外周側に配置した環状の誘導加熱コイルによって、前記テーパ部を塑性変形可能な900〜950℃まで加熱し、前記テーパ部を曲げ加工するようにした金属筒部材の熱間曲げ加工方法において、前記金属筒部材のテーパ部から誘導加熱コイルまでの距離が等しくなるように前記誘導加熱コイルを金属筒部材の軸線に対して傾斜させながら加熱を行うと共に、前記傾斜に伴う誘導加熱コイルのテーパ部に対する位置変化量をコイル移動量とし、前記テーパ部の曲げの引張り側のコイル移動量が曲げの圧縮側のコイル移動量より小さくなるように誘導加熱コイルを傾斜させながら曲げ加工を行うことを特徴としている。
金属筒部材のテーパ部を加熱する際に、金属筒部材の軸線に対して誘導加熱コイルを傾斜させ、曲げ加工の引っ張り側ではコイル移動量を小さくすると共に、曲げの圧縮側ではコイル移動量を大きくする。そのため、引張り側では、テーパ部に対する誘導加熱コイルの相対移動速度が遅くなって加熱温度が高くなり、また、圧縮側ではテーパ部に対する誘導加熱コイルの相対移動速度が速くなるので、加熱温度が低くなる。
請求項2の金属筒部材の熱間曲げ加工方法は、請求項1の発明において、前記誘導加熱コイルにより加熱された加熱部を前記金属筒部材の軸方向に相対的に移動させながら曲げモーメントを付与することによって曲げ加工を行うようにしたことを特徴としている。
請求項3の金属筒部材の熱間曲げ加工方法は、少なくとも一部にテーパ部を有する金属筒部材の外周側に配置した環状の誘導加熱コイルと、前記テーパ部を塑性変形可能な900〜950℃まで加熱する前記誘導加熱コイルの為の出力制御手段と、前記金属筒部材のテーパ部を曲げ加工する曲げ加工手段とを有する金属筒部材の熱間曲げ加工装置において、前記誘導加熱コイルを金属筒部材の軸線に対して傾斜させる為の傾動手段と、前記金属筒部材のテーパ部から加熱コイルまでの距離が等しくなるように前記傾動手段を制御するコイル姿勢制御手段であって、前記傾斜に伴う誘導加熱コイルのテーパ部に対する位置変化量をコイル移動量とし、前記テーパ部の曲げの引張り側のコイル移動量が曲げの圧縮側のコイル移動量より小さくなるように前記傾動手段を制御するコイル姿勢制御手段とを備えたことを特徴としている。
傾動手段により誘導加熱コイルを金属筒部材の軸線に対して傾斜させ、コイル姿勢制御手段により、金属筒部材のテーパ部から加熱コイルまでの距離が等しくなるように前記傾動手段を制御し、テーパ部の曲げの引張り側のコイル移動量が曲げの圧縮側のコイル移動量より小さくなるように傾動手段を制御する。
請求項4の金属筒部材の熱間曲げ加工方法は、請求項3の発明において、前記誘導加熱コイルにより加熱された加熱部を前記金属筒部材の軸方向に相対的に移動させる相対移動手段と、前記加熱部に曲げモーメントを付与することによって曲げ加工を行うようにした曲げ加工手段とを有することを特徴としている。
請求項1の発明によれば、金属筒部材のテーパ部から誘導加熱コイルまでの距離が等しくなるようにこの誘導加熱コイルを金属筒部材の軸線に対して傾斜させながら加熱を行うと共に、このテーパ部の曲げの引張り側のコイル移動量が曲げの圧縮側のコイル移動量より小さくなるように誘導加熱コイルを傾斜させながら曲げ加工を行うので、金属筒部材のテーパ部から誘導加熱コイルまでの距離が等しくなるため、テーパ部の全周にわたって誘導加熱コイルによる加熱条件が一定になる。
そして、テーパ部の曲げの引張り側のコイル移動量が曲げの圧縮側のコイル移動量より小さくなるようにするので、テーパ部の曲げの引張り側の加熱温度を、曲げの圧縮側の加熱温度よりも高くするように加熱しながら、テーパ部を曲げ加工することができるため、誘導加熱コイルによる加熱部の曲げの引張り側と圧縮側に対して温度差を付与した状態で適切な曲げ加工を行うことでき、金属筒部材の表面うち、引張り側では割れを防止し、圧縮側ではしわを抑制することできるので、高品質の曲げ加工を施すことができ、金属筒部材の外観も向上し、矯正作業を必要としない。
請求項2の発明によれば、誘導加熱コイルにより加熱された加熱部を金属筒部材の軸方向に相対的に移動させながら曲げモーメントを付与することによって曲げ加工を行うようにしたので、金属筒部材のテーパ部の必要範囲に対する加熱を容易に行うことができる。
請求項3の発明によれば、基本的に請求項1と同様の効果が得られる。
請求項4の発明によれば、基本的に請求項2と同様の効果が得られる。
本発明は、金属筒部材の外周側に配置した環状の誘導加熱コイルによって金属筒部材を加熱し曲げ加工する金属筒部材の熱間曲げ加工方法およびその装置において、誘導加熱コイルを金属筒部材の軸線に対して傾斜させながらテーパ部の加熱を行うものに関する。
以下、本発明を実施するための最良の形態について実施例に基づいて説明する。
本実施例は、自動車の車体のダッシュパネルの前面側の下部に設けられるダッシュクロスメンバの熱間曲げ加工方法と熱間曲げ加工装置に本発明を適用した場合の例である。
以下の図1に関連する説明において車体における前後左右を前後左右として説明する。
図1に示すように、自動車の車体1の前部のエンジンルーム7とその後方の車室8との間を仕切るダッシュパネル(図示略)が設けられ、エンジンルーム7の下部には前後方向に延設される左右1対のフロントサイドフレーム2が設けられ、車室8の下方には1対のフロントサイドフレーム2から後方へ延びる1対のフロアフレーム3も設けられている。
車体1の前部には、前輪のサスペンションのストラットを格納する為のサスペンションタワー4が縦向きに形成されている。1対のフロントサイドフレーム2の前端部には、車幅方向に延びるバンパーフレーム5が架着されている。
このダッシュパネルの前側の下部において、左右のフロントサイドフレーム2のダッシュパネルへの接続部同士を連結するダッシュクロスメンバ10が設けられている。このダッシュクロスメンバ10(これが金属筒部材に相当する)は、車幅方向に延びる閉断面フレーム部材から形成されている。
図2に示すように、ダッシュクロスメンバ10は、フロアトンネル部を避けるために大きく上方へ湾曲状に形成されている。ダッシュクロスメンバ10は、両端部分に形成された1対の連結部材10bと、1対の連結部材10bから車幅方向内方へ上り傾斜状の1対のテーパ部10aと、1対のテーパ部10aの車幅方向内端同士に亘るスパン中央部10cとを一体的に形成したものである。
フロントサイドフレーム2と連結される連結部10bは、衝突荷重を効率良く伝達させるために大きな矩形の断面形状に形成され、テーパ部10aは連結部10bから上方へ昇る程小さな矩形断面になるテーパ状に形成され、スパン中央部10cは他の部材との干渉を避けるため小さな矩形断面形状に形成されている。
次に、ダッシュクロスメンバ10である金属筒部材10の熱間曲げ加工する熱間曲げ加工装置20について説明する。
図3に示すように、熱間曲げ加工装置20は、金属筒部材10を押し出す押出装置21と、金属筒部材10の通過途中部を支持する4つのロール23と、金属筒部材10の加熱部を曲げ加工する可動ダイス25と、環状の誘導加熱コイル35と、この誘導加熱コイル35を傾斜させる傾動手段40と、この誘導加熱コイル35の出力を制御する出力制御手段と傾動手段40を制御するコイル姿勢制御手段として機能する制御ユニット31とを備えている。
前記押出装置21(相対移動手段に相当する)は、レール22上を進退駆動可能であり、曲げ加工をする際に、押出装置21により金属筒部材10の後端部を保持した状態で、、上流側から下流側へ連続的に押し出し移動させることができるので、誘導加熱コイル35により加熱された金属筒部材10の加熱部を金属筒部材10の軸線方向に相対移動させることができる。
金属筒部材10の支持を荷なう2対のロール23は、押出装置21により金属筒部材10が押し出し移動されている際に、金属筒部材10の横幅に対応してローラ間間隔が自動的に調整される。
この熱間曲げ加工装置20では、矩形の断面形状の金属筒部材10に適合するロール23を採用しているが、金属筒部材の形状に応じて種々の形状のロールを採用することができる。尚、2対のロール23に限定されず、1対又は2対以上の複数対のロールで構成してもよい。
可動ダイス25(曲げ加工手段に相当する)は、誘導加熱コイル30より下流側近傍において金属筒部材10をクランプして種々の方向への曲げモーメントを作用させて曲げ加工可能なものである。この可動ダイス25は、1対の縦向きのロール26と、ロール26が装着された枠体のベース27と、ベース27を上下移動可能な上下動機構(図示略)と、ベース27を軸線直交方向へ左右移動可能な左右動機構(図示略)と、ベース27を電動モータ29aにより水平軸回りにチルト可能なチルト機構29と、ベース27を電動モータ30aにより鉛直軸回りに回動可能な回動機構30とを備えている。
前記諸機構の電動モータ29a,30aは、電気信号ケーブルにより制御ユニット31に接続されている。尚、可動ダイス25のロール形状は、金属筒部材10の形状に応じて適宜変更することができる。
ここで、誘導加熱コイル35について説明する。
矩形環状の誘導加熱コイル35は、金属筒部材10の外周側に配置され、制御ユニット31により制御され、金属筒部材10を局部的に加熱することができる。この誘導加熱コイル35は例えば6軸多関節ロボット(傾動手動40に相当する)(図示略)のアーム43の先端のハンド42に支持され、このロボットにより誘導加熱コイル35の位置や姿勢が調整される。
傾動手段40により、誘導加熱コイル35は、金属筒部材10の表面に沿って前後方向に移動可能でかつ金属筒部材10の軸線に対して傾斜可能である。誘導加熱コイル35には、誘導加熱コイル35により加熱された金属筒部材10の加熱部に可動ダイス25により曲げモーメントを付与して曲げ加工された金属筒部材10を冷却水の噴射にて急冷する図示しない冷却機構が一体的に形成されている。
即ち、誘導加熱コイル35により金属筒部材10を塑性変形可能温度(例えば、900〜950℃)まで加熱し、その局部的な加熱部を、可動ダイス25を用いて塑性変形させ、その直後に水や油などの冷却媒体、又はその他の冷却液や気体やミストを金属筒部材10の外面から吹き付けることにより冷却している。
この誘導加熱コイル35の出力を制御するため、制御ユニット31は、電気信号ケーブルを介して誘導加熱コイル35の入力部に連結され、制御ユニット31により、金属筒部材10の素材およびサイズなどのデータに基づいて加熱温度が演算され、この演算された加熱温度とする高周波電流が誘導加熱コイル35に印加される。
誘導加熱コイル35を傾動させる傾動手段40としてのロボットのコントローラ45は制御ユニット31に接続され、制御ユニット31からコントローラ45を介してアーム43とハンド42が制御され、誘導加熱コイル35の位置と姿勢が制御され、コイル35を金属筒部材10の表面に沿って前後方向に移動可能であると共に、軸線に対して傾斜させるなどの動作が可能となる。
図4に示すように、コイル姿勢制御手段としての制御ユニット31は、テーパ部10aを加熱する際は、テーパ部10aから加熱コイル35の距離L1が等しくなるように誘導加熱コイル35を金属筒部材10の軸線に対して傾斜させるように傾動手段40を介して誘導加熱コイル35の位置・姿勢を制御する。この傾斜に伴うテーパ部10aに対する位置変化量をコイル移動量とし、テーパ部10aの曲げの引張り側の移動量L2が曲げの圧縮側のコイル移動量L3より小さくなるように傾動手段40を介してコイル35の位置および姿勢を制御する。
次に、金属筒部材10のテーパ部10aの熱間曲げ加工方法について説明する。
先ず、テーパ部10aを有する金属筒部材10の曲げ加工を開始する場合、金属筒部材10の後端部を押出装置21に固定し、押出装置21で押し出し移動させながら先端部を2対のロール23間に挿入する。この金属筒部材10の途中部を2対のロール23で支持しながら、さらに押出装置21で押し出し、先端部を可動ダイス25に到達させて1対のロール26間に挟持状態にする。
誘導加熱コイル35は、金属筒部材10の連結部10bが通過している間は、コイル面が金属筒部材10の軸線と直交状に保持され、コイル35と金属筒部材10との距離は実質的に等しくなるように制御される。連結部10aとテーパ部10aの境界部が誘導加熱コイル35に達してその曲げ加工対象箇所を加熱する際には、制御ユニット31により誘導加熱コイル35に高周波電流が供給され、誘導加熱コイル35が作動し始める。
このとき、図4に示すように、テーパ部10aを加熱するとき、コイル35は傾動手段40により図示のように傾斜状に姿勢制御されつつ、コイル35の各辺からテーパ部10aの表面までの距離が等しくなるように制御される。このとき、図5において、金属筒部材10の上面10d側が曲げ加工の引っ張り側で、下面10e側が曲げ加工の圧縮側であるとすると、上面10d側のコイル移動量L2が下面10e側のコイル移動量L3より小さくなるように制御ユニット31により傾動手段40が制御される。つまり、コイル35と上面10d側との相対移動速度が、下面10e側との相対移動速度より低くなるように制御される。
曲げ加工の引っ張り側と圧縮側以外の誘導加熱コイル35の部分を、金属筒部材10の軸線に対して傾斜させた状態で、テーパ部10aを塑性変形可能な900〜950℃まで加熱する。
この時、上面10d側では相対移動速度が小さく、下面10e側では相対移動速度が大きいので、上面10d側の加熱温度が下面10e側の加熱温度よりも低くなるから、主として、引っ張り側を引っ張り方向へ塑性変形させる上で有利である。
上記のように加熱した状態において、制御ユニット31により、可動ダイス25の上下動機構、左右動機構、チルト機構29、回動機構30を制御し、加熱部に曲げモーメントを付加して曲げ加工する。このような加熱と曲げ加工を連続的に行う。尚、加熱部に曲げモーメントを付加して曲げた後、冷却装置から冷却媒体を噴射して冷却と表面の焼き入れ処理を行う。
こうして、最初に、先端側の連結部10bからテーパ部10aに亘る部分の曲げ加工を行う。次に、テーパ部10aからスパン中央部10cに亘る部分の曲げ加工を行う。次に、スパン中央部10cからテーパ部10aに亘る部分の曲げ加工を行う。最後に、テーパ部10aから連結部10bに亘る部分の曲げ加工を行う。その結果、ダッシュクロスメンバとしての金属筒部材10を熱間曲げ加工することができる。
次に、熱間曲げ加工方法と熱間曲げ加工装置20の効果について説明する。
金属筒部材10のテーパ部10aから誘導加熱コイル35までの距離が等しくなるようにこの誘導加熱コイル35を金属筒部材10の軸線に対して傾斜させながら加熱を行うと共に、このテーパ部10aの曲げの引張り側のコイル移動量L2が曲げの圧縮側のコイル移動量L3より小さくなるように誘導加熱コイル35を傾斜させながら曲げ加工を行うので、テーパ部10aを曲げ加工する際に、曲げ加工の引張り側の加熱温度を、圧縮側の加熱温度よりも高く加熱することができるから、曲げ加工の引張り側の加熱部の伸長性を高めて、曲げ加工性を高め、能率的に曲げ加工することができる。
しかも、加熱部を曲げ加工後に冷却して焼入れすることにより、高強度な曲げ加工された金属筒部材10が得られる。
このように、金属筒部材10の軸線に対して誘導加熱コイル35を傾斜させ、コイル移動量を制御することで加熱部の曲げの引張り側と圧縮側に対して温度差を付与することができ、必要最低限な熱量を掛けながら適切な曲げ加工を行うことでき、金属筒部材10の表面における、引張り側では割れを防止し、圧縮側ではしわを抑制することできるので、矯正作業を必要とせずに、さらに金属筒部材10の外観も向上する。
誘導加熱コイル35により加熱された加熱部を金属筒部材10の軸方向に相対的に移動させながら曲げモーメントを付与することによって曲げ加工を行うようにしたので、金属筒部材10のテーパ部10aの必要範囲に対する加熱を容易に行うことができる。
次に、前記実施例を部分的に変更した例について説明する。
(1)前記の実施例では、2箇所にテーパ部を有する金属筒部材を例としているが、少なくとも一部にテーパ部を有する金属筒部材を曲げ加工することも可能である。また、金属筒部材の断面形状は矩形であるが、これに限定されず各種の断面形状の金属筒部材であってもよい。
(2)前記実施例では、ダッシュクロスメンバを例としているが、車体のピラー、リヤサイドフレームなどの閉断面構造の種々の部材をも曲げ加工することができる。
(3)当業者ならば本発明の趣旨を逸脱しない範囲で前記実施例に種々の変更を付加した形態で実施することができ、本発明はそれらの変更形態も包含するものである。
本発明の実施例に係る自動車の車体の斜視図である。 ダッシュクロスメンバ(金属筒部材)の斜視図である。 熱間曲げ加工装置の概略斜視図である。 誘導加熱コイルと金属筒部材の要部側面図である。 曲げ加工された金属筒部材の要部の側面図である。
1 車体フレーム
10 金属筒部材(ダッシュクロスメンバ)
10a テーパ部
20 熱間曲げ加工装置
25 可動ダイス
31 制御ユニット
35 誘導加熱コイル
40 傾動手段

Claims (4)

  1. 少なくとも一部にテーパ部を有する金属筒部材の外周側に配置した環状の誘導加熱コイルによって、前記テーパ部を塑性変形可能な900〜950℃まで加熱し、前記テーパ部を曲げ加工するようにした金属筒部材の熱間曲げ加工方法において、
    前記金属筒部材のテーパ部から誘導加熱コイルまでの距離が等しくなるように前記誘導加熱コイルを金属筒部材の軸線に対して傾斜させながら加熱を行うと共に、
    前記傾斜に伴う誘導加熱コイルのテーパ部に対する位置変化量をコイル移動量とし、
    前記テーパ部の曲げの引張り側のコイル移動量が曲げの圧縮側のコイル移動量より小さくなるように誘導加熱コイルを傾斜させながら曲げ加工を行うことを特徴とする金属筒部材の熱間曲げ加工方法。
  2. 前記誘導加熱コイルにより加熱された加熱部を前記金属筒部材の軸方向に相対的に移動させながら曲げモーメントを付与することによって曲げ加工を行うようにしたことを特徴とする請求項1に記載の金属筒部材の熱間曲げ加工方法。
  3. 少なくとも一部にテーパ部を有する金属筒部材の外周側に配置した環状の誘導加熱コイルと、前記テーパ部を塑性変形可能な900〜950℃まで加熱する前記誘導加熱コイルの為の出力制御手段と、前記金属筒部材のテーパ部を曲げ加工する曲げ加工手段とを有する金属筒部材の熱間曲げ加工装置において、
    前記誘導加熱コイルを金属筒部材の軸線に対して傾斜させる為の傾動手段と、前記金属筒部材のテーパ部から加熱コイルまでの距離が等しくなるように前記傾動手段を制御するコイル姿勢制御手段であって、前記傾斜に伴う誘導加熱コイルのテーパ部に対する位置変化量をコイル移動量とし、前記テーパ部の曲げの引張り側のコイル移動量が曲げの圧縮側のコイル移動量より小さくなるように前記傾動手段を制御するコイル姿勢制御手段とを備えたことを特徴とする金属筒部材の熱間曲げ加工装置。
  4. 前記誘導加熱コイルにより加熱された加熱部を前記金属筒部材の軸方向に相対的に移動させる相対移動手段と、前記加熱部に曲げモーメントを付与することによって曲げ加工を行うようにした曲げ加工手段とを有することを特徴とする請求項3に記載の金属筒部材の熱間曲げ加工装置。
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