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JP5076787B2 - 画像表示装置及び画像表示方法 - Google Patents

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Description

本発明は、画像表示装置及び画像表示方法に関する。
例えば、下記特許文献1には、映像信号を解析して、表示デバイスが映像を表示するタイミングと光源の発光量を変更するタイミングとを同期制御することにより、光源の明暗の切替え等に起因する画質劣化を抑制して表示品質の向上を図ることの可能な表示装置が開示されている。また、下記特許文献2には、RGBの各色毎に発光量を調整可能なバックライトを備え、このバックライトの発光量を検出する光センサの出力信号と、液晶表示部に表示すべく入力された画像信号と、外部環境の光量を検出する外光センサの出力信号とに基づいて、液晶表示部に供給する各色毎の表示データの変更と、バックライトの各色毎の発光量とを同時に制御することにより、ダイナミックレンジと色再現範囲を広げ、動画ボヤケを抑止して表示品質の向上を図ることの可能な液晶表示装置が開示されている。
特開2004−287420号公報 特開2005−258404号公報
上記のように、従来から液晶等の光変調デバイスの制御と連動して光源の発光量を制御することで表示品質を向上する技術が知られている。光源の発光量を正確に制御するためには、温度依存性や経年劣化に起因する光源特性の変化を実際の画像表示中に測定し、その測定結果に応じて光変調デバイスと光源とを連動制御することが望ましいが、上記従来技術はそのような画像表示中に光源特性を測定する手法を開示するものではない。
一方、光源特性を測定するためには、光源の制御量を変化させた場合の発光量の変化を測定する必要があり、画像表示中に光源特性測定を実施すると、急激に表示画像の輝度が変化してしまい、視聴者に違和感を与えてしまうという問題が生じる。特に、液晶表示装置などのホールド型表示装置(次の画像信号が与えられるまで現在の表示状態が維持されるもの)では、このような光源特性測定を画像表示中に行う他なく、上記の問題が顕著に現れることになる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、画像表示中において視聴者に違和感を与えることなく、光源特性を測定することが可能な画像表示装置及び画像表示方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明にかかるひとつの画像表示装置は、白色光源と、前記白色光源から供給される白色光を変調して画像を表示する光変調手段と、前記画像の元となる映像信号を入力とし、前記映像信号に基づいて、前記白色光源の発光量を制御するための光量制御値と、前記光変調手段の光変調度を制御して画像を表示させるための画像表示値とを生成する表示制御手段と、前記光量制御値に応じた光源駆動信号を前記白色光源に供給する光源駆動手段と、前記画像表示値に応じた光変調駆動信号を前記光変調手段に供給する光変調駆動手段と、前記白色光源の発光量或いは前記白色光源の発光量と相関関係にある光量相関値を測定する光量測定手段と、を備え、前記表示制御手段は、画像表示中に、所定の測定タイミングで、前記光量制御値を段階的に所定量だけ変化させると共に、前記光量制御値の段階的な変化による表示画像の段階的な輝度変化を補償するように前記画像表示値を段階的に変化させ、前記光量制御値を段階的に変化させた時に前記光量測定手段から得られる前記白色光源の発光量或いは光量相関値の測定結果に基づいて前記白色光源の特性を把握することを特徴とする。
上記課題を解決するために、本発明にかかるひとつの画像表示方法は、画像の元となる映像信号に基づいて、白色光源の発光量を制御するための光量制御値と、光変調手段の光変調度を制御して画像を表示させるための画像表示値とを生成する第1の工程と、前記光量制御値に応じた光源駆動信号を前記白色光源に供給して前記白色光源を発光させる第2の工程と、前記画像表示値に応じた光変調駆動信号を前記光変調手段に供給することにより、前記白色光源から供給される白色光を変調して画像を表示する第3の工程と、前記白色光源の発光量或いは前記白色光源の発光量と相関関係にある光量相関値を測定する第4の工程と、を有し、前記第1の工程では、画像表示中に、所定の測定タイミングで、前記光量制御値を段階的に所定量だけ変化させると共に、前記光量制御値の段階的な変化による表示画像の段階的な輝度変化を補償するように前記画像表示値を段階的に変化させ、前記光量制御値を段階的に変化させた時に前記第4の工程から得られる前記白色光源の発光量或いは光量相関値の測定結果に基づいて前記白色光源の特性を把握することを特徴とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る画像表示装置は、光源と、前記光源から供給される光を変調して画像を表示する光変調手段と、前記画像の元となる映像信号を入力とし、前記映像信号に基づいて、前記光源の発光量を制御するための光量制御値と、前記光変調手段の光変調度を制御して画像を表示させるための画像表示値とを生成する表示制御手段と、前記光量制御値に応じた光源駆動信号を前記光源に供給する光源駆動手段と、前記画像表示値に応じた光変調駆動信号を前記光変調手段に供給する光変調駆動手段と、前記光源の発光量を測定する光量測定手段と、を備え、前記表示制御手段は、画像表示中に、所定の測定タイミングで、前記光量制御値を所定量だけ変化させると共に、前記光量制御値の変化による表示画像の輝度変化を補償するように前記画像表示値を変化させる、ことを特徴とする。
このように本発明に係る画像表示装置によれば、画像表示中に所定の測定タイミングで、前記光量制御値を所定量だけ変化させると共に、前記光量制御値の変化(つまり光源の発光量の変化)による表示画像の輝度変化を補償するように前記画像表示値を変化させる(つまり光変調手段の光変調度を変化させる)ため、表示画像の輝度を本来必要な輝度に維持することができ、その結果、画像表示中において視聴者に違和感を与えることなく、光源特性を測定することが可能である。
また、本発明に係る画像表示装置において、前記表示制御手段は、予め用意された、前記光量制御値の変化量と前記画像表示値の変化量との対応関係を表すテーブルを基に、前記測定タイミングにおける光量制御値の変化量に応じた画像表示値の変化量を取得することが好ましい。
このようなテーブルを使用することにより、測定タイミングにおける光量制御値の変化量に応じた画像表示値の変化量を高速に取得することができるため、光源の発光量の変化タイミングから光変調手段の光変調度の変化タイミングまでの間の時間差を短くすることができ、より視聴者に違和感を与えることを抑制することができる。
また、本発明に係る画像表示装置において、前記表示制御手段は、前記光量制御値を段階的に変化させると共に、当該光量制御値の段階的な変化に応じて前記画像表示値を段階的に変化させることが好ましい。
このように段階的に光量制御値を変化させることにより、光量制御値の変化量と、光源の発光量との対応関係(つまり光源特性)を段階的に測定することができるため、正確に光源特性を測定することができる。
また、本発明に係る画像表示装置において、前記光源の発光量と相関関係にある光量相関値として前記光源の駆動電流を測定し、当該測定結果を前記表示制御手段に出力する光量相関値測定手段をさらに備え、前記表示制御手段は、前記光量制御値として、前記光源の目標発光量を示す光量指令値を生成して当該光量指令値に応じた電圧信号を前記光源駆動手段に出力し、前記光源駆動手段は、電源ラインと前記光源との間に設けられ、前記電源ラインから前記光源に供給する駆動電流を調整するための電流調整手段と、前記光源の発光量に応じた電流信号を出力する光検出手段と、前記光検出手段から出力される電流信号を電圧信号に変換する電流/電圧変換手段と、前記光量指令値に応じた電圧信号と、前記電流/電圧変換手段から出力される電圧信号とを比較して、前記目標発光量と前記光源の発光量とが一致するように前記電流調整手段を制御する比較制御手段と、を備えることが好ましい。
このように、光検出手段にて検出した光源の発光量と目標発光量とが一致するように、光源に供給する駆動電流を調整するというフィードバック制御を採用することにより、光源駆動手段を安価且つ簡単な回路構成で実現することができるため、専用のドライバが不要となり、装置コストの低減を図ることができる。
また、本発明に係る画像表示装置において、前記表示制御手段は、前記光量制御値として、前記光源に供給する駆動電圧を示す駆動電圧指令値を生成して当該駆動電圧指令値を前記光源駆動手段に出力し、前記光源駆動手段は、前記駆動電圧指令値に応じた駆動電圧を生成して当該駆動電圧を前記光源に供給し、前記光量測定手段は、前記光源の発光量に応じた電流信号を出力する光検出手段と、前記光検出手段から出力される電流信号を電圧信号に変換し、当該電圧信号を前記光源の発光量の測定結果として前記表示制御手段に出力する電流/電圧変換手段と、を備えることが好ましい。
このように、駆動電圧指令値に応じた駆動電圧を光源に供給する光源駆動手段(例えばドライバ)を用いる場合は、上記のようなフィードバック制御を必要としないので、光検出手段及び電流/電圧変換手段を光量測定手段として利用することができる。つまり、光源の発光量そのものを測定するので、駆動電流などの光源駆動信号を測定するための測定回路が不要となる。
また、本発明に係る画像表示方法は、画像の元となる映像信号に基づいて、光源の発光量を制御するための光量制御値と、光変調手段の光変調度を制御して画像を表示させるための画像表示値とを生成する第1の工程と、前記光量制御値に応じた光源駆動信号を前記光源に供給して前記光源を発光させる第2の工程と、前記画像表示値に応じた光変調駆動信号を前記光変調手段に供給することにより、前記光源から供給される光を変調して画像を表示する第3の工程と、前記光源の発光量を測定する第4の工程とを有し、前記第1の工程では、画像表示中に、所定の測定タイミングで、前記光量制御値を所定量だけ変化させると共に、前記光量制御値の変化による表示画像の輝度変化を補償するように前記画像表示値を変化させる、ことを特徴とする。
このように本発明に係る画像表示方法によれば、画像表示中に所定の測定タイミングで、前記光量制御値を所定量だけ変化させると共に、前記光量制御値の変化(つまり光源の発光量の変化)による表示画像の輝度変化を補償するように前記画像表示値を変化させる(つまり光変調手段の光変調度を変化させる)ため、表示画像の輝度を本来必要な輝度に維持することができ、その結果、画像表示中において視聴者に違和感を与えることなく、光源特性を測定することが可能である。
以下、本発明の一実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、本実施形態における画像表示装置として、レーザダイオードを光源とし、レーザダイオードから供給されるレーザ光を変調して画像を表示する液晶パネルを光変調手段とする液晶表示装置を例示して説明する。
〔第1実施形態〕
図1は、第1実施形態における画像表示装置1の構成ブロック図である。この図1に示すように、第1実施形態における画像表示装置1は、表示コントローラ2、レーザ駆動回路3、電流計4、レーザダイオード5、画像調整回路6、液晶ドライバ7及び液晶パネル8から構成されている。
表示コントローラ(表示制御手段)2は、例えばノート型パソコン等の外部の画像供給装置(図示せず)から供給される映像信号を入力とし、映像信号に含まれる輝度情報を基に、レーザダイオード5の目標発光量を示す光量指令値(発光量を制御するための光量制御値)Vpと、液晶パネル8の光変調度(つまり透過率)を制御して画像を表示させるための画像表示値Dpとを生成する。なお、この画像表示値Dpは、表示すべき画像の各画素に対応する階調値に相当するものである。表示コントローラ2は、上記のように生成した光量指令値Vpに応じた電圧信号をレーザ駆動回路3(詳細には差動アンプ3d)に出力すると共に、画像表示値Dpを画像調整回路6に出力する。
さらに、表示コントローラ2は、画像表示中に、所定の測定タイミングで、上記光量指令値Vpを所定量だけ変化させると共に、光量指令値Vpの変化による表示画像の輝度変化を補償するように画像表示値Dpを変化させる一方、電流計4から取得した、レーザダイオード5のレーザ駆動電流Idの測定結果に基づいてレーザダイオード5の特性を把握する。このような表示コントローラ2の光源特性測定に関する動作の詳細は後述する。
レーザ駆動回路(光源駆動手段)3は、トランジスタ3a、フォトダイオード3b、I/V変換回路3c及び差動アンプ3dから構成されている。トランジスタ(電流調整手段)3aは、nチャネル型のMOS(Positive Metal Oxide Semiconductor)トランジスタであり、そのドレイン端子は電流計4を介して電源ラインVDDと接続され、ゲート端子は差動アンプ3dの出力端子と接続され、ソース端子はレーザダイオード5のアノード端子と接続されている。このトランジスタ3aは、差動アンプ3dからゲート端子に出力される電圧信号によってドレイン−ソース間の抵抗値が変化するため、電源ラインVDDからレーザダイオード5に供給するレーザ駆動電流Idを調整する機能を有している。
フォトダイオード(光検出手段)3bは、アノード端子がI/V変換回路3cの入力端子と接続され、カソード端子が電源ラインVDDと接続されており、レーザダイオード5の発光量に応じた電流信号をI/V変換回路3cに出力する。I/V変換回路(電流/電圧変換手段)3cは、フォトダイオード3bから出力される電流信号を電圧信号に変換して差動アンプ3dに出力する。差動アンプ(比較制御手段)3dは、表示コントローラ2から出力される光量指令値Vpに応じた電圧信号と、I/V変換回路3cから出力される電圧信号とを比較して、両者の電圧値が一致するように、つまり目標発光量と検出された発光量とが一致するようにトランジスタ3aのゲート端子電圧を制御する。
電流計(光量相関値測定手段)4は、電源ラインVDDとトランジスタ3aとの間に設けられており、レーザダイオード5の発光量と相関関係にある光量相関値として、レーザダイオード5に流れるレーザ駆動電流Idを測定し、その測定結果を表示コントロール2に出力する。レーザダイオード(光源)5は、アノード端子がトランジスタ3aのソース端子と接続され、カソード端子がグランドラインと接続されており、トランジスタ3aからレーザ駆動電流Idの供給を受けて白色のレーザ光を発生する。
画像調整回路6は、表示コントローラ2から出力される画像表示値Dpにガンマ補正などの信号処理を行い、信号処理後の画像表示値Dpを液晶ドライバ7に出力する。液晶ドライバ(光変調駆動手段)7は、画像調整回路6から出力される画像表示値Dpに応じて液晶パネル8を駆動するための液晶駆動信号(データ信号や走査信号等)を生成し、この液晶駆動信号を液晶パネル8に供給する。
液晶パネル8は、レーザダイオード5から供給されるレーザ光を、液晶ドライバ7から供給される液晶駆動信号に応じて変調することで画像を表示する。具体的には、この液晶パネル8は、TFT(Thin Film Transistor)や画素電極、データ線、走査線などが形成されたTFT基板と、対向電極やカラーフィルタが形成されたCF基板とをスペーサによって狭ギャップを維持したまま貼り合わせ、そのギャップに液晶材料を封入したものであり、マトリクス状に配列されたRGBの各色に対応する複数の画素を有している。つまり、液晶パネル8は、液晶ドライバ7から供給される液晶駆動信号によって各画素の光変調度(透過率)が個別に制御されることにより、画像を表示するものである。
次に、このように構成された第1実施形態における画像表示装置1の動作、特に画像表示中における光源特性測定(レーザ特性測定)に関する動作について説明する。
まず、光源であるレーザダイオード5の特性測定の原理について説明する。
図2に、レーザダイオード5の特性(レーザ駆動電流Idに対する発光量P)の一例を示す。図2において、符号100は初期状態の特性であり、符号200は経年劣化や温度変化により初期状態に対して変化が生じた場合の特性である。例えば、図2に示すように、発光量P1を得るための光量指令値Vp1がレーザ駆動回路3に与えられた場合、特性100であれば、レーザ駆動電流Id1をレーザダイオード5に供給すれば発光量P1を得られるのに対し、特性200であれば、レーザ駆動電流Id1より大きなレーザ駆動電流Id2をレーザダイオード5に供給しなければ同じ発光量P1を得ることができないことがわかる。
さらに、大きな発光量P2を得るための光量指令値Vp2がレーザ駆動回路3に与えられた場合、特性100であれば、レーザ駆動電流Id1’をレーザダイオード5に供給すれば問題なく発光量P2を得られるのに対し、特性200であれば、非常に大きなレーザ駆動電流Id2’をレーザダイオード5に供給しなければ同じ発光量P2を得ることができないことがわかる。このように、レーザダイオード5の特性が変化した場合、レーザ駆動回路3のトランジスタ3aがレーザダイオード5に供給可能な最大許容電流値までレーザ駆動電流Idが到達してしまい、レーザ駆動回路3やレーザダイオード5に過大な負荷をかけることになる。従って、レーザダイオード5の特性を測定することにより、トランジスタ3aの最大許容電流値以下のレーザ駆動電流Idで、光量指令値Vpに応じた発光量Pを得ることが可能か否かを把握することが、適正な光源制御には必要である。
図3(a)は、図2の特性200を抽出したものであり、図3(b)は、光量指令値Vpと発光量Pとの対応関係を示すものである。図3(b)に示すように、光量指令値Vpと発光量Pとの対応関係は比例関係で表され、図3(a)と図3(b)とを基に、図3(c)に示すような光量指令値Vpとレーザ駆動電流Idとの対応関係を求めることができる。この図3(c)からわかるように、光量指令値VpをΔVpだけ変化させ、その時のレーザ駆動電流Idの変化量ΔIdを測定することにより、レーザダイオード5の特性を把握することができる。例えば、わずかな光量指令値Vpの変化に対して、レーザ駆動電流Idが大きく変化する領域はレーザ特性の飽和領域であると把握することができるため、そのような飽和領域を使用しないように光量指令値Vpを決定することで、レーザ駆動回路3やレーザダイオード5に過大な負荷をかけることを防止することができる。
以上がレーザダイオード5の特性測定の原理であるが、レーザ特性は動作温度に強く依存するため、画像を実際に表示しながら特性測定を行うことが望ましい。しかしながら、上述したように、レーザ特性を測定するためには、レーザダイオード5の光量指令値Vdの変化量ΔVdに対するレーザ駆動電流Idの変化量ΔIdを測定する必要があり、画像表示中にレーザ特性測定を実施すると、急激に表示画像の輝度が変化してしまい、視聴者に違和感を与えてしまうという問題が生じる。
そこで、第1実施形態における画像表示装置1では、画像表示中において、以下のようにレーザ特性測定を行う。図4は、映像信号に含まれる輝度情報Yと、光量指令値Vpと、画像表示値Dpと、表示画像の輝度Lと、レーザ駆動電流Idとの時間的な対応関係を示すタイミングチャートである。
図4における時刻t0〜t1の期間において、表示コントローラ2は、映像信号に含まれる輝度情報Yを基に、目標発光量P0を示す光量指令値Vp0と画像表示値Dpを生成し、光量指令値Vp0に応じた電圧信号をレーザ駆動回路3に出力すると共に、画像表示値Dpを画像調整回路6に出力する。これにより、レーザ駆動回路3(トランジスタ3a)から光量指令値Vp0に応じたレーザ駆動電流Id0がレーザダイオード5に供給され、レーザダイオード5は目標発光量P0と同一の発光量P0を有するレーザ光を発生する。一方、画像表示値Dpは、画像調整回路6によってガンマ補正などの信号処理を行われた後、液晶ドライバ7に出力され、液晶ドライバ7は信号処理後の画像表示値Dpに応じた液晶駆動信号を液晶パネル8に供給する。液晶パネル8は、レーザダイオード5から供給されるレーザ光を、液晶ドライバ7から供給される液晶駆動信号に応じて変調することで画像を表示する。ここで、表示画像の輝度Lは、映像信号に含まれる輝度情報Yを忠実に再現した値となる。
そして、時刻t1にレーザ特性の測定タイミングが到来すると、表示コントローラ2は、光量指令値Vp0をΔVp1だけ変化させると共に、発光指令値の変化による表示画像の輝度Lの変化を補償するように画像表示値DpをΔDp1だけ変化させる。具体的には、例えば、図4に示すように、光量指令値Vp0をΔVp1だけ増加させた場合、レーザダイオード5の発光量P0もΔVp1分だけ増加する。よって、発光指令値の変化による表示画像の輝度Lの変化を補償するためには、発光量P0の増加分だけ液晶パネル8の透過率を下げるように画像表示値Dpを変化させれば良い(つまりΔDp1だけ画像表示値Dpを低下させれば良い)。ここで、表示コントローラ2の内部メモリには、予め測定によって求めておいた、光量指令値の変化量ΔVpと画像表示値の変化量ΔDpとの対応関係を表すテーブルが記憶されており、表示コントローラ2は、このテーブルを基に、光量指令値の変化量ΔVp1に応じた画像表示値の変化量ΔDp1を取得する。
また、表示コントローラ2は、電流計4によるレーザ駆動電流Idの測定結果に基づいて、光量指令値Vp0をΔVp1だけ変化させることによって生じた、レーザ駆動電流Idの変化量ΔId1を取得することにより、レーザダイオード5の特性を把握する。
このようにレーザ特性を測定するために、光量指令値Vp0をΔVp1だけ増加させるだけでなく、画像表示値DpをΔDp1だけ低下させることにより、表示画像の輝度Lを本来必要な輝度、つまり輝度情報Yをほぼ忠実に再現した値に維持することができる。従って、レーザ特性の測定時に視聴者に違和感を与えることを防止することができる。なお、ここで、「ほぼ忠実に」としたのは、制御誤差の発生を考慮しなければならないためである(図4における表示画像の輝度Lの曲線の切れ目は、この制御誤差を考慮したものである)が、この制御誤差による輝度変化は視聴者が認識できないほどの微小なものであるので、視聴者に違和感を与えないという目的は十分に達成することができる。
そして、時刻t2において、表示コントローラ2は、光量指令値(Vp0+ΔVp1)をさらにΔVp2だけ増加させると共に、上記テーブルから光量指令値の変化量ΔVp2に応じた画像表示値の変化量ΔDp2を取得して、画像表示値(Dp−ΔDp1)をΔDp2だけ低下させる。このように段階的に光量指令値及び画像表示値を変化させることにより、光量指令値の変化量ΔVp1に対応するレーザ駆動電流の変化量ΔId1と、光量指令値の変化量ΔVp2に対応するレーザ駆動電流の変化量ΔId2を得ることができ、より正確にレーザ特性を把握することができる。
以上のように、第1実施形態における画像表示装置1によれば、画像表示中において視聴者に違和感を与えることなく、レーザ特性を測定することが可能である。また、画像を表示しながらリアルタイムにレーザ特性を測定することにより、レーザ特性の変化に応じて最適な光量指令値を設定することができる。すなわち、レーザ特性に応じてトランジスタ3aの最大許容電流値より大きなレーザ駆動電流Idが流れないように光量指令値を設定することにより、レーザ駆動回路3やレーザダイオード5に過大な負荷をかけることを防止すると共に消費電力を削減することができる。また、画像表示中に、レーザ特性に応じてレーザダイオード5の発光量(光量指令値)と液晶パネル8の透過率(画像表示値)とを連動制御することにより、コントラストやピーク輝度を向上して表示品質を高めることができる。
〔第2実施形態〕
図5は、第2実施形態における画像表示装置1’の構成ブロック図である。なお、図5において、図1と同様の構成要素には同一符号を付し、説明を省略する。図5に示すように、第2実施形態における画像表示装置1’は、レーザ駆動回路3の代わりに光源駆動手段としてレーザドライバ9を備え、電流計4の代わりに光量測定手段として光量測定回路10を備えている。また、第2実施形態における画像表示装置1’の表示コントローラ2’は、光量制御値として、レーザダイオード5に供給するレーザ駆動電圧を示すレーザ駆動電圧指令値Vdを生成し、このレーザ駆動電圧指令値Vdをレーザドライバ9に出力する。
レーザドライバ9は、表示コントローラ2’から出力されるレーザ駆動電圧指令値Vdに応じてレーザ駆動電圧を生成し、このレーザ駆動電圧をレーザダイオード5に供給する。光量測定回路10は、フォトダイオード10a及びI/V変換回路10bから構成されている。フォトダイオード10aは、アノード端子がI/V変換回路10bの入力端子と接続され、カソード端子が電源ラインVDDと接続されており、レーザダイオード5の発光量に応じた電流信号をI/V変換回路10bに出力する。I/V変換回路10bは、フォトダイオード10aから出力される電流信号を電圧信号に変換して表示コントローラ2’に出力する。
このように、第1実施形態における画像表示装置1は、光源駆動手段において、フォトダイオード3bにて検出したレーザダイオード5の発光量と目標発光量とが一致するように、レーザダイオード5に供給するレーザ駆動電流Idを調整するというフィードバック制御を採用していたが、第2実施形態における画像表示装置1’は、光源駆動手段として、レーザ駆動電圧指令値Vdに応じたレーザ駆動電圧をレーザダイオード5に供給するレーザドライバ9を用い、光量測定回路10によってレーザダイオード5の発光量そのものを測定するという点で第1実施形態とは異なっている。
次に、このように構成された第2実施形態における画像表示装置1’のレーザ特性測定時の動作について説明する。
図6は、レーザ駆動電圧指令値Vdとレーザダイオード5の発光量Pとの対応関係を示すレーザ特性図である。この図6からわかるように、レーザ駆動電圧指令値Vdの変化量ΔVdに対する発光量Pの変化量ΔPを測定することにより、レーザ特性を把握することができる。このような第2実施形態特有のレーザ特性測定原理を前提とし、以下、図7を参照してレーザ特性測定時の動作について説明する。
図7は、映像信号に含まれる輝度情報Yと、レーザ駆動電圧指令値Vdと、画像表示値Dpと、表示画像の輝度Lと、レーザダイオード5の発光量Pとの時間的な対応関係を示すタイミングチャートである。
図7における時刻t0〜t1の期間において、表示コントローラ2’は、映像信号に含まれる輝度情報Yを基に、レーザダイオード5の発光量がP0となるようなレーザ駆動電圧指令値Vd0と画像表示値Dpを生成し、レーザ駆動電圧指令値Vd0をレーザドライバ9に出力すると共に、画像表示値Dpを画像調整回路6に出力する。これにより、レーザドライバ9からレーザ駆動電圧指令値Vd0に応じたレーザ駆動電圧がレーザダイオード5に供給され、レーザダイオード5は発光量P0を有するレーザ光を発生する。一方、画像表示値Dpは、画像調整回路6によってガンマ補正などの信号処理を行われた後、液晶ドライバ7に出力され、液晶ドライバ7は信号処理後の画像表示値Dpに応じた液晶駆動信号を液晶パネル8に供給する。液晶パネル8は、レーザダイオード5から供給されるレーザ光を、液晶ドライバ7から供給される液晶駆動信号に応じて変調することで画像を表示する。ここで、表示画像の輝度Lは、映像信号に含まれる輝度情報Yを忠実に再現した値となる。
そして、時刻t1にレーザ特性の測定タイミングが到来すると、表示コントローラ2’は、レーザ駆動電圧指令値Vd0をΔVd1だけ増加させると共に、レーザ駆動電圧指令値の変化による表示画像の輝度Lの変化を補償するように画像表示値DpをΔDp1だけ低下させる。ここで、表示コントローラ2’の内部メモリには、予め測定によって求めておいた、レーザ駆動電圧指令値の変化量ΔVdと画像表示値の変化量ΔDpとの対応関係を表すテーブルが記憶されており、表示コントローラ2’は、このテーブルを基に、レーザ駆動電圧指令値の変化量ΔVd1に応じた画像表示値の変化量ΔDp1を取得する。
また、表示コントローラ2’は、光量測定回路10によるレーザダイオード5の発光量Pの測定結果に基づいて、レーザ駆動電圧指令値Vd0をΔVd1だけ変化させることによって生じた、発光量P0の変化量ΔP1を取得することにより、レーザダイオード5の特性を把握する。
このようにレーザ特性を測定するために、レーザ駆動電圧指令値Vd0をΔVd1だけ増加させるだけでなく、画像表示値DpをΔDp1だけ低下させることにより、表示画像の輝度Lを本来必要な輝度、つまり輝度情報Yをほぼ忠実に再現した値に維持することができる。従って、レーザ特性の測定時に視聴者に違和感を与えることを防止することができる。
そして、時刻t2において、表示コントローラ2’は、レーザ駆動電圧指令値(Vd0+ΔVd1)をさらにΔVd2だけ増加させると共に、上記テーブルからレーザ駆動電圧指令値の変化量ΔVd2に応じた画像表示値の変化量ΔDp2を取得して、画像表示値(Dp−ΔDp1)をΔDp2だけ低下させる。このように段階的にレーザ駆動電圧指令値及び画像表示値を変化させることにより、レーザ駆動電圧指令値の変化量ΔVd1に対応する発光量の変化量ΔP1と、レーザ駆動電圧指令値の変化量ΔVd2に対応する発光量の変化量ΔP2を得ることができ、より正確にレーザ特性を把握することができる。
以上のように、第2実施形態における画像表示装置1’によれば、第1実施形態と同様に、画像表示中において視聴者に違和感を与えることなく、レーザ特性を測定することが可能である。
なお、上記第1及び第2実施形態で説明したレーザ特性の測定タイミングは、画像表示中に所定周期(例えば10min周期)で到来するように設定することが望ましい。このように測定タイミングの到来周期を設定することにより、レーザ特性が激しく変化するような動作環境に置かれた場合であっても、直近のレーザ特性を把握することができるため、表示品質を維持することができる。
また、上記第1及び第2実施形態では、予め用意しておいたテーブルを用いて、光量指令値またはレーザ駆動電圧指令値の変化量に対する画像表示値の変化量を求めたが、例えば、前回の測定タイミングにおけるレーザ特性の測定結果と液晶パネル8の特性とに基づいて、今回の測定タイミングにおける光量指令値またはレーザ駆動電圧指令値の変化量に対する画像表示値の変化量を決定しても良い。このように前回の測定タイミングにおけるレーザ特性の測定結果から画像表示値の変化量を決定することにより、直近のレーザ特性に応じて画像表示値を変化させることができ、高精度に表示画像の輝度の変化を補償することができる。
また、上記第1及び第2実施形態では、レーザダイオード5を光源とし、レーザダイオードから供給されるレーザ光を変調して画像を表示する液晶パネル8を光変調手段とする液晶表示装置を例示して説明したが、本発明はこれに限定されず、LED(Light Emitting Diode)や蛍光灯を光源とする液晶表示装置や、メタルハライドランプ、無電極光源、LED、レーザ等を光源とし、液晶パネル、ミラー素子等を光変調手段とするプロジェクタや、レーザを光源とし、AOM(Acoust-Optic Modulator)を光変調デバイスとするプロジェクタなどに適用することができる。
本発明の第1実施形態における画像表示装置1の構成ブロック図である。 本発明の第1実施形態における画像表示装置1のレーザ特性測定原理に関する第1説明図である。 本発明の第1実施形態における画像表示装置1のレーザ特性測定原理に関する第2説明図である。 本発明の第1実施形態における画像表示装置1のレーザ特性測定時の動作説明図である。 本発明の第2実施形態における画像表示装置1’の構成ブロック図である。 本発明の第2実施形態における画像表示装置1’のレーザ特性測定原理に関する説明図である。 本発明の第2実施形態における画像表示装置1’のレーザ特性測定時の動作説明図である。
符号の説明
1、1’…画像表示装置、2、2’…表示コントローラ、3…レーザ駆動回路、4…電流計、5…レーザダイオード、6…画像調整回路、7…液晶ドライバ、8…液晶パネル、9…レーザドライバ、10…光量測定回路、3a…トランジスタ、3b、10a…フォトダイオード、3c、10b…I/V変換回路、3d…差動アンプ

Claims (5)

  1. 白色光源と、
    前記白色光源から供給される白色光を変調して画像を表示する光変調手段と、
    前記画像の元となる映像信号を入力とし、前記映像信号に基づいて、前記白色光源の発光量を制御するための光量制御値と、前記光変調手段の光変調度を制御して画像を表示させるための画像表示値とを生成する表示制御手段と、
    前記光量制御値に応じた光源駆動信号を前記白色光源に供給する光源駆動手段と、
    前記画像表示値に応じた光変調駆動信号を前記光変調手段に供給する光変調駆動手段と、
    前記白色光源の発光量或いは前記白色光源の発光量と相関関係にある光量相関値を測定する光量測定手段と、
    を備え、
    前記表示制御手段は、画像表示中に、所定の測定タイミングで、前記光量制御値を段階的に所定量だけ変化させると共に、前記光量制御値の段階的な変化による表示画像の段階的な輝度変化を補償するように前記画像表示値を段階的に変化させ、前記光量制御値を段階的に変化させた時に前記光量測定手段から得られる前記白色光源の発光量或いは光量相関値の測定結果に基づいて前記白色光源の特性を把握することを特徴とする画像表示装置。
  2. 前記表示制御手段は、予め用意された、前記光量制御値の変化量と前記画像表示値の変化量との対応関係を表すテーブルを基に、前記測定タイミングにおける光量制御値の変化量に応じた画像表示値の変化量を取得することを特徴とする請求項1記載の画像表示装置。
  3. 前記光量測定手段は、前記光量相関値として前記白色光源の駆動電流を測定し、当該測定結果を前記表示制御手段に出力する光量相関値測定手段であり、
    前記表示制御手段は、前記光量制御値として、前記白色光源の目標発光量を示す光量指令値を生成して当該光量指令値に応じた電圧信号を前記光源駆動手段に出力し、
    前記光源駆動手段は、
    電源ラインと前記白色光源との間に設けられ、前記電源ラインから前記白色光源に供給する駆動電流を調整するための電流調整手段と、
    前記白色光源の発光量に応じた電流信号を出力する光検出手段と、
    前記光検出手段から出力される電流信号を電圧信号に変換する電流/電圧変換手段と、
    前記光量指令値に応じた電圧信号と、前記電流/電圧変換手段から出力される電圧信号とを比較して、前記目標発光量と前記白色光源の発光量とが一致するように前記電流調整手段を制御する比較制御手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1または2記載の画像表示装置。
  4. 前記表示制御手段は、前記光量制御値として、前記白色光源に供給する駆動電圧を示す駆動電圧指令値を生成して当該駆動電圧指令値を前記光源駆動手段に出力し、
    前記光源駆動手段は、前記駆動電圧指令値に応じた駆動電圧を生成して当該駆動電圧を前記白色光源に供給し、
    前記光量測定手段は、
    前記白色光源の発光量に応じた電流信号を出力する光検出手段と、
    前記光検出手段から出力される電流信号を電圧信号に変換し、当該電圧信号を前記白色光源の発光量の測定結果として前記表示制御手段に出力する電流/電圧変換手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1または2記載の画像表示装置。
  5. 画像の元となる映像信号に基づいて、白色光源の発光量を制御するための光量制御値と、光変調手段の光変調度を制御して画像を表示させるための画像表示値とを生成する第1の工程と、
    前記光量制御値に応じた光源駆動信号を前記白色光源に供給して前記白色光源を発光させる第2の工程と、
    前記画像表示値に応じた光変調駆動信号を前記光変調手段に供給することにより、前記白色光源から供給される白色光を変調して画像を表示する第3の工程と、
    前記白色光源の発光量或いは前記白色光源の発光量と相関関係にある光量相関値を測定する第4の工程と、
    を有し、
    前記第1の工程では、画像表示中に、所定の測定タイミングで、前記光量制御値を段階的に所定量だけ変化させると共に、前記光量制御値の段階的な変化による表示画像の段階的な輝度変化を補償するように前記画像表示値を段階的に変化させ、前記光量制御値を段階的に変化させた時に前記第4の工程から得られる前記白色光源の発光量或いは光量相関値の測定結果に基づいて前記白色光源の特性を把握することを特徴とする画像表示方法
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