JP5143621B2 - 哺乳動物由来の生体液試料中のヒアルロン酸の分子量分布の測定方法 - Google Patents
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(i)ヒアルロン酸
本明細書および特許請求の範囲において、「ヒアルロン酸」(hyaluronic acid)とは、グリコサミノグリカン(ムコ多糖)の一種であり、学術上は、ヒアルロナン(hyaluronan)とも呼ばれる物質を意味する。ヒアルロン酸は、N−アセチルグルコサミンとグルクロン酸(GlcNAcβ1−4GlcAβ1−3)の二糖単位が連結した構造をしている。
本明細書および特許請求の範囲において、「慢性関節リウマチ」(Rheumatoid Arthritis;RA)とは、自己免疫が主に手足の関節を侵し、これにより関節痛、関節の変形が生じる炎症性自己免疫疾患を意味する。なお、慢性関節リウマチは、別名「関節リウマチ」と呼ばれることもある。第6回日本リウマチ学会総会(1962年)においてRheumatoid Arthritisの日本語訳が「慢性関節リウマチ」に決定されたが、第46回日本リウマチ学会総会(2002年)において「関節リウマチ」を正式名称とする声明が発表されている。これに伴い、2006年、厚生労働省による特定疾患の名称も「関節リウマチ」に変更されている。
本明細書および特許請求の範囲において、「下限数値〜上限数値」とは、下限数値以上かつ上限数値以下を意味する。
本発明者らは、少量の血清を用いてHAの濃度のみならず、分子量及び分子量分布のパターンを効率よく測定する方法を開発すべく鋭意検討した。その結果、本発明者らは、少量の血清を用いて、血清中のヒアルロン酸の分子量および分子量分布を測定する方法を見出した。
工程1:血清試料を分子量分画する
工程2:工程1で分子量分画したヒアルロン酸を含む各画分を濃縮する
工程3:工程2で濃縮したヒアルロン酸を定量する
工程4:得られたヒアルロン酸量から分子量分布を再構成する
本実施形態に係る方法では、生体液試料を分子量分画する前に、あらかじめタンパク質分解酵素で前処理する工程をさらに含んでもよい。すなわち、血清をそのまま、または希釈して分子量分画することもできるが、生体液試料血清または血清の希釈液をあらかじめタンパク質分解酵素で前処理することにより、血清中においてヒアルロン酸と混在しているタンパク質を分解することができるため、ヒアルロン酸の回収率の向上及び夾雑物質(タンパク質)の影響を除去することができ、より好適なヒアルロン酸の分子量分布の測定結果が得られる。
また、本実施形態の工程1において、血清試料中のHAの分子量分画法としては、血清中のHAを分子量の違いによって分画できるものであれば特に制約はなく、従来公知の任意の分子量分画法を用いることができる。この分子量分画法の具体例としては、実行容易性および分画性能に優れることから、サイズ排除クロマトグラフィー、フィールド・フロー・フラクショネーション、電気泳動法、超遠心分離法などが好ましい。これらの分子量分画法の中でも、実行容易性および分画性能に特に優れることから、高速液体クロマトグラフィーを用いた方法が好ましく、中でもサイズ排除クロマトグラフィーを用いることが最も好ましい。なお、サイズ排除クロマトグラフィーを行う際には、必要に応じて、高分子から低分子まで良好な分離を得るため、2種類以上のサイズ排除クロマトグラフィーカラム(例えば、Shodex OHpak SB−806HQ、Asahipak GS−820HQなど)を直列接続して用いてもよい。
また、本発明の工程2において、HAを含む画分を濃縮する方法としては、分子量分画した画分中のHAを安定に濃縮できるものであれば特に制約はなく、従来公知の任意の濃縮方法を用いることができる。上述の濃縮方法の具体例としては、操作の容易性、ヒアルロン酸の安定性が優れており、濃縮時間が短く済み、さらに濃縮コストが安く済むことから、遠心エバポレーターなどによる減圧乾固法、凍結乾燥法、塩析法、溶剤沈殿法、等電点沈殿法などを用いることが好ましい。これらの濃縮方法の中でも、操作の容易性、ヒアルロン酸の安定性が特に優れているため、減圧乾固法または凍結乾燥法を用いることが特に好ましい。
さらに、上述の工程3において、工程2で濃縮したHAを定量する方法としては、HAを高感度に定量できるものであれば特に制約はなく、従来公知の任意の定量方法を用いることができる。上述の定量方法の具体例としては、感度および定量性に優れ、操作が容易であることから、ヒアルロン酸結合蛋白(HABP)を用いた方法、ポストカラム蛍光HPLC法(微生物由来のヒアルロン酸分解酵素を用いてHAを二糖単位まで消化し、不飽和二糖HAとする。HPLCカラムで不飽和二糖HAと夾雑物質を分離後、不飽和二糖HAを蛍光色素で誘導体化し、蛍光強度を測定する方法)、プレカラム蛍光HPLC法(微生物由来のヒアルロン酸分解酵素を用いてHAを二糖単位まで消化し、蛍光色素で誘導体化後にHPLCカラムで分離して定量する方法)、抗HA抗体を用いた免疫学的な方法などを用いることが好ましい。これらの定量方法の中でも、感度および定量性に特に優れるため、HABPを用いた方法またはポストカラム蛍光HPLC法を用いることが特に好ましい。
また、本発明の工程4において、分子量分画した画分中のHA量から血清中のHAの分子量及び分子量分布をもとめる方法としては、血清中のHAの分子量分布が適切に表現できるのであれば特に限定されず、任意の公知の算術的方法、統計学的方法を用いることができる。上述の分子量分布をもとめる方法の具体例としては、血清中のHAの分子量の定量性に優れ、測定・計算が容易であり、簡単にグラフを描画できて直感的に分子量分布が把握できることから、各種分子量のHA標準品を分画して得られた画分のHA濃度を測定することにより各画分の分子量を求め、これを基に血清由来サンプル画分のHA濃度プロファイルから分子量および、分子量分布をもとめる方法が挙げられる。
本実施形態に係る測定方法は、哺乳動物由来の血清中のヒアルロン酸の分子量分布の測定方法であって、血清を分子量分画する工程と、分子量分画されたヒアルロン酸を含む各画分を濃縮する工程と、濃縮された各画分のヒアルロン酸量を定量する工程と、を含むため、分子量分画の際にヒアルロン酸の濃度が低減した場合であっても、ヒアルロン酸の濃度を濃縮によって高めることができるので、濃縮された各画分のヒアルロン酸量を高感度で定量することが可能になる。そのため、この方法によれば、ラジオアイソトープを用いることなく、1mL以下の少量の哺乳動物由来の血清からヒアルロン酸の分子量の分布パターンを効率よく測定することが可能になる。すなわち、この方法によれば、1mL以下の血清量で、血清中のヒアルロン酸の分子量および分子量分布を測定することができる。
本実施形態に係る判定方法は、哺乳動物由来の血清を分析して、その血清が慢性関節リウマチ疾患を罹患している哺乳動物から採取されたか否か判定するための判定方法である。この判定方法では、実施形態1に係る測定方法を用いて上述の哺乳動物由来の血清中のヒアルロン酸の分子量分布を測定し、次いで、測定された分子量分布および上述の哺乳動物と同種の正常な哺乳動物由来の血清中のヒアルロン酸の分子量分布を比較し、続いて、ヒアルロン酸の分子量分布の比較結果に基づいて、上述の血清が慢性関節リウマチ疾患を罹患している哺乳動物から採取されたか否か判定する。
本実施形態に係る判定方法は、哺乳動物由来の血清を分析して、その血清が複数の型のうちいずれの型の慢性関節リウマチ疾患を罹患している哺乳動物から採取されたか判定するための判定方法である。この判定方法では、実施形態1に係る測定方法を用いて上述の哺乳動物由来の血清中のヒアルロン酸の分子量分布を測定し、次いで、測定された分子量分布および上述の哺乳動物と同種の複数の型の慢性関節リウマチ疾患を罹患している哺乳動物由来の血清中のヒアルロン酸の分子量分布を比較し、続いて、上述のヒアルロン酸の分子量分布の比較結果に基づいて、上述の血清が複数の型のうちいずれの型の慢性関節リウマチ疾患を罹患している哺乳動物から採取されたか判定する。
本実施形態の実験セットは、哺乳動物由来の生体液試料中のヒアルロン酸の分子量分布の測定のための試薬およびカラムを含む実験セットであって、タンパク質分解酵素と、サイズ排除クロマトグラフィーカラムと、ヒアルロン酸結合タンパク質と、を含む。
本実施形態に係る実験セットは、哺乳動物由来の血清を分析して、その血清が慢性関節リウマチ疾患を罹患している哺乳動物から採取されたか否か判定するための試薬およびカラムを含む実験セットであって、タンパク質分解酵素と、サイズ排除クロマトグラフィーカラムと、ヒアルロン酸結合タンパク質と、哺乳動物と同種の正常な哺乳動物由来の血清またはその血清から得られたヒアルロン酸の分子量分布データと、を含む。
本実施形態にかかる実験セットは、哺乳動物由来の血清を分析して、その血清が複数の型のうちいずれの型の慢性関節リウマチ疾患を罹患している哺乳動物から採取されたか判定するための試薬およびカラムを含む実験セットであって、タンパク質分解酵素と、サイズ排除クロマトグラフィーカラムと、ヒアルロン酸結合タンパク質と、哺乳動物と同種の複数の型の慢性関節リウマチ疾患を罹患している哺乳動物由来の血清またはその血清から得られたヒアルロン酸の分子量分布データと、を含む。
プロテイナーゼK(ロシュダイアグノスティクス社製)25mgを蒸留水2.5mLで溶解し酵素溶液を調製した。RA患者血清(症例1、HA濃度:約320ng/mL)180μLを採取し、酵素溶液18μLを加え、40℃で16hr静置反応した。反応終了後、100℃で10分間煮沸し、完全に酵素を失活させた。
カラム:Shodex OHpak SB−806HQとAsahipak GS−820HQを直列接続
カラム温度:40℃
流速:0.6mL/分
移動相:50mM−リン酸ナトリウム緩衝液(pH6.0)
注入量:100μL
分析時間:60min
分画:270μL/フラクション
プロテイナーゼK(ロシュダイアグノスティクス社製)を蒸留水2.5mLで溶解し酵素溶液を調製した。RA患者血清(症例2、HA濃度:約360ng/mL)180μLを採取し、酵素溶液18μLを加え、40℃で16hr静置反応した。反応終了後、100℃で10分間煮沸し、完全に酵素を失活させた。
カラム:CAPCELL PAK NH2 UG80(250mm×1.5mmI.D)
カラム温度:30℃
溶離液:0.15M−KH2PO4
溶離液流速:0.1mL/min
注入量:3μL
反応液:0.125M−四ホウ酸ナトリウム/1M−NaOH/0.5M 2−シアノアセトアミド
反応液流速:各0.04mL/min
反応温度:130℃
検出:蛍光 EX.346nm EM.410nm
分析時間:20min
不飽和二糖HA標品:既知濃度のHA標品(粘度平均分子量210万)をコンドロイチナーゼACIIアルスロ消化して得たもの(0.5、1.0、2.5、5.0、10ng/3μL)
RA患者血清(症例3、HA濃度:約770ng/mL)180μLを採取し、実施例1と同様に処理を行い、各フラクションのHA濃度と溶出時間からSECのクロマトグラムを作成し、血清試料のクロマトグラムの横軸を溶出時間から粘度平均分子量に変換して再構成した分子量分布チャートを、図5に示した。その結果は、粘度平均分子量10〜20万付近にピークをもつ分子量分布であったが、症例1のように粘度平均分子量100万付近にはピークが認められなかった。このことから、血中のHA粘度平均分子量がRAにおける関節の状態を反映している可能性が示唆された。
RA患者血清(症例4、HA濃度:約400ng/mL)180μLを採取し、実施例1と同様に処理を行った。ただし、SECの移動相は50mM酢酸アンモニウム溶液とした。各フラクションのHA濃度と溶出時間からSECのクロマトグラムを作成し、血清試料のクロマトグラムの横軸を溶出時間から粘度平均分子量に変換して再構成した分子量分布チャートを、図5に示した。その結果は、粘度平均分子量20〜30万付近にピークをもつ分子量分布であった。粘度平均分子量100〜200万付近にも明瞭なピークはないもののショルダーが認められ、高分子HAも存在していることがわかる。このように、移動相を酢酸アンモニウム溶液に変えても測定可能である。
実施例1〜4のいずれも、わずか180μLのRA患者血清を用いて、血清中のヒアルロン酸の分子量分布をグラフ化することに成功している。つまり、実施例1〜4のいずれにおいても、ラジオアイソトープなどの安全な取扱の難しい実験試薬・実験機器等を用いることなく、簡単な操作によって1mL以下の少量のRA患者由来の血清からヒアルロン酸の分子量の分布パターンを効率よく測定できている。
Claims (7)
- 哺乳動物由来の血清中のヒアルロン酸の分子量分布の測定方法であって、
前記血清を分子量分画する前に、あらかじめタンパク質分解酵素で前処理する工程と、
前記血清をサイズ排除クロマトグラフィーによって粘度平均分子量に基づき分子量分画する工程と、
前記分子量分画されたヒアルロン酸を含む各画分を減圧乾固により濃縮する工程と、
前記濃縮された各画分のヒアルロン酸量をヒアルロン酸結合タンパク質を用いて定量する工程と、
前記定量された各画分のヒアルロン酸量に基づいて、前記血清のヒアルロン酸の分子量分布を算出する工程と、
を含む、測定方法。 - 哺乳動物由来の血清を分析して、前記血清が慢性関節リウマチ疾患を罹患している哺乳動物から採取されたか否か判定するための判定方法であって、
請求項1に記載の測定方法を用いて前記哺乳動物由来の血清中のヒアルロン酸の分子量分布を測定する工程と、
前記測定された分子量分布および前記哺乳動物と同種の正常な哺乳動物由来の血清中のヒアルロン酸の分子量分布を比較する工程と、
前記ヒアルロン酸の分子量分布の比較結果に基づいて、前記血清が慢性関節リウマチ疾患を罹患している哺乳動物から採取されたか否か判定する工程と、
を含み、
前記判定する工程は、前記ヒアルロン酸の分子量分布の比較結果において、分子量5万〜30万の範囲内の第1のピークおよび分子量50万〜200万の範囲内の第2のピークの有無が一致しているか否かに基づいて、前記血清が慢性関節リウマチ疾患を罹患している哺乳動物から採取されたか否か判定する工程を含む、判定方法。 - 前記判定する工程は、前記ヒアルロン酸の分子量分布の比較結果において、前記第1のピークおよび前記第2のピークの有無が一致しているか否かに加えて、前記測定された分子量分布における前記第1のピークおよび前記第2のピークの高さの比に基づいて、前記血清が慢性関節リウマチ疾患を罹患している哺乳動物から採取されたか否か判定する工程を含む、請求項2記載の判定方法。
- 哺乳動物由来の血清を分析して、前記血清が複数の型のうちいずれの型の慢性関節リウマチ疾患を罹患している哺乳動物から採取されたか判定するための判定方法であって、
請求項1に記載の測定方法を用いて前記哺乳動物由来の血清中のヒアルロン酸の分子量分布を測定する工程と、
前記測定された分子量分布および前記哺乳動物と同種の前記複数の型の慢性関節リウマチ疾患を罹患している哺乳動物由来の血清中のヒアルロン酸の分子量分布を比較する工程と、
前記ヒアルロン酸の分子量分布の比較結果に基づいて、前記血清が複数の型のうちいずれの型の慢性関節リウマチ疾患を罹患している哺乳動物から採取されたか判定する工程と、
を含み、
前記判定する工程は、前記ヒアルロン酸の分子量分布の比較結果において、分子量5万〜30万の範囲内の第1のピークおよび分子量50万〜200万の範囲内の第2のピークの有無が一致しているか否かに基づいて、前記血清が複数の型のうちいずれの型の慢性関節リウマチ疾患を罹患している哺乳動物から採取されたか判定する工程を含む、判定方法。 - 前記判定する工程は、前記ヒアルロン酸の分子量分布の比較結果において、前記第1のピークおよび前記第2のピークの有無が一致しているか否かに加えて、前記測定された分子量分布における前記第1のピークおよび前記第2のピークの高さの比に基づいて、前記血清が複数の型のうちいずれの型の慢性関節リウマチ疾患を罹患している哺乳動物から採取されたか判定する工程を含む、請求項4に記載の判定方法。
- 哺乳動物由来の血清を分析して、前記血清が慢性関節リウマチ疾患を罹患している哺乳動物から採取されたか否か判定するための試薬およびカラムを含む実験セットであって、
タンパク質分解酵素と、
サイズ排除クロマトグラフィーカラムと、
ヒアルロン酸結合タンパク質と、
前記哺乳動物と同種の正常な哺乳動物由来の血清または該血清から得られたヒアルロン酸の分子量分布データと、
を含み、
哺乳動物由来の血清が分子量分画する前に、あらかじめ前記タンパク質分解酵素で前処理され、
前記血清が前記サイズ排除クロマトグラフィーによって分子量分画され、
減圧乾固により濃縮された各画分のヒアルロン酸量が、前記ヒアルロン酸結合タンパク質によって定量され、
前記定量された各画分のヒアルロン酸量に基づいて算出された分子量分布および前記哺乳動物と同種の正常な哺乳動物由来の血清中のヒアルロン酸の分子量分布が比較され、
前記ヒアルロン酸の分子量分布の比較結果において、分子量5万〜30万の範囲内の第1のピークおよび分子量50万〜200万の範囲内の第2のピークの有無が一致しているか否かに基づいて、前記血清が慢性関節リウマチ疾患を罹患している哺乳動物から採取されたか否か判定されることを特徴とする、
実験セット。 - 哺乳動物由来の血清を分析して、前記血清が複数の型のうちいずれの型の慢性関節リウマチ疾患を罹患している哺乳動物から採取されたか判定するための試薬およびカラムを含む実験セットであって、
タンパク質分解酵素と、
サイズ排除クロマトグラフィーカラムと、
ヒアルロン酸結合タンパク質と、
前記哺乳動物と同種の複数の型の慢性関節リウマチ疾患を罹患している哺乳動物由来の血清または該血清から得られたヒアルロン酸の分子量分布データと、
を含み、
哺乳動物由来の血清が分子量分画する前に、あらかじめ前記タンパク質分解酵素で前処理され、
前記血清が前記サイズ排除クロマトグラフィーによって分子量分画され、
減圧乾固により濃縮された各画分のヒアルロン酸量が、前記ヒアルロン酸結合タンパク質によって定量され、
前記定量された各画分のヒアルロン酸量に基づいて算出された、前記血清のヒアルロン酸の分子量分布を算出し、
前記定量された各画分のヒアルロン酸量に基づいて算出された分子量分布および前記哺乳動物と同種の前記複数の型の慢性関節リウマチ疾患を罹患している哺乳動物由来の血清中のヒアルロン酸の分子量分布が比較され、
前記ヒアルロン酸の分子量分布の比較結果において、分子量5万〜30万の範囲内の第1のピークおよび分子量50万〜200万の範囲内の第2のピークの有無が一致しているか否かに基づいて、前記血清が複数の型のうちいずれの型の慢性関節リウマチ疾患を罹患している哺乳動物から採取されたか判定されることを特徴とする、
実験セット。
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