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JP5051236B2 - 無線基地局、移動局および制御方法 - Google Patents

無線基地局、移動局および制御方法 Download PDF

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Description

本発明は無線基地局、移動局および制御方法に関し、特に無線基地局から移動局に所定の動作を許容する区間が通知される無線通信システムにおける無線基地局、移動局および制御方法に関する。
現在、携帯電話システムや無線LAN(Local Area Network)などの移動通信システムが広く使用されている。このような移動通信システムの多くはセルラ方式を採用している。セルラ方式では、移動局は近傍の基地局と無線通信を行い、基地局経由で他の移動局やコンピュータと通信を行うことができる。ここで、基地局と移動局との間で送受信される一連の無線信号は、所定の周期の送信単位に区分して認識することができる。ここでは、このような所定の送信単位をフレームと呼ぶことにする。3GPP(3rd Generation Partnership Project)で仕様が策定されたUTRANシステムやその後継システムであるE−UTRAN(Evolved UTRAN)システムでは、このフレームの長さは10msであり、各フレームは、より短い長さのサブフレームで構成される(E−UTRANにおけるサブフレーム長は1ms)。
3GPP仕様に基づく移動通信システムでは、基地局から移動局への伝送路(下りリンク)におけるフレームは、連続的な番号が対応付けられて管理される。基地局は、フレーム番号を示す情報を定期的に無線信号に含めて送信する。移動局は、この情報に基づいて各フレームの番号を認識する。これにより、基地局と移動局の双方はフレーム番号を用いて下りリンクのフレームを識別することが可能となる。なお、フレーム番号のビット長は予め定義されており、例えば、10ビットや12ビットである。フレーム番号は定義されたビット長の範囲内で循環的に使用される。
ここで、下りリンクのフレームを識別するフレーム番号は、基地局と移動局との間の無線通信を制御する上で様々な用途に使用される。例えば、以下に述べるようなフレーム番号の用途がある(例えば、非特許文献1参照)。
フレーム番号が使用される場面の1つに、ハンドオーバの制御がある。ハンドオーバは、移動局がアクセス先の基地局を動的に変更する際に行われる処理である。移動局は、ハンドオーバ時にまず、ハンドオーバ先の基地局にランダムアクセス信号を送信する。ランダムアクセス信号は、ランダムアクセスチャネル(RACH:Random Access CHannel)として割り当てられた所定のタイミングで送信されなければならない。このため、複数の移動局が同時に送信を行い、基地局においてランダムアクセス信号の衝突が生じる可能性がある。
これに対し、衝突発生による再送処理を避けるため、基地局がハンドオーバを行おうとする移動局にそれぞれ異なるシーケンスを割り当て、移動局にそのシーケンスを用いたランダムアクセス信号を送信させて、衝突が生じた場合でもシーケンスに基づいて移動局を特定できるようにする方法が知られている。ここで、基地局が割り当て可能なシーケンスの数は限られているため、基地局は時間制限を付して移動局にシーケンスを割り当てる。その際、基地局が移動局に時間帯を指定するためにフレーム番号が用いられる。すなわち、基地局は下りリンクのフレームを基準としてシーケンスの割り当て時間帯を指定する。
また、フレーム番号が使用される他の場面に、移動局による間欠的な受信処理の制御がある。移動局は、消費電力を抑制するため、無線信号を受信する必要がない間は受信回路の電源をOFFにするという制御を行う。例えば、移動局がアイドル状態にある場合、自局宛ての呼び出しの有無を確認するときや基地局から報知情報を受信するときに受信回路をONにすればよく、他の時間帯は受信処理を停止することができる。また、音声パケット通信のように間欠的にしかパケットが到着しない通信時に、パケットが到着しない間は受信処理を停止することができる。ここで、受信処理が必要な時間帯を基地局が移動局に通知するためにフレーム番号が用いられる。すなわち、基地局は下りリンクのフレームを基準として受信処理の時間帯を指定する。
同様に、移動局による間欠的な送信処理の制御にもフレーム番号が使用される。基地局は、移動局との間の通信品質を良好に保つために、通信品質の測定情報を間欠的に収集する。例えば、基地局は移動局から下りリンクの通信品質の測定結果を間欠的に取得する。また、基地局は移動局が間欠的に送信する広域パイロット信号に基づいて、上りリンクの通信品質を測定する。ここで、下りリンクの測定結果や上りリンクの測定に用いる信号を移動局に送信させるタイミングを指定するためにフレーム番号が用いられる。すなわち、基地局は下りリンクのフレームを基準として送信処理の時間帯を指定する。
3rd Generation Partnership Project, "Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E-UTRA) and Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network (E-UTRAN); Overall description; Stage 2 (Release 8)", 3GPP TS36.300, 2007-06, V8.1.0.
上記のように、様々な場面で基地局から移動局に対して無線信号の区間の指定が行われる。ここで、送信単位を識別する番号によって無線信号の区間を指定するには、例えば、(1)指定区間に含まれる送信単位それぞれの番号を列挙する、(2)連続する複数の送信単位のうち先頭の番号と末尾の番号とを示す、(3)連続する複数の送信単位のうち先頭の番号とそれに続く送信単位の個数を示す、といった方法が考えられる。
しかし、上記の何れの方法を用いたとしても、送信単位の番号を表すために必要なデータ量が無線通信の制御効率を低下させる原因になるという問題がある。無線信号の区間の指定は頻繁に行われるものであるため、通信システム全体への影響が非常に大きい。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、無線基地局が移動局に対して無線信号の区間を指定する際に要するデータ量を削減し、無線通信の制御を効率化することが可能な無線基地局、移動局および制御方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、所定の周期の送信単位で構成される無線信号に、各送信単位をLビットの番号で識別するために用いられる番号情報を含めて送信する無線基地局が提供される。この無線基地局は、所定の動作を移動局に許容する無線信号の区間をLビットのうちMビット(L>M)によって指定する制御部を有する。
このような無線基地局によれば、制御部により、各送信単位を識別するためのLビットのうちMビットによって、所定の動作を移動局に許容する無線信号の区間が指定される。
また、上記課題を解決するために、所定の周期の送信単位で構成される無線信号に、各送信単位をLビットの番号で識別するために用いられる番号情報を含めて送信する無線基地局との間で無線通信を行う移動局が提供される。この移動局は、受信部と制御部とを有する。受信部は、Lビットのうち無線基地局によって指定されたMビット(L>M)の情報を取得する。制御部は、受信部で取得したMビットにより特定される無線信号の区間において所定の動作を許容する制御を行う。
このような移動局によれば、受信部により、各送信単位を識別するためのLビットのうちMビットを指定した情報が取得される。そして、制御部により、Mビットにより特定される無線信号の区間において所定の動作を許容する制御が行われる。
また、上記課題を解決するために、所定の周期の送信単位で構成される無線信号に、各送信単位をLビットの番号で識別するために用いられる番号情報を含めて送信する無線基地局との間で行う無線通信の制御方法が提供される。この制御方法では、Lビットのうち無線基地局によって指定されたMビット(L>M)の情報を取得する。そして、取得したMビットにより特定される無線信号の区間において所定の動作を許容する制御を行う。
このような制御方法によれば、各送信単位を識別するためのLビットのうちMビットを指定した情報が取得される。そして、Mビットにより特定される無線信号の区間において所定の動作を許容する制御が行われる。
上記無線基地局によれば、所定の動作を移動局に許容する区間を指定するために要するデータ量を削減でき、無線通信の制御が一層効率化される。また、上記移動局によれば、よりデータ量の少ない受信情報に基づいて、無線信号の区間を特定し所定の動作を許容する制御を行うことが可能となる。同様に、上記制御方法によれば、よりデータ量の少ない受信情報に基づいて、無線信号の区間を特定し所定の動作を許容する制御を行うことが可能となる。
本発明の上記および他の目的、特徴および利点は本発明の例として好ましい実施の形態を表す添付の図面と関連した以下の説明により明らかになるであろう。
本実施の形態の概要を示す図である。 本実施の形態のシステム構成を示す図である。 基地局の機能を示すブロック図である。 移動局の機能を示すブロック図である。 無線通信のフレーム構造を示す図である。 ランダムアクセス信号のシーケンスの種類を示す図である。 フレーム選択処理の手順を示すフローチャートである。 フレーム指定情報と選択されるフレームとの関係を示す第1の図である。 フレーム指定情報と選択されるフレームとの関係を示す第2の図である。 フレーム指定情報と選択されるフレームとの関係を示す第3の図である。 フレーム指定情報と選択されるフレームとの関係を示す第4の図である。 フレーム指定情報と選択されるフレームとの関係を示す第5の図である。 移動局と基地局との間の信号の流れを示すシーケンス図である。
以下、本実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。まず、本実施の形態の概要について説明し、その後、本実施の形態の具体的な内容を説明する。
図1は、本実施の形態の概要を示す図である。図1に示す通信システムは、無線通信を行う無線基地局10および移動局20で構成される。無線基地局10から移動局20に送信される下りリンクの一連の無線信号は、所定の周期の送信単位で構成される。この送信単位は、例えば、いわゆるフレームに相当する。このフレームは、さらに短い時間長のサブフレームで構成してもよい。
無線基地局10および移動局20は共に、下りリンクの各送信単位にLビットの番号を対応付けて識別する。このLビットの番号は、例えば、3GPP仕様のシステムでは、SFN(System Frame Number)と呼ばれている。無線基地局10は、送信単位とLビットの番号とを対応付けるために用いられる番号情報を、無線信号に含めて移動局20に送信している。ここで、無線基地局10と移動局20とは各送信単位を齟齬なく識別できればよく、番号情報は全ての送信単位に含めて送信してもよいし、間欠的に定期または不定期に送信してもよい。また、番号情報はLビットのデータ自体であってもよいし、所定の規則に従ってLビットの一部を省略したデータであってもよい。
無線基地局10は、制御部11と送信部12とを有する。制御部11は、所定の動作を移動局20に許容する時間帯を下りリンクの無線信号を基準にして指定する。具体的には、制御部11は、送信単位を識別するLビットのうち、Lビットより少ないMビットによって無線信号の区間を指定する。
このMビットがLビットのうち何れのビットに対応するかは、無線基地局10と移動局20との間で予め取り決めておく。例えば、Lビットのうち上位Mビットに対応する、Lビットのうち下位Mビット対応する、といった規則を取り決めておく。なお、MビットとLビットとの対応関係は、無線基地局10と移動局20との間の通信状態に応じて可変としてもよい。また、ビット長Mは一連の無線通信を通じて固定とせず、無線基地局10と移動局20との間の通信状態に応じて可変としてもよい。
送信部12は、制御部11で指定されたLビットを区間指定情報3として、下りリンクの無線信号に含めて移動局20に無線送信する。なお、ここでは送信部12が直接に移動局20に無線送信するとしたが、図示しない他の無線基地局経由で移動局20に送信するようにしてもよい。
移動局20は、受信部21と制御部22とを有する。受信部21は、無線基地局10から下りリンクの無線信号を受信して区間指定情報3を抽出する。なお、ここでは無線基地局10が送信する無線信号から区間指定情報3を抽出するとしたが、図示しない他の無線基地局経由で区間指定情報3が送信される場合には、その無線基地局からの無線信号を受信して区間指定情報3を抽出する。
制御部22は、受信部21で抽出した区間指定情報3が示すMビットと無線基地局10との間の取り決めに基づいて、下りリンクの無線信号の区間を特定する。そして、制御部22は、特定した無線信号の区間において所定の動作を許容する制御を行う。ここで、移動局20によって行われる所定の動作とは、例えば、ランダムアクセス信号の送信処理や、間欠的な受信処理または所定の信号の送信処理などである。なお、所定の動作の内容は、一連の無線通信を通じて固定とせず、無線基地局10と移動局20との間の通信状態に応じて可変としてもよい。
例えば、図1に示すようにL=5,M=3であり、区間指定情報3で「101」が指定され、この3ビットが送信単位を識別する5ビットの上位3ビットに対応し、これにより連続する区間が指定されるとする。この場合、移動局20はこの区間指定情報3を取得すると、上位3ビットが「101」である「10100」,「10101」,「10110」,「10111」の4つの番号の送信単位を特定し、所定の動作を特定した区間内で行うように制御する。
このような通信システムによれば、無線基地局10の制御部11により、各送信単位を識別するためのLビットのうちMビットによって、所定の動作を移動局20に許容する無線信号の区間が指定される。そして、無線基地局10の送信部12により、制御部11で指定されたMビットが区間指定情報3として移動局20に無線送信される。
すると、移動局20の受信部21により、受信信号から区間指定情報3が抽出される。そして、移動局20の制御部22により、Mビットにより特定される無線信号の区間において、所定の動作を許容する制御が行われる。これにより、所定の動作を移動局20に許容する時間帯を指定するために要するデータ量を削減でき、無線通信の制御が一層効率化される。
以下、本実施の形態の具体的な内容を図面を参照して詳細に説明する。
図2は、本実施の形態のシステム構成を示す図である。本実施の形態に係る携帯電話システムは、基地局100,100aと移動局200とを有する。
基地局100,100aは、それぞれ電波到達範囲(セル)内に存在する移動局との間で双方向の無線通信を行うことができる無線基地局である。すなわち、基地局100,100aは、移動局200がセル内にいるとき、移動局200との間でパケットデータや制御情報を含む無線信号を送受信することができる。また、基地局100と基地局100aとは、図示しない有線または無線のネットワークで接続されており、双方向通信を行うことができる。
移動局200は、電波到達範囲内に存在する無線基地局との間で双方向の無線通信を行うことができる無線通信端末である。すなわち、移動局200は、基地局100または基地局100aのセル内にいるとき、基地局100または基地局100aとの間で無線通信を行い、基地局経由で他の移動局やコンピュータと通信を行うことができる。また、移動局200は、移動に伴って適宜ハンドオーバを実行し、無線基地局との間の通信品質を良好に維持する。例えば、移動局200が基地局100の近傍から基地局100aの近傍に移動すると、基地局100から基地局100aに接続先を変更する。このとき、ハンドオーバ元の基地局100、ハンドオーバ先の基地局100aおよび移動局200が連携してハンドオーバを実行する。
ここで、基地局100,100aは、定期的にSFN情報を無線信号に含めて送信している。SFN情報は、基地局100,100aが送信する下りリンクのフレームを識別するSFNの特定に用いられる情報である。移動局200は、基地局100,100aが送信するSFN情報を取得し、下りリンクの各フレームとSFNとの対応関係を認識する。これにより、基地局100,100aと移動局200との間で、下りリンクの無線信号のタイミングに関して共通の認識が形成される。
なお、基地局100,100aは、両者の間でSFNの同期は必ずしもとっているわけではなく、それぞれ個別にSFNの管理を行っている。すなわち、移動局200が同じタイミングで受信した基地局100からのフレームと基地局100aからのフレームとの間で、SFNは異なる可能性が高い。従って、移動局200は、基地局毎にSFNとフレームとの対応関係を管理する必要がある。
図3は、基地局の機能を示すブロック図である。基地局100は、送受信アンテナ110、受信部120、復号部130、シーケンス管理部140、RA信号検出部145、HO制御部150、データ処理部160、制御情報処理部165、間欠処理制御部170、物理チャネル生成部180および送信部190を有する。なお、基地局100aも基地局100と同様のモジュール構成によって実現できる。
送受信アンテナ110は、通常、送信/受信共用の無線通信アンテナである(送信アンテナと受信アンテナは共用ではなく、独立であってもよい)。送受信アンテナ110は、上りリンクの無線信号を受信すると、受信部120に出力する。また、送受信アンテナ110は、送信部190から取得する送信信号を無線送信する。
受信部120は、送受信アンテナ110から取得する受信信号を、所定の復調方式に従って復調して復号部130に出力する。
復号部130は、受信部120から取得する復調信号を復号する。ここで、復号部130は、復号結果としてパケットデータを得ると、宛先の移動局やコンピュータに転送するために基地局100の内部に取り込む。パケットデータとしては、例えば、VoIP(Voice over Internet Protocol)データやテキストデータや画像データなどがある。また、復号結果としてハンドオーバに関する制御情報を得ると、HO制御部150に出力する。ハンドオーバに関する制御情報としては、例えば、下りリンクの品質測定結果がある。また、復号結果としてランダムアクセス信号を得ると、RA信号検出部145に出力する。
シーケンス管理部140は、ランダムアクセスチャネルのプリアンブル信号に用いられるシーケンスを管理する。複数種類のシーケンスが予め定義されており、各シーケンスはシーケンス番号が付与されて管理されている。ここで、シーケンスの一部はハンドオーバ用として予約されている。シーケンス管理部140は、ハンドオーバ用のシーケンスを、使用を許可する期間を指定してハンドオーバを行おうとする移動局に割り当てる。ハンドオーバ用に予約されていないシーケンスは、移動局が基地局100の許可を得ずに自由に使用できるシーケンスである。このシーケンスは、例えば、移動局が起動時にランダムアクセス信号を送信する際に使用される。
RA信号検出部145は、復号部130から取得するランダムアクセス信号のプリアンブル部分とシーケンス管理部140の管理情報とを照合して、取得したランダムアクセス信号がハンドオーバに関する信号か、また、どの移動局からのランダムアクセス信号かを調べる。そして、RA信号検出部145は、ハンドオーバに関するランダムアクセス信号である場合、照合結果をHO制御部150に出力する。
HO制御部150は、ハンドオーバに関する処理を実行する。ハンドオーバの際にHO制御部150が実行する処理の内容は、基地局100がハンドオーバ元であるかハンドオーバ先であるかによって異なる。
基地局100がハンドオーバ元であるとき、すなわち、基地局100が移動局の現在の接続先であるとき、HO制御部150は、復号部130から取得する下りリンクの品質測定結果に基づいて、ハンドオーバが必要か否か判断する。ハンドオーバが必要であると判断すると、HO制御部150は、ハンドオーバ先となる無線基地局にハンドオーバ要求を送信する。その後、HO制御部150は、通知先の無線基地局からランダムアクセス信号に用いるシーケンスの番号と使用許可期間を示すフレーム指定情報とを受信し、制御情報処理部165に出力する。
一方、基地局100がハンドオーバ先であるとき、HO制御部150は、ハンドオーバ元の無線基地局からハンドオーバ要求を受信する。すると、HO制御部150は、シーケンス管理部140にシーケンスの割り当てを依頼する。その後、HO制御部150は、シーケンス管理部140からシーケンス番号と使用可能期間を示すフレーム指定情報とを取得し、ハンドオーバ元の無線基地局に返信する。
データ処理部160は、移動局宛てに送信するパケットデータを符号化して物理チャネル生成部180に出力する。送信するパケットデータとしては、例えば、VoIPデータや画像データがある。
制御情報処理部165は、移動局宛てに送信する制御情報を符号化して物理チャネル生成部180に出力する。送信する制御情報としては、例えば、HO制御部150や間欠処理制御部170から取得する情報、パケットデータの符号化方式を示す情報、移動局に使用を許可する上りリンクの無線リソースの指定情報がある。
間欠処理制御部170は、復号部130を監視して上りリンクのパケットデータの伝送状況を把握すると共に、データ処理部160を監視して下りリンクのパケットデータの伝送状況を把握する。そして、間欠処理制御部170は、各移動局について、間欠的な受信処理または間欠的な送信処理が必要か否か判断する。例えば、間欠処理制御部170は、下りリンクのパケットデータが少ない場合に、消費電力を低減するため移動局は間欠的に受信処理を行うべきと判断する。そして、間欠処理制御部170は、間欠処理を指示する情報と間欠処理の間隔を示すフレーム指定情報とを制御情報処理部165に出力する。
物理チャネル生成部180は、データ処理部160および制御情報処理部165から符号化信号を取得すると、送信に使用する無線リソース、すなわち、送信周波数および送信タイミングを特定して多重化し、送信部190に出力する。
送信部190は、物理チャネル生成部180から取得する符号化信号を、所定の変調方式に従って変調して、送信信号として送受信アンテナ110に出力する。
図4は、移動局の機能を示すブロック図である。移動局200は、送受信アンテナ210、受信部220、復号部230、HO処理部240、プリアンブル信号生成部250、タイミング制御部260、データ処理部270、制御情報処理部275、物理チャネル生成部280および送信部290を有する。
送受信アンテナ210は、送信/受信共用の無線通信アンテナである。送受信アンテナ210は、下りリンクの無線信号を受信すると、受信部220に出力する。また、送受信アンテナ210は、送信部290から取得する送信信号を無線送信する。
受信部220は、送受信アンテナ210から取得する受信信号を、所定の復調方式に従って復調して復号部230に出力する。また、受信部220は、タイミング制御部260からSFNを指定した間欠受信の指示があると、指定されたSFNによって特定される区間以外の区間では、受信回路の電源をOFFにして受信処理を停止する。
復号部230は、受信部220から取得する復調信号を復号する。ここで、復号部230は、復号結果としてパケットデータを得ると、パケットの種類に応じた再生処理を行うために移動局200の内部に取り込む。再生処理は、例えば、パケットデータがVoIPデータの場合にはスピーカーへの音声出力処理であり、パケットデータが画像データの場合には表示画面上の描画処理である。また、復号結果としてハンドオーバに関する制御情報を得ると、HO処理部240に出力する。ハンドオーバに関する制御情報としては、例えば、ハンドオーバ開始指示信号やプリアンブル信号のシーケンス番号やシーケンスの使用許可期間情報やハンドオーバの完了通知の情報などがある。また、復号結果としてフレーム指定情報(シーケンスの使用許可期間情報)を得ると、タイミング制御部260に出力する。
HO処理部240は、ハンドオーバに関する処理を実行する。具体的には、HO処理部240は、復号部230から取得するシーケンス番号に基づいて、ランダムアクセスプリアンブル信号に用いるシーケンスを決定する。また、HO処理部240はタイミング制御部260から、シーケンスの使用許可期間の情報を取得する。そして、HO処理部240は、プリアンブル信号生成部250に信号生成を指示する。また、HO処理部240は、ハンドオーバに関して基地局に送信すべき制御情報を制御情報処理部275に出力する。
プリアンブル信号生成部250は、HO処理部240からの信号生成指示に基づいて、ランダムアクセスプリアンブル信号を生成し、送信部290に出力する。
タイミング制御部260は、復号部230から取得するフレーム指定情報に基づいて、下りリンクのフレームの区間を特定する。ここで、フレーム指定情報は、SFNのビット長よりも短いビット長のビット列で構成されている。そこで、タイミング制御部260は、基地局100,100aとの取り決めに基づいて、フレーム指定情報の意味を適切に解釈する必要がある。このとき、フレーム指定情報の解釈は、移動局200の通信状況に依存する。フレーム指定情報の解釈方法については、後で詳細に説明する。
そして、タイミング制御部260は、移動局200の通信状況に応じて、フレームの区間の情報を受信部220、HO処理部240または送信部290の何れかに出力する。具体的には、無線基地局から間欠的な受信処理の指示があったときは、受信部220に出力する。ハンドオーバの指示があったときは、HO処理部240に出力する。間欠的な送信処理の指示があったときは、送信部290に出力する。
データ処理部270は、他の移動局宛てまたはコンピュータ宛てに送信するパケットデータを符号化して物理チャネル生成部280に出力する。送信するパケットデータとしては、例えば、VoIPデータや画像データがある。
制御情報処理部275は、通信中の基地局や他の移動局宛てまたはコンピュータ宛てに送信する制御情報を符号化して物理チャネル生成部280に出力する。送信する制御情報としては、例えば、送信するデータを復調・復号するために必要な情報、基地局が移動局との通信を維持するために必要とする制御情報、下りリンクの品質測定結果やパケットデータの受信に対するACK/NACKがある。
物理チャネル生成部280は、データ処理部270および制御情報処理部275から符号化信号を取得すると、送信に使用する無線リソースを特定して多重化し、送信部290に出力する。
送信部290は、プリアンブル信号生成部250から取得するランダムアクセスプリアンブル信号を送信する。また、送信部290は、タイミング制御部260から取得する間欠送信を行う区間の情報に基づいて、広帯域パイロット信号などの所定の信号を挿入する。その後、送信部290は、所定の変調方式に従って変調を行い、送信信号として送受信アンテナ210に出力する。
図5は、無線通信のフレーム構造を示す図である。基地局100,100aから移動局200に送信される下りリンクの無線信号は、現在の3GPP仕様のシステムにおいては、10ms(ミリ秒)のフレームで構成され、フレームは更に短い時間長のサブフレームで構成される。各フレーム内の、時間軸×周波数軸上の所定の無線リソースが、ランダムアクセスチャネルに割り当てられている。ランダムアクセス信号は、ランダムアクセスチャネル内で送信されなければならない。
また、各フレームは、10ビットのSFNによって識別される。「0000000000」(0)から「1111111111」(1023)までの1024個のSFNがインクリメンタルかつ循環的に使用される。ここで、移動局200がフレームとSFNとを対応付けるために用いるSFN情報は、フレーム毎に(すなわち、1フレームに1回)送信してもよいし、所定の間隔で(例えば、4フレームに1回)送信してもよい。また、ここでは、SFNのサイズを10ビットとしているが、別のシステムにおいては、異なる値でもよい。ただし、同一システム内においては、各基地局におけるSFNのサイズは同じとする。
図6は、ランダムアクセス信号のシーケンスの種類を示す図である。ここでは、基地局100,100aはそれぞれ、第1番から第K番までのK種類のシーケンスを用意している。このうち、第1番から第4番までの4種類のシーケンスがハンドオーバ用に予約されている。一方、第5番から第K番までのK−4種類のシーケンスが汎用的に使用可能なシーケンスである。
第1番から第4番までのシーケンスは、移動局と使用許可期間とを指定した割り当てが行われる。従って、これらのシーケンスを用いることは、ランダムアクセス信号の衝突の回避に寄与する。一方、第5番から第K番までのシーケンスは、割り当て管理が行われず移動局の判断で使用可能なシーケンスである。従って、これらのシーケンスを用いることは、ランダムアクセス信号の衝突が発生し処理が遅延する危険性をもっている。なお、ハンドオーバ用に予約するシーケンスを、図6のようにシーケンス番号の小さい順に選択する必要はなく、任意の番号のシーケンスを選択することも可能である。
次に、以上のような構成を備える携帯電話システムにおいて実行される処理の詳細を説明する。
図7は、フレーム選択処理の手順を示すフローチャートである。以下、移動局200で実行される図7に示すフレーム選択処理をステップ番号に沿って説明する。
[ステップS11]復号部230は、無線信号に含まれるフレーム指定情報を抽出してタイミング制御部260に出力する。
[ステップS12]タイミング制御部260は、移動局200が現在ハンドオーバ処理の実行中であるか否か判断する。ハンドオーバ処理の実行中である場合、タイミング制御部260は、ステップS11で抽出されたフレーム指定情報がシーケンスの使用許可期間を示していると判断する。そして、処理がステップS13に進められる。一方、ハンドオーバ処理の実行中でない場合、処理がステップS15に進められる。
[ステップS13]タイミング制御部260は、基地局100,100aとの間で、所定ビット数だけ上位ビットを省略してフレーム指定情報を送信するという取り決めがある場合、省略された上位ビットを補完する。例えば、上位4ビットを省略するという取り決めがあるときに、フレーム指定情報が含まれるフレームのSFNの上位4ビットを、フレーム指定情報が示すビット列の上位側に付加する。
[ステップS14]タイミング制御部260は、ステップS13の補完処理後のビット列(Mビット)とSFNの上位Mビットとが同一になるフレーム区間を特定する。タイミング制御部260は、このようにして特定した1つの連続したフレーム区間をHO処理部240に通知する。これにより、そのフレーム区間が次に到来したときにランダムアクセス信号が送信される。
[ステップS15]タイミング制御部260は、基地局100,100aとの間で、所定ビット数だけ下位ビットを省略してフレーム指定情報を送信するという取り決めがある場合、省略された下位ビットを補完する。例えば、下位2ビットを省略するという取り決めがあるとき、「00」,「01」,「10」,「11」それぞれを、フレーム指定情報が示すビット列の下位側に付加する。
[ステップS16]タイミング制御部260は、基地局100,100aから間欠的な送信処理の指示があったか否か判断する。間欠的な送信処理の指示があった場合には、処理がステップS17に進められる。一方、間欠的な送信処理の指示がなかった場合、すなわち、間欠的な受信処理の指示があった場合には、処理がステップS18に進められる。
[ステップS17]タイミング制御部260は、ステップS15の補完処理後のビット列(Nビット)とSFNの下位Nビットとが同一になるフレーム区間を特定する。そして、タイミング制御部260は、このようにして特定した周期的なフレーム区間を送信部290に通知する。これにより、その周期で所定の信号が送信される。
[ステップS18]タイミング制御部260は、ステップS15の補完処理後のビット列(Nビット)とSFNの下位Nビットとが同一になるフレーム区間を特定する。そして、タイミング制御部260は、このようにして特定した周期的なフレーム区間を受信部220に通知する。これにより、その周期で受信回路の電源がONになって受信処理が行われ、その他の区間では受信回路の電源がOFFになる。
このようにして移動局200は、ハンドオーバ処理中である場合には、フレーム指定情報とSFNの上位側ビットとを照合して、1つの連続したフレーム区間を特定する。そして、特定したフレーム区間内でランダムアクセス信号が送信されるよう制御する。また、基地局100,100aから間欠的な送信処理または受信処理が指示された場合には、フレーム指定情報とSFNの下位側ビットとを照合して、周期的なフレーム区間を特定する。そして、特定したフレーム区間が到来する毎に、所定の信号の送信処理または無線信号の受信処理が実行されるよう制御する。
次に、フレーム指定情報の解釈方法の具体例を説明する。
図8は、フレーム指定情報と選択されるフレームとの関係を示す第1の図である。ここでは、移動局200がハンドオーバ処理の実行中であり、最新の受信フレームのSFNが「0100100000」であり、このフレームにビット列「01001001」を示すフレーム指定情報が含まれているとする。また、移動局200と基地局100,100aとの間で、ハンドオーバ時には上位側ビットの省略は行わないとの取り決めがなされているとする。
すると、移動局200は、SFNの上位8ビットが「01001001」であるフレーム、すなわち、SFNが「0100100100」〜「0100100111」のフレームを特定する。そして、移動局200は、この4フレームの区間内で、ランダムアクセス信号を送信する。
ここで、上記の例を一般化し、フレーム指定情報で示されるビット列のビット長をM、SFNのビット長をW、指定の連続フレーム数をLと置くと、M=W−log2Lの関係が成立する。なお、上記の例では、下位2ビットが「00」で始まり「11」で終わる連続する4フレームを特定したが、「00」以外のビットで始まる連続する4フレームを特定してもよい。例えば、「0100100101」〜「0100101000」のように、下位2ビットが「01」で始まり「00」で終わる連続する4フレームを特定してもよい。
図9は、フレーム指定情報と選択されるフレームとの関係を示す第2の図である。ここでは、移動局200がハンドオーバ処理の実行中であり、最新の受信フレームのSFNが「0100100000」であり、このフレームにビット列「1001」を示すフレーム指定情報が含まれているとする。また、移動局200と基地局100,100aとの間で、ハンドオーバ時には上位4ビットを省略するとの取り決めがなされているとする。
すると、移動局200は、フレーム指定情報が示す「1001」の上位側に、現在のフレームの上位4ビットである「0100」を補完して、「01001001」を得る。そして、移動局200は、SFNの上位8ビットが「01001001」であるフレームを特定する。そして、移動局200は、この4フレームの区間内で、ランダムアクセス信号を送信する。なお、前述のように、下位2ビットが「00」以外のビットで始まる連続する4フレームを特定してもよい。
図10は、フレーム指定情報と選択されるフレームとの関係を示す第3の図である。ここでは、移動局200が間欠的な送信処理または受信処理の指示を受け、最新の受信フレームのSFNが「0100100000」であり、このフレームにビット列「11」を示すフレーム指定情報が含まれているとする。また、移動局200と基地局100,100aとの間で、間欠処理の指示の際には下位側ビットの省略は行わないとの取り決めがなされているとする。
すると、移動局200はSFNの下位2ビットが「11」であるフレームを特定する。そして、移動局200は、特定したフレームにおいて間欠的な送信処理または受信処理を実行する。すなわち、移動局200は、4フレームに1フレームの割合で、送信処理または受信処理を実行する。ここで、上記の例を一般化し、フレーム指定情報で示されるビット列のビット長をN、指定のフレーム周期をPと置くと、N=log2Pの関係が成立する。
図11は、フレーム指定情報と選択されるフレームとの関係を示す第4の図である。ここでは、移動局200が間欠的な送信処理または受信処理の指示を受け、最新の受信フレームのSFNが「0100100000」であり、このフレームに2つのビット列「10」,「11」を示すフレーム指定情報が含まれているとする。また、移動局200と基地局100,100aとの間で、間欠処理の指示の際には下位側ビットの省略は行わないとの取り決めがなされているとする。
すると、移動局200はSFNの下位2ビットが「10」であるフレームと「11」であるフレームとを特定する。そして、移動局200は、特定したフレームにおいて間欠的な送信処理または受信処理を実行する。すなわち、移動局200は、4フレームに連続2フレームの割合で、送信処理または受信処理を実行する。
図12は、フレーム指定情報と選択されるフレームとの関係を示す第5の図である。ここでは、移動局200が間欠的な送信処理または受信処理の指示を受け、最新の受信フレームのSFNが「0100100000」であり、このフレームにビット列「01」を示すフレーム指定情報が含まれているとする。また、基地局100,100aから移動局200に4フレームに1回の割合でSFN情報が送信され、SFN情報ではSFNの下位2ビットが省略されているとする。そして、移動局200と基地局100,100aとの間で、間欠処理の指示の際にはSFN情報で省略されたビット数だけフレーム指定情報でも下位側ビットの省略を行うとの取り決めがなされているとする。
すると、移動局200は、フレーム指定情報が示す「01」の下位側に、2ビットで表現可能な全ビットパターンである「00」,「01」,「10」,「11」それぞれを補完して、フレーム区間「0100」〜「0111」を得る。そして、移動局200は、SFNの下位4ビットが「0100」〜「0111」であるフレームを特定し、特定したフレーム区間において間欠的な送信処理または受信処理を実行する。すなわち、移動局200は、16フレーム中に連続4フレームの割合で、送信処理または受信処理を実行する。なお、SFN情報で下位2ビットが省略されていても、フレーム指定情報では下位側ビットを省略せずに4ビットで表すとする取り決めも可能である。
以上、フレーム指定情報の解釈方法の具体例を5つ挙げたが、これらを一般化すると以下のようになる。フレーム指定情報で示されるビット列のビット長をY、フレーム指定情報で示されるビット列の最下位ビットがSFNの下位から何桁目に相当するかをS、指定の連続フレーム数をL、指定のフレーム周期をPと置くと、Y=log2P−log2L;S=log2L+1の関係が成立する。
次に、携帯電話システム全体のメッセージの流れの例について説明する。
図13は、移動局と基地局との間の信号の流れを示すシーケンス図である。このシーケンス図は、移動局200が基地局100から基地局100aへのハンドオーバを行い、その後、基地局100aからの指示によってパイロット信号を間欠送信するというシナリオを示している。以下、図13に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
[ステップS21]移動局200は、現在の接続先の無線基地局である基地局100に下りリンクの品質測定結果を無線送信する。
[ステップS22]基地局100は、ステップS21で移動局200から受信した品質測定結果を分析し、基地局100aへのハンドオーバが必要であると判断する。すると、基地局100は、基地局100aにハンドオーバ要求を送信する。
[ステップS23]基地局100aは、ハンドオーバ用のシーケンスの現在の割り当て状況を確認し、移動局200に使用させるシーケンスと使用許可期間とを判断する。そして、基地局100aは、シーケンスを識別するシーケンス番号と使用許可期間を示すフレーム指定情報を付加して、ハンドオーバ許可の応答を基地局100に返信する。
[ステップS24]基地局100は、ステップS23で基地局100aから取得した情報を移動局200に無線送信する。
[ステップS25]移動局200は、ステップS24で取得したシーケンス番号に基づいて、ランダムアクセスプリアンブル信号を生成する。また、移動局200は、ステップS24で取得したフレーム指定情報に基づいて、基地局100aから受信するフレーム上での区間を特定する。そして、移動局200は、生成したプリアンブル信号を含むランダムアクセス信号を、特定したフレーム区間内のランダムアクセスチャネルで基地局100aに無線送信する。
[ステップS26]基地局100aは、ステップS25で受信したランダムアクセス信号が移動局200からの信号であることを、プリアンブル信号に基づいて確認する。その後、基地局100aは、ハンドオーバの準備完了を無線で移動局200に応答する。
[ステップS27]基地局100aは、ハンドオーバに成功した旨を基地局100に通知する。これによって、基地局100と移動局200との間の接続は切断され、以降は基地局100aと移動局200との間で無線通信が行われる。
[ステップS28]基地局100aは、移動局200から間欠的なパイロット信号の受信が必要と判断する。すると、基地局100aは、移動局200にパイロット信号を送信させる周期およびタイミングを判断する。そして、基地局100aは、この送信周期およびタイミングを示すフレーム指定情報を付加して、パイロット信号の送信要求を移動局200に無線送信する。
[ステップS29]移動局200は、ステップS28で取得したフレーム指定情報に基づいて、基地局100aから受信するフレーム上での周期およびタイミングを特定する。そして、移動局200は、特定したタイミングでパイロット信号を基地局100aに無線送信する。基地局100aは、移動局200から受信するパイロット信号に基づいて、移動局200から基地局100への上りリンクの通信品質を測定する。
[ステップS30]移動局200は、以降ステップS29で特定した周期でパイロット信号を基地局100aに無線送信する。
このようにして、移動局200のハンドオーバ時には、ハンドオーバ先である基地局100aがプリアンブル信号に用いるシーケンスと使用許可期間とを判断して、ハンドオーバ元である基地局100経由で移動局200に通知する。また、ハンドオーバの実行後、基地局100aはパイロット信号の送信タイミングおよび送信周期を、無線で移動局200に通知する。
このような携帯電話システムによれば、基地局100,100aが移動局200にフレーム区間を指定するために要するデータ量をより削減することができ、無線通信の制御が一層効率化される。また、基地局100,100aと移動局200との間の通信状況に応じて、フレーム指定情報の解釈を柔軟に変えることができ、様々な用途に応用することができる。
なお、本実施の形態ではフレーム指定情報の用途として、ハンドオーバ時のシーケンスの使用許可期間を定義する用途と、移動局200に間欠的な送信処理または受信処理を実行させる用途とを挙げたが、フレーム指定情報の用途はこれに限定されるものではない。また、本実施の形態ではフレームに番号を付して識別することとしたが、他の種類の送信単位に番号を付して識別するようにしてもよい。また、本実施の形態では携帯電話システムを例に挙げたが、本実施の形態を他の種類の無線通信システムに応用することも容易である。
上記については単に本発明の原理を示すものである。さらに、多数の変形、変更が当業者にとって可能であり、本発明は上記に示し、説明した正確な構成および応用例に限定されるものではなく、対応するすべての変形例および均等物は、添付の請求項およびその均等物による本発明の範囲とみなされる。
符号の説明
10 無線基地局
11 制御部
12 送信部
20 移動局
21 受信部
22 制御部
3 区間指定情報

Claims (10)

  1. 所定の周期の送信単位で構成される無線信号に、各送信単位をLビットの番号で識別するために用いられる番号情報を含めて送信する無線基地局において、
    所定の動作を移動局に許容する無線信号の区間を前記LビットのうちMビット(L>M)によって指定する制御部、
    を有することを特徴とする無線基地局。
  2. 前記制御部で指定された前記Mビットを無線信号として前記移動局に送信する送信部を更に有することを特徴とする請求の範囲第1項記載の無線基地局。
  3. 前記制御部は、2のM乗個より少ない個数の連続する複数種類のMビットを用いて無線信号の区間を指定することを特徴とする請求の範囲第1項記載の無線基地局。
  4. 前記所定の動作は、間欠的に行われる受信動作または送信動作であることを特徴とする請求の範囲第1項記載の無線基地局。
  5. 前記Mビットは、前記移動局がハンドオーバ前にサービスを受けていた他の無線基地局経由で前記移動局に送信されることを特徴とする請求の範囲第1項記載の無線基地局。
  6. 前記所定の動作は、前記無線基地局によりハンドオーバの際に指定されたランダムアクセス信号を利用したアクセス動作であることを特徴とする請求の範囲第1項記載の無線基地局。
  7. 所定の周期の送信単位で構成される無線信号に、各送信単位をLビットの番号で識別するために用いられる番号情報を含めて送信する無線基地局との間で無線通信を行う移動局において、
    前記Lビットのうち前記無線基地局によって指定されたMビット(L>M)の情報を取得する受信部と、
    前記受信部で取得した前記Mビットにより特定される無線信号の区間において所定の動作を許容する制御を行う制御部と、
    を有することを特徴とする移動局。
  8. 前記制御部は、前記無線基地局との間の無線通信の状態に応じて、前記Mビットが前記Lビットのうち何れのビットに対応するか判断して無線信号の区間を特定することを特徴とする請求の範囲第7項記載の移動局。
  9. 所定の周期の送信単位で構成される無線信号に、各送信単位をLビットの番号で識別するために用いられる番号情報を含めて送信する無線基地局との間で行う無線通信の制御方法において、
    前記Lビットのうち前記無線基地局によって指定されたMビット(L>M)の情報を取得し、
    取得した前記Mビットにより特定される無線信号の区間において所定の動作を許容する制御を行う、
    ことを特徴とする無線通信の制御方法。
  10. 前記Mビットから無線信号の区間を特定する際に、前記無線基地局との間の無線通信の状態に応じて、前記Mビットが前記Lビットのうち何れのビットに対応するか判断することを特徴とする請求の範囲第9項記載の無線通信の制御方法。
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