JP5148466B2 - 複合材料の修理方法 - Google Patents
複合材料の修理方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5148466B2 JP5148466B2 JP2008318909A JP2008318909A JP5148466B2 JP 5148466 B2 JP5148466 B2 JP 5148466B2 JP 2008318909 A JP2008318909 A JP 2008318909A JP 2008318909 A JP2008318909 A JP 2008318909A JP 5148466 B2 JP5148466 B2 JP 5148466B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- composite material
- heater mat
- prepreg
- dummy
- laminated
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Description
図7は従来のFRP部品の損傷部の修理方法の説明図である。
まず、FRP部品の母材102に形成された損傷部104を含み、該損傷部104の周辺を研削により削除する。このとき、損傷部だけを抉るようにして損傷部104及びその周辺を削除すると削除部分が母材102表面に対して垂直に近い形状になり、削除部に応力集中が起こるため、前記研削による削除する研削部の一定の傾斜106をもたせる。
修理パッチ108を配置した後、修理パッチ108周辺の母材102の表面にサーモカップル110を設置するとともに、修理パッチ108全体を覆うようにヒータマット112を設置する。
さらに、サーモカップル110の温度をモニタリングして温度制御しながらヒータマット112から修理パッチ108に熱を加えて均温化をはかり、修理パッチ108を硬化させて母材102に接着させる。
さらに、前記プリプレグを対向する2側面にテーパ部が生じるように積層して配置することにより、積層したプリプレグ(以下積層したプリプレグを修理パッチと称する)の端部に応力集中が生じることを防止することができる。
さらに、前記修理パッチの端部のテーパ部上にダミー部材を配置し、ダミー部材と修理パッチの表面、即ち前記ヒータマットと接する面を平面とすることで、ダミー部材及び修理パッチと、ヒータマットとの間に間隙がほとんど生じない。そのため、均圧に真空引きし、均温に加熱することができる。従って、圧力の不均一に起因する修理パッチの品質不良や、温度の不均一に起因する修理パッチの硬化不良等を防止することができる。
なお、前記補助部材は、ヒータマットの加熱温度に対して耐熱性を有する必要があり、例えばシリコンラバーシート製やフッ素樹脂製のものを使用することができる。
これにより、前記テーパ部にプリプレグによる段差のない修理パッチを作成することができる。
これにより、ダミー部材を容易に取り除くことができる。前記部材としては、例えばフッ化エチレンプロピレン樹脂(Fluorinated−Ethylene−Propylene:FEP)製のフィルムシートを用いることができる。また、フィルムシートでなく、テーパ部上に耐熱性の油であるシリコーン油を塗布することもできる。
図2は実施例1における損傷部周辺の斜視図である。図2において、2はFRP部品の母材であり、該母材2にはコーナーR部22が設けられており、コーナーR部22近傍の母材表面に損傷部4が形成されている。
修理パッチの形成について、図2及び図3を用いて説明する。図3は図2におけるC方向矢視図である。
修理パッチ8は、図2に示したように、損傷部4を覆うように形成される。
また、修理パッチ8は、図3に示したように、複数枚のプリプレグ18を積層して形成されている。それぞれのプリプレグ18の端部は母材2の表面と接触しており、さらに修理パッチ8の2側面に傾斜部6が設けられている。
プリプレグ18を対向する2側面に傾斜部6が生じるように積層して修理パッチ8を形成することにより、修理パッチ8の端部に応力集中が生じることを防止することができる。
ダミー複合材24は、例えば修理パッチ8を形成するときと同じプリプレグを積層して形成した複合材を使用することができる。
図4に示したように、ダミー複合材24は、修理パッチ8における傾斜部6に配置される。
なお、後述するように、ダミー複合材24は後に取り除くので、該取り除きを容易にするため、傾斜部6とダミー複合材24との間には、後述するヒータマットによる加熱温度に対して耐熱性を有する薄い部材(フィルム、塗膜など)を配置しておく。前記ヒータマットによる加熱温度に対して耐熱性を有する部材として、例えばFEP製のフィルムやシリコーン油塗膜などが挙げられる。
ダミー複合材24は、傾斜部6に配置することにより、ダミー複合材の表面26と修理パッチの表面28とで平面を形成するような形状とする。
ヒータマット12の配置について、図4を用いて説明する。
図4に示したように、ヒートマット12はL字型のものを使用し、L字型のヒートマット12をダミー複合材の表面26と修理パッチの表面28の表面全体を覆うように設置する。ステップS2で説明したように、ダミー複合材の表面26と修理パッチの表面28とで平面を形成しているため、ヒートマット12とダミー複合材の表面26及び修理パッチの表面28との間には間隙はほとんど生じない。
さらに、修理パッチ8の近傍の母材2の表面にはサーモカップル10を配置する。
真空引きについて、図5を用いて説明する。
図5は図4におけるE方向矢視図である。但し、図4においては母材2の図示は省略したが、図5においては母材2も図示し、後述するバックフィルム16は断面を示した。
前述の通り、ヒートマット12とダミー複合材の表面26及び修理パッチの表面28との間には間隙はほとんど生じていないため、前記真空引き時に均圧に減圧することができ、圧力の不均一に起因する修理パッチの欠損等を防止することができる。
該加熱は、ステップS4で行った真空引き状態を維持したまま行い、サーモカップル10の温度をモニタリングして温度制御しながらヒータマット12から修理パッチ8に熱を加えて均温化をはかり、修理パッチ108を硬化させて母材2に接着させる。
前述の通り、ヒートマット12とダミー複合材の表面26及び修理パッチの表面28との間には間隙はほとんど生じていないため、温度の不均一に起因する修理パッチの硬化不良等を防止することができる。
なお、本実施例1においては、コーナーR部形状近傍に損傷部がある場合の例について説明したが、その他の複雑な形状の近傍に損傷部がある場合においても適用可能である。
図6において、実施例1における説明で用いた図1〜図5と同一符号は同一物を表し、その説明を省略する。
また、補助部材32は、その厚みが修理パッチ8と同じであり、従ってダミー複合材の表面26と修理パッチの表面28と補助部材の表面30とで平面が形成される。このとき、ダミー複合材の表面26と修理パッチの表面28と補助部材の表面32とで形成される平面の面積が、該平面と対向するヒータマット12bの面の面積以上となるように、補助部材30の大きさを選定する。
4 損傷部
6 傾斜部(テーパ部)
8 修理パッチ(積層したプリプレグ)
12、12b ヒータマット
16 バックフィルム(被覆材)
18 プリプレグ
22 コーナーR部
24 ダミー複合材(ダミー部材)
32 補助部材
Claims (4)
- 繊維をプラスチックの中に入れて強化することで形成される複合材料の損傷部に、繊維補強材に未硬化の熱硬化性樹脂を含浸させたプリプレグを配置し、加熱することで前記熱硬化性樹脂を硬化させて前記損傷部を修理する複合材料の修理方法において、
前記複合材料の損傷部に、対向する2側面にテーパ部を形成するように前記プリプレグを積層して配置し、
前記テーパ部上に、ダミー部材を配置して、該ダミー部材と前記積層したプリプレグの表面とで平面を形成し、
前記ダミー部材及び積層したプリプレグを覆うように、全面を加熱可能なヒータマットを配置し、
前記ヒータマットの全面を被覆材で被覆して、該被覆材と前記複合材との間にできる空間を真空引きし、
前記ヒータマットの全面を加熱させて、前記積層したプリプレグを硬化させてから、前記ダミー部材を取り除くことを特徴とする複合材料の修理方法。 - 前記積層したプリプレグと同じ厚みを有し、前記ヒータマットの加熱温度に対して耐熱性を有する補助部材を前記積層したプリプレグと並設し、
前記ダミー部材と積層したプリプレグと補助部材とで形成され、前記ヒータマットと対向する面の面積を、
前記ヒータマットの、前記積層したプリプレグと対向する面の面積よりも大としたことを特徴とする請求項1記載の複合材料の修理方法。 - 前記プリプレグは、側端部が前記複合材料の表面と接して積層されていることを特徴とする請求項1又は2記載の複合材料の修理方法。
- 前記テーパ部上に、前記ヒータマットの加熱温度に対して耐熱性を有する部材を配置してから、該部材上に前記ダミー部材を配置することを特徴とする請求項1〜3何れかに記載の複合材料の修理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008318909A JP5148466B2 (ja) | 2008-12-15 | 2008-12-15 | 複合材料の修理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008318909A JP5148466B2 (ja) | 2008-12-15 | 2008-12-15 | 複合材料の修理方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010137527A JP2010137527A (ja) | 2010-06-24 |
JP5148466B2 true JP5148466B2 (ja) | 2013-02-20 |
Family
ID=42348081
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008318909A Expired - Fee Related JP5148466B2 (ja) | 2008-12-15 | 2008-12-15 | 複合材料の修理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5148466B2 (ja) |
Families Citing this family (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6124561B2 (ja) * | 2012-11-20 | 2017-05-10 | 三菱航空機株式会社 | 複合材の修理方法 |
US9817452B2 (en) | 2013-01-11 | 2017-11-14 | The Boeing Company | System and method for thermal management guidance |
US9895716B2 (en) * | 2013-04-17 | 2018-02-20 | General Electric Company | Repair process and a repaired component |
US10160172B2 (en) | 2014-08-06 | 2018-12-25 | GM Global Technology Operations LLC | Mechanical interlocking realized through induction heating for polymeric composite repair |
JP6450158B2 (ja) * | 2014-11-13 | 2019-01-09 | 三菱航空機株式会社 | 修理材における加工位置を特定する方法および修理方法 |
US10695993B2 (en) | 2016-01-15 | 2020-06-30 | GM Global Technology Operations LLC | In-situ polymerization of polyamides for composite part repair |
US10589477B2 (en) * | 2016-05-02 | 2020-03-17 | GM Global Technology Operations LLC | Cosmetic repair of a thermoplastic carbon fiber composite |
US10611104B2 (en) | 2017-06-15 | 2020-04-07 | GM Global Technology Operations LLC | Heating elements for repair of molding defects for carbon fiber thermoplastic composites |
JP7065168B2 (ja) * | 2020-11-06 | 2022-05-11 | 三菱重工業株式会社 | 修理パッチ、被修理部の修理方法及び補修部 |
CN114851602A (zh) * | 2022-04-07 | 2022-08-05 | 国营芜湖机械厂 | 一种用于飞机复合材料结构快速修理抢修包及修理方法 |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH07137154A (ja) * | 1993-11-12 | 1995-05-30 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 樹脂注入修理法 |
JPH09239854A (ja) * | 1996-03-07 | 1997-09-16 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 修理装置 |
JPH11348141A (ja) * | 1998-06-12 | 1999-12-21 | Taiei Shoko Kk | 架設成形体の補修方法、シート並びにその製法 |
US8790485B2 (en) * | 2005-02-25 | 2014-07-29 | Bell Helicopter Textron Inc. | Single vacuum debulk composite panel repair |
-
2008
- 2008-12-15 JP JP2008318909A patent/JP5148466B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2010137527A (ja) | 2010-06-24 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5148466B2 (ja) | 複合材料の修理方法 | |
US9186756B2 (en) | Repair method and repair structure for honeycomb sandwich structural body | |
EP2886311B1 (en) | Three-dimensional reuseable curing caul for use in curing integrated composite components and method of making the same | |
US20100006739A1 (en) | Composite Mandrel For Autoclave Curing Applications | |
US20060198980A1 (en) | Method and apparatus for repairing a composite article | |
JP6100579B2 (ja) | ハニカムコアサンドイッチパネルの修理方法、および修理装置 | |
US10456961B2 (en) | Bonding apparatus and bonding method | |
EP2808155B1 (en) | Joint assembly and method of assembling the same | |
EP2569142B1 (en) | Method of making a composite sandwich structure | |
US10322552B2 (en) | Composite repair armature | |
PT2581402E (pt) | Redução de rugas em laminados compósitos não curados | |
US11904560B2 (en) | Vacuum bag-less composite repair systems and methods | |
JP2008006814A (ja) | プリフォームの製造方法およびプリフォーム並びに繊維強化プラスチック桁材 | |
US10583642B2 (en) | Honeycomb structural body and method of manufacturing honeycomb structural body | |
JP6667055B2 (ja) | 複合材料成形物製造用成形型および複合材料成形物の製造方法 | |
US20210039341A1 (en) | Repair patch, method for molding repair patch, and method for repairing composite material | |
JP2017035848A (ja) | 複合材部品の修理方法及び複合材部品の製造方法 | |
EP2662203B1 (en) | Contour caul with expansion region and method for its manufacture | |
US20090202780A1 (en) | Forming a honeycomb structure | |
CN110104202B (zh) | 使用铰接式芯轴的复合飞机制造工具 | |
JP2016221731A (ja) | プリフォーム部材接着方法 | |
US7935200B1 (en) | Process development protocol and vacuum bag process for carbon-epoxy prepreg production | |
JP4929147B2 (ja) | 樹脂製品の修理方法 | |
JP2019072947A5 (ja) | ||
JP2004148700A (ja) | 複合材製ラミネートシムとその製作方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20110616 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20121024 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20121106 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20121128 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 5148466 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151207 Year of fee payment: 3 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |