JP5098387B2 - インクジェット記録用インク - Google Patents
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Description
1.
下記一般式(1)で示される界面活性剤、顔料、水、及び有機溶媒として1,2−ヘキサンジオールを含有するインクジェット記録用インクであって、
該一般式(1)が(A)、(B)、(C)又は(D)の条件を満足することを特徴とするインクジェット記録用インク。
〔式中、Rはアルキル基を表し、nはオキシエチレン部の繰り返し単位を表す〕
(A)RがC10H21であり、nが4,5
(B)RがC11H23であり、nが4〜6
(C)RがC12H25であり、nが4〜7
(D)RがC13H27であり、nが5〜7
2.
前記界面活性剤の一般式(1)が前記(B)、(C)又は(D)の条件を満足することを特徴とする前記1項に記載のインクジェット記録用インク。
3.
前記界面活性剤の一般式(1)が前記(C)の条件を満足することを特徴とする前記1項に記載のインクジェット記録用インク。
4.
非吸水性記録媒体を加熱して印字するのに用いることを特徴とする前記1〜3の何れか1項に記載のインクジェット記録用インク。
5.
定着樹脂を含有することを特徴とする前記1〜4の何れか1項に記載のインクジェット記録用インク。
6.
前記定着樹脂がインク溶解性樹脂であり、酸性基としてカルボキシル基又はスルホ基を有し、かつ酸価が80以上300未満であることを特徴とする前記5項に記載のインクジェット記録用インク。
本発明で用いるポリオキシエチレンモノアルキルエーテルのアルキル基の炭素数が10〜13と比較的少範囲で、エチレンオキシ部位のモル数がアルキル基の炭素数に応じて4〜7の何れかであることが必須なのは、インクの吐出安定性と、吸水性媒体及び非吸水性媒体への高画質印字を、共に顕著に発揮させるためである。界面活性剤として比較的嵩が小さいポリオキシエチレンモノアルキルエーテルを用いることで、界面活性剤のインクジェット装置のノズル末端への配列、分子膜形成が容易となり、インクの乾燥を防ぐことが出来る。
本発明のポリオキシエチレンモノアルキルエーテルと併用される有機溶剤は、グリコールエーテルもしくは1,2−アルカンジオールから選ばれる水混和性溶剤である。
本発明に用いる顔料は水系で安定に分散できるものであればよく、分散樹脂により分散した顔料分散体、水不溶性樹脂で被覆されたカプセル顔料、顔料表面を修飾し分散樹脂を用いなくても分散可能な自己分散顔料等から選択することができる。インク保存性を特に重視する場合は、水不溶性樹脂で被覆されたカプセル顔料を選択することが好ましい。
インク被膜強度を上昇することで高い画像堅牢性を発現させる定着樹脂は、疎水モノマーを重合成分として有するインク溶解性樹脂と、分散型樹脂がある。
本発明に係るインクを用いてインクジェット記録する際に使用することのできる記録媒体は、吸水性記録媒体でも非吸水性記録媒体でもよい。ここで言う吸水性記録媒体とは、普通紙(コピー紙、印刷用普通紙など)、ダンボール、木材や、微吸水性記録媒体である印刷本紙、コート紙、アート紙、インクジェット専用紙、インクジェット光沢紙などを含む。一方、非吸水性記録媒体とは、高分子シート、ボード(軟質塩ビ、硬質塩ビ、アクリル板、ポリオレフィン板など)、ガラス、タイル、ゴム、合成紙などを含む。
本発明では記録媒体を加熱して印字することが好ましい。記録媒体を加熱することでインクの乾燥増粘速度が著しく向上し、高画質が得られるようになる。又、画像の耐久性も向上する。特に、記録媒体として非吸水性記録媒体や微吸水性記録媒体を使用する場合に有効である。
顔料分散剤としてスチレン−アクリル酸共重合体(ジョンクリル社製:ジョンクリル678,Mw8,500,酸価215)3%、ジメチルアミノエタノール1.3%、イオン交換水80.7%を攪拌・混合し溶解した。この溶液にC.I.ピグメントブルー15:3を15%添加しプレミックスした後、0.5mmのジルコニアビーズを体積率で50%充填したサンドグラインダーを用いて分散し、固形分濃度15%の顔料分散体を得た。
[実施例101のインク]
ジエチレングリコールモノブチルエーテル(DEGBE)10.0%に1.0%の活性剤12を添加した後、水を加えて攪拌した。攪拌を続けながら、上記顔料分散体5.0%を添加し、5μmフィルターにて濾過した。これを実施例101のインクと称す。
実施例101のインクと同様にして、表2、表3に記載の組成でインクを混合し、5μmフィルターにて濾過し、実施例102〜115及び比較例101〜112のインクを得た。
〈インク溶解性樹脂の合成〉
滴下ロート、窒素導入官、還流冷却官、温度計及び攪拌装置を備えたフラスコにメチルエチルケトン(MEK)50gを採り、窒素バブリングしながら75℃に加温した。そこへ、表4記載のモノマーとMEK50g、開始剤(AIBN)500mgの混合物を滴下ロートより3時間かけて滴下した。滴下後、更に6時間、加熱・還流した。放冷後、減圧下に加熱しMEKを留去した。イオン交換水450mlに対して、モノマーとして添加したアクリル酸の1.05倍モル相当のジメチルアミノエタノールを溶解し、そこへ上記重合物残渣を溶解した。イオン交換水で調整し、固形分濃度20%の樹脂水溶液を得た。
DEGBE10.0%に1.0%の活性剤12を添加した後、水を加えて攪拌した。攪拌を続けながら、前記顔料分散体5.0%と上記インク溶解性樹脂3.0%を添加し、5μmフィルターにて濾過した。これを実施例201のインクと称す。
実施例201のインクと同様にして、表5、表6に記載の組成でインクを混合し、5μmフィルターにて濾過し、実施例202〜220及び比較例201〜212のインクを得た。
上記のように作製した各インクを用いて以下の性能評価を行った。
ピエゾ型ヘッド(720dpi,液適量16pl)を持つプリント装置を用いて評価を行った。ここで、dpiは1インチ(1.54cm)当たりのドット数を表す解像度である。一つのヘッドに各インクを導入し、A4サイズで連続10枚の画像作成後、60分間隔を置いて再度画像作成を行い、得られた画像を5段階評価した。
2:画像欠陥が疎らに見られる
3:画像欠陥は殆ど無いが、小文字描写が劣化している。拡大観察によりドットにサテライトが見られた
4:画像欠陥は無いが、画像の書き出し部(数mm)に極く僅かに掠れが見られる
5:画像の書出し部も含め画像欠陥は見られない。
上記評価装置の一つのヘッドに各インクを導入し、画像を作成して評価を行った。作成条件は以下の通りである。該装置は、記録媒体を下方より接触式ヒーターにて任意に加温できる。
印字解像度:720dpi×720dpi
ヘッド搬送速度:200mm/sec(双方向印字)
記録媒体:塩ビシート(メタマーク社製:digitalvinyl)
媒体加熱温度:印字面表面温度50℃
評価画像:ウエッジ画像、文字、白抜き文字
評価環境:20℃・55%RH(相対湿度)。
画像のハジキの有無、インク混じりにより発生するビーディング、小文字描画性を併せて5段階評価した。
2:ハジキは無いが、ビーディングが目立ち、小文字描画できず
3:ハジキは無いが、ビーディングが極く僅かに見られ、小文字描画は出来るが、やや不明瞭
4:ハジキ、ビーディングも無く、小文字描画も出来ているが、白抜き文字の描画性がやや不明瞭
5:ハジキ、ビーディングも無く、小文字描画、白抜き文字の描画性も明瞭。
記録媒体として3種の紙(光沢紙として王子製紙社製:SA金藤,坪量128g/m2と三菱製紙社製:特菱アート両面,坪量110g/m2の2種、キャストコート紙として王子製紙社製:ミラーコートプラチナ,坪量110g/m2)を使用、評価画像を10cm×10cmのベタ画像とした以外は、塩ビに対しての画像評価と全く同様にして画像を作成し、3段階の画質評価を行った。ただし、使用した光沢紙3種の内、評価結果が最も劣っているものを用いて判断した。
1:全面に斑が発生し、実用上、許容範囲外の品質である
2:部分的に斑が見られるが、実用上、許容可能な範囲である
3:斑の発生が全く見られない。
TEGBE:トリエチレングリコールモノブチルエーテル
TPGME:トリプロピレングリコールモノメチルエーテル
1,2−HD:1,2−ヘキサンジオール
DEG:ジエチレングリコール
DPG:ジプロピレングリコール
表の結果から明らかなように、本発明のインクジェットインクは吐出安定性に優れ、紙媒体は勿論、プラチチックフィルムのような非吸収性媒体に対しても良質な画像を与える。又、記録媒体を加熱しながら印字を行うことは、非吸水性媒体に対して有効であることも判る。
Claims (6)
- 下記一般式(1)で示される界面活性剤、顔料、水、及び有機溶媒として1,2−ヘキサンジオールを含有するインクジェット記録用インクであって、
該一般式(1)が(A)、(B)、(C)又は(D)の条件を満足することを特徴とするインクジェット記録用インク。
一般式(1) R(OCH2CH2)nOH
〔式中、Rはアルキル基を表し、nはオキシエチレン部の繰り返し単位を表す〕
(A)RがC10H21であり、nが4,5
(B)RがC11H23であり、nが4〜6
(C)RがC12H25であり、nが4〜7
(D)RがC13H27であり、nが5〜7 - 前記界面活性剤の一般式(1)が前記(B)、(C)又は(D)の条件を満足することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録用インク。
- 前記界面活性剤の一般式(1)が前記(C)の条件を満足することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録用インク。
- 非吸水性記録媒体を加熱して印字するのに用いることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のインクジェット記録用インク。
- 定着樹脂を含有することを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載のインクジェット記録用インク。
- 前記定着樹脂がインク溶解性樹脂であり、酸性基としてカルボキシル基又はスルホ基を有し、かつ酸価が80以上300未満であることを特徴とする請求項5に記載のインクジェット記録用インク。
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