JP5168804B2 - Pneumatic tire - Google Patents
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Description
本発明は、空気入りタイヤに関し、更に詳しくは、水飛沫の飛散防止効果を確保しながら、もげやクラックの問題を改善するようにした空気入りタイヤに関する。 The present invention relates to a pneumatic tire, and more particularly to a pneumatic tire that improves the problem of baldness and cracks while ensuring the effect of preventing splashing of water splashes.
雨天時などに湿潤路面を走行した際に車両が水飛沫を飛散させ、それが後方を走行する車両の視界を悪化させ、走行安全性に悪影響が与える。特にトラックやバスなどの重荷重車両が湿潤路面を走行した際に水飛沫が大きく飛散し、後方を走行する車両に影響を与える。そこで、近年、サイドウォール部のトレッド部側外表面に水飛沫の飛散を防止する環状突起を設けた空気入りタイヤが提案されている(例えば、特許文献1参照)。 When the vehicle travels on a wet road surface in rainy weather or the like, the vehicle splashes water droplets, which deteriorates the visibility of the vehicle traveling behind and adversely affects traveling safety. In particular, when heavy-duty vehicles such as trucks and buses travel on wet roads, water splashes greatly, affecting vehicles traveling behind. Thus, in recent years, a pneumatic tire has been proposed in which an annular protrusion for preventing splashing of water droplets is provided on the outer surface of the sidewall portion on the tread portion side (see, for example, Patent Document 1).
しかしながら、特にトラックやバスなどの重荷重車両に使用される空気入りタイヤは、しばしば縁石などの段差部に乗り上げることがあり、その際、段差部に接触する環状突起の接触部に強い引張り応力が作用するため、接触部が破断してもげ(千切れ)易いという問題があった。また、通常のタイヤ転動時においても圧縮と引張りを繰り返し環状突起が受けるため、経時劣化によるサイドウォール部のゴムの劣化に伴い、環状突起とサイドウォール部表面の境界部にクラックが発生し易くなるという問題もある。
本発明は、水飛沫の飛散防止効果を確保しながら、もげやクラックの問題を改善することが可能な空気入りタイヤを提供することにある。 An object of the present invention is to provide a pneumatic tire capable of improving the problem of baldness and cracks while ensuring the effect of preventing splashing of water splashes.
上記目的を達成する本発明の空気入りタイヤは、湿潤路走行時に水飛沫が飛散するのを防止する突起部をサイドウォール部外表面のトレッド部側に設けた空気入りタイヤにおいて、前記突起部をタイヤ周方向に延在する複数の突起片から構成し、該複数の突起片を2列の千鳥状でタイヤ周方向に断続的に環状に配列し、かつタイヤ径方向から見た際に突起片により断部分を塞ぐように前記複数の突起片を千鳥状に配置すると共に、
前記2列の千鳥状に配列した突起片において、トレッド部側に近い1列目の突起片よりトレッド部側から離れる2列目の突起片の方をタイヤ軸方外側に突出させ、
タイヤを路面に接地させた接地時のタイヤ子午線断面において、トレッド面の接地端と前記1列目の突起片の突端とを通る仮想直線に対して、前記2列目の突起片はその突端が前記仮想直線上に位置するか或いは該仮想直線を超えてタイヤ軸方向外側に突出するようにしたことを特徴とする。
The pneumatic tire of the present invention that achieves the above object is a pneumatic tire provided with a protrusion on the tread portion side of the outer surface of the sidewall portion that prevents splashing of water droplets when traveling on a wet road. A plurality of projecting pieces extending in the tire circumferential direction, the plurality of projecting pieces being arranged in an annular manner in the tire circumferential direction in two rows in a staggered manner, and the projecting pieces when viewed from the tire radial direction And arranging the plurality of protruding pieces in a staggered manner so as to close the cut portion by,
In projecting piece arranged in staggered the two rows, projecting towards the second column of the projecting piece away from the tread portion side of the first column of the projecting piece close to the tread portion outward in the tire axial direction,
In the tire meridian cross section when the tire is in contact with the road surface, with respect to a virtual straight line passing through the grounding end of the tread surface and the protruding end of the first row of protruding pieces, the protruding piece of the second row has a protruding end. It is located on the virtual straight line or protrudes outward in the tire axial direction beyond the virtual straight line .
上述した本発明によれば、湿潤路走行時に水飛沫が飛散するのを防止する突起部を複数の突起片から構成するので、突起部(突起片)の剛性を従来の環状突起より低くすることができる。そのため、縁石などの段差部に突起片が接触しても突起片が撓んで接触部に作用する応力を緩和することができるので、突起片の接触部が破断し難くなり、耐もげ性を改善することが可能になる。 According to the present invention described above, the protrusion that prevents the splashing of water when traveling on a wet road is composed of a plurality of protrusions, so that the rigidity of the protrusion (protrusion) is lower than that of the conventional annular protrusion. Can do. Therefore, even if the protruding piece comes into contact with a stepped portion such as a curbstone, the protruding piece can bend and the stress acting on the contacting portion can be relieved, so that the contacting portion of the protruding piece becomes difficult to break, and the burr resistance is improved. It becomes possible to do.
また、通常のタイヤ転動時に圧縮と引張りが繰り返し突起片に作用しても、突起片が容易に撓むので、突起片とサイドウォール部外表面の境界部分にクラックを発生し難くすることができる。 In addition, even if compression and tension repeatedly act on the protruding piece during rolling of a normal tire, the protruding piece easily bends, so that it is difficult for cracks to occur at the boundary between the protruding piece and the sidewall surface. it can.
更に、複数の突起片を断部分を塞ぐようにしてタイヤ周方向に千鳥状で環状に配置するため、車両のタイヤがいずれの位置で水飛沫を飛散させてもその水飛沫を突起片に当てて飛散を防ぐことが可能になるので、水飛沫の飛散防止効果を確保することができる。 Furthermore, since a plurality of protruding pieces are arranged in a zigzag and annular manner in the tire circumferential direction so as to block off the cut portions, the water splashes are applied to the protruding pieces regardless of the position of the vehicle tire. Therefore, it is possible to prevent the splash of water from being scattered.
以下、本発明の実施の形態について添付の図面を参照しながら詳細に説明する。 Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the accompanying drawings.
図1は本発明の空気入りタイヤの一実施形態である、バスやトラックなどに用いられる重荷重用空気入りタイヤの要部を示し、1はトレッド部、2はサイドウォール部である。左右一対のビード部(不図示)間にカーカス層3が延設され、その両端部がビード部に埋設したビードコア(不図示)の周りにタイヤ内側から外側に折り返されている。トレッド部1のカーカス層3の外周側には、複数のベルト層4が設けられている。トレッド面1Aにはタイヤ周方向に延在する複数の主溝5が形成されている。
FIG. 1 shows an essential part of a heavy-duty pneumatic tire used for buses, trucks and the like, which is an embodiment of the pneumatic tire of the present invention, where 1 is a tread portion and 2 is a sidewall portion. A
タイヤ最大幅位置(JATMAに規定される断面幅位置)Sよりトレッド部1側に位置するサイドウォール部2の外表面2aには、湿潤路走行時に水飛沫が飛散するのを防止するための突起部6が設けられている。この突起部6は、図2に示すように、タイヤ周方向TCに延在するゴムからなる複数の突起片7から構成されており、複数の突起片7を2列の千鳥状でタイヤ周方向TCに断続的に環状に配列した構成になっている。タイヤ径方向TRから見た際に、トレッド部1側に近い1列目の断続的に配列した突起片7A間の断部分8を、トレッド部1側から離れた2列目の突起片7Bが塞ぐように複数の突起片7を千鳥状に配置している。
Protrusion for preventing splashing of water when traveling on wet roads on the
2列目の突起片7Bは、1列目の突起片7Aよりタイヤ軸方外側に突出し、突起片7A間の断部分8を通過する水飛沫の飛散を遮断するようになっている。また、図3に示すように、2列目の突起片7Bのサイドウォール部外表面2aにおけるタイヤ周方向長さL2(mm)が、1列目の突起片7Aのサイドウォール部外表面2aにおけるタイヤ周方向長さL1(mm)より短くなっている。2列目の突起片7Bは、1列目の突起片7Aより突出させるため、1列目の突起片7Aよりもゴムの使用量が多くなる。そこで、2列目の突起片7Bのタイヤ周方向長さL2を1列目の突起片7Aのそれより短くすることで、2列目の突起片7Bに使用するゴムの量を抑制し、重量増加を抑えるようにしている。
The
このように本発明では、湿潤路走行時に水飛沫が飛散するのを防止する突起部6を複数の突起片7から構成することにより、突起部6(突起片7)の剛性を従来の環状突起より低下させることができるので、縁石などの段差部に突起片7が接触しても突起片7が撓んで接触部に作用する引張り応力を緩和するため、接触部が破断し難くなり、耐もげ性を高めることができる。
As described above, according to the present invention, the
また、通常のタイヤ転動時に圧縮と引張りが繰り返し突起片7に作用しても、突起片7が撓み易いため、突起片7とサイドウォール部外表面2aの境界部にクラックが発生し難くなる。
Further, even when compression and tension repeatedly act on the
しかも、複数の突起片7を断部分8を塞ぐようにしてタイヤ周方向TCに千鳥状で環状に配置したことにより、車両のタイヤがいずれの位置で水飛沫を飛散させてもその水飛沫が突起片7に当たり飛散を防ぐことが可能になるため、水飛沫の飛散防止効果を確保することができる。
In addition, since the plurality of protruding
本発明において、突起片7のサイドウォール部外表面2aにおけるタイヤ周方向長さL(mm)(図2,3参照)としては、タイヤを路面Rに接地させたタイヤ接地時におけるタイヤ最大接地長W(mm)に対して0.6W以下にするのがよい。突起片7のタイヤ周方向長さLが0.6Wを超えると、突起片7の周長が長くなりすぎるため突起片7の剛性低減効果が減少し、接触部が破断し易くなる。突起片7のタイヤ周方向長さLの下限値としは、製造の点から0.1W以上にするのがよい。
In the present invention, the tire circumferential direction length L (mm) (see FIGS. 2 and 3) on the sidewall portion
突起片7は、図4に示すように、突起片7の突出端にいくに従い、タイヤ周方向長さが短くなるようにするのが、耐もげ性を高める上でよい。突起片7の突出端でのタイヤ周方向長さL’(mm)と突起片7のサイドウォール部外表面2aにおけるタイヤ周方向長さLとの比L’/Lとしては、0.8以下にするのが突起片7の耐もげ性を効果的に高める上でよい。比L’/Lの下限値としては、重量増大及び飛散防止効果維持の点から0.5以上にするのがよい。
As shown in FIG. 4, the
また、図5に示すように、タイヤを路面Rに接地させたタイヤ接地時のタイヤ子午線断面において、トレッド面1Aの接地端Aと1列目の突起片7Aの突端bとを通る仮想直線をMとすると、2列目の突起片7Bは、その突端cがこの直線M上に位置するか或いはこの仮想直線Mを超えてタイヤ軸方向外側に突出するようにするのが、2列目の突起片7Bによる飛散防止効果を高める上でよい。路面Rに対する仮想直線Mの角度θとしては45°以上にするのがよい。なお、突起片7A,7Bの突端b,cとは、図6に示すように突端が尖っていない場合には、仮想直線Mを突端部表面に接するように引いた時の接点の位置である。
Further, as shown in FIG. 5, in the tire meridian cross section when the tire is in contact with the road surface R, a virtual straight line passing through the contact end A of the
また、仮想直線Mが延在する方向から見た時、突起片7A,7Bのオーバーラップ長さD(mm)(オーバーラップする部分で最短となる部分のタイヤ周方向長さ)を0以上にし、かつタイヤ軸と直交する方向の突端b,c間の距離をH(mm)とすると、比H/Dを0<H/D≦3となるようにするのが高い飛散防止効果を確保する上で好ましい。
Further, when viewed from the direction in which the virtual straight line M extends, the overlap length D (mm) of the projecting
上記突起片7は、図1に示すように、ベルト層4のエッジ4eに対面するトレッド部外表面2aの領域に設けるのが、飛散防止効果を確保しながら突起片7の突出量を低く抑えて使用するゴム量を少なくすることができるので好ましい。更に好ましくは、突起片7の突端部がタイヤ接地時に主溝5の溝底5aよりタイヤ径方向内側となるようにするのがよく、それにより主溝5が摩耗寿命に達するまで突起片7による飛散防止効果を得ることができる。
As shown in FIG. 1, the
突起片7は、上述した実施形態に示すように、2列の千鳥状に配置するのが好ましいが、3列以上の千鳥状に配置することも可能であり、少なくとも2列の千鳥状でタイヤ周方向TCに断続的に環状に配列すればよい。
Projecting
また、突起片7は、タイヤ装着時に車両外側に位置する一方のサイドウォール部に設ければ十分であるが、両サイドウォール部に設けるようにしてもよい。
Further, it is sufficient that the
本発明は、特にトラックやバスなどに使用される重荷重用の空気入りタイヤに好ましく用いることができるが、それに限定されず、乗用車用の空気入りタイヤなどであってもよい。 The present invention can be preferably used for a heavy-duty pneumatic tire particularly used for trucks and buses, but is not limited thereto, and may be a pneumatic tire for passenger cars.
なお、本発明で言うタイヤ接地時とは、JATMA(JATMA YEAR BOOK 2005)に記載される最大負荷能力に対応する空気圧、及び最大負荷能力と同じ荷重を加えてタイヤを接地させた時である。 The term “tire contact” as used in the present invention refers to the time when the tire is grounded by applying the same air pressure as the maximum load capability described in JATMA (JATMA YEAR BOOK 2005) and the same load as the maximum load capability.
タイヤサイズを275/80R22.5で共通にし、サイドウォール部外表面に突起片を2列の千鳥状に配列し、該突起片の各構成要件を表1のようにした図1,2に示す構造の実施例1〜5(本発明タイヤ)と参考例(参考タイヤ)、突起片に代えて環状突起を配置した従来例(従来タイヤ)、及び従来タイヤにおいて環状突起を断続する構造にした比較例(比較タイヤ)をそれぞれ試験タイヤとして作製した。 1 and 2 in which tire sizes are common to 275 / 80R22.5, projecting pieces are arranged in a zigzag pattern in two rows on the outer surface of the side wall, and each constituent element of the projecting pieces is as shown in Table 1. Examples 1 to 5 of the structure (tire of the present invention) and reference example (reference tire) , a conventional example (conventional tire) in which an annular protrusion is arranged instead of the protrusion piece, and a comparison in which the annular protrusion is interrupted in the conventional tire Each example (comparative tire) was prepared as a test tire.
これら各試験タイヤをリムサイズ22.5×7.50のリムに装着し、空気圧を900kPaにして、総重量25トンのトラックに取り付け、以下に示す方法により水飛沫の飛散防止効果と耐もげ性の評価試験を行ったところ、表1に示す結果を得た。 Each of these test tires is mounted on a rim having a rim size of 22.5 × 7.50, the air pressure is set to 900 kPa, and it is mounted on a truck having a total weight of 25 tons. When the evaluation test was conducted, the results shown in Table 1 were obtained.
水飛沫の飛散防止効果(水飛散防止効果)
湿潤路テスト路面を直進走行した時の水飛沫の飛散状態を10人の試験官により目視で観察し、その結果を従来タイヤを100とする指数値で示した。この値が大きい程、水飛沫の飛散防止効果が高い。
Water splash prevention effect (Water splash prevention effect)
The splash state of water droplets when traveling straight on the wet road test road surface was visually observed by 10 examiners, and the result was shown as an index value with the conventional tire as 100. The larger this value, the higher the effect of preventing splashing of water splashes.
耐もげ性
高さ200mmの縁石乗り上げ試験を20回繰り返し行い、突起片または環状突起においてゴムがもげた個所の発生数をカウントし、その結果を従来タイヤを100とする指数値で示した。この値が大きい程、耐もげ性が優れている。
Curing resistance A curb climbing test with a height of 200 mm was repeated 20 times, the number of occurrences of rubber flaking on the projection piece or the annular projection was counted, and the result was shown as an index value where the conventional tire was 100. The larger this value, the better the baldness resistance.
表1から、本発明タイヤは、耐もげ性を改善することができる一方、水飛沫の飛散防止効果も90以上あり、水飛沫の飛散防止効果を確保できることがわかる。 From Table 1, it can be seen that the tire of the present invention can improve the baldness resistance, but also has an effect of preventing splashing of water splashes of 90 or more, and can ensure the effect of preventing splashing of water splashes.
1 トレッド部
2 サイドウォール部
2a 外表面
6 突起部
7,7A,7B 突起片
8 断部分
TC タイヤ周方向
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 Tread part 2
Claims (6)
前記2列の千鳥状に配列した突起片において、トレッド部側に近い1列目の突起片よりトレッド部側から離れる2列目の突起片の方をタイヤ軸方外側に突出させ、
タイヤを路面に接地させた接地時のタイヤ子午線断面において、トレッド面の接地端と前記1列目の突起片の突端とを通る仮想直線に対して、前記2列目の突起片はその突端が前記仮想直線上に位置するか或いは該仮想直線を超えてタイヤ軸方向外側に突出するようにした空気入りタイヤ。 In a pneumatic tire provided with a protruding portion on the tread portion side of the outer surface of the sidewall portion that prevents splashing of water when traveling on a wet road, the protruding portion is composed of a plurality of protruding pieces extending in the tire circumferential direction. The plurality of protrusions are arranged in a staggered manner in two rows in an annular manner in the tire circumferential direction, and the plurality of protrusions are closed by the protrusions when viewed from the tire radial direction. In a staggered arrangement,
In projecting piece arranged in staggered the two rows, projecting towards the second column of the projecting piece away from the tread portion side of the first column of the projecting piece close to the tread portion outward in the tire axial direction,
In the tire meridian cross section when the tire is in contact with the road surface, with respect to a virtual straight line passing through the grounding end of the tread surface and the protruding end of the first row of protruding pieces, the protruding piece of the second row has a protruding end. A pneumatic tire located on the virtual straight line or protruding outward in the tire axial direction beyond the virtual straight line .
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