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JP5018569B2 - 心電波形処理装置、心拍数測定装置 - Google Patents

心電波形処理装置、心拍数測定装置 Download PDF

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Description

本発明は、被測定者から測定した心電波形に対して所定の処理を実行する心電波形処理技術に関する。
従来、ステアリングホイールのリング部に左右一対の電極部を設け、車両運転者がこれら各電極部を左右の手で把持した際に各電極間に生じる電位差を検出することで、運転者の心電波形を測定し、その心電波形から心拍数を測定する装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平6−255516号公報
このような心拍数測定装置においては、一定時間計測した心電波形の周波数解析結果から心拍数を求めている。これは、心電波形の周波数スペクトルから最も高いピークを検出し、その周波数を心拍数に変換する方法である。例えば図14に示すように、心電波形測定→ハイパスフィルタ処理→FFT(高速フーリエ変換)処理→ピーク周波数から心拍数計算、という処理を順次施している。
しかしながら、周波数スペクトルには、心拍数によって決まる基本周波数のピークの他に高調波によるピークが出現することが多く、この高調波によるピークを誤って検出してしまった場合、心拍数を正しく測定することができなくなる。
なお、このような問題は、ステアリングホイールのリング部に左右一対の電極部を設け、その電極部を把持した車両運転者が被測定者である場合以外でも同様である。
本発明は、こうした問題に鑑みなされたものであり、被測定者から得た心電波形を処理して、周波数スペクトルの高調波成分を低減した心電波形にすることを目的とする。
かかる目的を達成するためになされた請求項1に記載の心電波形処理装置においては、測定手段が被測定者の心電波形を測定するのであるが、本願発明者は、二値化および拡幅処理を加えることによって、周波数スペクトルの高調波成分を低減でき、例えば心拍数計算に適した心電波形にすることができることを見いだした。
そこで、測定手段によって測定された心電波形に対して所定の処理を実行する処理手段が、次のような処理を行う。つまり、心電波形中のR波の存在する位置には1を、その他の位置には0を記録した二値化データを作成する二値化処理と、その二値化処理によって作成された二値化データ中の1の幅を、前記二値化処理によって作成された二値化データ中の1が存在する位置の平均間隔の半分の幅まで拡大する拡幅処理とを行うのである。
このように拡幅処理された二値化データに対して周波数解析を行えば、その周波数スペクトルの高調波成分を低減させることができる。そのため、例えば請求項6に示すように、拡幅処理された二値化データに対して周波数解析を行い、その周波数解析結果に基づいて心拍数を測定する心電波形処理装置に適用すれば、心拍数を正しく測定できる。
拡幅処理を実行することで、二値化データの周波数スペクトルの高調波成分を低減させることができるのであるが、二値化処理によって作成された二値化データ中の1の幅を、二値化処理によって作成された二値化データ中の1が存在する位置の平均間隔の半分の幅まで拡大すると、理論的には、もっとも高調波成分を低減させることができると考えられる。
のような心電波形処理装置の被測定者としては、例えば車両の運転者とすることが考えられる。その場合は、請求項に示すように、ステアリングホイールの左右の把持部にそれぞれ設けられた電極部を備え、被測定者として、左右の電極部を介してステアリングホイールを把持した運転者とすることが考えられる。
また、上記いずれの場合においても、複数の電極部は、運転者がステアリングホイールを把持する際に把持しやすい位置に配置すればよいが、より好ましくは、請求項に記載のように、ステアリングホイールの運転席側表面に配置することが望ましい。
つまり、ステアリングホイールの運転席側表面は、運転者がステアリングホイールの左右を把持した際に、運転者の掌において、最も皮膚が薄くなっている親指の付け根部分が当接されることから、各電極部を請求項に記載のように配置すれば、心電信号等の生体信号をより検出し易くなり、生体信号のSN比を改善して、心電波形の測定精度を向上できる。
また、測定手段は、車両のどこに設けてもよいが、配線のし易さ及び雑音低減のためには、電極部の近くに配置することが望ましく、そのためには、ステアリングホイール内に実装するとよい。
以下に本発明の実施形態を図面と共に説明する。
図1は、車両運転者の心電波形を測定して所定の処理を施し、さらに心拍数を測定する心拍数測定装置の構成を表すブロック図であり、図2は、当該測定装置各部の車両への配置状態を表す説明図である。また、図2において、(a)はステアリングホイール2を運転席側からみた正面図であり、(b)はステアリングホイール2の側面図である。
図1に示すように、本実施形態の心拍数測定装置には、車両運転者から心電波形を取得するためにステアリングホイール2の左右の把持部にそれぞれ設けられた左右の電極部(左電極部10及び右電極部20)が備えられている。
この左右の電極部10、20は、図2に示すように、ステアリングホイール2のリング部(ホイールリング)4で、左右のスポーク部(ホイールスポーク)6が連結される部分に設けられている。
また、この左右の電極部10、20は、運転者が左右の手でそれぞれ同時に把持できるように、リング部の周方向に沿って配置されており、左右のスポーク部6の連結部に配置された中央部分は、それぞれ、スポーク部6側に張り出すように形成されている。なお、これは、運転者がこの部分を把持した際に、運転者の掌に接触する面積を広くして、運転者の掌との接触インピーダンスを小さくするためである。
また、これら各電極部10、20は、運転者がステアリングホイール2を把持した際に、運転者の掌において皮膚の厚みが少ない親指の付け根当たりが接触するよう、ステアリングホイール2の運転席側表面に配置されている。なお、これも、各電極部10、20と運転者の掌との接触インピーダンスを小さくするためである。
また、図1に示すように、各電極部10、20は、第1電極11、21と、第2電極12、22とからなる電極対として構成されている。そして、これら各電極部10、20の各電極11、12、21、22は、スイッチング回路部30を介して、心電波形(換言すれば心電信号)及び接触インピーダンス測定用の各測定回路部に接続される。
すなわち、本実施形態の心拍数測定装置には、左右の電極部10、20にそれぞれ接続されて、左右の電極部10、20間に生じた電位差を増幅することで心電信号を生成する増幅部40と、左右の電極部10、20と運転者の掌との間の接触インピーダンスを測定するためのインピーダンス測定部50とが設けられており、スイッチング回路部30を介して、左右の電極部10、20の第1電極11、21を増幅部40に接続することにより、増幅部40を介して心電信号を測定したり、あるいは、スイッチング回路部30を介して、各電極部10、20の第1電極11、21と第2電極12、22とをインピーダンス測定部50に接続することにより、インピーダンス測定部50を介して接触インピーダンスを測定できるようにされている。
なお、スイッチング回路部30は、左右の電極部10、20毎に、各電極11、12、21、22を基準電位(本実施形態ではグランド:GND)に接続するか、増幅部40若しくはインピーダンス測定部50の測定回路部側に接続するかを切り換える第1切換スイッチ32と、この第1切換スイッチ32を介して測定回路部側に切り換えられた電極11、12、21、22を、増幅部40か、若しくは、インピーダンス測定部50に接続する第2切換スイッチ34とから構成されている。
また、このスイッチング回路部30の切り換え、増幅部40を用いた心電信号の測定、及び、インピーダンス測定部50を用いた接触インピーダンスの測定は、全て、CPU、ROM、RAM等を中心に構成されたマイクロコンピュータ(以下単にCPUという)60により実行される。
また、CPU60には、無線通信部70が接続されており、CPU60は、無線通信部70に接続された外部機器(具体的には運転者が所持する携帯機器や車載機器等)からの要求に従い、接触インピーダンスや心電信号の測定結果を、無線通信部70を介して外部機器に送信する。
また、CPU60には、情報記憶部75が接続されている。この情報記憶部75は、フラッシュメモリ等の書き換え可能な不揮発性メモリを備え、後述する測定用回転角度αなどを記憶しておくことができる。
そして、図2に示すように、スイッチング回路部30は、左電極部10用と右電極部20用とに分離されて、エアバッグ等が設けられるステアリングホイール2の中央部8の左右両側に配置され、他の回路部、つまり、増幅部40、インピーダンス測定部50、CPU60、及び無線通信部70は、共通の基板80に実装されて、ステアリングホイール2の中央部8の略中心位置に収納されている。
次に、図3は、増幅部40の構成を表すブロック図である。
この増幅部40は、スイッチング回路部30を介して接続される2つの電極間に生じた電位差を検出して増幅するための差動増幅回路42と、差動増幅回路42からの出力を所定レベルまで増幅する利得調整可能な可変増幅回路44と、可変増幅回路44からの出力信号の中から、心電波形を測定するのに必要な周波数帯(例えば約35Hz以下)の信号(心電信号)のみを選択的に通過させるバンドパスフィルタ(BPF)46とから構成されている。
また、このBPF46は高周波側のカットオフ周波数を調整可能な可変BPFからなり、この可変BPF46のカットオフ周波数や可変増幅回路44の利得は、CPU60からD/A変換器64を介して出力される制御信号により調整される。
次に、図4は、インピーダンス測定部50の構成を表す回路図である。
インピーダンス測定部50は、本実施形態では、インピーダンス測定部50とCPU60での演算処理とにより、ロックインアンプとしての機能を実現し、スイッチング回路部30を介して接続された2つの電極間(図では電極11−12間)のインピーダンスZを測定する。
すなわち、インピーダンス測定部50は、CPU60からD/A変換器66を介して入力される単一周波信号Eを、バッファ52を介して取り込み、基準抵抗Rrefを介して、一方の電極11に印加することで、単一周波信号Eを、基準抵抗Rrefと電極11−12間の抵抗(接触インピーダンス)Zで分圧し、その分圧電圧Vを、バッファ54を介してCPU60に出力する。
そして、CPU60は、この分圧電圧VをA/D変換器62を介して取り込み、単一周波信号Eと分圧電圧Vとを乗算して、ローパスフィルタにてフィルタリング処理することにより、雑音を除去した分圧電圧Vを求める(ロックインアンプ機構)。そして、更にCPU60は、このロックインアンプ機構により得られた電圧Vと単一周波信号Eとを用いて、「V=G・E」のゲインGを求め、インピーダンスZを算出する。なお、この場合の演算式は、「Z=Rref×G/(1−G)」となる。
次に、例えば車両のエンジン運転中に、CPU50において繰り返し実行される心拍数測定処理について、図5のフローチャートを参照して説明する。
図5からも分かるように、心電波形測定(S10)、ハイパスフィルタ処理(S20)、R波の検出(S30)、二値化処理(S40)、拡幅処理(S50)、FFT処理(S60)、ピーク周波数から心拍数測定(S70)を順次実行する。これらの処理内容を順番に説明する。
[S10の心電波形測定]
まず、各電極部10、20での接触インピーダンスをそれぞれ測定するため、スイッチング回路部30を切り換えることによって、電極部10(又は20)の第1電極11(又は21)と第2電極12(又は22)をインピーダンス測定部50に接続し、その後インピーダンス測定部50から検出信号(上述の電圧V)を取り込み、接触インピーダンス(Imp)Ziを算出する。
次に、電極部10、20が増幅部40に接続されて差動増幅回路42を動作させるよう、スイッチング回路部30を切り換える。そして、増幅部40から信号を取り込むことで、誘導雑音Vnを測定し、その測定結果を、RAMに記憶する。なお、この測定時には、増幅部40内の可変BPF46のカットオフ周波数を最大(つまり可変BPF46の通過帯域幅を最大)にすることで、心電波形に影響を与える50〜60Hz付近のハムノイズを検出できるようにする。そして、このように誘導雑音Vnを測定すると、S240に移行して、その測定結果をFFT処理することで、心電波形に影響を与える50〜60Hz付近のハムノイズ周波数を算出し、記憶する。
上記算出した接触インピーダンスZiが予め設定された閾値以下であれば、電極部10、20を使って心電波形(信号)を仮測定する。そして、仮測定した心電波形をFFT処理し、そのFFT処理の結果に基づき、心電波形の最大周波数である35Hz付近での心電スペクトルの終端部を検出し、この検出結果と上記算出したハムノイズ周波数とに基づき、増幅部40で不要な信号成分を除去するのに最適な、可変BPF46のカットオフ周波数、及び可変増幅回路44の利得とを算出し、その算出結果に従い、心電波形の測定に用いる全ての増幅部40における可変BPF46のカットオフ周波数と、可変増幅回路44の利得を調整する。
こうして、心電波形の測定に用いる増幅部40の特性が調整されると、今度は、正式に心電波形(信号)を測定する。そして、上記測定した誘導雑音Vnに基づき心電波形から雑音成分を除去する。その最終的な心電波形を、RAMに記憶する。図6(a)に、測定した心電波形の一例を示す。
[S20のハイパスフィルタ処理]
これは、心電波形(信号)に混入したノイズを除去するためのフィルタ処理である。図6(b)に、ハイパスフィルタ処理後の心電波形を示す。図6(a)と比較して低周波ノイズが低減されているのが分かる。
[S30のR波の検出]
心電位の時間的変化の波形である心電波形中に現れるR波を検出する。具体的には、図6(b)に現れているピークをR波として検出するため、ピーク検出を行う。
[S40の二値化処理]
この二値化処理においては、S30にて検出したR波の存在する位置に1を、その他の位置に0を記録したデータを作成する。その作成した二値化データを図7(a)に示す。
[S50の拡幅処理]
この拡幅処理は、S40で作成した二値化データの1の幅を拡大する処理である。この二値化データの1の幅を拡大する方法としては、例えば移動平均処理や積分処理などが考えられる。
なお、図7(b)(c)、図8(a)(b)(c)、図9(a)(b)には、拡幅した後の二値化データを示している。これらは、拡幅する程度を変更した結果であるが、これらの中では図8(b)に示す「拡幅80」が最も妥当である。この点は後述するが、ここでは、S40で作成した二値化データの1の幅を、図8(b)に示すような「拡幅80」の拡幅処理を施す。
[S60のFFT処理]
周波数解析のためFFT(高速フーリエ変換)処理を施す。図11(a)は、図7(a)に示す二値化データ(拡幅処理を施していない二値化データ)をFFT処理して得た周波数解析結果を示している。また、図11(b)(c)、図12(a)(b)(c)、図13(a)(b)はそれぞれ、図7(b)(c)、図8(a)(b)(c)、図9(a)(b)に示す拡幅後の二値化データをFFT処理して得た周波数解析結果を示している。
S50の処理では図8(b)に示すような「拡幅80」の拡幅処理を施しているので、それをFFT処理した結果は、図11(b)に示すようになる。
[S70のピーク周波数から心拍数測定]
図11(b)に示す周波数解析結果からも明確に分かるように、この場合は、1.1Hz付近にあるピークが、心拍に起因するピークである。したがって、このピーク周波数を心拍数に変換する。具体的には、1.1Hz×60=66拍/分となる。
以上説明したように、本実施形態の心拍数測定装置においては、測定した心電波形に対して、その心電波形中のR波の存在する位置には1を、その他の位置には0を記録した二値化データを作成する二値化処理(図5のS40)を行い、さらに、その二値化処理によって作成された二値化データ中の1の幅を拡大する拡幅処理(S50)を行う。
このように拡幅処理された二値化データに対して周波数解析(図6のS60)を行えば、その周波数スペクトルの高調波成分を低減させることができる。そのため、その周波数解析結果のピーク周波数を心拍数に変換すれば、心拍数を正しく測定できる。
本願発明者は、心電波形の処理に際して、二値化および拡幅処理を加えることによって、周波数スペクトルの高調波成分を低減でき、例えば心拍数計算に適した心電波形にすることができることを見いだしたのであるが、この「二値化および拡幅処理」によって、どのように周波数スペクトルの高調波成分が低減されるのかを、図6〜図12を参照して説明する。
図11(a)は、図7(a)に示す二値化データ、すなわち、拡幅処理を施していない二値化データをFFT処理して得た周波数解析結果を示している。この図11(a)の周波数解析結果によれば、心拍数によって決まる基本周波数のピーク(ここでは1.1Hzのピーク)の他に、高調波によるピーク(ここでは、2.2Hz付近、3.3Hz、4.5Hz付近のピーク)が出現しており、この高調波によるピークを誤って検出してしまった場合、心拍数を正しく検出することができなくなる。
一方、図7(b)(c)、図8(a)(b)(c)、図9(a)(b)は、それぞれ20,40,60,80,100,120,140(単位はポイント)拡幅した後の二値化データを示している。なお、ここで使用している「ポイント」とは、二値化データにする際の分解能に基づく単位であり、物理的には時間に対応する単位である。本実施形態で用いた拡幅しない状態の二値化データのピークの平均間隔は、約175ポイントである。
これら拡幅した二値化データをFFT処理して得た周波数解析結果が、図11(b)(c)、図12(a)(b)(c)、図13(a)(b)である。拡幅処理を施していない二値化データをFFT処理して得た周波数解析結果である図11(a)と比べ、高調波成分が低減されていることが分かる。より具体的には、拡幅度合いが20,40,60,80(単位はポイント)と増えるにつれて、周波数スペクトルの高調波成分が低減されることが分かる。そして、拡幅度合いがさらに80,100,120,140(単位はポイント)と増えるにつれて、今度は逆に、一旦低減された(周波数スペクトルの)高調波成分が増加することが分かる。
つまり、これら20,40,60,80,100,120,140(単位はポイント)の拡幅処理においては、80ポイントの拡幅処理が最も高調波成分の低減に寄与することが分かる。
図13は、基本周波数のピーク高さを1とした時の2次高調波のピーク高さを示す説明図である。縦軸がピーク高さを示し、横軸が拡幅ポイントを示している。
拡幅0ポイントの場合の2次高調波のピーク高さは、1.088469682
拡幅20ポイントの場合の2次高調波のピーク高さは、0.949976221
拡幅40ポイントの場合の2次高調波のピーク高さは、0.621791597
拡幅60ポイントの場合の2次高調波のピーク高さは、0.254786154
拡幅80ポイントの場合の2次高調波のピーク高さは、0.023383731
拡幅100ポイントの場合の2次高調波のピーク高さは、0.054059874
拡幅120ポイントの場合の2次高調波のピーク高さは、0.385462573
拡幅140ポイントの場合の2次高調波のピーク高さは、1.024925871
上述のように、本実施形態で用いた拡幅しない状態の二値化データのピークの平均間隔は、約175ポイントであるため、理論上は、その半分の87ポイントの拡幅が理想的である。図11〜図13に示す結果でも、拡幅80ポイントのときの2次高調波が最も小さくなっており、理論値と一致する。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内にて種々の態様をとることができる。
(a)上記実施形態の心拍数測定装置においては、心電波形に対して二値化処理(図5のS540)、拡幅処理(同S550)を施した後、さらにFFT処理(同S560)を施して、心拍数測定(同S570)まで実行している。
しかし、拡幅処理までを行う心電波形処理装置として構成し、その拡幅処理した心電波形を外部へ送信し、外部装置においてFFT処理・心拍数測定を実行するようにしてもよい。つまり、心電波形処理装置としての発明として実現可能である。
(b)上記実施形態の心拍数測定装置においては、ステアリングホイール2のリング部4に左右一対の電極部10,20を設け、その電極部10,20を把持した車両運転者が被測定者である場合について説明したが、それ以外の状況における測定であっても同様である。
実施形態の心拍数測定装置の全体の構成を表すブロック図である。 心拍数測定装置各部のステアリングホイールへの配置状態を表す説明図である。 増幅部の構成を表すブロック図である。 インピーダンス測定部の構成を表す回路図である。 CPUにて実行される心拍数測定処理を表すフローチャートである。 (a)は測定した心電波形、(b)はそれをハイパスフィルタ処理した波形を表す説明図である。 (a)はR波の存在する位置に1を、その他の位置に0を記録した二値化データ、(b)(c)は拡幅処理したデータを表す説明図である。 拡幅処理したデータを表す説明図である。 拡幅処理したデータを表す説明図である。 (a)は拡幅処理を施さない二値化データの周波数解析結果、(b)(c)は拡幅処理したデータの周波数解析結果を表す説明図である。 拡幅処理したデータの周波数解析結果を表す説明図である。 拡幅処理したデータの周波数解析結果を表す説明図である。 基本周波数のピーク高さを1とした時の2次高調波のピーク高さを示す説明図である。 従来の心拍数測定の手法を示すフローチャートである。
符号の説明
2…ステアリングホイール、4…リング部、6…スポーク部、8…中央部、10…左電極部、11…第1電極、12…第2電極、20…右電極部、21…第1電極、22…第2電極、30…スイッチング回路部、32…第1切換スイッチ、34…第2切換スイッチ、40…増幅部、42…差動増幅回路、44…可変増幅回路、46…可変BPF、50…インピーダンス測定部、52,54…バッファ、60…CPU(マイクロコンピュータ)、62…A/D変換器、64,66…D/A変換器、70…無線通信部、80…基板。

Claims (5)

  1. 被測定者の心電波形を測定する測定手段と、
    その測定手段によって測定された心電波形に対して所定の処理を実行する処理手段と、
    を備えた心電波形処理装置であって、
    前記処理手段は、前記心電波形中のR波の存在する位置には1を、その他の位置には0を記録した二値化データを作成する二値化処理と、その二値化処理によって作成された二値化データ中の1の幅を、前記二値化処理によって作成された二値化データ中の1が存在する位置の平均間隔の半分の幅まで拡大する拡幅処理とを行うことを特徴とする心電波形処理装置。
  2. ステアリングホイールの左右の把持部にそれぞれ設けられた電極部を備え、
    前記被測定者は、前記左右の電極部を介して、前記ステアリングホイールを把持した運転者であることを特徴とする請求項1に記載の心電波形処理装置。
  3. 前記各電極部は、ステアリングホイールの運転席側表面に配置されていることを特徴とする請求項2に記載の心電波形処理装置。
  4. 前記測定手段は、前記ステアリングホイール内に実装されていることを特徴とする請求項2または3に記載の心電波形処理装置。
  5. 前記請求項1〜4の何れかに記載の心電波形処理装置を備え、
    前記処理手段によって拡幅処理された二値化データに対して周波数解析を行い、その周波数解析結果に基づいて心拍数を測定することを特徴とする心拍数測定装置。
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