JP5018106B2 - プーリユニット - Google Patents
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Description
エンジンのクランク軸に取り付けられて駆動力を補機部品に伝達するためのプーリユニットであって、
前記クランク軸と一体回転する内輪と、
前記内輪のラジアル方向外側に同心的に配置され、ベルトを介して前記補機部品に接続されるとともに、自身の回転に伴って前記補機部品を駆動する外輪と、
前記内輪と前記外輪との間に介挿され、前記エンジンにより駆動される内輪の回転が所定回転数以下では前記内輪と前記外輪とを非係合状態にして前記内輪の独立回転を許容するとともに、前記内輪の回転が所定回転数以上となった場合に、前記内輪と前記外輪とを係合状態にして、前記内輪と前記外輪とを一体回転させるクラッチ部材とを備え、
前記内輪の外周面には、その周方向において回転後方側に向かうほど前記内輪の回転軸線までのラジアル方向距離が連続的に大きくなる形態でガイド斜面が形成され、前記外輪の内周面と前記ガイド斜面との間に、前記回転後方側に向かうほどラジアル方向の間隔が狭くなる形で、前記クラッチ部材としての円筒ころが収容されるくさび状空間が形成され、前記内輪の回転に伴って、前記円筒ころを前記くさび状空間内にて前記回転後方側に誘導する分力が前記ガイド斜面により生じるとともに、
前記内輪の回転が所定回転数以下のとき前記円筒ころを回転先行側に付勢して、前記内輪と前記外輪とを前記非係合状態に復帰させる非係合位置復帰手段としての第一付勢ばねを有し、
前記円筒ころに関して前記第一付勢ばねの反対側に、前記内輪の回転後方側に前記円筒ころを付勢する第二付勢ばねが設けられ、
前記内輪の外周面は、前記ガイド斜面が周方向にわたって複数個形成されたセレーション状に形成され、
前記内輪には、前記円筒ころを保持するための環状の保持器が、前記内輪の外周面形状と同一の内周面形状を有して外嵌され、
前記保持器には、前記複数個のガイド斜面に各々対応した位置に、前記円筒ころを収容するためのポケット部がラジアル方向に貫通する形で形成され、前記ポケット部の周方向両端部に、前記第一付勢ばね及び前記第二付勢ばねを各々保持するばね保持部が突出形成され、
前記内輪の回転が所定回転数以下の場合には、前記くさび状空間の前記ラジアル方向間隔が前記円筒ころの直径よりも大きい非係合位置において、前記第一付勢ばね及び前記第二付勢ばねの付勢力と、前記回転後方側への誘導分力とが釣り合うように、前記ガイド斜面の周方向中間位置に前記円筒ころが退避して、前記内輪と前記外輪とを前記非係合状態とする一方、
前記内輪の回転が所定回転数以上となった場合には、前記円筒ころは前記第一付勢ばねの付勢力に抗して、前記ラジアル方向間隔が前記円筒ころの直径よりも小さい係合位置に移動し、前記内輪と前記外輪とを前記係合状態とすることを特徴とする。
内輪の外周面には、その周方向において回転後方側に向かうほど内輪の回転軸線までのラジアル方向距離が連続的に大きくなる形態でガイド斜面が形成され、外輪の内周面とガイド斜面との間に、回転後方側に向かうほどラジアル方向の間隔が狭くなる形で、クラッチ部材としての円筒ころが収容されるくさび状空間が形成され、内輪の回転に伴って、円筒ころをくさび状空間内にて回転後方側に誘導する分力がガイド斜面により生じるとともに、
内輪の回転が所定回転数以下のとき円筒ころを回転先行側に付勢して、内輪と外輪とを非係合状態に復帰させる非係合位置復帰手段としての第一付勢ばねを有し、
内輪の回転が所定回転数以下の場合には、くさび状空間のラジアル方向間隔が円筒ころの直径よりも大きい非係合位置に円筒ころが退避して、内輪と外輪とを非係合状態とする一方、内輪の回転が所定回転数以上となった場合には、円筒ころは第一付勢ばねの付勢力に抗して、ラジアル方向間隔が円筒ころの直径よりも小さい係合位置に移動し、内輪と外輪とを係合状態とする。
内輪に、円筒ころを保持するための環状の保持器が外嵌され、
保持器には、複数個のガイド斜面に各々対応した位置に、円筒ころを収容するためのポケット部がラジアル方向に貫通する形で形成され、ポケット部の周方向両端部に、第一付勢ばね及び第二付勢ばねを各々保持するばね保持部が突出形成されたものとすることができる。
図1は本発明に係るプーリユニット100と、その周辺の部品との関係を示す概略図である。図示するように、エンジン2を始動するためのスタータモータ20が、ギヤ30および一方向クラッチ21を介してクランク軸1に接続されている。また、クランク軸1の他端にはプーリユニット100が取り付けられ、ベルト10を介して補機部品22を駆動している。このプーリユニット100には、後述するクラッチ部材が設けられており、エンジン2が始動する際の低速回転状態(所定回転数(例えば3500〜4000rpm)以下)では補機部品22へ動力を伝達せず、エンジン2が始動した後の高速回転状態(所定回転数以上)では補機部品22へ動力を伝達するようになっている。
図2は、本発明に係るプーリユニット100の一例を示す縦断面図である。図示するようにプーリユニット100は、エンジン2(図1参照)のクランク軸1を中心として取り付けられ、クランク軸1と一体回転する内輪81と、内輪81のラジアル方向外側に同心的に配置され、ベルト10を介して補機部品22(図1参照)に接続されるとともに、自身の回転に伴って補機部品22を駆動する外輪4とを備える。
図8は、本発明に係るプーリユニットに用いるクラッチ部材の他の例を示す断面図である。図8に示す自動遠心クラッチ5(クラッチ部材)は、駆動側の内輪81(回転体)に枢支軸(クラッチピン)124で基端部が取り付けられ、遠心力により半径方向外方に旋回する(開く)一対のクラッチウエイト122,122を備えている。各クラッチウエイト122は、円弧状の外周面にライニング123が固着され、それらのライニング123を外向きにして対向的に配置されている。そして各クラッチウエイト122,122は、その中央部より先端寄りの位置でスプリング126により連結され、相互に接近する方向に付勢されている。
2 エンジン
4 外輪
5 自動遠心クラッチ(クラッチ部材)
10 ベルト
14 円筒ころ(クラッチ部材)
15 保持器
15a,15b ばね保持部
16 第一付勢ばね(非係合位置復帰手段)
17 第二付勢ばね
22 補機部品
81 内輪
100 プーリユニット
B くさび状空間
GS ガイド斜面
O(内輪81の)回転軸線
P ポケット部
Claims (1)
- エンジンのクランク軸に取り付けられて駆動力を補機部品に伝達するためのプーリユニットであって、
前記クランク軸と一体回転する内輪と、
前記内輪のラジアル方向外側に同心的に配置され、ベルトを介して前記補機部品に接続されるとともに、自身の回転に伴って前記補機部品を駆動する外輪と、
前記内輪と前記外輪との間に介挿され、前記エンジンにより駆動される内輪の回転が所定回転数以下では前記内輪と前記外輪とを非係合状態にして前記内輪の独立回転を許容するとともに、前記内輪の回転が所定回転数以上となった場合に、前記内輪と前記外輪とを係合状態にして、前記内輪と前記外輪とを一体回転させるクラッチ部材とを備え、
前記内輪の外周面には、その周方向において回転後方側に向かうほど前記内輪の回転軸線までのラジアル方向距離が連続的に大きくなる形態でガイド斜面が形成され、前記外輪の内周面と前記ガイド斜面との間に、前記回転後方側に向かうほどラジアル方向の間隔が狭くなる形で、前記クラッチ部材としての円筒ころが収容されるくさび状空間が形成され、前記内輪の回転に伴って、前記円筒ころを前記くさび状空間内にて前記回転後方側に誘導する分力が前記ガイド斜面により生じるとともに、
前記内輪の回転が所定回転数以下のとき前記円筒ころを回転先行側に付勢して、前記内輪と前記外輪とを前記非係合状態に復帰させる非係合位置復帰手段としての第一付勢ばねを有し、
前記円筒ころに関して前記第一付勢ばねの反対側に、前記内輪の回転後方側に前記円筒ころを付勢する第二付勢ばねが設けられ、
前記内輪の外周面は、前記ガイド斜面が周方向にわたって複数個形成されたセレーション状に形成され、
前記内輪には、前記円筒ころを保持するための環状の保持器が、前記内輪の外周面形状と同一の内周面形状を有して外嵌され、
前記保持器には、前記複数個のガイド斜面に各々対応した位置に、前記円筒ころを収容するためのポケット部がラジアル方向に貫通する形で形成され、前記ポケット部の周方向両端部に、前記第一付勢ばね及び前記第二付勢ばねを各々保持するばね保持部が突出形成され、
前記内輪の回転が所定回転数以下の場合には、前記くさび状空間の前記ラジアル方向間隔が前記円筒ころの直径よりも大きい非係合位置において、前記第一付勢ばね及び前記第二付勢ばねの付勢力と、前記回転後方側への誘導分力とが釣り合うように、前記ガイド斜面の周方向中間位置に前記円筒ころが退避して、前記内輪と前記外輪とを前記非係合状態とする一方、
前記内輪の回転が所定回転数以上となった場合には、前記円筒ころは前記第一付勢ばねの付勢力に抗して、前記ラジアル方向間隔が前記円筒ころの直径よりも小さい係合位置に移動し、前記内輪と前記外輪とを前記係合状態とすることを特徴とするプーリユニット。
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Family
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Family Applications (1)
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Country Status (1)
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